森のコロちゃんさんのマイ★ベストレストラン 2011

明日への扉。

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森のコロちゃん (女性・東京都) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

2011年、この1年を総括するとしたら、やはり3月の東日本大震災のことを抜きにしては語れない。
多くの方々が命を落とし、すべてを失い、今なおやり場のない喪失感に苛まれているという今、果たして実害を受けなかった私たちはノホホンと「ベストレストラン2011」などというお気楽なイベントに参加してよいのかという気持ちもある。
だけど、あの、悲しい大震災を永遠に記憶に留め、決して忘れないためにも・・・ということで、敢えて重たいお尻をあげることにした。

私が今年度の1位に選んだのは「黒森庵」。今は閉店されている(店主の方は原子力による放射能被害が人に与える影響について人一倍心配されておられる方だ。実際、安全が確認されるまでは店を開くことはできないと断言され、あの時以来お店はクローズしたままだ)お店だが、実は私があの震災の前に最後に食事をしたお店でもある。あの時、帰り際にホコホコした気分になって「こんな幸せ感をたまに味わうのもいいかもなー!」と感じながら、まだ肌寒い日だまりの道を歩いたことがまるで昨日のことのように思い出される。

そして二日後のほぼ同じ時間帯にあの大地震だ。レビューでも書いているが、もしも願いがかなうとするなら、時間を、この世のすべてを、私が此方でお蕎麦をいただいていた、あの平和な時間まで巻き戻してほしい。。。
それほどまでにあの日のとんでもない大地震は、予想もつかない大津波と共に、東北の方々から生きていく術のすべてを奪い去っていってしまった。。。

直接に被害を受けた訳ではないし(パソコンは九死に一生を得たが・汗)、誰を失った訳ではないが、あの大震災を機に私の中でも何かが変わってしまったように思う。

このままレビューを書き続けてよいのか。。。正直、葛藤もあった。が、少しでも自分にできることは何かを考えた時、
それが何かということに気づかされたような気もする。
そんな訳で、私が今年のトップ3に選んだお店は、震災がらみのものとさせていただいた。実際、「くろぎ」は震災3日後の3月14日に訪問予定のお店だったし、「salone2007」は3月末の初訪問だったが、節電のお陰で帰宅するまでにいつもの倍にあたる3時間強を要したお店だった。

4位と5位は個人的に今年最も感動したフレンチ、そして6〜8位は気に入ってリピートしたイタリアン(saloneもそうなのだけれど・笑)、9位と10位は家族点を加算させていただいた結果のランクインだ。
正直、ランキング外でも気に入ったお店は多々あるし、どれも似たりよったりで選ぶのに相当苦労したのも事実なのだけれど(汗)。


今、あの大震災から8ヵ月が経過し、まだまだだとは思うけれど、ほんの少しずつ復興への足がかりが見えはじめてきている。まだまだではあるのだけれど、多くの飲食店の方々がお店の定休日などを利用してチームを組んで東北へ出かけ、炊きだしやボランティアなどの様々な支援を行っていることを聞くと「日本もまだまだ捨てたもんじゃないなぁ」などと心が温かくなるのを感じる。
食べログレビュアーの自分たちにできることは本当に少ないけれど、来年度のベストレストランは心穏やかに笑顔で選ぶことができることを切に願う。

マイ★ベストレストラン

1位

黒森庵 (永福町、西永福 / そば)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2011/03訪問 2011/07/18

クロスオーバーな蕎麦。

渋谷での打ち合わせが終了したのは12時を少し回った頃だった。
井の頭線に飛び乗って一目散に此方をめざす。新しくなった永福町の駅を降りて「大勝軒」の行列を横目に閑静な住宅街をズンズンと歩いていくと、洒落た佇まいの此方を発見。3月にしては寒い日だったせいだろう。店前に待ち客はなく、しかも店内には空席が見える。

「ついに憧れのお店にきたぞー!」とドキドキしながらドアオープンっ!!唯一、空いていた4人掛けのお席に案内される。混雑するお昼時なのに、なんだか申し訳ないなーと恐縮しつつ着席。
周囲の方々はおいしそうな酒肴を楽しんでおられていたが、この日は車ででかける予定があったので断念(涙)。
蕎麦メニューを眺めるのも楽しい時間だ。あるある。。。「もりそば」「あつもり」の他、「イタリアのもり」「イタリアの赤もり」(トマトソースベース)、「イタリアの、青もり」(ゴルゴンゾーラベース)、「あつあつきのこの、白もり」(ホワイトソースベース)等、こちらならではのユニークなメニューが並んでいる。

当初の来店目的は「もりそばをトマトソースベースのもり汁につけていただく」という「イタリアの赤もり」だったのだけれど、隣の席に運ばれてきた「イタリアのもり」(1,100円)の説明を聞いて急遽、此方に変更。
というのも、「イタリアのもり」は、もりそばを器に取り分けて、パルミジャーノチーズ、辛味大根、赤胡椒をトッピングした上にもり汁をかけていただく食べ方と、普通のもりそばとしての食べ方の二種類が楽しめるのだそうだ。

最初にたっぷりのパルミジャーノチーズ、辛味大根、赤胡椒、かいわれ大根が盛られたお皿と蕎麦猪口、つゆ、器などが卓上に並ぶ。うーん、これから蕎麦をいただくにはあまりにも不思議すぎる情景。。。この先、一体、どのような味の世界が広がっているのだろう?大きな期待に胸が高鳴る。。。

そしてお蕎麦が登場した。+200円でご主人こだわりの粗挽き蕎麦がいただける(当日は2種からの選択)とのことだったが、今回は初心者故、ノーマルを所望。まずは普通のもりそばとしていただいてみる。
どちらかというと上品系というか楚々とした奥ゆかしい感じの控えめな印象。私はこのようなお蕎麦も好きだが、もりそばとしていただくならご主人こだわりの粗挽きの方がオススメかもしれない。
次に「イタリアのもり」に挑戦だ。黒い器にそばを小分けし、辛味大根、赤胡椒、かいわれ大根、そしてパルミジャーノチーズをトッピングし、もり汁をかけ、いざっ!!

「んーーーっ!!」。。。思わず唸ってしまっていた。お蕎麦と辛味大根の組み合わせは多々あるけれど、パルミジャーノチーズ(と赤胡椒)があんなにマッチする食べ物だったなんてーーっ(驚)。お蕎麦と辛味大根のみ、お蕎麦とパルミジャーノチーズのみ、お蕎麦と赤胡椒のみ等、色々な組み合わせにトライしてみたけれど、やはり「全部のせ」(!)が一番おいしかったように思う。お蕎麦の印象が控えめのように感じたのは、もしかしたらチーズや辛味大根とのバランスを考えてのことなのかもしれない。

皆さまのレビューを拝見するだに、一体どのような味がするお蕎麦なのだろうと常々想いを巡らせていたが、実際に体験してみるとその、完成度の高さに驚かされる。蕎麦であって、いわゆる普通の蕎麦とはちょっと違う、それでいて、微妙に計算されつくした蕎麦なのだ。まさに、新食感の蕎麦という感じで、かつて山形で人生初の「冷やしラーメン」を食した時のように新鮮な感動を覚えた私なのだった。


食後に登場したのは「もろこし」のような「そばクッキー」。ポリポリとかじっていると、そば湯が登場する。ドロリとしたそば湯にまたまた先ほどのパルミジャーノチーズを入れてかき回していただくと、まるでポタージュスープのようだ。うーん、すっかりと気に入ってしまった(笑)。
次回は「イタリアの、青もり」がいただいてみたいかなぁ。。。そんなことを思いつつ、お会計を済ませると、厨房の奥には「マイヨ・ジョーヌ」のような黄色いトレーナーに身を包んだ店主の方が微笑んでいた。


このようにステキなお店との出会いからわずか二日後、あのように恐ろしい大地震が起こるとは一体、誰が予想できただろう? もしも願いがかなうとするなら、時間を、この世のすべてを、私が此方でお蕎麦をいただいていた、あの平和な時まで巻き戻してほしい。。。

  • トッピングいろいろ
  • イタリアのもり(1,100円)
  • あっぷ

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2位

SALONE 2007 (元町・中華街、日本大通り、石川町 / イタリアン、パスタ、フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.9

    • [ 料理・味 4.9
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.9 ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.9
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.9 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥8,000~¥9,999

2015/05訪問 2015/08/06

祝・移転!!「昼と夜のサローネ」。(再訪)

※再訪して写真を追加したので更新させていただきます(追加した写真は最初の36枚です)。
※初回訪問時のレビューはコメント欄に移動させていただいております。


バーニーズの地下に移転されて初めての訪問は、桜のつぼみもだいぶふくらんだ3月下旬のこと。
ランチのコースは2種類設定されているが、お祝いも兼ねて「ランチコースB」(5,000円)をお願いする。

■いただいたお料理
1.序章:牛・ポテト・トリュフ
2.組み合わせ:鰆・グレープフルーツ・炭
3.郷土:チカテッリ・ペッシェラグー・ウイキョウ
4.濃縮:豚・ンドゥイヤ・オレンジ
5.融合:ルンゲッティ・イカスミ・豚ラグー
6.春の訪れ:鯛・ソラ豆・レモン
7.哲学:仔羊・パブリカ・クスクス
8.お好きな量で・・・:スパゲッティポモドーロ
9.小さなドルチェ
・お茶菓子
・コーヒー

■いただいたワイン(ハーフポーション)
1.(泡)Thierry Triolet N.V. Carte Noire Brut
2.(白)Bianco RugoliRabasco
3.(白)Rabasco Montepulciano d'Abruzzo 'Damigiana' 2013
4.(白)VECCHIO SAMPERI Ventennale
5.(赤)Poderi Sanguineto Rosso di Montepulciano 2012
6.(赤)VINO DI ANNA ROSSO ”JEUDI 15”
7.(赤)Ego 2003 Bressan


以前のお店よりも広くなり、重厚感を増した店内で「フジマキイズム」を脈々と受け継ぐ
大勢のスタッフの方に傅かれていただく「サローネ2007」のお料理はやはり圧巻!!
およそ2年半ぶりの訪問なのに、なんだか妙に懐かしい気持ちさえ感じてしまう。
特にこの日、感動したのは、一皿目の「牛・ポテト・トリュフ」「濃縮」のワンスプーンだ。
この二つは記憶の底に沈んでいた「サローネの記憶」を呼び覚ましてくれるには充分すぎる。
しかもランチタイムに、スペシャリテの一つともいえるこの二皿が味わえるのは嬉しい。
また、チカテッリやルンゲッティなどあまり聞き慣れないパスタを様々な食材と合わせて
多彩なハーブ遣いで独特の美味しさを創造する独自の世界は相変わらず健在だった。
この日も良い感じに嗜んで(えっ?)、ふと気づけばランチタイム最期の客に(呆)。。。
この日のお会計は13,500円。少し飲み過ぎてしまったが、美味しかったので良いことにしよう。


スタッフの方のお話によると、毎月一度、第2土曜日のランチタイムに「昼なのに夜コース」
設定しているのだという。私のように、遠くからはるばると出かける客のことを考えての
ことらしい。お値段はディナー価格になるが、お昼から「サローネディナー」が食べられるとは
なかなかないチャンスだ。という訳で、その場で予約。連休明けの土曜日を楽しみに待つことになった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「お昼なのに夜コース」当日は快晴。足取りも軽くお店へと向かう。
テーブルセッティングも夜仕様!!徹底したこだわりぶりだ。


■いただいたお料理(5月のコース)
1.序章:A5サーロイン・ポテト・トリュフ
2.シチリアの香り:青トマト・リコッタ・カツオ
3.融合:豚・カラスミ・ピスタチオ
4.哲学:鮮魚・タコ・ハマグリ
5.郷愁:アニョロットーネ・牛・ヘーゼルナッツ
6.海:パッケリ・イカ・レーズン・松の実
7.味覚の濃縮:牡蠣・青リンゴ・ヨーグルト・カルダモン
8.再構築:仔牛・フォアグラ・マルサラ
・掴む:手づかみで食べるチーズ(1,650円)
9.発想と創造:ババ・クリツィア・ウィスキー
10.プラットホーム:小菓子
・カプチーノ


■いただいたワイン(ハーフポーション)
1.(泡)CARTE NOIRE NV/EDOMOND CHEURLIN
2.(白)Bianco dei Muni Daniele Piccinin
3.(白)SOTTO LE FRESCHE FRASCHE 2013/VILLA BELLINI
4.(白)TREBBIANO D'ABRUZZO DAMIGIANA 2013/RABASCO
5.(赤)VALPOLICELLA CLASSICO SP.2009/L'ARCO
6.(ロ)ROSATO 2013 / LA PORTA DI VERTINE
7.(赤)VITOVSKA 2011 KANTE
8.(赤)Rosso Palme 2011/ Trinchero
9.食後酒色々


↑のランチメニューと比べると、お値段もお高くなり、格段にバージョンアップしているのがわかる。
この日の序章のお肉は「A5サーロイン!」。口の中でとろけるような食感と香りを楽しみ、
青トマトのガスパチョがリコッタチーズや葡萄と合わさって爽やかな風味となる鰹をいただく。
この日は、三皿目の「融合」、五皿目の「郷愁」、メインの「仔牛とフォアグラ」が秀逸。
もちろん、六皿目の「海」「牡蠣のワンスプーン」も素晴らしかった。
特に「融合」はマスタードペーストを塗って焼いた豚フィレに、鮪のカラスミソースをまとわせ、
ピスタチオとそのパウダーと合わせていただくというお料理。
「えーっ!」と思うような不思議な組み合わせが、お皿の上で見事なハーモニーを奏でていた。
一方の「郷愁」は2種類の牛肉(煮込みとステーキ)を詰め込んだパスタにをヘーゼルナッツと
ハーブをあしらったソースでいただくお品。フンワリとパルミジャーノがかけられ、これも
独特の美味しさを楽しませてくれる。
そしてメインは、柔らかな仔牛と大好物のフォアグラをマルサラポルチーニソースでいただくという
まさに「一皿で2度おいしいお料理」だ。
せっかくなので「掴むチーズ」と食後酒をメンバーでシェア(別料金)。
さらにウィスキーシロップを染みこませた「ババ」「リクリツィアジェラート」をいただき、
「カプチーノ」で〆。
この日のお会計はほどよく嗜んで、一人25,480円。
いささかお高くなってしまったけれど、極めて満足度の高い内容だったことは言うまでもない。


特別な日の、特別な時に、はるばると遠征したいイタリアンレストラン、サローネ2007。
ランチタイムでもそんなに飲まなければ、お値段もそこそこに抑えめで充分に此方の素晴らしさを
堪能できると思う。が、どうせ出かけるなら、スペシャリテの二皿が含まれた「Bコース」がオススメ。
マリンタワーの麓で、きっと「横浜の新たなる感動」に出会えるに違いない。
ごちそうさまでした☆


【'12年11月20日のレビュー('12年10月訪問)】

10月はお誕生日月間ということでやたらに食べまくっていたのだけれど、二つ目のビッグイベントが此方への訪問だった。
早々にお席をゲットしてくれたグル友によると、当夜は此方の「5周年記念ディナー」イベントの中の一日。
営業形態もお料理も開店時間もそのままで、開店当初の濃ゆいオリジナルメンバーが集結し、当時の濃厚な雰囲気を再現してくれるという楽しい趣向なのだそう。
しかもいつもの個性的な自然派ワインに加え、秘蔵のとっておき蔵出しワインもお気軽なお値段で楽しめるというような「嗜み情報」をキャッチ!!
「これは!」ということではるばると元町まで出かけてみることにした。

私にとっては、およそ1年ぶりの訪問となる。しかもレビューの更新をかけていないし(呆)。
(前回(昨年10月のランチ)、前々回(昨年8月のディナー)の模様は写真のみでご紹介したい・滝汗)。

■当日いただいたお料理(10月のコース)
1.山形牛のスピエディーノ
2.南瓜とフォアグラのアッビナメント
3.鮮魚のヴァポーレ
4.トンナレッリ 浅利とポルチーニのマンテカート
5.アニメッラ アル カッフェ
6.赤海老のクッキアイオ
7.ファルファッレ ホロホロ鳥のラグー ハックルベリーのコンフェットゥーラ
8.スティンコ パイのファゴット
9.柿と栗のドルチェフレッダ
10.カフェまたはティー
11.チーズ盛り合わせ(ハーフ)

■当日いただいたワイン
1.Jerome Prevost La Closerie 2005
2.Ambrosia 2008
3.RADIKON Riserva 1998
4.Oltrepo Pavese Rosso Vigna Montebuono 2003
5.Vitovska 2003
6.BARBARESCO 1969 RENATO RATTI
7.Massa Vecchia La Fonte di Pietrarsa
8.Panevino Piccade
9.Barolo Josetta Saffirio
10.La Biancara Taibane
11.Pacina Vin Santo del Chianti


「5周年記念 」ということで、一杯目は美しい黄金色の煌めきを放つ「Jerome Prevost La Closerie 2005」からスタート。
お料理は10月のコースとのことだが、やはり此方のお料理はかなり独創的だ。
「山形牛のスピエディーノ」「鮮魚のヴァポーレ」(島根の真鯛と明石の蛸、千葉の蛤)はこちらの定番。いつ訪れても安定したおいしさがある。
「南瓜とフォアグラのアッビナメント」「アッピナメント」とは「マリアージュ」(組み合わせ)の意。写真ではわかりにくいのだけれど、フォアグラのムースとうなぎ、南瓜のピューレ、ドライいちじく、キャラメリゼしたくるみ、ミントなどがお皿の中でオーケストラを奏でているイメージ。高くそびえているのは「パートブリック」とのことで、春巻きの皮のような不思議な食感だった。
「トンナレッリ」とは断面が四角い手打ちパスタのこと。浅利のラグーと香り高いポルチーニを合わせ、フェンネルの花、アーモンドスライスをたっぷりとトッピングしたのが「浅利とポルチーニのマンテカート」だ。周囲を飾る「ドライトマト」がおいしさを際立たせる一皿。
「アニメッラ アル カッフェ」は写真の通り、遊び心にあふれた楽しい一品。ポレンタの上に鎮座ましましているのはマルサラとスーゴのソースをからめたリードヴォー。チコリとミントが添えられ、真ん中のコーヒーのジェラートの周りをヘーゼルナッツが取り囲んでいる。
今回の「クッキアイオ」「赤海老」。カリカリ生ハムとザクロ、ピスタチオ、リコッタ ズッファラ、マジョラム、サフランゼリーなどをダイナミックに一口で味わう。この一口スプーンも毎回アレンジが変わる此方の定番。

「ホロホロ鳥のラグー ハックルベリーのコンフェットゥーラ」に合わせて登場するのが「BARBARESCO 1969 RENATO RATTI」(!)。もっとヴィンテージっぽい感じのワインかと思っていたら、どっしりとした風格ながらもエレガントな味わい。長い眠りから覚めた究極の1杯を、香味野菜、トマトピューレ、赤ワインで煮込んだ「ホロホロ鳥のラグー」と共に味わう。トッピングはオリーブの燻製、リコッタサラータ、セージ。ハックルベリーのジャムを合わせていただくとさらに濃厚な味わいに。。。
続いてのワインは「Massa Vecchia La Fonte di Pietrarsa 2000」。藤巻さんによると、カヴェルネ・ソーヴィニヨンが良い時にだけ作られていたこのワインはすでに絶版とのこと(メルローが主体となって「ROSSO」と名前を変更)で、サローネのセラーにもこの1本しか残っていなかったという超レアもの(!)なのだそうだ。
メインは「スティンコ パイのファゴット」。白ワインと香味野菜で煮込まれた豚のすね肉のパイ包み焼きだ。アニスとヴィネガーでコンポートしたリンゴと2色のパプリカのピューレが添えられ、グラナパダーノチーズのクリームソースが全体を引き締める。
さらにチーズをいただき、貴腐ワインを2種類飲んだところで店内が暗くなる。
サローネ恒例のバースデー・タイムだ。キャンドルが灯されたデザートがシズシズと運ばれ・・・なんとっ!私たちのテーブルにやってきた(驚)。
心優しいグル友のサプライズ企画(!)だったのだけれど、まさか此方のお店で自分がバースデー・タイムの主役になって祝ってもらうとは想像もしていなかった(笑)。
かなり恥ずかしかったのだけれど、酔っ払いの恥は掻き捨て(爆)。ロウソクを一気に吹き消して当夜のお客様方とサローネの濃ゆいスタッフの面々に祝福してもらったのだった(赤面・爆)。
デザートはチョコレートの飾り文字付(!)の「マロングラッセと柿のジェラート」。一見、モンブラン仕様なのだけれど、中からは柿のジェラートが顔を出すという楽しい趣向。トッピングのメレンゲとアーモンドの焼き菓子もおいしかった。

この日のお会計はとっておきの蔵出しワインをいただいたこともあり、此方でははじめての2万円超え。しかし、レシートに記載されていないワインもあったということで、11杯のワインの何杯かはサービスしていただいたらしい(嬉)。
5年前のオープン時から少し経過した頃に伺ったこともあるというグル友情報によると、今では予約困難店の一つでもある此方だが、当時は閑古鳥が鳴くような静かな夜もあったのだという(驚)。様々な困難を乗り越え、多くのサローネファンを獲得してきた今だからこそ、この店には他店にはないチャレンジング・スピリットが息づいているのだと思う。これからもさらにアグレッシブな料理とワインで私たちファンを魅了し続けていってほしい。
5周年おめでとうっ☆


【'11年8月10日のレビュー('11年6月訪問)】

『サローネグループ』のレストランを制覇しよう!」シリーズ。すでにグループ系列の4店舗目を制覇したばかりなのだけれど、そのレストラン巡りで2軒目として訪れたのが此方(訪問は6月末)。




● 当日いただいたお料理は下記
1.山形牛のスピエディーノ
2.カジキマグロのバッサ テンペラトゥーラ
3.鮮魚のヴァポーレ
4.ラヴィオローネ ひよこ豆のリビエーノ 浅蜊のグァツェット
5.鱸、カダイフのニード
6.パッパルデッレ 鳩とブラックオリーブのラグー
7.フォアグラとリクリツィアのクッキアイオ
8.短角牛のインウミド
9.アメリカンチェリーのズッペティーナ マスカルポーネのジェラート
カフェまたはハーブティー

10.チーズ盛り合わせ(1,500円)



●当日いただいたワインは下記(「バイザグラス」のハーフで)

1.Fleury PERE & FILS BRUT
2.kante EXTRO
3.Azienda Agricola COS
4.Massa Vecchia Rosato
5.RINALDI BAROLO 2003
6.Sassaia(だと思う・汗)
7.LA CASTELLADA COLLIO 2003
8.名前失念(滝汗!)
9.Nude Aglianico d'Irpinia 2004


今回で3回目の訪問となった訳だが、今まで訪問した中で最も満足度が高い内容だったように思う。
前回は「ん?」と思った此方の定番メニューの「山形牛のスピエディーノ」「鮮魚のヴァボーレ」(今回の白身のお魚がフルフル&トロトロで柑橘系のお出汁ととてもよく合う!)も完璧なまでのおいしさ。思わず唸ってしまったほどだ(笑)。

「カジキマグロのバッサ テンペラトゥーラ」は、塩でマリネした後、低温調理したカジキをトマトとオレンジのソースと共にいただく。アーティチョーク、ピンクペッパー、ミントのトッピングが、それぞれアクセントとなって微妙に異なる味わいを楽しませてくれる。

「ラヴィオローネ ひよこ豆のリビエーノ 浅蜊のグァツェット」の丸くて黄色い部分は巨大なラヴィオリ(驚)!!中には、ひよこ豆、パンチェッタ、エシャロット、ローズマリー、セージ等を炒めてペースト状にしたものが詰まっている。トッピングはアーモンドスライス、ケッパー、パッキーノトマト。これに浅蜊とバターが醸し出す独特の風味が合わさって何とも爽やかな仕上がり。

「カダイフ」とは写真の中の糸のような細い麺のような衣のこと(たしかパスタの一種と聞いたような・汗)。シチリア産の塩オレガノでマリネしたスズキとペコリーノ、ナスのピューレを「カダイフ」で包み、オーブン焼きで仕上げたのが、「鱸、カダイフのニード」だ。カダイフの下には松の実とチョコレート(!)、お塩のソース。さらに揚げてからマリネされた米ナスが添えられている。チョコレートと鱸(とカダイフ)を合わせるなんて、それだけでも十分に私の想像を超えているが、これがまたかつて経験したことのない馥郁たるお味なのだ。これは当日感動したお料理の一つ。機会があればまたいただいてみたいかも。

「パッパルデッレ 鳩とブラックオリーブのラグー」は、香味野菜赤ワイントマトペーストで内臓ごと煮込んだ仔バトのラグーをパッパルデッレ、トリュフオイル、ペコリーのパウダーと合わせたお品。トッピングはロングペッパー、タジャスカオリーブ、さらに砕いたアマレッティとチーズ。かなり濃厚なラグーソースなのだけれど、ほどよい甘さを持つアマレッティとチーズとロングペッパーとの組み合わせの成せる技なのだろうか。何とも繊細で奥の深い味わいに仕上がっている。ワインとのマリアージュも素晴らしく、このパスタも当日気に入ったお料理の一つ。

パイの上に載ったフォアグラは、リンゴをレモン汁で煮込んだペースト、ピスタチオが載ったビーツと共にいただく至福のワンスプーン。この一粒の宝石のようなお料理は「Sassaia」と共にいただくことでさらにおいしさが増す魔法の一口(笑)。

「短角牛のインウミド」は、牛バラ肉を赤ワイン、香味野菜、トマトペーストでトロトロに煮込んだ牛バラ肉。横に添えられているのはキクイモのピューレ、お肉の下にはソテーしたトレビス、トッピングハヘーゼルナッツとタイム、赤いのは酢漬けの玉ネギ。見栄えもお味も素晴らしいメインディッシュだったのだけれど、今まで登場したお料理が素晴らしすぎた分、いささかメインがぼやけてしまったような印象も。。。今回はそれぐらいに「密度の濃い」コースだったということなのだろう。

「アメリカンチェリーのズッペティーナ マスカルポーネのジェラート」は、マスカルポーネのジェラートが赤ワインで煮込んだアメリカンチェリーのシロップの中に浮かんでいるデザート。シロップにはキルシュゼリー、レモン皮コンフィ、ミントなどが添えられ、トップには王冠のようにレモンセッキが!!全体的にサッパリとした食感のアレンジは本日のコースを締めくくるに相応しい一品だった。


【総評】
冒頭に記したように、今回のメリハリのきいたコース内容は「見事!」としか言いようのない構成だったように思う。特に気に入ったのは、4.のラヴィオローネ ひよこ豆のリビエーノ 浅蜊のグァツェット、5.の鱸、カダイフのニード、6.のパッパルデッレ 鳩とブラックオリーブのラグーの3皿。此方の定番である1.3.7.あたりのお料理もすこぶる満足度が高かったことを書き添えておきたい。
南青山には南青山の、横浜には横浜の良さがあることをしみじみと実感した夜となってしまった。もう少し横浜が近かったらいうことはないのだけれど(爆)。


【'11年5月28日のレビュー('11年5月訪問)】

「5月の此方のお料理はかつてないほどに素晴らしい構成らしい!」というグル友からのメールに誘われるままに、連休明けの週末にはるばると横浜までお出かけ。


●当日いただいたお料理は下記の通り。
1.山形牛のスピエディーノ
2.仔牛のテリーヌ サルサ トンナータ
3.鮮魚のヴァポーレ
4.バッカラとフォンティーナのフリテッレ
5.ファロット 赤海老とフェンネルのプレア
6.チンタセネーゼのクッキアイオ
7.トロフィエ 乳飲み仔羊のラグー、ペペローニ
8.馬ハラミアッロースト パーネスペツィアート
9.マスカルポーネムース ソルベ ディ アルビコッカ
 カフェまたはハーブティー
10.チーズ盛り合わせ(1,500円)

●当日いただいたワインは下記の通り。
0.アペリティフ:ミモザ
1.Azienda Agricola C.O.S Pithos '08
2.Lamoresca SICILIA
3.LA STOPPA / AGENO 2006
4.RADIKON(白)
5.Rampante 2008 Contrada / Passopisciaro
6.Brunello di Montalcino
7.Amarone Della Valpolicella Classico Monte dall'Ora
8.Kabir/Donnafugata


残念ながら4月は伺っていないのだけれど、1や3などの定番メニューを活かしながら、ガラリと構成が変わった5月のお料理も実にお見事!!一皿ごとに巧みなアレンジと演出で楽しませてくれる。
芸術的で美しい「仔牛のテリーヌ サルサ トンナータ」は仔牛と旬のアスパラ(グリーン、ホワイト)刻んだオリーブなどをゼラチンでかため、シチリアマグロや香味野菜のソースでいただく。スペアミントやカンパリでマリネしたグレープフルーツが添えられ、ちょっと違ったテイストが楽しめるのがうれしい。
「バッカラとフォンティーナのフリテッレ」「バッカラ」とはタラを乾燥させたもの。これをじゃがいもや生クリームと合わせてマッシュポテト状にしたものの下にフォンティーナ(チーズ)のドーナツが!!新食感という感じで悪くないのだけれど、ちょっとユニークすぎて(私には)思わず「うーむ!」と唸ってしまったお品(笑)。

そして当日、私が最も感動したお料理が「ファロット 赤海老とフェンネルのプレア」だ。
海老の香りと旨みがお皿の上に凝縮された素晴らしい一皿。はるばると横浜まで出かけていた甲斐があるよなーとしみじみと思ってしまった(笑)。
本日のクッキアイオは「チンタセネーゼ」。イタリアの「幻の豚」と呼ばれる「チンタセネーゼ」は3年半放牧され、どんぐりと松の実を食べて育つのだそう。そしてこのクッキアイオに合わせるのは、スロヴェニアとの国境に位置するフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にあるワイナリーの「RADIKON」。「一口、まずワインを味わって、チンタセネーゼを20回咀嚼し、そのままもう一口飲んでみてください。全く違う世界に足を踏み入れることができますよ」というM氏の言葉通りに「ゴックン!」。うんうん、たしかに(爆)!!
「ちょっとかわいそう!」と言いながらもパクパクといただいた「トロフィエ 乳飲み仔羊のラグー、ペペローニ」は味と彩りの調和に優れた美しい一皿。食べてしまうのがもったいないぐらいだ。
そしてメインはなんと!お馬さんだった(驚)。私は知らなかったが、フランス語圏では馬肉食は普通にあるらしい。日本国内で馬といったら「桜鍋」か「馬刺し」を連想してしまう訳だが、当日は熊本産ノルマン種馬ハラミのローストということだった。これをハチミツ、レモン、オレンジ皮、各種パウダー類を香辛料を加えた赤ワインや赤ワインビネガーで煮詰めたソースでいただく。これがまた牛肉のハラミのように柔らかく、またおいしいのである。しかも横には私の大好物の「フォアグラちゃん」が鎮座ましましているではないかっ(喜)。この「馬ハラミアッロースト パーネスペツィアート」は「ファロット 赤海老とフェンネルのプレア」同様、私が当日最も気に入ったお料理だった。

一方、当日の「山形牛のスピエディーノ」はちょっとガーリック(?)の香りが強すぎ(たまたまかな?)。また、前回、感動した「鮮魚のヴァポーレ」も今回はあまり。。。明石の蛸はそのままで、ハマグリは銚子産のものとなり、黒鯛(?)も銚子産とのこと。調理法は同じだと思うのに、何かがちょっとずつ初回訪問時とは違うように感じてしまった(体調のせいかなぁ・汗)。

「マスカルポーネムース ソルベ ディ アルビコッカ」のデザートと小菓子や食後のチーズはおいしくいただいた。特にデザートワインでいただいた「Kabir/Donnafugata」、素晴らしすぎっ!ジビッボ(アレキサンドリア・マスカット)の香りが濃厚なまいうーなワインだった。そして〆は「サンタ・マリア・ノヴェッラ」のハーブティーでごちそうさま!!

