この口コミは、如月 来夏さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。
問題のある口コミを報告する
-
夜の点数:4.7
-
¥3,000~¥3,999 / 1人
-
-
料理・味 5.0
-
|サービス 5.0
-
|雰囲気 3.5
-
|CP 4.5
-
|酒・ドリンク -
-
-
[ 料理・味5.0
-
| サービス5.0
-
| 雰囲気3.5
-
| CP4.5
-
| 酒・ドリンク- ]
荻窪の奇跡
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-228015061 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-228015061","content_type":"ReviewImage","content_id":228015061,"voted_flag":false,"count":1,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-228015070 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-228015070","content_type":"ReviewImage","content_id":228015070,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-228015045 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-228015045","content_type":"ReviewImage","content_id":228015045,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-228015085 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-228015085","content_type":"ReviewImage","content_id":228015085,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-228015057 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-228015057","content_type":"ReviewImage","content_id":228015057,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-228015100 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-228015100","content_type":"ReviewImage","content_id":228015100,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-228015051 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-228015051","content_type":"ReviewImage","content_id":228015051,"voted_flag":false,"count":0,"user_status":"","blocked":false}
2023/12/27 更新
営業時間が短いうえ昼夜合わせての提供数量が限られることと、それに伴い並び時間の苛烈さゆえ超絶ハードルの高い店として有名。とくに昼の部の並びは最大2時間とも3時間になるとも。
土曜日16時45分に店着、並びは4名。この時点で1巡目の入店と夜の部に間に合うことが確約されたのでそのまま接続。
程なくして店主の奥様が出てこられ、17時10分の時点で本日分終了の札が架けられる。
ここから1時間半か。。。幸いこの日はそんなに寒くなく、夜になっても気温があまり下がらず風もなく、絶好の行列日和。部活帰りの荻高生らがこちらをチラチラ見ながら賑やかに通り過ぎる。振り返ると後ろに並び5人。
ということで夜の部は10人分が目安と考えておいたほうがいいかも。事情を知らずに来た人たちがもう既にこの時点で完売と聞き、肩を落として帰っていく様を何組も見送った。
18時に行灯がついて開店。
ここは基本、相席させないので一人ずつの入店。飴色に鈍く輝く店内はだいぶ年季が入ってはいるものの、よく手入れされ大事に使われていることが伺える。1987年の開店から40年、以前もレストランだった居抜き物件らしい。
奥様の手書きによるメニューブックよりビーフタンカレー@3,600+季節の野菜@700をオーダー。
隣客が尋ねていたが、野菜トッピングは別皿での提供は不可とのこと。
カレーの隣にシチュー類もあったが、頼む客はいなかった。
クラシックが流れるヨーロピアンクラシカルな雰囲気に身を委ね、カウンター上に整然と並んだ瓶詰めのスパイスたちを愛でるひととき。
料理提供がすこぶる遅いと聞いていたものの、存外早く入店してから20分後にはカレーと対峙。
その前に薬味の玉ねぎのピクルスと福神漬けが出される。
ひとくち目にくるのがまず焦げる寸前で止めたかのような苦味。その後からスパイスの複雑な層がガツンと押し寄せてくる。ときおりホールスパイスを噛み砕くと口の中に宇宙が広がる。
インド人が精神世界に精通しているというのは、どうもこの辺りに源泉がありそうだなとも。
今まで食べ歩いてきたどのカレーとも違うことを声を大にして言いたい。決して他のカレーを否定するではなく、ある限界点を突破したとも言うべき重厚で濃密な味に驚かされる。
それは同店が提供するビーフシチューにも通じる部分がありそうで、カレーというよりもカレーを極限まで昇華させた別の何か。店主は敢えて欧風カレーと位置づけているようだけども。
分厚くカットされた牛タンの塊がごろっと入るが、これがいともたやすくスプーンでほぐせてしまう。本当にサクッという音が聞こえそうなくらい気持ちいい。
トッピングとして野菜は絶対につけるべき。マストのじゃがいもやニンジンにはじまり、銀杏やシャインマスカットまで入るのは宝探しをしているかのようでもあり。
こんな組み合わせがあってもいいんだ。。。あまりの美味しさにため息が洩れてしまう。
かの「資生堂パーラー」はじめ、数多の名店を渡り歩いてきた小美濃シェフが辿り着いた境地は、常人が想像するよりも遥か上を行っていた。
そんなシェフのご尊顔をひと目拝もうとしたが、奥に引っ込んで調理に専念しているのか姿は見えず、奥様が配膳を取り仕切る。
その奥様の矍鑠として凛とした姿勢の良さは見ていて惚れ惚れする。
ホールスパイス=漢方と捉え、自分自身も健康でなければならないという哲学からご夫婦ともに健康そのものだとか。
トマトが赤くなると医者が青くなるとはこのこと。それでもご高齢ゆえ、あと何回ここのカレーを食べることができるのか。。。
限りなく満点に近いけど、訪問ハードルの高さだけはいかんともし難い。