2回
2019/04 訪問
【西中島南方】大将ありがとう!
2019/04/18 更新
2015/09 訪問
関西風最高傑作!パリッ!ふわっ!じゅわっ!な鰻重ここにあり!
大阪、西中島南方にある有名鰻屋に来ました。関西風が食べられる美味しい鰻屋ということで期待大!
土曜の1時につくと、残り3名で完売、とあり、あと1分くるのが遅ければ食べられないところでした。
予約はできないこのお店。後から後から客が来ていましたが、残念ながら無くなり次第終了ですので、本当にラッキーでした。
さて30分ほど外で待ってから中に通されます。既に先に席についていた人、私たちの後に入った一名などを含め、本日最終の客たちが計7名カウンターに座っています。
ここから全員同じタイミングで注文をとり、一気に生きた鰻を人数分捌き、そして同時に焼くという形です。
これはあとからわかることですが、大将は全ての鰻に関する工程を一人で行っています。
万が一、ひとグループずつ鰻をさばいたり、焼いたり、盛り付けたり、を同時にしていたらこんなに美味しい鰻はできないでしょう。
美味しい関西風鰻を作るには、おそらく一つ一つの工程が、一分一秒の集中力を要するものなのです。
さて、まず鰻専用の樽から生きた鰻がヌルヌルと取り出されます。
この樽は天井から新鮮な大量の水がひっきりなしにかけられ続け、餌抜き作業を3日程行う為のもの。鰻の泥臭さを絶食と新鮮な水によって取り除く訳です。
取り出された鰻達。大将の華麗な手捌きで1匹1匹がスルスルと、あっという間に骨と身に分かれていきます。
目の前、こんな間近で最初から鰻作りを見ることができるなんて、待ち時間も正にエンターテイメント。
捌きたての鰻は、骨と身に分かれてもなお、骨だけがぬぬっと動いたり、頭部がパクパクと動いたりと、これを新鮮と言わずして何という、という状態。少しかわいそうな気もしますが、その分有難く頂くとしましょう。
次に3-4匹ずつ鰻が串ざしにされていきます。薄い鰻に串をさす。鰻は串打ち三年、割き五年、焼き一生と言われる程、技術と年数を要する世界。
串を難なくさす大将ですが、そう簡単に出来るものではないこと、そしてそれを間近で見ていることに、ありがたみを感じます。
次に炭火の具合を調整し、串刺しの鰻が炭火焼きの上に並べられます。
ここが恐らく大将が一番気を使うポイントなのでしょう。
とにかくひっくり返すタイミングが大切なようで、大将はほぼずっと、炭火の前で鰻の様子を気にされています。
串刺しになった鰻も、最初はまだ生きているようで、ピクピク動いてはいましたが、徐々に鰻らしい香ばしい香りをたて始めます。
ひっくり返される事にうまそうな色に変化する鰻は、店内の客達の視線を一身に浴び続けていました。
ジリジリ、パチパチ、と身が焼ける音が聞こえ始め、鰻の後頭部が黒く焦げ目のついた頃、さあ、タレに鰻を投入!
じゅーーーーー!!!、
そしてまた炭火に戻される!!
ぶゎーーー!!!
や!
やばい!
煙もくもく!
香りくんくん!
一気に色のついた煙で店内がいっぱいに。
その香ばしさたるや、もう誰しもがこれを口に入れて不味いわけがないことを確信するもの!!
タレ漬け、そして焼き、が数度繰り返され、煙で少し目が開けにくくなりましたが、鰻と大将の一挙一動を見逃すまいと凝視すること数分。
とうとう鰻がまな板にあげられ、串を抜かれ、サクサクサクといい音を立てながら、包丁で香ばしい身が切られていきます。
切られた鰻がお重のメシの上にパパッとおかれ…
ふゎ〜
見ているだけでそれがご飯の上でふゎ〜としているのがわかります。
ご飯の上に所狭しと並べられた鰻。鰻重の完成です!カウンターに並ぶ全客に、さささっと鰻重、漬物、肝吸いが置かれていきます。
私の目の前にもお重がさっとおかれました。
は〜❤️❤️
今から食べられるのね?!
これを食べられるのね?!
有難く手を合わせ、頂きますをしてから、蓋を開けますと…
ふゎ〜
香りやばい!
こ、お、ば、し、い!
さて鰻の一切れを箸で半分にふわっと切って、ぱくり……
!!!!はわっ!!!
これはなんだ!!
パリッじゅわっふわっ!!
うんまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
うまーーーーー!
うまーーーーー!
なにこれ?!
今まで食べてた鰻はなんだった?!
そしてこのタレの味!
絶妙!
た、ま、ら、ん!!!!
