4回
2021/01 訪問
日枝神社の麓に構える、雰囲気良き鰻料理専門店。和の空間で落ち着いて鰻と向き合える良店
今年で3度目の訪問になりますが、
前回同様、すこぶる高めな満足度を得られました。
新年早々ありがたい想いでいっぱいです。
我が家の年始恒例行事は、今後も続きそうな気配。
今回の座敷は、初の“はなれ”。
ゆったりとした個室には、ボクと妻の2人だけ。
この空間に入ってくる余計な音は無く、
心穏やかに鰻を頬張ることができました。
本当に贅沢だな、と。
━━《had》━━
◆お昼のコース@税込10,890円
web予約の際にコースをオーダーしました故、
座敷に通されてまもなくすると、
ショウタイムのスタートです。
**
・胡麻豆腐
優しい口当たり。
胡麻の香りを感じつつ、
さっぱりとした余韻が、
今年も良き開幕を演出してくれました。
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・肝焼き
これは本当に秀逸でした。
必要最小限と思えるような、表面のさっくり感。
そこから放たれる香ばしさが、
苦味が滲んだ脂と弾力のある食感に馴染み、
終始口福状態がキープされます。
ちなみに……
通常は2串での提供になります。
ただ、この日は3串に。
来訪キャンセルされたお客さんの分を、
特別にご提供いただけました。
本当に感謝です。
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・くりからの白焼き
ふっくらと。口当たりは滑らかに。
余分な脂は削ぎ落とされ、
塩を添えれば旨味がグッと引き立ちます。
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・赤出汁
蒲焼きの前に登場します。今回もなめこ汁。
キリッとした凛々しい仕上がりは、
後続の主演たちをきっとジャマしません。
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・蒲焼き
いわゆる江戸前のフワッとした仕上がり。
それは皮まで簡単に解けるくらいで、
素直に“かよわさ”を感じてなりません。
それでいて鰻らしい旨味がしっかり立ちますから、
素直に「おいしい」の一言です。
なお、シャープな印象のタレは、
甘味が控えめで、個人的に好みな味わいでした。
これを白メシに垂らすだけで罪な感。
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・ご飯
満足度の高さは、このお米があってこそ。
今回もまこと質の高いパフォーマンスに、
テンションが上がるばかりでした。
艶やかで、ふっくらと。
一粒一粒のアウトラインもきちんと感じられます。
鰻との調和も抜群で、
蒲焼きの美味な脂を纏っても凛々しさをキープ。
これは無心で頬張るのみですね。
ちなみに……
食べきれなかったお米については、
お店の方にご相談。
お土産にしていただき、持って帰りました。
重ね重ねありがたしです。
**
・お新香
やはり印象に残るのは、かぶ。
糠漬けのクセが強めにくるパフォーマンスで、
ちょっとしたアクセント役になります。
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・果物
今年も苺。大粒ですね。
酸味は控えめで、美味しくいただけました。
━━《situation+》━━
・妻とランチ
・web予約の上、土曜12:30頃に訪問
・座敷は、初の“はなれ”に。
2021/02/21 更新
2020/01 訪問
誠穏やかな気持ちで、鰻を頬張れる口福なひととき。そして、やっぱりお米がうんまい。
「日枝神社」の麓に構える鰻料理専門店。
古き良き日本家屋を改装した店内で、
心穏やかに鰻と向き合うことができる1軒です。
和室。
昨年は2名用の小さな部屋だったのですが、
今回は事前のお電話で「大部屋になります」と。
てっきり他のお客様と相席なのかと思いきや、
妻と2人で貸切状態という展開に歓喜しました。
なんとも贅沢です。
お昼のコースは、9,000円と15,400円の2種。
(さらに、10%の奉仕料が乗ってきます)
お高いほうがより懐石色が強くなるようですね。
尚、オススメの“くりからの白焼き”は、
お安いほうに。
━━《had》━━
◆ランチ 9,000円コース
◇胡麻豆腐
胡麻の風味を優しく発しながら、
だいぶあっさりとした味わいで開幕です。
おつゆのしょっぱさとのバランスは◯。
◇肝焼き
外側の香ばしさは、あくまで軽やかに。
その弾力と苦味から、
素材の鮮度の高さを感じずにはいられません。
◇くりからの白焼き
滲む脂が、なんとも美味しく感じられました。
ホクッとした食感の御身はか弱く、
同時にふくよかさを楽しめます。
旨味を引き立てるための塩も、ほんの少々で良き。
◇蒲焼き
いわゆる江戸前。
白焼き以上の、良い意味でのモロさが罪です。
ホワホワでテロッとした御身は、
小骨がささやかなアクセント役になっていました。
また、その御身から滴る脂は、
それだけで白米の“タレ”となり得ますね。
白米が捗ります。本当に。
◇白米
やはりお米の質の高さがたまりません。
凛としたアウトライン。
