銀座イタリー亭/限りなく安定の地階にて : 銀座イタリー亭

この口コミは、Jackie_mさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

4.2

¥1,000~¥1,9991人
  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク-
2024/03訪問19回目

4.2

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

銀座イタリー亭/限りなく安定の地階にて

今日は何の映画にしようかと映画情報サイトを隅々まで調査していたら、故松田優作さんの「蘇る金狼」が有楽町で掛かっていることを発見してしまう !
「蘇る金狼」もここ何年かの間に観返したような気もするのだが、私の中で「野獣死すべし」よりは印象が薄れているので(その原因は鹿賀丈史さんの異常なまでの“濃さ”と、小林麻美さんの蠱惑のアルトヴォイスにあることは間違いないと思う)、あらためてfreshな気持ちで鑑賞出来るのではないかと思って

<2024.3.24>

「銀座イタリー亭」

国鉄を東京駅で下車したにも拘わらず、どうせこんなことになるだろうとの予感どおりに京橋から銀座エリアに掛けて目ぼしいお店が見つからず、結局「イタリー亭」さんの階段を下りることしか出来なかったということは、まあ想定内と言えば想定内。
階段を下り切ってドアをopen sesameしてみないことには状況が分からぬこちらだが、いつも案外スムースな着席を赦してくれることが嬉しく、今日は瞬間、いつもよりも盛況でにわかに不安が募ったものの、死角となっている二人掛けのテーブルへと案内してもらうことが出来てlucky !

図らずもフードアナリストとして名声高まるばかりの私だが、気付けばこちらも、「茹で上げた乾麺の目方を表記されてもこっちは分からない」という私の持論を汲み取っていただいたようで、メニュウの中にカッコ表記ながらも、乾麺換算の目方が追記されている。
こういった老舗、ながらも(というか“だからこそ”とも言えるのであろうが)常にアンテナを高く張り、日々の改善を怠らない姿勢こそが健全経営の源なのだろうと感心しつつ、そのボリウムはヤバい、ヤバいと分かっていながら、そこまでは一律価格という誘惑に負けて350g、乾麺でいえば170gというMの注文を敢行 !

“海老と野菜のナポリタン” @1,430也。

いつもどおりにドレッシングから玉葱のfreshな香を振りまくsaladを突き始めれば、目の前の鼻につく(こらっ !)理屈っぽい彼氏と、そのくどい話を優しく受け止める彼女のアベックも、そのうちにトレンディカップルに見えて来ないこともなくなるからあら不思議 !
おっかけ舞い降りた“山盛り”に圧倒されつつも、それでもfolk1本で果敢に立ち向かうこのFightingSpiritsをいつか誰かが必ずや評価してくれるはず ! と、そのことだけを信じて最短距離でfolkをフル加速させた !

いつもながら思うが、この小粒な干し海老から放たれる海老の豊潤な香には胸を打たれ、こういった海老を“ぷりぷり”の海老信奉者の方々が果たしてどうとらまえるのか ? それでも何も感じないのか ? その反応を見てみたい気持ちでいっぱいになる。
私がここで飲食店の食材仕入れ先を教示するのも非常におこがましい話だが、これはきっと上州屋北千住本店仕入れの高級オキアミで、コマセに使うなど勿体なくてもってのほか ! 刺しエサ用のものだと思われるので、ご興味にある方はぜひそちらにお問い合わせいただければと存じます

―― そういえば北千住の上州屋さんって、まだあんのかなぁ ? 昔随分とお世話になったものだけど

そんなこんな、目の前に立ちはだかった350gの山を朝飯前とは言わないまでも(何故ならば昼飯なので)それなりに頑張って消し去って、受胎告知を受けてから3ヶ月くらい経ったくらいの聖母マリア様のようなお腹を抱えて階段を上り ……
スクリーンの中の松田優作は早くもマセラッティ・ボーラを転がしていて、闇のフィクサーのお屋敷にはポルシェ930ターボ etc.
スーパーカーブーム世代垂涎のエキゾチック・カー満載の映画だが、それらを易々と凌駕して最後に〆てくれるのは言わずもがな、ランボルギーニ・カウンタックLP500S !!

「それではご説明をさせていただきます」
「いいよ、帰って」
「……」
「帰っていいっつってんだよ !」

カウンタックの納車時、ショップのセールスマンがなんとかそのスーパーカーの説明をしなければならないと焦るのだが、松田優作は、手にした栄光の象徴であるその深紅のファイティングブルで一刻も早く駆け出したかったか、纏わりつくその営業マンを邪険に追い返す。
そのとき私の脳裏には、苦労して大型免許をとり、一刻も早くその鉄馬で駆け出したいと今まさに疼くユーザーに、わかっちゃいるけどそれを引き留めてでも役割演技として、「ほにゃららダヴィッドソン/10の愉しみ」を苦労して説明しなければならないディーラーの営業マンたちの莫大な苦悩が、痛いほど蘇ってきたわよ ……

  • 銀座イタリー亭 - saladのドレッシングは手作りぢゃなきゃダメなんだよ !

    saladのドレッシングは手作りぢゃなきゃダメなんだよ !

  • 銀座イタリー亭 - spaghettiは山盛りでいて欲しいんだよ !

    spaghettiは山盛りでいて欲しいんだよ !

  • 銀座イタリー亭 - 自由でいたいんだよ !

    自由でいたいんだよ !

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2023/01訪問18回目

4.2

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/なかなかの人発見 !

暮れだったろうか、階段を下りて行ったご夫婦がすぐさま戻ってくる姿を目の当たり、ということは満席なのかなと、目指して来て踵を返したのは初めてかも知れないがそんなことがあって、だから執着心が募っていたわけでもないのだけれど、ふたたび

<R5.1.4>

「イタリー亭」

今日は無事に着席出来るようで一安心。
誘われた席は「鑑定士と顔のない依頼人」のラストで主人公がたどり着いたような、回廊の最奥席。注文は“ナポリタン”と決めていたが、急に心変わりして“おすすめ”にする。そしてそのサイズは、ヤバいと分かっていたとしても、やっぱり「Mで」と口を衝かれて出てしまった ……

“しらすとほうれん草のスパゲッティ” @1,500也。

サラダはいつものサラダで、既に何度も繰り返させていただいているがドレッシングのオニオンのfreshな香りに先ずやられる。
そして畳み掛けるように舞い降りる、深いナツメ型の器に盛られるスパゲッティはやはり ! 禁断のMとやってしまったことを後悔させられつつ、しかし同時に無限の歓喜を与えてくれるように大量 !
アイボリィの麺に溺れるたくさんの稚魚の目玉に悲し気に見つめられたなら、さながら海洋スペクタクル ! ならばなるたけ早く成仏させてあげようと、今日はフォウクの回転速度をいつもよりも20%増しの100min-1に上げ、早速回転方向CW(時計回り)、ノーモーションでその塊を突いていく !

「ああ、いい匂い ♪」

隣にやって来たアベックの彼女が、私のスパゲッティから放たれる大蒜の香りにいち早く気付いたよう。
メニュウを吟味し始めて「Lにしようか ?」などとやっているので、大丈夫かな ? と心配になってしまうが、そこでも手と口を休めることなく食べ続けていたら、一向に減っていかないと思っていた大量のスパゲッティにもようやく目途がついてきて、今日もやっぱり完食 !(笑)
滞りなく出てきた食後のアイスカフェを、まるで子供のようにストロウで吸いつつ目玉の動きだけであたりの様子を窺えば、隣のアベックに舞い降りた私と同じ“しらすとほうれん草”の、まさかの“L”の迫力の、それは凄いこと !(笑)

右手の女性お一人様が堪らずにギブアップし、スパゲッティを残してお皿を下げてもらうよう。
それもそのはず、乾麺換算でS/120g、M/170gのボリウムなので。しかし左手のアベックの彼女はそれ以上の“L”を見て、もはやそんなの500gの乾麺半分茹でちゃったようなもんでしょ ? という盛りに対し、ふつうであれば当然、“こんなに食べられない !”といった言葉が発せられると予測していたが、まさかの「おいしそ ~ ♥」という感嘆が聞こえてきたとき、なかなかの女だなぁ、と …… (笑)

  • 銀座イタリー亭 - お店

    お店

  • 銀座イタリー亭 - 海洋スペクタクル

    海洋スペクタクル

  • 銀座イタリー亭 - salad

    salad

  • 銀座イタリー亭 - 今日もいい天気 !

    今日もいい天気 !

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2022/06訪問17回目

4.2

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/Italyにて、ざるそばを想う

社会人になってからも草野球にかなり熱を入れていたミッドホースに、だからこないだの東京ドームの件をひとしきり自慢してから、先週に倣って「魚一」へと移動。
ひとつだけ先週に倣えないことはそのあとのスナックの件で、おれがその間一度行ってみたけど、そのときには時間制もろ適用で7,500円とられたこと、このあたりのスナックで7,500円といったらもうちょっとでボトル入れられる値段、また1時間1,900円で3時間いたとしても(女の子へのドリンクを含めても)計算が微妙に合わなかった、そしてママのママとしてのスキルも低く、女の子の知的レヴェルもいまいち。
そしてもっともがっかりしたことは、もう二人いると言っていた女の子たちの姿がその夜もどこにも見当たらなかった、と矢継ぎ早に何本もの釘を刺したにもかかわらず、結局階段を上ってくミッドホース。
しかたなく、あとを着いて上がるしかなくなるぼく ……

<R4.6.25>

「イタリー亭」

そんなことで身も心もひどく疲れ果てている中、森田芳光監督の「家族ゲーム」の席が京橋でとれている。
銀座通りを南、銀座エリアまで足を踏み込んで人の多さに気圧されて、これはもう、smoothにご飯するにはいつもの地階しかないなと、一直線で階段を下りて行った次第。薄暗いフロアは既にそこそこ埋まっていたが、目論見通りにすぐに着席出来てlucky ! そして注文も、いつものものにもう決めている。
そのときには自分の体調の悪さも忘れ、同価格範囲内での大盛り、スパゲッティの量をMで注文するぼくがいた

―― あれ、ここでMって、けっこうヤバい量じゃなかったっけかなぁ ?

