全席喫煙アリの高級店。圧倒的な質感の珈琲、黒胡椒の香りを効かせたチーズトーストが美味しい！ : 宮越屋珈琲 東京新橋店

［東京都港区］［来訪回数：5回］
2019/10/26（土）
新橋にある喫茶店（コーヒー専門店）。

場所は… 中央通り（国道15号）×昭和通りの交差点角。
銀座の南端、汐留の北西にあたる。
JR新橋駅から汐留方面へ徒歩5分。定休日なし。

本店は札幌・円山坂下にある。北海道に17店舗、東京・仙台に計6店舗を展開。
新橋店のオープンは朝10時と遅いが、その代わり深夜24時まで営業。

扉を開けて店内に入るやいなや、珈琲の芳醇なアロマに満たされ、
気持ちがゆったりと落ち着く。

店内の階段を上って2階へ。ちなみに1階には焙煎機があり、珈琲豆を購入できる。
カウンター8席程度、2～4人掛けテーブル×10卓程度。
全席喫煙アリ。BGMは洋楽。

照明は落とされ、バーのような洒落た空間。
カウンターも椅子も、古めいて黒褐色の艶を放っている。
テーブル席はパーティションで区切られ、一定のプライベート感がある。
店内でPCを使うことも可能だが、2時間までの時間制限あり。

若い女性スタッフが何人も働いている。顔馴染みの客も多いようだ。
カウンターに座れば、デミタスカップやティーカップがディスプレイされており、
その向こうに、車の行き交う中央通りを眺められる。

どのドリンクもかなり良いお値段で、まさに "銀座価格" といえよう。
それゆえに客層は高年齢が中心。落ち着いた喧騒がBGMだ。
喫煙率が高いため、タバコが苦手な方にはお勧めできない。

メニューの一部を紹介すると…
〔コーヒー〕　　フレンチブレンド、マイルドブレンド、ストレート各種（マンデリン・コロンビア等）
　　　　　　　　カフェオレ、カフェクレーム、ウィンナーコーヒー、コーヒーフロート
〔エスプレッソ〕カフェラテ、カプチーノ、カフェショコラ
〔他ドリンク〕　紅茶、ミルクティ、ココア、ココアフロート、日替ジュース
〔フード〕　　　トースト、チーズトースト、ケーキ各種、クッキー

フードメニューは上記に示す4種のみで、コーヒー専門店らしい貫禄がある。
トースト類の提供には少し時間が掛かる。

コーヒー豆は産地ごとに分けられているほか、スタンダード・粗挽き・デミタスを選択可。
慣れた人なら、自分の好みを詳細に指定できることだろう。
アイスではなく「つめたい」と書かれているのが印象的。

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■フレンチブレンド・スタンダード（￥715）※税込10％
粗挽きやデミタスも選べるが、まずはスタンダードから。
曲線と花柄からなる、上品なコーヒーカップで登場。

おお、確かにこれはすごい味！　簡単に形容できないが、旨味と苦味が同時に口の中に溢れる。
あえてストレートに言うなら、とても濃い味。
どっしりと重厚な質感。芯が太いというか、大黒柱のような印象。
これだけボディが太ければ、生クリームを入れてもぴったり合うだろう。
「めくるめく」味わい、一度に飲み干すのではなく、ちろちろと味わっていたくなる。

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■カフェオレ（￥825）
薔薇の絵柄、ソフトな印象のコーヒーカップで登場。
細かく柔らかい泡が、液面にふわりと浮かぶ。
コーヒーの深い苦みがカバーされ、ミルクのコクが口の中にじわりと広がる。
量もたっぷりあるので、ゆっくりお喋りしたい時にも良さそう。

ちなみに、濃厚なエスプレッソにミルクを加えるのがカフェラテ（イタリア風）、
ドリップコーヒーとミルクを半々で割るのがカフェオレ（フランス風）。
まあ、上記は日本における区別であり、本国ではその限りではないらしいが。

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■ウィンナーコーヒー（￥880）
「カフェクレーム」は、カフェオレの上に生クリームが乗るのに対し、
こちらはコーヒーの上に生クリームが乗る。
基本は砂糖入りのコーヒーで作るようだが、砂糖抜きもオーダー可能。

とろ～り生クリーム。これは芳醇の一言(^-^)
深煎りのコーヒーには、鮮烈な苦味とめくるめく香り。
その奥からほのかに感じられる甘み。

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■つめたいコーヒー（￥715）
普段オフィスで飲むのとは一味違う、高級コーヒー。
確かに後味の、香りの立ち上り方が違う。
苦くもなく酸っぱくもなく、いぶし銀のような渋い後味。

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■トースト（￥330）
食パンでいえば4枚切り相当だろうか、厚切りで高級感あるトースト。
バターの風味で十分に美味しいが、そのうえ粒よりのブルーベリージャムが添えられる。

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■チーズトースト（￥440）
たっぷりのチーズ、その弾力！　振り掛けられた黒胡椒の香りが絶妙！
これは本当に美味しい。ビターなコーヒーと絶妙のマッチング。
提供に時間が掛かるが、ぜひ試して頂きたい一品。

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■ニューヨークチーズケーキ（￥550）
スライスレモンを乗せて、ちょっとお洒落な装い。
クリームチーズは濃厚で、甘みはやや強め。
底には砕いたビスケットが敷かれており、その食感と香ばしさが好ましい。
蜂蜜漬けと思われるレモンは、皮まで食べられる。甘酸っぱさがチャームポイント。

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■クッキー（3枚￥330）
アーモンド入り、チーズ、マカダミアナッツ入りの3種。
ホロホロと口の中で崩れる食感も、それぞれ微妙に異なる。
アーモンド入りはバターの風味がほど良く、うっすらとシナモンも香る。
チーズは香りとコクがあり、ほのかな塩気がコーヒーにぴったり！
マカダミアナッツ入りはハーブが入っているのだろうか、どこか爽やかな香りが感じられる。
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アルコールと同じく、コーヒーも「嗜好品」であると、改めて感じさせてくれる店。
高級価格ではあるが、テイクアウトであれば￥270から、チェーン系カフェと同じような感覚で
利用することができる。

1点残念なのは、忙しくなるとテーブル席にはなかなか注文を取りに来てくれないこと。
高級店として、改善した方が良いのでは…
喫煙アリなのが個人的にはネックだが、こういう店もあって良いのでは、と思う。