焼きの時につけ込まれたタレ以外はご飯にも、うなぎにも、タレは余分にかけられていないのですが、もうこれで充分。鰻とタレのマリアージュ!最高な状態として完成しています。
タレを追加出来るようにカウンターにタレ瓶がおいてはありますが、なんだかそんな素人が適当にタレを追加することは畏れ多いほど、既に、完璧最高峰の鰻重として、出来上がっているのです。
いやー
関西風、関東風、色々意見はあるのでしょうが、こんなにぱりっとして香ばしく、かつ脂が甘く、身がふわっとしている鰻を前に、これ以上に鰻を美味しく食べられる方法があるとは思えない。
これはうまい。
う、ま、す、ぎ、る!
なんというか、皮がパリっだけでなく、ねっとり甘さを残して歯にまとわりつく訳です。鰻の皮本来の美味しさをしっかり残した焼き加減。
うまいうまいとつぶやきながら、鰻重を10分程でキレーーーイに食べ終わりましたが、最後の一切れまで私はまだうまい、と呟いていたくらいです。
肝吸いもまた関西風で、しっかり出汁がとられ、鰻の肝の絶妙な味を邪魔しないアシスト加減。
鰻のタレが甘めなので肝吸いと丁度合ってるわぁ〜
全て食べ終わったあと、肝吸いのお椀に蓋をし、お重の蓋を閉じ、箸を箸袋に入れて箸置きの上に整えて、わたくしは本当に鰻と大将にありがとうと感謝しながら、ご馳走様でしたと頭を垂れました。
この店は捌きから焼きまでの全行程を全客が一堂に見ることで、鰻が出来上がるまでに大将と鰻と店全体がかなりの一体感を感じるようになっています。。
だからこそ、最後にお重が全員に同時に並べられた時には、全客の期待値も高まりまくりな訳です。
しかしその期待値を超える美味しさと言ったらない。この鰻を食べてしまうと、他の関西風鰻は別物と感じざるを得ないでしょう。
写真は撮ることが許されていなかったのですが、一度は是非食されて、ご自身の舌で感じて頂きたい代物です!
2015/09/27 更新
口コミは2回目ですが、その間二度ほど訪れています。
毎回、出産前の景気付けと、
食べ残したものはないかという自分への問いに対して、
こちらの鰻家さんが真っ先にあがり、
いわば通過儀礼のように寄らせていただいてます。
出産の一人目、二人目の前にもいただいていて、
今回3人目。
やはり鰻家さんの鰻を食べなきゃ、3人目が可愛そうということで、予定を入れるも、なかなか子供の風邪やらなんやらで予定通り行けず。
出産を来週に控え、今日を逃すともう行けないかもというところで、主人も休みを無理やりとっていざ。
ところが御堂筋で降り口間違え、淀川を渡ってしまう。
これだけの名店で
毎回行列なので、
10:30には遅くとも行かないと一巡目はかなりきつい。
二巡目まで待つには出産前のこの体で少しきつい。
あーー、もう無理かな。
そう思っていたら、
なんとなんと今日に限って11:00になる10分前でもまだ一巡目に席あり!!
こんなこと滅多にない。
ぁぁ、ラッキー、ラッキー、ラッキーすぎる!
私は鰻家さんとの縁を感じましたよ。
やはり出産前には鰻家に行かねばならぬ。
引き寄せられる何かがあったんですよ。
大将のお顔を久々に拝む。
相変わらず、the職人!というお顔と風貌。
実は2日前から副鼻腔炎になっていて、歯が痛い、頭痛い、鼻づまりひどいという状態だったのですが、それでも鰻が焼けるのを目の前にすると、そんなつらさもやわらぐものです。
さて、いつも通り、エンターテイメントである捌きから焼き、タレ漬けなどを鑑賞し、
自分の前にお重が来た時には拝む気持ちでございました。
そして一口、まずは鰻だけ。
じゅわ
パリ
ねとっ
あぁぁ、
もう4回目くらいなのに、毎回、
え!こんなに美味しかったっけ?!
と思ってしまう。
いろんな食感と味の驚きがあるけれど、
やはり一番は、
タレが香ばしく焼けて、鰻の脂とあいまったことでおこる、飴のような、ねとっっとした食感ですよ。
この食感とお味。
ぜっっったい、
この店が、
鰻の
日本一です!!!!!!!!!!!
歯が痛いので口から大きくあけられないが、それでも鰻をしっかり味わうぞという執念で、最後まで、本当に美味しく頂きました。
最近は鰻100名店などのせいで、他の鰻のお店も予約が取れなかったり、電話してもでないところもありますが、
そんななか、100名店に選ばれようとも、
態度もかえず、
ただただ、いつも通り美味しいものを食べさせてくれる鰻家さん。
縁を感じます。
立派な子を産むからね!