初回訪問時に比べると感動の度合いが薄れてしまっているのは、私が此方に慣れてきたせいもあるのだろう。
またお店にとって(客にとっても)気の毒なことにこの日は客層がとんでもなかった(爆)。店内に足を踏み入れた時、「ベアトップ」の先客がいて「?」と思ったのだけれど、当日の客たちはとにかく声がでかくてうるさい。隣のテーブルでは数分置き(!)にハイタッチしてるし(呆)。自分たちも人数が多いときには声が大きくなってしまうことは思い当たるが、ここは居酒屋じゃーないぞーーっ!!
人気店故、致し方ないことなのかもしれないが、客としての最低限のルールは守られて然るべきだろう。。。
ごちそうさまでした☆

  • 【15年3月】セッティング・ランチ
  • 【15年3月】序章:牛・ポテト・トリュフ
  • 組み合わせ:鰆・グレープフルーツ・炭

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3位

くろぎ (湯島、上野広小路、上野御徒町 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 4.1
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2014/12訪問 2015/02/02

「チーム黒木」の底力。(再訪)


※再訪して写真を追加したので更新させていただきます。

(最初の4枚が追加した写真です。掲載できなかった写真は日記欄で、また、初回〜文字数オーバー分で入らなくなった訪問時のレビューはコメント欄に移動させていただいております。掲載できなかった写真のリンク先は下記)
http://tabelog.com/rvwr/morikoro/diarydtl/123784/

それ以前の写真は此方。
http://tabelog.com/rvwr/morikoro/diarydtl/115344/
http://tabelog.com/rvwr/morikoro/diarydtl/113652/


久しぶりの再訪は「神さま」にお願いして師走のカウンター席へ。。。
前回は絶不調の中での訪問だったが、今回は元気いっぱい!!
前回、食べられなかった「無念」を晴らそうと相当に気合いをいれて臨んだ次第(笑)。


今回はクリスマス時期(正確にはだいぶ前だけど)ということで、とっておきのスペシャルな1本「MARIE NOELLE LEDRU AMBONNAY GRAND CRU EXTRA-BRUT」からのスタート。女性の作り手ならではの繊細で優しい、それでいてキレのある味わいにしばし酔いしれる。どうも大変にごちそうさまですm(_ _)m


■今回いただいたお料理

◯しめじと菜の花のお浸し
◯揚げた海老芋と白子味噌       ◯
◯焼胡麻豆腐
◯香箱蟹               ◯
◯すっぽん丸鍋            ◯
◯遠州灘の太刀魚の焼き物       ◯
◯徳島のせみえびとやがら、壱岐のマグロなど
◯八寸:このわた、大根と鰊の昆布巻き、鴨ロース、ばちこ、干し柿など
◯海老芋と壬生菜の焚き合わせ
◯牡蠣フライと白子のフライ      ◯
◯宮崎牛(熟成)
◯蟹ご飯
◯栗ご飯
◯鯛出汁味噌汁 香の物
◯葛切り 黒蜜
◯水出しコーヒー


冬の時期ならではの「香箱蟹」「すっぽん丸鍋」「くろぎ」さんならではの素晴らしい出来映え。
「身体が温まりますよ!」と最初に宣言されていた通り、食べ進むにつれて身体がホコホコに温まってくるのを実感できる(厚着とアルコールのせいもあるのだけれど・笑)。
相変わらずどのお料理も手がこんでいて美味しいのだけれど、この日、私が感動したのは「太刀魚の焼き物」と最初の方に登場した「揚げた海老芋と味噌を混ぜた白子」のお料理。
遠州灘で獲れたという「太刀魚」はまるで「鰻」の白焼きのようにほんわりと柔らかく、とろけるような食感に仕上がっている。一方の「海老芋」はしんなりと柔らかい海老芋にトロトロの白子味噌がかかり独特の食感を醸し出している。
「これは!」ということで残しておいて「日本酒」と共にいただいたのだけれど、これがまさにバッチリの組み合わせだった。
特に奇をてらった訳でもない(と思う)お料理ではあるけれど、このようにしみじみと美味しいお品に出会うことができるのも日本料理店を訪問した際の醍醐味だろう。


やはりこの時期ならではの「牡蠣フライ」「ふぐの白子のフライ」に舌鼓を打ち、「宮崎牛のステーキ」をいただいて、この日のは「蟹ご飯」「栗ご飯」をダブルでいただく(呆)。この日もまた重たくなってしまったのだけれど、美味しかったから良いことにしよう(笑)。


少しお値段もアップされたようで、庶民にはちょっと遠い存在になってしまった感は否めないかなぁ(涙)。。。
が、「この御紋が目に入らぬかー!!」の勢いでスペシャルなお料理を次から次へと繰り出してくる黑木さんの巧みな話術とサービス精神はこの日も健在だった。
MONTRACHETのグラスを傾けるゲストには「やはり日本料理にはワインが一番ですよねぇ!」と語り、日本酒の杯を重ねる客には「日本酒こそが日本人の命!」などと語っている(笑)。
そして「MARIE NOELLE LEDRU」を楽しんでいた私たちには「やっぱりシャンパーニュの切れ味がたまらないですよねぇ!」という具合(爆)。。。
メディア受けする甘いマスクと天性ともいえる料理の才能、そしてすべての客を心地よい気分にさせるサービス精神いっぱいの楽しいトークは、客にとっては一種の麻薬のようなものなのかもしれない。
今度はいつ伺うことができるのだろうか???
ごちそうさまでした☆


【'14年7月25日のレビュー('14年7月訪問】


「鬼の撹乱」という訳でもないのだけれど、夏風邪にやられて絶不調の中での訪問。
せめてピンチヒッターを誰かにお願いすれば良かったのだけれど、悪化したのが当日の朝だったのでそんな訳にもいかない(汗)。仕事柄ということもないのだけれど、「当日ドタキャン」という言葉は私の中には存在しない(えーーーっ!!・爆)。。。


今回は、此方は初めてという麗しき美女を交えての1階テーブル席でのマダム会(ん?)。昨年末とほとんど被っているメンバーたちはすでに「飲む気満々モード」(注・私以外は)だ。
シャンパンやとりビー、焼酎ロックなどで乾杯して宴はスタートした。


相変わらずくろぎさん以下スタッフの方々が次々と繰り出す7月のお料理はいつも通り、いや、いつも以上に絶好調!!次から次へと目にも鮮やかな豪華なお料理がテーブルに運ばれてくる。
いつもだったら他のメンバー同様、あーだこーだと言いながら、目を輝かせていただくはずなのだけれど、どうも体調のせいか、今一つ調子が出ない(汗)。


■今回いただいたお料理
◯焼胡麻豆腐
◯蓴菜鮑酢               
◯鱧落とし            ◯
◯鱧煮麺 早松茸 冬瓜       
◯若鮎 塩焼き2丁(琵琶湖産と吉野川産の食べ比べ)      
◯天然鯛、鮪 あしらい色々          
◯雲丹の手巻き鮨            
◯八寸(火取りばち子、まだこ、鴨、海老、ロマネスコ、海苔と若布と生姜など)
◯トマトと鴨肉の焚き合わせ    ◎
◯鰻               ◎
◯玉蜀黍豆御飯          ◯
◯鯛出汁味噌汁 胡瓜糠漬け 他お漬物
◯葛切り 黒蜜
◯練り切り
◯水出しコーヒー(猿田彦とのコラボ商品)
◯桃


今回はあまり食べられなかったのだけれど、いただいた中ではやはりこの季節ならではの「鱧」が美味しかった。お出汁の味が素晴らしかった椀物の中には、鱧と早松茸が微笑んでいたのだけれど、無念のリタイア(号泣)。
「鮎」の食べ比べでは湖の鮎の方がより「ホワホワ感が強くて柔らかかった」(らしい)。やはり川育ちは筋肉が鍛えられるのかしらんなどという話も出ていたのだけれど(笑)。。。
特別に造っていただいたミニミニサイズの「八寸」(はーふぽーしょん)が登場した頃から、少しずつ復活の兆し。。。やはり「鱧の威力」だろうか(笑)。
鮮やかな色が眩しい「トマトと鴨肉の冷製炊き合わせ」はトマトの酸味がアクセントとなった夏らしい食感で、病人の胃には特に優しい。欲をいわせてもらえば、今回に限ってはお肉抜きでもよかったかも(笑)。
そして登場したのが 大好物の「鰻」ちゃん。カウンター越しに黑木さんが丸々と太った鰻を捌く姿は見えていたのだけれど、これがあのうなちゃんだったのかと思うと感慨深い。体調を考えてこれも「はーふぽーしょん」で出していただいたのだけれど、あまりの芳ばしさに思わず完食してしまった(爆)。お陰様で体調もバッチリ完全復活(のはず)?

最後は玉蜀黍豆御飯をほんの少しいただき、デザートはいつもの葛切りと練り切り、そして水出しアイスコーヒー。
最後に初物の桃をサービスしていただいてお会計。


今回は絶不調での訪問となってしまったのがとても残念だったが、同行した友人たちは「年に一度のお楽しみ!」と大感激していたので良いことにしよう。
やはり食べ歩きの基本は日頃からの体調管理にあることを痛感した一日となった。
ごちそうさまでした☆


【'14年6月8日のレビュー ('14年5月訪問)】


今年初めての訪問は、神さまのお陰でカウンター席へ(嬉)。。。
前回(昨年末)は飲み倒して帰ってきたので、今回はアルコールは少し控えめに(汗)。
およそ半年ぶりの訪問だったのだけれど、この日は此方の素晴らしさを再認識した一日となった。実際、すべてにおいて完璧すぎるほどにおいしいお料理が次々と繰り出される。
この日、最も感動が大きかったのは「徳島産阿波尾鶏と淡路産新玉葱のお椀」。阿波尾鶏独特の滋味深い味わいに新玉葱の甘みが加わったその「お出汁」の美味しいことといったら!!しかもこの鶏の脂はどこまでもまろやかで優しく、しみじみと心に響くお味だ。まさにパンチ一発ダウン、完全にKOされてしまった(爆)。


先附で登場した「蓴菜鮑酢」もそれぞれの素材の持ち味を活かした柔らかで奥ゆかしい味わい。
この季節ならではの「琵琶湖産の稚鮎」も焼き2丁、揚げ一丁の豪華版!!思わず頭からワシワシといただいてしまう(笑)。
お造り(焼き霜が特に印象に残った!)、季節感満載の八寸、柔らかな茄子の焚き合わせをいただいた後に登場するのは、山葵と柚子胡椒でいただく「宮崎牛」!!そして黑木さん自ら盛り付けてくれる「雲丹の手巻き鮨」。。。このゴージャスな「五感で楽しむ『食のエンターティメント』」はやはり此方ならではのものだろう。


「すべてにおいて最高のものを提供したい!」という黑木さんの想いは、料理人だったら恐らく誰もが内に秘めているだろう「人に負けたくない」という想いにつながっている。「◯◯産の××でございます!」「□□産の▲▲でございます!」等々、時として「この紋所が目に入らぬか〜!」(笑)ぐらいの勢いで客たちを魅了する「黒木マジック」はこの日も健在だった。また、この日は、そのようなこともすべてひっくるめて黑木さんの「料理に対する真摯な想い」を改めて色々と伺うことができた有意義な訪問となった。。。


また、この5月には東大のほど近くに和菓子のお店をオープンされたのだそうだ。。。
そのお菓子(一部だけれど)は此方の本店でもいただくことができる。本家本元の和菓子という観点から考えると、まだ発展途上かなーというフォルム(形)に似合わず、それぞれの和菓子のお味はなかなか良い線をいっているように思う。ちなみに練り切りにうるさい母に言わせると、「塩」がベストのお味で「胡麻」は改良の余地があるらしい(笑)。でも、次々と新境地へと挑戦するマインドを忘れない「チーム黑木の底力」はやはりどこまでも健在なのだなーとつくづく思った。。。


滅多にしか伺うことができない超予約困難店の一つでもあるけれど、それでも「行きたい!」と思ってしまうのは、やはり黑木さんをはじめとするスタッフの方々のプレゼンテーション力の賜物だろう。
ごちそうさまでした☆


■今回いただいたお料理

◯蕗の薹豆腐
◯螢烏賊の沖漬け
◯蓴菜鮑酢               ◯
◯徳島産阿波尾鶏と新玉葱のお椀     ◎☆
◯琵琶湖産稚鮎(焼き・揚げ)      ◯
◯お造り1(天然鯛・いか)
◯お造り2(焼き霜)           ◯
◯八寸(鰹鮨、青葉と海苔・蕨・実山椒、フルーツトマト、モロヘイヤと昆布、ツバメショウガ、白瓜と梅鰹、、いちじく、水茄子、おかひじき、一寸豆、まだこ、バチコ)
◯茄子の焚き合わせ
◯宮崎牛
◯雲丹の手巻き鮨            ◯
◯うすい豆の炊きこみ御飯
◯鯛出汁味噌汁 お漬物
◯葛切り 黒蜜
◯練り切り
◯水出しコーヒー(猿田彦とのコラボ商品)


■今回いただいたアルコール
1.とりビー
2.貴 特別純米(山口・永山本家酒造場)
3.青水緑山 特別純米(鳥取・山根酒造場)


【'14年1月31日のレビュー('13年12月訪問)】

●怒濤の年末食べ歩きシリーズ(呆) vol.4。




11月に続いてクリスマス前に再訪問。
今回は壁際のテーブル席でマダム会(爆)。。。
「マダムの会」といってもそこらへんのオヂサマ以上に嗜むメンバーたち(注:私を除いて!)の年忘れの会だ。


到着するとテーブルには「Viognier」が!!なんと!!神さまからの酒豪マダムたちへの差入れだった(喜)。
なんて素敵なクリスマスプレゼントなのだろう!!神さまに多謝っ!!

いただいた「Viognier」の前にまずは「泡」で乾杯!!今宵の宴がスタートした。。。
お料理は前回といささか被っているが、この季節の此方のお料理をリピートできるなんて滅多にあることじゃない。
この日の一品目は「白味噌仕立て 海老芋」。ほんのりと甘いホコホコの海老芋がジンワリと心に満ちていく。


「胡麻豆腐」をいただいて「いくらの手巻き寿司」が登場。前回よりもいくらが少し大盛りになったような(さすがマダム会・笑!)。
「香箱蟹」が登場したところで差入れの「Viognier」をいただく。大変にごちそうさまですっ!!
「合鴨と蕪のみぞれ椀」はホコホコに温まる一品。酒豪マダムたちは「お造り」に合わせて日本酒が飲みたいという(呆)。ということで、黒木さん自らテーブルに持ってきて解説を加えてくれたのが「雪の茅舎 聴雪 純米大吟醸」。文字通り、しんしんと降りしきる雪の透明感が聞こえてくるようなお酒だ。まいうーーーっ!!
お造りの一品目は黒木さん自ら釣り上げてきたという「アオリイカ」、そして「天然鯛」だ。柔らかなイカは甘くてトロケルようだ。。。

彩り豊かな「八寸」が登場したところでロゼを所望。先ほどの「聴雪」とこのロゼをテレコで味わっていると「ふぐの白子焼き」が(喜)。一つは「ロゼ」で、もう一つは「聴雪」でいただいたのだけれど甲乙つけがたいお味。貴重な体験だった(笑)。
たっぷりと脂ののった「鰤」は大根おろしと蕪漬けでいただく。まだ飲み足りないマダムたちはさらに「赤」を所望(呆)。「聖護院大根と壬生菜」の焚き合わせをいただき、最後に「牡蠣ご飯」で〆。
友人たちは豪勢な「冬の味覚」を様々なアルコールと共に嗜むことができて大満足した模様。

しかし一体、どれだけ飲んだのだろう(呆)。「泡」「白」「ロゼ」「赤」の他、貴重な日本酒「聴雪」をいただき、すっかりとできあがってしまった(爆)。差入れの「白」を除いたお会計は一人22,800円(!)。なんと!此方での新記録を樹立してしまった(呆)。しかも日本酒はサービスしていただいてこの金額なのだから、一体、どんだけ〜!という感じだ(猛省)。
ちなみにこの日のお料理は1.5万円だったらしい。まぁ、年に一度の年忘れの会だしーーっ!!ということで、すっかりと良い気分になった一行は次の店へと向かったのだった(まだ飲むかーーっ・呆)。。。


ちなみに翌日、某所でお会いした黒木さんはインテリ風の黒眼鏡(!)をかけてお料理を作っていらした。ちょっと別人のようでビックリ!!そこでいただいたお料理もメッチャ美味しかった!!ちなみに当日は「キッチンスタジアム!」状態だったのだけれど(笑)。。。ごちそうさまでした☆


■今回いただいたお料理

◯白味噌仕立て 海老芋
◯胡麻豆腐
◯いくらの手巻き寿司        ◯
◯香箱蟹    
◯合鴨と蕪のみぞれ椀 
◯お造り(アオリイカと天然鯛)   ◎
◯八寸
◯ふぐの白子焼き          ◎
◯鰤塩焼き
◯聖護院大根と壬生菜
◯九条葱と牡蠣の炊きこみご飯
◯鯛出汁味噌汁 お漬物
◯葛切り 黒蜜


■当日いただいたアルコール
1.(泡)Champagne Janisson & Fils Brut Tradition(7,000円)
2.(白)Les Terrasses Viognier 2011(差入れ!)
3.(日)雪の茅舎 聴雪 純米大吟醸(サーヴィス!)
4.(ロ)Ch Elie Sumeire Rose de S(4,500円)
5.(赤)DOMAINES SCHLUMBERGER PRINCES ABBES ALSACE 2011(7,400円)


【'13年12月17日のレビュー('13年11月訪問)】

半年ぶりに再訪。
秋から冬にかけての「くろぎ」も魅惑的なお料理が並ぶ悩ましい季節だ。今回も神さまに多謝♡
今シーズン初めての「香箱蟹」と今年最後の「松茸」が一緒に食べられるなんて滅多にあることじゃない(嬉)。


この日はとろけるようなプチプチの「白子」(!)からスタート。初物の海老芋に舌鼓をうっていると「香箱蟹」の登場となる。味噌をからめながらいただく香箱蟹は美味。思わず日本酒が欲しくなるのだけれど、翌日に大きな仕事を控えていたので、この日は自重(汗)。殻に少し身と味噌を残したところで熱燗を注いでいただいて飲み干す。。。し・あ・わ・せ・〜・!・!


「いくらの手巻き寿司」は大粒のいくらがやはり口の中ではじける一品。モゴモゴしながらもそのプチプチ感を堪能する。
「焼き胡麻豆腐」の後に登場するのが「蕪と合鴨のみぞれ椀」。寒かったこの日はこの熱々のお椀がことの他、おいしく感じられる。大きな松茸も入ったゴージャスなお椀だったが、松茸が入っていなくても充分においしいと思う。


そして今シーズン最後という「焼き松茸」だ。毎年、晩夏からこの時期にかけての此方のカウンターには大きな松茸の入った箱がいくつも並び、そのプレゼンテーション効果は抜群で、写真映えもするダイナミックな光景だ。今年もまたこの季節に訪問することができたことに素直に感謝する一瞬でもある。レモンも何もかけないで、今年最後の「秋」を名残惜しく味わう(笑)。


いつもにも増してご馳走三昧が続くので、「お造り」は少々凡庸なようにも感じたが、「八寸」は見た目もお味も「晩秋」の彩りが美しく映える装い。。。一品一品を愛おしみながらいただいたのだった。
たっぷりと脂ののった「佐渡の鰤」とまったりとした「吉野煮」をいただき、当日の〆は「九条葱と牡蠣の炊きこみご飯」だった。いつもの「葛切り」の甘味の後に、大きな栗が入った「栗羊羹」が登場した。大好物なので大喜びでガブリといったところ、甘さはかなり控え目(汗)。まさに「大人味の栗羊羹」だった(笑)。
ごちそうさまでした☆


■今回いただいたお料理

◯白子                ◯
◯海老芋の白味噌仕立て
◯香箱蟹               ◎
◯いくらの手巻き寿司         ◎
◯焼き胡麻豆腐
◯蕪と合鴨、松茸、京人参のみぞれ椀  ◯
◯焼き松茸
◯お造り(一晩寝かせた鯛、まぐろ)
◯八寸
◯佐渡の鰤              ◯
◯ずいきの吉野煮
◯九条葱と牡蠣の炊きこみご飯
◯鯛出汁味噌汁 お漬物
◯葛切り 黒蜜
◯栗羊羹

■今回いただいたアルコール
・麦焼酎のお湯割りを少々


【2013年6月23日のレビュー(2013年5月訪問】


ほぼ4ヵ月ぶりに再訪。今回は久しぶりの友、初訪の友と共に、タナボタのカウンター席で妙齢の女子会(爆)。
友人たちの「テレビで観る黒木さんよりも実物の方が断然にステキ♡」という言葉に、黒木さんが棚から取りだしたグラスは「ロブマイヤー・バレリーナ・シリーズ」のチューリップ(!)。グラスシャンパンの泡立ちも軽やかで美しく見える。。。


■今回いただいたお料理
◯食前酒 菖蒲酒

◯先附  胡麻豆腐 山葵
     蓴菜 鮑
     手のせ雲丹      ◎
◯椀物  蓮根饅頭 雲丹
     車海老の天ぷら    ◎
◯お造り 天然鯛 蛸 
     あしらい色々
◯八寸  棒寿司 柚べし
     ばち子 季のもの色々
◯焼物  活鮎 二丁      ◯
◯焚合せ 久世茄子
◯    鴨ロースの塩漬け   ◯
◯食事  螢烏賊御飯      ◯
◯香の物 丹波京漬物盛り合せ
◯留め椀 赤出汁 九条葱 キャベツ
◯甘味  葛切り


春夏秋冬、日本古来の四季の移り変わりを感じさせる食材が楽しめる此方に、今回は「初夏」の訪問。
菖蒲酒」をいただいた後の最初のサプライズが「手のせ雲丹」(!)。一人ずつ、お手々にそっと載せてくれる「雲丹」は、文字通り、とろけてしまいそうなほどの美味しさ。トロトロの甘〜い雲丹の下には少量のしゃりが!!名残惜しい感じでモゴモゴ(笑)。。。
鮪節でお出汁をとった雲丹入りの蓮根饅頭が入ったお椀をいただいた後のサプライズは「車海老」。プリプリに身が締まった車海老は頭からシッポまでサクサクっといただけてしまう!!先ほどの「手のせ雲丹」同様、これはもう1尾食べたかったかも(笑)。。。

「桐花 純米吟醸無濾過生原酒」といただく「お造り」明石の鯛と蛸。その下にはグリーンアスパラが隠れていた。さらにはこの季節ならではのお楽しみの「鱧」が!!お造りの「鱧」は初物なので「おほほ!」と味わいながらいただく。

魳寿司、梅と鰹和え、いちじくの柚子味噌和え、豆乳ときなこの寄せ合え、手長海老の素揚げ、谷中生姜の甘酢漬け、白瓜のかみなり干し、とうもろこしの寄せものなどの季節感をあしらった八寸をいただいた後は、お待ちかねの「活鮎」が登場する。この日の鮎は琵琶湖周辺で獲れたものとのこと。ピチピチと元気よく飛び跳ねる鮎くんたちをご披露後はそのまま串刺しに。。。初物の「鮎」はこの季節ならではの弾けるおいしさ(!)。サイズもちょうどよい感じで頭からシッポまでガッツリと味わいながらいただける(嬉)。

焚合せは京都の「久世茄子」。露地栽培の久世茄子は柔らかい皮と締まった肉質が特徴とのこと。茄子自体に味があまりないので、海老などを用いて味つけをしているのだそう。しっとりと柔らかく炊かれたお茄子には味がたっぷりと染みておいしくいただけた。

