すべてが美しい : 御料理 宮坂

公式

お店の営業情報は店舗関係者によって公開されています。

このお店は休業期間が未確定、移転・閉店の事実確認が出来ないなど、店舗の運営状況の確認が出来ておらず、掲載保留しております。店舗の掲載情報に関して

この口コミは、頑張れ自分さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

5.0

¥30,000~¥39,9991人
  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
2021/07訪問29回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人

すべてが美しい

五度目の緊急事態宣言を2日後に控えた土曜日の午後6時に訪問。この日のお客さんは自分たちを含めて3組。いずれも自分たちのような中年夫婦で落ち着いた雰囲気。

この季節ならではの噴火湾の毛蟹を主役に据えた先付からスタート。

お造りは真子鰈と気仙沼167キロの鮪の中トロ。

お椀は愛媛県八幡浜の白甘鯛の煮麺仕立て(素麺は長崎産のとても細いもの)。

鮎は郡上八幡の天然物。お恥ずかしいことに郡上八幡が鮎の名産地とは知りませんでした。。。シンプルに塩焼きで。

八寸・・・粽のなかには鯛(だったかな?)押し寿司、そしてムラサキウニ、ウスイマメ。ホウヅキが二つあって、一方には蛸の柔らか煮、もう一方には穴子の煮凝り。

炊き合わせは上賀茂の賀茂茄子と淡路の鱧。甘くてしっとりとした賀茂茄子、イキイキとしたプリッとした食感が見事な鱧。

強肴は、房総の鮑と舞鶴のトリガイ。今年は旬の後半になってトリガイが良くなってきて、しかも長いこと出てくるけど、ここまで大きなトリガイは今年では最大だし、過去を遡ってもトップ3レベルではないかと思う。

最後の締めはいつものとおり、まずはご飯を煮えばなでいただき、2杯目はもう少し火の通った状態のものを。この日のフライは金目鯛。

移転まであと4か月ほど。次回訪問は8月だが、それが移転前の最後の訪問になりそうだ。

下記はベース投稿。
+++
初訪は2016年1月、まだオープンして数か月ころというタイミングで伺い、それ以来2か月弱に一度くらいの割合でお邪魔している。SNS全盛のこのご時世に写真NGにしているからか、高級食材を前面に出したり松葉蟹やオマール海老や松茸を見せつけるというプレゼンをすることがないからかは分からないが、比較的予約が取りやすいのも魅力だ。

根津美術館のお隣という立地の良い場所にあるものの、小さなビルの地下にあり、通り沿いには紋だけをあしらった白い看板があるのみで、普通だったら見つけにくい場所にあるが、白衣を着たスタッフがお店へと繋がる階段前で必ず待っていてくれるので、すぐに分かるであろう。

地下に降りると殺風景な鉄扉が迎えてくれるが、店員さんに誘導されつつ暖簾をくぐると漆喰が施された黒くてモダンな和の世界が視界に飛び込んでくる。

茶道も嗜まれる大将は、未在でのご修行時代から、日本文化全般にご興味を持たれ精通するようになったようだ。カウンターの向こう側にある床には季節を意識した花が生けられ、やはり季節を意識した掛軸やお道具などが飾られている。詳しいことが分からずとも遠慮なくお尋ねすると良い。とても丁寧に教えてくれるはずだし、とても勉強になる。

お料理はまずは汲出しからスタートする。茶懐石を基本とする未在(自分は未訪)でご修行されたからであろうか、あるいはご本人が茶道を嗜まれる方だからなのか、茶懐石でいえばまずは寄付(よりつき)で白湯をいただく、そんな感じだ。冬であれば柚子香煎、春であれば梅香煎や桜湯、夏であれば梅酒オンザロックなどが供される。

先付・・・大抵は少々手の込んだ小さな一品からスタート。冬だと湯葉を使ったもの、春だと胡麻ダレと和えた山菜、夏だと土佐酢を使ったジュレを蛸や鳥貝などの魚介と夏野菜に掛けたものとか。魚と時季の野菜を何かしらをベースに作ったソースで和えたものが多い印象である。

向付・・・白身魚(鯛、鰈、平目のどれか)と鮪。昆布醤油、酢橘果汁に塩を一振りしたものが山葵とともに。昆布醤油は白身と鮪の双方に、酢橘塩は白身魚に使うことが予定されている。鮪は「やま幸」さんから仕入れていて、余り大振りでないのものがお好みのようだ(ちなみに青空さんも同じことを言っていた)。

椀物・・・出汁はもちろんしっかりとっているものの吸地はどちらかというと薄味で、まさに引き算の美学。秀逸なのは4月頃の蛤のお碗で、蛤の風味しっかりな出汁の中に胡麻豆腐、その上に旨味たっぷりな蛤真薯。夏の白甘鯛と冬瓜のお碗(煮麺仕立て)も自分の好み。

焼き物・・・カウンター内にあるスペースで炭焼きにする。太刀魚、喉黒、鰆、鮎魚女、真魚鰹、桜鱒など。単に炭焼きにしているのではなく、実山椒のタレで焼いたものだったり、西京焼きだったり、真魚鰹や桜鱒や時鮭だと幽庵焼きだったり。しっかりした苦味のある丹波篠山の無農薬野菜の上に載せて供される。稀にではあるが秋に尾長鴨が出てくることがあり、これは鴨の肝をベースにしたソースを使うという野趣に溢れていながらも上品な仕上がりの逸品。

そして箸休めをいただいて八寸に。その八寸がいかにも「最近の京都」という感じで、まさに華やかな八寸。東京の人気店でいうと銀座「しのはら」と同じ感じといえばいいだろうか。東京で修行されたお料理人のなかでも最近だと大門「くろぎ」が似た感じでやられているが、あんな感じで、季節感を視覚に訴えてくるスタイル。祇園祭の時期であれば「蘇民将来子孫也」と書かれた札のようなものが置かれたり、七夕の時期であれば笹寿司が出たりと。また、この八寸をいただくと仕込みの大変さが伝わってくる・・・それぞれの料理が尋常ではない手間暇を掛けて作られてあることは間違いない。

その後は炊合せ(夏の賀茂茄子、秋から冬にかけての聖護院大根などが記憶に残る)、そして強肴・・・松葉蟹だったり鮑だったりといった高級食材がここで使われることが多いかな。4月頃になると京都・塚原の朝堀筍の焼き物が強肴の前に頂けたりするが、これが絶品。前述の蛤椀のことも考えると4月上旬の宮坂を外すことは絶対に出来ない。

お食事は土鍋で炊いた白米である。ここでも茶懐石スタイルが顔を覗かせていて、まずは煮えばな(アルデンテ状態)を1杯いただき、余熱で徐々に炊き上がっていくものを2杯、3杯と頂く。ご飯のお供としてはお新香だけでなく何かしらのおかずもやってくるが、ここ数年(これを書いているのは2020年夏)は鮪の漬けと魚のフライだ。穴子のフライなんてフワフワに仕上げられていて悶絶級だ。添えられるお味噌汁は常に赤出汁、その具材は揚げたお芋と決まっている。

