入間市の住宅街にある個店洋食店 : レストランぽてと

西武池袋線の入間市駅で生まれて初めて下車しました。
西武池袋線は、叔母が椎名町駅近くに住んでいたこともあり、子供の頃はよく利用したのですが、何せ椎名町は池袋の隣りの駅ですので、そこから先はほとんど未開の地みたいなものでした。

それが、成長するにつれ行動半径も広がってきて、時折り西武池袋線も椎名町より先を利用する機会も出てくるようになります。
今でも覚えているのが、高校生の頃、クラブ活動の一環で江古田にある武蔵野音大でのイベントに参加した際、バッグを電車の中に置き忘れてしまい、後刻届け出たところ、その電車の終着駅である小手指駅で保管しているとのことではるばる取りに行ったことです。
小手指駅は私が叔母の家で電車を見ていた時にはまだ存在していなかった駅だった（1970年開業。よって電車の行先も小手指行きは無かった。）ので、とても興味を持ちながら忘れ物を取りに行ったのをはっきり記憶しています。

その後は、小旅行や大学関係の用事で秩父方面へ出掛けるため西武秩父駅を利用する機会などがあるにはありましたが、所沢～飯能間の区間というのは、ほとんど下車した駅が無い区間で、埼玉県でもいわば空白区のような感じになっていました。
2002年4月から1年間、仕事でも埼玉県を担当していた時代があったのですが、オフィスのあった大宮からアクセスする便の悪さの問題もあって、やはりこの区間とのご縁はほとんどありませんでした。

入間市駅があるのは、名前の通り埼玉県入間市で、日本茶の三大銘茶の一つである狭山茶の産地であること、夏場のつまみの定番である枝豆を近くのスーパーで調達する際にJAいるま野のブランドをよく見かけることくらいしか認識していません。
その中でも入間市駅は特急が停車することからも分かるように市の中心駅になっています。

休日のこの日は、丸広百貨店にちょっとした用事があったのが入間市へ行った主な理由だったのですが、そのついでで、入間市駅の周辺で食べログ活動をすることになりました。
そのランチの候補になったのが当店です。

この日は食べログ活動の対象としてまずベーカリーを探索することになりました。
そちらは丸広百貨店からもほど近い「ベッカライ ツェッペリン」がすぐにリストアップされたのですが、ランチスポットは、同店から徒歩圏で食べログ評価の高いお店として探索し、その結果リストアップされたのが当店ということになります。

当店は、入間市駅、稲荷山公園駅、武蔵藤沢駅のどの駅からも2km内外の距離があり、ややハードルの高いお店ですが、住宅街にポツンとある洋食店というロケーションにも魅力があったこと、この日は初冬ですが穏やかな晴天に巡られましたので、食べログ高得点に賭けてみる気になりました。

入間市駅からだと町屋通りから花みずき通りに入り1km弱直進して、ジャパンミート卸売市場 入間店の先を左折し、200mほど進んだ右手になります。

食べログ店舗情報によれば、創業は1988年(昭和63年)10月となってますので、なかなかの老舗洋食店ですね。

お店は11時のオープンで、その直後に訪れたところ、私が一番乗りのようでした。
オレンジ系クリーム色の外壁が目立つ典型的な一軒家レストランですが、店内は存外広く、カウンター席が4席と4人用テーブル席が6卓24席の計28席のキャパです。
お店は厨房を切り盛りしているオーナーシェフらしい男性と女性2名で切り盛りされており、女性スタッフから好きな席へどうぞと言われましたので、空いていたこともあり、テーブル席にゆったり座らせてもらいました。

卓上にはメニューブックが備え付けですが、見開きのメニュー、一枚紙のメニューともにファミレス並みの洗練されたメニューで、これはプロの手が入っているように感じます。
加えて当店は、食べログ店舗会員にもなっており、運営面ではそれなりにコストをかけているようですね。
これはこれで一つの考え方だと思います。

メニューは純洋食メニューですが、見開きメニューの中心メニューは単品料理となっており、これに＋300円でライス、ドリンク付き、更に＋100円でミニサラダが付けられます。
単品料理は、一番安い生姜焼きやじゅうじゅう焼き、グリルチキン、ポークステーキなどが@750円でライス、ドリンクセットで1,000円オーバーとなるので、安いわけではありません。
メニューを見る限りステーキ系が得意料理と思われ、ちょっとお値段の張る黒毛和牛ステーキなどもメニューにあります。
メニューブックのメニューとは別に入口横に日替りランチ@1,300円のメニューが掲示されており、今回は入店時にチェックしておいたこれを注文することにしました。
この日の日替わりメニューは、グリルチキンオニオンソースとエビのデュクセルで、これに野菜サラダ、ライス、ドリンクがセットされています。
ドリンクはコーヒー、紅茶、ウーロン茶からのチョイスなので、ウーロン茶にしました。

待つこと3分ほどで野菜サラダ、その後5分でメインの料理が運ばれてきました。

野菜サラダは、セットのミニサラダでは無く、標準サイズでセロリの風味のするフレンチドレッシングがなかなか美味しかったです。

メイン料理は、鉄板の上に乗っての提供で、グリルチキンオニオンソースが主役ですが、表面にカリッと焦げ目をつけたもも肉は、風味豊かなオニオンソースが絡んでなかなか美味しかったです。
タルタルソースに包まれて揚がっているエビのデュクセルもなかなか味わい深く、全体にまとまりのある洋食プレートだったと思います。

オーダー時にご飯は少なめでお願いしたのですが、ご主人が「ご飯少なめだから」と言って、漬物をサービスしてくれましたが、この自家製と思われる漬物がとても美味しく、こういうサービスは個店ならではですね。
正直言うと、料理内容からしてお値段の1,300円は決して安いとは思えなかったのですが、漬物サービスを含めて接客は個店ならではの温かみが感じられ、心地よいランチタイムが過ごせました。

やや評価は甘めかもしれませんが、そんなことも含めての総合評価ということでご理解下さい。