ヒルズのイタリアン、でも、ビーナスフォート風 : Andiamo

1980年代初頭、東京青山に、ローマのサバティーニが進出し、日本にも本格的にイタリアンが認知され始めました。
初めて、ア－リオオ－リオエ　ペぺロンチーノを初めて頂いたのが、このサバティーニ。　パスタって美味しい料理って知りました。
（ちなみに、お金のないときに食べる、貧乏パスタと呼ばれているんですって、イタリア人から聞きました）
以降の、イタリアンの普及は、本当に急テンポでした。
現在、東京には、イタリアンと称するレストランが、4000件以上あるそうです。
大変な数と競争の世界ですね。

その中のひとつ、ＡＮＤＩＡＭＯ（アンディアーモ）への訪問。
いつものイタリアーナな友達とは違う、アメリカーナな金融系の友達との食事です。
友達が、割引チケットがある、と言うことで、予約しました。

バブリーな、六本木ヒルズ、けやき坂のルイヴィトン横の階段を上がったところにある、イタリアンです。
このレストラン、以前は、”＆アンド”　という名前で、ジローラモプロデュースのお店だったんです。でも、1年ほど前から、経営が変わり、名前も変えて、再登場です。

エントランスのドア両側には、曲面ガラスで覆われたショーウインドーが、中には、フロアスタンドが飾ってあります。　ううーん、家を意味しているのでしょうか。
サービスの方がお出迎えで、テーブルまで案内してくれます。
中の空間は、５Mほどの高い天井、壁は、ピンクのテラコッタ、二階回廊風装飾が取り巻いています。フロアーは、40席程度の椅子とテーブル、個室も完備されていました。
バーカウンター後ろには、乳白色のアクリルパネルの柱が、輝いています。　
正面中二階に、どういうわけか、クリスタルピアノとイタリア国旗が、　
お金がかかっていますね。
あれ？カウンターには、これまたどういうわけか、蘭の花が飾っています。
黒板書きのお勧めメニュー、なんとなく変な空間、雰囲気。　どこかで見た記憶が、、そうだ、お台場のビーナスフォートだ！
テーブルには、タキシード風に折りたたんだナプキンに、イタリア国旗のショートパスタが、　ここは少しおしゃれ。

今回は、友達のクーポン（グルーポンみたいなものらしい）があったので、６，５００円のコース（通常は、一万円以上のだそうです）を注文しました。

　前菜
　プロシュートなど冷菜盛り合わせ
　　　大きいプロシュートの固まりから取り分けてくれます。　特に印象に残る皿ではありませんでした。
　パスタ
　自家製フィットチーネトマトソースとニュッキゴルゴンゾーラチーズ
　　　まずくはないけれども、少なくない？　ひとくち、ふたくちです。
　魚
　手長海老とスズキのグリル
　　　まあ、手長海老のみそも美味しく、良い。
肉
　牛肉のグリル　野菜添え
　　塩味が適度で、肉の味もあり、美味しかったです。　でも、少ない。

　デザート
　アイスクリーム盛り合わせ
　　ということで、　お手軽デザート。

ワイン　　
グラススプマンテ
　Valli Brut(ヴァッリ　ブリュット）　840円　
　　泡の立ち方がサイダーみたい。　美味しくない。　安いからね。

最初のワイン
　St.Magdalener-Gries Pinot Nero（グリエス・ピノ・ネロ）　2940円（500mｌデカンタ）
　イタリア北東のトレンティーノアルトアディジェ、ピノノワール(イタリア語では、ピノ ネロ)の赤ワイン
　香りが弱く、そんなに美味しくない。

二本目のワイン
　NIPOZZANO Chianti Rufina Riserva （ニポッツァーノ・キャンティ・ルフィーナ・リゼルヴァ）2009年　5250円（500mｌデカンタ）
　トスカーナ、キャンティ　ルフィーナ地方のワイン　サンジョベーゼ種
　これは、熟成感もあり、洗練されていて、美味しいワインでしたね。

食後酒
　アマレットなのかな。　サービスして頂きました。　美味しかったです。
　
私たちの評価
　決して不味くはありません。でも、魅力がないんですよね。
六本木ヒルズで、大箱とは言えないまでも、中箱程度の広さはあるので、家賃は、高いでしょうから、採算を合わせて行くのは、大変だろうと思います。　その中で、売上を作ってゆくには、どうしてもパーティに頼ったり、グルーポンみたいのものに頼ったり、、
でも、その結果として、料理の創造を失ったり、食材の原価に手を入れたり、では、なんのためのお店なのか、、
今のままだと、ランチタイムとパーティ需要のための、レストランテとなって、私たちのような、個人で食事を楽しむ、というのにはとても行きづらいお店になってしまいます。

サービス
プロフェッショナルで親切です。　ワインも、丁重に相談にのって頂きました。デカンタで良いワインが飲めるのも魅力です。
サービスの方は、元サバティーニの方が多いそうです。　サイトで見ると、シェフも、それなりの経験をお持ちです。　とても手馴れた感があります。
でも、それだからこそ、もう一度、料理への情熱、サービスへの情熱、お店造りへの情熱、を思い起こして頂いて、また行きたいと思えるようなお店にして欲しいかなって（ちょっと偉そうにね）。