田端ジロさんが投稿した柏屋 大阪千里山(大阪/関大前)の口コミ詳細

田端ジロ ひとりで食べてます

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柏屋 大阪千里山関大前、緑地公園、豊津/日本料理

1

  • 昼の点数:5.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2021/10 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

【和食:贅沢な時間と空間。満足を遥かに超える喜びをいただきました】

満足を遥かに超えた喜びの時間と空間でした。

広い日本間の個室。掛け軸の掛かった床の間。
窓からは小さいながらも玉砂利が敷かれたお庭に石灯籠。
和食店の個室には何度も伺ったことがありますが、なんか凛とした空気、気品が漂っています。掛け軸やお花差しから和室特有の質素で侘び寂びすらも感じられます。茶室や30人くらいの大広間など8部屋ほどある個室の中のひと部屋だそう。

この空間を独り占めさせてもらいました。
贅沢過ぎる。
贅沢過ぎる空間で絶佳なお料理に真摯に向き合う時間をいただきました。
幸せ過ぎる。
薄汚れた心と身体が浄化されました。

「長年料理をしてきて、魚や野菜のとれる時期や顔ぶれの変化に驚かされることは珍しいことではなくなりました。今こそ日本人が自然に寄り添い、季節の移ろいを大切にしてきた心を見つめ直す時かも知れません。」
と、献立と一緒に置いてあるご挨拶の中の一節に考えさせられるものがあります。

関西に来て4年近くになりますが大阪の和食店には行けないままでいましたし、こちらは個室だけのお店という情報でしたので1人では無理かなと諦めていました。10月のミシュランの発表でグリーンスターも取得されていたことを遅ればせながら知り、また、料理長が招福楼ご出身なのでその系統の味わいなのかなと、思いきって電話してみたらタイミングが良かったのでしょう、あっさりと一人でも承けていただきました。大阪和食デビューにこちらを選んで本当に良かった。

昆布茶をいただき、思いに耽りながらお料理を待ちます。
旧暦の重陽の節句に合わせて食用菊を一週間漬けた菊の香りの一献を女将からいただきます。
菊の香りがふわりと口中に残るまろやかな口当たりでした。ご一献も季節に合わせて変えるそうです。素晴らしい。

旧暦の二十四節気に合わせて季節を感じる献立。
今日から「霜降~立冬」。
紅葉を楽しめるお料理でした。

全てが繊細で絶妙なバランスの上に成立している美味しさ。どのお料理も感動的で一品一品に原稿用紙3枚くらい書けそうですがそういう訳にもいかないので、印象的なお料理として椀と造里と八寸と鉢物についてさわりだけ書きます。
ひとつに絞れないです。

煮物椀
酒と塩でひと仕事した上で焼かれた甘鯛の旨味が凄い。塩梅が素晴らしくて、本当に微かな塩味が吸い地との間を往復しながら絶妙に調和している。
甘鯛の旨味に負けない節の香り豊かな吸い地。豊かだけれど濃くはないので、吸い種の旨味が絶妙に合わさって変化していく。最後は柚子の酸味が醸されて新しい味わいへと進化し圧倒的な余韻を残す。

造里
鯛とヤイトカツオと烏賊。
・鯛の塩の仕方がこれまた絶妙。何もつけなくても鯛本来の甘味がぎゅうと凝縮されている。大根の水分に塩ふき昆布の塩旨味を加えると、湯引きされた皮と身の旨味がさらに拡がる。
・なかなかお目にかかれないヤイトカツオは、鰹ではなく鮪の赤身かと感じる味わい。
・そして、烏賊の酒盗和え。お酒飲みではありませんが、堪らん❗白ご飯をくれ!