“海老と野菜のナポリタン” @1,320
“粉チーズ” @100
〆て1,420円也。

ドレッシングのフレッシュなオニオンの香り、そしてやはり目の当たりにするとけっこうなボリウムを持つスパゲッティとの再会。
こんなときだからこそ、とりわけ、トマトの酸味がstraightには突き刺さってこないことが魅力のナポリタンをフォウクで絡めとりながら、白昼のワインに現(うつつ)を抜かすカップルたちを横目に、そんなのべつに羨ましくなんかないや ! なんて、案外必死に自分に言い聞かせてみちゃったりして ……

―― それにしても、いつも思うけどこの小海老の豊潤なフレイヴァは、これって干し海老なのかな ? だからこんな香り豊かなのだろうか ? それがちょっと分からない ……

「粉チーズください」
「100円になりますがいいですか ?」

弱った胃も決してこのrossoを否定しているわけじゃないけど、豊富なボリウムに堪らず味に変化を求め、粉チーズを追加発注。
有料だとは承知しており、しかももう何度もやっているはずだが、もうちょっと、2~300円はするのかなと思っていたそれが100円で済んだことにも、ややホッとさせられる。
いや、ざるそばが、ちょっと海苔掛かっただけども200円余計にとられることを考えたらね ……

その後森田芳光「家族ゲーム」を鑑賞。
実は私はもう昔っから森田芳光監督の、この屋内でのややアンダーなフラットライティングが好きでは無く、そこでの料理撮影なんか、それが邦画のスタンダードでもあるがぜんぜん美味しそうに見えないし。雑誌なんかでのスチール撮影はそんなことないのに、なぜ映画(邦画)はこんなライティングするんだろう ? って、もうずっと、そして今でも思ってること。
(例えば伊丹十三監督「タンポポ」でさえも、その傾向から逃れていないと私は思ってる)

で、観客がちょっとおかしい(こらっ !)。
降旗康男監督やトラック野郎のときにも、スクリーンと観客が双方向に呼応しはじめることがあるが、この映画も、お客さんの一部がもう最初っから作品そのものに呼応しはじめるんだけど、その“ノリ”が、ぼくにはどうにも分かんない(笑)

あの最後のドリフみたいなどたばたって、それもデウス・エクス・マキナに間違いないのだろうけど、それって映画としてどうなの ?(笑)
食べもの粗末にして ! とか言うつもりないけど、それだったらドリフみたく面白くしてよ ! って思っちゃって。
でも由紀さおりが、そこはかとなくいいんだよなぁ。それは認めざるを得ず。なんでもないただのお母さん役だって、そこに独特のエロスが滲むのよ、由紀さおりさんって。同じ歌手でも小柳ルミ子さんは、もっと直接的で、もっと強烈なエロスだけど、由紀さおりさんのそれは、じわじわと、滲んでくるんだよなぁ ……

  • 銀座イタリー亭 - 先ずはsalad

    先ずはsalad

  • 銀座イタリー亭 - そしてrosso

    そしてrosso

  • 銀座イタリー亭 - 踏み込みましたよ、銀座に

    踏み込みましたよ、銀座に

  • 銀座イタリー亭 - 梅雨は何処(いずこ)へ

    梅雨は何処(いずこ)へ

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2022/01訪問16回目

4.2

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/Mでイッちゃいます !

昨日よりも天気が良くなるはずだと思ったが、けっこうに厚い雲に覆われたまんまの東京。
ぼくのBlueExpressを東京駅で乗り換える。と思ったけど瞬間心変わりし、そのまま八重洲口を出てみることに。行先によくわからない地名を掲げた高速バスがずらりと並んでいる。いっそ、このバスに飛び乗って、ぼくのことを誰も知らない場所へと旅立ってしまえばどんなに心が安らぐだろうか、とも考えたが、ぼくの持っている都バスの定期券じゃ乗れなさそうなので、やめにした。

目的地は日比谷シャンテの前の映画館。
なので日曜日、主を失ったコンクリートジャングルを掻き分けて、兎も角南へと向かったが、ぴんとくるご飯処が見つけられぬまんまもういつものエリアに入り込んでしまったようで、それではと、いつものお店への階段を下りてみることにした

<R4.1.30>

「イタリー亭」

二日連続のItalian。
いや、三日連続かな。まあイタリアのPlayboyとして、当然のことをしているまでだけど。いつものように仄暗い店内に先行するウェイター氏は、いつものように「そこに段差がありますから」、と安定した気遣いを見せてくれる。
早速メニュウを手にし、いつもならばナポリタンを注文するところだが、今日はちょっと捻ってみることにした。

「スパゲッティの量がMまで同じ値段になります。Sがふつうの量ですが」

Mが危険だとは分かっていた(笑)。がしかし、今日は重いソースじゃないから大丈夫だろうと、私の中で悪魔が囁いた。それが悪魔の誘いだということにさえ気付いていたのだけれど、どういうわけか抗うことができず、「Mでお願いします」とやってしまった ……

“アンチョビとキャベツのスパゲッティ” @1,340也。

先ずはsaladからやってくる。
シルヴァレストからフォウク一本ピックアップし、freshな玉ねぎドレッシングとグリーン野菜との絶妙なハーモニーを堪能するのは昨日と同じ流れだが、おっかけ舞い降りたオーヴァルの巨大な物体は、王子のそれもけっして上品な盛りではないのだけれど、それを完全に凌駕する破壊力を持っていた !

―― これぜんぶ食べれるかなぁ ? 自分でやっといて残すのってテーブルマナー的にNGだよね ? 茉利子 ……

傾斜のあるお皿のかけあがり部分でフォウクを操作するのに意外と苦戦を強いられてる。
麺の荒々しき弾力がエマルジョンされたOilを跳ね飛ばし、テーブルクロスに点々と染みが出来るたび、茉莉子に睨まれているようで生きた心地がしなかった ……

それにしても、意外と胃袋のセンサーからfullの信号が返ってこない(笑)。
その状態からさらにNaCl、胡椒(私は胡椒の化学式を知らない)、自家製タバスコの力を借りたなら、最初は不安だったがしかし一気にやり切ることが出来た !

そしていつもの高密度glassと高密度の氷がぶつかって奏でる金属的なsoundで火照って体をcooldownしつつ、しかし完全には冷めきらないうちに、予熱を残してふたたび曇天の寒空のもとへと繰り出した


【以下映画の話】
2021年 129分 フランス

「ブラックボックス:音声分析捜査」

劇中の、主人公が属するBEAという組織は、フランス民間航空事故調査局という実在の国家機関とのこと。
ヨーロピアン航空の最新鋭旅客機がアルプスで墜落し、乗客、乗務員ら300人以上が全員死亡するという大事故が発生 ! 現場からブラックボックスが回収され、BEAに依る音声分析が開始されたが、その直後に捜査責任者が失踪し、図抜けて優秀ながら何故か当該事件から外されていた、周囲と上手にコミュニケイションを計ることが出来ない不器用な男の意地の“空回り”が描かれた、結論から言ってしまえば2時間を超える、相当に上質なフランス製サスペンス大作 !

【登場人物紹介】
・マチュー (ピエール・ニネ):BEAに所属する音声分析官。天才肌ながら他人との協調が苦手で、周囲、上司とうまくいっていない様子。300人以上の犠牲者を出した大惨事を目の当たりに、その大案件から外され腐っていたが、当該案件責任者であった、そして自分を当該事件から引き剥がした上司が失踪したことに依り、図らずも一線に返り咲くことになる
・ポロック:マチューの上司。扱いづらいマチューを案件から外し、マチューより明らかに資質の劣る部下を引き連れ現場入りから携わるのだが、事故原因発表のプレス会見を前に失踪してしまう
・ノエミ (ルー・ドゥ・ラージュ):マチューの妻。夫と同じ航空業界ながら、これは国交省みたいなものか、新型航空機の認証機関に勤め、そこからキャリアアップも狙っているよう。そしてまた、どこからどう見てもの美女
・レニエ:BEAの局長。あくまでも公正中立な目線で、マチューを頼りにし、そして疑う
・グザヴィエ・ルノー:航空機専門のセキュリティ会社、ペガサス主宰。今回墜落したアトリアン社の最新鋭旅客機、アトリアン800の自動操縦システムに技術提携で関わる。マチューの友人でもあるが、その影で妻のノエミとも謎の密会を重ねているよう

自身のパフォーマンスのキープには、デスクの上のアイテムの置き位置に異常に拘り、同僚の貧乏ゆすりが気になって仕方がない。
最近フランス映画でよく見かけるピエール・ニネなる俳優の、ちょっと個性的な面持ち、雰囲気が、そんな主人公マチューという面倒な男によくマッチしている。
奥さんは超美人で、仕事中にも電話が掛かってくるとメロメロになり、駐車場で上司の車に荷物で引っ掻き傷をつけてしまうほどの、その天才性とダメ男っぷりの対比は、これは完全に計算づくのものであろう。

一部では“社会派”サスペンスともカテゴライズされているようだが、大企業である航空機メーカと、そこに巣食うセキュリティ会社。またそれらに餌をチラつかされれば靡(なび)く、薄給の(かは知らないけど)公的、航空機認証機関や航空事故調査機関の、良く言って野心を持つ、悪く言って小悪党たちとの共闘に依る完全無欠の陰謀に、果たしてマチューは自らの特異技能、また真実への無垢なる探求心だけで立ち向かうことが出来るのか ?
大雑把にいってそんな物語は、回収されたブラックボックスにレコードされた音への極限までの肉薄という描写を最大限に堪能しようとしたとき、言うまでもなく劇場での鑑賞が望ましいだろう。
周りでコンビニ袋を延々かさかさとやり続けるはた迷惑な人たちがいない限りにおいては ……

私の尊敬する西部邁さんは生前、「人間が自分の意見を主張するときには、それを自分が正しいと思って主張するのは当然 !」としながらも、同時に人間には、「自分の意見はひょっとしたら間違っているかも知れない、という平衡感覚が常に必要」と仰られていたが、この物語の主人公マチューには、自分を疑うというチェック機能がどうも希薄なようで、それが観客の、主人公への諸手を挙げての感情移入を妨げているようだがしかし、そこが実は本作の罠であって、そここそが巧妙なる意図的操作であると、私は早い段階で見抜いていた。

事故機に搭乗していた妻からの、スマホに届いた最後の録音メッセージを聞かせてくれた遺族の夫。そこから、ヴォイスレコーダーに残された記録との数分のずれに気付くマチュー。
別件できみたちの事故調査にはうんざりだと嫌悪をぶつけられたパイロットに、恥を忍んで今回の最新鋭機の事故をあたれば、そのメーカの自動化傾倒への危険性と、航空機ショーを前にしたスムースな機種承認のミステリアスさを指摘され、妻と旧友のグザヴィエに疑いの念を抱いたマチューだったが ……

望んでいたキャリアアップを果たした妻と、病的なまでに仕事に忠実な夫との間に疑念が生じたとき、その関係がラブラブであればラブラブであるほどにその破綻が急加速をみせるということは、逆にその関係性が不安定だからこそ熱を(ラブラブを)帯びるものなのかは知らないが、直感的になんとなく分かるような気がする。

このドラマは、人間が正義を貫こうとしたとき、今回の主人公の場合は正義よりも真実への探求心を貫こうとしたとき、といったほうがしっくりくるが、そんなとき、家族や所属する組織を疑ってまで、言い方をかえれば自分をとり巻くすべてを裏切ってまでそれを成そうとすることへの、人間としての成否を激しく問うてくる !
そしてこのことは、とりわけ同調圧力に屈し易い日本人の心を容赦なく射貫き、多くの日本人は心を痛め、自身の現状の不甲斐のなさを恥じるだろう

ということを実は私はこれっぽっちも思っていなく、大抵の人間というものは、日常生活における自分の狡(こす)さを自覚することのないよう何らかの強力なインターロックが掛かっていて、だからこそ自分のことはひとまず棚に上げ、正義のヒーロー映画を堪能することが出来るのだろうと、私は分析している。

対して私とか高倉健とか池部良とかクリント・イーストウッドは、それが出来ないから苦労する。
それはふつうの人間ならば大抵ふつうに備わっている、その心のインターロックが故障しているからだろう。
でもおれはへんな話、それで良かったと思ってる。
だって、自分が日常生活で人を出し抜いてまでも要領良く生きていくほうが賢い生き方だと思ってる人間だったら、それだったら、「トラック野郎」の菅原文太の生き様に泣き笑いする資格なんか、最初っからないから

ということで今回も逸れてしまいましたが、星桃次郎という一介の運輸省関係のおとこが、おとこがおとこを目指すときの唯一つのメルクマールに成り得る ! のかな ?(笑/弱っちいな) ということをもちまして、私の映画感想と代えさせていただきたく存じます

Fine

  • 銀座イタリー亭 - おいしい野菜

    おいしい野菜

  • 銀座イタリー亭 - 350g !! ってまさか乾麺換算じゃないよね ?