食後・・・まずは上生菓子が供され、その後に大将みずから点ててくださる薄茶をいただく。たっぷりと抹茶を使った濃いめの仕立てで、高速シェイクでカプチーノのようにクリーミーに泡を立てたもの。その後に水菓子をいただく。大抵はフルーツとアイスクリームの組み合わせ。グレープフルーツのゼリーの上に無花果や木の芽から作られたアイス、それにシャインマスカットなどなどの美味なフルーツが散らばる。

最後に、残った白米を塩結びにしてもらったものをお土産として受け取り、階段の上で待つ大将のお見送りを受けつつお店を離れる。

上記の流れはいつ行っても変わることがないし、季節のお決まりが必ずある。行くたびに新しいお料理が出てくるということはないので、ワンパターンなように思えるかもしれないが、今日はあれが食べられると分かってお店に伺い、毎度そのレベルの高さに満足できる、その意味では自分のなかではカンテサンスと双璧である。

内装の素晴らしさは前述の通りだが、器の素晴らしさもお見事。楽家の焼き物、妙全や保全などの器、中国・明代の器、ラリックのガラス皿などが惜しげもなく使われていて、大将に色々とお聞きしながら教えてもらえば実に勉強になる。

大将は、物腰はとても柔らかいが、常連客と極端に馴れ合いになるようなことはなく適度な距離を置きつつ、でも気さくにお話しすることが出来る方。斉藤さんをはじめとするサービス陣もそのような感じ。そういった雰囲気とか、客数と比較すると多めのスタッフとか、器や道具への造詣の深さと情熱とか、美意識の高さとか、そのあたりが僕の中では銀座・青空に通ずるところがあって、故にこのお店も好きなのかもしれない。

最後に、お料理の写真を撮れないのは本当に残念だが、茶寮宮坂は写真OKである。

  • 御料理 宮坂 -
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2021/05訪問28回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人

すべてが美しい

三度目の緊急事態宣言の最中の平日の訪問。お客さんは三組(いずれも二人組)、カウンターをゆったりと使わせて頂く。

今年も中止になってしまった葵祭。葵桂に因んでの趣向の一皿からスタート。葵の葉の下には桑名の天然蛤。ウルイ、焼き茄子、平貝が添えられ、上に蛤出汁のジュレ。実に上品なお味。

お造りは瀬戸内のマコガレイ、山口県萩のマグロ(定置網149キロ)。

焼き物はマナガツオの幽庵焼き。いつもの通り丹波篠山の無農薬野菜の上に。この時期だけの辛味大根の種が添えられていた。

お椀はアイナメの葛うち。出汁の上品さは相変わらず。

八寸。稚鮎の柿の種揚げ、鯛の子・蕗・菊菜、鯛のちまき寿司、蛸の柔らか煮などなど。

穴子の玄米粉揚げの霙仕立て、万願寺唐辛子を添えて。

その後はいつも通りにご飯、葛餅(空豆餡)、木の芽アイスをフューチャーしたフルーツにデコポン(だったかな?)のゼリー。

最初の1時間は自分たちだけだったこともあってテンポよくお料理が進み、お会計まで含めて2時間で終了。

下記はベース投稿。
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初訪は2016年1月、まだオープンして数か月ころというタイミングで伺い、それ以来2か月弱に一度くらいの割合でお邪魔している。SNS全盛のこのご時世に写真NGにしているからか、高級食材を前面に出したり松葉蟹やオマール海老や松茸を見せつけるというプレゼンをすることがないからかは分からないが、比較的予約が取りやすいのも魅力だ。

根津美術館のお隣という立地の良い場所にあるものの、小さなビルの地下にあり、通り沿いには紋だけをあしらった白い看板があるのみで、普通だったら見つけにくい場所にあるが、白衣を着たスタッフがお店へと繋がる階段前で必ず待っていてくれるので、すぐに分かるであろう。

地下に降りると殺風景な鉄扉が迎えてくれるが、店員さんに誘導されつつ暖簾をくぐると漆喰が施された黒くてモダンな和の世界が視界に飛び込んでくる。

茶道も嗜まれる大将は、未在でのご修行時代から、日本文化全般にご興味を持たれ精通するようになったようだ。カウンターの向こう側にある床には季節を意識した花が生けられ、やはり季節を意識した掛軸やお道具などが飾られている。詳しいことが分からずとも遠慮なくお尋ねすると良い。とても丁寧に教えてくれるはずだし、とても勉強になる。

お料理はまずは汲出しからスタートする。茶懐石を基本とする未在(自分は未訪)でご修行されたからであろうか、あるいはご本人が茶道を嗜まれる方だからなのか、茶懐石でいえばまずは寄付(よりつき)で白湯をいただく、そんな感じだ。冬であれば柚子香煎、春であれば梅香煎や桜湯、夏であれば梅酒オンザロックなどが供される。

先付・・・大抵は少々手の込んだ小さな一品からスタート。冬だと湯葉を使ったもの、春だと胡麻ダレと和えた山菜、夏だと土佐酢を使ったジュレを蛸や鳥貝などの魚介と夏野菜に掛けたものとか。魚と時季の野菜を何かしらをベースに作ったソースで和えたものが多い印象である。

向付・・・白身魚(鯛、鰈、平目のどれか)と鮪。昆布醤油、酢橘果汁に塩を一振りしたものが山葵とともに。昆布醤油は白身と鮪の双方に、酢橘塩は白身魚に使うことが予定されている。鮪は「やま幸」さんから仕入れていて、余り大振りでないのものがお好みのようだ(ちなみに青空さんも同じことを言っていた)。

椀物・・・出汁はもちろんしっかりとっているものの吸地はどちらかというと薄味で、まさに引き算の美学。秀逸なのは4月頃の蛤のお碗で、蛤の風味しっかりな出汁の中に胡麻豆腐、その上に旨味たっぷりな蛤真薯。夏の白甘鯛と冬瓜のお碗(煮麺仕立て)も自分の好み。

焼き物・・・カウンター内にあるスペースで炭焼きにする。太刀魚、喉黒、鰆、鮎魚女、真魚鰹、桜鱒など。単に炭焼きにしているのではなく、実山椒のタレで焼いたものだったり、西京焼きだったり、桜鱒や時鮭だと幽庵焼きだったり。しっかりした苦味のある無農薬野菜の上に載せて供される。稀にではあるが秋に尾長鴨が出てくることがあり、これは鴨の肝をベースにしたソースを使うという野趣に溢れていながらも上品な仕上がりの逸品。

そして箸休めをいただいて八寸に。その八寸がいかにも「最近の京都」という感じで、まさに華やかな八寸。銀座「しのはら」と同じ感じといえばいいだろうか。東京で修行されたお料理人のなかでも最近だと大門「くろぎ」が似た感じでやられているが、あんな感じで、季節感を視覚に訴えてくるスタイル。祇園祭の時期であれば「蘇民将来子孫也」と書かれた札のようなものが置かれたり、七夕の時期であれば笹寿司が出たりと。また、この八寸をいただくと仕込みの大変さが伝わってくる・・・それぞれの料理が尋常ではない手間暇を掛けて作られてあることは間違いない。

その後は炊合せ(夏の賀茂茄子、秋から冬にかけての聖護院大根などが記憶に残る)、そして強肴・・・松葉蟹だったり鮑だったりといった高級食材がここで使われることが多いかな。4月頃になると京都・塚原の朝堀筍の焼き物が強肴の前に頂けたりするが、これが絶品。前述の蛤椀のことも考えると4月上旬の宮坂を外すことは絶対に出来ない。

