natsu-kingさんが投稿したDining In The Dark KL(マレーシア/ブキッ・ビンタン地区)の口コミ詳細

natsukingの神戸を中心としたワールドレストランガイド

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natsu-king (40代前半・男性・兵庫県) 認証済

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Dining In The Dark KLブキッ・ビンタン地区/東南アジア料理、創作料理

1

  • 夜の点数:4.3

    • ¥5,000~¥5,999/ 1人

      訪問時点の為替レート換算での金額になります。
      • 料理・味 3.5
      • サービス 4.5
      • 雰囲気 5.0
      • CP 5.0
      • 酒・ドリンク 3.7
1回目

2016/05 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味3.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.7
    ¥5,000~¥5,999
    / 1人訪問時点の為替レート換算での金額になります。

クアラルンプールにある、暗闇で食べる唯一無二のコンセプトレストラン

場所はマレーシア、クアラルンプールのブキッビンタンの西側に位置する、
チャンカットブキッビンタン通りにあります。
このストリートはクアラルンプールで一番オシャレなお店が集まるエリアです。

そんな中、こちらはトリップアドバイザーでクアラルンプールの3000件を超す
全レストランランキングで現在1位に位置する人気店。
今回の旅行で一番楽しみにしていたレストランです。

というのも、店名の通りこちらは真っ暗闇でご飯を食べるという唯一無二のコンセプト。
ワクワク感に加え若干の不安もありましたが、こんな機会はないからとせっかくなので、
日本から事前に予約して伺いました。
余計な情報がない方が楽しめると思ったので、レビュー等はほぼ見ずに。

外観は特に変哲のない、シンプルな看板がある佇まいです。
その奥行きが分からないのがまた楽しみを煽ります。

店内に入ると一遍、一気に薄暗いオシャレな空間が広がります。
バーカウンターと共に雰囲気の違った2フロアがある中、
また別のフロアとなるメインのウェイティングルームに通されます。
こちらにもバーカウンターがありますが、その後ろのオシャレな青いソファに座ります。
どのフロアもデザインとインテリアにこだわった、洗練された雰囲気です。
全てのフロアを合わせると、結構広々としています。
荷物はポケットの中の物も含め、全て鍵の付いたロッカーに預ける形になります。

まずはウェルカムドリンクが。
美味しいフルーツジュースです。
そして、レストランの説明と共にアイマスクとバケツが渡されます。
次に説明を受け、アイマスクを付けるよう指示されます。
その状態で、バケツに入った小さな石に混ざったクリップを探します。
どうやらシュミレーションの一つの様です。

(ここから以下はネタバレありの内容です。)
なるほど、暗闇ってアイマスクで食べるのか・・・と少し残念に思っていたら、
「アーユーレディ?」という事で、ここから別の場所に移動する事に。
さらにその奥にもう一つフロアがある模様。

「いよいよ、ここからが本当の暗闇になります」との事で、
「ウェイターのお兄さんの肩を必ず持ったままで歩いて下さい」と説明されます。
ここから別のウェイターが後ろ向きで現れ、そして肩を持って暗闇に・・・

体を支えられ、手で「こちらが椅子です」と招かれて座ります。
本当に真っ暗闇闇。目をつぶっても、目を開けても全く同じ光景です。
これはハートが弱い人は結構怖いと思います。
ウェイターはおそらく、暗闇でも見えるスコープでもしているのでしょう。


そしてここからが料理です。
内容はコースなので、しっかりと前菜からスープ、メインやデザートまであります。
もちろん視覚が閉ざされているので、味覚と嗅覚、そして触覚だけが料理を食す際の頼り。
ワインをオーダーし、そしてドリンクと共に料理が運ばれます。
スプーンやフォーク、料理のお皿、ドリンク、ウェイターの方が全て手を持って、
しっかりと位置を覚えていてくださいと説明されます。

ここから料理をいただきますが、位置情報以外の料理の説明は一切ありません。
これまで行った色々なレストランで鍛えた味覚が試されます。

食感と味わいで、これは何だな、これは何だろう?と感じながら食します。
今までに経験したことのない食し方なので非常に楽しいです。
お皿を食べ終わった後は、これは何々ですか?とウェイターと答え合わせをしたり。

ちなみに、会話やメニュー等はすべて英語です。
もちろんジェスチャーは使えないので、
多少の英語力がないと会話にならないのでおそらく厳しいと思います。
全く英会話が出来なければ理解に非常に苦しむかと思われます。


真っ暗闇の中、この流れで約一時間半、料理を楽しみました。
何も見えないので、どれも比較的食べやすく作られています。
五感の一つが失われることでこんなにも他の感覚が発達し、
意識が変わるのかという事に驚かされました。

料理のクオリティとしては、高くはないです。
正直ファミレスの様なレベルですが、逆に変な癖はなく万人に受けるように作られているので、
普通に不備なく美味しく食べられる料理ばかりでした。

食べ終わると、最初と同様にウェイターのお兄さんの肩を持って、元のフロアに。
光が見えた瞬間、一気に現実に。
薄暗い照明ですが、暗闇からなのでむしろ眩しく感じるくらいです。

ここで、ずっと付いてくれていたウェイターに楽しかったですと伝えると共に、握手を。
するとお礼はしてくれた物の、なぜか握手はスルーです。
ふと顔に目を向けると、暗闇でないのになぜか目をつぶっている。
そこで少し違和感が。
暗闇から出てきたばかりなのに対し、そのウェイターはスコープらしき物は無し。


メインフロアのウェイターに、「もしかして、彼は目が見えていないの?」
と聞くと、「よく気付きましたね。そうです、彼らは皆盲目なんです。」


鳥肌が立ちました。
この映画の様なシチュエーションに、一気にこの食事が楽しさから感動に変わりました。
ブログを書いている今でも何かグッとくるものがあります。

他では決して味わう事の出来ない唯一無二のコンセプトに、
なにより障害者の方が働ける素敵な仕事を提供するという案、
このレストランをオープンさせた方の発案は素晴らしいと思います。

最後に、これまた別フロアとなる小さなテラス席に通されます。
ここで本当の答え合わせとして、食したメニュー一覧が写真にて提供されました。
これは何だったのか、やっぱりあれは何々だった、などとこれも楽しいです。
これで一人約5000円という非常に安いプライスです。
料理の内容だけで考えると決して安くはないですが、経験を兼ね備えると激安です。

ここに行く事が出来て本当に良かった。素敵な経験になりました。
料理のクオリティはともかく、まさにエンターテイメントを兼ね備えたレストラン。
味わいとは別に、料理を食べ終わったときの楽しさというか満足感は唯一無二です。
色々な面で、久しぶりに感動するレストランに出会いました。
マレーシアに行かれる経験値を重ねるのが好きな方は是非行っていただきたいお店です。

※追記
ちなみに後から調べてみると、他の国にも同じようなコンセプトのレストランがあるようです。
発祥はスイスの様で、ヨーロッパの各国始め、
アジアでもシンガポールとタイにあるみたいなので、機会があれば是非お試しあれ。


※神戸の上質グルメに特化し、料理のジャンルごとに分けてこちらで統括して紹介しています。
よろしければご覧下さいませ。
【●神戸三宮を中心とした、お勧め上質グルメ】
http://ameblo.jp/freelancer-n/entry-11902973793.html

2017/05/26 更新

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