    350g !! ってまさか乾麺換算じゃないよね ?

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2021/07訪問15回目

4.2

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/だよね

新型コロナ感染者数が連日の3千人超えをマークし続ける東京。
しかしそのおかげでようやく見えてきたことがある。私が言いたいことは、飲食店の時短営業や酒類の提供禁止がウィルスの感染蔓延にまったく効果がなかった、ということではない。
もっと突っ込んで、数字を客観評価できる理知的な人間ならばこれは誰でも気付くことだが、私が言いたいのは、お酒を止めたことこそが、逆に途轍もなき感染拡大につながったのだ ! ということ。

―― このままでは2週間後には東京は「地獄の黙示録」となり、誰かがマーロン・ブランドを倒しに行かなきゃいけなくなる ! そうしなければ、朝のナパーム弾の臭いがほんとうに格別なものとなってしまうのだ !

政府はもう打つ手がないとうなだれているようだが、また専門家たちは既に結果が出ているにも関わらず、さらなる厳しい自粛を求めるなどという馬鹿げたポーズを繰り返しているようだが、ここまで原因が掴めているのだから、もう対策はひとつしかないと思う。
ざっくり言って酒を止めたことが感染爆発を引き起こしたのだから、今すぐに ! 国を挙げて ! 外飲みでの飲酒を推奨するということこそが、感染防止の最後の手段となろう。

これは実は私も意外だったことだが、これまで酒飲みのくだらないジョークと軽んじられていた、風邪気味になると「アルコール消毒しなきゃ !」 と言って酒場に繰り出す愚行が、実は本当に効いていた ! ということなのではなかろうか。
さすれば政府は今すぐに「緊急酒飲み宣言」を発布し、酒飲みには協力金を支給。外飲みでの泥酔を、お願いベースながらも実質的義務とし(笑)、また企業にはそうした社員の遅刻を奨励しつつ、プラスの人事考課を与える、また年間最低60日の二日酔い休暇を設けるなど、今すぐに実行すべき具体的施策がとうとう見えてきたのだ !

<R3.7.31>

「銀座 イタリー亭」

いちお交通会館の地下を一回りしてみたが、ここには残念ながら私の野生を満たしてくれるお店はないと見切りをつけ、禁断の外堀通りを渡ってしまう !
で、こないだ迷ったもう一方の階段を下りてみる。時刻は12時半にして、もうテーブルはいっぱいのよう。バッシングを待って誘われるがままに、贅沢にも4人掛けのテーブルを独占させていただいた。

メニュウに目を通して久々ということもあり、ふつうに考えて「ナポリタン」となろうが、そんな単細胞の私ではなかった。
私はオリバーくんと並ぶ高等動物として、滅多に注文しないものを今日は敢えてとりに行った。誰も探しにいかないものを求め、唯一人いった天知茂のように ……

“カルボナーラ” @1,430也

天知茂が初めて大映のセットを訪れたときの事、それを待ち構える勝新太郎は、彼の奇妙な行動を目の当たりにする。
当時大映はお金がなかった。でもこの大規模で緻密なセットだけが俺たちの誇りだった。余所の映画会社からやってきた俳優たちは、このセットを見ると誰もが皆目を丸くして驚いたものだ。それはお金がなくとも、大道具さんたちが意地で作り上げた素晴らしいセットだったから。
しかしそのセットの中央に立った彼は、他の役者とはまったく違った反応を示した。顔を動かさずに目ん玉だけをぐるりと一周させて、小さく、うんっ ! と呟いたのだ。
俺はそのとき、こいつは大物だと思った ……

―― その話、今すること ? スパゲッティの話しなきゃいけないんじゃない ?

閑話休題。
SとMが同価格。Lは少々の追加料金。ながらこちらのSは明らかに、ふつうのお店の大盛りと同等以上のボリウムがある ! と分かっていながらそれでも同じ料金ということで目が欲しくなってしまい、これまで幾度も失敗しているぼく ……

幸いにも今日はSで抑えることが出来た。
養老孟司さんを読むと、まずほとんどの脊椎動物の性交というものは、オスのメスに対する攻撃からスタートするという。だから、傾向として男がSで、女がMとなる場合が多いのだ。
(それ、違うSとMじゃない ?)
目の前に出現したこいつ(S)をみたとき、それが(ボリウム的に)正解だったと心底胸を撫でおろし、同時に自分の、今頃になってようやく生えてきたAカップのささやかな乳房(実話)を確認した。
(只今ゼロコロナ達成の為に酔ってますので、すみません)

足りない塩っ気に、懐中の1億5千万光年(光年 !?)前の塩を降り注がせて、この艶めかしく光るアイボリィにアクションを与えつつ、フォウクはあくまでも80min-1をキープ !
4本歯の下半分でリトリーブしはじめたそれは理想的なフリクションを柄から私の指に伝えつつ、セルフレベルワインド技術に依りフォウクの歯に絡みつくスパゲッティの“巻き”の平衡を保ちつつも、それでもナポリタンにしておけば良かったという後悔は、とても抑えることなんかできやしない !

―― だよね~ ♪

  • 銀座イタリー亭 - アイボリィ

    アイボリィ

  • 銀座イタリー亭 - 野菜

    野菜

  • 銀座イタリー亭 - 1丁目

    1丁目

  • 銀座イタリー亭 - 2丁目。かは知らない

    2丁目。かは知らない

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2021/01訪問14回目

4.2

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.5
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/疾走するCosmoneapolitanism !

「ガメラ、大人一枚 !」
「はい。2時20分からのガメラ、一般一名様ですね ♪」

―― この女の子、よく笑わずに返せるなぁ ! これがプロってもんなのかな (笑)

有楽町サロンパス劇場でガメラが掛かっていると知り、居たたまれなくなって(居ても立ってもいられなくなって)やってきた。
これっぽっちも恥ずかしくなんかない。私は正々堂々、胸を張ってガメラを観るのだ !
この作品は確か数ヶ月前にもリバイバル上映されていたと思ったが、その時の上映期間の中ではなかなか席の余裕が見つからなく断念したやつで、例のDOLBY CINEMAという、品質の高い方式での上映となり、お金のことは言いたくないが大人一人、2,500円 ……

<R3.1.17>

「イタリー亭」

またまたspaghettiが食べたくなった。
未だ時間も早かったので、GoToEat期間中にフラれてしまったこちらへ、今ならばと。ほんとうはグランドメニュウのほうの、グレービーボートでソースとスパゲッティが分解されるミートソースが一度やってみたいと思っているのだが(ランチタイムにやってくれるかは未確認)、お金のことは言いたくないが映画に2,500円支払ってしまったので、今日のところはリーズナヴルなランチで済まさなければならないと思った。
となれば、お店のほうで混ぜ混ぜして持ってきてくれるミートソースも良いが、私の一番好きなものを、サイズは心が激しくアラートを発報していたが、それでも、膨大な量となることは分かっていながら、値段は一緒だからという助平根性でSではなく、Mを注文してしまった !

「Lでよろしいですか ?」
「Mで」

―― ウェイトレスがさらりと言ったが、(こちらの)Lなんか、ふつう53のおっさんに食べられるわけがないでしょう !(笑)

“海老と野菜のナポリタン” @1,320也。

さらにお金のこととなるが(笑)、ほんとうは粉チーズがあればベストなんだけど、別料金となるので我慢する。
先ず舞い降りたサラダは、冷蔵庫で気持ちよく冷やされていて(笑)おいしい。そして乾麺茹上げのとおりの時間を以てやってきたスパゲッティは、想像通り、いや想像以上に山盛りで顕れ ! それを見て、これちょっと食べれるかなぁ ? と悩むこと、もう何度目となろうか ……

食べても食べても、減っていく気がしない(笑)。
人間が自分の飢餓を我慢してでも、困っている人たちに先ず分け与える、という自己犠牲の精神を発揮したときに、その崇高なる意思に依りマジカルなpowerが生じて減っていかないというのならば分かるが、自分の個人的欲望を満たす為だけに食っているのに ! おれはそんな立派な人間じゃないのに ! これはいったいどうしたことか ?

系譜として王子の不二家パーラーを経由していない分、より本場のナポリタンに近いこちらのナポリタン。夥しい数の蛸壺ぶら下がる中、疾走するおれだけのCosmoneapolitanism !

いつも思うんだけど、浅草のお母さんのスパゲッティもそうだが、量を食べても途中で厭きのこないことが不思議な逸品。
とりわけナポリタンでそれを実現するには、トマトケチャップの酸味と濃度を、よっぽどその皿全体の仕様にマッチさせるということが必要となろうが、いつも難なくそれを成してくる。
だから今日は、卓備え付けの自家製タバスコを使うこともなく。なっかなか減らないと思っていたんだけれど、結果一気に食べ切ってしまった !

