7回
2021/12 訪問
【イタリアン:蟹三昧。】
メニューの最後を見て、
「蟹だらけですね~(笑)」
「それが北海道の赤潮やら時化続きで日本中の産地の蟹が取り合い。なかなかなくて少ないんです」とおっしゃってましたが、お米サラダの松葉蟹も〆のリゾットの松葉蟹、せこ蟹、香住蟹の贅沢蟹三昧もたっぷりの蟹をご提供いただき、めいっぱい堪能しました。
天然の良い素材を手にいれようとしても天候に左右されてしまう。地球環境を大切にしましょう。美味しいものを食べるために。
てか、その前に生きるためか(笑)
☆黒トリュフ コンソメ ポルチーニ茸 桜肉
黒トリュフはなんと岡山産だそうです。
メロン(器がメロンみたいでした)の蓋を取ると、ハム、牛、鶏、野菜のコンソメと黒トリュフの香りが立ち上ります。
ポルチーニ茸と桜肉のタルタルをのせたクロスティーヌをパクリといただき、コンソメをごっくん。
豚、牛、鶏、馬のお肉の旨味のオンパレード。
胃腸が蠢き始めました。
☆松葉蟹 山田錦 海老芋
おっ、提供の仕方が変わったぞ。前回までは白と赤の二種類のお米サラダでしたが、いきなり海老芋フリットです。含み煮にした後にフリットにしてあるので、外はカラッと揚げで、中はお芋の煮っころがし的。いいぞ!
たぶん、ビルが同じ「植むら」さんと同じ仕入れ先の松葉蟹。ほぐし身を蟹味噌で和え山田錦の赤酢サラダにたっぷり。ただただ旨い!
☆サロマ牡蠣 大葉 キャビア 発酵バター
薪で一気に火入れして本来の旨味を閉じ込めた牡蠣のバター焼き。シンプルに焼いた牡蠣がジューシー。大葉巻きにして食べると香りも食感も相性良くて更に美味しく感じます。
ここでまたもクロスティーヌ。カルピス発酵バターと藁で燻したキャビア。薪の燻しと藁の燻しとの燻しつながりコラボのために、これまでは最初に二種類同時だったクロスティーヌを分けた構成にしたんですね。なるほど。
☆タラ白子 シャンパーニュ 菊菜
スパイシーにマリネされた雲子のムニエルを春菊と分葱をシャンパンで煮詰めたソースでいただきます。シャンパンの酸味、少し唐辛子?みたいなピリピリがアクセント。分葱のぬめりと雲子のぬるりと食感が背徳的。
☆鮑 生とんぶり 芽ネギ
木下さん大好きな鮑。
で、ここにビーフンが登場しました。
よっ、待ってました!鮑とビーフン。
鮑はほんと柔らかくてそれだけでも滋味深い上に、今回はにんにく無しのバーニャカウダソースで深さ倍増し。芽ネギをたっぷりのせた鮑の肝ととんぶりで和えたビーフンを鮑でサンドイッチしています。
各々単独で食べても佳し、一緒に口に放り込んでも佳し。
☆河豚 からすみ 黄ゆず 白子
手打タリアテッレは極太でしたが、たくさん河豚を食べたくて3ついただきました。河豚の骨、ヒレと貝出汁の白子トロトロクリームソース麺。
更に、トロトロがノリノリの麺に、乾いたからすみパウダーが塩味を加えながら纏わりついてきます。クリームソースが、う、う、美味い!!
最後に仄かに柚子の風味で余韻~。
☆北海道和牛シャトーブリアン 月光百合根
シンプルに薪や炭で焼いた牛肉ということで言えば、長時間かけて時に強く時に弱く火を通した木下さんの火入れがなされた牛肉が一番旨いんじゃないかと思う今日この頃です。
初めて食べましたがシンプルに茹でた月光百合根。ほくほくとして和三盆のお菓子を食べているような甘味でした。糖度20度以上だそうです!