まだ少しお酒「独楽蔵 特別純米 然」が残っていたので「鴨の塩漬け」をいただく。まるでハモンセラーノをいただいているようなしっとりとしたまろやかな味わい。。。あまりのおいしさに歓声をあげながら食べていたら「すなずり」(!)まで登場。軽く炙っているのだけれど、これがいわゆる「砂肝」とは異なる珍味系。こりこりっとしていながら、まったり系のかみ応えのある食感。言葉が足らなくて申し訳ないのだけれど、かなり不思議なテイストだった(笑)。

御飯は「螢烏賊御飯」。生姜がたっぷりあしらわれているので、今年はもうそろそろおしまいというたっぷりの螢烏賊をサッパリといただくことができる。普通に盛っていただいて食べたのに、サッパリしているのでお焦げの部分を少しお代わり。またまた重たくなってしまった(汗)が、おいしかったから良いことにしよう。。。


この日の訪問をとても楽しみにしていたのに来られなかった友人のためにお席を確保しようとしたら、年内のカウンター席はすべて満席とのこと(涙)。かろうじてテーブル席が確保できたのは暮れも押し迫った12月だった。
が、冬の味覚満載の「くろぎ」もまた楽しみだったりする。次回は必ず一緒に訪問したいものだ。
でも、その前に「秋」も外せないかな(笑)。「くろぎ」の神さまーー、お願いしまーーすっ☆


【'13年3月25日のレビュー('13年1月訪問)】


3ヵ月ぶりに再訪。
すでに「桜」の季節に入っているというのに、またまた季節外れのレビューにて大変に失礼(滝汗)。
「今年のクリスマスプレゼントは香箱蟹(!)が食べたいですぅ!」と毎晩祈っていたら、今回も神さまが願いを叶えてくれた(喜)。訪問はお正月気分もまだ冷めやらぬ1月半ば。今回は図々しくもお邪魔虫バージョン(!)でゴー(汗)。


■今回いただいたお料理
◯食前酒 春鹿

◯祝八寸 田作り ばち子
     子持ち昆布 柚べし 伊達巻
     赤飯 松の実
◯椀物  白味噌雑煮 丸餅           
◯凌ぎ  焼き胡麻豆腐 山葵
◯春の物 背子蟹姿盛り             ◎
◯箸休め 黒豆と小梅の蜜煮
◯お造り 福薄造り あしらい色々      
◯焼喜物 白子塩焼 福唐揚 牡蠣のオイル焼き  ◎  
◯蒸し物 蕪蒸し 鯛 木茸 銀杏
◯揚げ物 牡蠣フライ              ◎
◯香の物 丹波京漬物盛り合せ
◯食事  七草御飯               ◯
◯留め椀 赤出汁 九条葱 揚げ 豆腐 なめこ
◯甘味  葛切り


春夏秋冬、日本ならではの四季の移ろいをダイナミック& しなやかに味わえるのが、此方の特徴の一つでもあるのだけれど、「冬」もまた素晴らしい。前回訪問時の「冬」はクリスマスシーズンだったが、今回はお正月明けということもあり、お品書きもいつもにも増して華やかさを増している。

まずは「2013」の細工の入った酒器(ボトルとセットになっている「春鹿」)で乾杯!
祝八寸も「新春の寿ぎ」という感じで田作りや子持ち昆布、伊達巻などのおめでたい品々があれこれとラインナップ。かわいらしい巳の器にはお赤飯と松の実が!!
椀物は「丸餅入りの白味噌のお雑煮」。わが家は毎年、角餅を入れた吸物仕立てのお雑煮なので、これは新鮮なアレンジでなかなか興味深くいただいた。

「ローストした豚肉」を柚子味噌でいただいた後は、いつもの「焼き胡麻豆腐」がサーブされる。独特の味わいでおいしいのだけれど、どなたかも書かれていたようにお醤油をかけなかったらどのようなお味になるのだろう?ちょっとトライしてみたいような気もする(笑)。と言いつつ、そろそろ「蕗の薹バージョン」の「焼き胡麻豆腐」が登場しているはずだ。あれは密かな好物なのでちょっと舌なめずり(笑)。
 
そして待望の「背子蟹姿盛り」が登場する。「甲羅の中にオレンジ色の「内子」とふんどしに抱えたプチプチの「外子」が魅力の「日本海の冬の味覚」だ。「今日まで生きてきてよかったー!」と思えるほどにおいしい。思わず無言で食べ進んでしまうが、横から「よりおいしい食べ方の指導」が入る(爆)。。。
殻をきれいに空にした後は日本酒を注いでいただく。さらにまいうーっ!!今年も食べられて感動した(大満足〜っ!)。

お造りは「ふぐの薄造り」「煮凝り」。横には鮟肝が添えられている(嬉)。
続いて「白子の塩焼」「ふぐの唐揚げ」、さらには「牡蠣のオイル焼き」が三つどもえとなったスペシャルプレートが登場(喜)。
牡蠣もおいしいのだけれど、ふぐ、いや、白子の塩焼がやっぱりベストのおいしさっ!!これはもう一つ食べたかった(笑)。

「蕪蒸し」は鯛、木耳、銀杏の組み合わせ。柔らかな味わいの餡が上品なおいしさを引き立たせる一品。
御飯物の前にまたまた当日のスペシャルプレート その2が運ばれてきた。とんでもなく大きな「牡蠣フライ」だ(驚)。どこ産の牡蠣かは聞き漏らしたのだけれど(汗)、今回、ご一緒した方の特別リクエストによるお品とのこと。ソースとベシャメルソースのようなタルタルソースが用意され、「お好みの食べ方でお召し上がりください!」とのこと。ミルキーでプックリと太った牡蠣は超美味!!思わぬお相伴にあずかってしまったのだけれど、このタルタルソースは密かに持って帰りたいぐらいに奥深い味わいだった。

御飯物は季節感あふれる「七草御飯」。これはコースの〆としても、あるいはお正月のご馳走三昧で疲れた胃袋を休めるのにピッタリの優しい食感の御飯だ。お粥でなくて御飯であるところがまた嬉しい。お代わりこそしなかったものの、やはりお弁当に包んでもらって翌日いただいたのだけれど、家族にも好評だった。
デザートに「葛切り」をいただいてごちそうさま☆


昨秋、鳴り物入りでスタートした「アイアンシェフ」も先日、ついに最終回を迎え、春の食材「たけのこ」をテーマにした対決は黒木さんが勝利して「有終の美」を飾った。すでに語り尽くされていることだけれど、そもそも、和食とフレンチを対決させることに意味はあるのだろうか???僭越ながら、私も「春のたけのこ」はやっぱり和食でいただきたい(笑)。
それに此方の「春先」の筍尽くしはまた色々と味わい深いのだ。。。
次回の訪問は5月(笑)。「初夏の味わい」がまた楽しみだったりする。。。


【'12年12月6日のレビュー('12年10月訪問)】


すでに「香箱蟹」の季節に入っているというのに、またまた季節外れのレビューにて失礼(滝汗)。
前回のレビュー以来、「松茸、松茸〜っ!」と毎晩祈っていたら、神さまが願いを叶えてくれた(嬉)。
散々食べ歩いた10月を締めくくるにふさわしい夜に再訪。まだ1ヵ月とちょっとしか遅れていないし(ん?)。


■今回いただいたお料理
◯先付  焼き胡麻豆腐 山葵
     岩手産松茸の炭火焼き         ◎
     鱧の叩き 梅肉 胡瓜  
◯凌ぎ  秋鮭いくらの蒸し寿し         ◯
◯お椀  土瓶蒸し 松茸 鱧骨出汁 三つ葉   ◯
◯八寸  柿なます 新銀杏 ばち子、柿玉子
     長芋、りんご、牛蒡と干瓢の松風、栗
◯お造り 大間の鮪、明石のもみじ鯛 
     妻もの色々
◯焚合せ 賀茂茄子と鴨の煮卸し         ◎
◯香の物 丹波京漬物盛り合わせ
◯食事  丹波栗の炊き込み御飯
◯止め椀 鯛出汁味噌汁 九条葱 揚げ 豆腐
◯甘味  葛切り 黒蜜

■今回いただいたアルコール
・とりビー
・麦焼酎を少々


「来週ぐらいで今年の松茸もおしまいですかねー!」と言いながらも、カウンターには「これでもかー!」とばかりに、立派な松茸が入った木箱が無造作に並んでいる。当日の松茸はすべて岩手県産とのこと。
折しも「アイアンシェフ」の放映がスタートしたばかりという時期の訪問ということもあり、その裏話に耳を傾けながらの宴となった。

「とりビー」で乾杯し、芳ばしい「焼き胡麻豆腐」をいただいていると、黒木さん自ら、目の前で先ほどの「岩手産松茸」を焼いてくれる。周囲に松茸特有の芳ばしい香りが立ちのぼり、ちょっとリッチな気分に(笑)。そしてお皿に「てんこ盛りの松茸」が登場する。「手で割いてお召し上がり下さい!」とのこと(嬉)。
すだちとお醤油が添えられているのだけれど、何もつけないでいただいた方が、松茸本来の滋味あふれる味わいを堪能できるように思う。一同、ほぼ無言となって目の前の「松茸」と対峙する(爆)。名残惜しいながらも、今、この時期だけの幸せな時間が刻々と過ぎていく(笑)。日本人に生まれたことに素直に感謝できる一瞬でもある。

「鱧の叩き」の鱧は韓国産とのこと。あっさりした味わいの「夏の鱧」に対して、「秋の鱧」はしっかりとした旨味とねっとりとした舌ざわりが特徴らしいという話は他店のレビューでも書いたが、韓国産のハモは国産に比較して骨や皮がやわらかく、身に脂ものっていてビタミンAも豊富なのだそうだ。たしかに夏にいただいたものよりも濃厚でこってりしているような印象。

こぼれそうなほどにいくらがトッピングされた「秋鮭いくらの蒸し寿し」は、柚子の香りを上品に効かせた一品。いくらのプチプチ弾ける感がたまらない。中に入っているのは高野豆腐、穴子、どんこの寿司飯だ。
そしておよそ1年ぶりに此方でいただく「土瓶蒸し」の登場となる。昨年の「土瓶蒸し」に比べると、中に入っている「松茸」の大きさに思わずのけぞりそうになる(爆)。「そろそろ松茸の季節もおしまい!」ということでサービスしてくれたのだと思うのだけれど、ちょっと入りすぎ(汗)。贅沢をいうようだけれど、私は昨年バージョンの方が好きかも(笑)。その分、「炭火焼き」に回して欲しかった(爆)。が、松茸と鱧のエキスをたっぷりと吸ったお出汁はやはりおいしい。過ぎゆく秋を満喫してしまった。

「八寸」もすっかり「秋仕様」。柿なますの上には新銀杏と松の実がトッピングされ、うずらの玉子を柿の実に見立てたり、ミニ毬栗があったりと遊び心満載だ。
三種の松風の中でも真ん中のりんごの松風がサッパリとして不思議な味わい。梅と紫蘇が隠し味として用いられているのだそうだ。

本日のお造りは「大間の鮪」「明石の紅葉鯛」。「仲買を通さないで直接買い付けた大間の鮪!」というお墨付きだったが、誠に失礼ながら、少し前に自宅でいただいた「大間の鮪」の方がおいしいように感じた(汗)。もちろん好みもあると思うのだけれど。。。
一方、「紅葉鯛」とは、冬に向って脂を蓄えた秋の真鯛のことで、春の「桜鯛」よりも美味しいともいわれているのだそう。たしかに「ねっとり」とした濃厚な旨味を感じたような気がした。

「賀茂茄子と鴨の煮卸し」も此方でいただくのは2回目。私の気に入っているお料理の一つだ。
前回は蔵王鴨だったのだけれど、今回は合鴨とのこと。相変わらず賀茂茄子のヘタの部分を蓋に見立てた茄子色の器は健在だった(笑)。鴨肉のお出汁を極限まで吸い込んだ賀茂茄子はやはり美味。濃厚なお味が大根おろしでやさしく中和され、ほっこりとおいしくいただくことができる。

〆の御飯は「丹波栗の炊き込み御飯」だ。お土産でいただいたことはあるのだけれど、お店でいただくのは初めて。お菓子のように大きな丹波栗がゴロゴロと入って食べ応え感はある。いつもお腹いっぱいになってしまうので、〆の御飯は店内で少しいただき、後はお土産として包んでもらうことが多いのだけれど、この丹波栗と、春の筍御飯は翌日になってもおいしくいただけるのがうれしい。
どちらかというと、ほたるいかなどのユニークバージョンよりは、などのノーマルバージョンの方が好きかも(笑)。季節によって色々な炊き込み御飯が登場するのも面白いのだけれど。。。

番組収録中のエピソードや苦労話等も聞かせていただいたが、今回、アイアンシェフとなられたことで、お店との両立も大変ではないかと思う。が、お店にいる時の黒木さんは一人ひとりの客と真剣に向き合い、客を120%以上満足させることに全神経を傾けるスーパー料理人(!)だし、お弟子さんたちのチームワークはさらにパワーアップしているように感じる。大変だとは思うが、どうかこれからも頑張ってほしい☆
そして今回もまた来年への「神さまへのお願いメモ」を枕の下に挟まなければ(笑)。
「私も香箱蟹がいただきたいで〜すっ♡!!」。

  • 香箱蟹いただきましたo(^_^)o 島根産だったかな。。。
  • すっぽんの丸鍋。明日はお肌がトゥルトゥルーのはず(笑)。
  • 遠州灘の太刀魚。まるでうなぎのようにフワトロでした。まいうー❗️

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4位

レストラン バカール (神泉、駒場東大前、渋谷 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2012/06訪問 2012/06/25

「タナボタ」の夜(vol.4)。

※再訪して写真を追加したので更新させていただきます(最初の34枚が追加した写真です)。


全然電話がつながらないのであきらめていたのだけれど、ラッキーなことに「タナボタ」のゴールドチケット(!)が舞い込んできた(嬉×∞)。
今回は3月からスタートしたという「一日一組限定の『おまかせコース』(基本10品で8,800円/税込み)」をいただいてみることにした。
相変わらず「限定」という言葉には弱い(笑)。

テーブルの上には2段になったアクリル板が置かれている(驚)。辛口の「泡」「ビール」で乾杯して当夜の宴がスタートした。


■今回いただいたお料理は下記の通り(一日一組限定のおまかせコース)。
1.〜アペリティフのいろいろ〜
・五つの味に仕上げたトマト
・ランド産フォアグラの最中
・冷凍タマゴとブーダン・ノワール
・四万十川のトマト『狼桃』のガスパチョ 
・セロリラブと蛤のカレー風味  
・スズキのクロケット
・清流の中の稚アユ
2.〜植木鉢〜
日本各地から取り寄せた有機野菜と能登産ズワイ蟹とカニミソの“フレンチ”バーニャカウダ 
3.『焼きフォアグラ』のラビオリ 北海道グリーンアスパラガスのクレームと共に
4.ブルターニュ産『オマール・ブルー』 その身を詰めた花ズッキーニ
5.ブルターニュ産ウズラとリード・ボーのパイ包み焼き または尾崎牛『いちぼ』肉のロースト
6.アヴァン・デセール またはチーズ またはストゥブご飯
7.甘いもの
8.ほおずきのキャラメリゼ
・自家製パン
・コーヒー

■当日いただいたワインは下記(おすすめワインコース(5杯で5,250円)をセレクト)。
1.辛口の泡
2.Bourgogne Aligote 2009
3.Pía Verdejo (Rueda) 2010
4.Carmes de Rieussec 2006
5.MEURSAULT 2008 Domaine Bernard bonin
6.ど忘れ(恥)!!


「何に使うのかしらん?」と眺めていたアクリル板に次々と「アペリティフのいろいろ」が並べられていく(驚)。「五つの味に仕上げたトマト」「清流の中の稚アユ」は食したことがあるが、大半は初めて。「かわいい〜っ!」とため息をついたり、「おいしい〜!」と目を細めたり、「すごいよねーっ!」と感動の言葉を口にしながらしみじみと味わう。この日、特においしいと思ったのは「ガスパチョ」「蛤」
四万十川の清流のせせらぎが聞こえてきそうにみずみずしい風味の「ガスパチョ」に感激。ぷっくりとした大きな「蛤」はしっとりと柔らかな食感。ほっこりと身のしまった「スズキ」とアイデアに唸らされた「ブーダン・ノワール」も負けないぐらいのおいしさだった。
一方、「フォアグラ最中」は最近、流行っているようでよく見かけるお品。皮の部分はパリパリでおいしかったが、具の部分の印象はいささか弱め。が、ちょっとずつ色々とビジュアルも楽しみながら味わえる「アペリティフづくし」はうれしいサプライズだった。

定番の「バーニャカウダ」は今回は「植木鉢バージョン」(!)で登場する。東京は夏に入りかけたばかりというのに、すでにイタリアから「秋の味覚」のポルチーニ茸が届いたとのこと。黄色い大きなお花はたしか「ナスタチウム」だったかと。。。もちろん此方もいただく。

続いて登場するのが、「『焼きフォアグラ』のラビオリ 北海道グリーンアスパラガスのクレームと共に」。大好物のフォアグラちゃんが、グリーンアスパラガスのクレームの中に浮かんでいる一皿。少しずつチビチビと味わっていただくのだけれど、とろとろのフォアグラとグリーンアスパラガスの織りなすハーモニーといったらっ!!この日一番気に入ったお料理の一つだった。

お魚料理は「ブルターニュ産『オマール・ブルー』 その身を詰めた花ズッキーニ」。さっき金山さんが見せてくれた「オマールくん」が、お皿の上に鎮座ましましている(笑)。「ごめんねぇ!ちゃんと食べてあげるから成仏してねぇ!」と謝りながらいただく。プリプリっとした「オマールくん」のおいしさもさることながら、カラリと揚がった「花ズッキーニ」(オマールくんの身が詰まった!)のおいしいことといったらっ!!この日、二番目に気に入ったお料理だった。

メインは「ブルターニュ産ウズラとリード・ボーのパイ包み焼き」または「尾崎牛『いちぼ』肉のロースト」のいずれかの選択。此方でいただいたことのない「いちぼ」にも惹かれたのだけれど、前日もステーキだった私には2連ちゃんの牛肉はキツい。そんな訳で今回は多数決で「ブルターニュ産ウズラとリード・ポーのパイ包み焼き」をいただく。かなり濃厚なテイストだが、うずらということもあり、パイ包み焼きとしては比較的に食べやすいかもしれない。
それでも少しずつ色々と前菜をいただいたせいか、かなり満腹感はある。

今回は〆に「桜海老の炊きあげご飯」をどうしてもいただきたくて訪問したはずなのに、もうあまり余力は残っていない(汗)。そんな訳で「桜海老のご飯」は友に一口分けてもらうことにして、私は「アヴァン・デセール」を選択。
いちごをあしらった優しい感じのストロベリーのムースだった。もちろん、「桜海老の炊きあげご飯」もしっかりと味見。ほんわりと芳ばしい桜海老がたっぷりトッピングされたご飯は予想していた通りに美味。

グラン・デセールは今回も「クレーム・ブリュレ」をセレクト。アーモンド・ヌガーや葡萄、生クリーム、チョコレートの焼き菓子などがトッピングされ、少しよそゆきのイメージ。添えられたアールグレイのアイスクリームもあれこれとトッピングされている。友人たちのデザートも一口ずつ味見させていただいたのだった。。。

この日のお会計は「おまかせコース」(8,800円)と「ワインオススメコース」(5,250円)に最初の泡とサービス料をプラスして約1.6万。いつもに比べると少しお高くなってしまったが、その分、満足度も高い内容だったと思う。
一日一組限定ということだが、何度か此方をリピートしている方には特にオススメ(予約の際にリクエストを!)。但し、品数は多くなるので、できるだけお腹を空かせた状態で訪問された方がよろしいだろう。


相変わらず、金山さんパワーは全開だったが、今回はキレイなお嬢さん方と一緒の女子会(!)ということもあり、さらに絶好調だったようだ(爆)。
一体、次回はいつ訪問することができるのだろう?「タナボタチケット」を譲ってくれたお友だちには心から感謝したい☆


【'12年3月20日のレビュー('12年1月訪問)】

予約困難な超人気店の一つである此方に三度目の訪問を果たしたのは1月のこと。
以前は「20時過ぎのスタートで良いなら」という条件付でゲットできたこともあった「プラチナシート」も最近はとみに入手が困難になっているようだ(汗)。
今度はいつ訪問することができるのだろう。。。

■今回いただいたお料理は下記の通り。

1.アミューズ:薩摩芋のブリュレ、フォアグラのロースト乗せ
2.日本各地から取り寄せた有機野菜と能登産ズワイ蟹とカニミソのバーニャカウダ 

3.北海道根室産白子とアスパラガスのムニエル、酸味を効かせたトマトとケッパーの焦がしバターソース(二人でシェア)

4.冷製コンソメゼリーとカリフラワーのムース、根室の塩水ウニと共に(二人でシェア)

5.ブルターニュ産うずらに麦を詰めて丸ごとロースト、ポルト酒の薫るソース

6.ツブ貝とブルゴーニュバターの炊きあげご飯(二人でシェア)
 イベリコ豚の鉄鍋炊きあげご飯(二人でシェア)
7.オレンジのクレームブリュレ レモンのアイスクリームと共に

8.自家製生キャラメル

・自家製パン
・コーヒー


■当日いただいたワインは下記。

1,Crémant de Bourgogne/NV

2.Chardonnay 2009 / Pepperwood Grove

3.BOURGOGNE PINOT FIN 2009
4.Château Chapelle d'Aliénor 2008


すでに耳タコだとは思うが、此方のすごいところはわずか5,250円という圧倒的CPを誇る基本おまかせコースが楽しめることにある。しかも、その一品一品がなかなかに芸が細かく、最初から最後までワクワクし通しの「女子の心鷲づかみ」のお料理ばかりなのだ。予約のハードルが高くなるのも大いに頷ける話だ(汗)。


今回もアミューズからまるでデザートのような心憎い演出に驚かされてしまった(笑)。ミニサイズの「薩摩芋のブリュレ」にはやはりとても小さい「フォアグラのロースト」がチョコンと載り、ほんのりと甘い薩摩芋がフォアグラの旨みを際立たせている。おつきだしからフォアグラが登場するなんてラッキー・デーだ(笑)。
バーニャカウダのお野菜類は「一足早い春」を感じさせるラインナップ。
なお、このバーニャカウダは、お店の通販ページで「バカールそのまま野菜BOX」としての販売もスタートされたとのこと。
そしてこの日、私が最も感銘を受けたのが「北海道根室産白子とアスパラガスのムニエル、酸味を効かせたトマトとケッパーの焦がしバターソース」「冷製コンソメゼリーとカリフラワーのムース、根室の塩水ウニと共に」の二品だった。濃厚な白子の旨みを引き立てる芳ばしいバターとケッパーとトマトの香り。。。その独特のネットリ感を和らげてくれるのが、爽やかな酸味のエスプーマ(たしか柑橘系だったと記憶)とグリーンアスパラだ。一方「冷製コンソメゼリーとカリフラワーのムース、根室の塩水ウニと共に」は、たっぷりの甘いウニにツブ貝の魚介類、カリフラワーのムース、コンソメゼリーがカクテルグラスの中で三位一体となってパーフェクトなお味を醸し出す一品。カクテルグラスの足もとには大好物の「蕗の薹」のフリットが添えられていた。

お肉料理は初心に戻ってということで「ブルターニュ産うずらに麦を詰めて丸ごとロースト、ポルト酒の薫るソース」をセレクト。此方は初回訪問時にいただいたことがあるので、此方もお魚料理同様に二人で二品をシェアしてもよかったかもしれない。
『意気込み』鉄鍋炊きあげご飯は「ツブ貝とブルゴーニュバターの炊きあげご飯」「イベリコ豚の鉄鍋炊きあげご飯」を二人でシェア。双方共においしくいただいたのだけれど、この日の勝負は前者の勝ち(笑)。ま、好みの問題もあるのだけれど。。。
デザートは争いを避けて(爆)、「オレンジのクレームブリュレ レモンのアイスクリームと共に」をセレクト。他のデザートに比較すると、ちょっと大人しい印象!と思ったら、シフォンケーキとサッパリとした食感のレモンのアイスクリームがつく(ほっ!)。この日のデザートの中では、目の前で金山さんが作ってくれる「リンゴのクレープ」がとてもおいしそうに見えた。次回(プラチナシートがゲットできれば)はあのクレープがいただいてみたいかな♪

この日はこれだけ飲み食いして1.15万円。おいしすぎるお料理の数々、そして良すぎるCPの素晴らしさに圧倒されてしまう。そして再び予約電話と格闘する訳だが、最近はずっと連敗続きだ(涙)。
ツィッターで空席情報が流れるようになってから、タナボタの偶然キャンセル狙いもできなくなった(汗)。
どこかのブログで見かけたが、空席情報を出したらわずか5秒後(!)にはお席が埋まったのだという(驚)。
常に満席状態をキープしておきたいというお店側の気持ちも理解できるが、ファンの一人としてはもうちょっとだけアナログな部分が残っているとうれしいかな。
例えば、某フレンチ店ではHPのトップページにキャンセルによって生じた空席情報を掲載している。
人気店の此方であれば1週間前、いや、たとえ3日前だとしても、ツィッターで空席情報を流せば、あっという間にお席は埋まるだろう。以前のようなタナボタ偶然キャンセルが時には狙えるように、システムを一考していただけると有難いと思う。


【'11年11月23日のレビュー('11年10月訪問)】

およそ4ヵ月ぶりの再訪。
今回は遅めの時間のスタートで、しかもテーブル席だ。

●今回いただいたお料理は下記の通り。

1.アミューズ:
2.日本各地から取り寄せた有機野菜と能登産ズワイ蟹とカニミソのバーニャカウダ 
3.稚鮎のフリット
4.シャテーニュ栗のブルーテ フォアグラとチンタセネーゼの生サラミと
5.アイルランド産仔羊のロースト にんにくとローズマリーの香り
6.鶏肉とトリュフ、九条葱の鉄鍋炊き上げご飯
7.渋皮煮のマロンパイ 渋皮栗のアイスクリームと共に
8.ほおずきのキャラメリゼ
・自家製パン
・ハーブティ

●当日いただいたワインは下記。
・スパークリングワイン
・Bourgogne Pinot Noir 2008
・ Cotes du Rhone mon Coeur 2008


相変わらずの中身の濃い内容に圧倒されてしまう。
今回、特に感動したのが、4の「シャンテーニュ栗のブルーテ フォアグラとチンタセネーゼの生サラミ」と。「ブルーテ」とは「ビロードのようになめらか」という意味合いらしく、文字通り、シルクのようになめらかな栗味のスープの中に大好きなフォアグラちゃんと栗のスープ。これにフォアグラのソテとトランペット茸、スライスして揚げ栗とゴロンとした栗と柿の実の欠片が浮かんでいる。まさに「秋の味覚満載!」の一皿。それをチンタセネーゼの生サラミと合わせていただくというのだから、思わずおいしくて無言になってしまう(笑)。。。
5の「アイルランド産仔羊」はカブやアーティチョークなどのお野菜類を豊富にあしらって仕上げた一品。添えられたソースもおいしく、岩塩をつけていただくと、またちょっと違った風味が楽しめるのが◎。
今年最後という「稚鮎のフリット」もおいしかったし、〆の「鶏肉とトリュフ、九条葱の鉄鍋炊き上げご飯」も完璧なおいしさ。忘れてならないアミューズの「モーニングセット」(!)はうずらの目玉焼きとのこと(爆)。小さなスプーンに添えられた白トリュフの雫をかけていただくという心憎い演出(笑)。

そしてデザートは、やはり秋色満載の「渋皮煮のマロンパイ 渋皮栗のアイスクリームと共に」。。。本当は別のデザートが食べてみたくて死闘(別名:「大人げない争い」ともいうらしい・笑)を展開したのだけれど敢えなく撃沈(爆)。でも、結果的には此方の方が正解だったかも。何よりも旬の栗がゴロゴしておいしかったし(決して負け惜しみではなく・笑)。