お食事は土鍋で炊いた白米である。ここでも茶懐石スタイルが顔を覗かせていて、まずは煮えばな(アルデンテ状態)を1杯いただき、余熱で徐々に炊き上がっていくものを2杯、3杯と頂く。ご飯のお供としてはお新香だけでなく何かしらのおかずもやってくるが、ここ数年(これを書いているのは2020年夏)は鮪の漬けと魚のフライだ。穴子のフライなんてフワフワに仕上げられていて悶絶級だ。添えられるお味噌汁は常に赤出汁、その具材は揚げたお芋と決まっている。

食後・・・まずは上生菓子が供され、その後に大将みずから点ててくださる薄茶をいただく。たっぷりと抹茶を使った濃いめの仕立てで、高速シェイクでカプチーノのようにクリーミーに泡を立てたもの。その後に水菓子をいただく。大抵はフルーツとアイスクリームの組み合わせ。グレープフルーツのゼリーの上に無花果や木の芽から作られたアイス、それにシャインマスカットなどなどの美味なフルーツが散らばる。

最後に、残った白米を塩結びにしてもらったものをお土産として受け取り、階段の上で待つ大将のお見送りを受けつつお店を離れる。

上記の流れはいつ行っても変わることがないし、季節のお決まりが必ずある。行くたびに新しいお料理が出てくるということはないので、ワンパターンなように思えるかもしれないが、今日はあれが食べられると分かってお店に伺い、毎度そのレベルの高さに満足できる、その意味では自分のなかではカンテサンスと双璧である。

内装の素晴らしさは前述の通りだが、器の素晴らしさもお見事。楽家の焼き物、妙全や保全などの器、中国・明代の器、ラリックのガラス皿などが惜しげもなく使われていて、大将に色々とお聞きしながら教えてもらえば実に勉強になる。

大将は、物腰はとても柔らかいが、常連客と極端に馴れ合いになるようなことはなく適度な距離を置きつつ、でも気さくにお話しすることが出来る方。斉藤さんをはじめとするサービス陣もそのような感じ。そういった雰囲気とか、客数と比較すると多めのスタッフとか、器や道具への造詣の深さと情熱とか、美意識の高さとか、そのあたりが僕の中では銀座・青空に通ずるところがあって、故にこのお店も好きなのかもしれない。

最後に、お料理の写真を撮れないのは本当に残念だが、茶寮宮坂は写真OKである。

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2021/04訪問27回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

すべてが美しい

春の宮坂さんは絶対に外せない。京都・塚原の朝堀りの筍とハマグリのお椀を頂かないとだめだからね。

汲み出しの桜湯からスタートしたお料理、最初の一品である先付けは貝尽くし。北寄貝、帆立、平貝の上にウルイの餡掛け。お造りは鮪と鯛。煮物椀は期待通りの蛤、香りが上品で舌触りが滑らかな胡麻豆腐との相性が素晴らしかった。焼き物は桜鱒の幽庵焼きに花山椒を添えたもの。香ばしき稚鮎のフライなどで構成される美しき八寸、京都塚原の筍の焼き物、そして〆のごはん・・・などなど、本日も素晴らしかった。

下記はベース投稿。
+++
初訪は2016年1月、まだオープンして数か月ころというタイミングで伺い、それ以来2か月弱に一度くらいの割合でお邪魔している。SNS全盛のこのご時世に写真NGにしているからか、高級食材を前面に出したり松葉蟹やオマール海老や松茸を見せつけるというプレゼンをすることがないからかは分からないが、比較的予約が取りやすいのも魅力だ。

根津美術館のお隣という立地の良い場所にあるものの、小さなビルの地下にあり、通り沿いには紋だけをあしらった白い看板があるのみで、普通だったら見つけにくい場所にあるが、白衣を着たスタッフがお店へと繋がる階段前で必ず待っていてくれるので、すぐに分かるであろう。

地下に降りると殺風景な鉄扉が迎えてくれるが、店員さんに誘導されつつ暖簾をくぐると漆喰が施された黒くてモダンな和の世界が視界に飛び込んでくる。

茶道も嗜まれる大将は、未在でのご修行時代から、日本文化全般にご興味を持たれ精通するようになったようだ。カウンターの向こう側にある床には季節を意識した花が生けられ、やはり季節を意識した掛軸やお道具などが飾られている。詳しいことが分からずとも遠慮なくお尋ねすると良い。とても丁寧に教えてくれるはずだし、とても勉強になる。

お料理はまずは汲出しからスタートする。茶懐石を基本とする未在(自分は未訪)でご修行されたからであろうか、あるいはご本人が茶道を嗜まれる方だからなのか、茶懐石でいえばまずは寄付(よりつき)で白湯をいただく、そんな感じだ。冬であれば柚子香煎、春であれば梅香煎や桜湯、夏であれば梅酒オンザロックなどが供される。

先付・・・大抵は少々手の込んだ小さな一品からスタート。冬だと湯葉を使ったもの、春だと胡麻ダレと和えた山菜、夏だと土佐酢を使ったジュレを蛸や鳥貝などの魚介と夏野菜に掛けたものとか。魚と時季の野菜を何かしらをベースに作ったソースで和えたものが多い印象である。

向付・・・白身魚(鯛、鰈、平目のどれか)と鮪。昆布醤油、酢橘果汁に塩を一振りしたものが山葵とともに。昆布醤油は白身と鮪の双方に、酢橘塩は白身魚に使うことが予定されている。鮪は「やま幸」さんから仕入れていて、余り大振りでないのものがお好みのようだ(ちなみに青空さんも同じことを言っていた)。

椀物・・・出汁はもちろんしっかりとっているものの吸地はどちらかというと薄味で、まさに引き算の美学。秀逸なのは4月頃の蛤のお碗で、蛤の風味しっかりな出汁の中に胡麻豆腐、その上に旨味たっぷりな蛤真薯。夏の白甘鯛と冬瓜のお碗(煮麺仕立て)も自分の好み。

焼き物・・・カウンター内にあるスペースで炭焼きにする。太刀魚、喉黒、鰆、鮎魚女、真魚鰹、桜鱒など。単に炭焼きにしているのではなく、実山椒のタレで焼いたものだったり、西京焼きだったり、桜鱒や時鮭だと幽庵焼きだったり。しっかりした苦味のある無農薬野菜の上に載せて供される。稀にではあるが秋に尾長鴨が出てくることがあり、これは鴨の肝をベースにしたソースを使うという野趣に溢れていながらも上品な仕上がりの逸品。

そして箸休めをいただいて八寸に。その八寸がいかにも「最近の京都」という感じで、まさに華やかな八寸。銀座「しのはら」と同じ感じといえばいいだろうか。東京で修行されたお料理人のなかでも最近だと大門「くろぎ」が似た感じでやられているが、あんな感じで、季節感を視覚に訴えてくるスタイル。祇園祭の時期であれば「蘇民将来子孫也」と書かれた札のようなものが置かれたり、七夕の時期であれば笹寿司が出たりと。また、この八寸をいただくと仕込みの大変さが伝わってくる・・・それぞれの料理が尋常ではない手間暇を掛けて作られてあることは間違いない。

