6回
2020/11 訪問
【初音鮨】蒲田 | くわたの食べ歩き日記+アルファ
【初音鮨】蒲田
今年も初音鮨へのチケットをいただく。
東京大阪グリーン車往復よりも高価な初音チケット、
私にとっては、まさしくプラチナチケットである。
仕入れは値段を気にせず、
とにかく1番のネタにこだわり続ける。
この日も、大間のマグロはもちろんのこと、
琵琶湖の2キロもあるウナギ、
巨大な鎌倉海老に、白子に白と黒のトリュフ、
手のひらサイズのアワビ。
スターターのアワビの肝ソース和えの時点で、
既に胸いっぱい。
マルハソーセージかと思うような迫力の自家製からすみ。
からすみを贅沢にイカとシャリの間にサンド。
出来ることなら、いつまでも口の中に留めておきたい。
唾液と共に口の中で溶けていってしまうのが悔しい。
そんな名作であった。
マグロは赤身、中トロ、大トロを、まずは塩で食す。
さらには漬けにして握り、手巻きと、フルコース。
しかし、ここは初音鮨である。
ナンバー1の食材だけでは初音ではない。
大将のリズミカルなトーク、
観客に楽しんでもらいたいというホスピタリティ。
ナンバー1の食材と大将が作り出す雰囲気が合わさり、
オンリーワンとなる。
常に進化し続ける初音鮨。
次回のプラチナチケットが待ち遠しい。
2020/11/04 更新
2019/12 訪問
【初音鮨】蒲田 | くわたの食べ歩き日記+アルファ
【初音鮨】蒲田
今年7月末に続いて、今年二度目の初音鮨。
前回伺った時には、大将のリズミカルなトークが、
鳴りを潜めていた気がして、物足りなささえ感じた。
初音鮨は最高の食材を惜しげもなく投入するが、
やはりそれは大将の存在感あってこそ。
目と舌はもちろんのこと、
耳でまで満足感を味わえるのは他には無い。
最高の食材に大将が魔法をかけて、
史上最高に生まれ変わる。
カニの味噌と内子と外子を混ぜ合わせて、
たっぷりとむき身にかける。
白子には白トリュフを惜しげもなくスライス。
マグロは塩から漬け、そして手巻きまで、
七変化を楽しませてくれる。
手渡されたお寿司を口に運ぶ度に言葉を失う。
「うまい」を超えた、感動が沸き上がる。
まさしく「至福の時」という言葉にふさわしい時間であった。
2019/12/16 更新
2019/07 訪問
【初音鮨】蒲田 | くわたの食べ歩き日記+アルファ
【初音鮨】蒲田
人生で一度は行きたいお店、初音鮨。
幸運なことに、三度目の訪問の機会をいただく。
前回訪問させてもらった時とは、雰囲気がガラリ。
以前は握りのみだったのに、今はおつまみもあったり。
どんなに仕入れ値が高くとも、一番のものを、
という大将の心意気はそのままに。
握りは手渡し。口に入れてから噛むまで3秒ガマンルールは変わらず。
この日のマイベストはコハダにウニ。
7月なのに松茸登場。松茸と鱧のハーモニー。
大トロ、中トロも柵のまま漬けに。
さいたまのヒーローこと、いのまたさんを始め、
スタッフの方々も増え。
大将の出番が以前よりも少ない。
これも陰陽であろうか。
2019/08/05 更新
2017/09 訪問
【初音鮨】蒲田|くわたの食べ歩き日記+アルファ
【初音鮨】蒲田2017-09-1601:11:36
テーマ:品川周辺
約1年半ぶりに再訪の機会をいただいた初音鮨。
今回も「味わう」だけでなく、五感全てが満足する2時間半でした。
850グラムを超えるアワビを筆頭に、
ネタはとにかく大きく、一見豪快に見える
しかし、匠の業。刻々と味や状態が変化していくシャリ。
それに合わせてネタと出会わせていく。緻密のひとこと。
8席の客席が知らず知らずのうちに一体感をもっていく話術。
ネタごとに拍手が巻き起こる。
ここは鮨屋の看板をつけた劇場なのか。
あるいは、鮨屋版スーパープレゼンテーションか。
骨が溶け出す旨味を含んだコハダ、松茸と鱧のコラボレーション、
鮨界のミスターマリックの底力は計り知れない。
2018/07/06 更新
2016/02 訪問
【初音鮨】蒲田|くわたの食べ歩き日記+アルファ
箱根駅伝でしか聞いたことのなかった土地、蒲田。
ここに、独特のリズムなトークでお客を虜にしてしまう大将がいました。
「つまみに頼らずお酒を飲ませてやりますよ」
と豪語する通り、どこにも真似できないような握りの数々。
「寿司なんてこんなもんだ、とは思わない」
自分で限界を決めつけなければ、常にその先がある。
一人の人間としても身に染みる言葉。
高いネタを仕入れてそれで仕舞いではダメ。
値段が高いネタは、他人がつけた価値。
それに安心してては、いい寿司職人とは言えない。
寿司、千年の歴史の中で、マグロはまだ100年の歴史しかない。
コハダは酢で骨が溶けて旨みに変わる。
下に乗せて5秒待つことによって、本当の味が引き出される。
イカとからすみの合体、
カニみそとシャリを混ぜたカニおにぎり、
ホワイトソースのリゾットのようだった白子、
マグロは赤身、中トロ、大トロと切り身と漬けの食べ比べ。
スペシャルな握りの数々。
Myfavoriteを強いて選ぶなら、カニのおにぎり。
一番のインパクトは鉄火巻。
と言っても、写真からも一目瞭然のように、鉄火太巻き。
味はもちろん、見て驚き、話を聞いて笑う。
とっても素敵な空間、時間でした。
是非、再訪の機会を頂きタイです。
2016/02/10 更新
【初音鮨】蒲田
初音鮨を訪れた後、こんなコメントを残した人がいる。
「食に関しては、もう思い残すことはない」
ジャンルとしては、お寿司なことは間違いないのだが、
初音鮨は、初音鮨でしか経験できないことばかり。
そんな憧れの初音鮨に、今年はなんと二度目。
(過去にもそんな年があったかもしれない笑)
人間には「慣れ」というものがあるが、
いつも、その期待を上回ってくる。
大将の感情が空間を彩り、握りに乗り移って届く。
超人という領域に達した天才にしか出来ない芸当だ。
ネタについてコメントするのも恐縮であるが、
この日のナンバーワンはカニ。
カニみそとシャリをリゾットのように和えて、
それをたっぷりのカニの身の上に。
まるでかき氷のようなイメージである。
白子には、最高級のトリュフをふんだんに。
白子が見えないほど削っているが、
決してかつお節ではない。
贅沢にかけられたトリュフを、
白子とともに一口で。
鼻から抜ける香りは空前絶後。
あん肝は、柔らかく、
シャリの上に乗っていられるのが不思議なほど。
口の中で広がる濃厚感は他に類を見ない。
私も食に関しては思い残すことはないが、
出来ることなら、また初音鮨に行きたい。