曜日限定 生マグロ丼はリピあり。 : 仲や

お昼時になったが、何だか今日は何が食べたいというイメージが全然わいてこなくて、こんな時は大体、冷やしタヌキ蕎麦に逃げがち。

少し歩いて、通称「とんちゃん通り」に来れば、店も沢山あるので何かピンとくるものがあるかもしれない。

そう思っていたら、ピンと来たのがここ。前から「水曜、金曜限定ランチ」が気になっていたのだが、本日はお誂え向きに金曜日なわけで導かれるように入店。

メニューはシンプルに生マグロの漬け丼が小、中、大あるだけなので、サイズだけ女将さんに注文。とりあえず、中サイズで。

卓上にペットボトルで作った水出しの緑茶があって、セルフで飲めるのは便利でいい。

回転と同時に立て続けにお客さんが入店したからか、少し時間がかかって着丼。

お盆を受け取って、思わず「おおっ」と声をあげる。

写真では伝わりづらいのだが、結構なボリウムなのだ。

更に箸を入れると、予想を超える量のマグロが積み重なっているのがわかる。

焼肉屋で言うところの厚切りロースくらいの塊もある。特に筋張った部分を食べた記憶もないし、むしろ、スプーンですくっただろう、中落までちりばめらえており、￥1200でも、これは全然納得のマグロ丼だ。
観光地の市場のよくわからん海鮮丼はこの丼を見習ってほしい。

すぐ満席になり、フリーの客は「いっぱいなので」と断られていた。更に、わざわざ、予約しているお客さんもいるのだから、その人気の高さは推し量るべし。

かなり前に一度、夜も来たことがあるのだけど、その時の印象もよかった。

黒板を見ると、鮮魚系のメニューが目立つ。

場所に似合わず、大人向けのきちんとした居酒屋というわけだ。

昼、夜問わず、再訪は固い。

会社帰り、「魚が食べたい」と直感的に思った。

サクッと飲んで、食べて帰ろうと、お決まり「とんちゃん通り」へ。
まだまだ入っていない店がたくさんある（明らかに入らなくてもいい店もあるけど）。

原宿らしくない渋い外観と、外の看板のポテトサラダ、納豆オムレツ、そして、「本日の刺身は中のメニューを見て」の文言に惹かれて入店。

引き戸を開けたら、中はカウンターメインのthe居酒屋の様子で、奥に4人くらい入れそうな小上がりが見える。

厨房の中に作務衣を着たおじさんが居そうな感じだが、実際は年の頃、40代といった様子の女性が一人で切り盛り。

カウンターに座る。
ちょうど先客が帰ったタイミングだったのか、カウンターの上には数席分、食べ終えた食器が出たままになっていた。
とても忙しそうだ。

こういう時は声をかけるタイミングを伺って、良い客であれ。無粋に声をかけても「お待ちください」と言われるのは目に見ているのだから。
さて、然るべきタイミングで声をかけ、キリンラガーの大瓶￥600を頼んだ。
よく冷えている。グラスは常温。一杯目は一気に飲み干す。生き返った。
お通しはタコブツにわけぎ、それにごま油、塩の味付け。お通しとしてはいい感じだなと思ったのだが、ちょっと塩が効きすぎていた。

外の看板に有った通り、店内には本日の刺身、お勧めが黒板に手書きで示されていた。
その中から、やりイカ、シマアジ、ポテトサラダ、納豆オムレツ、生ガキと頼んだ（2人で入店）。

まずは、刺身は思ったよりも新鮮で、大き目に切り分けられていて価格と内容のバランスがよかった。シマアジなんか逆に高級魚なので、安いのでは。納得の味。特にやりイカは胴体部分のみならず、げそ部分も生で提供されて、これできちんと一杯まるごと仕入れている事がわかる。となると、塩辛もお手製かしら・・・。次回のお楽しみに。

ポテサラは見た目からして好みのタイプだった。ゴロゴロとしたジャガイモ、茹でられた甘いホクホク柔らかな人参。キュウリも厚切りで珍しい。ハムもたっぷり。横に添えられたマヨネーズは個人的に蛇足。既に十分なマヨ感。酢が強めでそれはそれでよく。明らかな手作り感で、これは毎度オーダー必至だ。これでもしゆで卵ゴロゴロだったら、満点だった。それと、ギャバンの粗挽きブラックペッパーね。これも大事。

生ガキは大ぶりなのがどーんと3つ。時期的な事と、大きければいいってもんじゃないので不安もありつつ、食べてみればミルキーさもさることながら、濃厚さもよく、悪くなかった。
納豆オムレツはまあ、もう言わずもがなですな。下味はついていなかったので、立ち飲み晩杯屋を彷彿とさせた。フワトロでマイウーだ。学生の頃バイトしていた創作居酒屋では生クリームすこしと、めんつゆ少しで味付けをしていて、人気メニューだったなあ。今度、家でやってみるか。
ビールが終わったのでレモンサワーにしたら、麦焼酎で割っていたので、「うーん」である。レモンサワーは金宮的なクリアーなベースで作った方が絶対にうまいのだが・・・。

女将さんも落ち着いた頃、何かのきっかけで会話が始まったがとても感じのいい方だった。仕入れは築地で自ら場内に足を運んで行っているということで、納得。
丁度、ニュースで小池百合子氏と築地の問題が出ていて、そんな話で盛り上がる。

原宿にある、安定度抜群の個人経営の居酒屋。再訪あり。