そして、伝説へ。 : ジョヴァンニ

武蔵小山のたった4席のさびれたスナックの居抜きから始まったストーリーは、
2年も経たずして今では食べログのスコアで4点台で銀座エリアのイタリアンランキングではトップを走る。

こんな事を冒頭に呈すると、とんとん拍子で優れた料理のスキルを持った立野シェフが万事順調にスケールしているかのように見えるがそうではない、彼の人生は波乱万丈そのもの。詳細は記さないが、良くも悪くも一般人男性の数倍の濃い人生を歩んでいるのである。

尖りに尖ったシェフは自ら客を露骨に選び、性合の悪い者へは口も聞かず、次の予約さえも取らせないというスタンスをこれまでずっと貫いている。イタリアン（既にイタリアンというカテゴライズは間違っているかとは思うが）で単価6万、7万を平気で超えるスーパーハイエンドにも関わらず、日に日に予約難易度は上がっていき半年先、いや来年まで取れないという現状を見ると、彼が作り出す料理や空間のバリューというのは一切替えが利かない不同不二であることを痛感させられる。

立野シェフと懇意であり、著名なフーディーである
イラマチ男タコ蔵氏も
「エゴも周知され貫かれることでそれは哲学となる。」と彼を称するほどであるり、絶品の定番メニューと、
季節を大切にするお料理の数々はこれからも我々を魅了し続け、ペアリングで他店では絶対に出ないようなワインや日本酒の数々も当店の魅力の一つでもあることは言うまでもないだろう。


今回頂いたお料理をザクっとご紹介。

・スイカとマスカルポーネチーズの冷静スープ
・生ハム鮨
・トルタフリッタ
・八寸のような（鰹、うざく、カラスミ、牡丹海老等）
・カッペリーニ
・ノドグロスープ
・雲丹リゾット
・万葉牛
・蕎麦2種類
・デザート

ああ、早く次の予約の日にワープしたいビフ

立野シェフ、毎年誕生日お祝いしていただいてありがとうございます。
これからもずっと愛し続けます。

そして、
来年の夏前に当店はクローズする予定のようです。そして、伝説へ。

そして素晴らしい料理には目に見えない汚くも美しいドラマがある。

銀座ジョヴァンニ

武蔵小山のスナックの居抜きで
4人しか座れず火元もないような
小さな小さな家屋から物語が始まった、
当然ながら電話回線もなかった


今でこそチラホラ目につくが、
当時は珍しくInstagramからの予約のみ受けており、
住所非公開、電話番号非公開、
ただ日々SNSではシェフ立野陽平の惚れ惚れする料理が拡散し始めており、
自分の周りの所謂フーディーと呼ばれる人達もこぞってシェフにDMをしだした。

ただDMを送っても返ってこないという人が殆どで、
どうしたらこの店に行けるのかすらもわからない、
そんな中でただ単に「イラマチ男タコ像」という俺のHNが気に入ったという理由だけで
特別に予約を受けてくれた？シェフ、最初に訪問してからもう3年程経つ

毎回、シェフの料理には驚かされる事多いのだが、
昨年2021年の秋以降、更に立野シェフの料理に磨きがかかっており、
訪問するたびに前回の感動を超えており、
昨年12月に関しては感動値MAXで全皿に背もたれが必要であり感動値が爆上がったため、
久々に鮨以外のレストランのレポートをアップデートしようと思った次第ビフ。

あ、ちな
Twitter凍結させられたんで、
新たにこっちフォローおねしゃすｗｗ
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ういうい


さてさて昔話はこの辺にしておき
今回頂いたお料理は以下の通り。
11月の白トリュフコースもやばかったんだけどね、
あえて今回はレギュラーコースをレポートするビフ。


・フカヒレスープ
え！いきなりふかひれ！？笑
高級食材アルよ、しかもよくあるやっすい乾燥のやつじゃないアル。
ビビるよね。
ちゃんと手が込んでる。
寒空のした冷えた体に高級スープが染み渡る。
イラマチ男タコ像大好物のじっくりコトコト煮込んだスープの100倍高級でうまい。

