ランチも、薪焼きも始まりました : ARMONICO

代官山にある、お気に入りのイタリアンです。

前回、お邪魔したとき、薪焼きを始めると、

シェフから聞いていましたが、

いよいよ始まり、さらに、週1回、水曜日に

ランチ営業も開始。

ランチといっても、ディナーを少し軽くした

コースなので、満足感が高いです。

いろいろな事情で、ディナータイムは出るのが

難しい、という声をよく聞くので、

ランチタイムに、ディナーコースをいただけるのは

うれしい方々もたくさんいらっしゃると思います。


ランチコースは、8000円ですが、

この日は、メインに但馬牛を、さらに、

パスタを1品増やしていただき、11000円の

コースをいただきました。

予約時に、リクエストすると、

柔軟に対応していただけます。


相変わらず、丁寧な仕事で、

しかも、薪焼きの利点をフルに活用し、

魚とお肉を仕上げていて、さらなる進化に

目を見張りました。


では、内容です。

＊グリッシーニとクロッカンテ
　若芽としらすのクロッカンテは、
　薄緑で、ほのかな塩味。
　グリッシーニは、ンドゥイヤと白胡麻。
　どちらも美味で、食欲をそそります。
　
１，モルタデッラハムとモッツァレラチーズの
　　パンツァロッティ

　　プーリア州の揚げピザです。
　　スナック感覚のスタートは、楽しいです。

２，サワラの藁焼き
　　ミスティカンツァ

　　津本式で仕立てた豊後水道の
　　サワラを1週間熟成して藁焼きにしています。
　　薪焼き独特の香りを纏い、香ばしさと旨味に
　　包まれます。
　　法蓮草のソースと
　　ブラックオリーブのパウダーを。

　　ミスティカンツァは、ハーブサラダ。


３，余市町真鱈白子のオーブン焼き

　　余市町真鱈白子を、群馬県利根郡の地下で
　　栽培された洞窟椎茸と一緒にオイル煮に。
　　サルディーニャ島のボッタルガをトッピング。

　　洞窟椎茸とは初めていただきましたが、
　　柔らかく、白子といいマリアージュ。

　　オイルをフォカッチャにつけて。

４，墨烏賊とブロコッリーの
　　スパゲティクワドラード　

　　豊後水道の墨烏賊のイカ墨を使ったソース。
　　鉄のフライパンで炒めたブロコッリーと墨烏賊。
　　仕上げに香草パン粉。
　　クワドラードは、断面が四角のパスタ。
　　
　　イカ墨好きには、応えられないおいしさです。


５，白糠町蝦夷鹿のサルシッチャと茸のタヤリン
　　黒トリュフ

　　鹿の出汁とトマトで作った濃厚なソースが、
　　卵黄と小麦粉だけで作ったピエモンテ州のパスタ
　　タヤリンにからみ、黒トリュフとパルミジャーノチーズ、
　　マカデミアナッツが、さらに旨味を盛り上げます。


６，京都中勢以長期熟成但馬牛の薪焼き

　　34ヶ月飼育の但馬牛を京都中勢以で
　　長期熟成したもの。旨味　最強です。
　　部位は、肩三角。
　　楢の薪を使って肉汁が動く前の熱い状態に
　　なるまで一気に焼き上げ、あえて寝かせていません。
　　大きい焼肉を焼くイメージ。
　　トスカーナのキアナ牛を焼くイメージ、とシェフ。

