5回
2018/08 訪問
夏といえば水羊羹
2018年8月半ばの土曜。
夏と言えば水羊羹。水羊羹と言えば、昨年買いそびれた「一幸庵」の水羊羹です。
わらび餅と入れ替わる形で登場する水羊羹は9月中旬までの取り扱い。
そして、お店は翌日から9月頭までの長期休暇に入るとのことだったので、このタイミングを逃すまいと伺いました。
昼頃にお店に到着しました。
駅から徒歩5分ほどで、普段はなんてことない距離ですが、真夏はやはり堪えますね。。
中に入ると先客は常連さんと思われる2名ほど。
売り切れは無く、上生菓子、水羊羹も残っていました。
店内では小学生くらいのお孫さんが、厨房とお店の間を行ったり来たり。
包装をお手伝いしたりと微笑ましい光景でした(^^)
上生菓子は葛を使った、夏らしい涼しげな意匠の品々。
夏季はわらび餅はお休み中で、その代わりに水羊羹が登場します。
水羊羹はカットしたものと一棹の両方が用意されていました。
上生菓子を4点、水羊羹を一棹を購入しました。
水羊羹の入れ物は再利用可能で、300円引きで水羊羹を入れてくれるとのことでした。
以下、レビューになります。
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■水羊羹 一棹(3700円)
餡は薄めの色。ぎりぎり崩れないくらいの固さ。
食感は、瑞々しさとさらっとした口当たり。
小豆の風味は控えめで、ふわっと儚くあんこの風味が香ります。
夏らしい、爽やかでさらっとした味わいで、一棹でも難なく食べられますね。
■朝顔 薯蕷煉切(400円)
朝顔を模した上生菓子。
割ると中に薄めの漉し餡がお目見えします。
あんこからは上品な甘さ、繊細な風味が感じられます。
■ひさご 外郎(400円)
ひょうたん型の上生菓子。こちらは外郎製です。
外郎のモッチリとした食感に、こちらも薄めの漉し餡です。
■藻の花(400円)
あんこを葛で包み、水中の藻の花を表現した、見ているだけで涼しげな意匠。
口の中で溶けるように葛の冷たさが広がり、余韻にあんこの風味が感じられます。
さっぱりとした冷たさに甘味を足した上生菓子です。
■萩の露 葛饅頭(400円)
瑞々しい葛饅頭。
こちらも漉し餡で、葛の粒々と瑞々しい食感。さらっとした餡の甘さが合います。
■若鮎(350円)
こちらは粒餡。
しっとりの生地からは、みりんの風味がしっかりと感じられ、あんことみりんの調和が面白いです。
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去年、食べそびれた水羊羹を頂くことが出来、満足でした。
上生菓子はどれを食べても上品な味わい。いつ行ってもどれを買っても美味しいです。
そろそろ水羊羹は終わりを迎え、入れ替わる形でわらび餅が始まります。
わらび餅の時期にまた伺いたいと思います。
ごちそうさまでした。
Camera:
Fujifilm X-T20
Lens:
Fujinon XF 16mm F1.4 R WR
Carl Zeiss C Sonnar T* 1.5/50 ZM
2021/02/07 更新
2017/05 訪問
粽はまた来年に。
5月某日。
前回、端午の節句の粽を狙って、GWに訪問するもまさかの土曜日と休日が重なり、あえなく撃沈。
まだ諦めきれない私は、次の週にもしかしたら、粽はまだあるかも?なんて淡い期待を頂き向かいました。
休日の昼ごろ到着。いつもは群林堂とのハシゴで行くのですが、この日は違います。
茗荷谷駅を降りてまっすぐ「一幸庵」へ向かいました。
中に入り、早速、粽があると聞くと、やはり粽は端午の節句の時期だけなので終了したとのこと。
まぁそうですよね~。1年越しの夢が破れました。。
事前に電話で聞けって話もあるかと思いますが、粽がなくても他の和菓子が買いたかったのでまぁ良しとしましょうか。
さて、まだ水羊羹は始まっておらず、次週から始まるとのことでした。
水羊羹が始まるとわらび餅はお休みになるので、食べ収めにと、わらび餅と上生菓子を購入しました。
以下、レビューになります。