・生ハム鮨
シャリがね、どんどんとレベルアップしてるのよ。
生ハムとの塩梅がどんどんと良くなってきてる。
武蔵小山時代はもっとアルデンテだった。
シャリの温度高めがいいね。
生ハムの塩味を活かしたシャリ。鮨もよく食べに行ってる立野シェフならではのアイティァかな。

・トルタフリッタ
揚げパンに生ハム。
生ハムの融点にパンが馴染み、
食感抜群、塩味も最高
140個は食べれる。隣のギャルも目がグルングルんしてうんめえ言うてましたわ。

・蛤のカッペリーニ
ジョバンニ定番、
俺はこれ以上うまいパスタを食べたことがない。
濃厚な出汁、日々アップグレードされて、
かなりうまくなってる。Ｎ２５キャビアも今回は素晴らしかった。
もうこれだけ1キロくらい食べれる。

息もつくことなく、最高なリレー

そして次は・・・

・酒肴4点セット
帆立
蕪
酔っぱらい海老
ギリシアのカラスミ
新政の火の鳥で頂く。もうこの辺でアクセル全開。
カッペリーニの次にこれか、まるで第二章が幕を開けたようだ。
さらっと流すけどすべてうまいのよ。
テキーラのように俺が日本酒を枯らしたら、
にやりと笑いシェフはひたひたに新政をついでくれる、
こういうのめっちゃ好き

・茶碗蒸し
北海道の毛ガニ。
茶碗蒸しはいつ何時食べても嬉しいね。
冬は、茶碗蒸しだよ。

・馬肉のタルタル
これも定番、最高に好きだしワインと合う。
熟成バルサミコ、チーズ、梅、ナッツ、
ごちゃごちゃにかき混ぜほうばる。

・アワビステーキ
黒アワビだったっけな。
このソースがやばいのよ。
アオサというかミネラル感というかそれに酸味もあって、
脂と反応してマヨネーズ（味は全く違うけど）のようなソース、
文字じゃ表せないソース、名称はあるのだろうか。

しかもなぜかバカ癖になるんよね、ケミカル感を帯びてて、
リゾットにしたらやばいと思うよ、
寧ろ誰も見てなかったらいますぐにでもぺろぺろしたい


もうここら辺からまじで歯止めがきかない
往年の巨人軍
仁志、清水、ウルフ、松井、清原ばり。
オールスター


・すき焼き定食
万葉牛のリブロース
炭で火入れ、希望者だけライスをもらえるが、
言わずもがな誰よりも早く米をもらった。
イリーガルすぎ

・白子パスタ
これやばい、初めて食べた。
トラフグの白子のパスタ。
シンプルイズベスト、最高すぎる。

もうね、すべてが最高過ぎて語彙が出てこんのよ。
完全弾切れ、テンションは上がりっぱなし
そんで最後は・・

・白トリュフラーメン
このラーメンもうますぎた。
ラーメンデータベースの社長も腰ぬかすうまさ。

やっぱりそうだ、
ふかひれスープからが第一章、
茶碗蒸しからが第二章んで、
おつまみ4点セットから茶碗蒸し、その後の流れがもう猟奇的。
波状攻撃なんて陳腐な表現はしたくないくらい、
えぐい。
そして、体重が108キロあるプロのデブである
イラマチ男タコ像ですら大満足するボリューム。


そして最後のデザートでウイニングラン

・パンナコッタ
・フィナンシェ

写真を撮らなかった物もあり、
記載が漏れてる可能性もあるが、
全13皿、そして全てが美しく、
そしてまるで日本料理のように四季を感じさせてくれるこのコース。
そして、ペアリングのワインはほぼほぼフリーフロー。

イラマチ男タコ像は非常に料理に対してのコストに厳しくて有名であり、
財布の紐は幼馴染との絆より固く、
5万も6万もするレストランには滅多に行かないのだが、
このレストランだけはドキドキしながら次の予約を待ってしまう。