　　バルサミコ酢
　　人参のピュレと。

　　ものすごく、いい火入れで、お肉の
　　テクスチュアも、柔らかく、
　　薪焼きならではの香りです。

　　短期間で、薪を操るとは、凄腕が
　　さらに進化しています。


７，ピスタチオのクレームブリュレ
　　あまおうイチゴのジェラート

　　シチリア島のピスタチオをたっぷり
　　使った濃厚なクレームブリュレです。
　　やはり、あまおうは最高。


８，お茶菓子
　　・シュークリーム
　　　レモンの皮のクリーム
　　・オレンジのシロップ煮
　　・ガナッシュ
　　・ココナッツのメレンゲ

９，ハーブティー


お供は、
シャンパーニュをグラスで。
ANDRE CLOUET Silver


いつ来ても、納得できるクオリティで、

満足度が高いです。

薪焼きの煙が、客席のほうにいかないよう、

片手で、ファンを持ちながら焼くシェフの

姿がほほえましかったです。


長く通い続けたいお店です。

通い続けているイタリアンです。

よくいろいろな方々から、

イタリアンはどこが好きですか？と聞かれると、

いくつかの候補の中から、必ずこちらをあげます。


まず、シェフが誠実そのもの、

そして、シェフのフィロソフィーは、

そのまま、お料理に投影されます。

いつ行っても、一切の妥協を許さない、

手をかけた、温かみのあるお料理を

楽しめます。

素材がいいことも、シェフの技がいいことも

その理由ではありますが、

なによりも、持って生まれた「センス」が

抜群です。　ある意味、才能です。


この日も、シェフの故郷、大分から届いた新鮮なお魚を

中心に、ワインペアリングで、

いただきました。

コースは、14850円（税込）

＊は、ワインペアリング
ワインのセレクトも抜群です。
　9000円


１，湯布院　湧水育ち鰻のクレスペッレ
　　鰻のクレープ巻きです。
　　蒸した鰻に香草パン粉を付けて
　　揚げ焼きにし、バルサミコソースと
　　鰻出汁の入ったトマトソースを乗せて
　　クレープで包んでます。

　　イタリアやフランスでも鰻は食べます。
　　こうして、イタリアンとしていただくのも、
　　いい趣向。

　　＊シャンパーニュ
　　　Andre Clouet
Brut Nature Silver Champagne
Grand Cru Bouzy


２，豊後水道　平スズキと真蛸のズッパディペッシェ　
　　平スズキを丸のままぶつ切りにして
ウイキョウとトマト、ベルモットと水で
　　1時間半煮て骨ごとミキサーで回して、
　　細いシノワで濾しています。
　　濃厚なスープには蒸した真蛸が。

　　これは滋味豊かで、ものすごく美味。
　　丁寧な仕事ぶりがわかります。

３，豊後水道　カンパチの燻製　ミスティカンツァ
　　津本式で仕立てたカンパチを
　　1週間熟成して燻製に。
　　腐敗の原因になる血を毛細血管まで
　　取り除いているので熟成が可能になる
　　とのこと。
　　アミノ酸が増して旨味が強くなるのです。
　　燻製の加減も素晴らしい。
　　
　　赤玉葱のソース。
　　ミスティカンツァは、ハーブのサラダ。

　　＊オレンジワイン
　　　paraschos
Orange One
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア産の
　　　ワイン

４，豊後水道　真鯛のソテー
　　枝豆と南高梅のリゾット　
　　豊後水道の真鯛をソテーして、
　　真鯛で作ったスープでお米を炊いて
　　枝豆と南高梅を加えたリゾットに。
　　揚げたポテト、レモンの皮、パルミジャーノを
　　かけて。

　　真鯛も美味ですが、
　　リゾットに南高梅とはこの時期
　　さっぱりして、とてもいいです。

　　＊白ワイン
　　　Tieifenbrunner
Turmhof Chardonnay 2020
アルトアディジェの白
　　　魚との相性は抜群です。
　
５，豊後水道　イサキとイカ墨を
　　練り込んだタリオリーニ　ボッタルガ
　　イサキとアンチョビで作ったオイルベースのソースに
　　イカ墨を練り込んだタリオリーニ。
　　仕上げにサルデーニャ産のボッタルガ。

　　＊白ワイン
　　　Contini
Vernaccia di Orstano 2016
サルデーニャで合わせています。

６，まるみ豚のラグーソース　
　　ストランゴッチ　サマートリュフ
　　宮崎のまるみ豚を赤ワインで煮込んで
　　ラグーソースに。
　　水と小麦粉だけで作られたストランゴッチを
　　絡めて、サマートリュフとベコリーナロマーナを。

　　＊赤ワイン
　　　Castello di Querceto
Colli Della Toscana Centrale Il
Querciolaia 2012

７，白糠町　蝦夷鹿の藁焼き
　　白糠町の松野さんのオスのシンタマを10日熟成。
　　炭と藁で燻しながら火入れ。
　　マルサラ酒とフォンのソース。
　　ズッキーニ、ドライトマト、人参のピュレ
　　マルドン塩、生胡椒で。

　　オスのほうが、味が濃いので、オスを
　　選択、とシェフ。

　　＊赤ワイン
　　　Cascina Vengore
Belgardo Nebbiolo Terre Alfieri 2019

奥行きのあるコクと厚みがあります。
　　
８，えびす南瓜のプリン　ラム酒ジェラート
　　えびす南瓜を蒸して濾して作った、濃厚プリン。

９．自家製シュークリーム　レモン風味
　　クッキーシュー生地で作ったシュークリーム
　　シュー生地がサクサクで、
　　レモンが効いたクリームが爽やか。
　　何度も試行錯誤したそうで、
　　いい着地です。

