raccostarさんが投稿したこま田(三重/伊勢市)の口コミ詳細

美味いものは小デブに訊け

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こま田伊勢市、宇治山田/寿司

8

  • 夜の点数:4.9

    • ¥50,000~¥59,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.5
8回目

2024/03 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

駒田氏の真と摯

土曜日の夜です。

伊勢河崎です。

今夜は昨年十一月以来のこちら、【こま田】さんにお伺いしました。

お昼は鳥羽水族館で旧友の二人(メイちゃんとキラちゃん)と久しぶりの再会を果たしたラッコ。
ふたりともお婆ちゃんですが、元気そうな姿にひとまずホッとし、近鉄で伊勢市駅に移動。ご一緒する裏紀香嬢と待ち合わせて旧道をノテノテノテ。

予約時間の十分前に到着。角の石柱の文字をあーでもこーでもないと騒いでいると、その嬌声を察したのか早めに黒い木製の扉が開いて、そこには駒田氏の笑顔が。

カウンターの駒田氏の正面に二人で座っていると、ほどなくして地元のご夫婦が一組、お一人様の男子がお二人いらっしゃり、六席が埋まりました。

さてさてそれでは本題です。
いただいたコース内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走様でした。


<まとめ>
いやぁ、この日は不覚にも最後の小一時間は記憶喪失に。
それもその筈、お店のご迷惑を顧みず、裏紀香嬢と浜松からいらしたお一人様男子の三名でグビグビグビッ。おまけに更にゴキュゴキュゴキュ!
気が付けば五時間の長っ尻。
なんやろう、無意識に安心してんのかな?
『アタシが居るからよ、アハッ』と明るく微笑む裏紀香。
そうかもしれないな、グフッヾ(≧▽≦)ノ

<つまみ>
⚫︎鮃:三重
⚫︎縁側
⚫︎鮃:真昆布〆
⚫︎赤貝:閖上
⚫︎赤貝の紐:閖上
⚫︎蒸し鮑
⚫︎トラフグ:白子、炙り

<握り>
⚫︎赤身:塩釜
⚫︎春子鯛:串木野
⚫︎墨烏賊:江戸前
⚫︎中トロ:塩釜
⚫︎白甘鯛:八幡浜
⚫︎鱚:大葉
⚫︎煮蛤:桑名
⚫︎蝦夷馬糞ウニ
⚫︎穴子:対馬
⚫︎赤ウニ:細巻き、佐賀
⚫︎マグロタタキ:手巻き
⚫︎玉子

<追加>
⚫︎白甘鯛:塩焼き
⚫︎穴子:炙り
⚫︎干瓢巻き

<お酒>
・伊勢角:XPA
・生酛:のどぶ、宇陀
・みむろ杉:特別純米、辛口、桜井
・菊姫:山廃、純米、白山
・高砂:純米大吟醸、名張
・超王禄:純米、松江
・悦凱陣:手造り純米、香川県
・Champagne:Drappier, Brut Nature,
  PN100%, Zero Dosage

  • 右に行くと内宮。左に行くと都かな?

  • 行燈です

  • 最初は地ビールでスタート

  • 日本酒の表メニュー

  • 地物の鮃。前日の朝〆ですが、素晴らしい弾力。力のある鮃でした

  • 薬味の塩と山葵

  • 鮃の縁側。モノが違います

  • 鮃の真昆布〆。ジンワリと昆布の旨味が染み出します

  • 閖上の赤貝

  • 奈良の濁り酒

  • 閖上の赤貝の紐

  • 奈良の銘酒

  • 備前です

  • これも備前

  • 今夜の踊り子さん達です

  • 塩釜の赤身。旨味が濃ゆい

  • 菊姫の山廃は豪速球\(//∇//)\

  • 串木野の春子鯛。完璧な脱水と塩入れ

  • 江戸前の墨烏賊

  • 塩釜の中トロ。幸せになります

  • 而今の銘酒

  • 八幡浜の白甘鯛

  • 小肌

  • 島根の銘酒

  • 蒸し鮑

  • 鮑の肝

  • 大葉を挟んだ鱚

  • 桑名の煮蛤

  • この凱陣はウンマイ。追加してしまいました

  • 蝦夷バフンウニ

  • 虎河豚白子の炙り。軽く煮切りが塗られております

  • 虎河豚白子を混ぜ混ぜして海苔を追加

  • 穴子のこのテカリが好き。キャラメリーゼだぜ、グフッ\(//∇//)\

  • 海苔巻き。有明に変えられたそうです

  • 玉子。これもウンマイ

  • 追加の白甘鯛。タマラン\(//∇//)\

  • 三人で一本の〆シャン

  • 裏紀香さんのご提案に従い、〆シャン\(//∇//)\

  • ツマミの穴子、ツメダクが好みです

  • ソムリエールがチョーカワユイ

2024/03/05 更新

7回目

2023/11 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

駒田氏の流と麗

土曜日の夜です。

伊勢河崎です。

今夜は凡そ四ヶ月ぶりのこちら、【こま田】さんに元峰 不二子嬢とお伺いしました。

内宮から臨時バスで伊勢市駅に到着。タクシーだと味気ないので、すっかり帷の降りた夜の旧街道をノテノテノテ。

凡そ十分程度で到着。
計算通りのジュストインタイムです。

表門の前に佇むと、ちょうど正面に三日月が。その仄かな月光と小さな行燈の明かりに照らされて、否が応にも高まる期待。

さてさてそれでは本題です。
いただいた内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走さまでした。


<まとめ>
引き戸を明けて中に入ると最初の客。元峰嬢は初めてなので、その紹介を兼ね、臆面もなく親方の正面に座ります。
目の前には最初のつまみと思しき薄桃色の柵が、はんなりとした柔肌を晒しておりました。
恐らく、答志島辺りの鰆のお腹側。
串を打ってサラマンダーで皮目を炙り、1cm程度の厚切りで供します。
程なく、九州からいらした食べ友らしき男子の二人組と地元のご夫婦がいらっしゃり、六席が埋まりました。
しばらく海が荒れていたそうですが、そうした厳しい環境の中でも豊洲、名古屋、大阪や地元からピンピンのネタを揃えた駒田氏。