☆松葉蟹 せこ蟹 香住蟹 サフラン
松葉蟹の雄と雌に紅ズワイ蟹の蟹三昧リゾット。
雄と雌の味はどう違うのかなあとか、
松葉と紅ズワイの味はどう違うのかなあとか、
一瞬考えるものの、
全部混ぜ混ぜ四の五の言わずに旨いんだよなぁ、
説明は要らないでしょう、
と思い直して、甲殻出汁に内子外子たっぷり含んで、バカみたいに「旨い旨い」と繰り返しながらぱくぱくと食してしまうのでした。
幸せな男よのう、は、は、は(高笑)。
☆ドルチェ
・シェリー酒のジェラート
・ロイヤルミルクティーのビアンコマンジャーレ
定番です。
カモミールティーをゆったりと飲みながら余韻に浸ります。
お隣さんから、珍しいイタリア菓子専門店を教えてもらったので行ってみようと思います。
東京からいらっしゃっていた別のお客様から話題に出て木下さんもお薦めされていた東京のイタリアンが、先日の木山さんでご一緒させていただいたセレブ女子が薦めてくれたお店と同じだったので、行きたい病にかかってきました。
久々に東京の好きなお店にも行きたいな。
2021/12/26 更新
2021/09 訪問
【イタリアン:スモーキーで始まりスモーキーで終わる】
日本の文化は「型」だと勝手に思っていますが、こちらは「日本のイタリアン」がテーマのお店なので、メニュー構成にも「型」が構築されて来たのかなと思ってしまいました。
木下さんの「型」。
・クロスティーヌ
・お米サラダ
・カルパッチョとビーフンを使ったパスタ
・鮑
・魚
・自家製パスタ
・シャトーブリアン
・山田錦のリゾット
・シェリー酒ジェラート
・イタリアンドルチェ
もちろん季節に応じて素材や味わいが変わるので、飽きることはありませんし、乳製品をほとんど使わず日本人の感じる旨味に重きを置いた和イタリアンなので、続けて食べても大丈夫。
型はあっても、例えば今回は、最初のクロスティーヌが燻製イクラ、最後のドルチェが煎り番茶のビアンコマンジャーレで、スモーキーで始まりスモーキーで終わる、お店のBGMみたいなジャージーな構成で、面白い。
☆燻製イクラ フルーツトマト 赤茄子
カウンター前で藁と炭で燻製にされたイクラをのせたクロスティーヌ。
凄い燻。わざわざ♪くんくん♪しなくても♪燻燻♪
火を入れてトロトロになった赤茄子がプチトマトのソースに浮かんでいます。バジリコと八角が効いていて爽やかな一品目。
☆富山白海老 ウニ キャビア 生落花生
定番的な食材を使うイタリアとは違って旬食材を使うお米サラダが赤と白でふた皿。
赤は、雲丹を混ぜたお米に白海老のせ。白海老が山葵とアンチョビでマリネしてあり、雲丹お米と合わさって堪らない旨味。
白は、塩味が染み込んだ落花生のローストとお米を合わせてキャビアのせ。落花生とキャビアのW塩味かと思いきや落花生の甘味が引き立っていて、何気にお米に散らしてあるネギも塩味を和らげているのでとても良い感じ~。
こちらのお米サラダ、ほんとに好き❗
☆松茸 明石つるさんの鯛
桜鯛と紅葉鯛のシーズンしか使わない明石鯛を山葵とアンチョビでカルパッチョ。シンプルだけど、とても、もちもちな食感で、こちらも山葵の辛味とアンチョビの塩味のバランスが絶妙。
鯛のあらと貝出汁の煮汁をビーフンに絡めて、松茸入りスープパスタという感じです。ビーフンは細いけど時間が経ってもふにゃふにゃにならないし、出汁のノリがいいです。
☆鮑 ジャンボマッシュルーム
こちらの必須食材の鮑は、毎度お馴染みな噛めば噛むほど旨味がじゅわりの柔らか煮と肝ソース。
今回は兵庫県産のブラウンジャンボマッシュルームの炭火焼きとともに。
このマッシュルーム、目の前でスーシェフさんが包丁を入れていたのですが、デカい椎茸かと見まがうフォルムで、めっちゃめちゃ濃厚な香りが食べる前から漂ってきてました。
☆ノドグロ 天然クレソン
飲・め・るぅ~。
火入れ抜群で、食べるではなく、完全に飲めるジューシーなノドグロです。
あ・ま・いぃ~。
脂が甘くて、下に敷いてある天然クレソンのビネガーソースの酸味と混じりあって、口中ヨダレもんなノドグロです。
☆海の幸 イカ墨
パスタは量を選べます。黒色が美味しそうだったので、よく食べる人はと解説された3塊でお願いしましたが、お隣カップルの女性が5塊も頼んでいました。負けたぁ。5塊の盛り付けが、3塊と比べても驚愕の違いありです。怖くて笑ってしまいました。
イカ墨タリアテッレに数種類の海老とイカや貝でブイヤベース感のある魚介ソースがとても馴染んで美味しい。私も5塊にすれば良かった、と心の中で強がってみました。
☆熊本和牛"和王"シャトーブリアン 銀杏
お店に入った時から火入れをしていたお肉。
最後には薪も使われます。
焼いていることをお肉に悟られないような火入れとシェフはおっしゃいますが、さぞかしお肉もお喜びのこととお察し申し上げます。
なんてことを言ってる場合じゃないくらいシャトーブリアンの旨味と経産牛のねっとり熟味を併せ持つ肉肉しい美味しさでした。
☆トリュフ 河内鴨 山田錦
こちらも量が選べます。お茶椀一杯が普通で多め少なめ普通の選択。鴨も食べたかったので「たくさん」でお願いしました。
ビーフコンソメに河内鴨のミンチのリゾット。マルサラワイン漬け卵黄を落として、トリュフかけ。
卵を潰してぐちゃぐちゃに混ぜて、おおぉ、イタリアンT・K・Gです。めちゃ旨い!
