レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中！
1位
1回
2012/11訪問 2012/11/27
武蔵小山という街を歩いていると、
商売に対して意欲的かつ挑戦的なお店が多いことに気づきます。
たぶんこちらもそう。このお店の
限界に近いコンパクトさと、裏腹の最大限パフォーマンスには、
店主の「構成力」「集中力」「思いやり」が光っています。
全ては日本酒を楽しむために。
一口ポタージュスープを含むお通しにリセットされ、
日本酒のプロフィールと開栓日から、今日のオーダー順を構築し、
焼き味噌メニューの多さに目を丸くし、
酒と肴の味を交互に嗜み、仕込み水で調子を整えて、満足するまで。
最後にさっぱりと、
果実のジュースで何事も無かったようにされるのは、
「ずるいよ」とも思いました。いい意味で。
日本酒について。
特にお店としてはあまり書きたくないであろう
開栓日を明記されているのには、
「良心」を感じずにはいられません。
サイズが選べ、かつ一律料金である点も素晴らしい。
焼き味噌について。
２０種類以上の食材とコラボできるのは画期的だと思います。
それぞれフレーバー程度ではなく、きちんとコラボレーションしてます。
個人的にはチーズにハマりました。
焼き味噌やへしこなど、酒呑みメニューに心を奪われがちですが、
このお店の刺身はオーダーするべきです。
新鮮な魚を食べて育ち、東京で食べる魚に不信感たらたらの私も、
軽く納得いたしました。
ただ、ただしですよ、
カウンターの狭さは覚悟してください。
肴のお皿と酒のグラスを自然体で配置するには、
オーダーをかなり制限する必要があります。
通路となる背中と壁の距離もかなり近く、
体格の良い方は、申し訳なく過ごさないといけない場面も考えられます。
まあ、そのことを捨てても、
得られる満足感は数倍規模です。日本酒がわかる方なら。
また避けては通れないお店を知ってしまったことに、ニヤリ。
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何度訪ねても、変わらないものに出逢えるという「安心感」。
何度訪ねても、新しい味覚に出逢えるという「期待感」。
それに、
人の飲食行動を遮らず、その場を守ってくれる「お店の思いやり感」。
私はこれらの感覚を持続して感じられることが、
「ベストレストラン」の条件だと思います。
経営環境としては厳しさを強いられがちなこの時代に、
これらを持続的に再現していくことは難しいとは思いますが、
そのようなお店で食事をしたときには、
食事自体のエネルギーを遥かに超えたパワーを頂いた気持ちになれます。
そこが、食べログをイメージしてお店を訪ね、
食べログに寄せられる「醍醐味」なのではとも思います。
ただ、たまたま良い瞬間にお店を訪問して、
良い点数をつけてしまったり、またはその逆であったり、
私の器ではない影響力を、
知らないところで行使してしまう可能性もはらんでいるため、
怖い部分もあります。
興味本位でレストランの口コミ数を増やすのではなく、
しっかりとした観点をもって、厳選して、
今後コメントしていきたいと期するところです。
真面目すぎますかね。。。