『ネタが揃うか不安だったので、ついついコレもアレもと仕入れてしまいました。というのも皆さん遠くから居らしていただくので、ぞこは頑張らないとアキません』

カッコええなぁ!
ラッコとはひと回りの違いなのに、この涼しさ、爽やかさ、隠し切れない実直なまでの気骨。

『あら輝の親方に仕込まれましたから』とご謙遜。

厳しい修練だったのでしょう。
でもその時代があるから今が活きる。

しばらく通わせていただきます。


<つまみ>
⚫︎鰆:鳥羽、皮目炙り、塩、酢橘
⚫︎真鱈白子:北海道、炙り、ポン酢
⚫︎蝦夷鮑:蒸し、宮城
⚫︎イクラ

<握り>
⚫︎赤身:尻労
⚫︎稚鯛:串木野
⚫︎剣先烏賊:長崎
⚫︎小肌:熊本
⚫︎大トロ:剥がし、漬け、尻労
⚫︎白甘鯛:佐島
⚫︎くまえび:伊勢
⚫︎煮蛤:桑名
⚫︎鯵:鹿児島、
⚫︎鱚:富津、大葉
⚫︎馬糞ウニ:天然、昆布森
⚫︎穴子:対馬
⚫︎手巻き:鮪全部入り
⚫︎海苔巻き
⚫︎玉子
----- 追加 -----
⚫︎穴子:愛知
⚫︎小肌:大葉、海苔
⚫︎剣先烏賊と烏賊ウニ

<お酒>
今夜は冷えてきたこともあり、最初の一杯はぬる燗でスタート。締めに地ビールの伊勢角をいただきました。

・菊姫:山廃、純米、白山
・酔鯨:純米吟醸、吟麗、高知
・秋鹿:純米吟醸、ひやおろし、大阪
・みむろ杉:特別純米、辛口、露葉風、桜井
・七本槍:低精白純米、長浜
・山形正宗:辛口純米、天童
・高砂:松喰鶴、純米大吟醸、名張
・生酛のどぶ:辛口、にごり酒、宇陀
・伊勢角:XPA

  • 尻労。大トロの剥がしの漬け

  • なんと珍しき、佐島の白甘鯛

  • 串木野産の稚鯛。半割に開くことでシャリとの口溶けが抜群\(//∇//)\

  • 三日月に照らされる入口

  • 対馬の焼き穴子

  • 鳥羽の鰆の艦隊編成。皮目は炙りたてです。塩とワサビでいただきました

  • 魚はお腹がうんまい

  • 北海道の真鱈の白子の炙り。自家製ポン酢がかかります

  • 下北半島の太平洋側、尻労のマグロ

  • 津軽海峡の延縄や巻網を逃れてきたのに、出口の尻労で捕まってしまいました

  • 駒田氏の手指は美しい

  • 踊り子さんたちの控え室です

  • 尻労の赤身。隠し味(書けません)が効いた煮切りが絶品

  • 長崎の剣先烏賊。丁寧で等間隔の切り込みに駒田氏の実直さが伝わります(^◇^)

  • 熊本の二日仕込みの小肌。美味い、抜群に美味い。そして甘い。朧を挟んで居ないのに、まるで挟んだかのような旨味と甘味。秘密は・・・、お約束なので書けない\(//∇//)\

  • 宮城産の蝦夷鮑。何も足さず、何も引かず、ただただ蒸しただけ。蝦夷鮑の地味が迸ります

  • この蒸し鮑は比類なし

  • 蝦夷鮑の肝

  • 伊勢のクマエビ。いわゆる赤脚です。フライでしたか食べたことがありませんでしたが、茹でも最高。旨味の塊でした

  • クマエビの尻尾部位。剣先の美しさに痺れます

  • 桑名のハマグリ

  • 鹿児島の鯵。斬りつけを工夫し、シャリとのバランスを頂点に

  • 大葉を潜ませた富津のキス

  • 天然の馬糞ウニ。昆布森です。養殖の浜中より旨味が濃ゆい\(//∇//)\

  • 海苔は愛知産。口溶けも良いし、何よりミネラル感が半端ない(^◇^)

  • 漬けイクラ。今シーズンのナンバーワン

  • 大トロ、中トロ、赤身の手巻き

  • この器ごといただきたい\(//∇//)\

  • 海苔との相性も抜群

  • 干瓢巻き

  • 玉子。ちゃんと小海老の味がする\(//∇//)\

  • 追加の穴子。愛知産です。握りは対馬ですが、愛知のピンピンは対馬を凌ぐ身質(^ν^)

  • 穴子は焼き過ぎくらいが好み。勿論、ツメはたっぷりポン

  • 焼き穴子と海苔はお友達

  • 熊本の小肌。二日目ですが締め具合が絶品でしたので、つまみでおかわりしてしまいました。海苔と大葉は元峰女史が所望しました

  • 追加の剣先烏賊と昆布森の天然馬糞を和えていただきます

  • これは堪らん\(//∇//)\

  • 手前は大好きな種子島焼きのお猪口

  • 今夜は最初から山廃のぬる燗でスタート

  • 高知の銘酒

  • 大阪の隠し酒

  • 滋賀の銘酒

  • 奈良の銘酒。手前は種子島焼きの徳利とお猪口

  • 山形の銘酒

  • 而今の酒蔵のオリジナル

  • 奈良の濁り酒

  • やはり伊勢角の地ビールは外せません

2023/11/21 更新

6回目

2023/07 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

駒田氏の風と雅

土曜日の夜です。

伊勢河崎です。

今夜は二か月ぶりのお伊勢参り。
もちろん、内宮にも参詣しますが、真の狙いはこちらの″こま田″さん。

今週は恥ずかしながらのお鮨爆食週間。
火曜日の鮨 むらやまに始まり、銀座 鮨 奈可久、鮨処 北前に続くこま田さん。

食べ比べれば明らかに分かるその違い。
ネタもシャリも格が違います。

本手返しから繰り出される、俵と地紙の神々しさ。
適温に管理されたお櫃と白シャリの輝き。
ピンピンを超える垂涎のネタの数々。

これ以上の駄文は不要。

そしてご馳走さまでした。

ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。


<まとめ>
本ミルと唐津の赤ウニのつまみを追加し、銘酒の数々と伊勢のウイスキーを爆飲したので、諭吉五人を超えてしまいました。
お酒は控えるつもりが、最初の黒鮑の香りで瞬間蒸発した、余りにも軽過ぎるラッコの理性。