最後はハーブティー、そしてプチフールはまたまたかわいらしい演出の「ほおずきのキャラメリゼ」をいただいてごちそうさま♪
スタートが遅かったこともあり、ワインを楽しみながら食べ終わった頃にはなんと!最後の客となってしまっていた(汗)。

ソムリエである金山氏のサービスについては好き嫌いが大きくわかれるようだが、カジュアルで親しみやすい独特のサービスはこの店のウリの一つでもあるし、常に客と同じ目線に立とうとするその姿勢には共感さえ覚える。
但し、いい年をした男性客には少々、受け入れがたいかな(笑)。ま、そこらへんが女子受けする店としての高ポジションをキープし続けている理由の一つかもしれない。

この日は散々飲み食いしてお支払いは1.3万弱。お料理に対してのワインの値付けが若干お高めかもしれないが、このお値段は魅力的だ。ちなみに先日訪問した某フレンチのほぼ半額の値段であることを書き添えておこう。

次回の訪問予定は来年の1月。相変わらず予約が困難なお店だが、季節ごとに再訪したいお店の一つだ。


【'11年8月15日のレビュー('11年6月訪問)】

「予約がとれにくいお店へ行こう」シリーズ第3弾は此方(笑)。此方も某店と比べると信じられないぐらいの手軽さで予約完了・・・。
訪問は梅雨の合間の6月のとある夜。渋谷駅から地図を片手に徒歩でアクセス。「オレンジ色の外観」の此方を見つけた時にはちょっとうれしかった(笑)。

すでに皆さまもご指摘の通り、カウンター7席、テーブル6席のとても小さなレストランだ。此方のすごいところは、おまかせ5品から成るコースが、わずか5,250円(!)でいただけることにある。しかも、そのお料理内容がそれぞれに手の込んだものであるところがまたすごい。

この日はアペリティフの「ダブルカシスのキールロワイヤル」(1,200円)をいただきながら、ソムリエである金山さんのお料理の説明に耳を傾ける。そして最終的に絞り込んだのが下記のお料理だった。

1.日本各地から取り寄せた有機野菜と能登産ズワイ蟹とカニミソのバーニャカウダ
2.稚あゆのフリット
3.浜名湖産うなぎとフォアグラのマリアージュ マンゴーのインパクト
4.ブルターニュ産うずらに麦を詰めた丸ごとロースト ポルト酒薫るソース
5.鉄鍋炊きあげご飯
 ・黒あわびとズッキーニ、海草バター
 ・ 鰯とフォアグラ
6.薔薇の香りを封じこめたフランボワーズとショコラの球体のパフェ

■当日、お料理に合わせていただいたワインは下記の通り。
1.アペリティフ(キールロワイヤル)
2.Leon Manbach Alsace Riesling 2009
3.Spice Route Chenin Blanc 2008(南アフリカ・ミディアムボディ)
4. SAUTERNES 2006 Carmes de Rieussec(ソーテルヌ)
5.Cono Sur 20 Barrels 2008 Pinot Noir(チリ・ミディアムボディ)
6.Chateau Fondouce cuvée Juliette 2000(ラングドッグ)
7.Guy Lheraud Cuvee du Petit Buis


最初に「アミューズ」として登場するのが、キャラメリゼされたプチトマト。なんでも「5つの味」(甘・酸・塩・辛・苦)が楽しめるトマトのこと(驚)。なんとか5つの味を確認しようとモグモグするのだけれど、ちと難しかったような(汗)。
そして自家製のパンがバスケットに盛られて登場。コースにはお好きなパンが一つ選べるとのことで、あとはプラス料金でお代わり追加とのこと。ロゴが焼き込まれたブリオッシュを一つずついただいて、フォカッチャとくる実入りパンをシェアすることに・・・。

最初のお料理は「日本各地から取り寄せた有機野菜と能登産ズワイ蟹とカニミソのバーニャカウダ」。写真の通り、まるで「草月流」の生け花(失礼!)のようなてんこ盛りのビジュアルで登場する。いずれのお野菜もそのまま何もつけずにいただいてもおいしいのだけれど、特筆ものは別皿に盛られたとうもろこし(ひげまでいただけるとのこと)と丸十、そして紫空豆(たしか鹿児島産とのこと)、そしてその手前の緑色の葱のような葉のお野菜。
「口の中に入れて、噛んでみてください」と金山さん。おそるおそる噛んでみると「!」。。。なんと!牡蠣の味が口中に広がってくる(驚)。「ベジタブルオイスター」とも呼ばれる「サルシフィ」(西洋ゴボウ)というお野菜なのだそうだ。実に不思議な味のお野菜だった。
余ってしまった「能登産ズワイ蟹とカニミソ」は単体でいただいてもまいうーっ(笑)。ワインがどんどんと進んでしまう(汗)。

泳いでいるようないでたちで登場する「稚あゆのフリット」はヴェールのような薄い衣が特徴的な熱々の一品。少し前に某所でいただいた稚あゆよりも苦みがやや強くて存在感を主張するフリットは、南アフリカの「Chenin Blanc」と共にいただく。「Alsace Riesling」の青リンゴを思わせるしなやかな酸味も素晴らしかったけれど、此方のフレッシュな果実味が稚あゆの苦みととてもよく合う。

続いて登場した「浜名湖産うなぎとフォアグラのマリアージュ マンゴーのインパクト」に合わせるのは貴腐ぶどうを使った甘口の「 Carmes de Rieussec」(ソーテルヌ)だ。
フォアグラにうなぎ、しかもマンゴーの組み合わせは、まさに大好物の三重奏だ(爆)。いただいたことがない分、期待感が高まるのだけれど、これは予想していた以上の素晴らしいお味だった。それぞれ単体でいただいてもおいしい食材がお皿の上で融合。グイグイとまだ知らない新しいおいしさの世界へと誘ってくれる。もっと濃ゆい感じになるのかなーと思っていたのだけれど、マンゴーを加えることによって意外にサッパリとした食感が楽しめたのが新鮮だった。

「ブルターニュ産うずらに麦を詰めた丸ごとロースト ポルト酒薫るソース」は、チリのビノノワール「Cono Sur 20 Barrels 2008」と共にいただく。ラベルに【20バレル】とあるのは、厳選されたブドウからわずか20樽しか仕込まれない限定生産品なのだそうだ。最初にココットで焼き上がったばかりのうずらがお目もじになり、その後、一人分ずつカットされ、ソースがかけられてサーブされる。麦とライス(?)がたっぷりと入ったうずらは柔らかくてジューシーな味わい。やや甘酸っぱいソースとの相性もバッチリ!

そして芳醇な樽香が立ちのぼる「Chateau Fondouce」がグラスに注がれ、「鉄鍋炊きあげご飯」の登場を待つ。小さなプチココットで登場するのは「黒あわびとズッキーニ、海草バター」「鰯とフォアグラ」のご飯だ。二人でシェアして半分食べた後に交換したのだけれど、いずれもご飯がピカピカで立っている感じでとてもおいしい。その上にトッピングされた黒あわびとズッキーニのおいしいことといったらっ!!これはもう一杯食べたいぐらいだった(笑)。一方の「鰯とフォアグラ」もおいしいのだけれど、せっかくのフォアグラがちょっと鰯に負けちゃっているような印象も。。。いや、鰯とフォアグラでこれだけのおいしさを実現していること自体がほとんどマジックではあるのだけれど。。。

デザートは散々悩んだ挙げ句に(選択肢がやたらに多いし・汗)「薔薇の香りを封じこめたフランボワーズとショコラの球体のパフェ」なるデザートをセレクト。いやぁ、このデザートのプレゼンテーションが素晴らしすぎっ!!フランボワーズの熱いソースを上からかけると、本当に「薔薇の香り」がっ(驚)。そして中からはフランボワーズとショコラのパフェが顔を覗かせるといううれしい趣向。この見せ方は、今まで食べ歩いてきた中で、最も感動したデザートの一つだったかもしれない。お味的にもサッパリとした食感で◎。
この素晴らしいデザートと共にいただいたのが、デザートワインの「Guy Lheraud Cuvee du Petit Buis」。甘いブランデーのような芳醇なテイストが印象的だった。

この後はハーブティーと小菓子の自家製生キャラメルをいただいてごちそうさま。
自家製生キャラメルまで完璧なおいしさでほとんどノックアウト状態に(笑)。

ワインをガッツリといただいたこともあり、お支払いは一人1.4万強。私たちのようにワインを飲まなければ、たぶん1万ちょい越えぐらいで収まるのではないだろうか。何よりもこの内容で、この立地で「5,250円」という抜群のCPを保持していることが素晴らしいと思う。しかも金山さんがお料理に合わせて勧めてくれるワインの面白さも、ワインが好きな方にとっては一興だろう。金山さんの話術とサービスにすっかりと魅了された夜となった。

予約のとりにくさは尋常ではないけれど(予約は2ヵ月先まで可能)、四季の移り変わりと共にリピートしたいお店がまた一つ増えてしまった(汗)。


今回の「予約が取れにくいシリーズ」の3店舗の中では最も気に入った店。★5つを進呈したいところだが、次回訪問(予約が入れられれば・笑)までのとりあえずの暫定ポイントとして★4.5を進呈させていただきたいと思う。

  • 五つの味に仕上げたトマト
  • アペリティフいろいろの完成形
  • 冷凍タマゴとブーダン・ノワール

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5位

フロリレージュ (外苑前、表参道、乃木坂 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥10,000~¥14,999

2012/11訪問 2015/03/27

モンドールチーズの反則技 vol.4。

※再訪して写真を追加したので更新させていただきます(追加した写真は最初の16枚です)。

およそ半年ぶりの再訪。
この日は夜の予定も入っていたので、ランチは軽めに(えーーっ!!)。

■当日いただいたお料理
1.アミューズ:□いグリーンオリーブ

2.前菜:アワビとカスベのブイヤベース
3.メイン:和歌山県産紀州赤鶏のロースト
4.メイン二皿目:和歌山県産紀州赤鶏のフランとレバーのペースト
5.デザート:発酵乳のアイスクリームとモンドール・チーズのチョコレート・スフレ
・カプチーノ
・プチフール(ほおずき)

■当日いただいたアルコール
1.(泡)NICOLAS MAILlART Brut Platine 1er cru
2.(白)Chassagne Montrachet 2010 Morey-Conffinet
3.(赤)Marsannay Domaine Bruno Clair


この日は6名の会(個室利用)だったのだけれど、先月も来店されていた方がいたため、急遽、メニューにも変更があった模様。
ほとんど全員が「足赤海老とセップのソテー」を前菜に選ぶ中、敢えて一人だけ「アワビとカスベのブイヤーベース」にチャレンジ!
アワビの貝殻の香り高いスープの中には、アワビ、カスベ、ホタテが!!アワビの肝を練り込んだパスタは深海の奥底にいるような不思議なテイスト。エスプーマからはほんのりとニンニクのアクセントが!!試しにディスプレイ用という若布もいただいてみたけれど塩辛かった(笑)。

メインの「和歌山県産紀州赤鶏のロースト」は丸ごと焼いているとのことで、皮の部分はパリパリッと芳ばしく、お肉の部分はしっとりと抜群の火入れ感。手前がモモ肉でうしろが胸肉だそうだけれど、個人的には胸肉の方が柔らかい感じで好きかも。トリュフ効果もあって双方共においしくいただけた。
メイン二皿目は、同じく「和歌山県産紀州赤鶏のフランとレバーのペースト」。思わず「デザート?」と見間違えてしまいそうなフランの上には、やはり赤鶏のレバーペーストを塗り込んだ薄いバゲット状のものが添えられている。
このレバーペーストが何とも上品な軽い味わいで◎。ちょっとクセのあるお菓子を食べているような感じさえある。
一方のフランはコンソメを凝縮したような濃厚な味わい。今回は「赤鶏」のおいしさが余すところなく楽しめたメイン構成だった。

デザートはモンドールチーズの誘惑に負けてしまった(笑)。お願いしたのは「発酵乳のアイスクリームとモンドール・チーズのチョコレートのスフレ」。モンドールチーズだけでもおいしいのに、そこにチョコレートを加えてしまうとはもう反則技(笑)!この濃厚な組み合わせが、いささか酸味のある発酵乳のアイスクリームと好対照!!
今まではチョコレートのオムレツが一番好きなデザートだったのだけれど、今回のモンドールチーズ・チョコレートはあのオムレツを超えるおいしさだったかもしれない。

最後にカプチーノとほおずきのプチフールをいただいてごちそうさま☆


ランチのお値段は4,200円(税込み)+サービス料10%と、この内容のお料理に対するCPの素晴らしさは特筆もの。
私はいつも呑み助の友人たち(!)と一緒のことが多いのでお昼からガンガンに攻めてしまうのだけれど(この日のお会計は9千円+α)、そんなに飲まれない方であれば、相当なお得感が味わえるのではないだろうか。
此方も予約が取れにくいお店の一つではあるけれど、季節の移り変わりと共にリピートしたくなるお店だ。


【'12年6月5日のレビュー('12年4月訪問)】

今年のGWは此方のランチからスタート!!
今回はお友だちがお席をゲットしてくれたお陰でおよそ3ヵ月ぶりの訪問を果たすことができた(嬉)。

■当日いただいたお料理は下記の通り。
1.アミューズ:□いグリーンオリーブ
2.前菜:仏産ホワイトアスパラガスの塩釜焼き アスパラムース、ウニと烏賊添え
3.メイン:宮崎牛モモ肉のロースト エシャロットソース
4.メイン二皿目:宮崎牛シビレのロースト 菜の花、モリーユ茸添え
5.デザート:石川県五郎島金時とホワイトチョコレート
・パン
・ハーブティー
・プチフール:山形・「佐藤錦」のパート・ド・フリュイ

■当日いただいたワインは下記。

1.泡:Nicolas Maillart Brut Platine 1er Cru N.V

2.白:BEAU PAYSAGE "TSUGANE" Chardonnay 2009
3.赤:Yoichi Nobori Kyumura 2010 Pinot Noir Domaine Takahiko Soga
4.赤:BEAU PAYSAGE "TSUGANE" la montagne 2010


此方のランチは前菜、メイン、デザートからお好みのお品を選ぶスタイルなのだけれど、今回はデザートを除いてちょっと外してしまったかなーというのが正直な感想(自己責任・汗)。。。
アミューズは此方のスペシャリテの一つということで、泡ともよく合うクリーミィーなテイスト。
塩釜焼きで登場する「仏産ホワイトアスパラガス」はスタッフの方が目の前で釜開きしてくれるというダイナミックなプレゼンテーション付(笑)。初夏を思わせるほわほわのおいしそうな香りが立ちこめる。
このアスパラガスはウニと烏賊のソースとアスパラムースで美しく彩られて再登場する。全体的に柔らかそうな雰囲気は醸し出しているのだけれど、うーん、肝心のホワイトアスパラガスがーーっ!!
もうちょっと柔らかい方が好みかもしれない。ナイフじゃないとカットできなかったし(笑)。
昨年の今頃、某店でもホワイトアスパラガスをいただいて辛口レビューを書いた記憶があるのだけれど、せっかくのホワイトアスパラ、あまりいじらないで素材の旨味をもっと引き出した調理法の方が私は好きかも。わがままをいって申し訳ない(汗)。
お友だちの前菜「フォアグラと焼き茄子」を選んだ方が正解だったかも。。。スプレーで「シュッ!」とひと吹きしていたのはブラックペッパーの香りとのこと。

メインは「本日は宮崎牛の『シビレ』があと2名様分ご用意できます!」とのことで限定ものに弱い私は迷わず即決(呆)。一皿目は「宮崎牛モモ肉のロースト エシャロットソース」。柔らかな牛モモ肉にたっぷりとかかったエシャロットソースが◎。横に添えられたカブのピューレもカブ単体もほっこりおいしくいただけた。
そしてメイン二皿目が限定お二人様の「宮崎牛シビレのロースト」だ。「シビレ」とは牛さんの「膵臓」(胸腺)部位のこと。が、「シビレ」と聞いた途端、私の頭の中では「リードヴォー」に変換されてしまったのだった(汗)。
弾力のある割としっかりとした肉質の「シビレ」はコクがあってとろけるような食感もあるのだけれど、うーん、ちょっとイメージしていたお味とは違ったかなぁ(笑)。菜の花と濃厚なお味のモリーユ茸が添えられ、全体的にかなり脂っこいテイスト。お昼からいただくにはちょっとヘビーすぎたような気も。たぶん内臓系を食べ込んでいる方なら「絶賛」されるお料理だとも思うのだけれど、ちょっと私にはハードルが高すぎたかも(汗)。
いや、「限定」という言葉に惑わされた自分を恥じたい(爆)。

そんな中でデザートの「石川県五郎島金時とホワイトチョコレート」は起死回生の出来映えの一品(嬉)。こっくりとしたスウィートポテト仕立ての石川県五郎島金時とホワイトチョコレートのアイスクリームがお皿の上で和と洋の絶妙のハーモニーを奏でていた。

また、今回、素晴らしかったのはワイン。ワインに詳しい友のセレクトで、泡以外はすべて日本のワインでお願いしてみたのだけれど、これが大当たり。「ヨイチノボリ」「ヴォー・ペイサージュ」も名前を聞いたことはあったのだけれど、いただくのは実は初めて。両醸造元のワインに対する想いは写真のボトルに書かれた解説をお読みいただくとして、「TSUGANE」のまろやかなおいしさといったら!!
須玉インターのすぐ近くでこんなワインが作られていたなんて知らなかった(汗)。。。
前回、日本酒が登場して驚いたりもしたのだけれど、今回は知る人ぞ知る日本の名ワイナリーのワインの品ぞろえに驚かされた。


初回訪問時に比べると、いささか感動の度合いは薄れてしまったが、日本のワインのおいしさに改めて触れることができたので、ランチの総合評価はそのままキープで持ち越したいと思う。また、夜の訪問よりもランチの方がCPも含めて満足度は高いように思う(お料理の選択さえ間違わなければ・笑)。
また次回も「棚ぼた」のお誘いにありつくことができるように、「フロリの神様」にお祈りを捧げたい。
神様、おねがいっ☆


【'12年3月15日のレビュー('12年1月訪問) 】

およそ半年ぶりの再訪。
焼けつくように暑い夏の日の「華やかな午餐のときめき」が忘れられなくて、今回は「女子会@ディナータイム」を敢行してみることにした。
当日は4人だったが、奥にある個室をゆったりと使用(嬉)。

■当日いただいたお料理は下記の通り。
・□いグリーンオリーブ
・厚岸産牡蠣のムニエルとカリフラワーのソルベ
・フォアグラのポワレ トリュフのソース
・ひみの寒ぶりのポワレ 浅利とのりのソース
・岩手山ホロホロ鶏のローストとそのラヴィオリ
・キウイフルーツのシャーベットとサントモールのムース
・トリュフショコラ

■当日いただいたワイン。
1.泡(銘柄失念・汗)
2.Sancerre 2010
3.CHATEAU MEYNEY 2008
4.姿(黒姿)純米吟醸生原酒 “Black Impact”
5.Beaune 1er Cru Aux Coucherias 2003
6.Morgon Cote du Py 2008
7.GEWURZTRAMINER MAMBOURG 2002


お付きだしは「玉ネギのクレープ」。ミニ玉ネギのお皿に盛られて登場した(笑)。
此方のスペシャリテでもある「□いグリーンオリーブ」は、乾燥させたオリーブをフレンチトーストに練り込んで仕上げたものなのだそうだ。今回も専用のお皿(四角い窪みのある)にどっかりと収まっていた。もちろんお味は完璧!!
衣をつけて焼きあげた肉厚ぷっくりの「厚岸産牡蠣」は、カリフラワーのサラダと共にいただく。パウダー状のシャーベット、ジェル状のもの、そのすべてがカリフラワーをアレンジしたものなのだそうだ。この「カリフラワー・マジック」(!)に合わせるのは「Sancerre 2010」
やがてグラスに「CHATEAU MEYNEY 2008」が注がれ、「フォアグラのポワレ トリュフのソース」が登場する。大きな目玉焼きの向こうにトロトロのフォアグラちゃんとトリュフがーーーっ(喜)!!
まさかフロリで「目玉焼き?」というのは冗談で、黄味部分が卵の黄身とミモレット、白身部分が卵の白身とマッシュポテトなのだそうだ(驚)。辛くない胡椒のツブツブの正体は「黒トリュフ!」だった。大好きなフォアグラちゃんをミモレットとマッシュポテト、さらにはトリュフといただけるなんて、まさに夢の饗宴だ。

続いて登場するのが、「ひみの寒ぶりのポワレ 浅利とのりのソース」「ぶり大根」をイメージしたという通り、ヴェールのように聖護院大根をまとい、脂ののった鰤には、春風のようなやさしい味わいの浅利とのりのソースがとてもよく合う。そしてこの「ひみの寒ぶり」に合わせるのは「白のグラスワイン」らしい。
と、一口いただいた瞬間、一斉にざわめく(呆)。「これ、ワインじゃないでしょ!」「日本酒???」
さすがに普段からよく嗜んでいるだけのことはある友人たちだ(笑)。その、一見、グラスワインのような液体は、「姿(黒姿)純米吟醸生原酒 “Black Impact”」とのこと(笑)。日本酒好きの川手シェフのお気に入りということで、本日の「ひみの寒ぶり」のお料理に合わせての特別な1杯だったらしい。シェフの粋なはからいに多謝!!

ラギオールのナイフでいただく「岩手山ホロホロ鶏のローストとそのラヴィオリ」「Beaune 1er Cru Aux Coucherias 2003」と共に。岩手・石黒農場産というホロホロ鳥は左が胸肉で右がもも肉(たしか)。一度揚げたお肉をさらに焼きあげるという独特の調理法により、皮はパリパリに、お肉はフルフル&ジューシーに仕上がっている。添えられているのは大鰐温泉もやしと菜の花のピューレ。ホロホロ鳥のおいしさを再認識したお料理だった。
メイン二皿目の「ラヴィオリ」には「Morgon Cote du Py 2008」を合わせて。このアーティスティックなお料理のテーマは「ひよこからとりへ」。というのも、濃厚なお味が凝縮されたラヴィオリを引き立てる役割を担っているのが、「チーズとひよこ豆のピューレ」なのだそうだ(笑)。

デザートの「キウイフルーツのシャーベットとサントモールのムース」「GEWURZTRAMINER MAMBOURG 2002」と共にいただく。「サントモール」とは、ロワール地方で作られている山羊のチーズとのこと。酸味を和らげ、保存状態をよくするためにチーズの周りに木炭粉をまぶすのだという。炭は身体に良いのだけれど、なんだか不思議なお味のムースだった(笑)。一方、キウイフルーツのシャーベットは爽やかな余韻を残す印象的なおいしさだった。
二皿目のデザートは「お野菜のデザートですが、何だと思います?」という謎かけと共に登場した。「大根?」「かぶ?」という単語が頭の中で点滅しては消える。答えは「トリュフショコラ」だった。
「春山の土」をイメージしたという此方はババロアと甘くないガトーショコラの二層に分かれ、旬の食材でもある「黒トリュフ」が練り込まれている。とても大きな黒トリュフの「香り」だけ楽しませていただいたのだけれど、鼻がヒクヒクするほどの良い香りだった。
カプチーノと共にほおずきのプチフールをいただいてごちそうさま♪


このように訪問時のお料理を思い出しながらレビューを書いてくると、おまかせの10品それぞれのお料理は皆素晴らしかったのだけれど、半年前にランチで訪問した時ほどの感動があったかというと、正直、そこまでの満足感は得られなかった。
女子会ということで、かわいらしく、また奇想天外なアイデアや驚きも随所に盛り込まれていたはずなのだけれど、何かがちょっと違う(汗)。当夜の女子たち(笑)にとっては、若干、ひねりすぎの傾向もありすぎたのかもしれない(笑)。
うーん、ランチの方がCPも良いし、自分にとっては利用しやすいかな。競争率は高そうだけれど、次回はランチで再訪してみたいと思う☆


【'11年8月22日のレビュー('11年7月訪問)】

「予約がとれにくいお店へ行こう」シリーズ・番外編(笑)。
人知れず秘かな恋心にも似た憧れを抱き続けてきた店がある。そう、此方のフロリレージュだ。大体、どこの店にでもホイホイと出かけていく私だが、「南青山」にある「ミシュラン★獲得店」「イケメンシェフ」による「モダンフレンチ」の店と聞くと、何だか妙に緊張してしまわないこともない(笑)。そんな訳でいつも皆さんのレビューを指をくわえて眺めているだけだったのだけれど、待てば海路の日和あり(爆)。今回、思いがけずにうれしいお誘いをいただき、憧れの店にデビューさせていただくこととなった。


訪問はとある日曜日の昼。眩しすぎる夏の陽射しが降り注ぐ外苑西通りを抜け、細い小道沿いにある急な階段を上る。すぐ右手の真っ白な建物が此方だ。入口はちょっとわかりにくい(汗)。
この日は6名の会ということで奥の個室に通される。静かに流れているのはクラシックピアノの音色だ。

ランチは、アミューズ、前菜、メイン、デザート、カフェのプリフィックスコース(4,200円/税込・サービス料別途)のみの設定。

■当日のメニューは下記の通り(私が選んだのは◎印)。
[前菜]
・和歌山県産鮎のフリット きゅうりとサマートリュフ
◎ フォアグラとメレンゲのコントラスト
[メイン]
・本日のお魚料理
◎和牛の座布団のローストとそのリゾット
・本日の内臓料理
[デザート]
・フレッシュマンゴーとココナッツのブラマンジェ
・ ルバーブのアイスクリームとヨーグルトのババロワ
・ 本日のチョコレート
◎ チョコレートのオムレツ

■当日いただいたワインは下記。
1. 泡
2.グラス・白:Gewaurztraminers Mambourg 2002
3.グラス・赤:DOMAINE DE L'A 2007


泡で乾杯して初対面の挨拶を交わした後、南青山の記念すべき「華やかな午餐」がスタートした。

●温かいグリーンオリーブ
此方の定番アミューズとして有名な「温かいグリーンオリーブ」。皆さまもご指摘のように四角くかたどられた専用のガラスのお皿にちんまりと収まっている。ブリオッシュのような、スフレのようなトロトロの生地の中にグリーンオリーブが練り込まれていて、一口いただくと口の中にオリーブとバターの香りがフワ〜ッと広がっていく不思議な食感。上の黒い粒々はなんとっ!!キャビアではなくて黒胡椒がーー!!ほのかな塩気を感じさせるこのアミューズがシャンパンととてもよく合う。全然関係ないのだけれど、「くろぎ」「焼き胡麻豆腐」の食感に少し似ているような気がしたのは、「温かさ」と「トロけていくような柔らかさ」のせいかもしれない(笑)。

●フォアグラとメレンゲのコントラスト
此方を訪問したら「一度は食べてみるべきお料理」ということで選んだお品。目の前に置かれたお皿にはメレンゲと細かく砕かれたヘーゼルナッツしか見あたらない(爆)。内心、「私のフォアグラはどこっ?」と探してしまったが、熱々の「フォアグラ」(しかも肉厚!)が別皿でサーブされるので心配は無用だ(笑)。
「フォアグラを口に入れたら、すぐにメレンゲを!」というスタッフの方のアドバイスに従い、いざ、チャレンジっ!!やや甘みを感じさせるトロトロのフォアグラがサクサクとした軽い食感のメレンゲ、ヘーゼルナッツの芳ばしさと相まって、今まで体験したことのない何とも不思議な味わいの世界へと誘ってくれる。「コントラスト」と銘打つ通り、この組み合わせは実にユニーク!あまりのおいしさに言葉を失ってしまう。フォアグラは以前から大好物なのだけれど、フォアグラの新たな魅力に出会えた素晴らしいお料理だった。