尚、商品をメモするのを忘れてしまったので、記憶やネットの情報を頼りに記載したので、一部間違いがあるかもしれません。
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■わらび餅(380円)★4.5
やっぱり買ってしまうわらび餅。
弾力のある餅に、ほんのりとした甘さの滑らかなあんこ
もっちもっちの弾力を感じた後に、あんこのほんのりとした甘さに、きな粉がさらに甘さを追加します。
■そば饅頭 五月花(380円)★4.0
なめらかな口当たりのあんこに、もっちりとした薯蕷饅頭。
あんこと薯蕷の後に、ふんわりとそばの風味が抜けて行きます。美味しいです。
■麦手餅(380円)★4.0
粒あんを羽二重餅で包み、そとに麦粉をまぶした一品。
ふわっふわっの羽二重餅の食感に、かすかに麦の風味。
後に、粒あんのしっかりとした小豆と甘さが追加されて美味しいです。
このふわっふわっ食感が病みつきになります。
■くずまんじゅう(380円)★4.0
涼しげな葛饅頭。
中はしろあん?と思いきやは、味噌あんを白あんで包んでいるのです!
味噌の存在感はふんわり香る程度で、味噌の塩気が白餡の甘さを引き立て、
外のくずとの食感とも良く合い、美味しいです。
味噌あんとはびっくりでした。
■緑色の餅(380円)★3.9
葉にとまった、赤いてんとう虫を模したと思われる一品。
中は粒の形がしっかり残った粒あん。
甘さ控えめで、小豆本来の味がしっかりと感じられ、外側の薄く巻かれた餅とも良く合います。
■練りきり(380円)★3.8
ピンク色の練り切り。椿?でしょうか。
めしべ、額をあしらった黄色の造形も手の込んだつくり。
上品な甘さに、溶けるような口当たりの練りきり。
■最中 ★3.9
こちらの最中は、あんこと最中が別々に包装されていて
食べる前に自分で、あんこを挟んで頂きます。
サクサクとした最中の皮に、上生菓子よりも甘さしっかりの粒あんです。
しかし、しつこい甘さではなく、最中の軽やかな口当たりと共に、美味しく頂きました。
■栗ふくませ ★4.0
■羊羹(380円)★3.9
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粽を買うことが出来ず残念でしたが、そのショックを吹き飛ばす美味しさでした。
変わらずどの和菓子も安定の美味しさでした。
本当は月一で通いたいくらいのお店なのですが、もう少し近ければ。。と言ったところですが、
時間をかけてゆっくりと食べ進めて行きたいと思います。
Camera:Fujifilm X-E2
Fujifilm X70
Lens:Fujinon XF 60mm macro
2017/08/20 更新
2016/11 訪問
練って練って練り倒す!
「一幸庵」さんのわらび餅がそろそろ恋しくなってきたとある日。
ネットでレビューを見ていると、月一でデパートに入荷されているとの情報が。ほほー、全く知らなかったです。
遠い実店舗に頑張って通っておりましたが、これなら幾分か行きやすそう。
ってことで早速買いに行きました。
当日昼頃に到着。ちょうど入荷したばかりで無事ゲットできました。
わらび餅と上生菓子を取り扱っており、わらび餅は4個入り、上生菓子は3個入り1箱で販売。
勿論、両方とも購入ですね。帰宅後、早速頂きました。
以下、レビューになります。
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■約1年ぶりのわらび餅。こちらを超える弾力を持つわらび餅にはまだ出会っていませんね。
わらびもち4個入り(1642円)★4.5
相変わらず弾力がすごい!です。とろとろのもちもちで、お箸で持つとにゅ~と千切れてしまいそうなほど。
中は十勝産小豆で作った粒あん。あんこも私好みの甘さで、もちもちの食感と甘さの調和が最高ですね~
説明書きを読むと、この食感を出すために「覚悟を決めて、一心不乱に、練って練りまくる」とのこと
これは食べる側も気合を入れて頂かねばなりませんね!