<つまみ>
⚫︎黒鮑:蒸し、鳥羽
⚫︎黒鮑:肝
⚫︎ジュンサイ:秋田

<握り>
⚫︎赤身:小泊
⚫︎春子鯛:鹿児島
⚫︎剣先イカ:山口、仙崎
⚫︎大トロ:小泊
⚫︎白甘鯛:炙り、塩酢橘、和歌山
⚫︎車海老:天然、師崎
⚫︎本ミル貝:師崎
⚫︎鱚:木の芽、富津
⚫︎蛤:桑名
⚫︎箸休め:
 ・鰯:胡麻酢、舞鶴
⚫︎赤ウニ:唐津、細巻き
⚫︎穴子:師崎
⚫︎鮪全部入り:手巻き、愛知海苔
⚫︎干瓢巻き
⚫︎玉子焼き
-----追加-----
⚫︎本ミル貝:つまみ
⚫︎赤ウニと剣先イカ和え:唐津、仙崎

<お酒>
備前や種子島、九谷、伊賀などの酒器が素敵。

・伊勢角:XPA
・みむろ杉:辛口純米、露葉風、奈良
・酔鯨:純米吟醸、吟麗、高知
・菊姫:山廃、純米、石川
・作:純米、三重
・新政:No.6, 2022生酒、秋田
・山形正宗:辛口純米、山形
・神路:ウイスキー、ハイボール、伊勢

  • 小泊の大トロ。この間の銀座のマグロが霞んでしまいました

  • 青森は小泊の赤身。先日の銀座のマグロはパサパサでしたが、コイツはスンゴイ。真冬の脂よりは落ちますが、それでも十二分にしっとりとしておりました

  • 本ミルは炙らない方が好き

  • 富津の鱚の昆布〆。木の芽を挟みます

  • この唐津の赤ウニは透き通るような枇杷色でした

  • 鳥羽の黒鮑の肝

  • 黒鮑はやはり香りが違う。鳥羽産ならなおのこと。

  • 秋田のジュンサイ。ポン酢まで全て飲み干します

  • 鹿児島の春子鯛。完璧な脱水と塩入れ、酢洗いにただただ熱い溜息何もれてしまいます

  • 長門は仙崎の剣先イカ。関東では白イカですね。このネットリ考え堪らん\(//∇//)\

  • 和歌山の白甘鯛。丁寧にサラマンダーで炙ります

  • 知多は師崎港に揚がった天然の車海老。海老味噌がウンマイ

  • 知多の師崎の本ミル貝。軽く湯通しして握る寸前にサラマンダーへ。シャリシャリ食感が好き。それにしてもデカい。ピンピンのピンです

  • 桑名の煮蛤。甘めの味付けですが、蛤の地味を包み込みます

  • 箸休めの酢締めして胡麻を塗した鰯。舞鶴産です

  • 唐津の赤ウニの細巻き。海苔は愛知産です。濃い目の苦いミネラル感が赤ウニの甘さにジャストミート

  • 対馬はお使いになりません。師崎の穴子です

  • マグロ全部入りの手巻き。愛知の海苔の香りが素晴らしい

  • 手巻きの中身はこんな感じ。沢庵もネギも不要です

  • 干瓢巻き。今はなき銀座の新富寿司を彷彿とさせる濃ゆい色。でも、味わいは爽快です

  • 芝海老の旨味が充満。やはり、玉子はこうで無いと。基本の基です

  • 追加の本ミルです

  • 水管の先っちょです。ゴリラのビーチクのような皮を剥いだところ

  • 追加のつまみです。唐津の赤ウニと仙崎の剣先に愛知の海苔とたっぷりの本山葵をトッピング

  • 混ぜ混ぜしたところで。荒ぶる鼻息吐息にオヤジの溜息

  • 最初は地ビール。このXPAが好き

  • 奈良の銘酒

  • 高知の銘酒。この酒器が一番好きなんです

  • 山形海苔銘酒

  • 三重の銘酒

  • 大好きな石川の銘酒。山廃の熟成香がたまりません

  • 秋田の銘酒。新政にはワイングラスが似合います

  • 備前が好き

  • 種子島焼きだったかな?

  • このお猪口が大好きなんです

  • この焼き物も素敵ですね

  • この酒器も好き、、別にラッコの体型に似ているからではありません

  • 神路なんて素敵なネーミング。三重の地物のウイスキーです。それにしてもトリプルくらいの濃さのハイボール。いえね、ラッコが超超濃い目とリクエストしたので\(//∇//)\

  • 最後に緑茶をいただき、のんびりと過ごさせていただきます

2023/07/23 更新

5回目

2023/05 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

駒田氏の粋と意気

土曜日の夜です。

伊勢市です。

天照大御神の掌から静かに滴る緑雨のなか、JR口からゆっくりと歩き始めるラッコ。

多くのタクシーが止まっておりますが、そんなに遠くないし、旧道の散歩で触れるその空気が好きなんですよね。

踏み切りを渡って右に曲がり、車一台が通れるくらいの狭い路地に入ります。
往時の繁栄を偲ばせる伊勢河崎の街並み。
色々な想いを馳せながら静かに歩いていると、内宮への道標となる大きな石碑に遭遇。

その角を左に曲がると黒塀のこちら、こま田さん。

まだ黒門が閉まっていたので、勢田川の袂を一周して戻ってくると、行燈に柔らかな明かりが灯されておりました。

写真を撮影していると駅側からマスク姿の女子が現れます。その彼女が、四月からお酒周りをサーブして下さるレイカさん。確かパテシエ経験をお持ちで、加えてソムリエの資格もお持ちなのかな?