●和牛の座布団のローストとそのリゾット
パールオレンジに輝くラギオールのテーブルナイフでいただくのは、ビビッドな真紅のお皿が印象的なメイン一皿目の「和牛の座布団のロースト」。爽やかな酸味のエシャロットソースが和牛のおいしさをさらに際立たせてくれる。口に入れると柔らかくてとろけるような食感のお肉なのだけれど、ややサシがあるからだろうか?いささかお肉と格闘してしまったのも事実(特に右側のお肉・汗)。いや、ラギオールのカトラリーに慣れてないせいもあったのかもしれない(爆)。お肉の下のヤングコーンの中には、コーンの粒々をそのまま活かした爽やかな食感のサラダが!ヤングコーンの柔らかなヒゲ(これもいただけます!)の合間に見え隠れする白い粒々はポップコーンという遊び心満載の一皿だった。

メイン二皿目は「和牛の座布団のリゾット」。まるでパンチェッタをトロトロにしたような座布団のほどよい塩加減が絶妙なリゾットは完璧なおいしさ(!)。ほどほどに噛み応えのあるお米のおいしさもさることながら、お出汁を含む全体的なバランスもお見事。これはもう一皿あったとしてもたぶん完食できたと思うほど、私のツボに嵌ったリゾットだった。

●チョコレートのオムレツ
当日のランチコースのデザートの中には含まれていなかった「チョコレート好きのためのスペシャリテ」とのことで即決。ふんわりとしたチョコレートオムレツの中から顔を覗かせるのは「温かいフォンダンショコラ」を彷彿とさせるチョコレートソース(驚)。このチョコレートソースもオムレツも甘さは控えめながらも濃厚な味わい。特に中のソースは温かい分、一層濃い感じのビター感が満喫できる。添えられているのはコーヒーのクレマとバナナ味の生クリーム。このチョコレートオムレツも人生初のデザートとしてかなり気に入ったお品。ここまで濃厚なチョコレート尽くしは久々だった。

●プチフール
食後のコーヒーを飲みながらいただくプチフールは「佐藤錦」のキャラメリゼ。写真の通り、宙に浮いているような感じでサーブされる佐藤錦は驚くばかりの大粒(!)。ゼリーのようなプニュプニュの食感と佐藤錦本来の果実味をダイレクトに味わえる贅沢なプチフールだった。


広尾の某店同様、それぞれのお料理の完成度の高さもさることながら、「モダンフレンチ」のトレンドを担うお店としてサービスのクオリティも高く、それでいて敷居の高さを感じさせないフレンドリーな接客も含めて、此方を訪れる多くの方々の心を魅了してやまないレストランであることは大いに頷ける話だ。
とかく「モダンフレンチ」というと、独創的で斬新すぎるお料理に「?」マークが点滅したりすることもあるのだけれど(私の場合・汗)、此方のお料理は見栄えが斬新な割には、お味の安定感(と言うのだろうか)がしっかりしているような気がする。見た目とお味のギャップがあるという感じだろうか。それがまた此方の魅力の一つとなっているのだろう。
お店を出た後、イケメンシェフとマネージャーの方が、私たちが階段を下りて見えなくなるまでずっと頭を下げて見送ってくれていた。


此方もなかなかに予約の取りにくいお店のようだが、四季の移ろいと共に是非またリピートしてみたい一軒(予約が入れられれば・笑)。
「いつかまた再訪できますように。。。」と、「フロリの神様」(!)へのお願いメモを枕の下に挟んで寝ていることはいうまでもない(爆)。私としてはかなり気に入ったお店なので、★5に限りなく近い★4.5を暫定的に進呈させていただきたいと思う。

  • モンドール・チーズのチョコレート・スフレ!!
  • アワビとカスベのブイヤベース
  • 和歌山県産紀州赤鶏のロースト

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6位

イル テアトリーノ ダ サローネ (広尾、表参道 / イタリアン、イノベーティブ、肉料理)

1回

  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 3.9
    • | 酒・ドリンク 4.7 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥15,000~¥19,999

2015/06訪問 2015/08/07

新たな伝説。(再訪)

※再訪して写真を追加したので更新させていただきます。(新たに追加した写真は24枚です。)


今回のサローネグループレストラン(元も含めて)レビューの「トリ」を飾るのが此方。
大阪「QUINTOCANTO」でスーシェフとして活躍されていた岡野シェフを招聘。
この6月からお料理の内容も一新!!月替わり8皿のコースが、10皿12,000円(税・サ別)
となって、新たな「スペシャリテ」も登場したのだという。しかも、平日ランチタイムのみ、
お値段据え置きの8,500円でディナーと同じコースがいただけるらしい(8名様限定!)。


さらに、6月いっぱいは、サービスマンの神さまとも呼ばれるあの「藤巻さん」
曜日限定でランチタイムのみ接客を担当されるらしい・・・というとっておき情報を
グル友経由でキャッチ。「これは!」ということで、ほぼ4年ぶりに訪問を果たした。


エントランスは相変わらずキラキラ輝くゴージャス系だが、店内の雰囲気が以前と違う。。。
「この御紋が目に入らぬかー!」という感じのキラキラ&ゴージャス系のメタリック感を
前面に押し出していたインテリアやテーブルセッティングが、流木や石、ダークな
木目調などの「大地」「自然」を意識した雰囲気に変わっている。
また、お料理が盛られる器も一新。全体的に「EARTH」を意識したようなアレンジは、
他のお店でもよく見かけるが、最近のトレンドなのだろうか。。。


■当日いただいたお料理
・カンノーロ
・海藻チップス
・プロヴィローネとモッツァレラのフリット
・カルチョーフィ アラブラーチェ
・鰆 ズッキーニ スカペーチェ
・カルネクルーダ フォアグラ チリエージャ ◎
・鮪頬 スコッタート            ◯
・パッケリ 甲烏賊             ◎
・ラビオリ パターテ
・ズッパ ディ ペッシェ
・マイアリーノ アロスト
・フロマージュ(+1,500円)
・モヒート
・ティラミス プロポスタ
・トルタカプレーゼ
・カプチーノ


■当日いただいたアルコール
1.(泡)E.Jamart & Cie Champagne “Carte Blanche” Brut(サン・マルタン)
2.(白)Margò Fiero Bianco Umbria(ウンブリア)
3.(赤)Trinchero A-yuzuki (ピエモンテ)
4.(赤)Cos Frappato(シチリア)
5.(ロ)Grayasusi Etichetta Argento Rose(Ceraudo) (カラブリア)
6.(赤)Collecapretta Le Cese(ウンブリア)
7.(赤)Tenute Dettori Romangia Rosso Tenores (サルデーニャ)
8.(白)Paolo Bea Arboreus Trebbiano Spoletino(ウンブリア)
9.(グ)ハーブを漬け込んだグラッパ(3種類)


「ストッツィキーニ」(一口おつまみ)としてユニークな「ストーンボックス」の器で
登場するのは、ピスタチオとリコッタクリームの「カンノーロ」「海藻チップス」
トロフワ系の「プロヴィローネとモッツァレラのフリット」の3品。
アーティチョークを炭火でカリカリに焼き上げたお料理は初めていただいたけれど、不思議な食感!!
大きな赤いお花のお皿に盛られて登場するのは、「鰆とズッキーニのスカペーチェ」
ナポリ地方の伝統料理の1つで、日本でいうところの「南蛮漬け」のようなお品らしい。
ミントやグレープフルーツなどがあしらわれ、サッパリと上品な味わい。


「燻製フォアグラのクロケッタ」は、牛フィレの上にチョコンとのり、アメリカンチェリーの
マリネ、アンチョビペースト、白トリュフオイル、ヨーグルトソースと共にいただく。
此方は北イタリアはピエモンテの郷土料理になるのだそう。。。
「鮪頬の炙り」は、赤ワインビネガーソースとペペロンチーノ・ヴェルデのピュレ、さらに
クレソンと共に。。。鮪であって、鮪でないような不思議な味わい。


「甲烏賊のパッケリ」は、白いか、コリアンダー、アンチョビ、ウニペーストなどを
パッケリ(パスタ)、イタリアンパセリのピュレ、イタリアンパセリと共に煮込んだお品。
此方は今まで味わったことのない味わい&かなり美味しい。もう一度食べてみたいかも!!


二皿目のパスタはキャンディのように丸っこい「ラビオリ」。中にはたっぷりの
じゃがいもが詰まっていて、一見ニョッキのよう。カステルマーニョのチーズがトレピスや
ポルト酒のソースと合わさって独特の味わい。。。


「ズッパ ディ ペッシェ」のお魚はヒラメ。ズッパはヒラメ、いか、えび、アサリ、
イカスミ、赤ワインビネガーなどが入った濃厚なお味。スカンピ、あさり、トーストしたパン
と共にいただく。


そしてメインが「マイアリーノ アロスト」という仔豚肩肉の蒸し焼き
付け合わせは人参のロースト、人参とディルのインサラータ、人参とオレンジのピュレなどの、
まさ「人参尽くし」。仔豚ちゃんはしつこくなく、人参尽くしと共にあっさりといただける。


大きな地球儀(!)と思ったのは、蓋を開ければ「フロマージュ」(笑)。
やはり球形の器でいただくのは「モヒート」(のかき氷バージョン・笑)。


ドルチェは何とも上品な味わいの「ティラミス プロポスタ」
「プロポスタ」=「提案」という通り、ティラミスを再構築したものらしい。
たしかに、ティラミスであって、ティラミスではないようなふしぎなドルチェだった。
最後にカプリ島発祥という「トルタカプレーゼ」をいただき、カプチーノをいただいて〆。


【総評】

およそ4年ぶりに再訪して感じたのは、今までのテアトリーノとはまるで違うお店という印象だったこと。
シェフが代わられたこともあるのだろうが、勝手な言い方をすれば、今までのテアトリーノが
少しイタリア南部に移動(?)したような印象(笑)。
イタリア南部のナポリの伝統料理を彷彿とさせるお料理のせいかもしれないのだけれど。。。
伺ってみたところイタリアのあちこちで修行されているので、特にナポリにこだわっていることもないのだそう。
どのお料理も丁寧に作られていて美味しかったのだけれど、特にソースの美味しさが印象に残った。
そのような意味においては、サローネグループに「新たな伝説」が生まれたといっても過言ではないと思う。


また、今回は滅多にない「藤巻ワールド」を堪能させていただいたことも大きい。
久しぶりにお会いする藤巻さんは、信じられないぐらいに逞しく、まっ黒に日焼けされていたが、
相変わらずのキッチリとした天性のサービスマンぶりは健在だった!!
毎日、畑仕事に従事されているからだろう。なんだか縦横共にガッチリ感が増したような・・・
これからも身体に気をつけて頑張っていただきたい。そして時にはテアトリーノをはじめとする
サローネグループのどこかのお店でお会いできると嬉しい。。。
ごちそうさまでした☆


【'12年1月3日のレビュー ('11年9月訪問)】


「サローネ全店舗の制覇記念」に再訪(訪問は昨年9月末・滝汗)。
4店舗それぞれに趣のあるコンセプトを持ち、提供される料理にしてもお店の雰囲気にしてもそれぞれに味わいがあるのだけれど、最もゴージャス感(っていうのかな?)が味わえるとしたら、カウンター割烹(!)的な広々としたスペースが極上の寛ぎ感をもたらす此方のお店のように思う。


■当日いただいたお料理
●【ピアッティーニ(小皿料理)】
・カジキマグロとマンゴー・・・・☆4.5
・牛タンのボリート・・・・・・・☆4
・蛸とビーツ プロフーモ ディ アランチャ・・・・☆4.5
●【魚料理】
・太刀魚のアルフォルノ・・・・☆4
●【パスタ料理】
・トルテッリ ズッカを詰めて 鰯のラグー・・・・☆5
・トレネッテ 鴨のスーゴ・・・・☆5.5
●【お肉料理】
・仔羊のストゥファート・・・・☆4
●【ドルチェ】
・クスクスドルチェ・・・・☆5
●【食後のお飲み物】
・ハーブティー
・小菓子

■当日いただいたワイン
1.Richard Cheurlin Brut H(1,800円)
2.Chardonnay 2010 Cru Chale(800円)
3.Malvasia 2007 Venezia Giulia(900円)
4.Azienda Agricola Cos Pithos 2009(800円)
5.Porta del Vento Saharay 2008(800円)
6.Brunello di Montalcino Colleoni 2003(1,250円)
7.Barolo la Rocca e la Pira 2003(1,250円)
(※2〜7はハーフのお値段)


訪れるたび(まだ2回目だけれど)に満足度の度合いが高まっているように思えるお店だ。特に今回は最初の小皿料理の斬新さとパスタ料理の完成度の高さ、そして初めての食感の「クスクスドルチェ」に圧倒された。
「カジキマグロとマンゴー」は塩でマリネしたカジキマグロにマンゴーピューレを合わせただけなのに、一品目からまるでデザートのような味わい。香味野菜と茹でた牛タンにデザートワインで風味付けしたフォアグラのテリーヌをトッピングした「牛タンのボリート」はアンチョビ風味のサルサソースでいただく。
「蛸とビーツ プロフーモ ディ アランチャ」の鮮やかなピンク色のスープからは爽やかなオレンジの風味が立ちのぼる。

お魚の間に赤ナスのペーストを挟みパン粉をのせて焼いた「太刀魚のアルフォルノ」は、ラグサーノチーズをのせた焼き上げたモンサンミッシェル産ムール貝と共に濃厚なトマトソースでいただく。

そして一皿目のパスタが「トルテッリ ズッカを詰めて 鰯のラグー」だ。イタリア産カボチャのペーストを詰めたトルテッリと松の実、そして鰯のラグーが織りなす甘美な三重奏にしばしうっとり!!二皿目の「トレネッテ 鴨のスーゴ」は鴨肉のラグーとスーゴディカルネ、ポルチーニのソテーを合わせたソースがパスタに絡まり、ペコリーノチーズがトッピングされている。

メインは此方の定番「仔羊のストゥファート」だ。今回はポレンタとリンゴ、洋梨、いちじくなどを合わせたクニャが添えられ、エスプレッソの粉が振り掛けられていた。

そして意表をつかれたのが「クスクスドルチェ」だ。グラニュー糖で作られたクスクスの上に練乳のセミフレッドといちじくをのせたグラニュー糖で作られたクスクスがグリオットのソースに浮かんでいる。これは「組み合わせの妙」という感じでかなり完成度の高いデザートのように感じた。

この日は樋口総料理長もいらっしゃったようで、当日いたただいたワインのボトルを撮影したりしているうちに、最後の客となってしまった(汗)。

比較的に価格設定がリーズナブルな「バカリ」はもう少し頻繁に通えそうだけれど、横浜の「salone」、此方、渋谷の「ビオディナミコ」と、グループ店舗それぞれの良さを感じたいならば、毎月1店舗ずつのローテーションがよいかな(笑)。年に4回、シーズンごとに伺える計算になる(爆)。その前に予約が入れられればの話だけれど。。。ちなみに、此方はランチタイムの方が予約が取りやすいのだそうだ。


【'11年8月2日のレビュー('11年5月訪問)】

「『サローネグループ』のレストランを制覇しよう!」シリーズの2軒目は此方。昨年5月に高樹町交差点近くに彗星のようにデビューしたレストランでは、この5月からランチ営業がスタートし、ディナーと同じ「月替わりのお任せコース」がランチタイムでもいただけるようになったとのこと。という訳で、雨の土曜日のお昼に表参道から徒歩でアクセス。

L字型のカウンター席をぐるりと囲むように置かれたフカフカの椅子はわずか8席(個室とテーブル席は別にある)。それでいて一人分の空間はゆったりとしている。なんとゴージャスで気分を盛り上げる演出なのだろう!!
しかも目の前のテーブルセッティングもなかなか手が込んでいる。
「Andre Beaufort Brut Reserve Polisy」で乾杯して「真っ昼間の宴」の幕が上がった。

■当日いただいたお料理
●【ピアッティーニ(小皿料理)】
・ 帆立のインパデッラ
・ 雲丹のブルスケッタ
・ 蛸とピゼッリ
●青柳のインサラータ クレマ エスターテ
●ストリケッティ 海老とズッキーニ
●キタッラ 鴨のラグー
●仔羊のストゥファート
●メロンのサルサに浮かべたヨーグルトのムース
●エスプレッソ
◯チーズの8クッキアイーニ(別料金¥2,000)

■当日いただいたワイン
・Andre Beaufort Brut Reserve Polisy
・KANTE extro
・Vodopivec Vitovska 2005
・Toscana Rosso Caspri 2007
・Bartolo Mascarello Barolo2003
・RADIKON 2001
・ Petrussa PENSIERO 2006


最初に登場するのは、朴訥とした陶器のお皿の上に焼きたての熱々のパン。シチリアの塩とオリーブオイルが塗られているのは、この店で使う塩とオリーブオイルの味わいをダイレクトに体感するためとのこと。シチリアのお日様の香り(!)がした(ような気がした・笑)。

●帆立のインパデッラ・・・・★4.5
フライパンでソテーし、表面にこんがりと焼き目をつけた帆立はややレアな仕上がり。そしてとても甘い。トロリとしたラルドの下のグリーンはエシャロット。帆立の下のオレンジ色のソースはパプリカ、横の赤いソースはフランボワーズのサルサ。彩りの美しさにウットリ!

●雲丹のブルスケッタ・・・★5
ほんのりと甘いフルフルのウニのマリネ(ニンニク、レモン果汁、オリーブオイル)をブリオッシュと合わせたお品。グリーンはエストラゴン、添えられているのはリコッタクリーム。これは三種類の小皿の中で最も気に入った一品。夢にみそうっ(笑)。

●蛸とピゼッリ・・・★4
サフランがほんのりと香るグリンピースのクレマの中には、65℃の赤ワインで3時間煮込まれたというヤワヤワの蛸が!さらにミントと胡桃が合わさって摩訶不思議な世界へと誘ってくれる。ミント、胡桃、蛸・・・、一口味わうごとに味が変化していくのが楽しい。これは今まで体験したことのないお皿だったかも。。。

●青柳のインサラータ クレマ エスターテ・・・★5
夏野菜のクレマ(トマト、パプリカ、胡瓜、玉葱、ニンニク、ワインビネガー)と青柳、オレンジ、松の実などを合わせたお品。グリーンはディル、インサラータの下には大麦が顔を覗かせる。まさかイタリアンレストランで「青柳」が登場するとは想定外の出来事。それがまたお野菜類と相まってとてもおいしいのである。まさに「初夏」を感じさせるにふさわしい爽やかな一皿。これは当日、非常に感動したお料理の一つ。また食べたいなっ!!

●ストリケッティ 海老とズッキーニ・・・★4
写真ではわかりにくいのだけれど、「ストリケッティ」とは蝶の形をしたパスタとのこと。ソースがからみやすいのが特徴なのだそうだ。海老のブロード、赤海老、ズッキーニ、ローズマリーを和えたサルサは海老を凝縮したような濃厚の極みっ!!ズッキーニのフリットが箸休め的な役割を果たしてくれる(笑)。
「ブラックスワン」ではないけれど、それまでの軽やかな「白鳥」のお料理から、一気に濃厚な「黒鳥」のお料理に転じたようなイメージも(笑)。西嶋マネージャーオススメの「Rosso Caspri 2007」がこのパスタととてもよく合う。

●キタッラ 鴨のラグー・・・★5.5
二皿目のパスタは、52℃で1時間の熱を加えた鴨と、鴨のスーゴにフォアグラを溶かし、さらにボルチーニセッキを加えたサルサをロングパスタのキタッラと合わせ、ラグサーノチーズ、ヘーゼルナッツ、さらにはエスプレッソの粉をまぶしたお料理。
肉々しいまでの濃厚なソースの狭間に柔らかくてジューシーな鴨が見え隠れして超美味。さらにラグサーノチーズ、ヘーゼルナッツ、エスプレッソという一見、バラバラのような取り合わせが、これまたより一層の高みのおいしさへと誘ってくれる。この鴨のラグーのおいしさは特筆もの(私の中では)。★5.5を進呈してしまおう。

●仔羊のストゥファート・・・★4.5
メインは此方の定番でもあるシチリアの名物料理。ローズマリー、ニンニク、ペペロンチーノでマリネし、別調理のセロリ、玉葱、人参、白ワインと一緒に65℃で7時間(部位によって変更とのこと)煮込んだ仔羊ちゃんのお肉の上には、クレソンのサルサとマグロのカラスミ、さらにはピスタチオのかけらが!!
皆さんのレビューを拝見していると、このソースが月替わりで色々と変わっていくようだ。この月はクレソン特有のほんのりとした苦みがアクセントとなり、フルフルのとろけるような仔羊ちゃんの味わいをより一層際立たせていたように思う。やや塩気があるマグロのカラスミもおいしかった。
「羊ちゃんは香りが強くてちょっと・・・」という方の場合でも、此方のストゥファートは羊特有の香りが全然しないので、たぶん問題ないように思う。指摘されなければ「仔羊ちゃん」ということさえわからないぐらいだ。

●メロンのサルサに浮かべたヨーグルトのムース・・・4.5
メロンのズッパの中にヨーグルトのムースを浮かべ、アーモンドチュイルとオレンジピール、ペパーミントを添えた爽やか系デザート。ヨーグルトムースを食べ進んでいくと、レモンソースが顔を覗かせたり。。。
「ブラックスワン」の一皿目のパスタ以降、比較的にヘビーなお料理が続いていたので、このさっぱりとしたデザートプレートがとても新鮮に感じられた。
と言いつつ、デザートの前にしっかりとチーズとワインもいただいたのだけれど(笑)。

◯チーズの8クッキアイーニ(別料金¥2,000)・・・★4.5
なんと芸術的なチーズプレートだろう(驚)。しかもそれぞれのチーズがさらにおいしく味わえるように、ジャムやハチミツ、オリーブオイルなどが「スプーン一杯の幸せ」状態でスタンバイしている(喜)。すでにお腹はいっぱいだったため、友と二人でシェアさせていただいたのだけれど、いずれのチーズも◎。ピンクがかった琥珀色の貴腐ワイン「Petrussa PENSIERO 2006」との相性もバッチリ!!

●ハーブティーと小菓子・・・★4.5
食事の後はお約束のハーブティーをいただくことに。。。「サローネ」のハーブティーは「サンタ・マリア・ノヴェッラ」のものだが、此方のハーブティーはオリジナルブレンドとのこと。生トリュフチョコのような冷たい小菓子が2つ、サーブされる。
「一つ目はそのまま、二つ目は少し時間をおいて召しあがってください!」と西嶋マネージャー。一つ目はアイスのような甘いコロコロとしたタルトタタン系のお菓子。これが少し時間が経つと柔らかなオレンジ系の香りを放つ別の小菓子へと変身する(驚)。実に遊び心のある洒落たプチフールだった。


【総評】
横浜の「サローネ」同様、お料理とハーブの組み合わせ方が特徴的なレストランだが、冒頭のパンに象徴されるシチリアのオリーブオイルと塩というように、シチリア料理というテーマが根底に流れている分、「サローネ」よりも此方の方が「力強いイタリア南部の料理」という印象が強いような印象を受けた。とは言いつつ、内装や店内のゴージャス感は此方に軍配があがるかな。南青山というロケーションのせいもあるのだろうけれど(笑)。

ワインをガブ飲みしなければ、お料理(8,500円)+αでうまくすれば1万ちょっとで利用できそうな価格帯も◎。この空間で、この内容のお料理がいただけるのであればCPは悪くないとも思う。個室も用意されているらしいが、やはり此方ではカウンター席がお勧めだろうか。周囲の目さえ気にならなければ、お一人様利用も可能だ。

この日のランチタイムの最後の客となった私たちの前に、期待の星として厨房を任されている斉藤シェフが登場。私たちの好き勝手な感想に真剣に耳を傾ける一生懸命な姿が印象に残った。

横浜サローネもよいけれど、此方もオススメ。どちらが好きかと聞かれると答えに迷う(爆)。アクセスの良い都内にある分、此方の方が優勢だろうか(笑)。
ごちそうさまでした☆

  • 海藻チップス、カンノーロ、プロヴァローネとモッツァレラのフリット
  • カルチョーフィ アラブラーチェ
  • 鰆 ズッキーニ スカペーチェ。お皿がステキ!

