ノリニャーノ・アマーレさんが投稿した蒼（東京/六本木）の口コミ詳細

西麻布にある超予約困難店【蒼】さんに2度目の訪問です。
☆食べログGOLD受賞店です。

こちらのご常連のMVさまの貸切会に妻と共にお招き頂き感謝しかありません。
初訪問の時もMVさまの会でした。

この日は、ご一緒様のお祝い事があり、MVさまから『SALON2012』が振る舞われて
シャンパンで乾杯して宴のスタートです。
（2012年は、私達夫婦にとっても記念すべき年で素敵な会となりました）


◆この日の峯村シェフ渾身のお料理ラインアップです。
　（メニューの書き起こしは、ご一緒様のFHさまから頂きました。ありがとうございます）

①鱧(愛媛県大島産、蛭子丸漁師藤本純一氏の放血神経〆、頭&骨&身)のコンソメスープ
　この白濁感に胸キュンです。
　一口、お口に含んだ瞬間、旨みの衝撃を感じます。スタートから名古屋から馳せ参じた甲斐
　のある逸品です。

②朝鮮蛤(千葉県銚子産)出汁のフェデリーニ、新イクラ(北海道産、函館の小西鮮魚店小西 一人
　氏、直前の10分漬け)載せ
　ツヤツヤプチプチの新イクラが、蛤出汁の冷製フェデリーニと融合して、鼻から抜ける旨みに
　恍惚感に浸りました。
　
③煮黒鮑(石川県能登産8時間煮)、自家製バター&黒鮑出汁のスープ
　黒鮑出汁のスープに先ずは唸り、鮑の柔らかなテクスチャーが口福感に誘います。
　鮑の旨みを十分に堪能させて頂きました。

④炭火焼き縞鯵(和歌山県串本産、2kg、放血神経〆)のレモングラス&藁燻し、山葵(島根県産)乗
　せ、お米と中国甘酒のソース添え
　炭火焼された縞鯵のコクに甘酒ソースがよく合って、旨みを増幅させる逸品です。
　しかし、この甘酒ソースは美味しくて好みです。

⑤炭火焼き赤座海老(神奈川県長井産、株式会社さかな人、長谷川大樹氏)
　炭火焼した赤座海老は濃い甘味を感じさせて、とっても美味しく戴きました。

⑥赤座海老の殻と頭を6時間煮たビスクスープ
　甘味、旨み、そして濃厚なコクの三位一体の心まで染み入る美味しさに感動すら覚えます。

⑦作り立て自家製バター作りで分離した水と小麦粉で作ったバケット
　繊細な旨みを凝縮したバケットだけでも美味しいのですが、ビスクスープに合わせて食べる
　と美味さ倍増です。

⑧毛蟹(石川県能登産、3匹使用)の身と蟹味噌がたっぷりのリゾット、毛蟹の脚身載せ
　先ずは毛蟹のビジュアルに目が釘付けになり、蟹身の旨みと蟹味噌が効いたリゾットの芳醇
　さに言葉が出ないほどの感動を受けました。

⑨パプリカ(岐阜県飛騨高山産、東農園、東信吾氏)のムース(2時間焦がさない様に火入れした
　パプリカに塩&醤油&ビネガー、生クリーム。トマトジュレ）
　濃厚な甘味のパプリカを丁寧に下処理して火入れした絶品のムースに唸るしかありません。

　※先日、名古屋好日の堀大将と田窪シェフが東農園の収穫祭に行かれていたので、東さんが
　　丹精込めて作られた野菜が名古屋でも食べれるかもしれないのは嬉しい限りです。

⑩炭火焼き白甘鯛(愛媛県八幡浜産、蛭子丸漁師藤本純一氏、放血神経〆)【炭火焼き→白甘鯛
　出汁で煮る→炭火焼き】と楢茸のアクアパッツァ
　炭火焼きの白甘鯛の濃厚な旨味に加えて、その出汁のスープがとんでも無く美味しくて悶絶
　するしかない高揚感に浸りました。
　
⑪水晶文旦(高知県産)のグラニテ
　ここでお口直しのグラニテを食べることでクールダウンして、後半のスペシャリテに臨みま
　しょう。

⑫炭火焼き但馬玄(たじまぐろ、最上級の但馬牛、兵庫県但馬産、株式会社上田畜産)シャトー
　ブリアンのステーキ、但馬玄のリブロース仕立てのジュのソース掛け、炭火焼き原木舞茸(岡
　山県産)添え
　但馬玄シャトブリの滑らかな肉質の美味しさが素晴らしく、ジュのソースを纏って口福感が
　MAXです。

⑬但馬玄(たじまぐろ、最上級の但馬牛）頬肉の赤ワイン煮込みハヤシライス
　シャトーヌフドパフで煮込んだ但馬牛の頰肉が空前絶後の美味しさで感激しきりです。。。
　こちらは初めて供されたお料理とのこと、流石、MVさんの会は、常に神回ですね。