長らく二人で切り盛りされていらした駒田氏ご夫婦。
気立てが良く可愛い援軍を得て、さらに上質な雰囲気が醸されること、間違い無し。

傘を閉じて中に入ると、すかさず毛足の長いふかふかのハンディタオルが差し出されます。

『xxxさんがいらっしゃる時は、いつも雨ですわねぇ、ウフフ』と小粋な女将。

『水も滴るタダの爺さん、アハッ』とラッコ。

『生憎の雨ですが、とっておきの魚がご用意出来ております。今夜は大当たりですよ・・・』と微笑む駒田氏。

この僅か数十秒で、今夜の至福が約束されました。

カウンターの端に座り、伊勢角のXPAで喉を湿らせます。板には先端の屹立した鳥貝が折り重なります。

ウッヒャ、ダレてない、カッチカチの鳥貝や。
三河だろうな、なんて妄想を巡らせていると、二組の男女のご到着。
皆さん、タクシーでいらしたようですが、ええっ、勿体無い。この伊勢河崎の夕暮れの空気に触れないなんて・・・

それはともかく、五名でスタート。
三月にはまだ衝立が構えておりましたが、5類移行に合わせて取り外され、コロナ前の雰囲気に戻りました。

さてさてそれでは本題です。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走さまでした。


<まとめ>
まごうことなき超一流。
ピンピンの魚も貝もその接遇も、全くもって比類無し。
至福の時間を噛み締めながら、ただただ感謝を重ねます。

<つまみ>
⚫︎鳥貝:愛知
⚫︎鳥貝:内臓
⚫︎白甘鯛:八幡浜、炙り
⚫︎赤貝の紐、閖上
⚫︎鰯:白胡麻、石川

<握り>
⚫︎赤身:塩釜
⚫︎春子鯛:佐島
⚫︎眞子鰈:真昆布〆、愛知
⚫︎蛇腹:塩釜
⚫︎赤貝:閖上
⚫︎赤ムツ:尾鷲、皮目炙り、酢橘
⚫︎煮蛤:温仕立て、桑名
⚫︎鱚:木の芽、千葉
⚫︎本ミル貝:塩、愛知
⚫︎赤ウニ:細巻き、唐津
⚫︎鮑:蒸し温仕立て、山口
⚫︎穴子:愛知
⚫︎鮪全部入り:手巻き
⚫︎干瓢巻き
⚫︎玉子
----- 追加 -----
⚫︎眞子鰈:愛知
⚫︎泥障烏賊と赤ウニ
----- お裾分け -----
⚫︎鉄火巻き

<お酒>
・ISEKADO:XPA、エール
・鳴門鯛:純米、巴、徳島
・みむろ杉:Dio Abita、純米、奈良
・菊姫:山廃純米、石川
・作:純米、三重
・飛露喜:特別純米、福島
・高砂:松食鶴、純米大吟醸、三重
・七本槍:吟吹雪、純米吟醸、滋賀
・いづみ橋:恵、純米吟醸、神奈川
・山形正宗:辛口純米、山形
日本酒は五合弱

  • 塩釜の大トロ。蛇腹部位です。甘くて芳醇な旨味を讃える脂に感動してしまいました。真冬の大トロと比べても遜色無し

  • 千葉の鱚。竹岡の筈。中に木の芽を忍ばせます

  • 屹立する鳥貝。見てくれはアリクイのようですが、裏のモフモフもしっかりと残り、これが適度な甘味と旨味に悶絶してしまいました

  • 閖上の赤貝。ギリギリまで包丁を入れると先端に隙間が現れます。そこから覗く本山葵の緑。美しい。ただただ溜息。昭和の鮨屋はみんなこの技で楽しませてくれましたが、今はね、少なくなりました\(//∇//)\

  • 八幡浜の白甘鯛。こいつは今夜のトップオブトップ

  • 旧道沿いの道祖神。町内会の方たちが大事にされているようですね

  • 最初はお約束の地ビールでスタート

  • 伊勢角のXPAです。キリッと爽快な味わい。メロンやパイナップルのような香味を柑橘系の酸味が優しく包み込みます

  • 箸の先端は濡らして提供。こういった気働きのできるお店も少なくなりました

  • 鳥貝こ内臓。肝周りです。すかさず日本酒にシフト

  • この鳥貝の内臓で日本酒が一合、いけちゃいました

  • 徳島の銘酒です。酒器も素敵

  • ちょっとした遊び心のある備前でしょうか?

