味噌がウリの宇都宮No.1人気店。接客は一流ですが、しょっぱくて疲れるラーメンでした。 : 麺　藏藏

【R1.7.14 13:15 日曜日 訪問】

人気の理由は、北関東の人々のガサツな味覚、御店主の客捌き、提供されるビジュアル…によるものかと。

勿論、宇都宮市のラーメン店で、長らく、断トツ１位の人気店ですから、スープはコクもあり、かなり美味いですが、残念ながら、かなりしょっぱいのです。
まあこれで、感想は終わりなのですが…。


かなり前から懸案の店でしたが、雨の日曜日のこの時間。
売り切れ覚悟で訪問してみれば、店の外には多数の待ち客が。
先待ち客…10数名位。
後客３組程度。
記名簿はありませんので、最後尾に並ぶ形式です。

建物の外壁に沿い、Ｌ型にベンチが在ります。
建物の軒がありますので、風がない限りは、直接に雨には当たりませんが、背中を壁に着けると、壁を伝った雨で濡れます(苦笑)。

御店主が接客をしていて、それが中々の客捌きで。
先にメニューを渡され、待っている間に、じっくりと検討出来ます。
いきなりの券売機だと、ペリカンになりますから、これは助かります。

25分位で建物の中に通されました。
中にも４～５人が座れるベンチが在り、券売機で食券を買い、そこで待ちます。

カウンター席とテーブル席があり、何れもゆったりとした造りで、レザー張りでふっくらとするカウンターの椅子一つだけでも、こちらのセンスが…。

更に５分程でカウンター席に案内されました。
御店主を除いて、４名での切り盛りだったかと。

水と水のボトルが提供されます。
ボトルはワインか何かのボトルの再利用。
調味料等の器、ティシューの器等が独特で(写真参照)。


注文したもの。
価格は当時で、税込みです。

＊みそたま(こく旨玉子のせ)￥990
＊ぎょうざ(４個)￥360

カウンターに着席してから15分での提供でした。
麺の茹で時間もかかるでしょうし、スープは一杯毎に丁寧に温めて(一から作って)いますので、時間がかかります。
ささっと食べられる普通の手軽な(細麺の)ラーメンとは違いますので、並び始めてから45分で食べられるのは、悪くないと思わないと…です。


《みそたま(こく旨玉子のせ)￥990》

｢みそらぁめん｣￥860に、｢こく旨玉子｣￥130を追加しても同じもの。

かなり学習はしてきましたが、改めて提供された姿を見れば、成る程！…と。
独特の器は、写真を見て下さい。
一般的な味噌ラーメンの丼は、普通のラーメン丼よりは大きさがあると思いますが、これだとスープの量が３割は少なくて済むかと。
それで、女子には、うわー♪っと思ってもらえるビジュアルで(笑)。
こういう演出は、中々かと…。

具材は、チャーシュー、キャベツ、モヤシ、斜め切り葱、万能葱、白胡麻、こく旨玉子。

麺の上にモヤシとキャベツが乗り、その上に大きくて厚さもある肩ロースチャーシューが乗り、そのチャーシューの上に、たっぷりの斜め切り葱が乗り、万能葱も。
こく旨玉子はレンゲに乗って。
見た目から美味そうに見せ、流石です♪

スープを飲めば、一口目から深いコクがある美味さが伝わります。
甘い白味噌と、酸味がある赤味噌の中間の様な、大人の味噌的な…。
成る程、これはこれは…ですが、後々、良く良く味わえば、かなりのしょっぱさで。
先にも書いた様に、少な目のスープですが、全部は飲めませんでしたので(涙)。

私が、専門店の味噌ラーメンのスープを残すことは、滅多にありません。
(幸楽苑等のチェーン店は別ですが。)
昔々、あるラーメン店の店主に言われた事が、ずっとその通りだと思っているからで。
｢味噌ラーメンのスープは、飲み干してもらいたいから、その様に作っていると。｣
確かに、挽き肉が入っている場合等は特にそうかと思いますし、胡麻等も沢山入っていますから。
それが少な目のスープなのに、残さざるを得ない…しょっぱさで(汗)。
美味いけど、かなりしょっぱい味噌スープです。

麺は、しょっぱいスープに耐えられる多加水の中太縮れ麺。
やはり、このスープには、これしか合わないでしょうね。
かなりの硬茹でで、そうそうは延びませんし、器からは想像出来ませんが、結構な量もあります♪
｢龍上海赤湯本店｣の様な極太麺ではありませんが、これが中々手強い麺でして…(汗)。
麺の味自体は悪くないのですが、しょっぱいスープと相まって、最後には疲れました。

チャーシューは、｢春木屋郡山分店｣を思い起こす様な、厚みのある大きな肩ロースチャーシューで。
硬さも丁度良いもので、優しい味付けです。
これだけでも腹を満たしますが、かなりの薄味なので、途中で飽きが来る方も居るかと。

キャベツ、モヤシ、葱類等は普通に美味しかったです。

こく旨玉子。
｢那須御養卵(なすのごようらん)｣使用…と。
大きさもあり、優しい味付けで、半熟具合も悪くなく、普通に美味いと思いますが、スーパー等の卵と食べ比べないことには、これだけを食べて、おお！那須御養卵の味だ！とは中々思えないかと(笑)。
こだわりの卵は沢山ありますが。
餌や育て方が違うのでしょうから、安心して食べられる卵なのは間違いないでしょうが、庶民は￥100の卵に殺到したりする訳で、たまに安全な卵を食べて何になる？(笑)。
出来上がりが良いこともありますが、ブランド名だけでも美味いと思ってしまう日本人向けの一つの技でしょうね。


《ぎょうざ(４個)￥360》

メニューの能書きには、｢具は国産100％、ジューシーな素材の味が感じられます｣…と。

｢ジューシーな素材の味…｣って、意味不明な表現かと…(苦笑)。
素材の味と、ジューシー感は、又別な物では？…と。

まあ、そんなことは置いといて、絶妙な数と、それに対する、お上手な価格設定かと！
一人でこちらの｢みそらぁめん｣を食べる場合、余程の大食漢の方以外は、６個の餃子では多いかと。
商売上手♪(笑)。

餃子の提供と同時に、カウンター上の調味料迄、餃子の皿の脇に並べられて♪
皿自体も素敵なもので、餃子が映えます♪

一つ一つの大きさが有り、中の肉はかなりの粗挽きで、厚みがあるもっちりした皮ですが、底はパリっと焼かれていて、能書き通りに、味も中身も、平均以上に美味いと思える餃子でした。


味噌ラーメン以外に、工夫された様々なラーメンメニューもあり、今回は一人故に、一つのメニューしか食べられませんでしたが、機会があれば、他のメニューも食べてみたいと思わせる店…であることだけは、間違いないかと思いました。