☆シェリー酒のジェラート
☆煎り番茶のビアンコマンジャーレ
☆紅茶
いつものジェラートとスモーキーなビアンコマンジャーレを紅茶でゆるりと。
こちらは日曜日がお休みなので土曜日は予約争奪戦状態です。今回は前回から4ヶ月くらいの間隔でしたが、次回は2人以上だとなんと8ヶ月先の5月になってしまうそう。私は1人なので、冬の素材アップ(もちろん価格もアップ)メニューの12月になんとか入り込めました。
2021/10/31 更新
2021/05 訪問
【イタリアン:素材の旨味をたっぷり】
玄関前まで来たら1周年のお祝い花。
訪問日は1周年の翌日でした。開店時からコロナ禍の最中が続いていますが、いつきても満席で「美味しいものに自然と人は集まるのだなあ」と、ただの食べる人としても感慨深いものがありました。
前回は春の息吹を感じる食材でしたが、今回は春のなごり食材が多く少し重なるメニューもあったので新鮮な驚きは感じませんでしたが、美味しさには変わりなし。素材の良さは揺るぎないです!
メニュー構成も定まってきて、安定感も感じる今日この頃です。
☆トリュフ 新玉ねぎ 特大ハマグリ
前回のハマグリスープよりも軽く感じました。貝出汁の旨味は十分ですが。
逆にクロスティーヌは前回のトマトが鮮やかで爽やかでしたが、今回は新玉ねぎとトリュフで濃い目。但し、トリュフはかなり風味が薄いです。時期の問題かな。でも、その分新玉ねぎの甘さがより濃く感じられます。
☆浜坂産毛蟹 キャビア うすいえんどう
定番の赤酢と白酢の米サラダ。
松葉蟹と毛蟹の差はありますが、前回と重なってます。こちらの米サラダは大好きなので、全く問題ありません。
☆モサエビ 燻製イクラ
これも定番。ビーフンです。燻の風味がはっきりとしたイクラを合わせてビーフンをつるつる。
モサエビは自分の卵に絡まれて「よりねっとり熟してんのよあたし」的お姉さまのような存在感。
☆鮑 青森もちとろろ
鮑は必ずです。
いつも柔らかい、でもちゃんと歯応えがある絶妙の火入れですが、今回はとろろのフリットが添えられていて、こちらのフリット皮から中のとろろのパチッ+ふにっとした食感との比較が楽しくて、いつもよりさらに鮑の柔らかさを感じて印象的でした。
☆本マグロ うるい
カウンター前の薪と炭火焼きのコーナーで分厚いマグロの切り身をほぼ縦方向だけで焼いているのが面白い。目の前で盛り付けるところから、のど越しまで、完全に牛肉の赤身みたいでした。
うるいのしゃきしゃきが良いっす。
☆駿河湾桜海老 フルーツトマト バジル
このタリアテッレは好きです。
桜海老のカリカリと甲殻類特有の風味と旨味にメロン畑でとれる歯触りは残してある甘いフルーツトマト(静岡の「トマトだ」というトマトだ!)と酸味勝ちな種類の違うトマトを合わせてあるのですが、もう口の中で旨味成分が絶賛大放出。
で、最後にバジルの風味が喉元に印象的な残像を残してくれるという仕掛け。ぐふぐふ、です。
☆北海道和牛シャトーブリアン タラの芽
またしても「もうぉ~、熟熟なのよあたし」的経産牛のシャトーブリアン。アミノ酸だくだく。
タラの芽のフリットは私的には不要。
☆2色アスパラガス ホタルイカ 山田錦
最後のリゾットはたらふくいただきます。
白と緑のアスパラガスだし。
ホタルイカだし。
ホタルイカ出汁だし。だし三連単。四連単か(笑)
☆ドルチェ+紅茶
お決まりのシェリー酒ジェラート+お酒ソース。
新生姜プリンでピリリと締まりました。
人気がでてきているのでしょう、次の予約は9月までとれませんでした。ぴえん(泣)。
2021/06/20 更新
2021/03 訪問
【イタリアン:春の息吹】