⑭天使音【あまね】マスクメロン(静岡県浜松産、影山メロン農園、影山雅也氏)
　爽やかな甘味が素晴らしく、おいしい。。。

⑮白トリュフがたっぷり入った比内地鶏卵のアイスクリーム
　高値が続く白トリュフがたっぷり入ったアイスクリームは、芳しき香りとミルクの旨みが
　一体となり素晴らしいです。

⑯カスタード詰め立ての自家製シュークリーム
　サックとした生地とカスタードクリームのバランスが良くとっても美味しかったです。

⑰焼き立ての自家製カヌレ
　カヌレに五月蠅いノリニャーノも十分美味しく戴きました。


◎この日のワインのラインアップです。
①サロン2012(シャンパーニュ、フランス・シャンパーニュ)
　葡萄品種:シャルドネ100%
　憧れのchampagneを今回初めて飲ませて頂き感激です。
　想像以上にスッキリした中に深みとコクがありとっても美味しかったです。

②マルク・クライデンヴァイス・ピノ・グリ・メンヒルベルグ・グランクリュ2017(白ワイン、
　フランス・アルザス)
　葡萄品種:ピノ・グリ100%
③ケンゾー・エステート結《ユイ》2022(ロゼワイン、米国、カリフォルニア)
　葡萄品種:マルベック54%、メルロ37%、カベルネ・フラン9％
④ルイ・ラトゥール・コルトン・シャルルマーニュ2019(白ワイン、フランス、ブルゴーニュ)
　葡萄品種:シャルドネ100%
⑤菊鹿シャルドネ樽熟成2021(白ワイン、日本、熊本)
　葡萄品種:シャルドネ100%
⑥アンリオ・キュヴェ・エメラ2006(シャンパーニュ、フランス、シャンパーニュ)
　葡萄品種:ピノ・ノワール50%、シャルドネ50%
⑦ドメーヌ・フィリップ・シャルロパン・パリゾ・マジ・シャンベルタン2010(赤ワイン、
　フランス、ブルゴーニュ)
　葡萄品種:ピノ・ノワール100%


初訪問時に素晴らしくて感動しましたが、今回さらに進化した峯村シェフのお料理を堪能させて
頂きました。

主催者のMVさま始め、ご一緒いただいた皆さまに感謝申し上げます。

シェフの料理への熱意と情熱、仕入れから仕上げまでの完成度の高さ、そして、素材の良さを
最大限に引き出して、旨みの凝縮感に昇華する腕前に感動すら覚えます。
そして、生産者の方々を大切にして、来年はコラボレートの絆をさらに強めていく事で、一層の
進展を図られる計画とのことお聞きして、私も微力ながら応援させて頂きたいです。

独自の信念とセンスで料理人としての境地を一歩ずつ進められている峯村シェフは、素晴らしい
ですね。

機会を頂けるなら是非とも再訪したいレストランです。

ご馳走さまでした☆

東京の美食家クイーンMVさまからお誘いを頂いたイノベイティブ・フレンチ【蒼】さんに
喜びの初訪問です。

峯村シェフの評判は少なからず聞いていましたが、カウンター8席だけのプラチナチケット
を入手することは私には到底困難でした。

そんな中、一昨年の12月に〝人生最高の饗宴とも言えるSUGALABO〟でご一緒したご縁
から、MVさまには仲良くして頂き、今回2度目の再会に、意気軒昂と西麻布の地に出向き
ました。


◇今宵の峯村シェフ渾身のメニューです。

●鱧のコンソメスープ、松茸仕立て
　愛媛産の鱧と福島産松茸のハーモニーが素晴らしく、深い味わいのスープに最初から口福
　感に浸ります。

●蛤出汁の冷製フェデリーニ、新イクラ掛け
　銚子産蛤の出汁の冷製フェデリーニと北海道知床の新イクラが素晴らしかったですが、
　雲丹好きにとって、写真だけで垂涎するほどの雲丹のフェデリーニが供されていたら過去
　最高ポイントを出していたかもです。
　
●縞鯵とトマト&シャンパーニュ・ヴィネガースープ
　レモングラスと藁で燻した和歌山串本産縞鯵が、トマト＆シャンパーニュヴィネガーのス
　ープと相まって、エモ言われぬ旨味の凝縮感に圧倒されます。

●赤座海老のビスクスープ
　備長炭の炭火焼き赤座海老のビスクに唸りました。
　飲み終わってから、写真を撮るのを失念していたことに気付きショック。。。
　深みの中にキレがあるスープと伺っていて、飲むのが楽しみで、そこに集中してしまいま
　した。

●毛蟹(北海道噴火湾産)の身と蟹味噌のリゾット、毛蟹の脚身載せ
　先ずは、北海道噴火湾産毛蟹の圧巻のビジュアルに垂涎しました。
　大好きな毛蟹をこんなに美味しく戴くのは初めてです。

