2回
2017/06 訪問
追加 世界一の中華料理の殿堂、いや聖地
酔蟹
金華ハム
龍井蝦
筍と雪菜の炒めもの
酢豚
蟹味噌麺
大根紹興酒漬け
2018/09/22 更新
2015/03 訪問
天香楼＝断然！世界最高峰の中華レストラン
香港にも居住し、海外のチャイナタウンも食べ歩いた経験から。この店が中華の最高峰だと思う。いろいろ意見もあるだろうが、日本の中華に慣れてしまうと。この本物の味が理解出来ないだろう。
以下、詳しく
天下の中華料理の頂点にあるのが香港の天香楼。香港勤務時代、大物華僑に、どの店が最高の中華店か？と聞いたら。1に天香楼、2に上海倶楽部（会員制）3に富臨（鮑大王）と言われた。すべて訪問出来たが、なるほど当店に優る店は無かった。中華料理は台北、シンガポール、NY、SFなど世界中で食べたが。
中華料理も地域性がありこちらは杭州料理。杭州は名勝地でもありそれで白楽天や蘇東坡などの詩人・文化人を輩出。また大金持が別荘などを構えた中国でも有数の富裕地。さらに地味肥沃で食文化が発達した。食をはじめ文化は裕福な土地で発達する。上質の食材と料理人が集まるから。
杭州伝統料理は色、香り、味の他、それぞれに物語まで付いている。例えば、東坡肉、西湖魚の餡かけ、宋姉魚のスープ、乞食鶏など。さらに近郊には紹興酒で有名な紹興、最高の中国茶の産地である龍井、あのスペアリブ（東坡肉）の無錫などを抱える。
杭州は場所で言えば上海から西方へ向かいあの西湖のあるあたり。古代南宋の都であり、南宋から元代にかけて経済・文化の中心地として繁栄した。天香楼という店名は唐の時代の詩人宋之問の詩賦から。“月から木犀花が落ち、天香雲外漂い”から名づけられた。故あって昔本土の店をたたみ香港へと移転したのだ。
（最近は杭州市の浙江飯店に出店したようだが）
現在、上海にも天香楼があるが味の水準はまったく比較にならない。中国はその昔、文化大革命時代に食文化も含めすべての文化を否定し、優秀な料理人が途絶えてしまった。そして杭州料理は香港のこの店がその伝統を守ったのだ。私は香港駐在時代、華僑の大金持ちに連れて行ってもらいその存在を知った。（ただ、華僑からは日本人には解りにくいだろうと言われた）
今回は以下の品々。これにビールと紹興酒、それから白飯を。
＊この店で要注意なのが。紹興酒と上海蟹は香港で最も上質、かつ高価。気前よく飲んで食べると支払いが1人最低5万円～10万円となる。ただ、美味しいので…余裕のある方々は
○大根紹興酒漬け
風味、味わい、食感とやや古風ながら奥の深い味。
○酔蟹
極上の上海蟹の胴の切り身をこれも極上の紹興酒に漬けておくもの。
感激、興奮の逸品。食べるというよりも吸い込むのだが、大変高貴で
上品な奥の深い味わいの絶品。やはり28年物の紹興酒は比類な
味付け効果を発揮する。
○龍井蝦
上質のふっくらとした川海老が風味たっぷりの高級龍井茶葉で
炒めてある。上品にして柔らかい味わい。簡単な料理だが
当店でしかこの味は出せない。
○筍と雪菜の炒めもの
これが凄い。とにかく筍のシャキッとした食感ととろみの
ついた雪菜の味わいが最高の逸品に仕上がっている。
このような上質な筍料理はこの店以外では食べた経験がない。
○金華ハム
脂が乗った金華ハムのこってりとした味わいは格別のものがある。
○鰻の揚げもの
杭州では鰻をいろいろな料理法で食べる。日本の鰻より脂が多く、
ややクセがあるので揚げるとさっぱり感が出る。
○酢豚
杭州にも酢豚料理がある。パイナップルも使用しているが甘さが強い。
○蟹味噌麺
本日のメイン中のメイン。黄色い蟹味噌とオレンジ色の蟹の卵で
こってりと舌も降参する豪華な味わい。麺の上にかけて更に
これに特製のタレをかけて食べる。大変こってりとした旨味の
極地を味わう。ただダイエット中、コレストロールが
気になる方には薦められない。
蟹味噌麺
大根の紹興酒漬
前菜3種
酔蟹（絶品）
ご飯。でもこの中国米のライスは料理に合う
豆苗炒め
筍の雪菜炒め（超オススメ）
ハムのスープ
白玉のデザートスープ
2015/05/18 更新
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駆け足の訪問がまことに残念！
数々の思い出が残る天香楼。香港在住中、そしてその後も。何度も、何度も訪問。香港を訪問するたびにここで食事を。それほど素晴らしい。もちろん杭州料理は中国料理の神髄とも言える。調理法は精緻で変化に富み、料理や盛り付けは鮮やか。
杭州は西湖などを擁する有数の景勝地であり。中国でも屈指の富裕地。さらに地味肥沃で食文化が発達。これで美食文化が育たないはずがない。その浙江省では。湖水や東シナ海で獲れる魚介類。内陸の野草や野菜が豊富。
南宋の都であった時期。多くの料理人が移転してきた。上質で新鮮な素材を選び。その持ち味を引き出し。鮮やかで美しい盛り付けに。歯ごたえはやわらかく、味付けは塩味でさっぱりとしている。
私が宿泊するのが。Island Shangri-la Hong Kong（港島香格里拉酒店）。香港島の中心地・金鐘にあるホテル。それに対し当店は九龍。それもJordan（佐敦）という庶民的なエリア。帰りも苦労してタクシーをつかまえる必要がある。
いつ訪問しても極上の、かつ真に高級な料理
それでも通うだけの価値のある店。私にとっては永遠の中華レストラン。さらに香港の大物華僑が
こぞって利用。私が確認した限り。香港の大物華僑による最高の中華店は。1に天香楼、2に上海倶楽部（会員制）、3に富臨（鮑大王）だそうだ。
さて今回はいつも通り大根紹興酒漬け、酔蟹、龍井蝦、筍と雪菜の炒めもの、金華ハム、鰻の揚げもの、酢豚、蟹味噌麺。いつ食べても大満足。高めの値段だが。日本のあの不当な価格の中華にくらべて。極めてリーズナブル。すぐにでも再訪したい！