そこはかとなく春の息吹が感じられるこの頃ですが、お店にも春が来ました。
ゴエミヨ掲載おめでとうございます。完全な覆面調査だったようで少しミシュランとは違うみたい。食べログの点数は人数が少ないので仕方ないですが、名実共に人気店になりつつあります。既に次の予約は4ヶ月待ち。私は1人なのでGW明けに潜り込めましたが。。。
今回のお料理は春の息吹が感じられる食材が盛りだくさん。でも所々に冬食材も名残りつつ。
緊急事態宣言も明けたので、久々のディナーを21時までゆったりと味わいました。独りご飯の私はしっかりしたお店を選べば夜だろうがあんまり関係ないんですけど、まあ気分的にって感じです。
甘過ぎて食事を邪魔するのでいつもは飲まない白ノンアルワインをお祝いに飲んだりしました。
☆特大ハマグリ 淡路奥田トマトプレミアム バジル
鮮やかなトマト色に目を見開く始まり。
シンプルにバジルとマリネしたイタリアン仕様な淡路島奥田トマトのクロスティーヌ。甘いだけでなく酸味も旨味もちゃんと感じられて好き。
蒸した千葉の大きなハマグリ。貝柱はもったいないけどスープをとるためだけに取り除いてあります。そのスープがいきなり "う~ん" と唸っちゃいます。貝柱出汁がイタリアンでも最高!
☆浜坂産松葉蟹 キャビア うすいえんどう
*出てきた瞬間「豆ご飯だあ」と思わず声に出てしまい、豆ご飯だけ先に食べてまた「うん、豆ご飯」と納得してしまいました。ご飯の薄い塩味はアンチョビからですが、更にキャビアの塩味でえんどうの甘味とバランス良しです。
この味好きだよ~♪
*蟹は茹でてほぐしてアンチョビと蟹味噌で和えてあります。たっぷりの蟹身で満足感あり。こちらのご飯はビネガーで酸味を加えてあるので蟹サラダでもあり、蟹鮨でもあり、です。
毎回のお米サラダはほんとに楽しい。
☆牡蠣 空豆 カラスミ
*炭火で芯まで火を通して薪火で薫りを纏ってぷっくりと膨らんだ牡蠣。1個は表面のお焦げと身のぷにぷにを感じながら焼き牡蠣そのものを楽しみます。2個目は大葉で包んでさっぱりと。少し柑橘系の風味も感じます。
*出ましたビーフン!空豆と一緒に貝ブイヨンで煮込んでもへたっていません。ここの貝出汁も旨味充分。パウダー状のカラスミも絡む絡む。一番下に薄いチーズスライスの欠片が隠れていて一気にイタリア~ン♪ビーフンがカペリーニに変身。
☆鮑 タラの芽
鮑デカイ!鮑はよく使いますとご説明がありましたが、確かに過去全て鮑あり。毎回その時の鮑の状態に合わせて火の入れ方を調整されて毎回とても柔らかいけど噛めば噛むほど旨味が溢れる仕上げに。春らしくタラの芽のフリットで肝ソースの甘味にほろ苦味を足して。
☆ノドグロ うるい シャンパーニュ
脂がぽとぽとと落ちてます、炭焼き箱の中に。美味しそうに焼けてます。見てるだけでノドグロの文字が頭の中でぐるぐる回りだします。まだ生っぽくない?と思うくらいの身側の焼き加減で火から下ろしているように見えましたが、お皿のノドグロは余分な脂は落ちても必要な脂は残して近いけど決して生ではない素敵な余熱の通り加減。
魚頭出汁のシャンパーニュソースで爽やかに旨味脂だけが口の中に広がります。うるいに少し酸味を加えてあるのでそれも脂を中和しています。
☆河豚白子 菜の花 カラスミ
またもや河豚の白子。もう名残ですね。
ぐふぐふのふぐ。
ふぐのぐふぐふ。
チェンチもそうでしたが、クリームなどを使わずに白子だけのクリーミーさでタリオリーニを繋いでいます。こちらのカラスミは先ほどのパウダーとは違いトリュフ状のスライスでしっかりとした塩味を加えています。
いつもの如くタリオリーニは2ついただきました。過去の最高記録は六つだそうです。げっ!?
