ミニミニ大作戦さんが投稿したパティスリー・サダハル・アオキ・パリ 丸の内店(東京/有楽町)の口コミ詳細

ミニミニ大作戦の庶民的食文化に関する調査報告書

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パティスリー・サダハル・アオキ・パリ 丸の内店有楽町、日比谷、二重橋前/ケーキ、マカロン

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク -
1回目

2011/12 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

モンブラン大作戦 第九十九回 -食べながら、こみ上げる笑い、結局理屈じゃないのだ-

「ちょっと・・・」、「ハイ?」、「コレめちゃめちゃ旨い~!!」・・・「ハァ、ハィ、ありがとうございます!!(^ ^)」

美味しさに笑いがこみ上げて来るってのはこの事だ。「キタァァァ~」って思った瞬間、目の前を通り過ぎようとしていた店員姉さんに、思わず声を掛けてしまった、その時の会話。これまでに、モンブランを喰ってて笑っちゃったのは、二軒だけ。「イデミ・スギノ」と、ココ「サダハル・アオキ・パリ」のみ。実はコレ、昨年末に食べた一個なのではあるが、モン大作戦の終盤を飾る一個にせざるを得なかった心情をご理解頂きたい。

青木定治氏。言わずと知れた、タレント、雨宮塔子氏の・・・いや、そんな事はこの際どうでも良くて、このパティシエ殿、たったの五人しかいない、「ルレ・デセール」日本人会員に若くしてなられた凄腕である。氏は間違いなく日本人なのだがお店の本拠はパリ。つまり、このお店は日本人オーナーパティシエに率いられながらも、実はパリ発、日本上陸という、正真正銘のフランス菓子店なのだ。

【タルトマロンフリュイルージュ】\750
要は、栗味タルトの赤い果実添えってところだろうか。とにかくモンブランって意地でも呼びたくないのだろうなぁ。この一個、ヴィジュアルはハッキリ言ってそれほどではない。トップに載るマロングラッセとフランボワーズの茶と赤ってのは、私の配色嗜好から言うと、相当にひねくれている。少なくともケーキとして得する色合わせではない。全体的にも、極上モンと言うにはちょっとダルな感じであり、見た瞬間に惚れ込んじゃう、という天才肌タイプではない。

とにかく目立つ、トップのフランボワーズは、意外と酸味少なめで控えめな爽やかさが優しい味わい。まあ生モノだし、この日のモノがたまたまそうだったのだろう。もう一方のマロングラッセは四つ切り。小さいのが残念なのだが、その硬めのニッチリした食感は一切手抜きなしの素晴らしさ。更に柑橘系のシロップが掛けられたコイツの爽やかな風味は、フランボワーズと完全にハーモナイズしている。何という技なのだろう。

マロンクリームストリングも一流かつ独自の仕上がり。そこいらの和栗一本やりのマロンクリームなど、あざ笑うかのような、イタリア産マロンペースト。そこに、ビシッとバターを効かせて、更にうっすらラム酒風味を被せた上で、仕上げにシナモンパウダーとシュガーパウダーが振り掛けられる。この、敢えて栗一本の味わいから遠ざけるようなレシピのマロンクリーム、その複雑な味わいと、相当にベタッとして日本離れした食感は、食べた瞬間に「ピエール・エルメ」を思い起こさせるフレンチスタイルだ。敢えて栗だけに頼らないマロンクリーム。やれるものなら真似てみろ!!って言う青木氏の意地が垣間見える、素晴らしい個性。

内側のホイップクリームも、今の標準からすると明らかに甘め。しかも脂肪分が多くマッタリした味わい。ここら辺りも、パリ「アンジェリーナ」とまでは行かないが、フランス菓子として守るべきものを守っている感じがして嬉しくなってしまう。ベースのタルトレットも完璧。もう完全に私の好みなのだ。薄くて相当な堅焼きタルトレットは、あの「イデミ・スギノ」に迫る迫力。そこに仕込まれるベリー系の、つまり赤いフルーツのコンフィチュールは鮮烈な酸味と甘み。この甘みと酸味の協調も、まさに正調フランス菓子。前述の極上クリームと共に口に入れれば、もう笑うしかないのだ。理屈じゃなくて完璧な程に旨い~(ToT)

まとめ:
青木氏を「ルレ・デセール」会員に推薦したのは、かのフランス人の巨匠、ピエール・エルメ氏だと言う。その話が本当かどうかは、二人の作品を味わえば一舌瞭然。このモンブランの味わいは、甘みと酸味の同居した「ピエール・エルメ」のモンブランを、鮮烈な若々しささえも感じさせる、更なる高みに昇華させたもの。エルメ氏が、彼を「ルレ・デセール」に推した心情は痛いほどに解る。結局、味と言うものは、作り手同志の触れ合いで受け継がれ、融合し、そして進化するのだなぁ・・・しんみりと感じ入った一夜の出来事。☆5.0で文句ナシ!!

  • 超絶の「タルトマロンフリュイルージュ」

  • シトラス香るマロングラッセ

  • 淡い酸味のフランボワーズ

  • 練りに練られた複雑マロンクリーム

  • ガッシリ感が最高のタルトレット

  • 全てが調和したシンプルな断面

  • 間違いなく最高級のデザートの一つ

2017/02/10 更新

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