2回
2018/07 訪問
貝そば、美味し!
麵屋裕さんといえば、数年前、千本通にお店を構えておられた頃は大行列を乗り越えて何度が利用していましたが、
山科に移転されてからはあまり近くに用事があることがなく、今回が二度目の利用になります。
場所は山科東野の交差点を300mほど南下した右側。
近くに60分200円のコインパーキングがあるので、そこを利用します。
今回私が利用したのは平日の13時半過ぎでしたが、なんともう「支度中」の看板がかかっています。
もともと昼の11時から14時までだけの営業でずいぶんと短いのですが、
スープ切れになるとさらに早い店じまいになってしまうんですね。
あまりに心残りなのでお店の中を覗いて、店主に伺ってみたところ、
あと一杯ならなんとかなるとのことで、ご厚意に甘えて滑り込みセーフになりました。
前回はこちらの看板メニューである蟹塩そば750円(税込)をいただきましたが、
甲殻系の出汁と風味が強い主張をしている独特のスープが印象的。
旧店舗で食べていた蟹塩そば以上に、甲殻粉がスープに溶け込んでいるように感じました。
今回は貝そば750円(税込)をいただくことにしました。
塩と醤油の2種類の味から選択しますが、私は塩味でいただきます。
その透き通ったスープは貝のエキスと淡海地鶏からとった出汁を合わせたもので、
水も伏見の自然水を使用しておられるというこだわりです。
口当たりはまろやか、塩のやさしい甘さを感じます。
あっさり味と思いきや出汁の旨味がとても濃く、また鶏油と思われるオイリーな仕上げになっているためか、
見た目以上に濃厚な味わいです。
トッピングされている柚子の香りもよく効いていて、スープの味の変化が面白いです。
これほど洗練され、かつ工夫を凝らした貝スープはなかなかお目にかかれないでしょうね。
麺は北海道産の小麦を使用した手打ちとのこと。
低加水の中細麺で、しっかりとした歯応えと、たしかな小麦の旨さを感じます。
スープが淡麗系なので、麺の美味さがより際立つように感じました。
具は大きめのあさり3個に、豚と鶏のチャーシュー、姫竹、ネギ、針唐辛子。
貝のプリっとした食感と旨味は、その素材の良さを物語っています。
チャーシューのクオリティも高く、スープの旨味とよく馴染んでします。
炙った姫竹は甘く炊き込んであって、噛み締めていると口の中に旨汁が広がって美味しかったです。
蟹塩そばは多少のクセもあり、好みが分かれるかもしれませんが、
この貝そばは万人が美味いと唸る極上のラーメンだとあらためて確信しました。
他店では最近食べた麵屋優光さんの淡竹のスープがすごいと感じましたが、
麵屋裕さんの貝そばはそれと同レベル、またはそれ以上の旨味を感じるものでした。
営業時間がかなり限定的なのがツラいところですが、これからも利用したいお店です。
ごちそうさまでした。
2018/08/24 更新
山科方面に出掛けた昼に、久しぶりの麺屋裕さんに立ち寄りましたが、
驚いたことに、メニューが変わっていました。
看板メニューの蟹塩らーめんは健在ですが、私が大好きだった貝そばがなくなっています。
どういう理由かはわからず仕舞いでしたが、とても残念です。
この日も貝そばを食べたくて訪れましたが、已む無く注文したのが塩らーめん850円(税込)。
こちらでは初めて食べるラーメンです。
スープは透明感のある清湯系。
鶏油と思われるオイリーな仕上がりになっています。
貝そばと比較すると、貝エキスが合わさっていないだけで、
鶏の繊細な旨味はよりストレートに引き立っています。
つまり、塩らーめんのスープも貝そば同様に、とても美味しいということです。
麺は細いストレート。
これも、貝そばと同じで旨味の強い麺でした。
具は豚と鶏のチャーシューが1枚ずつに、煮玉子、姫竹、ネギ、柚子のピール。
鶏のチャーシューがやわらかいだけでなく、旨味も濃くて美味しく感じました。
姫竹も上質のものを使っておられるのも、貝そばと同様でした。
やはりベースのスープが上質だと、美味しいラーメンができるのは必然ですね。
極上の塩らーめんでした。
これからも山科に来たときは、利用し続けたいと思います。
ごちそうさまでした。