☆大分和牛シャトーブリアン 新玉ねぎ
2時間以上かけてじっくり炭と薪で焼かれた経産牛のシャトーブリアン。とても柔らかくてサシがほとんどなくて肉そのものの旨味がガツンときます。時折、ほとんどないサシの部分を噛むと「どぅえぇ~」って声が出そうなくらいの甘味が舌と頬っぺたを刺してきました。これは肉のためだけにカスタマイズされた塩(えん)ジロウさんの天日塩が塩旨いことも効いているからでしょう。で、付け合わせの何気な玉ねぎのローストなんですが、これが肉と一緒に食べたら絶品で「頬っぺたが落ちる」というのはこの事かと思いました。凄いぞロースト新玉ねぎと肉の組合せ!!
☆ミル貝 山口産ウニ 新青海苔 山田錦
〆のリゾット。もちろん量は多目で。
美味しいもの特に〆のご飯ものは別腹でいくらでも食べられます。もりもり。
ミル貝は身がはらはらと見え隠れしていますが、お出汁のベースにも使われています。
雲丹は全体のコクととろみを出すために惜しげもなく混ぜ混まれています。
うん、満足。
☆シェリー酒のジェラート
ラム とシェリーとレーズンの定番ジェラート。
ペドロヒメネスのソースを味変でかけます。
☆せとか ソーテルヌ
せとかと貴腐ワインのゼリーにせとかの果実がごろりと浮かんでます。
お茶はカモミールで。
相変わらずバカンスさんのパンはソースと良く合うしお料理を邪魔しないので好きです。
2021/03/21 更新
2020/11 訪問
【イタリアン:ビーフンの意味が分かりました。】
ビーフンの意味が分かりました。
少し熱を残した鮑と温かい肝ソースに合わせるには細いパスタを使いたいけれど、細いパスタだと急激にパスタが伸びてしまうらしくアルデンテに保てるビーフンを使うのだそうです。確かに、ラカンロさんでも温かい鮑と肝ソースでした。
なるほど、アルデンテです。
なんと、あの焼きビーフンのケンミンさんが新しいビーフンのレシピをいろいろと開発している中で、少しだけお手伝いしたりとかしてるそう。
へえ~、面白い。神戸にケンミンのレストランがあるから行ってみようかな。
15,000円コース。18時~21時の3時間でした。
☆トリュフ コンソメ 発酵バター
白い貝タイプの器には、2日かけてじっくり抽出したパルマ産生ハム、和牛、鶏のコンソメ。
ちょこんと横にあるのは、カルピスバターの小さなトースト(=クロスティーニ)。
どちらにもたっぷりのトリュフ。
カルピスバターがとても効果的で、何枚でも食べたいくらい。その味を口の中に残しながらコンソメを含むと、バターの甘酸っぱさと生ハムの旨味味わいがぱーんと膨らみます。
先ずはトリュフなしで味わってからトリュフありで食べる。なしで味わい、ありでトリュフの風味を重ねる。発酵バターの威力が恐るべし。
☆キャビア 丹波栗 あん肝
あん肝のムース。牛乳を使って血抜きや雑味を抜いて裏漉ししてあるので、口当たりも味もとても滑らかです。でも、あん肝のガツンとくる濃厚さもちゃんと残っています。少し甘味があるのは、メープルシロップか蜂蜜か。
丹波栗を茹でて山田錦とアルデンテに炊いて、キャビアをのせたサラダ。栗の甘味とキャビアの塩味のバランス。さらに、あん肝をサラダソースに使うと良い相性です。
☆鶴さんの明石鯛 桜肉
3日前から鶴さんの水槽に入れて冷やし込んで、もちもち食感にして旨味を引き出す。で、朝〆。
オリーブオイルやビネガーで旨味や香りを消さず、天然塩だけの味付け。旨んまっ。塩、最高!
熊本の桜肉のタルタル。レモンマスタードのほの辛い酸味がところどころに顔を出して肉の旨味を強調されたトロトロ桜肉。
トリュフの卵黄ソースとクルトンが敷いてあるので、カリカリとヌルヌルとトロトロ。
私的にはトリュフはなくても良いかも。。
あ、でも、だからこそイタリアンか!?
☆鮑 アワビ肝 ビーフン
鮑、柔らかい~♪
けど、噛むと旨味が溢れる~♪
肝ソース、旨み~♪塩梅~♪
隣のお姉さんグループから「絶品やね♪」「天才やね♪」と黄色い歓声。
その声、わかります、私も!
