ランチ難民になりかけましたが、結果はまあオーライかな。 : 燕京飯店

今回の東伊豆への1泊2日のプチトリップは、往路は熱海でランチをとりましたが、帰路も同じ熱海で途中下車してランチをとることにしました。
同じ東伊豆でも目的地にもよりますが、宿泊地でそれなりにゆっくり過ごそうと思うと、ランチ場所は、電車の時間の関係で、伊東ないし熱海で途中下車するのが有力となります。

今回は、前回のプチトリップ(箱根@星野リゾート 界 仙石原)時の往路で利用して味をしめた(小田原の「うなぎ松琴楼」)うなぎ屋さんを利用しようと考え、伊東と熱海のお店を比較して熱海の「うな重」(うなしげ)というお店をターゲットにしました。
ただ、食べログ的にはあまり盛り上がっていないお店だったので、事前に電話で営業状況を確認して満を持して訪問したつもりでした。

ところが・・・
お店に着いてみると、なんと「本日休業」の札がぶら下がっているではありませんか！
電話では「定休日は水曜日」と言っていたのに・・
そんなことを悔いても仕方ないので、気持ちを切り替えて、熱海にあるもう1店のうなぎ専門店「うな正」の方を訪れることにします。
実は、うな正の方が食べログ的には評価も高い(3.49点。うな重は3.30点)ですし、レビュー数も多い(23件。うな重は15件)のですが、予算的なところからうな重を選んだもので、うな正になるならこれも定めかなと考えました。

しかし・・・
うな正の方は、熱海土砂崩れの影響を加味して当面休業との貼り紙が出されていました。

これで、今回は熱海でのうなぎは断念せざるを得ません。
何せ熱海にはうなぎ専門店は2店しかありませんので。。

さすがに改めて伊東まで戻ったり、小田原あたりまで進む気も起きず、熱海で他のお店を探すことにしました。

この際、気をつけたいのが、前日の反省材料でもあった観光客目当て店に引っかかること。
わざわざ熱海まで出掛けて観光客目当て店にぶち当たってドボンではあまりにも悲しいので、慎重にお店を選ぶべく、周辺のお店を探索しながら、勘を働かせます。
その結果、浮上したのが、当店で、結果的にはうな正から目と鼻の先の場所で営業しているお店になりました。

当店に対して勘が働いたのは、熱海で観光客目当てで中華というのはまず無いだろうと考えたからです。
あるとすれば、前日のような蕎麦、そして海鮮系のしらす丼などを出すお店。
これらを除外しながら、駅近エリアで探りを入れたところ、当店がクローズアップされたものです。

地場のお店で、食べログレビュー16件、評価3.37点なら、食べロガー的勘を働かせても、そこそこ期待できるのではないかと考えました。
また、諸情報を調べてみると、当店は、元々熱海駅の駅ビルで営業していたらしいことも判明。
駅ビルが建て替えになってラスカが誕生したのですが、そちらへは入らなかったお店らしいです。
このことからも、純粋な地元店らしき匂いがします。

12時半近くになっており、お腹もかなり空いてきていましたので、あとは運を天に任せて突入します。

店内は思いのほか狭くて簡素な造り。2人用のテーブル席が6卓12席並んでいるだけで、雰囲気的にはあまり期待出来そうにない感じです。
先客は、3組7名いましたが、ちょうど1組が退店するところでもあり、特に待つことなく席に案内されました。

席に着くと、女性店員さんがメニューと水を持ってきてくれますが、メニューを眺めつつ壁の貼り紙を見ると、仕入れ先の「コマツ屋製麺」という業者が伊豆山の災害で被災して仕入れ先を変えている旨の案内があります。
これを見て、地場の業者から仕入れているお店なんだとむしろ安心感が高まってきました。

メニューは、麺類、飯類、定食類で、町中華的メニューですが、町中華にしてはあまりレパートリーは豊富な方ではありません。
また、ラーメン@700円、半チャンラーメン@1,000円とリーズナブルとも言えません。
お店の雰囲気のこともこれあり、安心感にはやや揺らぎも感じ始めました。

注文は、私がニラ玉炒め定食@900円、家内があんかけ焼きそば@850円にしました。

調理は一品づつ行っているようで、私のニラ玉炒め定食が待つこと7分ほどで、その後3分ほどで家内のあんかけ焼きそばが提供されました。

ニラ玉炒め定食はたっぷりのニラが使われ、そのシャキシャキ感がとても心地良いです。
味付けも絶妙でとても美味しいです。
ニラ玉炒め定食が@900円というのは決して安くはありませんが、付け合せにネギチャーシューとザーサイが付いてますし、まずまずだと思いました。

家内のあんかけ焼きそばは、少し分け前をもらいましたが、やはり仕入れ先変更の影響か、麺がふにゃふにゃで、お世辞にも美味しいとは言えない麺です。
ただ、あんかけ自体はなかなか美味しく、やはり地元製麺業者の存在が大きかったのだなと。

基本的には、地場に密着した良心的な中華という印象です。
コスパ的には高い評価は出来ませんが、熱海の繁華街と言うべき仲見世通りと平和通りに挟まれた場所という立地条件を考えれば、納得出来るラインかなとも思います。

諸手を挙げてほれ見ろ！とまでは言いませんが、食べロガーとして2日続けてのランチドボンは何とか避けられたかなという思いにはなれました。

土砂災害の余波がまだ色濃く残る熱海だったとは言え、観光地での飲食店選びの難しさを改めて感じることになりました。
この経験を次に生かしていきたいものです。