その後は炊合せ(夏の賀茂茄子、秋から冬にかけての聖護院大根などが記憶に残る)、そして強肴・・・松葉蟹だったり鮑だったりといった高級食材がここで使われることが多いかな。4月頃になると京都・塚原の朝堀筍の焼き物が強肴の前に頂けたりするが、これが絶品。前述の蛤椀のことも考えると4月上旬の宮坂を外すことは絶対に出来ない。

お食事は土鍋で炊いた白米である。ここでも茶懐石スタイルが顔を覗かせていて、まずは煮えばな(アルデンテ状態)を1杯いただき、余熱で徐々に炊き上がっていくものを2杯、3杯と頂く。ご飯のお供としてはお新香だけでなく何かしらのおかずもやってくるが、ここ数年(これを書いているのは2020年夏)は鮪の漬けと魚のフライだ。穴子のフライなんてフワフワに仕上げられていて悶絶級だ。添えられるお味噌汁は常に赤出汁、その具材は揚げたお芋と決まっている。

食後・・・まずは上生菓子が供され、その後に大将みずから点ててくださる薄茶をいただく。たっぷりと抹茶を使った濃いめの仕立てで、高速シェイクでカプチーノのようにクリーミーに泡を立てたもの。その後に水菓子をいただく。大抵はフルーツとアイスクリームの組み合わせ。グレープフルーツのゼリーの上に無花果や木の芽から作られたアイス、それにシャインマスカットなどなどの美味なフルーツが散らばる。

最後に、残った白米を塩結びにしてもらったものをお土産として受け取り、階段の上で待つ大将のお見送りを受けつつお店を離れる。

上記の流れはいつ行っても変わることがないし、季節のお決まりが必ずある。行くたびに新しいお料理が出てくるということはないので、ワンパターンなように思えるかもしれないが、今日はあれが食べられると分かってお店に伺い、毎度そのレベルの高さに満足できる、その意味では自分のなかではカンテサンスと双璧である。

内装の素晴らしさは前述の通りだが、器の素晴らしさもお見事。楽家の焼き物、妙全や保全などの器、中国・明代の器、ラリックのガラス皿などが惜しげもなく使われていて、大将に色々とお聞きしながら教えてもらえば実に勉強になる。

大将は、物腰はとても柔らかいが、常連客と極端に馴れ合いになるようなことはなく適度な距離を置きつつ、でも気さくにお話しすることが出来る方。斉藤さんをはじめとするサービス陣もそのような感じ。そういった雰囲気とか、客数と比較すると多めのスタッフとか、器や道具への造詣の深さと情熱とか、美意識の高さとか、そのあたりが僕の中では銀座・青空に通ずるところがあって、故にこのお店も好きなのかもしれない。

最後に、お料理の写真を撮れないのは本当に残念だが、茶寮宮坂は写真OKである。

  • 御料理 宮坂 -
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  • 御料理 宮坂 -
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2021/02訪問26回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

すべてが美しい

お店に到着すると予想通りに塚原の竹の根のオブジェ。2か月後にやってくる筍シーズンに想いを馳せつつも、まずは本日のお料理に集中。

二度目の緊急事態宣言の最中の土曜日。午後8時までの時短営業なので自分たちは午後5時スタート。他のお客様は2人組とお一人様で、自分達を含めて計5名。今までは(個室が利用されていないことはあったが)カウンターは常に満席だった。もともと1回転の営業体制なので時短による影響は少ないかもしれないが、それにしてもコロナ禍による影響は無視できない。

この日のディナーも構成はいつもの通り。まずは塩香煎の汲み出しでお料理スタート。マスターズドリーム900円で喉を潤す。

この日は最初の一品が特に良かった。小蕪と北海道の雲子の白味噌仕立てで、あしらいにワラビ。

その後、淡路の天然の鯛に気仙沼の鮪(背トロと中トロ)、お碗(みぞれ仕立て、炙ったのどぐろの下に鰯真薯)、八寸(ワカサギ香煎揚、余市の鮟鱇、鯛の手毬ずし、北海道のウニ、海蘊の上に鯛の昆布締め)。

炊き合わせはこの時期のスペシャリテである聖護院かぶら、そして熊本の竹の子、菜の花、人参。

蕎麦がきに豆のペーストを掛けたもの。

〆のご飯のお供は金目鯛フライ。いつものように鮪の赤身のヅケ、シラス、香物。

この日は量が多めだったのか、満腹感が半端なかった。

お酒はビールの後でファン・フォルクセンのリースリング2017をボトルで頂いた。

下記はベース投稿。
+++
初訪は2016年1月、まだオープンして数か月ころというタイミングで伺い、それ以来2か月弱に一度くらいの割合でお邪魔している。SNS全盛のこのご時世に写真NGにしているからか、高級食材を前面に出したり松葉蟹やオマール海老や松茸を見せつけるというプレゼンをすることがないからかは分からないが、比較的予約が取りやすいのも魅力だ。

根津美術館のお隣という立地の良い場所にあるものの、小さなビルの地下にあり、通り沿いには紋だけをあしらった白い看板があるのみで、普通だったら見つけにくい場所にあるが、白衣を着たスタッフがお店へと繋がる階段前で必ず待っていてくれるので、すぐに分かるであろう。

地下に降りると殺風景な鉄扉が迎えてくれるが、店員さんに誘導されつつ暖簾をくぐると漆喰が施された黒くてモダンな和の世界が視界に飛び込んでくる。

茶道も嗜まれる大将は、未在でのご修行時代から、日本文化全般にご興味を持たれ精通するようになったようだ。カウンターの向こう側にある床には季節を意識した花が生けられ、やはり季節を意識した掛軸やお道具などが飾られている。詳しいことが分からずとも遠慮なくお尋ねすると良い。とても丁寧に教えてくれるはずだし、とても勉強になる。

お料理はまずは汲出しからスタートする。茶懐石を基本とする未在(自分は未訪)でご修行されたからであろうか、あるいはご本人が茶道を嗜まれる方だからなのか、茶懐石でいえばまずは寄付(よりつき)で白湯をいただく、そんな感じだ。冬であれば柚子香煎、春であれば梅香煎や桜湯、夏であれば梅酒オンザロックなどが供される。

先付・・・大抵は少々手の込んだ小さな一品からスタート。冬だと湯葉を使ったもの、春だと胡麻ダレと和えた山菜、夏だと土佐酢を使ったジュレを蛸や鳥貝などの魚介と夏野菜に掛けたものとか。魚と時季の野菜を何かしらをベースに作ったソースで和えたものが多い印象である。

向付・・・白身魚(鯛、鰈、平目のどれか)と鮪。昆布醤油、酢橘果汁に塩を一振りしたものが山葵とともに。昆布醤油は白身と鮪の双方に、酢橘塩は白身魚に使うことが予定されている。鮪は「やま幸」さんから仕入れていて、余り大振りでないのものがお好みのようだ(ちなみに青空さんも同じことを言っていた)。

椀物・・・出汁はもちろんしっかりとっているものの吸地はどちらかというと薄味で、まさに引き算の美学。秀逸なのは4月頃の蛤のお碗で、蛤の風味しっかりな出汁の中に胡麻豆腐、その上に旨味たっぷりな蛤真薯。夏の白甘鯛と冬瓜のお碗(煮麺仕立て)も自分の好み。