俺が数か月先でも予約を取る店は
鮨以外はたった３つしかない。
紀茂登と對馬とここジョヴァンニだけ。

確かに立野陽平というシェフは
尖りに尖ってるし客を選ぶかもしれない。

ただ料理にかける情熱と信念に関しては
使い古された言葉であるがカリスマとしか形容できない。

銀座のど真ん中で
30台の前半でopenした6万円前後というスーパーハイエンドなイタリアンは、
日々進化を続け、店としての戦闘力も如実に上がり、
我々美食ハンター達の心を鷲掴みする。

今年は間違いなくミシュランgetするんじゃないビフか？

ジャックナイフのように尖った立野シェフが、
ミシュラン審査員とぶつかってぶん殴って追い払ったりしなければ(笑)

押忍、イラマチ男タコ蔵です。
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銀座ジョヴァンニ


銀座に移転してから
2回目の訪問

前回OPEN時に
私イラマチ男タコ蔵のロゴが入ったキャップを
烏滸がましくも贈呈差し上げたが、
エントランスに設置されたシンデレラの壁画（武蔵小山時代から気になっていたが、立野シェフ曰く、深い意味があるという）の横にいまだ飾って頂いており嬉しい気持ちになる。


以前は完全ワンオペであったが
今はstaffが3人


ただ変わらず立野シェフが
全ての御料理の説明をし、おちゃらけながらも美しい所作でサーブしてくれる。
ただそのおちゃらけも
御料理をイントロデュースする上で綿密に計算されてるよう思われる。


今回頂いたお料理は以下の通り。

11月下旬に訪問させて頂いた前回より、
メニューをかなり変えて頂いており嬉しい限り。


□雑煮
鶏のブロード、一口サイズの餅。
正月メニューらしく1，2週間しか出さないとの事。
こういった季節ものは嬉しい。


□酢飯と生ハム
酢飯と生ハムの塩気
相も変わらず素晴らしい塩梅。
水を変えたらしくより生ハムとの一体感を感じられた。
スシローにあったら90貫いってる


□揚げパンに生ハム
トルタ・フリッタ
ジョヴァンニのスペシャリテ
よくSNSに揚げパンに生ハムを載せポーズを決めるシェフの写真があがっているのを見るが、これは揚げパンの温度で極薄にスライスされれた生ハムを溶かし、馴染ませるための時間の使い方。
ただ映えを意識したマスアピールではない。

シェフ、俺は最初からわかってたよ。


□酔っ払いボタン海老、鮟肝+リンゴポート+台湾胡椒、ギリシャのカラスミ。
前回と違う点は、ボタン海老にクラッシュしたピスタチオがかかっていた。
この3店セット、本当に好き。
ギリシャのカラスミ好きすぎて前回に続きお土産に頂く。

ひたひたについで頂いた、
新政の新年純米しぼりたてが非常にあう。
感無量。


□カッペリーニ
蛤の煮汁にN25キャビア。
少し塩味が強くなっていたかな。
このパスタ毎日食べたい。俺はこれが本当に好きなんだ。
全てのパスタの中で最も好きかも。
大学時代に初めて彼女と同棲して、彼女のお母さんにもらった手書きのレシピでお互い初めての料理で不慣れながらも一生懸命作った思い出の明太子パスタの870倍うまい。


□馬肉のタルタル
武蔵小山のメニューが復活していた。
非常に嬉しい。
これ本当に美味い。ヘーゼルナッツに15年熟成バルサミコ酢にトリュフ。
ぐちゃぐちゃにしてユッケのように食べる。
これがペアリングされたラディコンに非常にあう。


□河豚白子リゾット
金沢で収穫された国産イタリア米使用
濃厚な白子とパラリと粘り無しのアルデンテの米は完璧な炊き加減。
しっとりと濡れているのに粒が立っていて張りがある。
今回の御料理の中で私は一番お気に入り。シェフのリゾット初めて食べた。


□ヒレステーキ
備え付けのハーフオニオン大好き。
6時間火入れをしているらしい。
チーズと併せてデブには最高に幸せな刹那。
しあわせバター味のポテチを超える幸せ。
ステーキの熱源は炭