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7位

ビオディナミコ (渋谷、明治神宮前、神泉 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥8,000~¥9,999

2013/01訪問 2013/03/05

進化し続けるビオディナミコ vol.4。

※再訪して写真を追加したので更新させていただきます。
(追加した写真は最初の12枚です。)

昨年9月にシェフが交代し、新たな一歩を踏み出した「新生ビオディナミコ」にようやく訪問を果たした。
新生ビオディナミコを率いる高見シェフと初めてお会いしたのは、今から2年前。あの、大震災後の「SALONE2007」だった。ハーブ類を巧みにあしらった繊細で大胆なお料理は、それまで私がイタリア料理に抱いていた概念を大きく覆したものだ。今回、生まれ変わった此方では、高見シェフが修行したエミリア・ロマーニャの郷土料理をベースに再構築したお料理がコンセプトとなっているのだそうだ。「サローネ・カラー」が、今までの辻シェフよりも若干濃ゆいのかしらん?などと勝手な想像を巡らせながらお店に到着。


■ 当日いただいたお料理(ランチのコースは3,800円)
●前菜の盛り合わせ


・赤海老のマリネ スペルト小麦を敷いて
・仔牛のカルピオーネ チョコレートとミントの香り、
・バターナッツかぼちゃと紅くるり大根
・仔羊のミンチとじゃが芋
・帆立のソテーとブロッコリーのファリナータ
・蛸と根セロリ、プロシュート・コット マスタードをまぶして  

●パパロット:生ハムとキャベツ、ほうれん草のスープ、フェンネルの香り

         ◯
●サルシッチャ コン イ ファジョーリ
:
サルシッチャとうずら豆の煮込み、にんにくの香り付けしたパンとフレッシュのセージと共に


●猪と香味野菜のラザニア、赤ワインとカカオのソース、レーズンをアクセントに      ◎ 

●三元豚のインバナータ:パン粉とヘーゼルナッツ ビーツのソース 


●スパゲッティ ポモドーロ(お好みの量で)


●パン:チッチョリとローズマリーのフォカッチャ、ポレンタのパンなど
●マスカルポーネとアマレットのカダイフ巻きとチョコレートのジェラート、かぼちゃとアングレーズのソースで


●カプチーノ




■当日いただいたワイン
1.(微発砲・白)Sauvignon Frizzante 2009 Camillo Donati
2.(白)Manzoni Bianco Vigneti delle Dolomiti"Fontanasanta" 2010 Foradori
3.(赤)Cordani MAGIA 2010
4.マルサラ酒


最初にいただくのは「微発砲の白」。エミリア・ロマーニャ地方の微発砲なのだそうだ。
一皿目の「前菜の盛り合わせ」からサローネの流れを感じる構成。チョコレートとミントを合わせたり、ハーブを用いて一手間も二手間もアレンジを加えることで、それぞれのお料理がさらに際立っていく。特に気に入ったのは、ファリナータとプロシュート・コット。これは微発砲ワインでいただくとさらにお味が引き立つ。
ポレンタも入った「パパロット」はフリウリのスープとのこと。お野菜がたっぷりで身体が温まる。ソーセージとうずら豆とお野菜を煮込んだ「サルシッチャ コン イ ファジョーリ」も朴訥とした組み合わせの中にもサッパリと洗練された味わい。
そして今回最も気に入ったお料理が「猪と香味野菜のラザニア」だった。猪の旨味を野菜と共にギュッと凝縮したラザニアはサックリ&ネットリとした芸術品。赤ワインとカカオのソースがさらにおいしさを際立たせる。
「三元豚のインバナータ」にももちろんハーブが!!お味は悪くなかったのだけれど、肩ロースを使っているせいか、お肉の脂分がちょっとしつこい印象(私にとっては)。このお値段だから仕方ないと思うのだけれど(笑)。付け合わせの玉葱は「ホクホクっ」としておいしくいただけた。
「スパゲッティ ポモドーロ」は30グラムでお願いする。ランチ限定(バカリはディナーも楽しめる)のパスタはそれぞれのお店の特徴があって楽しい。高見シェフのポモドーロは初めていただいたのだけれど、好みのタイプ。「ソース多め」で御願いすればよかった(笑)。
いささか前衛的なドルチェは「マスカルポーネのカダイフ巻きとチョコレートのジェラート」。濃厚なマスカルポーネもよかったけど、サッパリ感のあるジェラートもおいしくいただいた。
〆はカプチーノ。ラテアートは「ただいま、練習中!」とのことで今後に期待(笑)。

初回訪問(ランチだけれど)の感想としては、やはりサローネ・カラーが前面に出てしまっているような印象は否めない。もちろんサローネグループのお店なので当たり前ではあるのだけれど、今までの此方を知っているからこそ、もっと高見シェフらしさが前面にアピールされてもよいようにも思ったりもした(ちょっと生意気な書き方で申し訳ない・汗)。

最後に「お店の名前を変えた方がやりやすかったのではないですか?」と尋ねたところ、「自分もずっとここにいる訳ではないので!」とのリアクション。お店もシェフも常に進化を続ける、それがサローネグループのすごいところなのかもしれない。
今度は夜に再訪してみなければなるまい。それまでの暫定ポイントとして、応援の気持ちも込めて☆4.2を進呈しておきたい☆


【'12年10月21日のレビュー('12年9月訪問)】

「サローネグループ」のレストランをすべて制覇すべく食べ歩いていたのはちょうど1年前のこと。
4店舗それぞれにおいしくて個性的だが、此方の辻シェフが作る「カーチョエペペ」を初めて食した時の感動は忘れられない。その辻シェフが9月20日を最後に独立されるという話を聞き、9月初旬に駆けこんできた次第。
ランチタイムの訪問は初めてだったのだけれど、辻シェフの今までの集大成ともいえるトスカーナ地方を主体としたお料理が3,800円でいただけるのだという。ほんの2日ほど前にディナーコースを攻めてきたというグル友とお昼から飲む気満々で訪問。
この日もトスカーナの辛口スパークリングで乾杯して昼間の宴会がスタートした。


【当日いただいたお料理】
1.アンティパストミスト

・ブリオッシュとリコッタのムース

・浅野ファームのサラダ

・ポレンタのクッキー マスカルポーネと葡萄のジャム

・セモリナ粉のニョッキ 牛ラグー乗せ

・フォワグラのテリーヌ イチジクのマルメラータ

・タコのサラミ仕立

2.本日のスープ:ボルロッティ豆のスープ

3.2種のプリモピアット

・カーチョ エ ペペ
                 ◎
・リボッリータ                  ◯

4.セコンドピアット(メイン)
豚ロースのアリスタ  ◎

5.スパゲッティポモドーロ(お好きな量で)

6.ドルチェ:ズコット

7.カフェ:カプチーノ
               ◎

【当日いただいたワイン】
1.FALCHINI BRUT Spumante Metodo Classico
2.Toscana Bianco “Luna Blu” Fattoria di Caspri
3.Caiarossa Bianco 2007 Toscana-Riparbella
4.CANAIORO PROVENZANO DOCG
5.Brunello di Montalcino 2000 Livio Sassetti Pertimali  ☆
6.Monte delle Vigne Lambrusco


「アンティパストミスト」(前菜盛り合わせ)はいつも通りにちょっとずつ色々と盛られた楽しい一皿。
ランチタイムということもあるのか、店内に差し込む陽の光りも意識した鮮やかな彩りの前菜が盛られている。
いずれも辛口スパークリングとぴったんこなのだけれど、フォワグラとタコ、そしてポレンタのクッキーが中でも好みの味。一品一品をじっくりと惜しむようにいただく。
「ボルロッティ豆のスープ」の「ボルロッティ豆」とは「うずら豆(いんげん豆)」のこと。煮豆でお馴染みの「うずら豆」も香味野菜と共にじっくりと煮込まれると、なめらかな舌触りのずいぶんハイカラな味のスープ(!)になる。まいうーっ!
このスープと共にいただくのは「Toscana Bianco “Luna Blu” 」。ビアンコ(白ワイン)とは思えない美しい錆色をしている。

次にグラスにが注がれるのは、造り手のサイン入りの「Caiarossa Bianco 2007」。そしてお料理は辻シェフの渾身の一皿「カーチョ エ ペペ」だ。この3年間、毎日、作り続けてきたパスタと辻シェフが胸を張る通り、実にシンプルでありながら奥が深い味わいのおいしいパスタだと思う。このパスタがもう此方でいたただけないのかと思うとちょっと悲しくもなる。

続いての「CANAIORO PROVENZANO」でいただくのは、トスカーナはフィレンツェの郷土料理としても知られる「リポッリータ」だ。イタリア風ラタトゥイユという感じで何種類もの野菜の水分だけで煮込んだスープをトーストしたパンにかけ、オリーブオイルをたらしたこの「リポッリータ」は、野菜のおいしさを封じこめた優しいお味。シャキシャキの玉葱がほどよいアクセントになってサッパリといただける。

次に登場したのは「Brunello di Montalcino 2000 Livio Sassetti Pertimali 」(!)。あの、ロバート・パーカー氏が認めた「伝説のブルネッロのグレートヴィンテージ、2000年」だ(驚)。まさにこの「晴れの日!」にふさわしいワインでもある。大切な一杯をしみじみと味わう。
お料理は本日のメインでもある「豚ロースのアリスタ」。ルネッサンス期・メディチ家の時代から作られていたという此方は、さしずめ「フィレンツェ風ローストポーク」という感じのお料理。お肉はしっとりと柔らかく、しつこい脂っこさを感じることもなくて美味。「晴れの日」を締めくくるにふさわしいメインディッシュだった。

すでに満腹なのだけれど、此方のランチの〆を飾るのが「ポモドーロ」だ。「サローネ」「バカリ」とそれぞれのお店の「ポモドーロ」はいただいたことがあるのだけれど、此方のは実は初めて(ランチ限定)。三店舗それぞれにアレンジは異なるのだけれど、バジル(香草)をたっぷりあしらった此方のポモドーロが一番好きかも☆
「ポモドーロ」と共にいただくのは微発泡の「Monte delle Vigne Lambrusco」。ライトなシュワシュワ感が心地よいおいしさを運んでくる。

「ドルチェ」は胡桃とアーモンドをカラメリゼして仕上げたセミフレッド(凍らせたもの)。名残おしい感じでチビチビと味わっていただく(笑)。
飲み物はいつもの「カプチーノ」をお願いする。お髭のバルバさんに「くまさんで♡」と念押ししたところ、「おまかせください。さらにバージョンアップしております!」とのこと(嬉)。
そして登場したのが、写真の通り、「3D仕様の『森コロ』くまさんスペシャル!」だった(喜)。
お鼻と肉球、そして両耳の部分が「3D」(盛り上がっている!)になっているのがおわかりいただけるだろうか?可愛すぎて飲んでしまうのがかわいそうだったのだけど、勇気を振り絞っていただいてしまった(ごめんなさい・汗)。

私たちの訪問からおよそ10日後、辻シェフとバルバさんは皆さまに惜しまれつつ、此方を卒業された。
彼らの新しい店舗も気になるが、エミリア・ロマーニャで修業したという高見博史シェフによって再構築された新しいビオデナミコも非常に気になっているところだ。「エミリア・ロマーニャ」の郷土料理というと、「ポロネーゼ」「生ハム」を連想してしまう私はまだまだ経験値が足りないのかもしれない☆


【'12年1月7日のレビュー('11年10月訪問) 】


およそ3ヵ月ぶりに再訪。
サローネグループの中では、白を基調とした明るい店内がトスカーナの陽射しを彷彿とさせる女子受けするお店だ。この日、いただいたのは10月の月替わりのコース(9,500円、コッペルト料込み・消費税別)。

■当日いただいたお料理は下記の通り。
1.ENTRATA:今月の一口前菜:フォアグラのテリーヌとブリオッシュ、洋梨の赤ワイン煮・・・・☆4
2.ANTIPASUTI:前菜の盛り合わせ・・・・☆4.5
(ポルチーニ茸のスープ、チコリのマリネ、ホタテの豚肉背脂巻、豚肉のポルケッタ、マスカルポーネチーズを巻いたものなど)
3.ANTIPASUTI:天使の海老のソテー 栗の花の蜂蜜風味・・・・☆4.5
4.PASTA:カーチョエペペ・・・・☆4.5
5.PASTA:栗の粉のクリームを詰めたラビオリ エゾジカのラグー・・・・☆5
6.INSALATA:おいしい野菜のサラダ・・・・☆4.5
7.SECONDO:イタリア産ウサギのインヴォルティーニ ねずの実風味・・・・☆4
8.DOLCE:海老芋のラッテ イン ピエーディ・・・・☆4
・自家製パン4種類盛り合わせ・・・・☆4.5
・チャレッリ(小菓子)・・・・☆4
・カプチーノ・・・・☆5.5


■当日いただいたお飲み物
1.FALCHINI BRUT Spumante Metodo Classico
2.Chianti Classico Montecalvi 2008
3.SAN MARTINO vendemmia 2006
4.ROSSO DI MONTALCINO Fonterenza 2007
5.Massa Vecchia rosato 2007
6.Chanti Classico 2006 Monte Bernardi
7.Massa Vecchia rosato 2005 magnum
8.Anteo 2005 Santa Maria


今回、2回目の訪問だったが、相変わらず安定したおいしい料理を楽しむことができるお店だ。
「前菜の盛り合わせ」の6種類もそれぞれに楽しませていただいたが、今回は前菜二皿目の「天使の海老のソテー」、特にその栗の花の蜂蜜と赤ワインを合わせたというソースがほんのりと甘い香りがして何ともいえずおいしかった。
前回、感動した「カーチョエペペ」はチーズのおいしさが決め手とのこと。今回も相変わらずの素晴らしいお味を誇っていたが、パスタ二皿目の「栗の粉のクリームを詰めたラビオリ エゾジカのラグー」、このラビオリがまたすごい!!ラビオリ単体で食べると栗ペーストがとろけて口の中いっぱいにマロン風味が広がる(当たり前!)のだけれど、エゾシカのラグーに絡めて食べるとまた違った風味が楽しめる。まさに小躍りしたくなる味(笑)!!「カーチェペペ」も絶対のオススメなのだけれど、今回に限っては「栗の粉のラビオリ エゾジカのラグー」の方が感動の度合いは大きかったように思う。

そして彩り豊かな「おいしい野菜のサラダ」のお野菜類は千葉県八街のエコファーム・アサノ発の、普段はあまり聞いたこともないような珍しいものばかりだ。添えられている小花まで甘くておいしい。
当日のメインは「イタリア産ウサギのインヴォルティーニ」だった。「インボルティーニ」=イタリア語で包んだ、くるんだ、巻いた等の意味を持つ通り、くるるんと巻かれたうさちゃんのお肉の真ん中はソーセージ(?)状のもの。たしか横浜サローネでも前菜で登場したことがあるのだけれど、イタリア産うさちゃんは「鶏肉?」と思うほどクセがない淡泊なお味が特徴的。此方は濃厚なソースがおいしかった。

ドルチェの「ラッテ イン ピエーディ」は直訳すると「立っている牛乳」という意味らしいが、バンナコッタににた感じのデザートでもあるらしい。これに海老芋にミルクとエスプレッソを加えたソースがかかっている摩訶不思議なデザートが登場した。海老芋チップスがトッピングされているので、かろうじて海老芋と理解できるが、ちょっと不思議なお味(汗)。それにしても最近は海老芋をよく見かけるのだけれど、巷で流行っているのだろうか。。。

そしてラストを飾るのが、チャレッリ(小菓子)とカプチーノだ。特に今回はカプチーノに注目!!なんと!!世界に一つだけの「森コロくまさんスペシャル!!」のカプチーノが登場した。ちなみに猫好きの友人のためのラテ・アートは「キャットスペシャル!!」だった。
当夜はこのような心憎い演出に女子心を鷲づかみにされてしまった。よって誠に勝手ながら総合ポイントを上方修正し、☆5を進呈させていただきたいと思う。ラテ・アート・パワー、恐るべしッ(爆)。。。


【'11年9月7日のレビュー('11年7月訪問)】

『サローネグループ』のレストランを制覇しよう!」シリーズ。
3軒目のご紹介は此方。ビビッドな赤いフレームがビルを包み込むお洒落な建物の2階にひっそりと位置している。店内は白を基調とした落ち着いた空間。天井を見上げると、ここにもビビッドな模様があしらわれている。当日、案内してくれたグル友情報によると、グループの中では最もマスコミ受けしやすいお店とのことで、雑誌等の取材も多いらしい。

ディナーは他の店舗同様に、月替わりのコース(9,500円、コッペルト料込み・消費税別)の1種類のみの設定。

■当日いただいたお料理は下記の通り。
1.ENTRATA:今月の一口前菜:フォアグラのテリーヌとブリオッシュ
2.ANTIPASUTI:前菜の盛り合わせ(天使の海老、島人参のマリネ、ホタテの豚肉背脂巻、
豚肉の腸詰
、白インゲン豆のスープなど)
3.ANTIPASUTI:丹波産イノシシホホ肉のオレンジ煮込み、スペルト小麦添え
4.PASTA:自家製タッコーニ 魚介の煮込みソースあえ
5.PASTA:カーチョエペペ
6.INSALATA:おいしい野菜のサラダ
7.SECONDO:短角牛のタリアータ ナスとポルチーニのトリフォラーティ
8.DOLCE:バーボンの香りのセミフレッド
・パン4種類盛り合わせ
・リチャレッリ(小菓子)

■ 当日いただいたワインは此方。
1.FALCHINI Spumante Brut Millesimato
2.TUSCANIO BIANCO Val di Cornia DOC
3.Massa Vecchia rosato 2005
4.ROSSO DI MONTALCINO Fonterenza 2007
5.CAIAROSSA BIANCO 2008
6.Massa Vecchia Rosso 2004
7.Le Cinciole PODERE ROSE
8.Marco Sara Un Verduz dal siet


まずは「FALCHINI Spumante Brut Millesimato」をなみなみと注いでいただいて乾杯。なんと!此方はもはや日本ではサローネグループでしか飲めないという辛口スプマンテなのだそう(驚)。
「一口前菜」は此方の定番という「フォアグラのテリーヌとブリオッシュ」のワンスプーン。最初の一口がトロトロの甘いフォアグラとは大感激(嬉)。これは幸先のよさそうなスタートだ。

「前菜の盛り合わせ」は、天使の海老、白インゲン豆の冷製スープ、島人参のマリネ、ホタテの豚肉背脂巻、蕎麦粉となにかのクレープ(汗)、 豚肉の腸詰の
6種類。ちょっとずつ色々楽しめるのが、前菜盛り合わせの醍醐味でもあるのだけれど、此方のプレートはさすがにレベルが高い。海老、ホタテ、豚肉、島人参、白インゲン豆と、それぞれの前菜がお皿の上おいしさを競い合っているイメージ。いずれのお料理も甲乙つけがたい。それでも敢えてマイベストを選ぶとすれば「白インゲンの冷製スープ」。ボキャ貧で申し訳ないのだけれど、白いガスパチョみたいな感じで、白インゲンをはじめとしたお野菜の旨みが凝縮されている。冷製スープのタコも入っていて「テアトリーノみたい!」とグル友と二人で盛り上がってしまった。

トスカーナ地方(特に山岳部)の郷土料理には「イノシシ」を用いたお料理が多いとどこかで聞いたことがあるのだけれど、アンティパストとして登場したのが「丹波産イノシシホホ肉のオレンジ煮込み、スペルト小麦添え」だ。オレンジの爽やかな酸味がイノシシ特有の臭みを払拭し、やや甘めながらも夏を感じさせるサッパリとした味わい。小麦の原型といわれる古代小麦の「スペルト小麦」の粒々を古に思いを馳せながらしみじみと味わう。昔のトスカーナの人たちはワインを飲みながら、こんな小麦を食べていたのだろうか。

パスタの一皿目は「自家製タッコーニ 魚介の煮込みソースあえ」。タッコーニとは、トスカーナ州ルッカの古典パスタの一つで、タッコーニ自体の意味は「服などのつぎあて布」のこと。写真の通り、まさに「布」のようにドッタリとしたパスタだ(驚)。このお料理は白身のお魚をタッコーニでサンドイッチし、爽やかなトマトソースで仕上げた一品。たしかにパスタではあるのだけれど、巨大なラビオリ(!)をいただいているような不思議な食感。。。いや、たしかにおいしかったのだけれど、なかなか他では出会えないお料理だと思う。

パスタの二皿目は此方の一押し料理でもある「カーチョエペペ」。ローマの名物料理でもある「カーチョエペペ」はチーズと黒胡椒だけで作るパスタなのだけれど、此方のすごいところはタリアテッレ風の太いパスタでそのおいしさを余すところなく追求しているところだ。これがまた実においしい。「こんなにおいしいパスタが世の中に存在したのだー!!」と感激するほどだ。ちなみに「ペペ」と胡椒のことで、「カーチョ」とはフレッシュな羊のミルクで作られるペコリーノチーズを4ヶ月熟成させたトスカーナの名産チーズなのだそうだ。このチーズが激うまっ!!これはいつまでも味わっていたいほどに大感激したパスタだった。

すべて契約農家から仕入れるという無農薬野菜を用いた「おいしい野菜のサラダ」は日替わりで色々と変わっていくのだそうだ。ズッキーニ、かぼちゃ、ビーツ、紫玉ネギなどの瑞々しいお野菜類はほのかな甘みさえ感じさせてくれる。

セコンドは「短角牛のタリアータ ナスとポルチーニ茸のトリフォラーティ」。4種類(たしか)の胡椒をあしらった短角牛は、横に添えられたルッコラのピューレと共にいただく。お肉の下のナスとポルチーニのトリフォラーティが香り高くてこれまた美味。ナスが合わさっている分、濃厚すぎることなくライトな食感に仕上がっているのも好印象。

「DOLCE」「バーボンの香りのセミフレッド」。シャキシャキっとした季節感満載のトウモロコシにキャラメルソースがかかったセミフレッドはかなり好みのタイプ。セミフレッド単体のお味もかなり気に入ったのだけれど、濃い感じのキャラメルソースに鼻先をかすめる程度のバーボンの香りはまさに大人味テイスト(笑)。この夏も期せずして大人への階段をまた一つ上ってしまった(爆)。

「リチャレッリ」(小菓子)は、パスタの乾麺に一つずつ刺さって登場するという凝った演出。ビスコッティとガトーショコラ、グリーンはミントゼリーだったかと記憶。
最後にラテアートがかわいらしいカプチーノをいただいてごちそうさま♪

ワインはトスカーナ地方のものをいつものように「バイ ザ グラス」で。簡単な覚え書きをメモ程度に書いてみたのだけれど、「Massa Vecchia」の rosatoとRosso の両方が登場したのはなかなかおもしろい演出のように感じた。写真が今いちで色調の違いがほとんどわかからないのだけれど(滝汗)。

最後に辻シェフが登場されてお料理の感想などをあーだこーだとおしゃべり。シェフ渾身の一皿「カーチョエペペ」をはじめ、此方のトスカーナ料理に対するシェフの熱い想いをダイレクトに感じることができる貴重な時間だ。

18席とこじんまりとしている分、サービスも全体的にこなれていて独特の温かさがある。実はこの日、ハンカチをお店に忘れてきてしまったのだけれど(恥)、お休みをはさんで3日後の朝には心の籠もったお手紙付でハンカチは無事に手元に戻ってきた(嬉)。さすがはサローネグループっ!!

お値段はいささかお高め設定ではあるけれど、「イルテアトリーノ」のシチリア料理、そして此方のトスカーナ料理と、気分に応じて使い分けて利用するのも楽しいと思う。

  • 猪と香味野菜のラザニア
  • 前菜の盛り合わせ
  • パパロット

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8位

バカリ ダ ポルタ ポルテーゼ (渋谷、神泉、明治神宮前 / イタリアン、パスタ、ヨーロッパ料理)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2015/05訪問 2015/05/27

上質なラテンの風。(再訪)

※再訪して写真を追加したので更新させていただきます(最初の28枚が追加した写真です)。

某イベント落選の「ウサ晴らし」をしようと久しぶりに此方へ。
週末の渋谷の人混みを掻き分けてようやく辿り着いた。
なんと!およそ3年半ぶりの訪問となる(汗)。
当然、シェフもサービスも以前とは違う方々で、別のお店に来たみたいな緊張感がある。


此方のウリは、渋谷のど真ん中にある、あの、サローネグループのお店でありながら、10皿から成るコースのお料理が4,000円(税別)で楽しめるということだ。もちろん、それぞれのお料理に合わせてソムリエの方が厳選したワインを少しずつ楽しめる「ティスティングコース」(9種類をすべて飲んだ場合で4,500円・税別)も用意されている。両方のコースをお願いしたとしても、1万円でお釣りが来る貴重なお店でもあるのだ。


■当日いただいたお料理
1.イカとピアッツァ ディ ファーヴァ
2.鴨のメダリオーネ カボチャのソースとチョコシナモンソース
3.三種の魚介のヴァポーレ
4.ビアンキ ニョッキ ラグー ディ ペッシェ
5.白身魚のアクアパッツァ
6.クッキアイオ ディ バッカラ
7.パッパルデッレ ラグー ディ アニェッロ
8.豚のコンフィ モノクロマーティコ
9.スパゲッティ ボモドーロをお好きな量で
10.クレマ アンジェロ


■当日いただいたワイン(ハーフポーション)
1.Prosecco Extra DRY/CANTINE REGIE(Veneto)
2.FRAPPATO Terre siciliane/TRESA(Sicilia)
3.VIVEUR/FUNARO(Sicilia)
4.COENOBIUM/Monastero di vitorchiano(Lazio)
5.RINA LANKA Grillo Viognie/TRESA(Sicilia)
6.Rosato Ven Cruid/Verdieri Corte Pagliare (Lombardia)
7.TUNIA/CHIAROFIORE(Toscana)
8.Eloro Pachino/LA favola(Sicilia)
9.BIBBIANO Chianti Classico Montornello(Toscana)
10.ROSSO TOSCANA Tenuta Parentini(Toscana)
11Limoncello di Capri (Campania)


「イカとピアッツァ ディ ファーヴァ」は初夏を感じさせる爽やかな味わい。グラスの中のイカ、空豆ムース、トマトジュレ、マジョラム、オカヒジキなどをProseccoで流し込む(もったいないけれど・笑)イメージ。
写真が暗くてわかりにくいのだけれど、ビジュアル的にも魅惑的なお料理だ。


「鴨のメダリオーネ」はトレビス(チコリ)が巻かれたメダル型の鴨のサルシッチャをかぼちゃソースとチョコシナモンソースの2種類で味わう一皿。何もつけずにそのまま、それぞれのソースをつけて、二つ合わせてと、様々なお味が楽しめる。個人的にはチョコシナモンが好きかも!!


「魚介のヴァポーレ」「白身魚のアクアパッツァ」と共に前からメニューに含まれるお料理なのだけれど、味わい方が違う。サービスの野島さん曰く「まずは蓋についた香りをお楽しみください!」とのこと。
オレンジ風味の豊かな香りを満喫しつつ、シチリアのVIVEURと共にいただく。


お魚のラグーとタプラードをじゃがいものピューレと合わせた「ビアンキ ニョッキ ラグー ディ ペッシェ」は当日、最も感動したお料理の一つ。此方に合わせるのは修道院で修道女たちによって作られるという「COENOBIUM」


プックリしたカサゴを用いた「白身魚のアクアパッツァ」の後は「クッキアイオ ディ バッカラ」が運ばれてきた。
まさか此方で「一口スプーン」が登場するとは思いもしなかった。「バッカラ」とは「鱈」のことで、その鱈のムースとパプリカソース、タイムなどを「一口」でいただく。思わず笑顔になってしまう美味しさ!合わせるのは微発砲の「Rosato Ven Cruid」


「パッパルデッレ ラグー ディ アニェッロ」はナイフとフォークで切り分けていただくリボン状のパスタだ。仔羊のラグーとペコリーノチーズ、玉ねぎ、セージなどがパスタによくからんで美味しい。


メインは「豚のコンフィ モノクロマーティコ」。文字通り、「白黒」という意味を持つ此方は、豚肉のポルペッティ(肉団子)を白インゲンソース(白)、竹炭パウダーとイカスミソース(黒)でいただく。とても弾力があって力強い感じの豚さんは、やはりシチリアの「Eloro Pachino」と共に。


お腹の空き具合に合わせてお願いできる「スパゲッティ ボモドーロ」は40グラムを所望。
サローネグループの各店舗ではそれぞれのシェフが作る様々なポモドーロが楽しめるのだけれど、写真でもわかる通り、以前よりもトマトソースが増えてサッパリ感が増したイメージ。
どなたかのレビューで「365g」というすごい話を見かけたが、ブラックホールのような胃袋をお持ちならそれも可能かもしれない(笑)。「BIBBIANO Chianti Classico 」をグラスに注ごうとする野島さんに「すりきりワインはやめちゃったんですか?」と同行者から声がかかる(呆)。
と、「お好みならお出ししましょう!」と野島さんは「ROSSO TOSCANA」を表面張力状態でキッチリと注いでくれていた(笑)。


ドルチェは「クレマ アンジェロ」。レモンチェッロのゼリーやレモンの皮を使用した爽やかな風味のクレームダンジュということで、食後のお飲み物の代わりに「Limoncello di Capri」を少しずつ(笑)。


【総評】

今回ほぼ3年半ぶりに再訪して驚いたのだけれど、お料理もワインも確実に進化を遂げているように感じた。
スタッフが入れ替わっているので当然といえば当然なのだけれど、お料理で4,000円、それぞれのお料理にワインを合わせて4,500円の合計8,500円(税別)では、グループ内の他の店舗に比べると相当に原価の縛りも大きいと思う。
が、このお料理の内容と野島さんのどこかラテンのノリ(笑)のサービスであれば、他のお店と遜色のないクオリティが楽しめるのではないだろうか。
おこがましくも以前のレビューでは「ビオワイン居酒屋」などと表現してしまったのだけれど前言撤回(汗)。
ラインナップにシチリアのワインも増え(お料理にもよるのだろうけれど)、「上質なラテンの風」が楽しめるお店になったといっても過言ではないだろう。
という訳で評価は少し上方修正をばっ!!
メニューは1ヶ月半単位でチェンジしていくのだそうだ。まだ変わったばかりということで、新しくなるのは7月。
また近いうちに再訪してみたいお店となったことはいうまでもない。
ごちそうさまでした☆


【'12年1月27日のレビュー ('11年12月訪問】


レビューが遅くて申し訳ないのだけれど、昨年12月に再訪(メニューは11月分のもの・滝汗)。
↓にも書いているように、サローネグループの中では最もカジュアル感が強いお店だ。当然、お値段もリーズナブル(他のグループ店舗に比べると)な分、一皿のお料理のボリュームは控えめ。だが、物足りない場合は最後にいただくポモドーロで量の調整が可能だ。
此方のウリはやはりお料理に合わせていただくワインにある。この日も当然のごとく9種類コース(4,500円)でゴーっ!!

