26回
2020/12 訪問
精進の塊です!
今月もいそいそと期待してやってきました。
今回が最初の友人と行くので、彼女も緊張気味です(笑)。
時間制なので、寒いのに表で待っていてくれます。これだと遅刻できないですよね(笑)
ぴったりスタートです。
お弟子さんは井上さんの場所で開業することに決めたとか。
それがベストの選択だと思います。来年頑張ってね。
前置きが長くなりましたが、
最初が、山利さんの白味噌で胡麻豆腐を。「味噌が薄めだね?」「はい、一品めなので、薄く仕上げました。」参りました。。
次が、穴子の蒸して焼いたもの、そして、酒のおつまみ5種。いずれも海の幸。中でも、雲丹を練り物状にしたものが磯の香りたっぷりです。
そして今日のスペシャルは、新潟さんの鴨の陶板焼。これは、鴨の旨味が十分に出ているのに、臭みがなく、びっくりするほど美味しかったです。「自分で新潟に行ってみて、これは美味しい!と思ったので、早速お願いして仕入れてみました。自信あります。」こういう常に、進歩をやめないで、少しでもお客さんに新しい感動を提供しようとする真摯な姿が、星野さんのすごいところだと思います。精進の塊ですね。ちなみに、紹介者は、と村さんとか。鴨からでた油で焼いたネギが絶品でした。
その後も、
め芋
香箱(香住港)
ふくの白子の茶碗蒸し
海老芋
海老しんじょう
焼き物(白ぐじ)
煮物
と完璧でした。
今年も大変お世話になり有難うございました。
おせち作ったら、ゆっくりおやすみください。
2020/12/18 更新
2020/11 訪問
料理上手いね!
先月は代役を立てたので、2ヶ月ぶりの訪問です。
松茸を楽しめなくて残念!
しかし、今日は、冬の味覚を存分に楽しめました。
最初は、山利さんの白味噌仕立てのお椀。山利さんの白味噌は、繊細な甘みが特徴なので、ちょど良い濃さで出すのが難しいのですが、お椀が得意の星野さんだから、そこは完璧です。
次は、お凌ぎで、白甘鯛の飯蒸し。ぐじの甘みを出して、それとご飯の甘みをさらに山葵で引き立てます。まさに「引き算」の料理の真骨頂です。これと同じものを出せる料理人が、都内に何人いるでしょう。
カラスミ、ばちこ、若狭ガレイのお皿は、大将が大好きだった秋のお皿に紅葉を乗せて、晩秋の雰囲気を伝えてくれます。ここで皆さん、日本酒を頼むことになります。
ズワイの解禁に間に合わなかったので、伊勢海老を焼いて、味噌をつけながら食べます。星野さん「味噌って脳みそですかね?」、私、「そんなわけないじゃん。そんなに脳みそデカかったら、伊勢エビも東大入れるよ。」。。美味しいです。
たらの白子。ちょうど出たてで、しかも、こんなしっとりしている白子は、初めて食べました。これって、素材の吟味の問題なのか、星野さんの腕なのか。
その後も茶碗蒸し、海老芋、淡路の鯛の刺身、丸なべ、どれも最高です。
今日の一番は、蕪と銀杏で蕪蒸し。雪が積もったような美しい色彩と食感が夢を見ているようです。同じ料理はどこでも出しますが、ここまで繊細なものは、大将の薫陶を受けた弟子しか出せません。
ご飯は、4杯食べました。美味しすぎます。
感動して、最後に星野さんに「料理上手だね!」と言ったら、苦笑いして「ありがとうございます」って。連れが大爆笑していました。
2020/11/06 更新
2020/09 訪問
秋味を堪能しました!