☆八幡産甘鯛 明石産マナガツオ サフラン
細長いのがマナガツオ。右側が甘鯛。
備長炭でじっくりと火を入れて身はふっくら。皮には炭を直接当ててぱりっと香ばしい。
魚介エキスにサフランを合わせたスープ。
スープと甘鯛の相性が好き。
マナガツオは少し炭の風味がくどく感じました。
☆カラスミ 白子 クレソン
イカスミ入りのタリオリーニ。
"普通"=一つ、"けっこう"=二つ、"かなり"=三つだそうです。リゾットをたくさん食べたかったので、二つにしました。お姉さんグループのおひとりが三つ来ましたぁ-----。
やる気満々っす(笑)。
甘鯛と白子粒々が堪りません!
鯛骨と野菜スープにカラスミの塩味の塩梅良し。
☆北海道和牛シャトーブリアン 山わさび 落花生
2時間掛けて炭と薪で火入れ。
写真には撮りませんでしたが、ナイフを入れると鮮やかなピンク色がそそります。もちろん、ナイフはスーっと入ります。
味は塩のみ。塩、万歳!
時々、アンコールペッパーの塩漬けと山わさびを試しながら。肉肉しさ満開のイタリアンお肉ぅ。
茹で落花生がほくほく。
☆松葉蟹 山田錦
アルデンテとお米の甘味が楽しい山田錦のリゾット。今回は美味いに決まってんじゃんの蟹との組合せ。うひょひょ。
たっぷり大盛でいただきました!
蟹と海老と野菜のスープを吸い込んだ山田錦。
蟹身、蟹味噌がぐいぐい来ます。
ふああ、お腹いっぱ-----い。
喰った。
炭水化物好き。
☆ドルチェ
*シェリー酒のジェラート
竜の卵のジェラート。シェリー酒を煮詰めただけのソースは黒糖みたいです。
*焙じ茶のブランマンジェ
京都の焙じ茶をミルクで煮出したプリン。
☆カモミール
良い子には夜が遅いからカモミールにしました☆
2020/12/05 更新
2020/09 訪問
【イタリアン:木下シェフのイタリアンがより明確になりました】
「日本の気候風土や食材でイタリアンを作っても、イタリアで作るイタリアンとは違うものになってしまう。」「日本のイタリアンを作る。」と、以前、Dueに伺った際に、明確におっしゃっていた木下シェフ。乳製品ではなくて、出汁を使って旨味重視のイタリアンを作られていました。日頃から、イタリアンイタリアンやフレンチフレンチよりも、和イタリアンや和フレンチが好きな私はその言葉に共感させていただき「旨味が幸せ」なイタリアンに一目惚れしていたのでした。
が、いつの間にかDueはcloseしてしまい「何処に行ってしまったの」とがっかりしつつ、いつしか薄情にも忘れていたら、先日の呂色さんで小霜シェフと神戸のレストランの話をしていたら、木下シェフ復活を教えていただきました。わ~い♪
Dueの時よりも木下シェフが実践されようとしているお料理が、よりストレートにくっきりと表現されているように感じました。
つまり、私好み、ということ。
通うぞ、って決めました。
場所は北野坂の入口、植むらさんがあるビル。ビルの構造からか、植むらさんと同じような設えのカウンター8席。食材も植むらさんやそのビルのお鮨屋さんと同じ生産者さんから直接仕入れていらっしゃるそう。
15,000円のディナー。ガス無しの水は、アクアパンナでした。
☆自家製イクラ 生湯葉 茄子
山椒の効いたトマトのガスパチョに茄子の揚げ浸しが浮かんでいます。八角でさらにパンチのある涼しさに。
生湯葉をアンチョビでマリネして、そこにイクラ。クリーミーな湯葉にアンチョビの塩味がねっとりとマリネされているけれど、イクラの弾けるプチプチで、口中これまた涼し。
夏の最初の一品として、火照った身体を落ち着けてくれます。
☆赤ウニ(唐津、愛媛) 白海老 山田錦
酒米に魚介類を合わせたサラダ。
赤ウニの山田錦には赤ウニがマリネしてあって赤ビネガーは酸味よりも甘味が出てふんわり感が出ています。一方、白海老の山田錦には赤ビネガーのみでとてもキレのある酸味に仕上げてある。赤ウニも白海老もそれ自体の甘旨味がとても強く、各々のお米に相性良く、とても美味しい。特に白海老の方はお鮨みたいな仕上がりで、このサラダ、すごく好き。
☆つるさんの明石鯛 ポルチーニ茸 銀杏
明石のつるさんという漁師の方がお店に入るまで3日ほど活かしこんでくれているそうで、鯛の身がモッチモッチ。わさびと塩とスダチのシンプルなカルパッチョが最適なレシピです。わさびの効きが鯛の甘味をぐいぐいにあげあげです。