10、ハーブティー

・ンドゥイヤを練りこんだグリッシーニ
・フォカッチャ


毎回、満足感が高いです。

魚の旨味を引き出す技に、

進化が見られました。

塩の使い方、火入れの度合い、

どれもとても好ましく、

キャリアも極まってきた様相。

次回が楽しみです。

久々にお邪魔しました。

とても気さくでユーモアにあふれ、しかし、

料理への向き合いが、真摯な佐々木シェフ。

この日は、通常より、ちょっとスペシャルな

コースを予めリクエストして伺いました。

細部までとてもこだわりをもって作られているのが

わかりますが、ドヤ感がまったくなく、

さらりと登場してくるところに、いつも感心します。

コース構成も抜群で、満足感の高いディナーでした。

特に、〆のカレー。

〆のカレーは、どちらでもかなり定番ですが、

こちらのカレーは、イタリアン色を如実に

表出していて、イタリアンレストランで

食べるべきカレーとして、しっかりその個性を

出しています。　これは、ちょっと感涙もの。


では、コース　13000円の内容です。

＊は、ワインペアリング（9000円）。

１，白雲丹のブルスケッタ
　　トマトを練りこんだブリオッシュに、
　　紫雲丹をたっぷり。

　　＊シャンパーニュ
　　　ANDRE CLOUET
ドサージュをしていない自然派の
　　　ピノノワール。
　　　ブリオッシュにはぴったり。

２，黒鮑のサルサヴェルデ
　　1時間蒸した黒鮑に、
　　サルサヴェルデとカポナータ。
　　黒鮑のテクスチュアが完璧。

　　＊MAGICO Ariddu 2019
Ferracane
シチリアのグリッロで、
　　　オレンジに近いです。

３，ズッパ　ディ　ペッシェ
　　鱧、魳、蛸の頭を刻んで、
　　白ワイン、トマト、水で1時間半炊き、
　　ヴァイタミックスで回し、さらにシノワに。
　　帆立も浮かべて。
　　海のミネラルが押し寄せるスープ。

４，甘鯛とバジリコのリゾット
　　白甘鯛です。
　　魚出汁とジェノベーゼのリゾットと。
　　鱗焼きがサクサク軽く、素晴らしい出来です。

　　＊SERGIO MARANI SANNICOLA
2020
マルケ州の白で、ミネラル豊富

５，アオリイカとカラスミ　スパゲットクアドラート
　　四角のパスタです。
　　サルデーニャ産のカラスミたっぷり。

　　＊Contini Vernaccia di Oristano
サルデーニャ産で、シェリーの作り方で
　　　造りられているワイン。
　　　とてもシェリーの風味。
　　　サルデーニャでは、このワインと
　　　カラスミを楽しむことから、
　　　このマリアージュ。

６，仔羊の煮込みソース　タリオリーニ
　　仔羊と赤ワインのラグー
　　舞茸、ペコリーノ、サマートリュフを。
　　仔羊が臭みもなく、しっとりと煮込まれて
　　います。

