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ただ素晴らしいと心より感嘆した実感がすべて。魅惑的な世界観にブラボーと叫びたい
2023/03訪問
1回
ここは鎌倉で格別な隠れ家になりそうです。著名な方も事あるごとに愛用しているようですが、稲村ヶ崎を見下ろす山側の住宅街に紛れて一軒家の和割烹店が。 1晩に予約の2席のみ、民家の佇まいをした室内は掛け軸に陶器や壺、番傘など和テイストな趣味的調度品で彩られ、卓上にさりげなくレトロな団扇が。BGMには心地よいモダンジャズが流れています。 ご夫婦でやられている接待は穏やかな時間の流れに心地よく包まれ静謐な空間。料理の一品一品もそのまま身が心を表すが如く細やかかつ美味美麗。先付けの小鉢では特に山椒であえた枝豆が意外ややみつきに。 椀物やお造りを経て夏の鍋の松茸は大ぶりで湯気とともに香ばしく、最後の土鍋ごはんでうにが箱ごと供され贅沢に青海苔とシメるまでこの夜は心おきなく満腹に。 日本酒もとんぼのスパークリングにごり酒から蝶々のてふまでラベルも見た目に楽しく、酔いつつも童心に返り頬も緩むような…。 帰りは外までご夫婦に見送っていただき、心も多幸感で満たされた夜となりました。
2017/08訪問
1回
京都からさらに足を延ばし、ここ数年で名店を探訪する機会が増えた滋賀へ。今回は近江八幡からさらに近江鉄道に乗り換え、終着駅となる八日市に初めて降り立つ。 特に何もない駅前をほんの2、3分歩くとすぐにその名を全国に知られる老舗料亭『招福楼』の門構えが。輩出した料理人が独立しさらに評判となることでまた名が轟くという。 出迎えられ玉砂利のエントランスを入ると、由緒ある日本家屋の玄関口から歴史の風格を感じさせる。渡り廊下を潜り、通された奥座敷は広々と開放的で深閑。雨まじりで緑が映える庭園の木々がまた窓外にて鮮やか。 喧噪から離れ、ゆっくりと時間が止まったような流れのまま寛ぎ、供される料理は絶品の数々。趣向も凝らされ、特にこの時期の名物である鮎は若い板前の捌きによって目の前で炭焼きに。その所作含め雅な気分となり、炙る火の艶めかしさにも魅入られる。 贅沢な3時間があっという間で昼間から現世離れした空間に微睡むような。無粋を言えば、もちろんお勘定で醒めるわけですが…彼の地に遠出してまでという価値がそこにあるということで。これも百聞は一見に如かず、です。
2019/06訪問
1回
昨年10月の予約で今の時期となった五反田の『食堂とだか』に満を持して訪問。前回は驚愕のクエ尽くしを満喫でしたが、今回は香箱蟹をメインに炒飯までまた堪能し尽くし、贅沢かつコスパ最高のプレ聖夜に。 店内もさりげなくバージョンアップ?され入口ドアにはなんとあの国民的海賊漫画の主人公が描かれ、超大物作家や著名人まで続々と来店しているよう。 予約困難に拍車がかかり2年後までで更新をストップしているというから溜息。来春の席はキープしているものの、その機会が文字通り一期一会です。 先日ラッキーにも2号店に数日前の電話で入れて、目の前のこちらは1年先まで予約が埋まっていると聞いていた五反田の『食堂とだか』。 『孤独のグルメ』シーズン6の最終回で舞台となり、あっという間に予約困難店になったそうですが、訪問するのはいつになるやらと思っていたら、お声かけいただきスペシャルな貸切ナイトを堪能できるとは。 この夜はなんとクエ尽くしで丸ごと使って食材に。迫力の頭を目の前にして、その身を余すことなく食らいます。お土産用のカレーまでクエで出汁を取るという徹底っぷりも人気の秘訣かと。 ウニイクラのせ玉子に、さらにそのソースをカラスミパスタにからませたり、トリュフのスープなど序盤の趣向もたまりませんが、クエの印象にすべて持っていかれたのはやむなし。 デザートのお持ち帰りにいただいた葡萄大福まで、この浮き浮き気分はピクニックか遠足の前のような楽しさ。これで1万円いかないコスパはすばらしい。