八寸
八寸四方の折敷に柿の葉、紅葉、銀杏の葉が紅葉狩りの様に美しく魅せられていますが、儚さもあり、侘びすら感じさせてくれる八寸。
・鯖寿司の酢のとんでもない旨味。蕪は単純な酢漬けではなく、かんずりと柚子でピリリと仕事。
・思わず声がでてしまうくらいとんでもなく美味しいイクラやわさび菜が蛤の貝旨味に味をのせてくるのに、完全な味のバランス。
・柿と胡麻和えの調和。胡麻和えが気品高い。

鉢物
雲子の味も深かったのだけれど、海老芋は私史上最高の海老芋だと感じる。噛んだ瞬間の粘り、中はさっくりとして芋の甘さが溢れること溢れること。吉野葛の餡のベースの出汁が素敵過ぎてうっとり。海老芋の甘さや雲子のミルキーさに溶け込んで、さらにうっとり。
う~ん、目を閉じて天井を仰ぎ、身体中に美味しさを巡らせ沁みこませる。

コースは昼夜とも同じ、16,000円、26,000円、35,000円(税サ別)。真ん中のコースでいただきましたが、次は最高のコースをいただきたい。
平日は10,000円のランチコースもあるそうで、気楽に何度でもお越しくださいとも。

食事の前にいただける読んだだけで素材/調理法がよく分かる詳しい献立(書いてある紙が上質ですこと)の記載どおりに各お料理の写真に記載しました。

☆先向
☆替
☆煮物椀
☆造里
☆八寸
☆焼物
☆箸休
☆鉢物
☆御飯
☆汁
☆水物
☆菓子
☆お薄

通っているレストランでマネージャーをされていた方が、茶道から和の道に目覚められてこちらに移られたという話は聞いていましたが、1年ぶりに再会できたことも「喜び」のひとつでした。こちらでも以前と変わらない居心地の良い楽しい時間を作ってくださり、ありがとうございます。

  • 昆布茶で心静かに待ちましょう。

  • 先付:鮑 銀杏 牛蒡すり流し 吉野あん 山葵

  • 替:伊勢海老昆布〆炙り 唐墨 スティックセニョール

  • 煮物椀:甘鯛酒塩焼き 蕪煮 椎茸揚げ焼き 紅葉人参 銀杏芋 青葱 松葉柚子

  • 造里:・鯛一塩 皮湯引き 山葵 塩ふき昆布 大根 ・ヤイトカツオ 菊花黄柚子胡椒和え 松前醤油 長芋 ・烏賊 花韮 酒盗和え 一味

  • 八寸。紅葉狩り。

  • 八寸:・鯖寿司 蕪酢漬け ・煮蛤 いくら醤油漬け わさび菜 長芋 酢橘 ・柿 舞茸 蒟蒻 根三つ葉 煎り胡桃 胡麻和え

  • 鯖寿司。美しいフォルム。

  • 焼物:鰤塩焼き 茗荷梅酢漬けおろし

  • 箸休:なめこ しめじ えのき 白舞茸 椎茸 黄菊 紅菊 法蓮草 生姜加減酢

  • 鉢物:海老芋煮 雲子 菊菜 吉野あん 山葵

  • ご飯は羽釜焚き。

  • 新蕎麦御飯。炊きたて。麦ご飯みたいな粘り。最初はん?って感じなんだけど、その粘り気に嵌まってしまいます。

  • 御飯:新蕎麦御飯 とろろ 秋鮭塩焼き 錦木(鰹節と海苔と醤油だけですが、素晴らしい飯泥棒) 漬物 汁:合わせ味噌仕立て 豆腐 芥子

  • 水物:洋梨(山形のコミス。これ好き) 巨峰(ピオーネ) マスカット(シャインマスカット)。さりげなくクリストフル。

  • 菓子:道明寺麩 胡麻麩(両方とも京都麩嘉さんのものをシロップで煮たそうです) 栗甘煮 自家製の粒餡。杉と黒もじのお箸。

  • お薄。

  • 「小春日和」霜降~立冬のご挨拶。

  • 献立【霜降~立冬】。素材、料理法が詳細に書かれています。ね、読んだだけでわかりますよね。

  • 床の間もある広い日本間の個室を独り占めさせてもらいました。贅沢過ぎる。幸せ過ぎる。

  • 床の間の掛け軸。お花も。

  • 窓の外には玉砂利のお庭に石灯籠。

  • 蕎麦御飯はお土産に。凄く立派な折りにたっぷり入っていました。

  • 住宅街に全く違和感なく佇む柏屋さん。

  • この門構えを見ただけで気分が上がりました。

2021/11/20 更新

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