ガチ-アラビアン。ひょっとしたら本場のものより美味しいのでは？ : カールヴァーン トウキョウ

この日は長女の誕生日祝いの会食を渋谷のスクランブルスクエアにあるこちらのレストランで行うことにしました。

最近の家族の誕生日会では、フレンチやイタリアン、中華などのありふれた外国料理でなく、ちょっと変わった外国料理というのがブームになっており、昨年＝2023年は、私の誕生日のポルトガル料理(@マヌエル・コジーニャ・ポルトゲーザ)を皮切りにして、長女の誕生日＝トルコ料理(@サライ 赤坂店)、次女の誕生日＝スペイン料理(@サル イ アモール)と続いてきました。
この間、ゴールデンウィークの会食もその路線で関内のギリシャ料理「スパルタ」で行いました。

その後、家内の誕生日こそ家内の好みの中華料理の「乃木坂 結」になりましたが、今年に入って、私の誕生日はオーストラリア料理の「アロッサ」と再びその路線に戻り、今回もアラビア料理の当店ということになったものです。

アラビア料理ということになると、私は2023年3月に神楽坂の「アラビックレストラン＆カフェ アブイサーム」を利用しており、約1年振りということになるのですが、親戚ということになると、2023年10月に秋津の「エジプシャンレストラン&カフェ スフィンクス」(エジプト料理)を利用、レビューしています。

当店を運営しているのは、株式会社FAR EAST。
1994年10月に設立された会社で、今年＝2024年は会社設立30周年の記念すべき年に当たります。
有限会社サルベーションカンパニーという社名で創業した時の業務は、およそ飲食店とは無縁のGPSデータ（カーナビゲーションのデータ）作成業務請負や都市計画関連業務だったようですが、その後、2003年3月からは輸入販売業に業態転換して食品との縁も出来始めます。

2011年3月には輸入食料品の販売ショップである「FAR EAST BAZAAR」の1号店を二子玉川にオープンしました(ファーイーストバザール 東急二子玉川店)。
その後、FAR EAST BAZAARは、首都圏の他に大阪、名古屋、京都、福岡、広島などにも出店しており、現在では9店舗を数えてています(福岡、広島は現在は閉店)。

カールヴァーンは、2017年7月に本拠地（本社所在地）でもある埼玉県飯能市の入間川沿いに「カールヴァーン ブルワリー＆レストラン」をオープンしたのに始まります。
従って､ブランドとしては、まだ7年くらいということになります。
その後、2019年4月に同じ飯能市の飯能駅前に「CARVAAN CRAFTBEER＆GRILL」をオープン、2019年11月の当店オープンと続きます。
現在、カールヴァーンのお店は、これら3店以外に、デリカテッセンのお店を2店出店しており（2021年3月オープンの横浜高島屋の「カールヴァーンデリカテッセン」と2021年7月オープンの「CARVAAN DELICATESSEN しぶちか店」）、更に2022年2月には桜木町のコレットマーレに「カール ヴァーン ベイ ヨコハマ」を出店しています。

当店は、渋谷のスクランブルスクエアの12階で営業しています。
今回は、12時からの席で、アラビアンランチコース（税込み4,950円）を人数分予約しての訪店となりました。

席に着いて、ソフトドリンクで乾杯して会食の開始です。
それにしても、乾杯ドリンクに選んだクラフトコーラは、シナモンを中心とするスパイスの香りが芳醇に漂う濃厚なコーラでした。

料理の最初は季節のサラダ、次いでアラビアのディップ3種とアラビアパンが出されます。

季節のサラダはややほろ苦さもあるリーフ野菜(ケール？)にドライフルーツ、ナッツがトッピングされ、コクのあるアラビア風ドレッシングで和えられています。
これまで食べたことのない独特の味でとても美味しかったです。

アラビアのディップ3種は、①ひよこ豆のペースト(フムス)、②パプリカとくるみのペースト(ムハンマラ)、③香草と焼き茄子のペースト(ムタバル)をアラビアパンの上に乗せていただきます。
これも、一つひとつのディップが個性豊かで、とても美味しかったです。

レンズ豆のスープを挟んで、メインディッシュともいうべきアラビアンターリーのプレートとアラビアンナッツライスが提供されました。

ターリーの小皿には、モロッコ風キャロットラペ、鶏肉とモロヘイヤのタジン、ゾロアスターカレー、サーモン・クライメソース、牛肉とデーツのタジン、シシュケバブといった料理が盛られていますが、これが素材も風味も豊かでどの料理も十分な満足が得られました。
バランスもとても良いですね。
欲を言うと鶏肉が多過ぎたので、イスラム圏なので豚肉がNGなのは理解するものの、鶏肉の一つをラム肉にしてもらうともっとバラエティ豊かだったと思います。

アラビアンナッツライスは、バスマティライスにクミンとブラックレーズンで風味づけしてあります。
もちろん、ターリーと合わせても美味しいのですが、思いの外何もつけないものもいけたので、食べ切れなかった家内と次女のプレーンライスを私が食べるハメになったものの、むしろ満足感が高まりました。

デザートは花蜜ミルクジェラートでドリンクはコーヒーかハイビスカスティーのチョイスとなるので、私はハイビスカスティーにしてみました。
花蜜は、バニラや蜂蜜とも違う、芳ばしく優しいキャラメルのような甘味があります。
私はアーモンドミルクキャラメルのような味に感じましたが、コクがあってとても美味しかったです。
ハイビスカスティーは、シロップを投入していただきましたが、独特の酸味があってとても爽やかで〆の飲み物としてなかなか優れてますね。

この内容で、ドリンク込みで1人@5,000円少々ですので、コスパも文句ありません。

スクランブルスクエアのこのフロアは、スクランブル交差点を始め渋谷の中心エリアが見下ろせる大きなガラス展望エリアもあるのですが、動線の関係か思ったほど人が集まってきておらず、意外な穴場にもなっています。

しかし、最近は中華料理などにもその傾向がありますが、こちらもむしろ本場のお店よりもレベルは高いのではないかと感じました。
今や日本、取り分け東京は、こと料理に関しては、日本料理だけでは無く、世界中の一流料理が楽しめる都市になったと言えるのではないでしょうか。
だからこそインバウンドに期待するところも大きいのだと思いますが。