■3個入りの上生菓子。わらび餅だけでなく上生菓子も美味。上生菓子も久しぶりです。
上生菓子(1286円)
ー椿餅(羽二重餅)★4.5
卵白を入れ込んだ生地はつやつやとして美しい。
この生地は卵白そのものといっても良い位、ふわふわで口にすると溶けて消えていくかのようです。
この食感の生地と、こし餡の程よい甘さがベストマッチ。
ー織部薯蕷(じょうよ)★4.0
しっとりとした薯蕷粉の生地に、薄めの色のこし餡。
とてもシンプルな構成ですが、餡と生地の甘さ加減、生地のしっとりとした食感のバランスが良く美味しいです。
薯蕷饅頭は和菓子の基本を問われるお菓子であり、薯蕷饅頭が美味しい店は、
他のお菓子も美味しいとの話を聞いたことがありますが、なるほど。さすが美味しいですね。
ー木の間の錦 ★4.0
鮮やかな色合いの極細のきんとん。中は大納言小豆の粒餡です。
力強い小豆が感じられる粒餡に、ふんわりとした練り物が小豆を引き立てます。。
大納言小豆をしっかりと味わえる一品です。
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【まとめ】
相変わらずの餡の甘さ具合が私にとってベスト。これからもずっと食べ続けたい和菓子です。
プロフィールによると、店主の水上氏は御年68歳。手間がかかるわらび餅の製造にお体が心配でありますが、
これからも美しい和菓子を頂きたいと思います。
「一幸庵」でした。
Camera : Fujifilm X-E2
Lens : C Sonnar T*1.5/50 ZM
2017/01/19 更新
2016/10 訪問
進化し続ける和菓子
~~(2016.10)~~
会社帰りにデパートをふらついていると、「一幸庵」の文字が入った菓子包みを発見。
上生菓子かと思って見ると「Bakchos」の文字が。ふむふむ。今回は酒を使った和菓子を作られたようですね。
酒と羊羹を組み合わせると一体どのような和菓子になるのか?
興味がそそられたので購入してみました。
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■四酒羹
ー獺祭 ★4.5
銘酒「獺祭」を使用。酒臭さはまったくありません。
日本酒そのものの、旨みと甘さが活かされた繊細な味です。これは美味しいです。
ーアルパカ ★4.0
サンタヘレナアルパカ カルベネメルロー+ソーヴィニヨンブラン
葡萄がしっかりと感じられた後に、寒天の甘さが良く合います
ーレッドアイ ★3.6
アサヒスーパードライ+トマトジュース
ほんのりと感じられるビールの苦味に、トマトの酸味が感じられます。
ージョニーウォーカー ★3.6
ジョニーウォーカー赤+マロンインシロップ・ブリジュア
これはウィスキー特有のモルト、ピート香が強めに感じられます。
ウィスキー特有の風味に、マロンシロップの甘さが合わさりますね。
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【まとめ】
店主が出演された情熱大陸を拝見しましたが、毎回新しいものに挑戦する姿勢には感服しますね。
お酒っぽさを感じさせずに、酒と素材を活かした寒天。面白いものを食べさせてもらいました。
特に獺祭は非常に美味しかったです。
「一幸庵」でした。
~~(2015.10)~~
茗荷谷。
そこは自分は今まで通過することすらなかった場所です。
しかし、茗荷谷には「一幸庵」さん、護国寺方面に向かえば、「群林堂」さん
と和菓子の名店が2店舗も存在し、ここ数年でアクセス回数が伸びています。