  • このお猪口は持って帰りたい\(//∇//)\

  • 勃ちます!白甘鯛が・・・

  • みむろ杉の新しいライン。白ワインを意識したような軽めの仕上がり。米臭さが全く有りません

  • 塩釜の赤身。しっとりモッチリ香り良し

  • 佐島の春子鯛。脱水と塩入れが完璧。この味わいが超一流の証

  • 愛知の眞子鰈の昆布〆。この出過ぎない仄かなグルタミン酸は真昆布。鰈の地味を壊しません

  • どっしり系の山廃で攻めます。ラッコの好きな菊姫様

  • この酒器も素敵。まちかか、備前です

  • この作家さんは素敵

  • 尾鷲の赤ムツ。皮目を炙ってとうもろこしの香り。太平洋側の赤ムツは筋肉質。日本海側のユルユルの脂まみれの紅瞳とは全く異なる味わい。

  • 三重に来たのでやはり地酒でしょ

  • 卯年なのだ

  • 閖上の赤貝の紐。噛めば噛むほどグルタミン酸何溢れ出します

  • 桑名の煮蛤。軽く火を入れて温かい仕立てで供します

  • 会津の銘酒

  • 石川の鰯。完璧な酢締め。すりごまの風味でお酒が進む進む\(//∇//)\

  • やはり卯年なので

  • 愛知の本ミル。名古屋の市場で留め置かれるピンピンを引きました。残りがトラックで東京に運ばれます。なんでも豊洲が一番とは限りません。

  • 而今の酒蔵のフラッグシップ。酒器は明らかに備前

  • 唐津の赤ウニの細巻き

  • 備前が好き

  • やはり備前が好き

  • 山口の鮑。蒸してから温め直して供します

  • 愛知の穴子

  • 滋賀の銘酒

  • 鮪全部入りの手巻き

  • 中トロ部位です

  • 干瓢巻き

  • カステラ玉子

  • ここからは追加です。昆布〆していない地物の眞子鰈をツマミでいただきます。裁き立てなのでカチカチ食感がまた嬉しい。これが鰈の風味だよなぁ、と納得

  • 眞子鰈、大好き

  • 神奈川の銘酒です

  • これも追加のツマミ。泥障烏賊と唐津の赤ウニです

  • 唐津の赤ウニと泥障烏賊、山葵と海苔を混ぜ混ぜしていただきます。亡き義父に函館で教えてもらったラッコの大好物です

  • まだまだ飲んじゃいます

  • 隣のお客様が食べきれないということで、ラッコがぶんどりました\(//∇//)\。いえいえ、有り難くお裾分け、アハッ

2023/05/14 更新

4回目

2023/03 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

駒田氏の至と誠

金曜日の夜です。

伊勢です。

今夜は凡そ半年ぶりのこちら、″こま田″さんにお伺いしました。駅からノテノテ、ゆっくりと歩いて勢田川まで到着。

穏やかな川面を眺めながら周囲を散策し、水運で栄えた昔日の残滓に想いを馳せます。

五分前にお店に向かうと、ちょうど黒塀の引き戸が開いたところ。中に入ると親方と女将さんに温かく迎えられ、カウンターの真ん中に座ります。

左右に二席ずつお箸がご用意されているので、今夜は五人。コロナの余波も静かになってきたので、半年前よりひと席、増えたようです。

伊勢角のXPAで喉を湿らせていると、程なくラッコと同世代のご夫妻、次女とデートの壮年男子がお見えになりました。皆さま、地元の方達かな?

さてさてそれでは本題。
いただいた内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走さまでした。


<まとめ>
フウ〜〜〜ッ。
深く息を吸い込み、静かに細く長く吐き出します。
何とも言えず心地良い。
この閑寂な空気に満たされた空間に漂う幸せに、ただただ、ひたすら感謝。

<つまみ>
こちらは握りが主なので、つまみは軽めの三種類。序章としては適量。適度に胃を刺激します。

●蝦夷鮑:蒸し、北海道
●海鼠:ポン酢、鳥羽
●煮蛸:伊勢

<握り>
全てがどストライク。
閖上の赤貝に悶絶すれば、ハシリの唐津の赤ウニまで登場。大満足な夜となりました。

●中トロ:富山、定置網
●剣先烏賊:千葉、塩
●細魚:志摩、阿児町安乗、昆布〆
●中トロ:漬け
●赤貝:閖上
●赤貝:紐、つまみ
●赤ムツ:引本浦
●煮蛤:桑名
●鱚:富津、漬け
●虎河豚:白子、千葉
●鮃:天然、愛知、下身
●赤ウニ:細巻き、唐津
●穴子:愛知
●マグロ:手巻き
●干瓢巻き
●玉子
----- 追加 -----
●白甘鯛:砂擦り、炙り
●赤ウニ軍艦

<お酒>
こちらは酒器も素敵。
備前の緋襷や種子島、伊賀の焼き物に溜息の連続です。

・伊勢角:XPA
・菊姫:山廃純米、石川
・作:純米、穂乃智、三重
・田酒:特別純米、青森
・生酛のどぶ:元祖辛口、奈良
・高砂:松喰鶴、純米大吟醸、三重
・飛露喜:特別純米、福島
・七本槍:純米吟醸、吟吹雪、滋賀
日本酒は四合弱


  • 中トロの漬けです。富山湾の定置網です

  • 閖上の赤貝です。ウリ系の香りが堪らん\(//∇//)\

  • 地物の赤ムツです。尾鷲近くの引本浦産です

  • 唐津の赤ウニがあまりにも美味しかったので

  • 富津の漬けの鱚です

  • 北海道の蝦夷鮑。伊勢と言えば黒鮑ですが、漁は始まっているものの、まだ痩せているこの時期。となれば、やはり蝦夷ですね。

  • 蝦夷鮑の肝です

  • 水で蒸しただけですが、何とも言えず、素敵な弾力

  • 鳥羽の海鼠。ポン酢仕立てです

  • 伊勢煮蛸。蛸はこのサイズがラッコの好み

  • 握りの踊り子さん達です

  • 中トロです。富山湾内の定置網です。鰤につられて湾内に迷い込んだのかな?

  • 千葉の剣先イカ。丁寧な包丁目が縦横に走ります。塩とレモンでいただきました

  • 志摩は阿児町安乗の細魚です。昆布〆

  • 閖上の赤貝の紐

  • 桑名の煮蛤です

  • 千葉の虎河豚の白子です

  • シャリと混ぜ混ぜしたところ

  • 追い山葵です

  • 愛知の天然鮃の下身です

  • 唐津の赤ウニの登場です

  • 赤ウニの細巻きです

  • 愛知の穴子です

  • マグロの手巻きです。ネギも沢庵も入らない、純粋なマグロ巻き

  • 〆は干瓢巻き

  • カステラ風の玉子

  • 追加で白甘鯛を塩焼きで所望

  • 地元に敬意を払って鈴鹿の銘酒を所望。徳利は種子島焼き。手前は備前です。紋様の緋襷が素敵でした。

  • 青森の銘酒。酒器も素敵です

  • 地元の純大吟です

  • 奈良のドブロクをいただきました

  • 福島の銘酒

  • 卯年なので\(//∇//)\

  • 滋賀の銘酒

  • 伊賀焼きだったかな?

  • やはり卯年なので\(//∇//)\

  • 最初は地ビールで

  • 伊勢角のXPAです

  • 小粋な入り口

  • とびらが開き、アプローチへ

  • 素敵な行燈が足元を照らします

2023/03/11 更新

3回目

2022/09 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

駒田氏の情と熱

祝日の金曜日です。

運悪く、台風が接近中。
神奈川の巣を出たときには曇り空だったのに、名古屋駅に着く頃には土砂降りの雨。

アカン。
これではとても外を歩く気にはなんないし、それよりなにより今夜の伊勢まで辿り着けんのかいな、ホンマ?