　　＊Antonella Corda
　　　Cannoau di Sardegna 2019　
　　　グルナッシュ

７，奥出雲和牛イチボの炭火焼
　　3週間熟成
　　マルドン塩とカンボジア産胡椒、
　　マッシュドポテト
　　いい熟成感と火入れです。

　　＊Castello Solicchiata
Solicchiata 2010
シチリアの赤
　　　ボディ感が好みです。

８，カレー
　　奥出雲の和牛をトマトベースで
　　スパイス、フェンネル、コリアンダーと
　　煮込んだカレーで、トマトの酸味が
　　心地よく活かされています。
　　

８，デザート
　　クレームブリュレと
　　ラム酒のジェラート
　　

９，お茶菓子
　　カスタニョーレ
　　揚げたてです。
　　オレンジとリコッタ

　　こういう最後のお茶菓子を
　　きちんと揚げたてで供するという
　　こだわりが素晴らしいです。

10、ハーブティー
　　カモミールベースに、
　　薔薇、ミント、レモングラス。


パンは、
フォカッチャと、留萌産小麦のパン


気を衒わず、しかし、しっかりと

細部までこだわりを感じる

イタリアン。

佐々木シェフの技で、この宵も、至福でした。

ときどき、無性に恋しくなる佐々木シェフのイタリアン。

代官山の路地裏で、この日も元気いっぱいに

頑張っていました。

なんといっても、実に研究熱心な勉強家。

そんなところを微塵も見せないのが、また心憎い限り。

この日も、軽口をたたきながらの楽しい宵となりました。

コースは、9800円。

＊印は、ワインペアリングです。


１，完熟トマトのジュレとモッツァレラチーズのムース
　　真っ赤なビジュアルは、スタートにふさわしく、
　　食欲を掻き立ててくれます。

　　トマトの優しい酸味がチーズによく合います。

　　＊シャンパーニュ
　　　Champagne Andre Clouet

２，北寄貝のマリネと里芋の煮びたし
　　北寄貝を湯通しし、大葉のピュレで
　　和えてあります。
　　里芋は三重産。
　　赤ワインビネガーのジュレで。

　　「和」を感じさせる清涼感。

　　＊白ワイン
　　　Riviera Ligure de Ponente Vermentino 2018
Laura Aschero
やや辛口で、貝との相性抜群

３，舞茸と白子のコンフィ
　　天竜の天然舞茸、登場です。
　　白子は余市産。
　　サルデーニャのからすみをかけて。
　　天然舞茸の滋味を噛みしめ、
　　フォカッチャにたっぷりオイルを
　　しみ込ませていただきました。

　　＊白ワイン
　　　Tradizionale Vernaccia di San Gimignano
2019
Sono Montenidoli
バランスがとてもいいヴェルナッチャ

ここで、お口直しに明月りんごを少し。

４，カマガリのソテー　赤蕪ソース
　　「カマガリ？？」と数度聞きなおしました。笑
　　　豊後水道でそう呼ばれている黒グチ。
　　　漢字は、「釜借」で、文字通り、ご飯を借りるほど
　　　美味しい魚とのこと。
　　　スズキのような味わいとテクスチュア。
　　　
　　　ソースは、その出汁と赤蕪を炊いて、
　　　柚子果汁を入れて、ピューレっぽく。
　　　
　　　カマガリと赤蕪の出会いが新鮮です。
　
　　　＊ロゼワイン
　　　　Forti del Vento
299 Rosato
ドルチェット　１００％　
　　　　名前の由来が「光速」。
　　　　さくらんぼのような味わい。

５，ストランゴッツィ　赤足海老
　　粉と水だけのウンブリア州のパスタです。
　　シェフの故郷の赤足海老がいい仕事を
　　しています。　
　　あ、いい仕事をしていたのは、シェフでした。笑

　　＊白ワイン
　　　Miladui Roero Arneis2017
Mario Costa
アルネイズ　１００％
　　　ミラドュイとは、ピエモンテの方言で、
　　　1200という意味。
　
６，キタリーネ　奥出雲和牛のラグー
　　キタッラを細くしたパスタ
　　ラグーがよく絡みます。
　　トリュフがたっぷりかかって、
　　芳香が立ち昇ります。
　　
　　＊赤ワイン
　　　Monte Bernardi
Sa'Etta Chianti Classico RIserva 2016
チェリーやベリーのようなテイストで、
　　　バランスがいいです。
　　

７，石黒農場　ほろほろ鳥
　　炭火焼です。
　　この日はこれが圧巻でした。
　　完璧な火入れ。
　　部位によって、厚みが違うのですが、
　　その違いをきちんと見極めた火入れです。
　　力強さも感じるホロホロ鳥。
　　バルサミコ、マルドン塩、
　　カンボジアの生胡椒
　　2年もののメイクイーン
　　セミドライトマト

　　＊赤ワイン
　　　Cantina Kurtatsch
Blauburgunder 2019
アルトアディジェ産
　　　ちょっと辛口で、軽め

８，和牛ほほ肉の煮込み
　　煮崩れないよう食感を残した煮込み方。
　　バルベラを贅沢に使っていて、
　　ソースが濃厚。

　　＊赤ワイン
　　　Tenuta Santa Caterina
Vignalina 2017
バルベーラ・ダスティ産
　　　どっしろとしたボディ感。好みです。
　　　

９，ドルチェ
　　ここでサプライズでした。
　　ドルチェが、バースデー仕様で登場。
　　キャンドルを消そうとしたら、
　　エディブルフラワーが飛び散って、
　　大爆笑に。

　　さつま芋プリンとチップス
　　黒糖のジェラート
　　南国な感じのドルチェです。

10、小菓子
　　・ココナッツメレンゲ
　　・フロランタン
　　・オペラ（へーセルナッツとキャラメル）
　　・チョコサラミ　（柑橘、ピスタチオ、スコーン）
　　　これがかなり美味でした。
　　・木苺のタルト