そして高圧電気、プルトニウムなどを活動エネルギーとするガメラのように、私もナポリタンの山盛りエネルギーで活動をスタートさせる。
逆に活動してその接種してしまった莫大なカロリーを燃焼させなければならないという強迫観念、及び罪悪感をひき擦りながら ……

【以下映画の話】
“ガメラ大人一枚 !” とやったことに自分でもウケたのだが、灯りがついたらなんのこっちゃない ! そこそこに埋まっているスクリーンだけど、ぱっと見ぜんぶ大人だったわ !
良く考えたら当たり前のことだけど ……

  • 銀座イタリー亭 - “海老と野菜のナポリタン”

    “海老と野菜のナポリタン”

  • 銀座イタリー亭 - ほどよく冷えて

    ほどよく冷えて

  • 銀座イタリー亭 - 赤とシルヴァ

    赤とシルヴァ

  • 銀座イタリー亭 - 真新しいトリコローレ。最近廃業する店舗とともに、暖簾や内装を新しくする既存店をまま見受ける。こちらのお店では一日6万円で胡坐をかける規模では到底なかろうはずなので、健全な企業努力 ! のはず

    真新しいトリコローレ。最近廃業する店舗とともに、暖簾や内装を新しくする既存店をまま見受ける。こちらのお店では一日6万円で胡坐をかける規模では到底なかろうはずなので、健全な企業努力 ! のはず

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2020/03訪問13回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/point of no return

「エイガヨクミニイクネ~」
「友達いないからね ……」
「ウソヨ~、トモダチイルジャナ~イ、ヘイジツヨクイッショニクル~ !」

O嬢が、私が差し入れたプリンの箱に付いていたラベルから購入元を日本橋と割り出して(科捜研の女かこの娘は !)、そこに何しに行ったのだと聞いてくるので、映画を観てきたのだと返す。
友達がいないから映画でも観るしかないのだと言ったら、いつも平日一緒に来る友達がいるではないかと指摘され、どきりとする。
そりゃ~何人かで一緒に飲んでるにも関わらず、仲間内では間が持たずにお店の女の子たちを執拗に捕まえにかかる輩たちに見慣れてしまえば、我々のように自分たちだけで完結して盛り上がることの出来るパーティのほうが希少であって、はるかに深い人間関係で結ばれているように見えるのだろう。

しかし我々が自分たちのパーティ内で自己完結出来るというのは、その話題が常にランボルギーニ・ミウラ(時々カウンタック、のち、ポルシェ930)とトラック野郎という特殊性からでしかないし、加えてその内の一人とは、かつて同じ女性を愛した恋敵という複雑さを抱えているということも、そんなことO嬢が理解してくれるように伝えることは困難だと判断して黙ってることにする。
今この瞬間は ……

<その翌日/R2.3.1>

「イタリー亭」

天竜源一郎に似た名前の巨大餃子のお店のことは、前から非常に気になっていたのだが、どうせ行列必至なのだろうと先読みしてしまってこれまで狙っていったことがなかった私だが、昨今の中国人観光客の落ち着きと、外出を控えようとなさる方々もいらっしゃるのであろうか、ホリディの銀座としてのこのあまりの閑散に助平心が疼き、トライしてみようかと。
で、意外にもモダンで大きなビルディングのエレヴェータの上昇ボタンを押して待っていたら、ボタンが何度押しても一旦点いて消滅、と言うことを繰り返し、なんだこの現象は ? 何者かがまたしても私を陥れようとしているのではないか ? と訝りつつ半狂乱でボタンを繰り返し押し続けていると、どこからか謎の淑女があらわれて、「あちらですよ ♪」と。
振り向けばこの建屋のエレヴェータは並列ではなく向かい合わせ(人間にとっては背中合わせ)にもう一機設置されており、且つ制御がこちらと連動している為に、背で気付かなかったエレヴェータが一所懸命私に「着いたよ !」って言っていたのだ、とようやく気付かされた !

その鉄箱内で、さっきの女性はこのビルに入るテナントのスタッフだったのか、それともただの居合わせた一般の方だったのか ? そして俺はその善意の女性にちゃんとお礼を言えたのだろうかと、にわかに沸き立つ強烈な不安に襲われても、もうあとの祭り ……(笑)

―― で、さんざん引っ張ったんだけど、フロアに降り立ったらその源一郎はまさか ! 世間のこの閑散をよそに大盛況で今日も厳然と行列を連ねており、結局入店出来なかったわよ ……

“ミートソース” @1,480也。

ミートソース三部作完結編。結局いつもの地階に納まって。
餃子なら餃子、ハンバーグならハンバーグを連続させることは、料理を科学としてとらまえる私にとっては、その精密な評価の為に寧ろ必要なことと了解しているが、ふつうの人からみたらただのバカ、ということは十分に自覚している。
でも俺もそんなこと言ったけど、正直、ただ食いたいものを食ってるだけなんだもん。それがスパゲッティで、三日間続いた、というだけの話だ。別に特別なことじゃなく、人間として当然のことをしているまで (笑)。

こちらがホリディランチも平日に準じ(それはボリウム的に準じているだけで、内容は異なるのかも知れないけど)S、M、そして追加料金加算の上でのLが用意されるようになり、そしてこないだMを注文して余りのボリウムに持て余したことが蘇り、当然のように「Mでよろしいですね ?」と注文をクロージングしようとしてくるウェイター氏に再確認。

「Mだと多いですよね ?」
「ちょっと多めかも知れません」

が、更に、Sでもふつうのお店よりも多いのでは ? と聞いてみれば、ふつうのお店よりはちょっと少ないかも知れないとのことで、結局Mに (笑)

そして舞い下りた皿を見た瞬間 !
―― やっぱ多いよ !(笑)

それはややドライなミートソース。
ラグーの肉感よりもスパゲッティの炭水化物がチャームポイント ! 見た目通りに美味いが、昨日の「桂」のミートソースにはそのコンセプトが異なるものの、トータルの印象では完全に負けていると思う。やはりこちらの力量は、ナポリタンで計られるのがよろしいかと。

そして迷っていることは、確か有償だと記憶している粉チーズをもらうかどうかということ。それをやればさらに楽園となることは分かり切っているが、男には、敢えて自分を完全に満たさない、というダンディズムがある。
お店特性タバスコをまぶしつつ、さらに悩む。今がまさに、注文できるかどうかのターニングポイントなのでは、と。
パセリの健康的なGreenが目に滲みる。タバスコの蠱惑的な酸味に包まれつつ、しかしturning pointからpoint of no returnに突っ込んでいく自分を、もうとめられない ……

【還って新橋の居酒屋の続き】

O嬢 「ジャ~ワタシタチハ~、トモダチ ?」
私 「いや、俺たちは友達じゃなくって、ただのひとりの女と、ひとりの男 ……」

  • 銀座イタリー亭 - “ミートソース”

    “ミートソース”

  • 銀座イタリー亭 - こうして佇んでると恰好いいなぁ、スカイライン

    こうして佇んでると恰好いいなぁ、スカイライン

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2019/10訪問12回目

イタリー亭/ちょっと多かった、かな ?

「オナカスイタ !」

これもまたY~ちゃんの罠であろうか。いや、Y~ちゃんは今夜は早上がり出来ないだろうから、11時が店仕舞いでそれから後片付けをすると、合流できるのが11時半くらい。正直そこから素面でスタートする人と同じテンションを保ってやるのは些かキツいので(いや、俺はそれをこれまでこなし続けてきたんだけれど)、さっき差し入れてあげたパンを食べなさいよと言ってお茶を濁す。

その後、パンが甘過ぎだとたらたら文句をつけてくるY~ちゃんを振り切り(いやいや、あなたは四川の人だから辛くないものはすべて全否定だからでしょ。韓国の人がキムチ以外ぜんぶ不味いっていうのと同じ理屈じゃん ! ← いや、それはない)、演芸場通りをつたって坂を堕ち、あんまり気が進まないけど中華居酒屋に突っ込んでみる

席に着き、もうお酒は頼まずに麻婆豆腐定食を注文。
すると暫くして小姐が戻ってきて、「スミマセンキョウゴハンオワテシマイマシタ」とのことで「それでは麻婆刀削麺」、と即座に切り返したまでは良かったのだが、「スミマセンデシタ、コレサービスデス ♪」とサラダを持って来られちゃったことには参った !(笑)

もうどうしていいか分からずに、「お腹がいっぱいでラーメンが食べられなくなってしまいますから」とサラダは丁重に辞退させていただいたんだけど(何故ならば俺は炭水化物の摂取の為“だけ”にここに来たのであるから)、果たしてその対応が傲慢に映らなかっただろうかと、にわかに芽生えた罪悪感に苛まれることに ……

―― ああ、悩みばかりだよ、俺の人生 …… でも失礼ながら、このお店がこんな気~使ってくれる店だとは思わなかった。初めて知ったわ(笑)

<その翌日 R1.10.19/銀座>

「イタリー亭」

国鉄の車内で今日のお昼ご飯をスマホにあたっていたときに、先にこちらを見つけてしまってもうどうにもとまらなく、一直線にやって来た。
こちらの地階の店内に下り立つとき、いつもより暗いかなといつも思うんだけど、その内に目が慣れてきていつもの暗さに戻る(何言ってんだか分かんないけど/笑)。BGMは女の人が歌うサンタルチア(って曲名で合ってますか ?)。

最奥の角っこに通されてメニュウに目を通すと、はて ? スパゲッティのサイズが分類されており、注文の品を決めてウェイター氏に聞いてみると、平日メニュウに合わせるように変更を行いましたとのこと。
(とするとその夜過去のメニュウ画像をあたってS/180g、M/350g、L/450gと見えて、自分が注文したM/350gは間違いないのだが、SとLがそれで合っているかは、ちょっと記憶出来なかった)

ウェイター氏によればこれまでのホリディランチは、Mよりは少ないがSよりは多い、といったニュアンスを受け取ったのだが果たして。またSとMの価格が同一であったことも悩ましく、私としては欲張ってMを注文してしまったというのがほんとうのところ

“粗挽きソーセージのスパゲッティ/トマトソース” @1.430

「はい、こちらイタリアン …… 粗挽きソーセージのトマトソーススパゲッティですね」

何かちょっと動揺している様子。何か私に対して後ろめたいことがあるのだろうか ?(笑)
それは後ろめたいだろう。今年齢52のおっさんに対してこんなに山盛りりのスパゲッティを持ってきてしまっては(笑)。ふつうのお店の2倍はあると思うが、しかしそれでも乾麺を350g茹でたというところまではいっていないと思う。もしも乾麺で350g茹でられてしまったら、私には絶対に食べられないだろうから。

―― 何度も登場させてしまうが私は酔っ払って帰ると完全にリミッターが外れ、500gのスパゲッティ乾麺をぜんぶ茹でてしまう人間を知っている。そいつの性別は男であったが、そのお腹は臨月に少しばかり足りていない程度の堂々たるものだった(笑)

「量はどうでしたか ?」
「ちょっと多かったです」

最初はこんなの無理だと思ったが、結局ぜんぶ食べ切ってしまった。
そして達成感、満足感の中に罪悪感を大量注入したような何とも言えない複雑な気分に陥っていたところへ、急に量はどうだったかと問われて、何にも面白いこと言えずにそのまんまを答えてしまう自分の未熟さがなんとも歯痒い(笑)。

