一心太助は健在なり : 阿さま

鉄鋼ビル建て替え後、ようやく行ってきました。

専ら昼に冷やしたぬき（おろし付き）か、つけガレー（と注文時は濁る）くらいしか食べていなかったので
夜は飲み処としても使えることは知りながらようやく。

アテの数々は写真脚注を参照いただきたいが、十分に満足できるもの。
アジのマリネ風なんてものが付き出しで出てくるとは！
インゲン胡麻和え
蒸し鶏
穴子の柳川（鮮度の良い穴子で身が反り返ってる）
鶏団子と蓮根
若鳥唐揚げ
鮭ハラス焼
塩鯖

何より一心太助兄さんは健在であったことが嬉しい。

「えぃ～ぃらっしゃい！」　

一心太助かい、君は？

入店するや間髪いれずに、いつも脳天から声を出しているようなハイテンションなお兄さんが
丁寧に迎えてくれます。

★ここの名物はこの一心太助兄貴と下記冷やしたぬき。
　このセットに来店価値ありと、はとバスツアーにも組み込まれる予定があるとは聞いてない。

１.ここのおススメはオーダーランク断然一番人気の『冷やしたぬき』（\600）です。
　おそらくオーダーの８０％はこれでしょう。
　オプションは、大盛（\100）・おろし（\50）・でして、塩もみした玉ねぎは最初から乗っているみたいです。

メインメニューである「冷やしたぬき」の中でもさらに多いのは「冷やしたぬき、おろし付き」。
たまに「玉ねぎ抜き」と言うものもあります。
ここの玉ねぎとは、新玉ねぎのような甘いものをスライスし（塩揉み）した
しんなりしたもので、特にネギ臭さもないので歯ごたえと甘みを楽しめます。

蕎麦は推定250ｇくらいあるだろう。大盛で350g見当？いや400gかも。
（頼めば二郎並にマシマシもありかと思うのだが）
たぬきのコクと玉ねぎの歯ごたえに甘み、そしてダシの味が混在してなかなかオツなもんです。
しかし、これで「ヌキ」にしてみるとどんな酒のアテになるのだろうか。

２.次いで多いのが『つけカレー』。
　「つけガレー」と聞こえるので、新種の「鰈（カレイ）」のツケダレでもあるのかとわが耳を疑った。
　ほら、星鰈（ホシガレイ）とか真子鰈（マコガレイ） って言うでしょ？？？

要はカレー汁で食べるつけ蕎麦のこと。
カレー汁はしっかりと並の丼に入って出てくるので食べ応えもありそうです。
気をつけるべきは「カレー汁の跳ね返り」でしょう。
時折「アアッ～」と情けない声が上がったときはシャツかネクタイへのそれは間違いないゾ。


３.あと蕎麦屋と言えば丼類も人気ですが、ここのカツ丼は肉がやや脂身多めだし味も？。
　またスジ切りがイマイチでやや歯触りが悪いので年寄り向きじゃない。ノドに詰まるかもしれぬ。

一方で珍しいのが『鳥カツ丼』。
読んでそのものだが唐揚げ丼ではありません。ちゃんと「鳥のカツ」ですけど味は想像の通り、
蕎麦屋のカツ丼です。
（さすがに「ハムカツ丼」はありませんので悪しからず）


お役に立つ予備知識：
　第一鉄鋼ビルの地下１階に降りると階段正面にあるのですぐわかりますが、誰かに聞かねば
　入るはずのないお店です。東京駅から至近距離なのに何とも不思議なお店です。

　この店看板は外に出ていないのですが、ビル内の方御用達みたいで昼時は並びます。
　特に天気の悪い日は混むようです。

　一心太助兄さんはこまごまと動き、待ち時間にスポーツ新聞（サンスポが多い）を渡してくれたり
　「毎度いつも」と常連に声を掛けたり、蕎麦湯やお茶も差し換えたりとサービス満点。

どうでもよい予備知識：
　そもそも東北電力や神戸製鋼など、日本航空もかっては入っていたビルです。（電力は現在）
　今でも秘書の女性がランチのお使いに来て並んで待っています。
　なぜか、イタイケなタイプの女性かお局ぽい女性に分かれるように分析するのだが、ついつい
　この姿にいつも連想してしまう、植木 等のサラリーマンシリーズ。

この映画の舞台はこのビルとかもあったのではないかと勝手に思うておるのだが。
少なくとも「何とかシリーズ」（失念）では線路を挟んでの向こう側、丸の内の今は丸善や丸の内ホテル
の場所（今のオアゾですね）に位置したビルが使われたはず。（建て替え前のビルの屋上のシーンがある）

相席でどんどん入れてくれますが、やはりランチタイム早めかピークを過ぎる13時あたりが
落着けて賢明かと思います。一心太助のトーンがやや下がるからです。


「まいど！ありあとやした～！！！」
満腹の胃袋と朦朧とした頭にキンっと太助の一声。

兄さん、また来るぜ。今度はねじり鉢巻かサラシ巻いときなよ。