11、ハーブティ
　　　カモミール、レモンバーム、レモングラス、
　　　ペパーミント、薔薇

パンは、
・ンドゥイヤを練りこんだグリッシーニ
・ピッツア生地のパン
・フォカッチャ


チョコサラミが、ものすごく美味だったので、

テイクアウトをしたいぐらいでした。

サラミには、白い脂身の部分があるので、

スコーンでそれを表現した、とシェフ。

ディテールへのこだわりが、他のお料理にも

感じられ、その繊細さに好感が持てます。


また、ぜひ再訪したいと思います。

代官山駅から徒歩5分ほど。

久々の訪問です。

ところで、こちらの外観が、世界人気No1にして予約至難な

イタリア、モデナの「オステリア　フランチェスカーナ」とほぼ

同じ、と気づく人はあまり多くはないのではないでしょうか？

以前シェフに言われて、改めて見ると、本当に、ほぼ同じ。

マッシモシェフには内緒なのだそう。笑


さて、この日、そんなお茶目な佐々木シェフは

以前よりさらに気合が入っていました。

陽気なシェフは、終始、笑わせてくれながらも、

実は、研究熱心。

私が好きそうなものを一生懸命考えてくれている姿に、

胸を打たれます。

この日のコース構成も、夏を謳歌する旬の素材を

縦横に駆使するとともに、

日本ならではの素材をさりげなく使い、アクセントに

したり、と、進化が感じられます。

ドヤ感がない、隠れた押し出しに好感が持てます。

それでは、内容です。

１，完熟トマトのジュレとモッツァレラチーズのムース
　　バジルペーストを織り込み、全体で、
　　カプレーゼの変化球。
　　爽やかなスタートです。

２，陸奥湾　帆立貝と白桃のスープ
　　白桃とじゃが芋で、ビシソワーズ仕立てに。
　　帆立貝の旨味と引き立てあいます。

３，島根県　奥出雲和牛
　　スジ肉のクロケッタとサマートリュフ
　　刻んだサマートリュフがたっぷり
　　トッピングされ、すじ肉がトロトロで
　　とても好みです。
　　

４，豊後水道　イサキのソテー
　　トウモロコシと南高梅のソース

　　シェフの故郷、大分の豊後水道からのイサキ。
　　イサキの出汁に南高梅を合わせたというソース。
　　後味がしまって、これは美味。

５，タリオリーニ　豊後水道　飛魚と甘長とうがらし
　
　　北海道産強力粉を使用して作ったというタリオリーニ。
　　延ばしてから半乾燥させたとのことで、独特のコシが
　　あります。　隠れた努力ですね～～。

　　カラスミのパウダーをたっぷりかけ、
　　気分は、サルデーニャ。

６，三浦半島　えびす南瓜と仔羊のリゾット
　　仔羊はサルシッチャで。
　　羊なので、ペコリーノチーズ。
　　ジュを詰めたソースを。

７，島根県　奥出雲和牛
　　・ランプ
　　・サーロイン

　　どちらも、3週間熟成で、いい状態です。
　　ランプはとても好きな部位なので、大満足。
　　サーロインも、外面をカリカリに焼き、
　　脂っぽくない仕上がりに。　技ありです。

　　バルサミコ酢、マルドン塩、生粒胡椒、
　　ペコロス、産ドライトマト

８，ココナッツのパンナコッタ
　　沖縄産ハニーパインのジェラート

　　パンナコッタは大好物なので、
　　この〆は、うれしい限り。

９，小菓子
　　・フランボワーズのタルト
　　・ザレッティ（玉蜀黍とレーズン）
　　・プラリネとヘーゼルナッツのオペラ
　　・アーモンドのフロランタン
　　・トリュフ　フランボワーズ

10、ハーブティ
　　カモミール、ペパーミント、レモングラス

パンは、
・グリッシーニ2種
　クミンと黒胡麻
　ちりめん山椒
・フォカッチャ
・ピッツァ生地のパン
　これが、オリーブオイルたっぷりで　
　揚げたような状態になっていて美味。


お供は、
・シャンパーニュ
　Andre Clouet
Brut Nature Silver Champagne Grand Cru Bouzy
ボディ感がありながら、爽やかな風を感じます。

・白ワイン
　Contini Vernaccia di Oristano 2007
　サルデーニャの白で、ヴェルナッチャ１００％。
　蜂蜜のようなコクがあります。
カラスミとの相性抜群

・赤ワイン
　Brunello di Montalcino Pian dell' Orino 2013

この日も、シェフのワインチョイスは抜群でした。


シェフが創るオーラが、店を造ります。

明るく、笑いが絶えない、温かなお店に成長していて、

微笑ましい限り。

また、お邪魔したいと思います。

久々にお邪魔しました。

こちらのエントランスを見る度に、世界一に輝く名店

イタリア、モデナの「オステリア　フランチャスカーナ」を

思い出します。

佐々木シェフは、そちらで修行をしていたことがあり、

オマージュとも思えます。

さて、この日も元気いっぱいな佐々木シェフのお料理を

楽しみました。

イタリア伝統の直球勝負もあり、クラシック好きな私としては

とても好み。

ワインペアリングにも気合が入っていました。


では、内容です。

１、トルテッリーニ　イン　コンソメ

　　これはアミューズとして、感心しました。
　　小さな小さなトルテッリーニの中には
　　和牛のひき肉、モルタデッラ、生ハムが
　　詰めてあり、
　　コンソメはちょっと一捻り。
　　牛、鶏肉の出汁のほかに、ビーツが入っていて
　　濃色。　
　　黒トリュフもたっぷりです。

