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2023/07訪問
1回
毎年この3月にご焼香兼ねて帰仙していますがそもそも18歳で離れ、街も変わりゆき…センチメンタルに浸るわけではないですが、こんな評判の老舗鰻店があることも最近まで知らないまま、というわけでこちら「うな貴」。 庁舎などがある勾当台公園駅近く国分町とも隣り合わせの中心部に一見では気づかず通り過ぎてしまうエントランス。ここだけタイムスリップして取り残されているような隔世の佇まいに歴史あり。聞けば創業昭和初期とか。 旧い木造の日本家屋2階に通され畳の座敷に座布団、テーブルまでノスタルジックな。平日昼も客は予約のみで終いのよう。国産鰻を備長炭と七輪で焼き上げたという“極”はふっくら絶妙な歯触りで丹念さが伝わる上品なお重。 中学時代に通った塾の少し離れた後輩で地元に戻りすっかりお母さんの顔となった女性と旧交温め、彼女のふっくらやさしい表情にも癒されほっとひと安心。遠くにありても自分を育んでくれた地縁は慈しむべきもの哉と。
2023/03訪問
1回
2021/11訪問
1回
仙台では知る人ぞ知る評判の店だったようですが、先日の『ザワつく!金曜日』で元フレンチシェフ渾身の本格ラーメン店なのに客のほとんどがステーキ定食を注文!?…と紹介され、どうやらヤバいことに。 楽天イーグルスのスタジアムがある宮城野の駅を降り、高校時代にチャリ通学で疾走した仙台育英を横目に徒歩約10分。なんてことのない店構えの前に開店11時に着くとすでに並びが5人待ち。 まぁこれくらいかと思っていると行列はあっという間に20人ほどに増え、それから全くオープンする気配なく延々30分過ぎ、開店時間が変更になったのかとやや苛つく。 そこへ駐車場三台のうち端の空いたスペースに車が入ると、軒を並べる別のステーキ店から主人が顔を出し「そこはうちんとこだ。入れるんじゃねぇ!」とスゴい剣幕。 何台か続くとそのたびに顔を出し「迷惑なんだ、間違えんな!」「そんなちっちぇえ店に行列なんか作ってバカが!」と鬼の剣幕で悪態つきまくり…どうやら隣の繁盛が気に入らずキレているらしい。 場が荒む中、約1時間過ぎに店内から客らしき数人が外に出て啞然。もう営業してたの?てわけで、ざわつく行列。どうも第一陣がようやく食事を終えたらしい。 夫婦経営の奥さんが入口脇のベンチに置いてあるノートを読み上げるが、そこにそんなのあるの知らないし…。名前書いてないよ〜と皆パニック、「なんで? んじゃ列の順でいいのかね〜」とお母さんの叫び。 なんて店だ!とすでにカオスも、なんとか入店し第二陣の15人が一斉にオーダー。ほぼ全員がやはりステーキを注文も、自分の目的はブイヨンのスープを何時間もかけて朝から仕込むという塩ラーメン。 だが、やはりステーキも気になるので単品が可能か聞くと「いいけど、値段は1100円で一緒だよ。うちはそれで小鉢が9品つくんだから。いらないの?」とお母さん。 しかしライスの代わりにラーメンをセットにしても食いすぎは自重したい。すると一流フレンチの名店40年というキャリアを誇る御主人が「うちは小鉢もみんなうめぇんだよ。他でこんなの食えないから」 「消費税入れてだから実質千円なんだ。儲けなんてさっぱりないんだよ。赤字だ」と番組同様の発言。「後で食いたくなったら、言っていいよ」 するとお母さんも「隣の人の見て、食べたいのあれば出してあげっからさ。いつもは8品だけど今日は特別に9品なんだ。もやしのナムルいらないかい」と怒濤の推し。 そこでありがたくいただくことにし、会話ついでに「ラーメンの注文が入らなくてお父さんの哀しい表情がTVで映されてたでしょ」とふると、「あれ全部ウソだから」と仰天告白。 「うちはステーキが自慢でみんな遠くからも来てくれるのさ。肉も他と違うんだ。間違っても隣で食べさ行ったらダメだよ」とお父さんの逆ディスり。 さらに「あの番組も最近見て、あんな紹介されてたの?って。ラーメンの注文なくて寂しい顔なんてしてねぇからさ」と身も蓋もなく言いたい放題。 こんな夫婦漫才の会話が仙台弁で繰り広げられ、店内は和んでるのか苦笑なのか、それでも悪気なく、とにかく自慢の料理を腹いっぱい食べてほしい人のよさは存分に伝わる。 塩ラーメンが出ると岩海苔を好みでこれでもかと盛ってくれるお母さん。「スープ残したら、ライスあげるから。お茶漬けにしてアラレと山葵でステーキに合うんだよ〜」とあくまで全部食べさせたいらしい。 こんなやりとりで全員総入れ替わり後、片付けして次の呼び入れ…そりゃ回転もよくないし、サービストークで隣の店と番組をネタにしてたらアブないし…でもそれ込みで味なのでした。 ここはコントさながらLIVEを体感して初めて唯一無二の魅力。TVじゃ伝わらない奥深さと舞台裏がドキドキとヒヤヒヤにやにやで面白すぎ。思わず、おそらく過去最高の長文で書き連ねてしまうほどでした。
2020/03訪問
1回
2020/03訪問
1回
2019/08訪問
1回
地元で40年以上親しまれ、この場所に移転して10年ほどという老舗を初訪問。常連さんも多く、楽天イーグルスの選手や仙台で公演するアーティストや芸人も通っているほどだとか。 とはいえ、敷居は全く高くなくカウンターのみの1階は昔ながらの情緒があり落ち着く雰囲気。2階は20人ほど入れる大広間もあるそう。 メニューはヒレやロースの定食から海老や帆立などミックスのアラカルトまでレパートリーも豊富で、さらに刺身など魚貝系や牛タンほか一品料理の多さに目移りするほど。 なんでもありの居酒屋テイストは総花的で期待できないのが常ですが、確かにここはそんじょそこらのなめた店ではなかった。 その日の仕入れによって品書きをすべて筆書きするという若い店員さんの話に両親が感心、年寄りとの他愛ないやりとりにも感じよく応対してくれます。 日本酒の要望にもイヤな顔ひとつせず、何よりまず出されたお通しのグレードの高さに感心。カラスミにあん肝、くじら…と酒の肴としてたまらないだけでなく美味。 食レポで某有名タレントに紹介され大変だった時期、とんかつ屋さんだったのねと一見の客に言われ辟易したエピソードなど爽やかに語る彼だが、ご主人である祖父を手伝うため高卒で店に入ったそう。 肝心のとんかつはめっちゃ肉厚ながらやわらかく、衣もさくさく油加減も絶妙でさっぱり。文句の多い両親も大満足で食べ切った次第。 日本酒も地元宮城のラインナップが各種楽しめ、次の機会にはゆっくりまったり酒の肴を味わいたい。今まで知らなかったことが惜しいほど、再訪マストな場所として毎度顔を出したいお店との出会いです。