■当日いただいたお料理
1.パルミジャーノのパルフェ
2.自家製プロシュートコットとカブのモスタルダ
3.3種の魚介のヴァポーレ
4.カニのラヴィオリ アーリオ エ プレッツェモーロ
5.ミント風味のトマトのズッパ
6.白身魚のアクアパッツァ
7.パッパルデッレ 鹿オッソブーコのラグー ロングペッパー風味
8.鶏モモ肉のロトーロ サルサ カチャトラ
9.スパゲッティ ポモドーロ お好みの量で・・・
10.リコッタのセミフレッド アマレット風味

■当日いただいたワインは下記の通り(注:ハーフポーション)
1.Masseria Frattasi Prestige Blanc Falanghina(Campania)
2.Camillo Donati Barbera(Emilia Romagna)
3.Monastero di Vitorchiano Coenobium(Lazio) 
4.Masseria Frattasi Orchis Purprea(Campania) 
5.La Monacesca Verdecchio di Matelica (Marche)
6.Davide Spillare Bianco Rugoli(Veneto)
7.Monte dall'ora Valpolicella Classico "Saseti" (Veneto)
8.Ciacci Piccolomini d'Aragona Rosso Toscana (Toscana)
9.Il Vei Val Tidone(Emilia Romagna) 


たしかに此方のお料理のポーションは全体的に少なめ。特に最初の二皿は見るからに一口サイズだが、さすがにサローネグループ!!しみじみとおいしくて、その完成度の高さに驚かされる。
スープにしても、アクアパッツァにしても、完璧なまでに熱々でサーブされるのがうれしい。
いつも気に入ったお料理には◎とか◯をつけるのだけれど、今回の10皿はいずれもレベルが高かったように思う。今までの中で一番気に入った内容だったかもしれない(と言いつつ、まだ3回目なのだけれど・汗)。
敢えてこの日のベストワンを選ぶとすれば、彩りも美しい「カニのラヴィオリ」だろうか。「プレッツェモーロ」とはパセリのことで、そのグリーンを活かした盛り付けもさることながら、カニをたっぷりとあしらったラヴィオリがとてもおいしかった。
二番目はサッパリといただける「ミント風味のトマトのズッパ」。いや、この日は「アクアパッツァ」も甲乙つけがたい。一方の「鹿オッソブーコのラグー」は全身に力がみなぎってくるようなワイルドなテイスト。
メインにいただいた「鶏モモ肉のロトーロ」よりも力強さという部分では強く印象に残った。
この日の「ポモドーロ」はなかなかおいしくいただけたように思う。ソース多めでお願いした方が、たぶん私の好みなのかもしれない。この日は「大盛り!」(200グラム、いや、300グラムだったかな?)を頼んだメンバーがいたのだけれど、一人だけお皿が違っていた(驚)。うず高く盛られた「ポモドーロ」は圧巻だった。

デザートの「リコッタのセミフレッド」に合わせて「カプチーノ」を所望。この日は「ミモザ」をいただいたこともあり、お会計は9,450円だった。

食後のドリンクは別料金だし、トイレは共同だし、ボリュームは少なめではあるけれど、他のサローネグループ店舗同様に、料理と合わせたビオワインのおいしさにしみじみと浸れるお店であることに間違いはない。
だから時々、思い出したように出かけてしまうのだ(笑)。これだけのお料理とワインが楽しめて、1万円でお釣りが来るのはちょっとうれしい☆


【'11年11月25日のレビュー('11年9月訪問)】

酒飲み仲間たちと雨の夜に再訪。グループ4店舗の中では最も敷居が低くてカジュアル感覚で利用できるレストランだ。10皿から成るおいしいイタリア料理(4,200円の1種類のみ)を楽しみながら、おいしいビオワイン(9種(4,500円)7種(3,500円)5種(2,500円))があれこれ楽しめるという、まさに「酒飲みのための店」といっても過言ではないだろう。この日も全員が当然のごとく9種類コースでゴーっ!!

■当日いただいたお料理
1.リコッタ アフミカータとイチジク  ◯
2.小柱とオリーヴ、ウーヴァセッカのインサラティーノ ◎
3.3種の魚介のヴァポーレ
4.リゾット ゴルゴンゾーラ レフォール風味  ◎
5.サツマイモのズッパ フレッダ ◎
6.白身魚のアクアパッツァ
7.ウンブリケッリ トリュフの香り ◯
8.豚肩肉のボリート タイム風味のソース
9.スパゲッティ ポモドーロ お好みの量で・・・
10.マスカルポーネのムース ◯

■当日いただいたワインは下記の通り(注:ハーフポーション)
1.Masseria Frattasi Prestige Rose(Campania)
2.La Monacesca Verdecchio di Matelica(Marche)
3.Monastero di Vitorchiano Coenobium(Lazio) ◎
4.Untermoserhof Sankt Magdalener Klassisch(Trentino alto-adige)◯
5.Masseria Frattasi Orchis Purprea(Campania) ◯
6.Davide Spillare Bianco Rugoli(Veneto)◎
7.Marcarini Dolcetto d'Alba(Piemonte) ◎
8.La Stoppa Gutturnio Frizzante(Emilia Romagna)
9.Il Vei Val Tidone(Emilia Romagna) ◎


全般的に一皿のボリュームは少なめではあるが、ワインのアテとして楽しむにはちょうどよい量だ。それぞれが緻密に考えられて構成されている分、じっくりと味わうことができる。
当日、特に気に入ったものに◯をつけてみたが、前半に集中しているのは、やはりそれだけワインに合う感じの「ゴージャスおつまみ系お料理」だったということだろう。特に感動が大きかったのは、二皿目の「小柱とオリーヴ、ウーヴァセッカのインサラティーノ」」と四皿目の「リゾット」。前者のヒヨコ豆のペースト(たしか)とリゾットのワサビ風味は特に印象に残った。
5皿目の「サツマイモのズッパ」はデザートのような甘さがある分、好きと嫌いがわかれるかもしれない一皿。私は「新食感!」という感じでおいしくいただいたのだけれど、酒飲みの同席者たちは一様に不思議そうな顔をしていた(笑)。
一方、7皿目の「ウンブリケッリ」とは、アッシジやペルージアを擁するウンブリア地方の伝統的な料理で、卵を用いることなく、小麦粉と塩とオリーブオイルだけで打つ手打ちパスタのこと。一本ずつ手で伸ばしていくという、まさに「イタリアうどん」のようなモチモチ感が特徴的なパスタだ(驚)。トリュフというよりは、エシャロットと玉ネギの香りを強く感じたが、うどんのようなモチモチ感は面白かった。
3皿目の「魚介のヴァポーレ」と6皿目の「白身魚のアクアパッツァ」に関しては、サローネグループの十八番なので今さらコメントの必要もないだろう。
なお、前回、↓で酷評してしまった「ポモドーロ」だが、ソースを多めにしていただいたところ、前回のようなまだるっこさはそれほど感じることなくおいしくいただくことができた。
まだ、ビオデナミコのポモドーロはいただいていないのだけれど、先日、サローネのランチでいただいた「ポモドーロ」の方が、やはり私は好きかもしれない。わがままをいって申し訳ない(汗)。
〆に「マスカルポーネのムース」をいただいてごちそうさま♪

また、当日のワインで特に印象深かったのは、修道院の尼さんたちが作ったというフレッシュな酸味が特徴的な「Monastero di Vitorchiano Coenobium」と、ドイツ語圏で作られたというまろやかな甘みがある「Untermoserhof Sankt Magdalener Klassisch」。とは言いつつ、いずれをいただいてもお料理とのマリアージュを考えて選び抜かれたワインなのでおいしくないはずがない。
最後の「Il Vei Val Tidone」に至っては、皆、当然のように「なみなみのすりきりで〜!」とお願いすることに(笑)。お料理の最後を飾るにふさわしい楽しいイベントだ。

この日のお会計は8,700円(!)。ワインをこれだけ色々と楽しんで、10皿のお料理をいただいて、しかも、サローネグループ系列店のお会計としては「破格値(!)」ではないだろうか(爆)。「料理の盛りが少ない!」などの記述も見かけるが、足りない場合は「ポモドーロ」で調整すればよいだけの話だ。
グループ他店舗でお上品にいただくイタリアンもそれはそれで楽しいけれど、カジュアル感覚でリーズナブルに楽しめる此方の魅力もなかなかのものだと思う。という訳で、すでに来月も再訪の予定だ(笑)。


【'11年9月17日のレビュー('11/年7月訪問)】

「『サローネグループ』のレストランを制覇しよう!」シリーズ。
トリを飾る4軒目のご紹介は此方。すでに皆様がご指摘の通り、渋谷東急ハンズ向かい側のドトールコーヒーが入る雑居ビル2階奥にひっそりと位置している。
一瞬、「えーーっ!サローネグループのお店がこんなところにっ!!」と思わないこともないのだけれど、此方はグループの中では最強の廉価版(!)。ディナータイムは、10皿によるコース(1種類のみ)がわずか4,200円(コペルト、税込)でいただけるというすごいお店なのだ。
「なかなかすごいシチュエーション!」と当日案内してくれたグル友から話は聞いていたので、「なるほどなー!」と思いながら螺旋階段を上ってお店に到着。クリーム色にブラウンをアクセントに用いた店内はなかなか落ち着いた雰囲気が漂っている。惜しむらくはお手洗いが共同ということぐらいだろう。この日は常連の友のお陰で壁際の写真撮影しやすいお席に案内される。

此方は「イタリア自然派ワインと料理のProposta(提案)をお楽しみください」という通り、お料理に合わせた厳選ビオワインが楽しめるのがウリのお店だ。しかも酒量(?)に合わせて、9種(4,500円)7種(3,500円)5種(2,500円)が選べるだけでなく、すべてのワインがリストアップされ、しかもそれぞれのワインの産地までをわかりやすく記載したイタリアの地図までが各テーブルに用意されている。
せっかく9種類のワインが楽しめるというのだから、ここで飲まずしてなんとする!という訳で、当然のごとく「9Bicchieri」でゴー!!


■ 当日いただいたお料理は下記の通り。
1. ゴルゴンゾーラのムース
2. カツオのタルターラ
3. 3種の魚介のヴァポーレ
4. 鴨肉の赤ワインリゾット
5. 桃のズッパ フレッダ
6. 白身魚のアクアパッツァ
7. フェットゥチーネ 燻製カジキのソース
8. 仔牛の赤ワイン風味
9. スパゲッティ ポモドーロ お好みの量で・・・
10. ドルチェ ミスト

■ 当日いただいたワインは下記の通り(デザートワインを追加!)。
1. La JARA Pinot Grigio Brut Rose (Veneto)
2. Untermoserhof Sankt Magdalener Klassisch(Trentino-Alto-Adige)
3. Monastero di Vitorchiano Coenobium (Lazio)
4. La ca Nova Laughe Nebbiolo (Piemonte)
5. Masseria Frattasi BONEA (Campania)
6. La Biancara Sassaia (Veneto)
7. I Clivi Clivi Galea (FRIURI-venezia-giulia)
8. Podere La Cappella’ Poggio Camporone  (Toscana)
9. Il Vei Val Tidone (Emilia-Romagna)
10. Petrato Pourriture Nobile (+800円) (Toscana)


まずはスプマンテの「La JARA Pinot Grigio Brut Rose」で乾杯。おつきだしは「ゴルゴンゾーラのムース」。冷たいスープの中にアイスクリームのように浮かぶ、まるでデザートのような一皿。さっぱりとしたフルフルの食感なのだけれど、泡雪のようになくなっていってしまった(笑)。
二品目の「カツオのタルターラ」は、アーティチョークのムースにガーリック風味のカツオのタルタル(のことらしい)合わせたもの。ほんのり苦みのあるアーティチョークのムースが◎。おいしかった♪

そして「Salone」でお馴染みの「3種の魚介のヴァポーレ」。真鯛、タコ、アサリの3種の魚介がスープ皿の中で絶妙のハーモニーを奏でる真骨頂。オレンジオイルの香りがたまらない一品♪。
4皿目は「鴨肉の赤ワインリゾット」。鴨肉がそれほどたっぷり入っている訳でもないのに、赤ワインの酸味がきっちりと良い仕事をしているのか、深みのある上品な味わいに仕上がっている。お米はイタリア産のものとのこと(たしか)。
5品目は「桃のズッパ フレッダ」。この季節のお約束の「桃の冷製スープ」はほんのりと甘く、限りなく優しい味わい。赤いトッピングは酢漬けの玉ネギで少々不思議な食感。
6品目は「白身魚のアクアパッツァ」。大粒のアサリと鱸、そしてレンズ豆が織りなす魚介のスープは、正直、パンを浸していただきたいほどのおいしさっ!!いや、我慢したのだけれど(爆)。

一品目のパスタは「フェットゥチーネ 燻製カジキのソース」。テーブルの脇に運ばれてきた時から、燻製カジキとオレンジの香りがお皿から芳ばしく立ちのぼる一皿。このパスタは結構好きかも!!
当日のメインは「仔牛の赤ワイン風味」。黒いお皿の上の白いソースは実はお皿の模様(爆)。食べようとして剥がれないので少々焦った(笑)。肝心のお肉はホロホロと柔らかくてほどけるよう。但し、若干、お味は濃すぎるような印象もなきにしもあらずだった。ま、この部分は好みもあるのだけれど。。。

そして二皿目のパスタはサローネグループ定番の「スパゲッティ ポモドーロ」。お腹の空き具合に応じてお好みの量をお願いすることができる。グループ内では「ランチ」で提供しているお店が多い中、「ディナー」に組み込んでいるのは此方だけとのこと。私はトラアイルで40グラムを所望。ちなみにイタリア暮らしが長かった母に言わせると、普通は一人80グラムが平均ということらしい。
ポモドーロは極めてシンプルなパスタ故に、様々なアレンジが楽しめることでも知られている。結構、期待していただいたのだけれど、残念ながら、このポモドーロは私的には今いち(悲)。当日のコースの中で唯一、首をかしげてしまったお品だった。このようなことはグループ4店舗目にして初めての体験(滝汗)。他のお料理が素晴らしかっただけに実に惜しいように思う。

そうそう、食べたいだけのポモドーロに合わせて、なんとっ!!此方の素晴らしいパフォーマンスが9杯目のワイン!!「Il Vei Val Tidone」「ストップ!」というまでグラスに注いでくれる(喜)。もちろん「すりきり」のあふれる一歩前までOKとのこと(爆)。本当は「嗜む程度」にしかいただけない私なのだけれど、ここは食べログの皆さまのために敢えて「すりきり!」をお願いする。表面張力のマジックは此方でも健在だった(笑)。この「すりきりワイン」の感動的なパフォーマンスのお陰で、ポモドーロで凹んだ気分もすっかりと回復(笑)。もちろん上機嫌で飲みきったのだった(呆)。

「ドルチェ ミスト」は、オレンジのゼリー&シナモンのカスタード、胡桃のセミフレッド、チョコレートケーキの3種類。オレンジのゼリーがさっぱりとしておいしかった。飲み物は別料金ということなので、デザートワインを所望(オイオイ・笑)。すっかりと良い気分に出来上がってごちそうさま!!

一皿のボリュームが少しずつの割には、10皿分もあるので、結構、満腹感はあるように思う。
物足りないなーと思う方は例の「ポモドーロ」を好きなだけお願いして調節すれば問題はないだろう。ボトルでワインをお願いするのもよいのだろうけれど、できれば此方のリコメンドするビオワイン(5種・7種・9種)とそれぞれのお料理のマリアージュをじっくりと楽しみたいお店のように思う。
何と言ってもこれだけのお料理がわずか4,200円(!)で楽しめることは評価に値するだろう。
この日のお会計は追加のデザートワインも入れて1万強。実に素晴らしいCPだと思う。

その一方で、サローネグループの他のお店のようなゴージャス感やプライオリティを求める方々にはあまりお勧めしない。また、ワインがお好きでない方にもあまり・・・かもしれない。
どちらかというと、おいしいワインを飲みながら、おいしいお料理をちょっとずつ摘む感じのお店という感じだろうか。
前出のグル友などは「他店1回分で此方に2回行ける!」ととらぬ狸の皮算用をしていた(笑)。たしかに「ビオワイン居酒屋」のような感覚でカジュアルに利用したいお店だ。

  • 3年ぶりの訪問となってしまいました(汗)
  • お料理は今まで以上に素晴らしかったです!
  • 乾杯はProseccoで!

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9位

うな藤 (上井草、西荻窪、上石神井 / うなぎ、海鮮、天ぷら)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 ¥4,000~¥4,999

2011/08訪問 2011/09/18

「安・近・短」のふっくら系。

※再訪して写真を追加したので更新させていただきます。
(追加した写真は最初の7枚です)

あまりの暑さに耐えかね、「鰻でも食べてエネルギー補給をしよう!」ということで久々の訪問を果たした。
此方は当日予約でも全然OKなところがうれしい。予約の電話をすると「ちょっと値上がりしました!」とのこと。
といっても100円もアップしない僅かな金額だったように記憶している。いつものように「藤」をお願いし、11時半すぎに訪れることを告げる。

いつものように両親を店前でおろして駐車場に向かうと「ん?」。以前は3台停められたパーキングが2台分になっていて、しかも停めにくいことこの上ない。切り返し、切り返しで汗だくになってしまった(恥)。しかもノーズが歩道にだいぶはみ出しているし(恥)。が、これ以上はバックできないので致し方ない。

60メートルぐらい歩いてお店へ。と、卓上にはすでに私用の「アルコールフリーのビール」がっ(嬉)。このような運転手さんへの心遣いはなかなかうれしい(笑)。恭しくいただいてノドを潤す。お通しはもやしのゴマドレ和え。

きっかり11:40に「お待たせいたしましたーっ!!」とお漬物が登場し、「うな重」、「きも吸い」がどんどんと運ばれてくる。
お重の蓋を開けて久々の再会に感無量(笑)。ご飯の上に敷き詰められた大きな鰻は今にもはみださんばかりに折れ曲がっている。次の瞬間には山椒をふりかけてかぶりついていた。。。熱々のご飯とトロトロ&フワフワの芳ばしい鰻が口の中でとろけていく至福の時間。。。うーん、やはり鰻重は日本人の夏のご馳走の一つだ!!などと勝手な感想を抱きながらどんどんと食べ進んでしまう。
母に言わせると、鰻はおいしくてもご飯がおいしくない鰻店が少なくない中で、此方はご飯もおいしいとのこと。
たしかに我が家では利用頻度が高い鰻店の一つだ。

食後のデザートにマンゴーのプリンをいただいてごちそうさま♪
「値上げしました!」とのことで、「何かが違うナー」と思いながら帰ってきたのだけれど、写真を比べてみるとおわかりのように「鰻の並び方」が違う。以前までは縦並びだったのが、今回は横並びになっている。また、以前はお漬物の他にしらすの載った大根おろしが添えられていたのが、今回はなかったようだ。まぁ、最近のお野菜の高騰ぶりは尋常ではないようなので仕方ないのだろう。それでも、僅かな値上げにとどめて頑張っている健気なお店でもある。
パーキングが利用しずらくなってしまったのが辛いが、我が家のお気に入り店としての地位はここしばらくは安泰のようだ。


帰りに某高級スーパーKで我が家でもよく食べる冷凍の「鰻蒲焼き」(麻布の某N監修)をチェックしたところ、なんと!1,750円もした(驚)。以前は1,480円ぐらいだったように記憶している。たしかに鰻自体が値上がりしているようだ。。。


【'10年11月1日のレビュー('10年9月訪問)】

記念すべき700軒目のレビュー。今回は最近、我が家のお気に入りの鰻店である此方をご紹介させていただこう。

鰻好きの我が家のお気に入りは久しく東麻布の「五代目野田岩」だったが、我が家からだとちと距離がある。「ちょっと鰻気分!」な時に気軽に出かけられる鰻店を求めて、調布や吉祥寺、荻窪、南阿佐ヶ谷等々、ずいぶんと探し歩いてきたような気がする。此方もずいぶん前から訪問候補店リストに挙がっていたお店だ。

最近の評価はあまり芳しくないようだが、知り合いのレビュアーさんがこぞって高評価をつけていることもあり、異常に暑かったこの8月末の夜、訪問を思い立った(初回:写真は■印付)。

すでに皆さまもご指摘の通り、青梅街道・井草八幡を過ぎて新宿方面に少し走り、トヨタ東京カローラのちょっと先にあるのが此方のお店だ。駐車場は少し戻った青梅街道沿いに3台分用意されている。

そんなに広くないながらも日本酒のメニューがズラリと並び、鰻が焼き上がるまでの時間を一品料理をつつきながらゆるりと過ごすにはかなり楽しめそうな雰囲気がある。

「営業時間のご案内」の横に「できあがりまでは40分かかります!」と書かれているが、この店のすごいところは予約の際に食べたいメニューを選び、大体の到着時間を告げておけば、そんなに待たされることなく鰻が登場することにある。この日も電話で一番お高い「藤」(きも吸・お新香付きで3,570円)を頼んであった。
お店の方の解説によると、お値段の違いは鰻の大きさによるものとのこと。

パーキングに車を停めて入店すると、この日は「きも焼き」(420円)が品切れということで、父たちは「水茄子」を肴にビールと日本酒を飲んでいる。
私の前にもお茶とタオルのお手ふき、そしてシラスがトッピングされた大根おろしがサーブされる。そしてほどなくして鰻重ときも吸、お新香が運ばれてきた。芳ばしい香りがあたりに立ちこめる。
富士山の絵が描かれているお重の蓋を開けると、ご飯を覆い尽くすようにミッシリと大きな鰻が!!そしてこの鰻がとてつもなく柔らかくてお箸でホロホロにほどけゆくうなちゃんなのだ。一方のタレはこの上品な面持ちの鰻にフィットする感じの甘辛系。決して主張しすぎることなく、あくまでも黒子に徹して鰻のおいしさをまんべんなく引き出している(ように感じた)。

うまく表現できないのがもどかしいのだけれど、私は脂ギッシュな筋肉質系のワイルドな鰻はあまり好まない。適度かつほどよく脂がのり、ふっくらと柔らかいエレガント系の鰻が好きだったりする。此方の鰻はまさにそんな私の好みにピンポイントでバッチリと収まったおいしい鰻だったのである。
きも吸もお新香もおいしく、夢中でいただいてしまった(爆)。デザートに自家製マンゴープリンをいただいてごちそうさま!!入店してからまだ1時間20分しか経過していない(驚)。

お店のパンフレットによると、此方の「鰻」は「大井川共水うなぎ」と呼ばれる養殖うなぎの最高峰。南アルプスの豊富な天然地下水を利用し、恵まれた環境を活かして、独自の養殖技術で天然鰻に勝るとも劣らない鰻を作り出したのだとか。そして「全国各地でも限られた店にして手に入らない納得の◯特(特の字を◯で囲んである)うなぎをうなぎ職人30年の店主が「素材と技」を生かして一枚、一枚、焼き上げています」とのこと。

我が家の家族たちも概ね私と同じような感想を抱いたようだ。母などは「こんなに家から近い所においしい鰻屋さんがあったのねぇ!」としきりに感心しているし、鰻好きの父は「また来よう!」と大絶賛(爆)。


という訳でおよそ3週間後の9月中旬に再訪(今度は昼間:写真は◯印付)。
秋の陽射しが眩しいこの日はカウンター席も小上がり席も結構、賑わっていた。
前回がそんなに待たされなかったので期待したのだけれど、やはり昼間は多少は待つことを余儀なくされる。それでも20分程度だからたいしたことはないのだけれど。。。

この日は暑かったので私も「ノンアルコールビール」を所望(えーーっ!!)。大根おろしでビールをいただいていると「鰻重」がやってきた。
前回ほどの感動がないのは、わずかに若干、鰻ちゃんの「ふっくら感&ほろほろ感」に物足りなさを覚えたから(爆)。それとガンガンに冷えるエアコンの真下のお席だったため、うかうかしていると、肝心の鰻ちゃんがどんどんと冷めていってしまう(汗)。という訳で、今回は想定外の早食い(爆)を強いられることになってしまったのがちょっと残念なようにも思った。

が、やはりタレはあっさり系の控えめだし、鰻自体もこの界隈の鰻(私が知っている範囲内だけれど・汗)をはるかに凌駕しているように思う。そりゃーもちろん、東麻布や南千住の老舗店とは比較しようもないのだけれど、この価格帯で、このおいしさで、このスピード(料理が出てくるまでの)だったら、利用価値は大いにありだと思う。何よりも一人4,500円程度でこの「幸せ感」が味わえるなら、決して惜しくはないだろう
そんな訳で、我が家にとっては、まさに「安・近・短」のお気に入りのお店として殿堂入りを果たしたのだった。


但し、こってり系の鰻やワイルド系の鰻がお好みの方にはあまりオススメしないかな。
小さなお店なので、来店の際には必ず予約を。和服姿の仲居さんが慇懃無礼にサービスに務めるお店ではないし、サービス担当のスタッフはお若い方々が中心の市井のお店だ。
遠くからわざわざ訪れるほどではないと思うが、新宿以西の中央線と西武線沿線の方には割とオススメ。
ここで紹介して混むようになったらイヤだなぁ。。。と思いつつ、書いてしまった(汗)。

  • お重からはみだしそうな「藤」
  • 運転手さんにも!!
  • 準備万端っ!

もっと見る

10位

タカノフルーツパーラー 新宿本店 (新宿三丁目、新宿、新宿西口 / フルーツパーラー、カフェ)

3回

  • 昼の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.9
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥1,000~¥1,999

2019/07訪問 2019/07/18

桃パフェシーズン到来!(1907再訪)──「タカノフルーツパーラー本店」

仕事帰りに「新宿高野」に寄り道。
B2Fにある「パフェリオ」に長い待ち客の列ができているので
1年ぶりに6階の「タカノフルーツパーラー本店」へ上がってみた。。。


久しぶりの本店は相変わらず賑わっている。
「桃の日」スタンプラリー開催中とのことで、メニューにも「桃が全開!」


また、マスクメロンのお取り扱いがスタートして100周年!
ということで、このようなスペシャルメニューも!!


相当に時間をかけて選び出したのが、「桃のパフェ」(1,728円)。

「グラスの底まで桃をお楽しみいただるパフェ!」という名コピーに負けた(笑)。
実は、最後まで悩んだ「岡山県産桃のパフェ」(1,944円)も
「どこをすくっても桃をお楽しみいただけるパフェ!」という
なかなか素晴らしいコピーだったのだけれど(笑)。。。


たっぷりと盛られたトロトロに甘い桃パフェグラスを少し回転させると、
向こう側には生クリームと桃のシャーベット。。。

その下からはソフトクリームが顔をのぞかせる。。。
桃の皮を用いて色づけしたという桃ソースとヨーグルトの組み合わせもサッパリとして美味!!

まさに、グラスの底までおいしい「桃パフェ」を楽しませていただいたのだった。。。


やはりパフェリオの「桃パフェ」よりもフルーツパーラーの「桃パフェ」の方が、
甘味が強いように思えるのは、単なる気のせいなのだろうか
(もちろんお値段的なこともあるのだけれど)。。。


次回は「パフェリオ」の「桃パフェ」もいただいてみなければ!!


隣の少年たちが食べていた(私よりも長く時間をかけてメニューを選んでいた・笑)
「静岡県産マスクメロンと桃のパフェ」(2,268円)もとてもおいしそうだった。
つーか、お高いパフェ食べているしっ!!


今年は日照不足の影響で桃農家の方々も苦労されていると伝え聞くが、
大丈夫なのだろうか。。。
梅雨空けしたら、山梨の桃を買いにいこうと画策中だ。。


ごちそうさまでした☆


今年も桃が美味しい季節が巡ってきた。
という訳で、一足早く、「タカノフルーツパーラー本店」で開催されている
「旬果先取り桃を楽しむコース」をいただきに。。。


平日限定の此方は、桃をコースのあちこちに散りばめた実に魅惑的な構成で人気も高い
(昼・夜共に20名様限定)。


○アペリティフ
それぞれ2杯ずつ選べる。グラスワインもあるが、車だったのでジュースを所望。

・静岡県産マスクメロンジュース
どこまでも甘くて香り高い味わい。中に浮かんでいる氷もジュースを凍らせたもの。

・旬果ジュース
コースに合わせて、今の時期は「桃」。此方もさらにスッキリとした甘さで美味しい!


