南池袋２丁目、「博多 一風堂」。【91st】 : 博多 一風堂 池袋店

1985年、福岡・大名で始まった「一風堂」。

今や、世界の「一風堂」になりつつある感じか。
2023年、今年のWBCで、外国人選手が、日本に来てしたいコトの中に、「一風堂でラーメンが食べたい」と言わしめるほど、知名度は高くなった。


僕自身は、おそらく20年ぐらい前に恵比寿にできた時に訪問したのが出会いだったと思う。
その後、六本木や他の街でも口にしていた。

地元のこの店は、他と比べると、やや調味味が勝っている感じがしていたが、同年代の博多出身者は、池袋では「一風堂」以外で博多ラーメンを食べないと言ったりしていた。
豚骨の味わいは元より、甘みの出方が好きなのだとか。
その人間は「一蘭」は油っぽく甘過ぎるとも言っていた。


さて、この店である。
久々に来たら、いろいろ変わっていた。
パッドからの注文方式になっていた。
また、「辛もやし」「紅生姜」「高菜」などが、各席常備から専用のコーナーへ移動していた。


「赤丸新味」(920円)＋「博多一口餃子ハーフ」(250円)＋「替玉」(150円)　ーー　写真の通り。

一風堂の原点である「白丸元味」に、特製の黒香味油が入り、赤辛味噌がのせられている一杯。
経験値では、圧倒的にシンプルな白丸ばかり食べてきたのだが、たまに冒険したくなる。

この赤丸、ベースは、もちろん白丸で、獣臭少なく、豚骨の旨みが深く出ている。
味わいの強さとは対象的に、口当たりはまろやかで優しいスープでもある。
ミルキーと言うのか、シルキーと言うのか、そんな印象である。

黒香味油は、静かな感じの焦がし風味。
一般的なマー油のようなクセの強さも無く、元味を大事にしながらも、全体の味わいが揺らぐ役割を果たしているように感じる。

赤辛味噌は、辛味とコクを増す感じか。
かき混ぜてしまうと、もうベースの味、元へは戻らないので、少しづつ馴染ませながら食べたりしている。

辛もやし、辛子高菜。コレらもまた器に入れれば、辛味を別角度から深める。
紅生姜は、最近の僕にとっては、あくまでも漬物的で、器の中にドバッとは入れない。

テーブルアイテムのすりゴマ、味変後に特に活躍する。
替玉時に、ラーメンのタレを入れる人が多いように感じるが、このカエシダレは、結構強いので、ほんの少々。

で、面白いのが、餃子のタレである。
一風堂の餃子のタレは、柑橘系の汁が入っているので、コレをカエシダレに代えて入れると、多少の酸味が加わるコトによる味わいの広がりと、柑橘風味の爽やかさがプラスされて、入れる量にもよると思うのだが、スープ全体が大きく揺らぎ始める。

辛子高菜も強い味変になるので、興味がある方は、ぜひ、辛子高菜を入れる前に試してみて欲しいと思う。


麺は小麦感強く、超低加水の極細ストレート麺。
最初は、「やわ」。
替玉は、「普通」。
個人的には、その間が欲しいと、強く要望したい。

「やわ」が好きになってからは、訪問時間も重要だったりする。
麺の茹で釜の水分を吸うので、この日のように開店から間もない時間が望ましい。
より、純粋な「やわ」の味わいを楽しめる。

でも、この店の「やわ」は、かなり「ずんだれ」寄りの「やわ」だったので、替玉を「普通」にしてみたのだが、「普通」ではカタ過ぎる感じだった。
歯応えや食感は楽しめるが、良い小麦風味からは遠くなる。


博多一口餃子、ややオイリーな雰囲気だが美味しい。
その大きさも、絶妙なのだと思う。
健気に、肉感も強い。
前述したように、柑橘系エキスの入った感じのタレとの相性も良い。

ただ、年齢とともに、こういう方向性の油感や元味は、少々ツラくなる。
だからこその柑橘系の合わせなのかも知れないし、僕にはハーフぐらいがちょうど良い。

でも、全体的には、かなり美味しかった。
ごちそうさまでした。


（文責：京夏終空、2023.5.31）
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池袋の棲家の近場で、博多ラーメンが食いたくなったときは、今まで「暖暮」に行っていたが、度重なる相性の悪さで卒業したので、久々に足を延ばし、「一風堂」池袋店へ久々に行ってみた。
「一風堂」は、もう１０年以上前だろうか、恵比寿に食べに行ったのが最初で、その後、都内の別の場所にもどんどんお店が出来はじめたので、何店舗か行っている。最近は、六本木店は度々行っていたが、池袋店は２年ぶり位だろうか。

「白丸元味」(\750)　――　一風堂の基本ラーメン。同年代の博多出身の知人は、コレが博多ラーメンに近いと言う。白濁色でトンコツのコクと甘みのあるスープ。極細のストレート麺。まぁ、一口に博多ラーメンと言ってもその源流は、今や多くの支流となって、様々な味や形式があるので一概には言えないし、久留米ラーメン、長浜ラーメンなどとの厳密な線引きさえ難しいのが実情なのだろう。と、勝手に思っている。
個人的には、ココのスープは好きだ。「一蘭」と同じで、深い味わいの中にも、ストレートに訴えかけてくるトンコツがいる。もうひとつ、邪道かも知れないが、ココの「ホットもやし」が好きだ。替え玉後、少しづつ入れて食すと味の変化が楽しめる。でも、実はココの麺があまり得意でない。食べているうちに、インスタントな雰囲気が漂う。「屯ちん」程ではないにしろ、コレがやや苦手。なので、通常バリカタのリクエストが多い僕だが、ココではハリガネにする。あと、普通に食事として食べるより、吞んだ後にすすった方がウマいラーメンでもある。

この店は比較的大きなテーブルがあり、大人数でも対応できる。以前は、「生ビール」(\480)と「博多一口餃子」(\400/10コ)などで、口を潤してからラーメンすすったりもした。

「一風堂」と言えば、我々の世代は「すみれSeptemberLove」の土屋氏を思い出す人も多いだろう。これまた、久々にYouTubeで聞いてみた。音源は荒いモノだったが、十分懐かしく蘇ってきた。

それにしても、ココのスタンプカード、なかなか貯まらないなぁ～。アップグレードしてみたいものだ。

（文責：京夏終空、2014.1.14）


（※写真は、後日掲載。）