台北随一の朝食スポットを利用しました。 : 阜杭豆漿

台湾旅行最終日の朝食は、ホテルの朝食を辞退して、当初から目論んでいた当店でとることにしました。

しかし、当店での朝食、すんなりと事が運んだ訳ではなく、実は当初の予定では、前日に行く予定にしていました。
ところが、前日に伺ってみると営業している様子がありません。
よくよく見ると、当店の春節休暇は、一般の台湾の春節休暇(2020年は、1月23日（木）から29日（水）までの7連休)とは異なり、1月31日(金)までだったんですね。
これには多くの観光客等も意外だったようで、前日我々のように店頭まで来て引き返している客が他にもたくさん見られました。

そんな突発事態に見舞われたのですが、せっかくの人気店ですので、急遽、日程を1日先送りにして、旅行最終日のこの日に訪ねることにした次第です。

当店は、今回の旅行の宿泊ホテルであったシェラトングランデ台北と同じ忠孝東路沿いにあり、ホテルから徒歩3分ほどの場所にあります。
台北地下鉄MRT板南線の善導寺（シャンダオシー）駅の5番出口すぐ脇のビルの2階にあって、1階は「華山市場」という肉や野菜、花などを売るローカルな市場になっています。

当店は、地元の情報誌によれば、創業から５０年以上の歴史を持つ老舗の朝食専門店です。
現在は、ビル内のフードコートにお店を構えていますが、元々は屋外の狭いスペースで営業を始めた小さなお店だったそうです。
それでも地道にコツコツと努力を積み重ねて営業を続けた結果、今や大行列の出来る大繁盛店へとのし上がった叩き上げのお店とのこと。
まさに台湾版のサクセスストーリーとしても有名なお店なんだそうです。

朝は5時半からの営業なのですが、6時15分過ぎ頃に伺ってみました。
フードコートの入口に行くべく忠孝東路を右折すると、そこには入店待ちの客の列が出来ています。
当店は2階にあるのですが、階段を貫通して1階の店外歩道まで列が伸びているんですね。
これには少々驚きましたが、並んでいると、階段から続々と先客が出て来ており、その中にはテイクアウト客もいるようで列は想像以上にスムーズに進みます。
1階の入口と忠孝東路との中間くらいの位置に並んだのですが、結果的には20分少々で注文カウンターまでたどり着きました。

注文は、当店名物とされているものの中から4種類5点を選んで注文しました。
最初の写真の通りの朝食になりましたが、これで200元≒700円になりますので、安いですよね。

フードコートの客席は空席がかなりあります。
ですので、待ち客の列は入店待ちの客では無くて、注文→受取り工程に関する待ち客と思われます。

従って席はスムーズに確保出来ましたので、そこに持ち運んでいただきます。

鹹豆漿は、当店一推しのメニューらしいですが、ふわふわのおぼろ豆腐に油條(クルトンの様な細切れのパン)が添えてあり、上にはパクチーがたっぷりと散らされています。
パクチーが苦手な人は、その旨申告した方がいいと思います。
塩味が効いた薄めの味付けですが滑らかな口あたりで、具の多彩な風味が口の中いっぱいに広がります。
そこにサクッとした油條の食感がアクセントとして加わっており、なかなか美味しかったです。

厚餅夾蛋は、表面がパリッとした歯触りのパン生地にネギを加えたふわふわの卵焼きが挟んであります。
特殊な筒状の釜(オープンキッチンで見ることが出来ます。)焼き上げたパン生地は、ほんのりと塩味が利いて、卵焼きの方にはしっかりと強めの塩味が利いています。
歯触りも良く、噛むとパリっ、モチっの二つの食感を楽しめます。
こちらもなかなか美味しかったです。

甜豆漿は、大豆からこだわって毎朝作られる新鮮な豆乳に少量の砂糖を加えたものですが、豆臭さは無く、大豆らしい香りとほんのりとした甘さが感じられます。
砂糖が底にたまることがあるので、混ぜながらいただいた方がいいですね。
なかなか美味しかったです。

そして、飯糰。
これは台湾風のおにぎりですね。
中に入ったザーサイや肉鬆（台湾風の肉そぼろ）の旨みと油條のカリッとした食感がとても良くマッチしたボリューム満点のおにぎりで、とても美味しかったです。
ただし、かなりお腹には堪えましたね。

2日がかりで何とか攻略したお店でしたが、それだけのことはありました。
なかなか日本には無いタイプのお店。
強いて言えば、卸売市場の市場食堂みたいな感じでしょうか。
台湾での最後の朝食、満喫できました！