　　アミューズに不可欠な、旨味と驚きがあり、
　　満点。

２、青木農園のサラダ
　　まるでお花畑のような盛りつけで、
　　７種の野菜がアレンジされています。
　　・きんぴ人参のラペ
　　・紅くるり大根を鶏肉、アサリの出汁で
　　・さつま芋　レモン煮
　　・蕪の葉のフリッタータ
　　・トマトのコンカッセ
　　・黒大根　トマトソース
　　・ビーツ　1時間半ローストして黒オリーブ
　　　パウダーと
　　全体にリコッタチーズをかけて。

　　青木農園の野菜の旨味を存分に引き出した
　　調理です。
　　

３、川野鮮魚　ヒラスズキX青木農園のケール
　　豊後水道のヒラスズキを、マリネしたからロースト。
　　肉、魚の出汁でピュレにした白隠元と、
　　ケールと。
　　黒キャベツの煮込みをイメージしたそう。
　　
　　佐々木シェフの故郷は大分。
　　故郷の海からおいしい魚が届きます。

４、新岡鮮魚　真鱈白子　タリオリーニ
　　カルボナーラをイメージしたそう。
　　ペコリーノチーズは王道ですが、
　　なんと！花山椒を。
　　これが新鮮で、白子と合います。

５、青木農園　ほうれん草とリコッタチーズのカネロニ
　　トマト、ベシャメルソース、パルミジャーノ
　　というザ・イタリアン。
　　これ、抜群に美味でした。
　　最近、カネロニって、食べてなかったですが、
　　こういう王道で、シェフの実力がわかりますね～＾。

６、猟師　松野穣　蝦夷鹿　胸肉
　　メインは、本当は1品のチョイスですが、
　　無理をお願いして、蝦夷鹿と神石牛を。
　　
　　蝦夷鹿は、イタリアンパセリのサルサヴェルデと
　　フランボワーズのソース、粒胡椒で。
　　ガルニは、
　　赤蕪、黄蕪、芽キャベツ、セミドライトマト

　　火入れは抜群で、肉質は言うまでもありません。
　　

７、なかやま牧場　神石牛　サーロイン
　　1か月熟成しています。
　　最後は、強火で炙るようにしていて、
　　クリスピーな仕上げ。
　　オレンジと赤ワインのソースで。

８、ドルチェ
　　カルバドス、アーモンド、プルーンの
　　トリテリーニ
　　バニラアイス
　　ホワイトチョコのソース

　　シェフの修行時代のレストランのドルチェ。

９、小菓子
　　・ザレッティ
　　　ポレンタとレーズンの郷土菓子
　　・ココナッツのメレンゲ
　　・フロランタン
　　・木苺のタルト
　　・オペラ


ワインペアリング
１、シャンパーニュ
　　Andre Clouet Brut

２、白ワイン
Antonella Corda
　Vermentino di Sardegna 2016
　サルデーニャ産　ヴェルメンティーノ種
　　　シトラス系の爽やかな白

３、白ワイン
　　Fornacelle 2018
セミヨン１００％
　　豊かな果実の香りです。

４、白ワイン
　　Alepa Privo l'Eretico Pallagrello Bianco 2019
カンパーニャ州産
　　蜂蜜やリンゴなどの風味

５、赤ワイン
　　Riviera Ligure di Ponente
Rossese 2018
リグーリア州産
　　
＊グリッシーニ3種
　・ローズマリー＆ホワイトペッパー
　・唐辛子＆パプリカ
　・桜海老＆青のり