ふたたび階段を上って地上へ這い出した。
空が更に暗くなったような気がしないでもないが、まだ雨は落ちてきていない。折りたたみ傘も忍ばせてきたし、あとは電子日記用のお散歩写真を数カット程度撮る間だけ空がもってくれれば、それで文句は何もなかった

  • 銀座イタリー亭 - “粗挽きソーセージのスパゲッティ/トマトソース”

    “粗挽きソーセージのスパゲッティ/トマトソース”

  • 銀座イタリー亭 - “サラダ”

    “サラダ”

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2019/07訪問11回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

銀座 イタリー亭/黄金郷で死ね

<R1.7.28>

「銀座 イタリー亭」

これまでは入り口を押し入って左側に通されることが多かったんだけど、珍しく今日は右手へと。
BGMは「コンドルが飛んでゆく」。荘厳なメロディに、心がEl Doradoを目指して飛び立とう飛び立とうとするのを無理矢理押さえ込む。結局のところ、私に黄金郷に死すという趣味もないし。

美しい女性3人組の隣のテーブルに着くことが出来てLuckyといえばLuckyだが、虚しいといえば虚しい。内一人がお母さんだったということにはすぐに気付いたが、すべて私の範疇内ということに依然変わりはない。東芝が“電球ひとつから原子力まで”を謳うように、私も今まさに目の前に佇む女子大生たちから八千草薫さんまで、その守備範囲は広いのだ。
娘さんの白い肌が、朱のテーブルクロスに有り得ないほどに映えていた。おもての灼熱の青空とも相まって、一瞬自分の夏が今まさに始まったのかと錯覚に陥ってしまうが、私の夏は今年も始まらないままに終わるのだと自分に言いきかせる。
この夢から覚めた時、精神が発狂してしまうことを未然に防ぐ為に ……

―― いや、そんなこと言ったけど去年は始まったんだよなぁ、俺の夏が。或る女子大生最後の夏とこの永遠のチョンガーの一夏のクロスが。たとえ男の道は一人旅、女の道は帰り道だったとしても、それでもほんの一瞬 ……

“海老と野菜のナポリタン” @1,296也。

いつものことながら、サラダのトマトが感動的に美味い。
これを持って帰って、いつも野菜を冷蔵庫のタッパーの中で萎びさせているママに、トマトの味ってほんとうはこうなんだよ ! って食べさせてやりたい気持ちでいっぱいになるんだけど、当の本人がそれを嫌がらせとしか捉まえてくれないという度量の偏狭さには泣ける。

そしてちっこい海老たちの、この芳醇な香り。
ナポリタンとして正当かどうかはさておくとして、孤高であり続けながらもレイドバックを忘れぬ素晴らしい皿。トマトケチャップの酸味の、優しさとパンチのヴァランスの中、ピーマンとハムが、まるで自身がピーマンとハムであることを自覚しているかのように立ち振る舞い、それらの限りない拮抗にフォウクを突き立ててスピンさせていくというこの真夏の背徳を、今日も心置きなく堪能させていただいた ……

暗い階段を上りきれば、そこはふたたび暴力的熱射に支配されるる世界。
調教され過ぎたapeたち、或いは雑食に堕ちたゾンビたちの群れのうねりに揉まれつつ、灼熱のコンクリートジャングルをぶった切る日本一華やかなstreetに漂い、朦朧とする意識の中で、これからはじまる映画を観終わった後の身の振り方を早くも思案してる俺 ……

  • 銀座イタリー亭 - “海老と野菜のナポリタン”

    “海老と野菜のナポリタン”

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2019/04訪問10回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-

イタリー亭/選ばれて地階

職場の歓送迎会を終えていつもの居酒屋のカウンターに憑いたのは、午後10時近くとなっていた。
私の入店にびっくりした顔を見せるYちゃん。もうこないと思って安心してたら大間違いである(笑)。働くということの辛さをたっぷりと教えこんでやるのが、浮ついた学生に対する、大人であるこの私の使命だとも思ってるので。

と、今頃スマホに2件のLINEが着信していたことに気付く。
ひとつは今私の目の前で酔っ払い相手に奔走しているYちゃんより、北海道のお土産を持ってきたので絶対に来て下さいとの、いつもの時間に姿を見せない私への来店の督促。もうひとつは、この春からナース一年生を始めたSちゃんからの、今日○○屋(今まさに飲んでるこの店のこと)いくの ? との問いかけ。恐らく私がいるのなら集(たか)ってやろうとの算段なのだろう

―― しかし俺が早い時間からそこにいないということが、それほどまでにレアなことだと思われてるというのも、なんだかなぁ、と ……

「ごめん、今気付いた」とSちゃんに返信しつつ、目の前のYちゃんに早速お土産のおねだり体制に入るのだが !! 「すいませ~ん、忘れちゃいましたよ~」とのこと。なんだよ ! それ !!
そしてSちゃんからの返事がきた~ !! 今からでもいいから兎に角逢いたいとか言われたら、またまさか ! もう鶯谷で待ってるから、とか言われたらどうしようとドキドキしながらLINEを立ち上げれば ! 「シネ」だってさ ……

―― 返信がちょっと遅れたくらいで何故に“死ね”なんだよ ……。もっと基本的人間を尊重してくれっつ~の ! 俺の基本的人間を ……

<H31.4.13>

「イタリー亭」

先週まさか階段下に待ち客を見付けてしまい、怖じ気づいて踵を返したこちらへ、今日はだからこそ思いを募らせて階段を下りたのだが、いつもの仄暗いフロアは拍子抜けするほどに平和。
ウェイター氏に誘われいつもの方向、ずどんと最奥正面の四人掛けのテーブルを一人使いさせていただく。この一人客を差別しない姿勢は、もう素晴らしいのひと言。
看板を掲げるということは、不特定多数のお客様に分け隔てないサーヴィスを提供しますという宣言だと思うが、実際ローカルな居酒屋などでは、これから見込めるであろう複数のお客の為に、一人客の席などないよと言わんばかりに露骨に、俺から言わせれば稚拙な対応を悪びれもせずにとるから気分が悪くなるのだが、こちらにはそういった要素がまったく皆無なのである。

左手には若き、ご夫婦だろうかカップルであろうか。男女の、お店の静かな雰囲気に合わせたような落ち着いて密やかなる囁き。
料理はもう決めていた。いや、私が料理を決めたというより、その料理から私が選ばれたと言ったほうが、寧ろ正確かも知れなかった

―― 私がテーマを選ぶのではなく、テーマが私を選ぶのだ ――
フェデリコ・フェリーニ

“海老と野菜のナポリタン” @1,296
“粉チーズ” @100

サラダの正しき塩っ気の浸透圧が、昨日の酒にやつれた内臓に、ふたたび精気を吹き込んでくれる。トマトの甘さと酸味が身に沁みた。トマトっていつからこんなに不味くなったんだろうって、もうここ何年どころじゃないくらい前から考えさせられていたけど、ごく稀にこういうのに当たると、自分のその訝りが肯定されているようで嬉しくなる。

おっかけナポリタンが到着。
いつも感心するこの小海老の“海老の濃さ”というものは、これは魚の干物のように、干したりとかして旨みを引き出した、というか凝縮させたものなのだろうか。その辺りの自分の知識の薄さがもどかしい。久々のRossoとの再会に胸躍る中年。こうやられると、こないだ錦糸町で食わされた“特製”ナポリタンなるものの正体がいったい何だったのかと、あらためて怒りがこみあげてくるほどに(笑)。

そしてたまには私も、粉チーズというものをやってみたくなった

「粉チーズください !」
「粉チーズは100円での提供となりますがよろしいでしょうか」

あれ、いつも粉チーズ黙ってついてきてたんじゃなかったのかなぁ。
もしかしたらいつも素で最後まで美味しく食べ切ってしまっていて気がつかなかったのかも知れない。もう後には引けなかったので、そのままお願いする。ここで引いたら、いつも私がバカにしている居酒屋でチューハイ焼酎濃いめとやって、女の子から100円増しになります ! と言われた途端、「じゃ~いいです」ってなってしまうへなちょこたちと一緒になってしまうので。

そうなったらもう、卓上の特製タバスコというのも拝借してみちゃう。
辛さもそうなんだけど、豊潤な風味を纏ったそのタバスコは粉チーズとの相性もよく、ひとつの皿は食べ切るまでにその表情を二度ほど鮮やかにチェンジしてみせてくれ、鼻の頭に汗を掻き掻き最後まで美味しく食べ切ることができた。

「すみません、言うの忘れちゃったんですけどチーズ貰えますか ?」

後から入ってきて私と同じくナポリタンを注文し、そしてやはりチーズを追加注文するお若い彼。ウェイター氏が100円追加となるという説明を省いたところをみると、彼はこちらのお店には随分と長けているのだろうとお見受けする。
またその横ではゆつたりとグラスワインをあけ、セットのカフィにとりかかる女性。それぞれの午後をそれぞれに呼吸するその様はどこか清々しささえ湛え、まあ俺もその中の一人なんだと自画自賛しちゃうけど、日本人もまだまだ捨てたもんじゃないのかなと ……

  • 銀座イタリー亭 -
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2018/12訪問9回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

銀座 イタリー亭/こんな俺でも、ふと

三連休中唯一の好天とのことで、映画鑑賞は初日、二日目までに持ってきて、どこかふだん行ったことのないところへ出掛けてお散歩写真撮影にでも興じようかと目論んでいたのだが、けっこう風が強いみたいで怖じ気づいてしまった。
依って三日連続というのも本意じゃないんだけど、今日もまたまたインドアスポーツである映画鑑賞でもと(スポーツではないだろ/笑)、パチンコ屋のエスカレータを上がっていった。するとチケットカウンターで男性一人が手間取っており、その隣の窓口は、クローズされているのか分からないけど、スタッフの女性は私とは目を合わせないように合わせないようにと(笑)、何らかの作業に没頭している。やがて観念したか、その女性が顔を上げてこちらへどうぞとなり、私は希望の映画を一般一名とやった。ら、(笑) 女の人はその回の客入りをモニターに映し出し、そして画面とにらめっこした上、その回の席はもう完売しています、と(ちゃんちゃん !!)。

このチケット完売ということは、こちらの劇場では半ば常套のことと了解しているのだが、だったら私がそれを告げた時点でもう完売だと、スタッフであれば当然把握されているのでしょうから即答してくれればいいのに、と思う(或いは頭上のインジケータの表示に気付かないおバカな客と思われていたのかも知れないけど)。まるで飲食店なんかの入店時、まず「いらっしゃい」とやられてからこちらを値踏みするような視線が投げられて、その後、すみません、ただ今満席でして、とやられたようなしっくりこなさを感じちゃうんだよなぁ、どうしても ……

