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焼きモンブラン
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焼きモンブラン(拡大)
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焼きモンブラン(断面)
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焼きモンブラン(外装)
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抹茶の焼きモンブラン
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抹茶の焼きモンブラン(拡大)
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抹茶の焼きモンブラン(断面)
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抹茶の焼きモンブラン(外装)
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焼きモンブラン(包装)
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モンブラン
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モンブラン(断面)
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ある日、マイレビュアー殿の口コミを読み漁っていて目が点になった。「焼きモンブラン」。何それ!?その時から、食べたくて食べたくて仕方なかった。今日、とうとうその願いが叶う日。ウキウキと広島へ車を走らせた。
αという店名自体、全くもってお菓子屋さんを想起させない奇妙奇天烈な名前、いや記号だ。ところが、店内に入った瞬間から、もうやる気満々の雰囲気。とりわけ、ホールタルトやパイなどの色彩の美しさには、思わず唾を飲み込むほどだ。一言で表現するなら、アースカラー、焼き菓子の茶色、カスタードクリームの濃いアイボリー、乗せられるチェリー系果実コンポートの深い藍色、フランベした飴のこげ茶色、こんな色調で統一されたケーキ達は美味しそう。
【焼きモンブラン】
見た目はまるで揚げ焼売、それよりもっとパキパキした表皮は、食むとパキペキと音をたてる。内部はバターのシッカリ効いたベイクド生地、中心にはデカイ渋皮付きマロングラッセがドカ~ンと居座る。その味わいは、パキパキ皮の香ばしさと、バターの芳香と、栗の風味がなえ混ぜになって、殆ど洋風栗饅頭のよう。さて、この焼き菓子が果たしてモンブランと言えるかどうかは皆さんの判断にお任せするとして、旨けりゃいいんだ!!と言い放ちたくなるほど旨かった。
【抹茶の焼きモンブラン】
一転してちょっと和の香り。トップに鎮座する焼け焦げたような物体は、恐らくは焼き餡。食感カリカリ。表皮は焼きモンブランと同じで深揚げした春巻きのよう。パーペキにパキペキ。中身は抹茶味のベイクド生地に小豆が散らされる和風風味。中心には焼きモンブランと違って、渋皮なしの黄色いマロングラッセだ。う~ん、小細工も行き届いているな。和風栗饅頭の味わいに近い焼き菓子悶撫乱。
【モンブラン】
ここまで読まれた皆様は、恐らく焼きモンブラン二兄弟に目を奪われているに違いない。αの策略にどっぷりハマっておられることだろう。だが、真打はコイツだった。このモンブランはこれまで食べてきた中で、間違いなくトップクラス。トップ飾りは栗の形に固めた栗餡に頭の部分だけチョココート。いや、そんなキャワイイ路線じゃなくても良いんだが・・・ココからがコイツの独断場。まずマロンクリームは裏ごしされてフレーク状になっている。それが押し固められつつケーキ全体を覆っている。その食感は食べたらビックリ。ネットリクリーミーの正反対、ホロホロ崩れるような食感だ。栗の風味もキッチリ薫る。内側には甘さ控えめのストレートなホイップクリーム。中心のマロンは大きさもシッカリ。その食感がこれまた個性的、ぼそぼそと甘栗風なのだ。もはや蜜で煮たマロングラッセとは別物のよう。この上半身の意表を突く食感と溢れる栗感は素晴らしい。ベースのタルトレットも相当に鋭い。火入れはバッチリでとにかくサクサク。フィリングのネッチリ食感、バター風味には思わず唸ってしまった。
まとめ:
レベル高し。一歩間違えばゲテモノ、客寄せパンダになってしまいかねないお遊びを、真面目に練り上げて本気のお菓子に仕上げてしまった。焼き菓子とモンブランの相容れない要素をハイブリダイゼーションした、「焼きモンブラン」に体現されるパティシエのスマートなおふざけもクールだが、一方で真っ向から栗で勝負する「モンブラン」には、俺、実はやり手よ~、という自信の程がビシッと表現されている。シブウマでオススメ。