日本酒バーといえば僕はここ。 : 日本酒BAR 希紡庵

こんばんは、皆さま。先日行ってきた日本酒バーのことについて、簡単に書き残しておきたいと思います。

酒を飲むつもりもなく大量に飯を食い、腹がくちくなってそろそろ帰ろうとした所で、そういえばこの時間帯に池袋にいるのはそう多くないな、ということを思い出す。

19時過ぎという早い時間、池袋で日本酒を飲むならば、私は【希紡庵】がオススメだ。そして、自分のおすすめに従って店に向かって10分ほど歩いていく。

うん、つまみ2品と日本酒2合で、さっと帰ろう。オツな飲み方だ。

お店に入るとカウンター席は空いておらず、テーブル席に通される。

だだちゃ豆があるじゃん！とオーダーするも、品切れ……涙を飲みながら板わさを。

一杯目は天吹から。純米、ひやおろし。秋のオススメ酒としてメニューに載っていたが、飲んでみると本当にその通り。飲み口からしてナチュラルでやや甘みは強め。するっと喉を通っていく。味が口の中で膨らむ様子は稲が黄金色になる秋を思わせる。

お通しは梅水晶。梅たっぷり使っていて、コリコリも気持ちいい。そしてこれが天吹を飲んだ後に食べると、効くんだ。

板わさ。山葵がちゃんといいものを擂っていて、辛味が爽やか。かまぼこの方も、サクッとしている。美味い。やはり酒に合う。

次は何にするかなぁ、と悩みながら白龍の純米吟醸を頼んでみる。福井県の黒龍が作られているところと同じ町のものらしい。ただ、蔵は全く無関係なんだとか。しかも白龍の方が歴史が古いらしい。

藍色に白地の龍のラベルもかっこいいが、味わいもいい。私の同じ歳の杜氏さんが作ったこの酒はセンスがいい。暗殺者のような、ナチュラルだけど静かなキレ。膨らみはなく、スッと喉を通る感じ。奥で甘みが開くタイプ。黒龍と全然違う味わいだが、この白龍も気に入った。

バターレーズンをアテに頼んだ。キュッと乾し固められたレーズンのじんわりとした甘みと、バターの滑らかで塩味のある脂っけ。これが不思議と日本酒と合うんですよね。こういうスッキリとした酒の冴えを楽しみつつ、バターの脂をより感じつつ。

最後の酒にしよう。手持ちも心許ないし。

勲碧。純米大吟醸、生原酒あらばしり、無濾過、1年寝かせ。

愛知県のお酒。とてもフルーティで、寝かせた影響なのか大人びた感じ。わずかに舌でとろみを感じ、されどさらりと、するっと抜けていく。味のバランスが良く、飲み疲れせずに一瓶飲み干しそうな、良いお酒。通常は山田錦100%のところを今回のみ雄町を配合しているらしい。めちゃくちゃレアな酒。

面白い酒に会えたなぁ、と一人喜びの熱を楽しんでいると、他のお客さんが頼んだハンバーグの香りがとても香り高く私の鼻をくすぐってくる。

まだ残ってるかな？とマスターに聞いてみたら、ちょうど終わっちゃったんですよ……と悲しいお知らせ。

しょんぼりと酒をチビチビやっていると、小さなハンバーグが提供される。嬉しい、マスター、ありがとうございます。

ハンバーグ、豚肉と醤油ベースのタレがグリルされた蠱惑的な匂いだけでも食欲を刺激するのに、佐助豚100%使ったボリュームある、むっちりと空気を含んで柔らかな肉が、口を幸せにする。美味い。本当にこれを食べられて嬉しい。

ご馳走様でした。本当に今日、来て良かった。

3800円で済んだのもニッコリ。また飲みに来ます。

それでは皆様、良い食楽を！

学生の昼は忙しい。が、時にはゆったりすることもある。

皆様こんにちは。

昨日定休日で撃沈した希紡庵さんに、本日行ってまいりました。

13時ごろにお店が入っているビルのエントランスへ。ビルは怪しい感じが強く漂っていますが、一瞬の躊躇のあと、ささっとエレベーターに乗り込みました。

6階で降りると右手が目的のお店。ドアが解放されていたのでゆったりと入店。

店内は人が少ないものの、ゆったりと食事と日本酒を楽しんでる様子が見て取れます。当然ながら四人用のテーブルには目もくれず、カウンターに座ってランチメニューを拝見します。

とはいってもほとんど心は決まっており……佐助豚の生姜焼き定食を注文いたしました。850円。

静かにジャズが流れる店内は真新しい感じ。移転間もないというのもありますが。黒のカウンターがそこで静かに鎮座してるのもいいですね。

男の店長さんらしき人は無愛想で拘りが強そうな感じ。とはいえ、私は接客を求めに来たわけではない。飯を求めに来たのだ。

また一つ歳を重ねたな……と物思いに耽っていると、サラダ、生姜焼きと小鉢、ご飯、お味噌汁がやってきました。

それでは、いただきます。

まずはサラダを箸で掴みます。量はさほど多くないので一掴みでほとんど掴めてしまう。フレンチ系のドレッシングの味。よくある感じ。野菜の苦味が感じられます。素材由来だと思うのですが、これは好き嫌いが分かれるところですかね。

次に、生姜焼きについていたキャベツの千切り。ごまだれドレッシングがマイルド。ちなむと私が大抵の食事時に野菜から食べるのは、糖分の吸収がどうとかいうので太りにくくなるみたいな話を何処かで聞いたからです。医学的にちゃんと証明されてるかは覚えてないのですが、まあ身体に悪い影響が出ることはないと思って続けてます。

次はお味噌汁。といっても味噌の濃い色は出ておらず、すまし汁と呼んだ方が適してるでしょうか。一口飲むとじんわりと温かな旨味が身体を巡ります。薄味でスッとした味。外はとても寒いので非常に嬉しい。

さていよいよ生姜焼き。佐助豚についてのあれこれはキチンと読んでいませんでしたが、拘りの素材なんだろうということは分かります。パクッ。ん！めちゃくちゃ美味しい！質のいい脂身を蓄えた肉に甘辛いタレがちょうどよく絡まって、絶品になってます。とかくお肉が美味しい。

それに生姜焼きがバラになっているのも評価が高い。個人的な好みの話になるんですが、一枚続きになってる大きい豚肉の生姜焼きって、パサついた部分があってあまり好きになれないんですよね。けどこの生姜焼きはバラになってるからそんなことなく楽しめます。ご飯との相性も抜群。

最後に小鉢のゼリー寄せ。見た目も綺麗だが果たして。おお、ほのかに甘い。野菜の食感とゼリーの滑らかさが生姜焼きの濃厚な味を鎮めるようであります。

ゆっくり味わいながら全部食べ切った後、表の昼酒歓迎の文字を思い出し、折角だから一杯だけ…と日本酒を追加注文。祖母の家がある富山の銘柄、羽根屋にしました。400円。

目の前の杯に注がれ、さっそく一口。芳醇な酒の香りとふわりと広がる甘味。いいお酒です。量はさほど多くないですが、この一杯で満足。

ご馳走様でした。次は夜にお邪魔したいものです。

それでは皆様、良い食楽を！