岐阜県森林研究所が、平成27年度から令和元年度に、農林水産省農林水産技術会議事務局委託プロジェクト「森林資源を最適に利用するための技術開発」において、森林総合研究所と共同で、高級食材の国産トリュフの人工栽培を目指した技術開発の課題を担当し、このたび、平成28年に国内に発生する国産の黒トリュフの菌を接種したコナラ苗木を岐阜県内の試験地に植栽したところ、植栽して7年目の今年10月に、国内で初めて人工的に国産黒トリュフを発生させることに成功したと
発表しています。
トリュフは、生きた樹木の根に共生する菌根菌と呼ばれる仲間で、マツタケと同様に人工栽培は非常に難しいきのこです。
平成28年4月と7月に国内産の黒トリュフである「アジアクロセイヨウショウロ」の菌を接種したコナラ苗木を野外に植栽したところ、植栽して7年目の今年10月に、地表面にきのこが発生している(2個、約50g)のを確認したそうです。
これらきのこはコナラ苗木に接種したトリュフ菌に由来することがわかり、国内で初めて人工的に国産黒トリュフを発生させることに成功したことが示されたそうです。
2022年には、国産白トリュフである「ホンセイヨウショウロ」が人工的に発生することが明らかになったそうで、それに続いての国産種の人工的発生となるそうです。
今後は、キノコ発生の再現性を確認するとともに、短期間で安定的に発生させる技術開発を進めていくとしています。