＊パン
　・インカのメザメのフォカッチャ
　・オリーブとドライトマトのブリオッシュ


シェフの修行先の話で、大盛り上がりしました。

月給も少なく、いつもひもじかったので、

バゲットをズボンの中に入れて隠して帰ったとか・・。

シェフのしぐさがおかしすぎて、大爆笑してしまいましたが、

そういう苦労があったからこそ、今があるし、

若手の気持ちも理解できるのだと思います。

いいお店です。

また季節が変わったら、お邪魔したいと思います。

久々の訪問です。

代官山から徒歩数分。

昨今の事情に配慮し、カウンター席は2席ごとに、

透明ボードが設置され、ドアも開け放たれて、

万全の体制です。

シェフの腕は、ますます冴え、

お得意のギャグで、大笑いさせてくれて、

終始、とても楽しいひとときでした。

そして、この日はちょっとした感動が・・・。

実は、この日、腰が不調で、そのことをなにげなく

連れに話していたら、それを聞いたスタッフのお兄さんが、

すかさずクッションを出してくれたのでした。

こういう配慮、ジンときますね～～。

シェフの教育の賜物でしょうか。

いいお店には、料理のクオリティだけではなく、

シェフのお人柄、そしてそれを反映するスタッフ全員の

空気というものがあります。


さて、この日は、8800円のコースにワインペアリングを。

渾身の内容とワインです。

＊は、ワインペアリング。

１、3種のブリニ
　　・有明海苔の穂先
　　　とても希少なもので、牡蠣の味がします。
　　・ブルターニュの鱒の卵
　　・イタリア産キャビア
　　　ディルとマルカルポーネソースで。

　　これはひねり技の出だしでした。
　　特に、有明海苔の穂先とは、意表をつく
　　いいスタート。

　　＊シャンパーニュ
　　　Jean Vesselle
Oeil de perdrix Brut Grand Cru Bouzy N.V.
ピノノワールのシャンパーニュで、わずかに赤身を
　　　帯びた液色。　個性的な味わい。

２、フルーツトマトとアメリカンチェリーの冷製パスタ
　　パスタはフェデリーニ
　　季節感あふれる一品。

　　＊CALTTRO
　　プーリア州のワインで、
　　　ネグロアマーロのロゼ
　　　チェリーの酸味とよく合います。

３、豊後水道真蛸のマリネ
　　茄子のトマト煮
　
　　大葉のジェノベーゼでマリネした蛸
　　食感がとてもいいです。

　　＊Praepositus Riesling 2017
　　　トレンティーノ　アルト　アディジェの白。
　　　ドイツ語圏なので、こういう名前。
　　　蜂蜜っぽい味わいの中に、シトラスも感じる
　　　さっぱり感。

４、豊後水道のイサキと紫キャベツ
　　イサキはセモリナ粉をつけて。
　　紫キャベツとリンゴを煮込んだソース
　　おかひじきのフリット
　　バレーリバーソルト

　　身厚ないさきは、皮目が香ばしく、
　　身がふわっと焼き上げられ、
　　紫キャベツで色合いもきれい。

　　＊Paraschos Ribolla Gialla 2013
フリウリの白。

５、自家製沖漬けシラスのブルスケッタ

　　ブロッコリーとシラス、ポートワインに、
　　ガルム（イタリア製魚醤）で。
　　想像していたより、塩気はマイルドで、
　　フレッシュ感があります。

＊Rapalino
ランゲ産のシャルドネ
　　　

６、飛魚と甘長とうがらしのタリオリーニ
　　香草パン粉、からすみ、ディルで。

　　素材の旨味が活かされたパスタです。

　　＊Magico Ariddu
シチリアの白
　　　リンゴやシトラスのような爽やかな香り

７、なかやま牧場黒毛和牛　（＋1000円）
　　メインは、牛、豚、仔羊からのチョイスで、
　　黒毛和牛に。
　　福山の牧場で育った神石牛（じんせきぎゅう）という
　　珍しい牛。
　　イチボとマルカワの2種の食べ比べをさせていただきました。
　　マルカワの赤身ならではのまったりとした旨味が印象に
　　残ります。