もう一皿は、イタリアから最近届いたばかりというポルチーニ茸のフリット。銀杏のフリットも添えられています。フリットの生地にローズマリーの種?が合わせてあり、生地でカリっとして、さらに、きのこそのものでカリカリっとした食感。
パンは三宮の高架沿いにある「ベーカリーバカンス」さん。そのままでもソースを掬っても、とても美味しい。聞いたことがなかったので、一度行ってみようっと。
☆鮑 アワビ肝
柔らかいだけでなく、歯応えもある。木下シェフ曰く"ピンポイントな火入れ"の鮑。歯応えがあるので、噛むと旨味が滲んできます。
肝ソースはベースで支える魚介類のお出汁のおかげで、肝本来の甘味がとても強く感じられます。
☆3kg本メヌケ 青柚子
メヌケの炭火焼き。最後に皮に直接炭を当ててより香ばしく焼き上げているのが見えます。
目の前で、蜆、白蛤、浅利を煮出したお出汁にアサツキと三つ葉でさっぱりと仕上げたスープをかける。時々、炭焼きの焦げ薫りがつーんと刺しながら、貝類スープの良い匂いが漂う。
きんきのような脂の柔らかいメヌケをヒタヒタと貝スープにひたしていただく。幸せ~。
☆ポルチーニ茸 ドライトマト バジリコ
龍の卵をたくさん練り込んだ自家製タヤリンが綺麗に整列した木箱。普通は一束だそうですが、迷うことなく2束でお願いします。
ポルチーニとドライトマトとバジリコを和牛と地鶏をしっかり煮込んで旨味の濃いお出汁がタヤリンに纏わっていて、あと2束、替え玉したい!
お出汁が残ってない。ううう。
☆岩手和牛フィレ トリュフ
秋トリュフが目の前で削りかけられて1回目のごくり。シャトーブリアンに近いフィレと説明されて2回目のごくり。2時間弱優しく「肉が焼かれていると気づかないくらい静かに焼く」という備長炭焼き、ナラの薪で燻してと説明されて3回目のごくり。付け合わせは摘んだばかりの浜坂のクレソンで4回目のごくり。シンプルな塩味の赤身肉をごくり。アンコールペッパーをのせて赤身肉をごくり。
飲み物のように肉を喰らいました。
☆松茸 鯛 山田錦
鯛のアラ出汁で鯛の身も散らしてあるリゾット。こちらも迷うことなく多目でお願いしました。
カルナローリ米でなく、あえて和的な出汁が染み込んでもお米の甘味が残る兵庫県の酒米を選択されていることについても楽しいお話をお聞きしました。
最後に胃に優しくて嬉しいリゾット。
☆ドルチェ
*シェリー酒のジェラート
定番。シェリーとラムにレーズン。
♪アイスクリームはラムレーズン♪と歌いたくなるくらい大好きなラムレーズン。レーズンの形は見えないけどね♪
途中で、ペドロヒメネスのソースで更に大人へ。
*ロイヤルミルクティーのブランマンジェ
羽曳野の路地の完熟無花果。無花果との相性でロイヤルミルクティーのブランマンジェだそうです。うん、良い感じ!だって、ロイヤルミルクティープリンが好きだし。
☆カモミール
夜なので、穏やかなお茶にしました。
既に何回も食べられている方のレビューを見ると、短期間で同じようなお料理でも、少し食材が違っているように見えます。メニューも1.5カ月程度で食材に合わせて変更していくとお聞きしたので、その日その日の仕入れ食材に応じて対応されているのかなと思われます。通いがいのあるお店かも。
PS.あまから手帖9月号の表紙は、木下シェフのお料理です。美味しそう!
2020/09/13 更新
今回は私的に全てが「ハマりました」。
木下さんは素材の旨味を引き出すのがとてもお上手ですが、これまで以上に食材の旨味が際立って「美味しいぃ~」と食べる度に漏れてました。
全てのお皿がハマったので、遂に満点きました。
凄く美味しいです。
☆千葉県産大ハマグリ 奥田トマトプレミアム
・はまぐりスープ。
と書いたけれど、正確に言うとはまぐりエキス入り玉ねぎスープ。春ですね。
内臓は取ってシャンパンで蒸してあるので、旨味だけを残して苦味なし。胃腸のアイドリング。
・トマトのブルスケッタ
指でつまんで、パクっ。
ビネガーでマリネしてあるので、トマトは甘味が際立ちます。淡路の奥田さんのトマト大好き❤️
ブルスケッタにして食感の楽しさ♪
☆毛蟹 山田錦 浜坂産モサエビ アボカド
・お米サラダ
蟹味噌で和えた毛蟹がたっぷり。毛蟹も浜坂産。
松葉蟹よりも味が濃いかも。
酸味の効いたお米サラダが蟹身と相性抜群。
・アボカドサラダ
甘っ‼️
表面だけ火をいれてねっとり旨味が増し増しのモサエビ。生きたままお店に届くのだそう。
甘旨いよ~。
前回まではお米サラダで2品でしたが、これはアボカドサラダ。ねっとりにねっとりを重ねて。組み合わせがいいじゃん!