とある休日。
群林堂さんで豆大福を購入後、そのままの勢いで向かいました。
御茶ノ水女子大の前の坂を上り、まずは、茗荷谷駅前の公園で一旦休憩。
公園で購入した「群林堂」さんの豆大福を食してパワーを充電後に再び移動し、開店30分後に到着。
通り過ぎてしまいそうなほどひっそりとした佇まいのお店です。
すでに先客が2名ほど。そして私の後にも続々と人が入ってきます。
わらび餅が売り切れないうちにと早めに到着にしました。
わらび餅はありましたが、開店直後のためにまだ出来ていない和菓子もありました。
これまた難しいものです。
その他にも色彩豊かな和菓子達が並んでおり店員さんの説明を聞きながら購入しました。
購入した和菓子は以下
■銀杏 ★3.5
もちは道明寺で、中のあんこの味は薄めです。
最初は銀杏の味、その後道明寺とあんこの味が後から感じます。
少し銀杏が強いかなと感じました。
■唐錦 ★3.8
きめ細かく良く練られた薄めのあんこが中に入っています。
甘さ控えめであんこ自体の味も薄めに感じますが、
最後にふわっと甘いあんこの味が出てくる上品な生菓子です。
■亥の子 ★4.0
中は粒あんでもちは柔らかいです。
餅の中に黒ゴマが入っているのがわかります。
まず最初は粒あんの味が強く出ます。
次にこしあんと皮の甘さを感じ、最後にゴマの味があんこと良く合わさり美味しいです。
■わらび餅 ★4.5
これのために「一幸庵」さんに行ったといっても過言ではありません。
非常に柔らかく、口に入れた瞬間とろけます。
とろけた餅とあんこ、きな粉が良く合わさり、口いっぱいに甘さが広がります。
非常に美味しいです。4個買いましたが足りません。まだ食べたいです。(笑)
わらび餅は相変わらずの美味しさで、一度は食べておくことをお勧めします。
今度はもうひとつの顔である夏場の「水羊羹」を買いたいですね。
群林堂さんと和菓子の2強がこんな近くにあるとは、近隣住まいの方が羨ましいです。
群林堂 ~一幸庵 のはしごは自分の和菓子定番コースになりそうですね~
「一幸庵」さんでした。
2016/11/14 更新
所用で茗荷谷まで来たので、久しぶりに一幸庵へ。
京都の名店、塩芳軒で修業を積み、名古屋の芳光とは兄弟弟子という経歴の水上氏が代表を務める和菓子店。
アクセスは茗荷谷から歩いて5分ほど。一本横道に入った場所にあります。
午後の時間帯だったので、売り切れじまいしていなか心配でしたが営業していました。ホッ。
というのも、こちらの前に群林堂に行ったのですが、売り切れじまい。
昔は午後でも買えた気がしますが、有名店はどこも競争率が上がっていますね。
とはいっても、すべての商品が残っている訳ではなく、練り切りは売り切れ。
ただ、わらび餅が残っていたのはラッキー。
他は薯蕷、羊羹が残っていたのでそれらを購入しました。
■わらび餅
とろけるような柔らかさがありながら、腰がある蕨餅
これは蕨粉を強火で練り続ける事で生み出しているそう。
そして、中には滑らかなこし餡。変わらず絶品の一品ですね。
■羊羹
少し変わった赤ワインを含めた羊羹。これも美味しかった!
赤ワインの風味と寒天のバランスが絶妙なんですよね。
余韻にあがってくる高貴なワインの香り。
これが強すぎず、弱すぎずで、寒天を引き立てているんですよね。
■薯蕷練り切り
練り切りに比べると、少しもそっとした口当たり。
上品なこし餡が美味しい。
■薯蕷饅頭
もっちりとした薯蕷生地。
中の餡子の加減もベストで美味しいですね。
従来の品が美味であることは勿論、新しい試みをされている事に感服します。
ごちそうさまでした。