<H30.12.24>

「銀座 イタリー亭」

昨日門前払いをくってしまったのだが(たんに満席だっただけだけど)、拒絶されると縋(すが)りつきたくなる性分なもので、ついついまた脚を向けてしまった。
今日はドアを押し入った瞬間に、繁盛してはいるものの席は空いているなと分かって先ずは一安心。私御用達の最奥の隅が空いているようで、無事そこへと着席させていただいた。
目の前には私と同世代の、しかしダンディなおじさんと、明らかに一回り以上は若い女性のカップル。それはこちらまでの途上、まさか今日がクリスマスイヴとなることを図らずも思い出してしまった私に深刻なダメイジを与えかねないものであったが、今はただ、静かにそれをやり過ごすということだけを念じていた。

BGMは例のイタリアン歌謡と、向こうの家族連れのテーブルから湧く子供の声。それは十分に許容範囲なものの、スパゲッティが届いているにも拘わらず延々とスマホに耽る横の彼が、気にしない気にしないと思いつつ、どうしても気になっちゃう ……(笑)

“ナポリタン” @1,296也。

やはりこちらのサラダのドレッシングはフレッシュで美味しい。
ほどなくしてスパゲッティが届き、フォウク一本で迎え撃つ体勢に入る。喫茶店のナポリタンのように“極太の茹で置き”というものではないが、今日もスパゲッティの調子は良好。ハム、小海老、そんな細かなものが小粒でぴりり、しっかりと味を主張してくるところが、老舗としての面目躍如たるところであろう。

“特製のタバスコ”をたっぷりとやった。
その味わいのある辛さが胸に沁みて、昼間っからなんだかセンチメンタルな気持ちになってくる。ふだん苦労なく座れるお店が昨日はダメで、今日は辛うじて入店できた。アイスカフィの高密度なアイスが同じく高密度なグラスにぶつかる音色が、まるで畳みかけてくるようにこの仄暗い地階に響けば、こんな俺でもふと、ああ、年の瀬だなぁって ……

  • 銀座イタリー亭 - “ナポリタン”

    “ナポリタン”

  • 銀座イタリー亭 - “ふと、年の瀬 ……”

    “ふと、年の瀬 ……”

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2018/10訪問8回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/そしてボクは、軽く嫉妬する

日曜日の銀座。快晴。
午前十一時に達していない。銀座の街は、下手したら未だ開店準備モードだろうかと見紛う店もままあって、まだ早いこの時間、ふだん見なれぬ風景の流れを興味深く見入りつつ歩いた。
目的は午後十二時半から一回ぽっきり上映のジョン・カーペンター。その為に午前二時半まで飲んでいた躯をひき擦ってやってきた。切符は滞りなく入手出来ている。午前十一時半を狙うかのように(それがこの界隈のレストランの開店時刻かは当てずっぽうである)朝寝坊の街を往くんだけど、あんまりのんびりもやっていられないよなと、自然と足は例のお店に向かっていった

<H30.10.21>

「イタリー亭」

遅い午後でも午前でも、やっぱりこの地階は薄暗かった。
それによってせっかくホリディに早起きし、久々にリセットされた体内時計がまたも狂いはじめる(笑)。お客さんは未だ、見える範囲では入っていない。で、今日はなんにしようか ……。いつもナポリタンではバカだと思われてしまうかも知れない。どこかのトップブリーダーのように、「うちの子はこれしか食べないのよ !」って、犬扱いされてしまうことを恐れ、たまには違うものと注文した。

※ うちの子はこれしか食べないのよ、ではないが、その昔専門家が、犬は人間のような高度な味覚を持っていないので、ドックフードを毎日食べさせても厭きが来ることはない、それで可哀想なことはないのだと言ってるのを聞いたことがあったが、もう高校の頃に、私はそれがまったくの出鱈目だと気付かされることになる。
それはアルバイト先で社長の奥さんが溺愛していた非常に頭の良い雑種の犬が、お寿司を差し入れられた私の横にやってきて、そして堪らなく物欲しそうな顔でお寿司を食べる私の目を見つめ続けていたから、私は奥さんからくまちゃん(その犬の名)にはあげないでね、と止められていたにもかかわらず、こんなに食べ切れないということもあってそれを食べさせてしまった。そしたらそのくまくんは、最初のり巻きを美味そうに食べていたのだが、一度あなごをあげてしまったら途端にのり巻きなんか見向きもしなくなって(笑)

“イタリアンソーセージのスパゲッティ/トマトソース” @1,404

ソーセージがぽろぽろの挽肉状になっているのをみて、ああ、これいつか食べたよなと思い出す。
好みと言えばやはりこちらではナポリタンが一番だと思うが、たまにはこんなのも良いかなって今日も一定の満足を享受できたところで、私の目の前に着いたカップルがビアをやりはじめ、また奥へは年嵩のお母さん方三人組がやってきて、銀座のレストランの地階での人間スクランブルが、今日も厳かにスタートを切りはじめたようである。

私はというと、高密度のアイスと高密度のグラスだけが奏でることのできる乾いた響きに微睡みながら、今日これからのカート・ラッセルの大活躍を楽しみにしつつ、そして目の前のカップルに、軽く嫉妬する ……

  • 銀座イタリー亭 -
  • 銀座イタリー亭 - “イタリアンソーセージのスパゲッティ/トマトソース”

    “イタリアンソーセージのスパゲッティ/トマトソース”

  • 銀座イタリー亭 -
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2018/09訪問7回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/子供のようにとまらない

真夏の陽射しが断末魔の雄叫びをあげているようにみえたが、もっとも高度を増す時間帯にしてその角度は、もう完全にはバーティカルをキープできなくなっているようで、若干斜光気味。
秋が確実にそこまできているということか。こっちの心の準備なんか、一切意に介することなく ……

<H30.9.8>

「イタリー亭」

薄暗いフロアは、しかしいつも通りに私を安心させてくれる。
やおらメニュウに目を通すんだけど、そこには見慣れた世界が広がるのみ。今の今の胃の調子は、絶好調ではないが最悪でもない。“あさりと大葉”がすごく気になる。しかしこないだ某所でやった“ナポリタン”で狂った味覚を、決して正統派とは言えないんだけどこちらの質(たち)の良いそれでアジャストしてみようと目論んだ

“海老と野菜のナポリタン” @1,296也。

こちらのミートソースのほうは、粉チーズと相乗させたときに理想の味付け(の濃さ)を実現する設計としているように感じるのだが、一方ナポリタンは、単体で十分に濃厚(な味付け)である。
しかしよくよく考えてみると、これはこちらのお店の設計思想というローカルな問題ではなく、もっとオープンなるもの。上手くは言えないけど、ミートソースとナポリタンという似て非なる料理のそれぞれの“佇まい”というものを理解した上で、それを真摯に再現したものなのだろうな、という気もしてくる。

いつものように小海老がその小さな身体で、海老フレイヴァを全身に発散させている。
「イタリー亭」の名にかけて、日本料理としての“ナポリタン”そのまんまをやるわけにはいかないという強烈な意思表示であろうか、スパゲッティはアルデンテであり、ケチャップ一辺倒ではなく、皿にピューレ状のトマトソースを残す、何かもの哀しくも美しいドラマを感じさせるスパゲッティ。

残ったRossoのソースを舐める手が、もう子供のようにとまらない ……

全開で泣きわめきはじめた子供をあやすのに階段を上っていくお母さん。
私の横に着いた、サラダに異常に固執し、ランチセットに付いていますよというウェイター氏のアドヴァイスを振り切ってまでも、どうしてもグランドメニュウからのサラダの注文を諦めない、もう大人の女性とそのお母さんの姿が堪らなく愛おしい(笑)。結局ウェイター氏の賢明な提案に従い、まずセットのサラダをやってみて、それでも足りないようなら追加注文するということに落ち着いたみたいだけど(笑)。

と、ふたたびドアが開き、子供をあやして落ち着かせて戻ってきたお母さんが恐縮して連発するすみませんを、気にしなくて大丈夫ですから、と優しく包み込むウェイトレスさんに軽く恋をしつつ、席を立った

  • 銀座イタリー亭 - “海老と野菜のナポリタン”

    “海老と野菜のナポリタン”

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2018/07訪問6回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/地階の完成形

唇の内側を噛んだようで、朝起きてちょっと嫌な違和感が残っている。
そんなにがぶ飲みした覚えはないので、やはり最後に台湾ラーメンをやったときのことだろうか。せっかく〆のご飯をやめる為に、ママのところでカニサラダを注文したところがこの様。
でも坂の途中のラーメン屋も、午前一時過ぎくらいになると馴染みの常連たちの一杯飲み屋と化すということを知ったことを、その夜最大の収穫として納得することにした

<H30.7.15>

「イタリー亭」

隣に着いた女の人が、背中の冷風機か何かの「風があたるので」と、その綺麗な横顔をより良く見せてくれる位置に移動してくれたことだけを、今日一日を生きぬく糧にしようと決めた。
相変わらず薄暗い空間。
辛気臭くならないのは、ホールを颯爽と行き交うこの純国産のパーマネントスタッフの方たちのおかげであろう。

こないだみたくスパゲッティにサラダのハーフをつけちゃおうかと悩みつつ階段を下りてきたんだけど、運良くまだランチタイムであったようで、経済的にはかなり救われたと思う。
あの蠱惑的な生マッシュルームとの再会がなくなったことだけ、ちょっと悲しかったけどね ……

“ミートソース” @1,404也。

サラダボウルにはフレッシュな野菜。
ドレッシングはいうまでもなくたっぷり。やはりマッシュルームはいなかったけど、でもそれほど落胆せずに済んだ。
そしてホールの男性が私の目の前に「ミートソースです ♪」と皿を着陸させてくれると同時に、向こうの綺麗な女の人が「ミートソースください ♥」と。その瞬間、私は、私とこの目の前の美しい人との間が、何か見えない糸によって繋がれているのではないかと思えてきた (あほか !!)。

こちらのミートソースは、ほんとうに、塩分的にもコク的にもチーズで完成させる設計になっていると思う。
卓備え付けの特製タバスコというのも非常に気になっているんだけど、逆にヴァランスを崩してしまうことが恐くって、結局手をつけられないほどに

カフィにミルクを入れようと腕をリフトして、黒いワンピースの腕の口からちらりとのぞく脇だけが俺の希望。そしてその強い意志を感じさせる目元は !