○アンティパスト
山梨県産日川白鳳を用いた一品。ラスクの上にはスモークサーモンとモッツァレラ。
ソースはバルサミコ酢だそう。。。モッツァレラと桃の組み合わせ他店でもよく見かけるが、
桃の甘さが何とも言えない美味しさを醸し出す。サーモンよりもモッツァレラの方が桃には合うかな。
バルサミコはお好みで。。。


○桃のスープ
桃の冷製スープ。上品でまろやかな味わい。。。素晴らしい仕上がり!!


○桃とグリルポークの甘辛ソース添え
和風テイストのソースを絡めたポークに、焼いた桃がトッピングされ、
さらに周囲を桃と桃ソースが取り囲むというユニークな一皿。
トッピングはクレソン。もっと甘いイメージがあったのだけれど、
意外にサッパリといただける。焼いた桃ってケーキ以外でははじめてかも!!


○桃のドレッシングのサラダ
桃を散りばめた爽やかな食感のサラダ。トマトが少しかたかったが、色合いも美しい。


○パン
お肉の甘辛ソースを浸していただくとさらに美味しさアップ(笑)。。。


○フルーツ盛り合わせ
これぞ、タカノフルーツパーラー本店の真骨頂。
さまざまなフルーツがたっぷりと盛られている。
ドラゴンフルーツ、グレープフルーツ・ルビー、キウイ、静岡産マスクメロン、
マンゴー、オレンジ、スイカ、レモン、パイナップル、佐藤錦、ブルーベリー、
ざくろ、そして山梨の桃は「ちよひめ」
いちごは群馬の「尾瀬なんとか」だったかな。
グレープフルーツといちごがちと酸味が強かったが、パイナップルや桃、
メロンは甘くて完璧な美味しさ。佐藤錦の粒の立派なことといったら!!
さすが天下の「タカノ」だ。


○HOTデザート
温かな桃のスープに浮かんでいるのは生クリームが添えられたスフレ。
ここにも桃が添えられている。フルーツ盛り合わせを食べて少し冷えた身体を
あたたかく癒してくれる。。。


○カフェオレ
熱々でサーブされるのが嬉しい。


○旬果先取り桃を楽しむパレット
このパレットも此方のコースの真骨頂だろう。結構、満腹感はあるのだけれど、
ちょっとずつ色々と甘いものが楽しめる一皿。

・桃のエスプーマ。
フワフワっとした食感で優しい口溶け。。。女子受けしそうなデザートだ。

・桃のムース
左側は桃と生クリームがスポンジケーキと合わさった「桃ショート」というイメージ。
右側はいささか甘めの桃ジャム(?)がムースの中にサンドされた「桃ムース」。
「桃ショート」の方が好みの感じ。。。母の分もいただいてしまった(笑)。


これでおしまいかと思ったら、実はもう一つあった(笑)。

○冷菓桃のシャーベット。
ほとんど満腹だったが、甘い物は別腹。サッパリと美味しくいただいた。
実は「桃のソフトクリーム」(写真センターのパフェグラス)のいずれかが
選べるのだけれど、さすがにソフトクリームはギブアップ(笑)。
シャーベットにしておいて正解だった。。。


この内容でお一人さま4,320円(税込み)というのだから、人気があるのも頷ける。
6月29日(金)までの開催なので、ご興味がおありの方は是非っ!!
が、結構、予約は埋まっているようだ。


「桃づくしコース」のおかげで、この日は夜になってもあまりお腹が空くことはなかった。
ごちそうさまでした☆


●タカノフルーツパーラー本店
東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野本店5F
03-5368-5147
11:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:1月1日、2月・4月・5月第三月曜日、9月第二月曜日、10月第四月曜日
http://takano.jp/


※再訪して写真を追加したので更新させていただきます。
(追加した写真は最初の14枚です)

お誕生日月間ということで「TAKANO」カード会員でもある母が「連れていってあげる!」とうるさい(爆)。
毎年、春と秋に開催される【完全ご予約限定】「スペシャルマスクメロンコース」(昼の部と夜の部 各回20名様限定 お一人様4,725円)は、毎年、待ち焦がれている人がいるほどの人気のプランなのだそうだ。
何でも一人前のコースにマスクメロンを丸ごと1個使用しているのがウリなのだとか。そんな訳でとある平日のお昼に訪問を果たした。

●今回のコース内容は下記。
1.スパークリングワインまたはジュース
2.アンティパスト
3.マスクメロンのスープ
4.マスクメロンとプロシュートのカルパッチョ
5.マスクメロンとオマール海老のオランディーズソース仕立て
6.マスクメロンと季節のフルーツ盛り合わせ
7.マスクメロンのエスプーマ
8.マスクメロンと豆乳のアントルメ
9.マスクメロンのガトー
10.自家製シャーベット
11.コーヒー

今回は「マスクメロン」に合わせて、淡いメロン色のランチョンシートが出迎えてくれる。

「スパークリングワイン」も選べるのだけれど、今回は車だったので「メロンジュース」を選択。さすがに「天下のTAKANO」のメロンジュースは濃厚でおいしいのだけれど、中に丸いメロンのアイスキューブが浮いていて、すっかり冷えてしまった(笑)。

「アンティパスト」(写真撮り忘れ・恥)は生ハムメロンマスクメロンと海老をトッピングした茶碗蒸しサーモンとペンネのマリネとメロンのプチ3皿仕様。いずれもちょっとずつだけれど、メロンと様々な食材との組み合わせを少しずつ味見できるのは楽しい。

メロンの皮をダイナミックにカットした「マスクメロンのスープ」は隠し味に生姜を用いたという冷製スープ。「メロンジュース」とはまた違った奥の深い味わいで冷たくておいしいのだけれど、生姜効果なのか身体がホカホカしてくる(ように感じた・笑)。

「マスクメロンとプロシュートのカルパッチョ」は、プレート状に凍らせたマスクメロンの上にプロシュートを合わせて酸味のあるクリームをあしらったお品。ナイフとフォークでいただくカルパッチョはホロホロと崩れて食べにくいことこの上ない。その上、寒いし(爆)。が、このプロシュートが絶品(!)。寒さを忘れさせてくれるほどのおいしさっ!!

メインは「マスクメロンとオマール海老のオランディーズソース仕立て」。ぷりぷりっと身のしまったオマール海老は小さいながらもおいしさが詰まった実力派。マスクメロンと合わせていただくとさらにおいしさがパワーアップ!!バターとレモンの風味がたっぷりのオランディーズソースをからめて、そして黒いダイヤモンド=キャビアも丹念にこそげとってしみじみと味わう。別皿のサラダにもメロンがゴロゴロ!

「マスクメロンと季節のフルーツ盛り合わせ」は此方の定番ともいえる「てんこ盛りフルーツプレート」だ。
奥に控えめに佇んでいるのがマスクメロン、紫色のぶどうが岡山産ピオーネ、グリーンのぶどうがやはり岡山産マスカット・オブ・アレキサンドリア、すいか、夕張メロン、オレンジ、グレープフルーツ、マンゴー、キウイ、ドラゴンフルーツ、レモンなどが美しく盛られている。
この盛り合わせは毎回のお楽しみの一つなのだけれど、すぐ横でフルーツをカットするシェフのデモンストレーションを眺めることができるのも楽しい。そんなこんなで今回もすべて完食!!

「マスクメロンのエスプーマ」は、フワフワのエスプーマに濃厚なマスクメロンのソースをかけた一皿。フワフワっとしてやさしい食感のデザートだった。

一体、どのようなお皿が登場するのか心配だった「マスクメロンと豆乳のアントルメ」は、二種のメロンと豆乳のババロアにメロンソースをあしらったお品。あまり好きではない豆乳もメロンと合わさってヘルシーなデザートとして楽しむことができた。

思わず笑ってしまったのが「マスクメロンのガトー」見た目そのまま「メロン」という感じの「網目」の演出が楽しい(笑)。もちろん柄も網目もすべて食べられるのだそう。白い網目はライスペーパーらしいのだけれど、お味はともかくとして、その凝った演出に恐れ入ってしまった(笑)。メロンの中身はメロンとスポンジと生クリームを合わせたケーキ。シャンパンゼリーとメロンソースを用いた周囲のデコレーションも含めて、思わず「努力賞」を進呈したくなる可愛らしい出来映え!!このような遊び心は大歓迎だ。

そしてトリを飾るのが「自家製シャーベット」。メロン100%という感じのメロンの味しかしないシャーベットは限りなくスッキリ系。お口の中をサッパリとさせるという意味においても、〆にふさわしいデザートだった。

前回いただいた「X'masスペシャルコース」に比べると、「マスクメロン1個分」ということでお値段はお高くなってしまうのだけれど、冷たいお料理が多かったということもあって満腹度は8割程度。たぶん殿方には全然足らないと思う。
が、この「タカノフルーツパーラー」本店限定のフルーツのフルコース(11月は「国産苺とフレッシュベリーを味わうコース開催中(昼:2,650円、夜:2,940円」)は、フルーツ好きの方にとっては満足度が高い内容のようにも思う。パフェも良いけれどたまにはコースにご興味がおありの方は是非っ(要予約)☆。


【'11年12月24日のレビュー('11年12月訪問)】

この時期限定の「X'masスペシャルコース」(各回限定20名様)をいただいてみようということで母と再訪。
この「X'masスペシャルコース」、下記の10品のお料理(予約特典のアペリティフはワインも選べる!!)がおひとりさまにつき、たったの3,675円(!)で楽しめるという、まさにスペシャルなコースだ。

1.アペリティフ
2.アンティパスト
3.洋梨のスープ
4.牛肉の赤ワイン煮と洋梨のソテー
5.フルーツの盛り合わせ
6.リンゴのグラニテ
7.HOTデザート
8.X’masパレット
9.エスプーマ又はソフトクリーム
10.コーヒー又は紅茶


いつもの白いテーブルには赤いランチョンペーパーが敷かれ、準備は万端だ。

1.アペリティフ
赤・白・スパークリングのグラスワインの他、ストロベリー、オレンジ、マスクメロンの生ジュースがそれぞれ2杯ずつ選ぶことができる(予約特典)。電車で出かけて正解だった(笑)。クリスマススペシャルコースということなので一杯目はスパークリングでゴー。たっぷりと注いでくれるのが◎。二杯目はマスクメロンの生ジュースをあとで持ってきていただくことにした。

2.アンティパスト・・・・☆4
スモークサーモンとフルーツトマト、モッツァレラチーズ、オリーブオイルの定番に、甘いいちごを合わせた、まさにタカノ・スペシャルなアンティパスト。いちごの風味が一服の清涼感をもたらす爽やかな食感の一皿。

3.洋梨のスープ・・・・☆3
洋梨と豆乳を合わせたスープ。一見、桃のスープに色が似ているのだけれど、あまり洋梨感はない(ほんのりと香る程度)上に、「どうしちゃったの?」というぐらいに冷めていてがっかり〜っ!!

4.牛肉の赤ワイン煮と洋梨のソテー・・・・☆3.5
じっくりと柔らかく煮込まれた牛肉の横には洋梨、下には玉ネギとじゃがいもが顔を覗かせる。横に添えられているのはマンゴーの果実とソース。お肉の上にかけられたデミグラスソースは風味豊かでおいしいし、お肉もいい感じに仕上がっている。マンゴーのソースや洋梨のソテーとの組み合わせも悪くない。が、このお肉がまた「どうしちゃったの〜?」というぐらいに冷めている。お皿も温められていないし。。。ま、温めるとマンゴーがおいしくなくなっちゃうから仕方ないのかな(笑)。せっかくの完成度の高い牛肉が少々残念だった。

が、しかし、このサラダにかかっている「いちごのドレッシング」が信じられないぐらいにおいしい。これは地下で売られているのなら、思わず買って帰りたいぐらいのおいしさだった。このドレッシングには☆5を進呈したい。トーストされたパンもおいしかったな。このパンには☆4を進呈。

5.リンゴのグラニテ・・・・☆4
フルーツの盛り合わせの前に此方が登場した。ほんのりと甘いリンゴのグラニテは優しい味わいで◎。だけどちょっと寒くなってしまった(笑)。

6.フルーツの盛り合わせ・・・・☆4.5
ご存じ「タカノ」のフルーツ盛り合わせは健在(!)。手前があまおう、奥が紅ほっぺ、すいか、マスクメロン、オレンジ、グレープフルーツ、マンゴー、キウイ、ドラゴンフルーツ、レモンなどがてんこ盛り状態で盛られている。写真のオレンジやマンゴーの皮が「うさぎさんカット」になっているのもクリスマス気分を盛り上げる。
それぞれのフルーツが瑞々しくておいしいのつい無言になって食べ進んでしまうが、そろそろ満腹になってくる(汗)。

ここで二杯目の「マスクメロンジュース」が登場。中にはマスクメロンの果汁をフリーズさせたコロコロのシャーベットが浮かんでいる。さすがにおいしいのだけれど、心までシンシンと冷えてきて寒いぐらいだ(爆)。

7.HOTデザート・・・・☆4
洋梨の赤ワイン煮が登場。ここでようやく温かい食べ物にありつくことができて思わず「ほっ!」としてしまった(笑)。フルーツパフェを食べるお客様が多いこともあり、店内の温度はいささか低めに設定されているのかもしれない。フルーツの盛り合わせとか生ジュースをいただいてとにかく身体が冷えてしまったのだ(爆)。
アーモンドチップがマスカルポーネと合わさってなかなか好みのテイスト。赤ワインのスープもしっかりいただく。

8.X’masパレット・・・・☆4
さすがの私も「まだ来るかー!!」と身構えてしまったのが、此方のX’masパレット。「もういただけませんです!」と思わず白旗をあげてギブアップしそうになったのだけれど、甘いものは別腹!!スプーンとフォークを交互に持ち替えて突撃開始ーーっ!!
左上から苺ムース、マスカルポーネ(だったかな?)、チョコレートの三層のケーキ、いちごクリームのタルトパイ、クリスマスリースの形をしたパイ、グラスの中は小さくカットしたいちごとキウイとマンゴーとゼリー、いちごのマカロン、いちごのムース、あまおうのサンタクロース、きのこの形をしたチョコババロア、三角コーンの中にはホイップクリーム、その足もとにはショコラと雪だるまといちごがのった、まさにクリスマス気分満載のスペシャルパレットだ。それぞれにアイデアを凝らしたデザートではあるのだけれど、正直、完食はかなりしんどかった(笑)。もういちごはしばらく食べなくてもよいぐらいだ。

9.エスプーマ又はソフトクリーム・・・・☆4
コーヒーをいただいてゼイゼイ言いながら小休止していると、スタッフの方が「エスプーマとソフトクリーム、どちらかをお選びいただけます」とのこと。まさかもう「いちご」はないだろうと思っていたら、運ばれてきた「エスプーマ」「ソフトクリーム」双方ともにまたまた「いちご」がドーンとのったプチ・パフェバージョンだ(爆)。ここで食べなくて何とする!!という訳で根性で完食ッ!!やったーーっ!!ついに食べきった!!バンザ〜イッ!!

これだけいただいて3,675円というのだから、フルーツ好きの方には結構、満足度が高い「X'masスペシャルコース」かもしれない。
私も今回が初めての挑戦だったが、値段からしてちょっと甘く見過ぎていたようだ(爆)。たかがフルーツ、されどフルーツ。。。。「X'masスペシャルコース」の頂きは予想以上に高かった(笑)
次回以降、チャレンジすることがあるとしたら、前の晩は軽めにして朝食抜きで挑んだ方がよいかもしれない。
今年のクリスマスはなかなか普段はできない貴重な体験をしてしまった。。。。

満腹のお腹をさすりながら地下に降り、お総菜コーナーで一番人気という「アボカドとフルーツトマトのサラダ」(100gあたり399円)を購入して帰ったのだった。夕食はこのサラダと紅茶で済ませたことは言うまでもない(汗)。


【'11年11月26日のレビュー('11年11月訪問)】

久しぶりに母と都内まで出かけたので、帰りに訪問。
私は11月限定の「マロンパフェ」(1,470円)がいただいてみたかったのだけれど、彼女がどうしても食べてみたかった(呆)という「季節のフルーツ盛り合わせ」(2,625円)と「ローストビーフのサンドイッチ」(1,365円)をお願いすることになってしまった。たまの親孝行も悪くない(爆)。

日曜日の午後の店内はあまねく満席。バイキングの方には特に長い行列ができていたが、パーラーご利用の客は待つことなく通された。

まずは「ローストビーフのサンドイッチ」が運ばれてくる。付け合わせにサラダかフルーツが選べるのだが、「フルーツの盛り合わせ」をいただくのでサラダを所望。サルサソースのような酸味のあるドレッシングがおいしいなかなか本格的なサラダだった。「ローストビーフのサンドイッチ」はトーストしたパンにローストビーフ、シャキシャキのレタスとトマト、さらにはフライドオニオンがサンドされている。このフライドオニオンが隠し味になっていてなかなかおいしいのだけれど、予想していたほどのおいしさは得られなかった。マスタードか辛子があると、ローストビーフ本来のおいしさが引き立ったと思うのに惜しい。
これだったら母が先日、食べきれないでテイクアウトしてきた「クラブハウスサンド」の方が断然オススメ!!あちらの方が味にまとまりがある(ように思う)。

そしててお待ちかねの「季節のフルーツ盛り合わせ」の登場となる。「す、すごいっ!!」思わず唸ってしまった(爆)。これは一人ではたぶん食べきらないだろう。母が「一度、食べてみたかった!」というのもわかる気がする(爆)。
大きなお皿の上には、マンゴー、すいか、ドラゴンフルーツ、キウイ、イチゴ、グレープフルーツ、オレンジ、マスクメロン、柿、巨峰、パイナップル、レモンなどが「これでもかーっ!」という感じでてんこ盛りになっている。なんとヘルシーで身体に良さそうなプレートなのだろうっ(爆)。
早速、ナイフとフォークを握りしめていざっ!と切り込んでいく。驚いたのはマンゴーもキウイも、そしていちごも、さらにはグレープフルーツ、そしてパイナップルまで、とてつもなく甘くてジューシーでおいしい。いつもいただいているキウイなどとは全くの別物!!さすがに「天下のタカノ」だけのことはある。母と二人、ほとんど無言で食べてしまった(滝汗)。
唯一惜しいと思ったのは、マスクメロンだけがいささか過熟だったこと。いや、別においしかったから問題ないのだけれど、そこの部分だけ、「ん?」と思ってしまった。

フルーツのパフェもおいしいのだけれど、「季節のフルーツ盛り合わせ」も侮れない一品。二人で入店の際にはサンドイッチをシェアしてデザートに此方をいただくという選択肢もありそうだ。

11月の「マロンパフェ」http://takano.jp/parlour/shinjuku/index.html)は今週の水曜日(30日)までとのこと。果たして間に合うのだろうか。。。


【'11年10月9日のレビュー('11年9月訪問)】

カフェ・トロワグロでデザートを我慢した私たちは「そろそろ・・・」ということで此方をめざす。9月のパフェは新顔の「瀬戸ジャイアンツのパフェ」「長寿梨のパフェ」(共に1,680円)をはじめ、「ストロベリーパフェ」「黄金桃と白桃のテレコパフェ」などが美味しそうに並んでいる。しかも、通常メニューの中にも「ピオーネのパフェ」(1,480円)を見つけてしまった(滝汗)。二人で相当に時間をかけて散々、思い悩んだ結果、友人が「瀬戸ジャイアンツのパフェ」、私が「ピオーネのパフェ」でようやく落ち着く(爆)。

そしてこの日はHPに紹介されていた携帯クーポンをダウンロードしていったお陰で「ピオーネのジュース(!)」も「ただ!」でいただけるといううれしいオマケ付(笑)。ニコニコしながらパフェとジュースの到着を待つ。

やがてそれぞれのパフェがお出ましになった。私の「ピオーネパフェ」は写真の通り、パフェグラスからはみだしそうなほどに大粒のピオーネがてんこ盛りに盛られたパフェだ。この時期、マスカットや巨峰もおいしいけれど、巨峰よりも甘くて爽やかな果実味が感じられるピオーネはやはりおいしい。パフェの内容はピオーネのアイスシャーベット、生クリーム、ピオーネのグラニテ、フロマージュ(ヨーグルト?)ジュレ・ピオーネのソースというような構成。酸味を効かせたヨーグルトのような、チーズのようなジュレ部分がアクセントになって全体の甘さを引き立てていたように思う。どちらかというと「秋の収穫祭」という感じで、ピオーネの旨み(甘み&酸味)を存分に堪能できるパフェのように感じた。なお、ピオーネの脇から角のように飛び出しているのは、クッキーで焼き上げた「房の柄」ということらしい。なかなか遊び心があって洒落ている。

お友達の「瀬戸ジャイアンツ」と「ビオーネ」をトレードして食べてみたのだけれど、果皮がうすくてとても柔らかい「瀬戸ジャイアンツ」「大粒の翡翠」をいただいているようなイメージで、何だかすごーーくお上品な味わいの果実だった(笑)。

一方、「ピオーネのジュース」は「無料」の割にはやたらに存在感を主張する「濃ゆい味わい!!」。きっとたっぷりと「ピオーネ」をお使いであろうことを想像して「タダというお得感」を噛みしめてしまった(爆)。
この携帯クーポンサービスは続けてほしいなーと思っていたのに、10月は見あたらないようだ(残念っ!!)。。

10月のおすすめパフェも「三種ぶどうのパフェ」とかで、眺めているだけで食べたくなってくる(笑)。すでに季節は秋まっただ中なのだけれど、今月も秘かにパフェオフを開催しようかと皮算用をしている(汗)。


【'11年9月8日のレビュー('11年8月訪問)】

前回、食べ損ねた「黄金桃のパフェ」(1,680円)をいただいてみるべく8月末に再訪(爆)。
今回は迷うことなく「黄金桃のパフェ」をセレクト。待っている間に「マンゴーのパフェ」が前を通り過ぎていって非常に心が揺らいだのだけれど(汗)。

やがて念願の「黄金桃のパフェ」がおでましになった。「ほほう、これがーーっ!!」という感じで思わず見入ってしまう。大ぶりの黄金桃が此方も6切れ。若干、左右のパートで色調が異なっているのがおわかりいただけるだろうか?
しかも前回はバニラアイスクリームが目立っていて桃のシャーベットはひっそりと顔を出していたのに、今回は逆バージョン(驚)。一切れの桃のサイズは前回の方が若干大きいような気も(汗)。

記念撮影を終えた後は早速に試食開始。桃シャーベットの横の手前の黄金桃(黄色っぽい桃)からいただいていく訳なのだけれど、前回、いただいた黄金桃よりも若干酸味が強いように感じた。いや、前回は白桃と一緒にいただいたから、黄金桃も甘く感じたのかもしれないのだけれど。。。
今回の黄金桃は全体的にマンゴーっぽい感じが強いような印象。が、そのように酸味が強い分、桃シャーベットやバニラアイス、そしてパフェグラスの中の三層になった「桃味のするなかき氷バージョン」「桃風味の生クリーム」「黄金桃のソース」とのバランスはなかなかよろしいように感じた。

「黄金桃パフェ」「黄金桃と白桃のパフェ」、甲乙つけがたいおいしさを誇るパフェだが、2種類の桃が同時に食べられるという部分においては後者の方がやっぱりうれしいかなぁ(笑)。

ちなみにこの「黄金桃と白桃のパフェ」(1,680円)は9月いっぱい、此方のフルーツパーラーで楽しめるのだそうだ。他の9月のおすすめパフェは此方(http://takano.jp/parlour/shinjuku/index.html)。
実は来週も友人と再訪予定(喜)。。。どのパフェをいただこうか、今から頭を悩ませている(爆)。


余談になるが、この日、満腹のお腹をさすりながらB1Fのフルーツフロアをウロウロしていて「5粒で2,500円(!)」もする「ルビーロマン」というピンポン玉のような葡萄を眺めてぶっ飛んでいたのだけれど、後日、日本橋にある某有名果物専門店本店で同じものを見つけて腰を抜かしてしまった(笑)。なんと!!同じ葡萄が「一房26,250円(!)」で売られていた(爆)。気になってちょっとぐぐってみたところ、なんと!!この「ルビーロマン」なる葡萄は「2011年はひと房50万円の高値を記録した石川県オリジナル品種」というやんごとなき葡萄なのだそうだ(驚×∞)。一体、どのようなお味がするのだろう。。。話は逸れてしまったが、帰りはB1Fのフルーツコーナーを覗いてみるのも、一般庶民にとっては「目の保養」になるかもしれない(笑)。


【'11年8月12日のレビュー('11年8月訪問)】

先だって此方で「黄金桃パフェ」を食べてきた母が「絶対においしいから!」と言い張って譲らないので、打ち合わせ帰りに新宿で下車して訪問してみることにした。

本店B2にも「バー・ザ・シーズン」があって、此方でも「桃のパフェ」(1,260円)がいただけるのだけれど、初志貫徹でエレベーターに乗って5階をめざす。
エレベーターを下りると、平日の3時近くというのに、店内は大混雑だ。というのも、此方には「フルーツバイキング」(90分/2,625円)があって、待ち客の大半はバイキング目的の客らしい。
パーラー利用の客も同じ列に並ばされるが、5分もしないうちに「パーラーご利用のお客様〜!」と呼ばれ、行列を飛び越して入店できるので特に問題はないだろう。
が、パフェルームの方もあまねく満席(!)。夏休み中ということもあるのだろうが、まるでデパ食のように大混雑しているのには驚いてしまった。。。


そしていただくものは「8月のおすすめ──桃のパフェ」と決まっている。が、困ったことに「黄金桃のパフェ」「黄金桃と白桃のパフェ」(共に1.680円)の「究極の二者択一」を迫られることになる(汗)。
母は「黄金桃」がおいしかったということなので、だったらその上をめざしてみようと後者のテレコバージョンをお願いしてみることにした。

窓際のお席に座り、新宿の雑踏を見下ろすのもなんだか久しぶりだ。
そうこうしているうちに「黄金桃と白桃のパフェ」がおでましになる。「おおーーっ!!」。。。贅沢にも黄金桃と白桃が3カットずつ(しかも大きめっ!!)あしらわれ、桃シャーベットとバニラアイスクリームが顔をのぞかせている。
慎重に(桃を落とさないように)食べ進みながら、パフェグラスを掘り進んでいくと、3層になっているピンクの部分は桃の味のするグラニテのようなかき氷バージョン、桃風味の生クリームが入って、一番下はカットされた黄金桃がゴロゴロしたソースが鎮座ましましている。

黄金桃と白桃を同時に味わえるということで、こちらを選んだのだけれど、甘さに関しては断然に「黄金桃」の方に軍配が上がる。桃というよりも、マンゴーのような完熟した味がえもいわれぬ甘みと酸味のバラードを奏でてくれる。一方の白桃もおいしいのだけれど、黄金桃の甘さの前には楚々とした印象も拭いきれなかった。いや、これはこれでおいしいのだけれど、やはり食べるなら「黄金桃」の方がオススメだろうか。。。母の選択はやはり正しかった(爆)。

ちなみにこの「黄金桃」(山梨または長野県産)は8月16日〜9月中旬までB1のフルーツフロアでもお取り扱いがあるらしい(一つ630円とのこと)。見かけも黄色い(黄金色)のですぐにおわかりになるだろう。


此方のパフェは8月いっぱいのご提供ということらしいが、今度は私も「黄金桃バージョン」を狙っている。が、「国産夏苺パフェ」(1,680円)も食べたいかなぁ。。。「沖縄マンゴーパフェ」(2,100円)もいただいてみたいけれど、これは8月中旬までとのこと。うーん、これはちょっと難しいかなぁ。。。ご興味がおありの方は是非チャレンジされてみてほしい。


  • 「桃のパフェ」(1,728円)
  • 向こう側には生クリームと桃のシャーベット。
  • その下からはソフトクリームが顔をのぞかせる。。。

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