スマホが震えます。
覗いてみたら駒田さんからのショートメール。

『こちらはスゴい雨ですけど、大丈夫でいらっしゃいますか? もし何か有りましたら遠慮なくご連絡ください』

アイヤァ、そんなスゲェんや!

『今、名古屋ですけど、なんとか頑張ります』なんて、軽く返信したものの、慌てて調べてみると、アイヤァ!

伊勢の先の五十鈴川と鳥羽の間が運行中止やと?

ヤバい、ヤバシビッチ!
名古屋でゆっくりお昼をいただいてからお伊勢参りの予定でしたが、こんな時は目的地に急いだ方が正解。

駅のホームできしめんをお腹に押し込み、乱れたダイヤの中、なんとか伊勢市駅に到着。幸い小糠雨だったので、近鉄口からノテノテ、お店を目指して歩きます。

およそ十分でお店の前の小道に到着。
ちょうど漆黒の引き戸を開けて外に出ていらした駒田氏と目が合います。

『うわぁ、こんな天気の中、お越しいただき有難う御座います』と、腰を折る親方。その所作に込められた感謝のお気持ちがひしひしと伝わります。

『アハッ、ご心配をお掛けしました。なんとか辿り着きました』と、頭を下げるラッコ。

中に入ると適度に間隔を空けた四人の席。
既におひとり様の男子が着席中。程なくひと組の男女がお着きになりました。

先ずは伊勢角のXPAで胃を宥め、駒田氏の手元に鎮座する立派な黒鮑を見つめます。

さてさてそれでは本題。

いただいたものは以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走さまでした。


<まとめ>
ひと通りお決まりのコースをいただき、いくつかのツマミを追加しました。というのもこの静謐な空間にいつまでも漂っていたい、その一念のみ。
お伺いするにはなかなかの距離ですが、神宮や鳥羽や名古屋になにかと用事を作り、季節ごとに、伊勢の海の宝と駒田氏と女将さんの衷心からの接遇に触れたい、と願うラッコでした。

<つまみ>
●赤ウニ:小倉
●黒鮑:国崎神戸
●黒鮑:肝、国崎神戸
●鰆:鳥羽
●真蛸:桜煮、三重

<握り>
●天端:大間
●白イカ:塩、酢橘
●春子鯛:鹿児島
●剥がし:大トロ、大間
●白甘鯛:徳島
●小肌:熊本
●赤ムツ:三重
●子蛤:二枚付け
●鱚:べっこう
●新イクラ:醤油漬け
●鯵:出水
●穴子:対馬
●手巻き:中トロ
●干瓢巻き
●玉子
追加のツマミ
●穴子:対馬
●白イカ赤ウニの混ぜ混ぜ

<お酒>
ブルゴーニュの白が5、6種類用意されておりましたが、ボトル限定とのこと。残ればお持ち帰り出来ますが、やはり飲んじゃいますよね。
左手のおひとり様男子から半分ほどシャブリをいただき、右手の名古屋女子からはモンラッシュをプレゼント。
なんだか今夜はついている、アハッ\(//∇//)\

・伊勢角:XPA
・るみ子の酒:三重
・高砂:三重
・七本槍:滋賀
・小鳥のさえずり:埼玉
・玉櫻:島根
・シャブリ:左手の男子から
・シャサーニューモンラッシュ:右手の女子から

  • 大トロの剥がしです。スジが無いので溶けるような味わい

  • 白イカです。丁寧な包丁目にお気づきでしょうか?