―― ふと誰かに似ていると思ったら今は昔、そして今は亡き「くるくる」の、まだ身体が半分の大きさだった頃の !!! (笑)

  • 銀座イタリー亭 - “ミートソース”

    “ミートソース”

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2018/05訪問5回目

4.0

  • 料理・味4.3
  • サービス4.2
  • 雰囲気4.0
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/地階、ひとりひそかに

なんか鼻水がとまらなく、身体がちょっとだるい。
そんな体調をひき摺りつつ「映画.com」を繰り返しトレースするんだけど、観たい映画もみつからない。こんなとき、なるたけどうでもいい、何も考えずに観れる映画を選ぶのがセオリーであることを知っている私なので、今日か昨日に公開というまだ“ホット”なやつを、こと映画館ということについて今となっては更新遅れの感のある、しかしだから余所よりも混みあっていないだろうとの期待をこめて、この日本文化を永年牽引し続ける“大人の”街へとやってきた次第

果たして映画の切符は無事入手。
あとはご飯。疲れた野郎ひとり、願わくばゆったりと席に座っていたい。疲れた野郎ひとり、願わくば奇を衒わぬ料理をやりながら、ひとりひそかにあなたへの思いを馳せつつ ……

<H30.5.12>

「イタリー亭」

だからまたこちらを選定してしまった。
先週と同じ奥の二人掛けの席。地上の喧騒が嘘のようにゆったりと流れる時間。浅草でも、たとえ地上がどれだけ人間芋洗い状態だったとしてもゆったりと着席できる地階のスパゲッティ屋さんを私は知っているが、その料理の質 (笑) は俄然こちらのほうが上であろう。

―― でもその分値段はちょっぴりはるけどね ……

“海老と野菜のナポリタン” @1,296
“パン” @200
〆て明朗会計、1,496円也。

もう何度もやっていて分かっているはずなんだけど、あらためて、ランチセットにつくものとしては立派に過ぎるサラダ。
最近野菜をたっぷりとっている気がする。別にそれで健康になってくる気はしないけど。何故ならば、それ以上の暴飲暴食とどまるところを知らぬ私なので。

そしてパンとともに舞い降りたラウンドの皿。
パンはフランスパンみたいなのを温めたやつで、バターもオリーヴオイルも見当たらないので、自分の鼻の頭から湧き出るガマの油をつけながら食べると、コクが出て美味しい (嘘をつけ !)。
ナポリタンは、ソースをちょっと皿の底に残す程度にしっとり系なんだけど、不思議に突き刺さってくるようなケチャップの酸味は感じず、マイルドに美味しい

バケットをガーリックにしてほしいとか、それがNGだと言われると、それではラザニアでお腹がいっぱいになると思うので、バケットを抜いて欲しいとか、もう何言ってんだか分かんない、向こうのカップルの男性 (笑)。
続き女性が、バケットをひとつにして下さいとやれば、今度は男性のほうが、余計なこと言わなくていいからと、ウェイターのお兄さんが迷うからと (笑)

  • 銀座イタリー亭 - “海老と野菜のナポリタン”

    “海老と野菜のナポリタン”

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2018/05訪問4回目

3.8

  • 料理・味4.0
  • サービス4.0
  • 雰囲気3.5
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/黄金週間の黄金色

都営バスの定期券を継続する為に一旦御徒町で国鉄を下りたんだけど[注]、この好天に駆られてのことかは知らないが、なんだか異常な混雑っぷり。
この人たちはいったい何が目的で御徒町なんかをうろついているんだろう。私もこの界隈には長けているほうだと思うが、それでも、いや、だからこそ、まったく想像がつかない。だって湯島天神か上野公園か、不忍池か、それとも新しく出来た PARCO か。
花見シーズンだったら分かるけど、この季節、そのどれもがこれほどの集客力を備えているとは、到底思えないんだけど ……

注) なんで御徒町なんだよ !? つ~話なんだけど、それしか俺はやり方を知らないんだから仕方がない

<H30.5.4>

そして有楽町へ移動。
先日やってきて切符のとれなかった例のパチンコ屋の上の劇場階、またしても完売のお知らせが ……
そんなとき、都合の良い上映時刻の映画を求めて他の劇場をあたるのが私の従来のやり方だが、もうマリオンのところのスクリーンは緩やかなる終息体制に入っており、だから新しいミッドタウン日比谷内の集合映画館を狙うしかない状況ながら、黄金週間真っ只中のこちらの新スポットはさながらディズニーランド状態、もう建屋に入るのにも行列を連ねている模様。

―― もう今日はあきらめよう、映画 ……

そして「イタリー亭」

―― 結局スパゲッティ食う為だけに来ちゃったよ、銀座 ……

“ペペロンチーノ” @1,296
“グリーンサラダ/ハーフサイズ” @594
外税で〆て 2,079円也。

そんなこんな、私がもうヤケクソでグリーンサラダとやるなり、冷静なウェイター氏が私の興奮を諫めるように、かなり大きいですが小さくしますか ? とありがたき提案をくれて、素直にそれに従うことにした。んだけど、それでもたっぷり ! これでフルサイズがきたらと思うと、空恐ろしくなるくらいだったので、これには心底、心の中でウェイターのお兄さん、ありがとう ! と。
(因みにフルサイズのグリーンサラダは @972)

そのサラダは生の (生かは分かんないけど缶詰じゃないって意味で) マッシュルームが散りばめられた、みるからにフレッシュ且つエキゾティックなもの。その画にぞくぞくしつつ、ドレッシングは、これで十分だと思うが念の為 (なんだよそれ !)、隠し味で卓備え付けの塩をふる。

オイルの沼に浮かぶビアンコのスパゲッティ。
まるで黄金週間に連動するように黄金色に光る大蒜。ペペロンチーノとしては少々ソースを残しすぎのようにも思えるが、でもパサパサりよりは全然良い。
私はふだんスパゲッティをやるのにスプウンを使わない主義だが、ほぼオイルなんだろうけど、美容と健康、そして血圧 185キープの為に残ったソースをやろうと、シルヴァ(色)のカトラリーレストからそれをピックアップした

そして手持無沙汰で銀座の街を暫し、お散歩写真を撮りながら彷徨う。

―― このあと Sちゃんと出逢うまでどうやって時間を潰したらよいのかわからないんだけど、先ずその前に、今夜 Sちゃんが同伴してくれるのかが分からない ……

で、Sちゃんから、(我慢できなくて)もうご飯食べちゃった、との LINE メッセージが届けられればもうこっちのマイペース。スパゲッティ屋さんから鉄板焼き屋へと移動しつつ悠々と自分の酒に微睡んで ……
酔いがまわれば俺は Sちゃんがご飯ばっくれたこと、我慢できなくなってママに愚痴ってた。そして時刻は午前零時に近づいてる。Sちゃんからまた LINE がきた !

「おなかすいてきた ……」
―― 逃げたくせに。でもそんなの織り込み済みだよ

そろそろ頃合い、俺はママに左右の人差し指のクロスを翳し、階段を上がっていつもの席に。そこは二十年前には俺とママの場所だったんだけど、でも今は別の場所。同じだけど別の場所 ……
俺は天むすを目の前でほんとうに美味そうに頬張る俺だけのエンジェルが、もうただただ愛おしく ……

―― Sちゃんがこの時間、もう一回お腹すくだろうと思って ecuto上野で調達していた「すえひろ」の“天むす”、俺も初めて食ったけどこれ意外とうめぇ !

  • 銀座イタリー亭 - “ペペロンチーノ”

    “ペペロンチーノ”

  • 銀座イタリー亭 - “グリーンサラダ/ハーフサイズ”

    “グリーンサラダ/ハーフサイズ”

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2018/02訪問3回目

3.7

  • 料理・味3.8
  • サービス4.0
  • 雰囲気3.5
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/地階からアモーレ・ミオ

なんか空が暗くなってきた。
傘を持って出ようかどうしようか。天気予報をあたってみても、そこには一面に咲き誇る晴れマーク。なので大丈夫かなと、非武装で家を出る。

国鉄有楽町駅。
日比谷側の映画館で切符をとってご飯、といういつもの流れだが、いよいよ雲行きが怪しくなってきて、日比谷シャンテ前も強風、時々突風 (笑)。数十メートルほどの幅で、寒暖の空気の層が交錯しているのがはっきりと分かるほど。そこへあろうことか雨さえ混じってきた。

矢も楯も堪らずにシャンテの地下二階、レストラン街へと転げ落ちてみても、ここのところ、いや、改装後からずっとこんな傾向だが、もう人がうじゃうじゃいて、午後二時半に近づいているにもかかわらず、ほとんどすべての店が待ち客を抱えていた。

―― だめだこりゃ ……

<H30.2.17>

「銀座 イタリー亭」

BGMは、今日はもっとなにか前衛的な、ウッドベースのムーディなメロディに、ファットな女性ヴォーカルを、語り口調でのせるような感じのやつ。そしてやはり時折散り嵌められる、イタリア人にとってはなくてはならぬアモーレ・ミオ ……

それにしても、こちらの地階は、ちょっと薄暗くし過ぎかなとも思うんだけど、いつも非常に落ち着く。
スープは、今日はやめておくことにした。最近お金使い過ぎなので。食後に飲み物が付くとのことで、カフィをアイスで、と所望した

“ミートソース” @1,404也。

まだサラダを半分ほど残している時点での、スパゲッティの到着。
粉チーズは、お小皿の深いような器に、わりと大量に。まずはそれに手をつけずにやり始めれば、塩分控えめという意味で、私にはちょっと上品かなぁと。しかし卓上に備えられるお塩に手を伸ばすほどのものでもない。で、半分ほどになった時点で、満を持して粉チーズを投入。そうすれば塩加減も、ほぼ理想的な状態に。

最後に残ったさざれ石のお肉を愛でるように完食。
それはそれはよく煮込まれていて、とても柔らかく、なかんづく優しく ……。
こないだの池袋ライオンのナポリタンもボリウム的に同等と思うが、そちらは最後のほう、ちょっといっぱいいっぱいになっちゃったけど、こちらのは、最初の勢いを殺がれぬままにやり切れた。
まあ、ことスパゲッティにおいてノーハンディで単純比較しちゃうのも、些かフェアじゃないか ……

斜め向こうに、その顔立ちで勝手に判断しちゃうんだけど、韓国のお母さんと、その小さな女の子の親子が着く。
店員さんとの、お互い片言のイングリッシュなんだけど、ちゃんと自分の希望を堂々主張して注文を成すということが、そういうことが苦手ですぐにヤケクソになっちゃう私からしたら、ああ、俺ももうちょっとこういう風に、粘り強く出来ればなぁと、こんな風景に出会う度、いつも感心してしまう。

内税の明朗会計、1,404円 (4円ってなんだろう ?/笑)を支払い、再び地上へと這い出す。雨が降っていないのは、日頃の行いの良さか。身をとり捲く空気は冷たいが、十分に許容範囲。

―― 今日は長くなるんだよなぁ、夜の部が。まあその前に、先ずは目の前の映画を堪能するとしましょうか ♪

  • 銀座イタリー亭 - “ミートソース”

    “ミートソース”

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2017/11訪問2回目

3.7

  • 料理・味3.8
  • サービス4.0
  • 雰囲気3.5
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

イタリー亭/地階のジャスティス

国鉄有楽町駅を下りて、雨は傘のいらないくらいになっていた。
ふだんはあまり利用しない、ということは単純に好みの作品がかからないということだが、和光の裏道を入ったところの劇場にやってきて切符をとった。定期的に良質なフランス映画を観ておかなければ、人生を生きるに必要不可欠なエスプリと、その人生に刺激を与えるプワゾンという名の化学物質が枯渇してしまうからである

で、今日は ……
スパゲッティ思いっきり食っちゃおうかなぁ !

