「kiki」が日本料理になって再始動 : 野田

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4.2

¥30,000~¥39,9991人
  • 料理・味4.2
  • サービス4.1
  • 雰囲気3.9
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.2
2024/03訪問1回目

4.2

  • 料理・味4.2
  • サービス4.1
  • 雰囲気3.9
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク4.2
¥30,000~¥39,9991人

「kiki」が日本料理になって再始動

数年前まで、原宿の路地裏に、「kiki harajyuku」という

フレンチがありました。カジュアルなお店でしたが、

お料理の内容とクオリティは目を見はるものが

あり、とても好みでした。

と、ある日、突然、閉店に。

そうこうするうちに、なんと、

「野田」という店名になって、再始動

したのです。

野田シェフに、経緯を伺うと、

原宿の名店「重よし」の大将がよく

来店されていて、そのうち、野田シェフの

休日に、「重よし」で勉強させていただいたのが

きっかけ、とのこと。

理論に基づく料理とはなにか、その上で、

それに囚われず、自由な発想で創ることが

できるものを探求したかったそう。

なおかつ、「自分は日本人なので」と。


日本料理の構えではありますが、

お料理は、野田シェフ、いや大将と呼ぶべきか、

のオリジナリティが極められ、ボーダーレス。

「イノベイティブ」と一括りにするのも陳腐で、

これは、「野田料理」です。

その発想の柔軟なことと、着地のおいしさに

唸ります。

フレンチの基礎の上に、日本料理の技法が

重なり、なおかつ、理論に基づいて解釈

されていて、やみくもに組み合わせを

しているのではないため、着地が確かに

なることがよくわかります。

特に、日本料理とハーブ類との相性の

良さを、実感します。


店内は、「kiki」のときと、まったく異なり、

奥に4席のカウンターと、テーブルがひとつ。

シンプルな設えながら、センスを感じます。


初めに、ペアリングを強く勧められました。

なるほど、野田シェフのペアリング、特に、

ノンアルペアリングは、納得感があります。

ノンアルペアリグンは本当に、難しく、

今まで、納得できるところは2か所くらいしか

ありませんが、こちらも加わりました。

で、この日は、初めてなので、ペアリングの

半分ほどをお願いしました。


コースは、22000円。

メニューには、ローマ字でラインアップが

書かれていますが、それ以外に、3品ほどが

追加されました。

「いろいろ食べてほしいので」と、大将。


では、内容です。

1,futomaki
なんと、シャリにラベンダービネガーを  
  使用していて、紫。
  本鮪、車海老、赤大根の沢庵、
  玉子焼き、三つ葉、紫蘇。
  さらに、苺の香りを映したビネガーで
  炊いたタルティーボを、干瓢に見立てて。
  これには、まいります。

  このラベンダービネガーが、不思議にも
  太巻きにしっくりしています。
2カットいただきました。

2,umani
  すけこ(スケトウダラの子)
  蚕豆
  ちぢみほうれん草と山椒で作った
  自家製麺
  木の芽、黒七味オイル

  優しくまとめられた春の香り。

  馬の絵があしらわれた器が好み
  だったので、大将に伺うと、
  川瀬竹秋さんの作品とのこと。
  大好きな作家さんです。

3,wakatakeni
  竹の子と若芽
  トリュフと昆布出汁の茶碗蒸しと。
  青海苔と黒トリュフをのせて。
  青海苔は、旬で、生。
  黒トリュフのヨウド香が、海藻と
  マリアージュ。

4,nuta
  赤貝は、自家製魚醤でマリネ。
  葱ではなく、ポワロー葱を使用している
  ところが、元フレンチ。
  和歌山のポンカンに、摺り胡麻、
  オータムポエムを。

5,burishabu
鰤しゃぶなのですが、
  なんと、出汁は、ドライトマトです。
  が、私にとっては、まったく違和感は
  ありませんでした。
  トマトはいい出汁もでますが、素材の
  旨味を引き出します。
  目の前の鍋には、たくさんのドライトマト。
  鰤をさっと通し、
  芹、のびる、フェンネル。
  発酵白菜とトマトの塩ポン酢に、
  トウヒのオイルを。

6,karaage
  骨付きの虎河豚
  黄韮、ニッキのソースで。
  リンゴ、ドライイチジクの甘酢

  天然にニッキは、攻撃的な味は
  一切せず、まろやかに唐揚げに
  馴染みます。

  このお皿も、川瀬竹秋さんの作。

*ここで一品
 上記の虎河豚の皮の湯引きを。
 しかも、ズワイ蟹、干したビタミン大根と、
 ローズマリーの土佐酢で。
 素材を余すところなく、使う。大事です。

7,uzumidofu
  関西で食される「うずみ豆腐」。
  白味噌やご飯に、豆腐が埋もれる、
  ところからこの名前です。

  干し貝柱とロリエの出汁に白味噌を。
  葛粉で作った葛豆腐とパースニップを
  合わせたもの。
  蕗の薹、和辛子、タラの芽を。

  生のロリエと、パースニップの香りが
  広がり、まったく新しい「うずみ豆腐」。

8,sumibiyaki
  虎河豚の白子の炭火焼です。
  バターを塗りながら、焼いています。
  ブロッコリー
  イタリアンパセリ
  じゃが芋のピュレに山葵漬けを。

