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一期一会。 カウンターの奥に飾られた書やコースターにお店の思いがさりげなく表れています。 初めて伺った私にもお料理のお話だけではなく、とても気さくにいろいろなお話をしていただける店主の増田さん以下全てのスタッフの方々。常連の方々ばかりのカウンター席でお一人様新参者の私にもとても居心地のいい時間でした。 全体として、とても円やかな味付け。 素材の良さはもちろんなのだけど、素材の風味を活かすための料理法や組み合わせの妙味、出汁やタレの絶妙な塩梅を感じます。 凄いというより、自然と顔が綻んでしまう毎日食べたい、厭きない、優しいお料理を楽しませていただきました。 昆布茶をいただきながら、始まりを待ちます。 ☆先付 目にも楽しい逸品。 島根の渡蟹の甲羅を1週間かけて甲羅返しにして器にしたもの。 渡蟹の酢の物。この時期は雄の渡蟹が美味しいそうです。9月9日重陽の節句に因んで菊なますにしてあります。蒸し鮑、丹波しめじ、水前寺海苔が添えられて。酢が優しくてすっと口中に収まります。 ☆お椀 岩手産の松茸。鱧。ほたての揚げ真丈。 仄かに松茸の香りが立ち、とても円やかな出汁で、ほわほわの鱧と揚げてあるのでしこしこ感のあるほたて真丈に穏やかに纏わります。美味しい。 松茸を見せていただきました。香り立ちが始まったかなという感じです。 ☆お造り ・明石の鯛。縞鯵。車海老のあらい。鯛は焼霜にしてあり、皮と皮と身の間の旨さも感じます。 長芋、人参、レタス(!!!)のつまもしゃりしゃり、ぽりぽり。 土佐醤油、新潟のも塩、梅肉醤油といろいろな調味が試せます。梅肉にわさびを溶かし込んで食べるとそれだけでご飯が食べられる美味しさ。 時期が良かった。淡路島由良の赤ウニもいただきました。舌の上で蕩けていく赤ウニには自然と顔が綻びますね。 ・気仙沼の戻り鰹のたたき。 藁でさっと燻して。おろしポン酢とカイワレと玉ねぎの黄金律。 ☆飯蒸し 栗の飯蒸し。穴子、さらに奈良漬けの胡麻和え。 普段、奈良漬けを食べませんが、この奈良漬けの旨さにはびっくり。単独でも美味しいし、少し甘醤油で炊かれた穴子と飯蒸しに混ぜ混ぜしても、とても美味しい。 ☆焼き物 滋賀県安曇川(琵琶湖の鮎というのはこの「あどがわ」)の鮎の塩焼き。最後に胡麻油を塗って焼いてあるので、ぱりりとした食感と口中に胡麻の風味がほわりと広がります。2匹目は甘酢で。 ☆八寸 竜胆とすすきで秋らしい飾り付け。 ・煮蛸、きゅうり、海月の酢の物 ・無花果(日本無花果と言われる蓬莱柿)にごまだれ ・淡路の烏賊 このわたと和えて ・エリンギ茸の甘辛煮を松葉に刺して ・鳴門金時 ・万願寺を焼き浸し ・鰻の八幡巻き ・玉子真丈 酢がとても円やかなのでお聴きすると、京都の千鳥酢とのこと。上品な口当たり。 ☆あて ゲソの唐揚げが、何気に出て来ます! ☆握り 中トロの漬け。目葱と一緒に海苔巻き。漬けなので海苔に負けません。 ☆朴葉焼き 栗、銀杏、松茸、近江牛ミスジの幽庵焼き。 お肉の幽庵焼きを初めていただきましたが、朴葉をほどくと松茸の香りが立ち、幽庵味の沁みたミスジが柔らかく旨味たっぷり。この柔らかさは焼きというより蒸しなのかな。 ☆炊き合わせ 焼きナスと甘鯛の玉〆。餡掛けに生姜と葱をのせて。茄子も鯛もほくほくです。餡が美味しい。 ☆ご飯 土鍋ご飯をいろいろな食べ方でいただきます。 お米は増田さんの故郷、滋賀県の水鏡という品種の新米。暫くするとこしひかりになるようです。 ・炊きたてを一口 ・お塩をふって一口 ・増田さんの生家の蔵から持って来られたという、なんと昭和53年!に漬けた梅干し(とても柔らかな酸と塩気)で一口 ・静岡の釜揚げシラスで一口 最後にどちらかと言われたのだけど、どちらもお願いしていただいてしまいました。 ・玉子かけご飯 鰻の佃煮を刻んで広島の玉子の黄身を落としてまたもやシラス。混ぜ混ぜすると山椒醤油の鰻が醤油がわりになるという贅沢な玉子かけご飯。 ・鰻の佃煮のお茶漬け ほうじ茶のお茶漬け。うん?と思いましたが、鰻をお箸でくいくいと押して味を出させると確かにすっきりとしたほうじ茶の方が合ってんじゃん! お漬物もひじきの小皿も全ていただきました。 八丁味噌の上澄みのしじみのお味噌汁。これもすっきりあっさりとして〆のお食事に合います。 ☆水菓子 巨峰とオレンジのゼリー。柘榴を散らして。 ☆甘味 これも"どちらも"いただきました。 ・月影(仲秋の名月に因んで此方で名付けられた和菓子)。ユリ根のきんとん。黄身餡。京都の味噌。 ・水ようかん。とんでもなく柔らかい❗ 大将は滋賀の招福楼で20年の後、滋賀で6年、京都で11年、山玄茶を続けられているそう。 季節ごとに通いたいお店がまたまた増えてしまいました。ただ、夜のコースは夜にしかいただけないのが少し残念。 2番手さんに和食だけではなく京都の一人で行ける中華のお店も教えてもらいました。
2018/09訪問
1回
【イタリアン:やはり監修だけでは難しい】
2020/01訪問
1回
【新しい食べ方】