1回
2017/11 訪問
フィリピンマニラ 心に残る感動をくれた人生の記憶に残るレストラン
2021/06/07 更新
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場所はフィリピンマニラのメイン繁華街の一つである、マカティエリアから南に逸れたところにあります。
観光で来るようなエリアではないので、アクセスは良くありません。
こちらはフィリピンから帰国間際に、最後の食事として伺ったお店です。
フィリピンナンバー１とされるお店に加え、行こうと思っていた全店に行く事ができ一通り堪能できたので、この５月にシドニーに伺った際直感で伺ったモダンインド料理が素晴らしかった事もあり、今回も最後はあえて直観に任せ、目に留まったお店に当日予約して伺いました。
外観は北欧風のモダンかつスタイリッシュな佇まいです。
店内も同様、薄暗い照明に落ち着いたオシャレな空間で、奥は全面オープンキッチンになっています。
ディナーメニューはコースに加え、アラカルトやセットメニューもあります。
コースにてオーダーしました。
コース内容は10コース制2900ペソ(約6500円)の一種のみになっており、メインのみ肉か魚かを選ぶスタイルです。
では料理詳細に。
・Start
・Oysters
・Tamban
・Squid
・Lugaw
・Salad
・Fish
・Pork BBQ or Fish
・Pre - Dessert
・Cake
・End
以上のコース内容です。
料理はモダンフィリピーナをベースとした、フュージョン料理です。
少量多皿の洗練された美しい料理の数々、これがどれも素晴らしく美味しく、笑顔になるお皿ばかり。
そんな中、メインとなる肉料理がなんとジャパニーズフュージョンの焼鳥風料理。
唯一これに関しては味は美味しくも、日本の美味しいお米を使った丼ぶりが軍配でした。
肉は豚肉なので焼鳥ではなく焼きトンですが、日本とはまた違った味付けや質感で美味しく面白く、それはそれで素晴らしかった。
ただ同じお米を使った料理でも、少し前に提供されたリゾットは絶品でした。
それに日本の寿司を原型としたシンプルなイカ寿司も、寿司とはまた違った感じでこれまた絶品。
母国がこれだけフューチャーされてるのは、なんだか嬉しいですね。
どちらにしても外れなど一皿もなく、この類で構成された料理としては非常に美味しいと思います。
無駄にデコレートされた味付けや調理ではなく、料理を口に運ぶと見た目とは違い、とても馴染みやすかった印象です。
このクオリティでこのリーズナブルな価格設定、日本では都会でなくともまず叶わない価格帯でしょう。
価格以上のレストランと思う事は稀にありますが、ここまで感じたのはおそらく過去最高です。
サービスも非常に素晴らしく、メインで対応してくれた２人の店員さんも丁寧でありつつも最高のバランスのフレンドリーさ。
ドリンクはシャンパンはなかったものの、相談にもしっかりとのってくれ、色々なワインを提案してくれ持ってきてくれる辺りもおもてなしの心を感じました。
それに食好きという点から興味を持っていただき、マニラで伺ったレストランの話からフィリピンのレストラン業態に加え、他にもプライベートな事まで色んな話を楽しくさせていただきました。
そんな事もあってか支払い後に、良かったらキッチンへどうぞとにこやかに誘導され、さらにそこから厨房も見てみませんか？と。
他にそんなお客さんもいないし、さすがに遠慮するも、シェフの皆さんウェルカムで厨房に入れてくれ、最終的に皆で記念撮影まで。
こんな心温まるレストランは初めてです。
どの方も素晴らしい人柄ですが、そのベースとなるこちらのオーナーさんがより素晴らしいのでしょう。
それに加え、ラストにサプライズ。
このあと帰国する事もすでに話しており、最後にタクシーを呼んでもらうと、ホテルマン同様にタクシーの場所までスーツケースを運んでくれ、そして握手を交わしながら一言。
「フィリピン旅行をより良い思い出にしていただくために、タクシーの支払いは済んでます。次回お越しになる際、是非またご来店お待ちしております。」
お店にタクシー代を出してもらったことなんて過去一度もないですし、まず今後も初訪問でこんな粋なサプライズは一生ないであろう。
文章を書いている今でも尚、興奮が収まりません。
これが恋愛なら、間違いなく完全な一目惚れでしょう。
この高揚感、文章表現で伝われば幸いです。笑
もう一点、小さなサプライズを。
なぜこんなに素晴らしいレストランが「Philippine Tatler Top 20 Best Restaurants」に入っていないのかと聞くと、非常に驚いたんですが、実はまだオープンしてたったの8ヶ月との事。
それでこの完成度となると、今後フィリピントップ２０どころか、フィリピンを代表するレストランになる事間違いなしと断言できます。
ただ期間がまだ短い事もあるのか、正直これがあればなと思う事も中にあり、一点はアミューズとして手で食べる料理もあるにもかかわらず、おしぼりが出ない点。
それともう一点、コースを選択した中で苦手な食材を聞かれなかった事。
これらは一流店だと当たり前にあるサービスなので、他のサービスが完璧なだけに改善されればいいなとお店にお伝えした点です。
それと、これだけのクオリティならおまかせコースのみで提供する方がレストランの格も断然上がるし、本質をより知ってもらえるでしょう。
なので正直まだ完成されていない点もあり、レストランの完成度としては「Gallary Vask」と比較すると劣る部分はありますが、それを超える大きな満足度を与えてくれました。
最高のサービスと共に、ハイクオリティな料理にこれ以上とない最高のコスパに加え、タクシーの支払いまで。
初日「Gallary Vask」に伺った際、フィリピンにこんな素敵なレストランがあったのか。
フィリピンナンバーワンは伊達じゃないし、間違いなく納得させられるクオリティと満足度だった。
そんな素晴らしいレストランが霞んでしまう様な、どんな内容だったか少し忘れてしまう程の、自分にとっての人生で最高のレストランに予想だにせぬ形で出会ってしまった。
しかも日本ではなく海外で、さらに予定していたお店ではなく直感で。
嬉しい事に、フィリピンでまさかの素晴らしいレストランに2店も出会えました。
まだ価格設定が低く、予約の取りやすい今に是非。
これだけ詰め込まれた内容で、１万円もかかっていない事に驚愕です。
レストランの概念を覆してくれる、今後世界レベルになっていくレストランだと思います。
非常に長い文章に最後までお付き合い下さりありがとうございました。
評価と共に、おそらくレビュー量も過去最長でしょう。笑
2019.3.27 追記
約一年半前に伺ってレビューを書いたこちら、フィリピンを代表するレストランになる事間違いなしと書きましたが、見事に本当にフィリピンで１番のレストランになりました。
2017年度のアジアベストレストラン50にフィリピンで唯一ランクインされていた「Gallary Vask」ですが、2019年度ランキングで、フィリピンで唯一こちらのレストランのみランクイン。
自分が人生で一番感動させられたお店が、予想通り評価された事に嬉しくなったので、記録として追記で掲載しておきます。
https://www.theworlds50best.com/asia/en/list/41-50/Toyo-Eatery.html
●神戸をメインとした兵庫県の上質グルメを基盤に、過去伺った国内外のお店や情報等をジャンルごとに分けてブログで紹介しています。よろしければご覧下さいませ。
https://ameblo.jp/freelancer-n/