先は長いが来年12月の再訪決定です。 滅多に来ないディープ五反田でとても人気な『食堂とだか』。駅から徒歩3分、川沿いの暗いビルの半地下に本店と2号店が向かい合ってあり、今回は元は立ち飲みだったらしい2号店の18時という早い時間のみ空いており初訪問。 席数も10席くらいの狭い店舗ですが2時間制でひっきりなしに埋まり、特に女性ウケ高し。店内も暗いけど壁画などポップでオリジナルのお皿もカワイイ。どんだけ店名推しなのという感じですが…。 黒板に書かれたメニューも創作系で手作り感満載の家庭料理風がそそられます。ウニとエッグやお肉との組合せもよかったけど、大好きな燻りがっこのポテサラがあって、このフォルムがまたイケてる。子どもの大好きな×んちっぽい斜めな傾斜も絶妙で笑ける。 2時間で出なきゃいけないのが心残りでこれは再訪したくなる。店を出たら美食会を主宰する知人が女性陣を連れだってやってきたところに入れ違いで遭遇。普段来ない場所でのこんなご縁も評判のお店ゆえですが。1号店のほうはなんと1年後まで予約満席なんだとか…
2019/12訪問
3回
毎年この3月にご焼香兼ねて帰仙していますがそもそも18歳で離れ、街も変わりゆき…センチメンタルに浸るわけではないですが、こんな評判の老舗鰻店があることも最近まで知らないまま、というわけでこちら「うな貴」。 庁舎などがある勾当台公園駅近く国分町とも隣り合わせの中心部に一見では気づかず通り過ぎてしまうエントランス。ここだけタイムスリップして取り残されているような隔世の佇まいに歴史あり。聞けば創業昭和初期とか。 旧い木造の日本家屋2階に通され畳の座敷に座布団、テーブルまでノスタルジックな。平日昼も客は予約のみで終いのよう。国産鰻を備長炭と七輪で焼き上げたという“極”はふっくら絶妙な歯触りで丹念さが伝わる上品なお重。 中学時代に通った塾の少し離れた後輩で地元に戻りすっかりお母さんの顔となった女性と旧交温め、彼女のふっくらやさしい表情にも癒されほっとひと安心。遠くにありても自分を育んでくれた地縁は慈しむべきもの哉と。
2023/03訪問
1回
甲殻類のマニアックな創作料理で知られる『うぶか』がテイクアウトでスペシャルなカレーを提供開始ということで早速、ご近所の荒木町に。 気になりすぎて待ちきれぬほどな特製レシピはその名も「たらば蟹と天然海老をたっぷりのせた甲殻類出汁カレー」。これが想像以上の逸品でした。 蟹肉と海老の身だけで贅沢すぎる盛りなのに、出汁のエキスが超濃厚なルーはスープとしてただ味わい尽くしたいほど至高の旨み。 どちらも勿体なくて混ぜて食することに躊躇いを覚えるほど。誇張なくこれまで生涯一のシーフードカレーと断言してもいいか。 しっかり上質なサラダも付いて2千円は逆にもっとお代を取ってくれても…と掛け値なしに心底申し訳なく感じる価値あり。 以前にもてはやされた銀座資生堂パーラーの伊勢海老カレーなんてこの3倍以上したはずだけど、平伏してほしいくらいな匠の絶品メニュー。 とりあえず明日も続けて欲したいほどに病みつきとなる常習性、記憶に残るカレーとの邂逅となりました。 甲殻類に特化したマニアックすぎる愛…蟹と海老尽くしで予約の取れない名店となった荒木町の『うぶか』。ご近所ながらなかなか伺えなかったこちらを初訪問。 ただ素材を与えて食わせるのではないジャンル無用の自在な誂え、旬な食材を各地から取り寄せ吟味された創作の妙。聞きしにまさる楽しさです。 冬ならではなセイコ蟹と唐墨、子ども心にも嬉しい車海老の味噌フライ、松葉蟹の炊き込みもたまらないおいしさですが、それぞれ美しいフォルムの殻を卓上に添えて見せてくれるのもそれをずっと眺めていたいほど魅惑的。 日本酒とワインを好みでペアリングしてくれるのもマッチングがよく、予約の時間を少しずつずらして順に客が入店していくためサーブのタイミングも絶妙。素晴らしいですね。 甲殻アレルギーや苦手な人でなければ一度は堪能してみたい世界。予約が取れなくなるのも致し方なしか…