□蕎麦
蕎麦と小麦粉をそのままコネ
キタッラという器具でパスタへと変形させる
今回は温かいのと冷たいもの2種類。

暖かい方は鴨出汁、
冷たい方は前回も頂いた卵黄とカラスミ

どちらか選ぶが
私は赤子のように泣きわめき、
1人だけ両方頂いた。ごめんなさい。


□ピスタチオ大福、パンナコッタ、フィナンシェ、カヌレ、洋ナシ
相変わらず、焼きたてのフィナンシェとカヌレ旨い。
パンナコッタに関してもしっかり食べ応えがあり
これはまたお土産をお願い。


以上。


インスタのストーリーズで当店をあげると、
10件以上希望者からDMが来ます。

ただ、常連からの紹介でも予約枠を獲得出来るかわからない。
またつい先日から始まった
OMAKASEの予約枠は開放即座にソールドアウト


イタリアンで55000円/人
という高単価ながら予約は最難関


また現在はカウンター8席であるが、
6席に今後絞っていくとの事で


2時間半超の至福の空間を味わえる「賓客」になれる条件は、
神と、立野シェフのみぞ知るのである

押忍、イラマチ男タコ蔵です。
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銀座ジョヴァンニ


武蔵小山から銀座のど真ん中に移転。

オーナーシェフである
立野シェフには他のシェフが持っていない華やかさがある。
シェフの周りに媚びない尖ったスタイルは賛否両論、
でも結果が全てのこの世界、勝ては官軍、負けれは賊軍…

武蔵小山の4席の箱から、
全てが洗練された銀座の一等地に新たな名店が‥
お誘い頂き、グルメ仲間と貸し切りで訪問。
※武蔵小山のあのスナックのような非日常感もすごく好きでしたので、またいつかああいうお店も別に立野シェフにはやってもらいたいｗ


今回頂いたお料理は以下の通り。
ベースはイタリアンだが
立野シェフの創造のもと設計し直されたお料理の数々。
イタリアを極めたベースがあるからこその創作であることは言うまでもない。


・酢飯と生ハム
アルデンテのシャリ
酢飯と生ハムの塩気
素晴らしい塩梅。


・揚げパンに生ハム
いわゆるトルタ・フリッタ
ジョヴァンニのスペシャリテだと思う
これは他じゃ食えないレベル、240個は食える。
食べすぎて死んでも構わない。


・酔っ払いボタン海老、鮟肝+リンゴポート+台湾胡椒、ギリシアのカラスミ。
酔っぱらいボタン海老にはワインを利用、絶妙な甘み。
そしてこのギリシアの生カラスミ、
刺さり過ぎて売ってもらいました(笑)
まわりを蝋で固めてあり割って食べる、中は非常にしっとり、食べたことないカラスミ。
こちら3点には新政 陽乃鳥をペアリング。ばっちり。


・カッペリーニ
蛤の煮汁にN25キャビア。
美しい。そして、N25キャビアって塩加減も香りも最高。
蛤とのバランス完璧。


・河豚の白子
一番だし、いりこだし、トマトのブロード。
トマトの酸味が味を引き締め非常に面白い、驚き。

・雲丹のパスタ
ミョウバン未使用の雲丹

・シャトーブリアン
備え付けられた玉ねぎはしっかりと火入れし、
その上にたっぷりとチーズがふりかかる。
まるでオニオングラタンスープのような風味。

そしてシャトーブリアンのステーキ。
火元は炭、
武蔵小山よりもこのステーキは遥かにパワーアップしていた。素晴らしい肉質。


・蕎麦
蕎麦と小麦粉をそのままコネ
キタッラという器具でパスタへと変形させる
粘土・濃度の高い秩父の超高級卵の黄身とカラスミをまぶし、
蕎麦を使いつつカルボナーラのような解釈


・パンナコッタ、ピスタチオ大福、フィナンシェ、カヌレ
相変わらず、焼きたてのフィナンシェとカヌレ旨い。
このレベル他店では見ない。
パンナコッタも中々。1個1000円で売ってもらえるので3個、死んだじいちゃんに。


シェフが作る劇場型の空間は
楽しすぎて過ぎる時間がものすごく早い、カリスマです。

OPEN当月に足を運べた事
大変幸せに思います。