●黒鮑とポルチーニ茸のソテー、黒鮑の肝添え
　千葉産黒鮑とポルチーニ茸を、何と自家製のバターでソテーした絶品の料理に感激です。

●パプリカのムース、フルーツトマトのジュレ添え
　ねっとりと甘みと旨みが凝縮した飛騨高山産パプリカのムースは、感涙ものの美味しさ
　です。

●真鯛のアクアパッツァ
　兵庫明石の真鯛は、テクスチャー、旨味みが素晴らしく、感動の域に達します。

●ソルダムのグラニテ
　酸味がしっかりしたプラムがお口直しに最適です。

●但馬牛のシャトーブリアンステーキ、但馬牛のリブロース仕立てのジュのソース掛け、
　北あかりの自家製バターソテー添え、白トリュフ載せ
　炭火焼きした但馬牛のシャトーブリアンは、過去最高とも言える肉質と火入れの妙に感服
　です。

●但馬牛の腿肉を煮込んだビーフカレー
　ここでおいしい但馬牛のカレーが戴けるのは有り難いです。

●天使音マスクメロンのスープ、ジャージー牛乳の出来立てミルクアイスクリームに天使音
　マスクメロンの果肉載せ、スパークリングワインの泡添え
　静岡産マスクメロンのスープとジャージー牛乳アイスクリームとのコンビネーションの美
　美しさに悶絶です。
　幸せのデザートです。

●ピーチ・メルバ、白桃のコンポート&白桃の皮のジュレ添え、白桃のブランマンジェ&フ
　ランボアーズ、自家製クッキーと白桃ムース
　山梨県産の白桃の上品な甘みに圧倒されました。
　
●シュークリーム、シャインマスカット添え
　作り立てのシュークリームと甘みの強いシャインマスカットがおいしい。


☆ハーフペアリング、税込13,200円
　これだけの上質なワインがペアリングで戴けて感激。
　終焉まで、料理にピッタリと嵌るワインセレクトが素晴らしいです。
①ボランジェ・ラ・グラン・ダネ2012
②サンセール・ダンタン・アンリ・ブルジョワ2016
③ブシャール・ペール・エ・フィス・コルトン・シャルルマーニュ2017
④シャトー・ド・フューザル・ブラン
⑤ロテム・エ・ムニール・サウマ　シャトーヌフ・デュ・パプ・ブラン・マジス
⑥アンリオ ブリュット・キュヴェ・エメラ2006
⑦シャンボール・ミュジニー・プルミエクリュ・レ・ザムルーズ・ジョセフ・ドルー
⑧ラタフィアデシャンパーニュ


本当に美味しいお料理を堪能させて戴いた素晴らしいひと時に感激です。
主催者のMVさま始め、ご一緒いただいた皆様に感謝申し上げます。

峯村シェフの修業先や師匠がどなたか等のお話はしませんでしたが、まだ30代とは思えない
シェフの料理への熱意と情熱、仕入れから仕上げまでの完成度の高さ、そして、素材の良さを
最大限に引き出して、旨みの凝縮感に昇華する腕前に感動すら覚えました。

師匠は超えて、独自の信念とセンスで料理人としての境地を一歩ずつ進められていると拝察し
ます。
まさに、〝藍より青し〟と言えるかもしれません。

ちなみに、この日は幹事のMVさまの誕生月で、峯村シェフから贈られた120本の薔薇の花束
が、感動の宴に花を添えたのは嬉しいサプライズでした。

また、機会があれば是非とも再訪したいレストランです。

ご馳走さまでした☆


※蒼さんの料理を食べて、浮かんだ詩があります。

『シシリアン・ブルー』

どこまでも、どこまでも空。どこまでも、どこまでも海。
どこまでも、どこまでも海から走ってくる光。

遠く、空の青、海の青のかさなり。
散乱する透明な水の、微粒子の色。晴れ上がった朝の波の色。空色。水色。
影の色。ひろがってゆく白藍色。

灰緑色になり、暗い青に、濃い孔雀色、シアン色になって、
いつか群青色に変わってゆく。

どこまで空なのか、どこから海なのか。見えるすべて青。すべてちがう青。
藍、縹（はなだ）、紺、瑠璃、すべてが、永遠と混ざりあっている。


イタリア、シチリアのエリチェ。
三千年近くも前に、フェニキア人が断崖絶壁の上に築いた石の砦が今にのこる、
天空の小さな古い街。

霧のない日だった。フェニキア人の砦からは、世界のすべてが見えた。
文明とは何だ。　ー　この世で　もっともよい眺望を発見するという、

それだけに尽きることだったのではないか。
ブルー、シシリアン・ブルー！

三千年の歴史だって1日に如かない。
朝から夕方までそして夜まで、人は、1日1日を生きて、いつかいなくなるのだ。

ただ、青い世界を後にのこして。

詩人　長田弘