3回
2020/07 訪問
角の無い丸い醤油スープ。黒だしも鰹と昆布魚介の風味が素晴らしい。
・土曜日15時。外待ち1名、店内待ち4名。15分程で食べられました。15時30分までの営業はとてもあがたく、
閉店間際の時間帯はねらい目かもしれません。女性比率高く半分くらいが女性。一人で来れられている方も
3名ほど。席は間引かれていて8席になっています。元々贅沢な空間使いですがさらに広々とゆったりです。
・「特製ワンタン麵黒だしハーフ1,000円」にしました。
・スープは麦茶くらいの色目。表面を鶏?脂が覆っていてキラキラと照りが美しいです。たっぷりの青ネギの
上に食卓海苔サイズの海苔が1枚、縁が薄く紅色になった小ぶりチャーシューが2枚、メンマとワンタンが
バランスよくレイアウトされています。
・香りからは鶏の脂感をやや強く感じます。後はㇺっと暑さを連想する醤油の香りがほのかに。見た目の印象
に引っ張られるからか白よりも醤油の存在感は強い印象。
・しかし、飲んでみるとやはり真っ先に感じるのは芳醇な鰹と昆布の魚介和出汁の風味。こちらが主役なのは
黒も白と変わらない印象です。鶏と醤油はサブとしてコクと骨格を与えるイメージ。塩っぱさはあるものの
醤油は丸くてついつい飲み過ぎてしまう非常に美味しいスープです。切りたての新鮮なネギがまた芳ばしく
スープとの相性抜群。
・麺は出過ぎたところのないバランスの取れたもので良い意味で形容しづらいです。食べやすくて量も十分。
・ワンタンは熱々なので要注意。肉も海老も適度に食感が残されていて餡のボリュームもたっぷり。皮も美味
しいなあと感じます。麺の量が多いので、ハーフ(肉・海老各2つ)で十分過ぎる分量。
・チャーシューは脂身がほぼないですがパサつき感は無くてしっかりと旨味を感じるもの。癖なく美味しいです。
メンマはザクザクと強めの食感が特徴的。
清澄でクリアな印象を感じる、鰹と昆布魚介の風味が素晴らしい一杯でした。移転前の店舗で食べた「黒だし」は、もっと醤油辛くて角があり、醤油が主役のスープだった記憶があるのですが、改めて食べた「黒だし」は鰹が香る和出汁の旨味を堪能できるものでした。白の方がコク深く、黒の方がさっぱり淡麗な気がするのが不思議に思います。あと、注文の仕方がはっきりわからないのですが、常連の方が書いてられる「白黒ミックス」を食べてみたいと思います。
2020/08/08 更新
2020/01 訪問
いろいろ素晴らしい。
・平日17時、開店時間に到着。3人待ち。流石に平日この時間なのでその後もお客さんはまばらでゆったりと
食べられました。絵画が飾られライティングにもこだわった洗練されたデザインの非常に綺麗なお店。テー
ブル、箸、れんげ、お冷のグラスやピッチャー等もきっちりと手入れがされていてとても気持ちがよいです。
グラスが全く生臭くないのが非常に嬉しいです。以前の店舗もそうでしたが、動線部分も席幅もゆったりス
ペースがとられているので心地よく食事ができます。
・志那そば(白だし)800円+味付玉子100円にしました。
・濃いこげ茶のテーブルに映える白い大きめの丼。シナチク、海苔、たっぷりな青ネギ、チャーシュー、玉子が
美しくレイアウトされています。(以前は白ネギだったように記憶しています)透き通ったとても淡い麦色の
スープ。キラキラと輝きのある脂が表面を所々覆っていてコク深さを想像させます。鶏?動物由来の香りが
やや優位で節とか昆布などが複雑に混ざる和風出汁のとても芳ばしい香りがします。
・端麗な見た目よりもずっと力強いなんとも素晴らしい旨味の凝縮感。稀に「今日はしょっぱいな」と感じる
時もあるのですが、今日は抜群の塩梅でした。ずっと飲み続けたくなるような本当に美味しいスープです。
・少し透過するような細目のストレート麺。シンプルで旨いです。量も十分。たっぷりの青ネギは刻みたてで
新鮮。スープのよいアクセントになります。シナチクが特徴的。強い歯ごたえがあります。豚肉は脂が少なく
しっかりと火が通りクセなく美味しいです。味玉が具材の中で一番濃い口。でも濃過ぎず塩から過ぎることは
ありません。
ワンタンの美味しさが看板だとは思いますが、ワンタン以外の要素で既にパーフェクトに近くて十分に満足してしまいます。複雑で旨味たっぷりで丁度良い脂と塩加減。具材もひとつひとつ雑味なく端正な味わいです。分量も適度、価格もまずまず、美しくて心地よい空間。何をとっても本当に満足度の高い素晴らしいお店だと思います。アクセスが良くなったことも要因か、休日はなかなか混雑するみたいなので、ハードルは上がりましたがまた行ってしまうと思います。
2020/01/26 更新
日曜日18時半で中待ち2人。程なく着席できました。センスの良い広々とした心地よい空間はいつも通り。たまたまでしょうか欧米の方が2組4名いらっしゃって、いよいよインバウンド客との苛烈な席争いになるのかなあ等と想像。
噂通り「平打ちちぢれ麵」を選べたり、「ワンタン(麵抜き)」がラインナップされていたりメニューは変化していました。
新しいアレンジも試してみたく迷いましたが、久しぶりなので大好物の「特製ワンタン麵(ハーフ)白だし1,220円」を注文。
5分程度で到着。整然とした盛り付けと美しい配色、ほのかに香る魚節が食欲をそそります。スープは熱々。雑味臭みの全くない、魚介昆布由来の旨味が見事に溶け込んだ素晴らしいスープは色褪せることなく健在でした。塩味も今日は丁度の塩梅。長い余韻に舌鼓がもれてしまいます。新鮮な青ネギとの相性抜群。
麵はちょっと変化した印象。以前はもっと加水率が高く、ぶよんとした柔らさがあったように思います。今はごく平均的な硬さ水分量で癖なく美味しい。シナチクは切り方が細くなり少し柔らかく調整されて食べやすくなりました。味付けもほんのり醤油の風味。
チャーシューはかなり美味しくバージョンアップ。以前は縁を食紅で彩色された固いクラシックなチャーシューで、少しパサついた印象もあったのですが、固めながらもジューシーさを残し旨味が凝縮された印象を受けました。肉の味が伝わりやすくて美味しいです。
熱々ワンタンはエビ、肉ともいつもながら抜群の火通し。塩味と味付け、皮と餡の比率、皮の柔らかさ等々バランスがことごとく素晴らしいです。
後半、あらかた食べ終わる頃にはやや塩味が強く感じましたが、魚介昆布の旨味を動物系のコクが支える洗練された抜群に美味しい支那そばでした。あらためてここはスープが主役に思います。少し値段は上がっていましたがこの完成度と具材ボリュームで1,220円は驚きの良心プライス。次回は平打ち麵を頂きたいと思います。