『秋田新幹線に閉じ込められました』立花立夏さんの日記

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H25年3月2日(土)。この日、翌週東北出張を控えた私は、一足早く現地入りして秋田に足を延ばそうと計画していた。秋田での夕食は「たかむら」を予約し、ホテルもちょいと奮発してメトロポリタンの広い部屋を予約しておいた。
当日は東北地方は強風で各地で路線の遅延や運休が相次いでいたが、幸いに秋田新幹線は遅延はあるものの、正常運行されているとのこと。思えば、ここで思い切ってキャンセルし、盛岡泊まりにしておけばよかった。

当日、予約していたのは14:24発のこまち。16:00前には秋田到着予定なので、1~2時間遅延しても大丈夫だろうとタカをくくっていた。
しかし、新幹線が森岡を出発したのは約30分後の14:50ほど。盛岡の手前で強風のため停車していたそうだ。
途中で何度か強風と赤信号のため停車を繰り返していたが、16:00頃には秋田の手前の駅の大曲を出発したので、30分くらいの遅れで済むかとほっとした。
大曲を出発した直後も、新幹線はのろのろ運転。山手線なみの速度しか出ていなかったが、動いているだけマシだと思っていた。が、5分も走らないうちに新幹線は再び停車。
また強風で止まったのだろうと特に気にもしていなかった。止まり方も穏やかで、急停車という感じではなかったからだ。車内放送で「走行中に車体底に違和感を感じたので急停車した」と放送があっても、どうせ雪の塊が車体の下に当たったのだろうというくらいにしか考えていなかった。
しかし、30分ほど経ってもまだ車外で点検を続けているという放送が入った頃から、なんとなく違和感を感じてきた。車体下に何かが当たっ他程度で30分も止まるというのは、ひょとして大型動物でも引いたのではないかと思い始めたのだ。そして1時間後、どうやら雪に乗り上げたようだという放送が入った。自力走行出来るか検討中とのこと。
どうせ時間もかかりそうだと、見物がてら先頭車両まで行ってみて驚いた。先頭車両は明らかに傾いているからだ。写真だと分かりづらいが。角度にすると15度ほどであろうか。一目で車体が傾いているのが分かる。連接部も破損していた。
素人目に見ても、これで自力走行は無理だろうと思った。そして、ここから長い闘いが始まる。
時系列的に並べてみたが、時間はおおよそなので誤差があります・

16:00停車
17:00脱線したようだと放送。自力走行を検討中とのこと。
18:00自力走行断念。臨時列車を横付けする検討
19:00臨時列車を横付けするには国土交通省の許可がいるので申請中と放送あり。
20:00国土交通省から許可が下りたので、臨時列車を向かわせていると放送あり。
20:30積雪がひどくて臨時列車が走れないので、まず除雪車で除雪してから電車が来ると放送あり
21:30予想以上に積雪がひどくて除雪断念したと放送あり。再び自力走行が可能か検討するとのこと。
22:00自力走行はやっぱり無理。臨時バスを呼ぶとのこと。
22:30バス到着。乗客は吹雪の中、バスの停車した道路まで約300mほどを移動。
22:40バス発射。当初は高速を通って40分ほどで到着するとのことだが、ずっと下道走行。
23:40秋田駅到着

最初から臨時バスをJRで用意できていればよかったのだが、この日はそこら中で運休になってバスが代替輸送していたのでバスがゲットできなかったとのこと。こういう事態を全く想定していないのは分かるけど、やり方を見ても分かるように、事前に何かをしておくということができず、その場その場で刹那的な対策を取っているだけという印象がある。

停車中は気分が悪くなって救急車で運ばれた人が2人いたが、他は至って平穏。暴れてる客もみなかった。
困っていたのは、赤ちゃんを連れていたお母さんと、たばこが吸えない喫煙者。
そして、やることないからみんな携帯をいじっているので、すぐに電池が切れる。秋田新幹線は席にコンセントがないので、唯一コンセントがある洗面所はどこも長蛇の列が出来てました。
秋田駅で返金がありましたが、特急料金分だけ。2千円チョイだったと思います。全くワリに合わない。
正直、数人の融資を募ってタクシーでも呼べばよかった・・・



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