焼き物・・・カウンター内にあるスペースで炭焼きにする。太刀魚、喉黒、鰆、鮎魚女、真魚鰹、桜鱒など。単に炭焼きにしているのではなく、実山椒のタレで焼いたものだったり、西京焼きだったり、桜鱒や時鮭だと幽庵焼きだったり。しっかりした苦味のある無農薬野菜の上に載せて供される。稀にではあるが秋に尾長鴨が出てくることがあり、これは鴨の肝をベースにしたソースを使うという野趣に溢れていながらも上品な仕上がりの逸品。

そして箸休めをいただいて八寸に。その八寸がいかにも「最近の京都」という感じで、まさに華やかな八寸。銀座「しのはら」と同じ感じといえばいいだろうか。東京で修行されたお料理人のなかでも最近だと大門「くろぎ」が似た感じでやられているが、あんな感じで、季節感を視覚に訴えてくるスタイル。祇園祭の時期であれば「蘇民将来子孫也」と書かれた札のようなものが置かれたり、七夕の時期であれば笹寿司が出たりと。また、この八寸をいただくと仕込みの大変さが伝わってくる・・・それぞれの料理が尋常ではない手間暇を掛けて作られてあることは間違いない。

その後は炊合せ(夏の賀茂茄子、秋から冬にかけての聖護院大根などが記憶に残る)、そして強肴・・・松葉蟹だったり鮑だったりといった高級食材がここで使われることが多いかな。4月頃になると京都・塚原の朝堀筍の焼き物が強肴の前に頂けたりするが、これが絶品。前述の蛤椀のことも考えると4月上旬の宮坂を外すことは絶対に出来ない。

お食事は土鍋で炊いた白米である。ここでも茶懐石スタイルが顔を覗かせていて、まずは煮えばな(アルデンテ状態)を1杯いただき、余熱で徐々に炊き上がっていくものを2杯、3杯と頂く。ご飯のお供としてはお新香だけでなく何かしらのおかずもやってくるが、ここ数年(これを書いているのは2020年夏)は鮪の漬けと魚のフライだ。穴子のフライなんてフワフワに仕上げられていて悶絶級だ。添えられるお味噌汁は常に赤出汁、その具材は揚げたお芋と決まっている。

食後・・・まずは上生菓子が供され、その後に大将みずから点ててくださる薄茶をいただく。たっぷりと抹茶を使った濃いめの仕立てで、高速シェイクでカプチーノのようにクリーミーに泡を立てたもの。その後に水菓子をいただく。大抵はフルーツとアイスクリームの組み合わせ。グレープフルーツのゼリーの上に無花果や木の芽から作られたアイス、それにシャインマスカットなどなどの美味なフルーツが散らばる。

最後に、残った白米を塩結びにしてもらったものをお土産として受け取り、階段の上で待つ大将のお見送りを受けつつお店を離れる。

上記の流れはいつ行っても変わることがないし、季節のお決まりが必ずある。行くたびに新しいお料理が出てくるということはないので、ワンパターンなように思えるかもしれないが、今日はあれが食べられると分かってお店に伺い、毎度そのレベルの高さに満足できる、その意味では自分のなかではカンテサンスと双璧である。

内装の素晴らしさは前述の通りだが、器の素晴らしさもお見事。楽家の焼き物、妙全や保全などの器、中国・明代の器、ラリックのガラス皿などが惜しげもなく使われていて、大将に色々とお聞きしながら教えてもらえば実に勉強になる。

大将は、物腰はとても柔らかいが、常連客と極端に馴れ合いになるようなことはなく適度な距離を置きつつ、でも気さくにお話しすることが出来る方。斉藤さんをはじめとするサービス陣もそのような感じ。そういった雰囲気とか、客数と比較すると多めのスタッフとか、器や道具への造詣の深さと情熱とか、美意識の高さとか、そのあたりが僕の中では銀座・青空に通ずるところがあって、故にこのお店も好きなのかもしれない。

最後に、お料理の写真を撮れないのは本当に残念だが、茶寮宮坂は写真OKである。

  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
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2020/12訪問25回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

すべてが美しい

この日のお料理はこの季節の定番である蕪蒸しから。聖護院かぶらです。

お造りは鮪(大間の150キロと(港は忘れたが)350キロの鮪)、それにヒラメ。

お椀は松葉蟹。

尾長鴨が久々に登場。内臓を使ったソースとともに瑞々しく仕上げられたジビエは絶品。炊き合わせに出てきたのは「すぐき」。漬物としてしか食べたことがなかったもの。スタートが聖護院かぶなのに?と思ったけど、上品な甘さがあって、蕪とも違うんですね。

下記はベース投稿です。
+++
初訪は2016年1月、まだオープンして数か月ころというタイミングで伺い、それ以来2か月弱に一度くらいの割合でお邪魔している。SNS全盛のこのご時世に写真NGにしているからか、高級食材を前面に出したり松葉蟹やオマール海老や松茸を見せつけるというプレゼンをすることがないからかは分からないが、比較的予約が取りやすいのも魅力だ。

根津美術館のお隣という立地の良い場所にあるものの、小さなビルの地下にあり、通り沿いには紋だけをあしらった白い看板があるのみで、普通だったら見つけにくい場所にあるが、白衣を着たスタッフがお店へと繋がる階段前で必ず待っていてくれるので、すぐに分かるであろう。

地下に降りると殺風景な鉄扉が迎えてくれるが、店員さんに誘導されつつ暖簾をくぐると漆喰が施された黒くてモダンな和の世界が視界に飛び込んでくる。

茶道も嗜まれる大将は、未在でのご修行時代から、日本文化全般にご興味を持たれ精通するようになったようだ。カウンターの向こう側にある床には季節を意識した花が生けられ、やはり季節を意識した掛軸やお道具などが飾られている。詳しいことが分からずとも遠慮なくお尋ねすると良い。とても丁寧に教えてくれるはずだし、とても勉強になる。

お料理はまずは汲出しからスタートする。茶懐石を基本とする未在(自分は未訪)でご修行されたからであろうか、あるいはご本人が茶道を嗜まれる方だからなのか、茶懐石でいえばまずは寄付(よりつき)で白湯をいただく、そんな感じだ。冬であれば柚子香煎、春であれば梅香煎や桜湯、夏であれば梅酒オンザロックなどが供される。

先付・・・大抵は少々手の込んだ小さな一品からスタート。冬だと湯葉を使ったもの、春だと胡麻ダレと和えた山菜、夏だと土佐酢を使ったジュレを蛸や鳥貝などの魚介と夏野菜に掛けたものとか。魚と時季の野菜を何かしらをベースに作ったソースで和えたものが多い印象である。

向付・・・白身魚(鯛、鰈、平目のどれか)と鮪。昆布醤油、酢橘果汁に塩を一振りしたものが山葵とともに。昆布醤油は白身と鮪の双方に、酢橘塩は白身魚に使うことが予定されている。鮪は「やま幸」さんから仕入れていて、余り大振りでないのものがお好みのようだ(ちなみに青空さんも同じことを言っていた)。