  • 対馬の穴子です。強めに炙りました

  • 白甘鯛です。珍しく徳島産。甘鯛とは全く異なる太い筋繊維にただただ溜息の連続です

  • 鱚のべっこう仕立て。地元の漁師さん達がお弁当にされていたとのこと。間には大葉。べっこうなので軽く青唐辛子を効かせた保存食ですね。

  • 先ずは伊勢の地ビールで一献

  • 小倉の赤ウニ。いつもは唐津をお使いとのことでしたが、海が荒れていたので入荷無し。でもこの北九州の赤ウニもウンマイっす\(//∇//)\

  • 国崎神戸の黒鮑。神宮の献上鮑として夙に有名。その名残です。

  • さすがの国崎神戸。栗の香りがしました。天照大御神もお喜びかと、アハッ\(//∇//)\

  • 黒鮑の肝です

  • 黒鮑の肝に山葵をトッピング

  • 日本酒のメニュー

  • この酒器が好き。種子島焼きです

  • 鳥羽に水揚げされた鰆。実際はセントレア空港沖の釣りらしいです。皮目を軽く炙った焼霜仕立てで提供

  • このさわらほムッチリしていてウンマイ

  • 三重産の真蛸の桜煮

  • 握りのネタの一部です

  • 大間の天端です。真冬の旬の黒マグロと遜色の無い味わい

  • この酒器も素敵です

  • 鹿児島産の春子鯛。完璧な脱水とその隙間に入り込んだ塩の旨味に悶絶

  • 熊本産の小肌です。かなり小さめのサイズでした

  • 三重産の赤ムツ。日本海のそれは脂が多過ぎますが、こちらはちょうど良い。紅瞳が肥満時ならこちらはまるでアスリート

  • 子蛤の二枚付け

  • このお猪口は持ち手の窪みが手に馴染みました

  • 初めての銘柄でしたので、瓶を見せていただきました。十年ものの古酒ですね

  • 古酒ということで、色合いを確かめるべく白磁で一献

  • 新イクラです

  • 鯵です。出水です

  • 大間の中トロの手巻きです

  • 干瓢巻き

  • 玉子

  • お隣さまから『飲みきれないので』とプレゼントされたシャサーニュ・モンラッシュ

  • 追加のツマミに穴子を一本、所望。塩と山葵でいただきます

  • 島根の銘酒で締めました

  • 追加のツマミ。白イカと赤ウニです

  • 混ぜ混ぜしていただきます

2022/09/24 更新

2回目

2022/05 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

駒田氏の気と心

金曜日の夜です。

伊勢です。

一昨年の四月にお伺いする予定のところ、三重県の指導に基づき県外からの来店は中断。しばらく様子を見ておりましたが、再開されたことを知り、早速問い合わせます。

まだまだ油断は出来ないので、夜は一回転の四席のみの営業とのこと。狭い門が故に、五月に入ったこの日と相成りました。

前回は駅前からノテノテと歩きましたが、シトシト降り続く五月雨に負けたラッコ達はタクシーで移動。

江戸時代の繁栄を忍ぶ素敵な通りの左手に続く黒塀。聞けば、日本橋の三越の創業者は松阪ご出身ですが、その初代番頭の方のお住まいだったとか。

黒塀やアプローチの小庭の写真も添付しましたので、是非往時の佇まいをご想像下さいませ。

さてさて、六時ちょっと過ぎに入店します。すでにご常連さまと思しき壮年男子の二人組が歓談中。

ラッコ達二人は真ん中の二席を空け、カウンターの奥に座ります。

駒田氏と奥様から長い不義を詫びられ、頭の下がるラッコ。

三年前の来店なのに、その際に伊勢の地ビールをいただいたこと、ツマミの本ミルに感激したラッコの丸顔や種子島焼の酒器に見惚れたこと、などなどを覚えていらしたその接遇力の高さに、こりゃあ参った、やはり再訪して良かった、と深くうなずきます。

『ごゆっくりしてください』との思い遣りに甘えて、ついつい長っ尻の三時間。

次回が早くも楽しみですね。

ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像とともにお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走さまでした。


<まとめ>
ツマミは勿論のこと、一見、白シャリに見える赤酢仕立てのシャリが、抜群に口に合う。
塩と砂糖でコクづけしたそれは、修業元の『あら輝』仕込み。当時は荒木氏の奥様の実家の春日部のお米を使用されておりましたが、駒田氏曰く『親方のシャリに惚れました』とのこと。
『ええって、春日部ェ〜』と、隣の二人組も思わず叫びます。
『クレヨンしんちゃんしか無いと思っていた』なんて、失礼なラッコ。
勿論、こま田さんのシャリは春日部ではありませんので、誤解なく。

<つまみ>
●鳥貝:伊勢湾
●白甘鯛:徳島
●赤貝:閖上
●赤貝紐:閖上

<握り>
●赤身:石垣島、延縄、石司
●春子鯛:鹿児島
●剣崎烏賊:仙崎
●眞子鰈:昆布〆、伊勢湾
●中トロ:石垣島、延縄、石司
●小肌:富津
●蛤:桑名
●赤ウニ:唐津
●本ミル貝:愛知
●鯵:島根、どんちっち
●蒸鮑:萩
●穴子:愛知
●すき身:手巻き
●干瓢巻き
●玉子
------ 追加 ------
●鱚:漬け、富津
●鰯:鳥取
●本ミル貝:ツマミ

<お酒>
・伊勢角:XPA
・るみ子の酒:特別純米、三重
・みむろ杉:特別純米、奈良
・羽前白梅:純米、山形
・七本槍:純米、滋賀
・新政:純米、2021
・新政:純米、No.6 X-type
・三千盛:純米大吟醸、岐阜

  • 唐津の赤ウニ。抜群です

  • 萩産の鮑を蒸しです供します。これもウンマイっす

  • 鯵です。島根のどんちっち。イワシのような脂に悶絶しました

  • 大トロに近い部位の中トロです。赤身と同じく、石垣島の延縄です

  • 伊勢湾の眞子鰈の昆布締めです。昆布が主張し過ぎず、これはウンマイ

  • 伊勢湾の鳥貝。小振りですが、アミノ酸の旨みはたっぷりポン

  • この白甘鯛には悶絶。八幡浜ではなく徳島産とのこと。ラッコも初めてです。塩と山葵でいただきました

  • 閖上の赤貝。布巾をあてて無駄な水分を抜き取ると、ムクムクッと立ち上がる身。パシッと叩く必要は有りません。鮮度の違いですね。香りも昆布の旨味も抜群でした

  • 閖上の赤貝の紐。昆布をいただいているかなような旨味の塊でした

  • 石垣島の延縄の赤身。五月とはとても思えない身質と旨味に悶絶してしまいました。仲卸は石司さんです

  • 鹿児島の春子鯛。完璧な脱水と適度な歯応え

  • 剣先烏賊。関東では白烏賊。山口の長門地方は仙崎産です。ただただ、甘い

  • 奈良の銘酒

  • 富津の小肌

  • まな板の上の本ミル

  • 桑名のハマグリ。握る前にサラマンダーで軽く温めます

  • 愛知産の本ミル貝。この食感と繊細な甘味がラッコの大好物

  • 愛知産の穴子

  • マグロの隙間の手巻き。海苔は丸山の混とびです。香りが素晴らしい

  • コースの締めは寛平巻き

  • キスの漬け。中に潜むのは大葉です

  • 鳥取産のイワシ

  • 追加のツマミです本ミルをいただきました

  • カステラ仕立ての玉子

  • お手前です

  • 雨に濡れた敷石が美しい

  • コロナ退散を願い、八坂神社の牛頭大王を飾ります

  • 伊勢の地ビールです

  • 手前が種子島焼きのお猪口。中里氏の逸品です。この色艶が好き

  • この酒器が好き

  • この酒器も素敵です

  • 三重県の地酒です

  • 山形の銘酒

  • 新政です

  • 新政です

  • グラスは新政用

  • 滋賀の銘酒

  • 三千盛の純米大吟醸は初めてでした

  • お酒のメニューです

2022/05/15 更新

1回目

2019/06 訪問

  • 夜の点数:4.7

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

駒田氏の静と動

日曜日の夜です。

昨夜の名古屋から松阪を経て、伊勢市に到着。
令和の御代を祝し、神宮に参詣します。

駅前から内宮に向かう車中は曇り空ですが、五十鈴川にかかる宇治橋を渡る辺りから、大粒の雨に迎えられます。

これも日々の原罪を洗い流す禊の雨か?