<H29.11.23>

「イタリー亭」

地階、光量の落とされた中に映えるテーブルクロスの Rosso。
ゆったりと流れるイタリアン歌謡。午後十二時半頃であったろうか。それでも野郎一人くらいの許容に微塵もたじろぐことなき余裕

“海老のナポリタン” @1,296
“ミネストローネ/ローマ風 (S)” @648
〆て 1,944也。

昨夜の暴飲で、この状態から胃に何かを入れることへ一抹の不安を感じていたが、フレンチドレッシングのオニオンのこの上なきフレッシュと、野菜たっぷりミネストローネの優しさが、そのおっかなびっくりを一瞬で粉砕してくれた。
(しかしながらミネストローネは、新橋よりの同じく地階、「シチリア」のやつのほうが俄然美味しいと思うけど)

海老は小粒ながらぴりり。
いや、べつに辛いわけではない。そこらへんの店が安易に多用する、あのリン酸水加水のやつじゃなくって、ちゃんと海老の香りを振りまいているという意味において。こういうものを信念を持ってちゃんと選定してゆくということが、お店としての正義だと思う。
麺は茹であげ感を纏うが、料理としてネガとはなっておらず、またピーマンとハムがその正当性を補償。期待通りにボリウム満点の魅惑のそれは、あとでレシートを見ればしかし、(M)とサイズ表示されていた (笑)

またお客が下りてきた。

「ちょっと足元上がりますので、注意して、あちらの席へどうぞ !」

目の前に凜として立つ、あくまでもお客に向かい続けるウェイター氏。
正義の料理に正義の接客、その迸るジャスティスには、ここのところの荒廃した飲食業界にあって、裏切られる日々を悶々と重ね味わっている身として、もう感動ものだって言い切れるわよ

  • 銀座イタリー亭 - “海老のナポリタン”

    “海老のナポリタン”

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2016/10訪問1回目

3.5

  • 料理・味3.5
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.5
  • CP3.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

銀座 イタリー亭/ I Girasoli

雲は出るが、雨の心配はないとのこと。
昨日のあの娘のささやかな笑みを、ふと思い浮かべる。居酒屋のアルバイトを、お客が少ないので今日は早上がりでいいと(それも如何なものかと思うが)店長に宣告されているのを横目で見ていて、ならばちょっと一緒に飲もうかと誘った俺に、これから友達がくる予定だから、でも、「じゃ~隣(のお店)で一杯、10分だけ飲んで帰る ?」 のはずが小一時間、結局ピザまで完食して帰ったあの娘のとびっきりのはにかみを ……

【 平成28年10月/再訪録追記 】

「イタリー亭」

午後一時半。
真っ当な日本人ウェイターの方に通していただいた席は、今日も薄暗かった。というのも、そもそも地下なので。
先日はナポリタンをやったので今日はミートソースと目星をつけていたが、早速目を通し始めたランチメニュウにそれが見つからない。浅蜊は殻をとるのが面倒くさいし、ちょっと迷って限定10食のランチをと洒落こむ覚悟を決めたが、生憎それはもう終わってしまったという。
(それだけでも、ある程度こちらがまともな店だということが分かる。いつまでもいつまでも限定10食を無限に供し続けるお店の多いこと ……)
なので目に付いた“赤い”スパゲッティを、もうままよと注文することにした

“サンマのフリットと黒オリーブ?のトマトソース” @1,620也。

サラダのドレッシングが非常にフレッシュで、且つトマトが甘かった。トマトって甘いだけじゃ駄目だと思っている私でさえ、このくらいのトマト出せよ、ママ ! って思ってしまうくらいの。

―― ねぇ、ママ ……

程なくしてメインの皿が到着。
やはりこちらのスパゲッティはボリウム十分。ちょっと魚の苦手な私なので、皿を印象的にデコレイトするサンマのフリットというやつは、麺と分離させてそれのみでやっつけていくことにしたのだが、これがなかなかに美味い。
スパゲッティは大衆店までもがやや本格化し始めた昨今においては、トマトソースと呼ぶには仕上がりがややドライかなという感ありありだが、それはあくまで具象の話。味そのものはトマトのうま味のこもった非常に優しいものであった

ちょうど料理が届いたあたりで隣の卓にカップルがやってきて、私と同じくトマトソースのスパゲッティと、またドリア(グラタン?)を一つずつ注文。仲良く分けあって食べる姿をほのぼのと見つめながら、手元の高密度のグラスに、同じく高密度のアイスがぶつかることによって奏でられる歯切れの良いスタッカートを楽しんだ。

隣の皿に浮かぶ、スパゲッティとりわけ用の幾何学的形状をした興味深いトング。子供じゃないんだから、そろそろやめなきゃいけないスタッカート。屋内撮影となった為に、一旦取り外したPLフィルタを再び装着し直す永遠のチョンガー ……

--------------------------------------------------

どうも長っ尻となってしまう。
居酒屋兆治のように、“俺はこんなところにいつまでもいるんじゃない”と思う前に、またいつもの可愛い女の子に、まだ観てるのにTVのスウィッチを切られてしまった。
演芸場通りを吐き出されて男独り。
いつもの、美味くはないが遅くまで営っている中華屋のカウンターに着き、餃子と、最近覚えた醤油ラーメンを注文した。

目の前の中国人のお姉さんは、その笑顔からきっと私のことを、味なり雰囲気が気に入って通って来る客だと思っているはずだが、この時間、営っている店が他にないから仕方なく来ているだけということが、私をどうしようもなく後ろめたい気持ちにさせる

<H28.5.28>

「銀座 イタリー亭」

一階と地下が同じお店のようで、どちらに入店すれば良いのかちょっと迷ったが、私のような陽のあたらない男には常に地下がお似合いだろうと、何の気なしに階段を下りていった。
仄暗い店内。BGMはイタリー歌謡。
こちらのお店は、初めてではないと思うが、よく覚えていない。地階らしく低い天井が、逆に隠れ家的雰囲気を醸し出していると感じるのは、午後一時を過ぎて少々閑散としはじめていることも少なからず影響しているだろうか。

天井には麦藁を編んだカバーに抱かれて、空いたボトルがずらりと釣られていた。
そのきめ細やかな仕事っぷりが、果たしてイタリア文化を踏襲したものかどうか私には分からなかったが、全体として赤基調で整えられた店内は、イタリアっぽいといえばイタリアっぽかった

“海老と野菜のナポリタン” @1,296也。

屋号がイタリー亭ということで、イタリアで最もポピュラーであるスパゲッティ、ナポリタンを注文した。
地下で太陽が翳っていたことで、あのおっぱいがつんと上を向いた黒髪の健康美に溢れたじゃじゃ馬娘は顕れなかったし、私も伝説の色男のように、ナチュラルウェーヴのたっぷりとした黒髪をポマードで撫で付けるには、少々、というかかなりそのボリウムが不足している。

ふつうに美味いナポリタンを堪能していると、若いウェイターの友達がお客としてやってきたようで、私の目線の先の席へと着いた。そして暫しメニュウに目を通していたがなかなか決められないようで、ウェイターである友達に指南を乞うたか。
ウェイターの彼は、そこでポルチーニのスパゲッティを薦めたようである

「何、ポルチーニって ?」
「それはあれだよ、超有名なキノコだよ。俺は食べられないけどね」

(笑)
でも私はそれで良いと思う。
例え自分で苦手なものでもお店として薦めるのが、そこに従事する者のオフィシャルな構えであると。また一方で、“私はこれが好きですよ !”という薦め方も勿論有りだとも。幾度か先述させていただいているが、こういったときもっともプロとしてダメな受け答えが、「ぜんぶお薦めですよ ♪」ってやつだということだけは確定しているが。

そして私がウェイターの彼に共感出来ることはシンプルに、俺も苦手なのよキノコ。あの白いご飯のお供の瓶のなめ茸は好きなんだけどね ……

  • 銀座イタリー亭 - “サンマのフリットと黒オリーブ?のトマトソース”

    “サンマのフリットと黒オリーブ?のトマトソース”

  • 銀座イタリー亭 - “海老と野菜のナポリタン”

    “海老と野菜のナポリタン”

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Jackie_m

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店舗情報(詳細)

店舗基本情報

店名
銀座イタリー亭(ギンザイタリーテイ)
ジャンル イタリアン、パスタ、ピザ
予約・
お問い合わせ

03-3564-2371

予約可否

予約可

席のみ予約について
おひとり様、ワンドリンク、ワンフード以上でお願い致します。

住所

東京都中央区銀座1-6-8 第2上一ビルディング 1F・B1F

交通手段

東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅徒歩1分
JR有楽町駅徒歩5分

銀座一丁目駅から24m

営業時間
  • 月・火・水・木・金

    • 11:30 - 15:30
    • 17:00 - 22:30

      L.O. 21:30

    • 11:30 - 14:30

      L.O. 14:00

    • 17:00 - 22:00

      L.O. 21:00

  • 日・祝日

    • 11:30 - 15:30

      L.O. 15:00

    • 17:00 - 22:00

      L.O. 21:00

  • ■ 営業時間
    1階
    ランチ  11:30~14:30(L.O14:00)
    地下1階
    ランチ  11:30~15:30(L.O15:00)

    ■定休日
    無休
予算

¥5,000~¥5,999

¥1,000~¥1,999

予算(口コミ集計)
¥6,000~¥7,999 ¥1,000~¥1,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、Master、AMEX、Diners、JCB)

電子マネー不可

QRコード決済不可

サービス料・
チャージ

15時以降サービス料10%

席・設備

席数

85席

個室

貸切

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

近くにコインパーキングなどあり

空間・設備

落ち着いた空間、席が広い

メニュー

コース

飲み放題

ドリンク

ワインあり、カクテルあり、ワインにこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

家族・子供と デート 知人・友人と

こんな時によく使われます。

サービス

テイクアウト

お子様連れ

子供可

ホームページ

http://www.ginza-italytei.co.jp

公式アカウント
オープン日

1953年

備考

美味しい銀座デリバリーにも参加しております。銀座の老舗が集まって立ち上げました!
サイトです→ginza-deli.jpこちらもよろしくお願いいたします。

アメックスが使えます(情報提供元:アメックス)

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銀座イタリー亭

1953年(昭和28年)開業 60年来変わらぬ味を守り続けております。 ふとしたとき、また食べたくなる素朴で懐かしい味、お腹も気持ちも温かくなる 銀座イタリー亭の味をどうぞお楽しみください!!

初投稿者

nomiconomico(37)

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