9,matsumaezuke
  米麹(黒麹)に、
  焦がしバター、昆布出汁、昆布オイルを。
  そこに、人参、するめ、昆布、数の子。

*ここでさらに一品
 サクラマスとこのわた
 このわたには、なまこの内臓に、
 自家製のぬか漬けを。
 上には、炙った丸人参のスライスを。
 ピンクとオレンジの明るい一皿で、
 元気をいただきます。

10、jibuni
   鴨の皮目を炙り、脂を落としてから、
   葛粉をたたいて、出汁に。
   仏産バルバリーを国内で育てた
   「銀の鴨」です。
   揚げた蕎麦掻に、
   蓮根、ヘーゼルナッツを。
   鰹出汁とほうじ茶を合わせた出汁に、
   田芹を。

   残念ながら、この鴨、スジが多くて、
   噛み切れませでした。
   途中で大将が、カットしてくれましたが・・。

*さらに一品
 抹茶と蕗の薹のアイス
 グリーンピースとメロンのソース
 フルール・ド・セルをアクセントに。

 アイスとソースが同じグリーンなのに、
 グリーンの素材がここまで違う、という
 面白さ。
   
11、kinkan
  金柑の善哉
  金柑の香りを映したカステラ


ペアリングのドリンクは、
・苺とラベンダーの甘酒カクテル
 口広のシャンパングラスで登場。
 淵を砂糖で飾って、「赤」が
 美しいドリンク

・八朔と蕗の薹の萎凋煎茶
 これには、驚きました。
 出来立てとのことで、大将も満足
 しているそう。
 蕗の薹は、生と火入れの両方を
 使い、ほのかに、本当に、ほのかに
 苦みを演出。
 静岡出身という大将なので
 萎凋煎茶を使用とのことですが、
 このマリアージュは天才的。

・朝倉山椒と鳳無の黒文字茶
 鳳梨は、ピーチパイン。
 これは、パインの味がちょっと際立ち
 すぎでした。

・タラの実とセイボリーのシラー
 ホワイトリカー漬けしたタラの実と
 セイボリーで、シラーらしさを。

・ミルク・ウーロンティーー

 ここまでで5000円。

・日本酒
 サクラマスのお皿に合わせて。
 1000円
 「ライフク」 


これまで世界中を食べてきて、

だんだん驚きが少なくなってきていましたが、

まだまだ無限の可能性を秘めていることに

改めて気づかされ、

なんだか、とてもハッピーな気持ちで

帰路につきました。

料理のボーダーレス化は、

加速する様相です。

再訪したいと思います。  


  • 野田 - 外観

    外観

  • 野田 - 苺とラベンダーの甘酒カクテル

    苺とラベンダーの甘酒カクテル

  • 野田 - 苺とラベンダーの甘酒カクテル

    苺とラベンダーの甘酒カクテル

  • 野田 - 野田さん

    野田さん

  • 野田 - futomaki

    futomaki

  • 野田 - futomaki

    futomaki

  • 野田 - umani

    umani

  • 野田 - 川瀬竹秋さんの器

    川瀬竹秋さんの器

  • 野田 - umani

    umani

  • 野田 - 大将

    大将

  • 野田 - 八朔と蕗の薹の萎凋煎茶

    八朔と蕗の薹の萎凋煎茶

  • 野田 - 大将

    大将

  • 野田 - wakatakeni

    wakatakeni

  • 野田 - wakatakeni

    wakatakeni

  • 野田 - nuta

    nuta

  • 野田 - nuta

    nuta

  • 野田 - ドライトマトの出汁

    ドライトマトの出汁

  • 野田 - burishabu

    burishabu

  • 野田 - burishabu

    burishabu

  • 野田 - 朝倉山椒と鳳梨の黒文字茶

    朝倉山椒と鳳梨の黒文字茶

  • 野田 - karaage

    karaage

  • 野田 - karaage

    karaage

  • 野田 - 河豚皮の湯引き

    河豚皮の湯引き

  • 野田 - uzumidofu

    uzumidofu

  • 野田 - 大将

    大将

  • 野田 - uzumidofu

    uzumidofu

  • 野田 - uzumidofu

    uzumidofu

  • 野田 - タラの実とセイボリーのシラー

    タラの実とセイボリーのシラー

  • 野田 - sumibiyaki

    sumibiyaki

  • 野田 - sumibiyaki

    sumibiyaki

  • 野田 - matusmaezuke

    matusmaezuke

  • 野田 - matsumaezuke

    matsumaezuke

  • 野田 - 日本酒

    日本酒

  • 野田 - 日本酒

    日本酒

  • 野田 - サクラマスとこのわた

    サクラマスとこのわた

  • 野田 - 治部煮用出汁

    治部煮用出汁

  • 野田 - jibuni

    jibuni

  • 野田 - 抹茶と蕗の薹のアイス

    抹茶と蕗の薹のアイス

  • 野田 - kinkan

    kinkan

  • 野田 - ミルク・ウーロンティーー

    ミルク・ウーロンティーー

  • 野田 - kinkan

    kinkan

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店舗基本情報

店名
野田
ジャンル イノベーティブ
予約・
お問い合わせ

070-3882-3150

予約可否

完全予約制

住所

東京都渋谷区神宮前6-9-9 アヴニール表参道 1F

交通手段

明治神宮前駅から235m

営業時間
予算(口コミ集計)
支払い方法

カード可

電子マネー不可

QRコード決済不可

席・設備

個室

貸切

駐車場

特徴・関連情報

利用シーン

公式アカウント
オープン日

2023年10月21日

初投稿者

LadyTabeLadyTabe(54)

最近の編集者

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