椀物・・・出汁はもちろんしっかりとっているものの吸地はどちらかというと薄味で、まさに引き算の美学。秀逸なのは4月頃の蛤のお碗で、蛤の風味しっかりな出汁の中に胡麻豆腐、その上に旨味たっぷりな蛤真薯。夏の白甘鯛と冬瓜のお碗(煮麺仕立て)も自分の好み。

焼き物・・・カウンター内にあるスペースで炭焼きにする。太刀魚、喉黒、鰆、鮎魚女、真魚鰹、桜鱒など。単に炭焼きにしているのではなく、実山椒のタレで焼いたものだったり、西京焼きだったり、桜鱒や時鮭だと幽庵焼きだったり。しっかりした苦味のある無農薬野菜の上に載せて供される。稀にではあるが秋に尾長鴨が出てくることがあり、これは鴨の肝をベースにしたソースを使うという野趣に溢れていながらも上品な仕上がりの逸品。

そして箸休めをいただいて八寸に。その八寸がいかにも「最近の京都」という感じで、まさに華やかな八寸。東京では、銀座「しのはら」と同じ感じといえばいいだろうか。東京で修行されたお料理人のなかでも最近だと大門「くろぎ」が似た感じでやられているが、あんな感じで、季節感を視覚に訴えてくるスタイル。祇園祭の時期であれば「蘇民将来子孫也」と書かれた札のようなものが置かれたり、七夕の時期であれば笹寿司が出たりと。また、この八寸をいただくと仕込みの大変さが伝わってくる・・・それぞれの料理が尋常ではない手間暇を掛けて作られてあることは間違いない。

その後は炊合せ(夏の賀茂茄子、秋から冬にかけての聖護院大根などが記憶に残る)、そして強肴・・・松葉蟹だったり鮑だったりといった高級食材がここで使われることが多いかな。4月頃になると京都・塚原の朝堀筍の焼き物が強肴の前に頂けたりするが、これが絶品。前述の蛤椀のことも考えると4月上旬の宮坂を外すことは絶対に出来ない。

お食事は土鍋で炊いた白米である。ここでも茶懐石スタイルが顔を覗かせていて、まずは煮えばな(アルデンテ状態)を1杯いただき、余熱で徐々に炊き上がっていくものを2杯、3杯と頂く。ご飯のお供としてはお新香だけでなく何かしらのおかずもやってくるが、ここ数年(これを書いているのは2020年夏)は鮪の漬けと魚のフライだ。穴子のフライなんてフワフワに仕上げられていて悶絶級だ。添えられるお味噌汁は常に赤出汁、その具材は揚げたお芋と決まっている。

食後・・・まずは上生菓子が供され、その後に大将みずから点ててくださる薄茶をいただく。たっぷりと抹茶を使った濃いめのお味で、高速シェイクでカプチーノのようにクリーミーに泡を立てたもの。その後に水菓子をいただく。大抵はフルーツとアイスクリームの組み合わせ。グレープフルーツのゼリーの上に無花果や木の芽から作られたアイス、それにシャインマスカットなどなどの美味なフルーツが散らばる。

最後に、残った白米を塩結びにしてもらったものをお土産として受け取り、階段の上で待つ大将のお見送りを受けつつお店を離れる。

上記の流れはいつ行っても変わることがないし、季節のお決まりが必ずある。行くたびに新しいお料理が出てくるということはないので、ワンパターンなように思えるかもしれないが、今日はあれが食べられると分かってお店に伺い、毎度そのレベルの高さに満足できる、その意味では自分のなかではカンテサンスと双璧である。

内装の素晴らしさは前述の通りだが、器の素晴らしさもお見事。楽家の焼き物、妙全や保全などの器、中国・明代の器、ラリックのガラス皿などが惜しげもなく使われていて、大将に色々とお聞きしながら教えてもらえば実に勉強になる。

大将は、物腰はとても柔らかいが、常連客と極端に馴れ合いになるようなことはなく適度な距離を置きつつ、でも気さくにお話しすることが出来る方。斉藤さんをはじめとするサービス陣もそのような感じ。そういった雰囲気とか、客数と比較すると多めのスタッフとか、器や道具への造詣の深さと情熱とか、美意識の高さとか、そのあたりが僕の中では銀座・青空に通ずるところがあって、故にこのお店も好きなのかもしれない。

最後に、お料理の写真を撮れないのは本当に残念だが、茶寮宮坂は写真OKである。

  • 御料理 宮坂 -
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2020/10訪問24回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人

すべてが美しい

この日のお料理は温かい湯葉から。しめじに舞茸に金目鯛。

お造りは戸井の鮪150キロと松川カレイ。

お椀は松茸、ぐじ、茄子。抑制の効いたバランスの良いお椀。

松茸は3回登場。お椀、幽庵焼きに巻いて、ホッキと共に焼き松として。

誂えもいつも通りさすが。松平不昧公の筆になる掛物、楽旦入の白楽釣り花入。

下記はベース投稿です。
+++
初訪は2016年1月、まだオープンして数か月ころというタイミングで伺い、それ以来2か月弱に一度くらいの割合でお邪魔している。SNS全盛のこのご時世に写真NGにしているからか、高級食材を前面に出したり松葉蟹やオマール海老や松茸を見せつけるというプレゼンをすることがないからかは分からないが、比較的予約が取りやすいのも魅力だ。

根津美術館のお隣という立地の良い場所にあるものの、小さなビルの地下にあり、通り沿いには紋だけをあしらった白い看板があるのみで、普通だったら見つけにくい場所にあるが、白衣を着たスタッフがお店へと繋がる階段前で必ず待っていてくれるので、すぐに分かるであろう。

地下に降りると殺風景な鉄扉が迎えてくれるが、店員さんに誘導されつつ暖簾をくぐると漆喰が施された黒くてモダンな和の世界が視界に飛び込んでくる。

茶道も嗜まれる大将は、未在でのご修行時代から、日本文化全般にご興味を持たれ精通するようになったようだ。カウンターの向こう側にある床には季節を意識した花が生けられ、やはり季節を意識した掛軸やお道具などが飾られている。詳しいことが分からずとも遠慮なくお尋ねすると良い。とても丁寧に教えてくれるはずだし、とても勉強になる。

お料理はまずは汲出しからスタートする。茶懐石を基本とする未在(自分は未訪)でご修行されたからであろうか、あるいはご本人が茶道を嗜まれる方だからなのか、茶懐石でいえばまずは寄付(よりつき)で白湯をいただく、そんな感じだ。冬であれば柚子香煎、春であれば梅香煎や桜湯、夏であれば梅酒オンザロックなどが供される。

先付・・・大抵は少々手の込んだ小さな一品からスタート。冬だと湯葉を使ったもの、春だと胡麻ダレと和えた山菜、夏だと土佐酢を使ったジュレを蛸や鳥貝などの魚介と夏野菜に掛けたものとか。魚と時季の野菜を何かしらをベースに作ったソースで和えたものが多い印象である。

向付・・・白身魚(鯛、鰈、平目のどれか)と鮪。昆布醤油、酢橘果汁に塩を一振りしたものが山葵とともに。昆布醤油は白身と鮪の双方に、酢橘塩は白身魚に使うことが予定されている。鮪は「やま幸」さんから仕入れていて、余り大振りでないのものがお好みのようだ(ちなみに青空さんも同じことを言っていた)。