カソリックと神道の良いとこどりを勝手に解釈し、滞りなく身を清めたラッコは、雨の切れ目を幸いに、松阪市駅からこま田さんにのんびりと歩きます。

こま田さんのあるエリアは、江戸時代から海運で栄えた歴史ある街並み。商家だけでは無く、その商売に目を光らせる武家屋敷が軒を連ねます。

勿体ない。

ただお店にやって来て、美味い、とだけ唸って駅に帰るのもなぁ、まあそれは人それぞれですから良いも悪いも言い切るものでも有りませんが、こちらにお越しの際は時間に余裕を持ち、周辺を散策されることをお勧めします。

さてさて六時前にお店の入り口に到着。
武家屋敷のような設えですね。

好き!

飛び石をリズミカルにとんとんとん、と踏みしだくと、左手の引き戸の奥に人影が?

『お待ちしておりました』と、あすなろ白書の頃の西島秀俊を彷彿とさせる若い衆が、引き戸を開けてくださいます。

ええっ、なんやろ、入り口にセンサーでも付いてんのかいな? でもネコにも反応するだろうし、まさか、時間に合わせてお出迎え?

『カウンターの奥に、どうぞお座りください』とのこと。

長傘を傘立てに刺し、カウンターに進むと既にお二人の女子が食事中。

うむ。なるほど。先程の西島秀俊目当てやな? なんて、勝手に頷くラッコが一匹。

着席して内装をぐるりと一瞥していると、奥からその西島秀俊が現れ『遠いところ、また足元のお悪い中、こんな遠くまでようこそおいで下さいました』と、クォーターのような薄茶色の瞳で、ラッコの小さなショボい眼を見てキレ良くご挨拶。

あいヤァ!

こちらが駒田さん?

参りました。
既に寄り切り寸前。徳俵に足が掛かってしまいました。

油断してしもうた。
あすなろ白書の西島秀俊が駒田氏とは・・・

後でラッコと十歳しか違わないと知り、二度、ビックリ。

カッコ良過ぎる。
さすが、あら輝でしごかれた成果か?

全ての所作に無駄がなく、しかも美しい。

静と動。

呼吸を止めて素材を見つめる静。
魚を斬りつけ握りに移行する動。

一連の動作は滑るようになめらかだけど、コマ割りした際の一つ一つの動作のキレが良い。

キュッ、キュッ、キュッ!

超一流ダンサーの動きを彷彿とさせます。
アクセルとブレーキが小気味良い。

コースを一通り楽しみ、いくつか追加を所望し、八時過ぎにお会計。

困った困った。
通いたいお店がまた一つ、増えてしまいました。

門の外まで駒田氏にお見送りいただき、街灯も少なく細い道を駅までのんびりと歩きます。

そしてご馳走様でした。

いただいたものは以下の通り。
コメントは写真と共にどうそ。その方がイメージが伝わり易いと思いますので。


<つまみ>
ラッコは山葵食い。
少なくなるとさり気なく追加して下さいました。

●黒鮑
●本アラ
●馬糞ウニ
●本ミルの炙り
●蓴菜
●本ミルの卵の炙り

<握り>
シャリは色の薄い赤酢と塩のみ。ウンマイ。置くと沈む!

●漬け
●春子鯛
●白イカ
●大トロ
●赤ムツ
●車海老
●縞鰺
●赤ウニ
●鳥貝
●穴子
●寛平巻き
●卵
追加
●鯵の酢締め
●大トロ蛇腹の細巻き

<お酒>
●伊勢角屋麦酒:ペールエール
●侶:純米 愛知、義侠の酒蔵
●長珍:純米大吟醸、生、愛知
●田酒:特別純米、青森
●田中六五:純米、糸島
●高砂:純米大吟醸、三重

酒器は備前焼に種子島焼。
特に種子島焼を唐津で再現される中里隆氏の作品が素敵。人形町のお寿司屋さんでも愛でました。

追記:
のんびりと路地を歩いていると、ミニバンがラッコの前に停車。訝っていると、下ろしたドア窓から椎名林檎風のおかみさんが『●●●様。先程はお見送りできずに申し訳ございませんでした。どうぞお乗りください。駅までお送りいたします』
ラッコがオヤジ狩りにでも合うと思われたのかなぁ?
酔っ払いが道に迷うとでも?
もちろん、その御厚意を無駄にはいたしません。甘えてしまいました。

  • 大トロ、蛇腹。下北半島の尻労(しつかり)の定置網。津軽海峡を渡り終え、尻屋崎を超えて南下した辺りの太平洋岸

  • 対馬の穴子。和三盆とお酒で煮て、仕上げにサラマンダーです炙ります。今夜のナンバーワン

  • 天然車海老。伊勢湾の底引網に日に数本かかるものを引いています

  • 伊勢湾のトリ貝。しっかり目に湯通しされています

  • 唐津産の赤ウニ

  • 黒鮑蒸し。鳥羽の相差(おうさつ)産

  • 秋田の天然蓴菜。三種町森岳地区。上物。物が違う。自家製ポン酢との対比も美しい

  • 黒鮑の肝。深い滋味。ファーストコンタクトは苦く、セカンドコンタクトは甘い

  • 本アラ。佐渡産

  • 余市の塩水馬糞ウニ。塩水切りがやや弱め

  • 愛知産の本ミル貝の炙り。ぽりぽり食感

  • 本ミル貝の卵。六〜七月の珍味

  • 漬け

  • 春子鯛

  • 白イカ。塩と酢橘で

  • 三重の赤ムツ。塩と酢橘で。日本海産は脂が強過ぎるので、太平洋側を選ばれているとのこと

  • 天然縞鰺。高知の宿毛産

  • 鯵の酢締め

  • 芝海老と長芋の卵

  • 寛平巻き。有明産。丸山の佐賀のはしり

  • 大トロ蛇腹巻き

  • 大トロの蛇腹を細巻きにしちゃっタァ

  • 食後のお茶

  • 伊勢地ビール。八重洲にもこちらの角屋さんがあるので、行ってみよ(^◇^)

  • これも種子島焼。唐津の中里隆氏の作品

  • 備前焼の徳利

  • 備前焼のお猪口

  • 種子島焼。唐津の中里氏の作品

  • 種子島焼。唐津の中里隆氏の作品。緑青色が好き

  • アプローチ

  • アプローチ

  • 近くの河川。江戸時代は海運で栄えたそう

  • お酒のメニュー。値段未記載が不安ですが、適正価格でしょう

2019/07/01 更新

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