　　サルサヴェルデ
　　粒胡椒
　　マルドン塩

　　ベビーコーンのバターソテー
　　セミドライトマト
　　からし菜

　　＊Marramiero
Inferi Montepulciano d'Abruzzo Riserva 2014
品のあるコク

　　＊MM Sa Defenza 2017
サルデーニャのシラーで、
　　　MMは、Marco とMarchiという兄弟の頭文字。

　　　これもちょっとお味見。　どっしりとしたフルボディ。

あとはドルチェ、というところなのですが、

なにか物欲しそうな顔をしていたのでしょうか。

シェフが、追加でパスタを作ってくれました。

＊海老の殻のビスクのパスタ
　これ、どこかと似てる・・・、と
　ちょっとクスっとしてしまいました。

８、ホワイトチョコレートとバナナのムース
　　キャラメルのジェラート

　　レモン風味のアングレーズソース

　　バナナが存在感を放つドルチェでした。

９、小菓子
　　・マカロン　フランボワーズとチョコレート

10、カモミールベースのハーブティ


じゃが芋ベースのフォカッチャ


「昨晩、居残りで練習しました！！」

お料理を褒めると、シェフがすかさず返してきます。

大爆笑。　


レストランの語源どおり、

本当に元気をいただきました。

大満足です。

代官山から徒歩５分ほど。

淡いオレンジピンクのエントランスに、金の円形看板。

ここで気づけばよかったのですが、まったくスルーしていまいました。

佐々木シェフは、大分のご出身。

西宮のレストランをへて、渡伊。

今では世界一となっているモデナの「オステリア・フランチェスカーナ」が

まだ無名のころ、修行に入っています。

実は、その「オステリア・フランチェスカーナ」にお邪魔した翌週に

伺ったので、シェフと、マッシモシェフの話題で盛り上がりました。

すると、シェフ「うちのエントランス、同じなんですよ～」と。

え？？　と、よく見ると、本当に同じでした。笑


ディナーは、８８００円。

繊細かつ真摯な造りのアンティパストや、豪快、しかしきめ細かい

配慮をもつ炭火焼。　火入れの才能は抜群です。

この日、メインとなるお肉が数種類から選べたのですが、

”本当の”熊本産の馬肉が、特別ルートで入手できた、とのこと。

なぜ、”本当の”かというと、ほとんどの馬肉は、カナダ、メキシコ産で、

半年ほどして熊本で育成されると、熊本産を名乗っていいのだそうですが、

これは、生まれも育ちも生粋の熊本。

しかも、入手できたのは、ほんのちょっと。　それはもう

文句なしにこれを選びます。

最後には、シェフ自らシェイカーを振るカクテルまで

作っていただき、ものすごく楽しい食事でした。

では、コースの内容です。


１、アミューズ

　　＊ラルドコロンナートで巻いたニョッコフリット
　　　ニョッコフリットはモデナの郷土料理です。

　　＊黒オリーブのタラーリ
　　　カンパーニャ州のグリッシーニ

　　＊白ごまのグリッシーニ
　　
　　＊サクラエビと海苔のグリッシーニ

２、完熟トマトのジュレとモッツアレラチーズのムース

　　２週間常温で完熟させたトマトを、ブラッドオレンジ、
　　ミント、バジル、イタリアンパセリでマリネ。
　　モッツァレラチーズを沸かしたミルクで溶き、
　　冷やしてから生クリームで合わせたものを２日おいて、
　　という手の込んだ一品。

３、イサキの赤ワインヴィネガー締め
　　西洋菜の花のピュレ

　　郷里、大分産のイサキです。
　　チーマディラーパをあしらい、
　　セルバチコ、オリーブの乾燥パウダーを。

４、ローマ風　トリッパのトマト煮込み

　　シェフは、モデナ以外にもイタリア各地で修行を
　　しているので、郷土料理も本格的。
　　トリッパの食感と、トマトのコクが素晴らしい。

５、甘鯛とフキノトウと白いんげん豆

　　甘鯛はうろこ焼きですが、このクリスピー感が
　　とても上手にできています。

６、干しダラのニョッキ　蛤のサフランソース

　　この日、これが最も秀逸でした。
　　鱈とお芋のニョッキ。
　　そら豆を散らし、蛤の出汁がよく効いたソースです。

７、純熊本産馬肉の炭火焼　（＋１２００円）

　　シンプルな炭火焼ですが、
　　外観の焼き色は艶があり、中の火入れも１００点。
　　繊維がきめ細かく、他の肉にはない、繊細さが。
　　イタリアンパセリのサルサヴェルデと、
　　アンチョビー、ケッパー、マルドン塩で。

＊ここで、とても状態のいい赤ワインをいただいていたので、
　チーズをいただくことに。
　＊ゴルゴンゾーラ　　
　＊マンステル

８、ドルチェ
　　
　　＊八朔のコンポートとクレーマ
　　　ピスタチオのジェラート

９、お茶菓子
　
　　＊カヌレ
　　＊オレンジピール

＊ここで、シェフ特製カクテルをサービスして
　いただきました。
　カンパリにミルクを使い、ほろ苦さがとても好み。

10、カモミール主体のブレンドハーブティー

パンは、
全粒粉
ピエモンテのレシピによる、ジャガイモと小麦のフォカッチャ


お供は、
＊シャンパーニュ　ANDRE CLOUET BRUT
黒ブドウで、どっしり。
＊赤ワイン
　Chateauneuf du Pape 1999
このビンテージ、状態も最高で、
　時とともに開花してきました。極上そのもの。


基本的に、料理への向き合いがとても真摯なシェフです。

バリエーションに富む構成ですが、

どれも繊細な気配りを感じ、一切の妥協なし。

イタリア修行時代の苦労話をおもしろおかしく語って

くれましたが、その苦労をちゃんと肥やしにして成長している

方ですね。

また、ぜひ伺いたいと思います。