椀物・・・出汁はもちろんしっかりとっているものの吸地はどちらかというと薄味で、まさに引き算の美学。秀逸なのは4月頃の蛤のお碗で、蛤の風味しっかりな出汁の中に胡麻豆腐、その上に旨味たっぷりな蛤真薯。夏の白甘鯛と冬瓜のお碗(煮麺仕立て)も自分の好み。

焼き物・・・カウンター内にあるスペースで炭焼きにする。太刀魚、喉黒、鰆、鮎魚女、真魚鰹、桜鱒など。単に炭焼きにしているのではなく、実山椒のタレで焼いたものだったり、西京焼きだったり、桜鱒や時鮭だと幽庵焼きだったり。しっかりした苦味のある無農薬野菜の上に載せて供される。稀にではあるが秋に尾長鴨が出てくることがあり、これは鴨の肝をベースにしたソースを使うという野趣に溢れていながらも上品な仕上がりの逸品。

そして箸休めをいただいて八寸に。その八寸がいかにも「最近の京都」という感じで、まさに華やかな八寸。銀座「しのはら」と同じ感じといえばいいだろうか。東京で修行されたお料理人のなかでも最近だと大門「くろぎ」が似た感じでやられているが、あんな感じで、季節感を視覚に訴えてくるスタイル。祇園祭の時期であれば「蘇民将来子孫也」と書かれた札のようなものが置かれたり、七夕の時期であれば笹寿司が出たりと。また、この八寸をいただくと仕込みの大変さが伝わってくる・・・それぞれの料理が尋常ではない手間暇を掛けて作られてあることは間違いない。

その後は炊合せ(夏の賀茂茄子、秋から冬にかけての聖護院大根などが記憶に残る)、そして強肴・・・松葉蟹だったり鮑だったりといった高級食材がここで使われることが多いかな。4月頃になると京都・塚原の朝堀筍の焼き物が強肴の前に頂けたりするが、これが絶品。前述の蛤椀のことも考えると4月上旬の宮坂を外すことは絶対に出来ない。

お食事は土鍋で炊いた白米である。ここでも茶懐石スタイルが顔を覗かせていて、まずは煮えばな(アルデンテ状態)を1杯いただき、余熱で徐々に炊き上がっていくものを2杯、3杯と頂く。ご飯のお供としてはお新香だけでなく何かしらのおかずもやってくるが、ここ数年(これを書いているのは2020年夏)は鮪の漬けと魚のフライだ。穴子のフライなんてフワフワに仕上げられていて悶絶級だ。添えられるお味噌汁は常に赤出汁、その具材は揚げたお芋と決まっている。

食後・・・まずは上生菓子が供され、その後に大将みずから点ててくださる薄茶をいただく。たっぷりと抹茶を使った濃いめのお味で、高速シェイクでカプチーノのようにクリーミーに泡を立てたもの。その後に水菓子をいただく。大抵はフルーツとアイスクリームの組み合わせ。グレープフルーツのゼリーの上に無花果や木の芽から作られたアイス、それにシャインマスカットなどなどの美味なフルーツが散らばる。

最後に、残った白米を塩結びにしてもらったものをお土産として受け取り、階段の上で待つ大将のお見送りを受けつつお店を離れる。

上記の流れはいつ行っても変わることがないし、季節のお決まりが必ずある。行くたびに新しいお料理が出てくるということはないので、ワンパターンなように思えるかもしれないが、今日はあれが食べられると分かってお店に伺い、毎度そのレベルの高さに満足できる、その意味では自分のなかではカンテサンスと双璧である。

内装の素晴らしさは前述の通りだが、器の素晴らしさもお見事。楽家の焼き物、妙全や保全などの器、中国・明代の器、ラリックのガラス皿などが惜しげもなく使われていて、大将に色々とお聞きしながら教えてもらえば実に勉強になる。

大将は、物腰はとても柔らかいが、常連客と極端に馴れ合いになるようなことはなく適度な距離を置きつつ、でも気さくにお話しすることが出来る方。斉藤さんをはじめとするサービス陣もそのような感じ。そういった雰囲気とか、客数と比較すると多めのスタッフとか、器や道具への造詣の深さと情熱とか、美意識の高さとか、そのあたりが僕の中では銀座・青空に通ずるところがあって、故にこのお店も好きなのかもしれない。

最後に、お料理の写真を撮れないのは本当に残念だが、茶寮宮坂は写真OKである。

  • 御料理 宮坂 -
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2020/09訪問23回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人

すべてが美しい

初訪は2016年1月、まだオープンして数か月ころというタイミングで伺い、それ以来2か月弱に一度くらいの割合でお邪魔している。SNS全盛のこのご時世に写真NGにしているからか、高級食材を前面に出したり松葉蟹やオマール海老や松茸を見せつけるというプレゼンをすることがないからかは分からないが、比較的予約が取りやすいのも魅力だ。

根津美術館のお隣という立地の良い場所にあるものの、小さなビルの地下にあり、通り沿いには紋だけをあしらった白い看板があるのみで、普通だったら見つけにくい場所にあるが、白衣を着たスタッフがお店へと繋がる階段前で必ず待っていてくれるので、すぐに分かるであろう。

地下に降りると殺風景な鉄扉が迎えてくれるが、店員さんに誘導されつつ暖簾をくぐると漆喰が施された黒くてモダンな和の世界が視界に飛び込んでくる。

茶道も嗜まれる大将は、未在でのご修行時代から、日本文化全般にご興味を持たれ精通するようになったようだ。カウンターの向こう側にある床には季節を意識した花が生けられ、やはり季節を意識した掛軸やお道具などが飾られている。詳しいことが分からずとも遠慮なくお尋ねすると良い。とても丁寧に教えてくれるはずだし、とても勉強になる。

お料理はまずは汲出しからスタートする。茶懐石を基本とする未在(自分は未訪)でご修行されたからであろうか、あるいはご本人が茶道を嗜まれる方だからなのか、茶懐石でいえばまずは寄付(よりつき)で白湯をいただく、そんな感じだ。冬であれば柚子香煎、春であれば梅香煎や桜湯、夏であれば梅酒オンザロックなどが供される。

先付・・・大抵は少々手の込んだ小さな一品からスタート。冬だと湯葉を使ったもの、春だと胡麻ダレと和えた山菜、夏だと土佐酢を使ったジュレを蛸や鳥貝などの魚介と夏野菜に掛けたものとか。魚と時季の野菜を何かしらをベースに作ったソースで和えたものが多い印象である。

向付・・・白身魚(鯛、鰈、平目のどれか)と鮪。昆布醤油、酢橘果汁に塩を一振りしたものが山葵とともに。昆布醤油は白身と鮪の双方に、酢橘塩は白身魚に使うことが予定されている。鮪は「やま幸」さんから仕入れていて、余り大振りでないのものがお好みのようだ(ちなみに青空さんも同じことを言っていた)。

椀物・・・出汁はもちろんしっかりとっているものの吸地はどちらかというと薄味で、まさに引き算の美学。秀逸なのは4月頃の蛤のお碗で、蛤の風味しっかりな出汁の中に胡麻豆腐、その上に旨味たっぷりな蛤真薯。夏の白甘鯛と冬瓜のお碗(煮麺仕立て)も自分の好み。