☆キャビア 発酵バター 富山産ホタルイカ 新生姜
・キャビアのクロスティーヌ
目の前で瞬間燻製しているのが見えるキャビア。
燻の香りがく~んと来て、キャビアと発酵バターの塩味をパンが調和して。シンプルイズベスト!
鼻腔にずっと燻が残ります。
・ホタルイカのビーフン
薪で燻したホタルイカ。火をいれたイカに漂う薫に薪の燻が纏う。先ほどのキャビアが霞むくらいの「燻」感。半端ないって!
ホタルイカの内臓まで燻されて苦味臭みが旨味に変わっています。幸せのホタルイカでした。
しかも4杯も。
ホタルイカエキスと生姜のイカスミソースを絡めたビーフンがホタルイカに隠れています。これまで木下さんでいただいたビーフンで一番滑らかでつるんと食べられました。
☆鮑 ゼッポリーネ
器が変わった効果が写真に出ました。初めてちゃんと鮑の色が出て良かった。
毎回思う鮑のこの柔らかさ。肝で煮込んで仕上げてあるので、味がしっかりと凍みて蕩けます。
小麦粉を使わずとろろ芋で作ったもちもちゼッポリーネ。青海苔もアクセントにして、鮑と一緒に「柔らか旨味コンビ」を結成。
☆釣り物甘鯛 うるい
火の入れ方、とても好きです。
鱗はフライパンでパリっパリっに、身は炭火でしっとり、ぷるぷる、ふっくらと。
こういう鯛を食べたいんです!
鯛の下には、春キャベツとうるいをスダチ果汁で和えたサラダ。ふっくら鯛に相性よし。スダチの香りが熱の入った鯛に移り香なのよ、もうぉ~。
☆朝掘りタケノコ 究極トマト 氷魚 バジリコ
お店に入って来た時から炭火にかけてあって2時間以上じっくりと焼いた筍。甘いです。
氷魚と貝出汁の旨味とトマトの酸甘味。
卵たっぷりのタヤリンを3ついただきました。
タヤリンはミネラルの多い超硬水に昆布まで入れて茹でられていて、超もちもちなのにアルデンテの締まり具合。うっすら昆布味も感じられる。
3つと言わず5つくらい食べたら良かったよ。。
☆大分牛シャトーブリアン 空豆 スナップエンドウ
ギラギラ感が抜けた上品な?熟女牛のシャトーブリアン。お肉もお店に入った時から火をいれられていて、2時間以上炭やら薪やらで転がされるんです。そのおかげで、口に入れた瞬間に涎が溢れてしまうほどの赤身の熟女感が増しています。
素敵な火入れですこと。うっふん。
☆牡丹海老 甘海老 ミル貝 新海苔 うすいえんどう
まったく飽きない貝出汁に海老の旨味が加わって、最後に何杯でもイケる。多めじゃなくて大盛って云えば良かった。。
書いてるだけで口の中が洪水中。
☆マダガスカル産バニラのジェラート
一緒に出たチーズケーキで霞んでしまいました。
☆トルタ・ディ・パルミジャーノ
反則です‼️(笑)
乳製品は使わない木下さんのイタリアンが続いた後にこんなチーズケーキを出すなんて。
グルテンフリーのチーズケーキ。滑らかなのにめちゃめちゃ濃ゆうんまぁ~。
飲まないけど、ワインが飲みたくなるチーズ感。
通販絶対希望。
☆カモミール
カモミールを飲みながら今夜を反芻です。
とんでもないことになってきました。もともとなかなか土曜日は予約が取り難かったのだけど、1人なので3,4カ月先くらいにはなんとか潜り込めていました。が、土曜日に関係なく全ての曜日で1人だとしても来年7月まで席取れません(泣)。もう永遠に行けないパターンに突入したのかも。
美味しいし、もはや全国区になっているので、仕方ないけど。。。
ううう。