1ヶ月ぶりにまた伺いました。
大将のお店がもうすぐ取り壊しになるね、さみしいね、なんて話しながら遅れてくる他のお客さんを待って、一斉にスタートです。
最初にお凌ぎ。
今日は、前半に汁物で、甘鯛と菊の花びらのお吸い物。これこそ、お椀物の達人星野さんの真骨頂です。誰も真似できない繊細な味付けです。
松茸は、山梨と岩手。ちっこいですが、シャキシャキしてますね。パン粉揚げでソースで食べます。ちょと硬目です。
ごぼうの穴子巻き。これも牛蒡の地味ぶかさと土の香りを、穴子の強い味で包み込む秀作ですね。
その後も、軽い揚げ物、雲丹のゼリー寄せ、淡路の鯛の刺身、と続き、とうとう鱧松茸の小鍋仕立が出ました! だから、椀物を先に出したんですね!
あっさりしたところで、味噌漬けを味わい、最後に煮物、ひろうす。順番のバランス感覚も完璧ですね。
ご飯を5杯も食べて、満腹です。
引き算の料理の最高峰ですが、郡司さんとは別の方向性で極めているのが星野さんしかできない仕事だと思います。
有難うございました!
2020/10/01 更新
美食の一人旅
星野さんには、京味さんのころからお世話になり、毎月、お世話になっております。
昨年7月にお亡くなりになった西さんのおっしゃっていた、
「料理は引き算」「季節が味を呼んでくる」
ということをしっかりと守り、
しかも、京味の頃とは異なる料理を、独自の仕入れで工夫して出してくれます。
その真摯な姿勢には心打たれるものがあり、
料理人として、このまま真摯に、「一人旅」をしてほしいと思っております。
料理の内容について、私には何もコメントをする資格はありません。
味付けも超一流、出し方も、見せ方も工夫をしていて、料理の解説も的を得ていて、文句のつけようがありません。
得意なお椀に至っては、当代随一でしょう。
なくなる1年前に西さんが食べに行かれた際には
「一皿ごとの量が少ないから、鳥の餌のようだった。」
と何度もおっしゃっていましたが、
これは、西さんならではの、最高の褒め言葉だと思いました
(それ以外に、ケチをつけることがなかった。西さんは褒めないから、これは最高の贈り言葉でしょう)。
西さんの「一生勉強」という言葉を守り、ずっとお付き合いいただければと思います。
頑張れ!
2020/08/07 更新
2020/08/07 更新
米国に新政権ができるので来月にDCに赴任する友人の壮行会を兼ねて伺いました。
新年、今日が最初とのこと。
新年のご挨拶をしてから初めていただきました。
最初は、山利さんの白味噌の雑煮。完璧です。
そして3種盛りの後が、ふくの白子。今年のふくの白子は、最初から皮が厚く、季節の終わりのような感じです。私は皮が厚いほうが、塩味を感じられるので好きです。ということで、今年は白子の当たり年ですね。満点。
そして、兵庫のかに。津居山でも香住でもないのですが、美味しかったです。次にでできた蟹味噌も、スッキリした後味で美味しいです。
そして、めいも。これは、京味のお弟子さんのところでしか見れない名品ですね。灰汁を抜くのにものすごく手間がかかるので、大変です。食感と、含ませたお出汁の素朴な味が素晴らしいです。日本人でよかったと思う瞬間ですね。
宍道湖の白魚の天ぷら。白魚、小麦粉、塩だけで、どうしてこんなに滋味深い味を出せるのか。研究熱心な星野さんだからこその味です。1組ずつ揚げて出すのも素晴らしい。脱帽。
マグロ2種の後に、淡路の鯛のお刺身。美しいです。
そしてお椀。えびの雪見仕立て。海老がびっくりするほど甘くて、そして星野さんのお出汁は日本一です。お椀が大好きな星野さんの真骨頂です。200点。
白ぐじ。パリッとした皮めと、しっとりした白身のバランスが大好評でした。
大根の煮物。こういう「季節が味を読んでくる」という大将の言葉を具現したものを食べるとホッとします。最後の真薯も同じで、季節の当たり前のものが当たり前以上においしい、、、なかなかできないことですね。
これ以上望むべくもないほどの、美味しい料理でした。
友人の餞に最高の夕方でした。