焼き物・・・カウンター内にあるスペースで炭焼きにする。太刀魚、喉黒、鰆、鮎魚女、真魚鰹、桜鱒など。単に炭焼きにしているのではなく、実山椒のタレで焼いたものだったり、西京焼きだったり、桜鱒や時鮭だと幽庵焼きだったり。しっかりした苦味のある無農薬野菜の上に載せて供される。稀にではあるが秋に尾長鴨が出てくることがあり、これは鴨の肝をベースにしたソースを使うという野趣に溢れていながらも上品な仕上がりの逸品。

そして箸休めをいただいて八寸に。その八寸がいかにも「最近の京都」という感じで、まさに華やかな八寸。銀座「しのはら」と同じ感じといえばいいだろうか。東京で修行されたお料理人のなかでも最近だと大門「くろぎ」が似た感じでやられているが、あんな感じで、季節感を視覚に訴えてくるスタイル。祇園祭の時期であれば「蘇民将来子孫也」と書かれた札のようなものが置かれたり、七夕の時期であれば笹寿司が出たりと。また、この八寸をいただくと仕込みの大変さが伝わってくる・・・それぞれの料理が尋常ではない手間暇を掛けて作られてあることは間違いない。

その後は炊合せ(夏の賀茂茄子、秋から冬にかけての聖護院大根などが記憶に残る)、そして強肴・・・松葉蟹だったり鮑だったりといった高級食材がここで使われることが多いかな。4月頃になると京都・塚原の朝堀筍の焼き物が強肴の前に頂けたりするが、これが絶品。前述の蛤椀のことも考えると4月上旬の宮坂を外すことは絶対に出来ない。

お食事は土鍋で炊いた白米である。ここでも茶懐石スタイルが顔を覗かせていて、まずは煮えばな(アルデンテ状態)を1杯いただき、余熱で徐々に炊き上がっていくものを2杯、3杯と頂く。ご飯のお供としてはお新香だけでなく何かしらのおかずもやってくるが、ここ数年(これを書いているのは2020年夏)は鮪の漬けと魚のフライだ。穴子のフライなんてフワフワに仕上げられていて悶絶級だ。添えられるお味噌汁は常に赤出汁、その具材は揚げたお芋と決まっている。

食後・・・まずは上生菓子が供され、その後に大将みずから点ててくださる薄茶をいただく。たっぷりと抹茶を使った濃いめのお味で、高速シェイクでカプチーノのようにクリーミーに泡を立てたもの。その後に水菓子をいただく。大抵はフルーツとアイスクリームの組み合わせ。グレープフルーツのゼリーの上に無花果や木の芽から作られたアイス、それにシャインマスカットなどなどの美味なフルーツが散らばる。

最後に、残った白米を塩結びにしてもらったものをお土産として受け取り、階段の上で待つ大将のお見送りを受けつつお店を離れる。

上記の流れはいつ行っても変わることがないし、季節のお決まりが必ずある。行くたびに新しいお料理が出てくるということはないので、ワンパターンなように思えるかもしれないが、今日はあれが食べられると分かってお店に伺い、毎度そのレベルの高さに満足できる、その意味では自分のなかではカンテサンスと双璧である。

内装の素晴らしさは前述の通りだが、器の素晴らしさもお見事。楽家の焼き物、妙全や保全などの器、中国・明代の器、ラリックのガラス皿などが惜しげもなく使われていて、大将に色々とお聞きしながら教えてもらえば実に勉強になる。

大将は、物腰はとても柔らかいが、常連客と極端に馴れ合いになるようなことはなく適度な距離を置きつつ、でも気さくにお話しすることが出来る方。斉藤さんをはじめとするサービス陣もそのような感じ。そういった雰囲気とか、客数と比較すると多めのスタッフとか、器や道具への造詣の深さと情熱とか、美意識の高さとか、そのあたりが僕の中では銀座・青空に通ずるところがあって、故にこのお店も好きなのかもしれない。

最後に、お料理の写真を撮れないのは本当に残念だが、茶寮宮坂は写真OKである。

  • 御料理 宮坂 -
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  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
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2020/07訪問22回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人
  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
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  • 御料理 宮坂 -
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2020/05訪問21回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥50,000~¥59,9991人
2020/03訪問20回目

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  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人
  • 御料理 宮坂 -
  • 御料理 宮坂 -
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2020/02訪問19回目

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  • 料理・味-
  • サービス-
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  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人
  • 御料理 宮坂 -
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2019/12訪問18回目

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  • 料理・味-
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¥30,000~¥39,9991人
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2019/11訪問17回目

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  • 酒・ドリンク-
¥30,000~¥39,9991人
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2019/08訪問16回目

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¥40,000~¥49,9991人
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2019/07訪問15回目

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¥40,000~¥49,9991人
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2019/03訪問14回目

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¥30,000~¥39,9991人
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2018/12訪問13回目

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2018/11訪問12回目

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2018/10訪問11回目

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ー 訪問(2018/07 更新)10回目

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2018/03訪問9回目

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2018/01訪問8回目

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2017/10訪問7回目

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2017/08訪問6回目

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2017/06訪問5回目

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2017/05訪問4回目
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2016/12訪問1回目

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  • 御料理 宮坂 - ミシュラン二つ星獲得のお祝いでしょうね

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頑張れ自分

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店舗情報(詳細)

店舗基本情報

店名
掲載保留 御料理 宮坂

このお店は休業期間が未確定、移転・閉店の事実確認が出来ないなど、店舗の運営状況の確認が出来ておらず、掲載保留しております。店舗の掲載情報に関して

受賞・選出歴
2021年Silver受賞店

The Tabelog Award 2021 Silver 受賞店

2020年Silver受賞店

The Tabelog Award 2020 Silver 受賞店

2019年Silver受賞店

The Tabelog Award 2019 Silver 受賞店

2018年Silver受賞店

The Tabelog Award 2018 Silver 受賞店

2017年Silver受賞店

The Tabelog Award 2017 Silver 受賞店

日本料理 百名店 2021 選出店

食べログ 日本料理 TOKYO 百名店 2021 選出店

ジャンル 日本料理
住所

東京都港区南青山4-26-12 ボ・アード青山 B1F

交通手段

移転先
表参道B 3出口より徒歩5分

表参道駅から618m

営業時間
  • ■営業時間
    18時〜

    ■定休日
    日曜日
予算

¥30,000~¥39,999

予算(口コミ集計)
¥30,000~¥39,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)

電子マネー不可

QRコード決済不可

サービス料・
チャージ

サービス料10%

席・設備

席数

12席

(移転先  カウンター6席個室2名様〜6名様)

個室

(2人可、4人可)

個室は、個室料10% を頂いております。

貸切

(20人以下可)

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

近隣にコインパーキングあり

特徴・関連情報

利用シーン

お子様連れ

お問い合わせ下さい

ホームページ

https://s.tabelog.com/tokyo/A1306/A130602/13264981/?svd=20211031&svt=1900&svps=2&default_yoyaku_condition=1

オープン日

2015年11月16日

備考

アメックスが使えます(情報提供元:アメックス)

お店のPR

移転しました

東京都港区南青山5-4-30ヴィラソレイユE号
03-3499-3877
に移転しております

初投稿者

クロ ダンボネクロ ダンボネ(1340)

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