艶の良い炊き上がりに、
抜かりはありませんでした。
この出来に、満足度はまさにうなぎ登りです。
ちなみに、お米はお櫃で登場し、
なかなかにボリュームがあります。
「食べ盛り、どんと来い!」と。
◇赤出汁
ちょうど良い塩梅。なめこ入り。
また、大根は煮すぎておらず、
凛々しい仕上がりでした。
◇お新香
糠漬け。クセが強めにきました。
◇果物
この時期は、やはり【苺】。
━━《situation+》━━
・妻とランチ
・土曜12:50頃に訪問。事前に電話予約して。
・かなり大きな部屋にて、二人貸切状態。
2020/02/01 更新
2019/01 訪問
嗚呼、鰻が沁み入る……口福が長閑に訪れる1軒
江戸三大祭りが行われる「日枝神社」の麓。
国会議事堂や首相官邸もほど近いこのエリアで、
心穏やかに鰻を頬張れる1軒である。
門をくぐり石段を登ると、
視界に入ってくる古民家風の佇まい。
玄関で靴を脱ぎ、畳の間に座し、
落ち着いた雰囲気の中で鰻と向きあえた。
この日の鰻は、愛知県一色産。
身は大ぶりで脂の乗りは良好。
加えて、お米の炊きあがりが抜群に良かった。
故に、満足度は自ずと高めに纏まった次第。
※詳細は後述
衆庶な我が家にはやや背伸びする価格帯だが、
たまには贅沢と口福を。
心が豊かになる。
尚、こちら【完全予約制】となっており、
受け入れは【昼夜それぞれ4組ずつ】となる。
ご予約は電話 or WEB予約にて。
コースもそのタイミングで決める。
ちなみに……夏場は混むそうで、
鰻の脂の乗りが良い冬場のほうが、
圧倒的に入りやすいのだそう。
実際、我が家でも昨年末にお電話し、
あっさりと席を確保できた。
---《いただいたメニュー》---
◆ランチ 9,000円コース
◇胡麻豆腐
みずみずしい舌触りに、さっぱりとした味わい。
タレの甘じょっぱさに、
山葵の軽めなアクセント。
品の良さを感じさせる開幕は上々である。
◇肝焼き
打ち返す弾力と澄んだ苦味に、活力を感じる。
張りの良さは新鮮さそのもの。
表面の焼き目、サクッとした香ばしさが、
大人のための美味しさに幅を持たせる。
◇くりからの白焼き
倶利伽羅特有の野性的なラインで魅せながら、
御身自体には“か弱さ”を兼ね備える。
身は、ほくっと。ふっくら。
表面の僅かにサクッとした食感が、
ボクの“美味琴線”を刺激する。
脇に添えられた塩は正解。醤油は不要。
◇蒲焼き
芳しい薫りと共に登場した鰻は、愛知県一色産。
お店の方の「この時期が丁度良い」の言葉通り、
充分な厚みがあり、そして大ぶりである。
ふっくらとしたその御身には
脂が上品に乗っており、
テロッとした口当たりはなんとも心地良い。
キリッとやや辛味を効かせたタレは、
鰻のアイデンティティを掻き消さず、
逆に引き立てているようだ。
◇白米
なんとも印象的な“お米”である。
当店用に精米された【魚沼産こしひかり】は、
提供前日から水に浸けて冷やしておくという。
そして、ガスで短時間で炊き上げる。
一粒一粒の艶が良く、
アウトラインが凛としている。
粘りはほど良く、それでいて水っぽくはない。
お米の輪郭を感じつつ、
その上でほろほろと崩れゆく鰻との協奏は、
絶妙の一言である。
◇赤出汁
濃い目の味付け。焼き茄子や大根が泳ぐ。
◇お新香
こちらの味付けもいい塩梅。
特に、糠漬け。
脇役のパフォーマンスの良さが、
全体のおいしさに幅を持たせる。
◇果物
この時期は、やはり【苺】。
ほどよい酸味が乗っている。
お好みで、皿に乗った砂糖を付けて。
---《利用シーン+α》---
・夫婦でランチ
・土曜13:00に電話予約の上で訪問
・2階の座敷(2名用)に通される
2019/01/13 更新
我が家の新年恒例、鰻はじめ。
2022年もこちらを予約してオジャマしました。
落ち着いた雰囲気の純和な空間でふたり、
いとまったり鰻をつつける時間に感謝せねばと。
お店に着くとお出迎えあり。
靴を脱ぎ、手を消毒して、個室へ向かいます。
なお、ネット予約の際にコースもお伝えするので、
個室に案内されてから最初のサーブまでの時間は
かなり短いと思われます。
鰻屋では待つのが乙だと思いつつも、
この時間の節約は
正直「ありがたい」の一言です。
ちなみに……昼夜共にコースは2つずつ。
我が家の胃袋的には、
毎度オーダーするコース = お昼のお安いほう、
で充分だったりします。
━━《had》━━
◆うなぎランチコース@税込10,890円
代金の中にはサービス料も含まれます。
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・胡麻豆腐
ねっとりしつつ、優しい口当たり。
しっかり感じられる胡麻の存在感。
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・肝焼き
昨年と比べると、だいぶ小ぶりに。
とは言え、まずそそられる芳しい香りに、
わずかにサクッとくる表面の焼き目。
活きの良い御身の弾力は終始心地良く、
臭みなど皆無。
素材の質&火入れの良さを
素直に感じずにはいられませんでした。
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・くりからの白焼き
これまた秀逸なパフォーマンスでした。
それはもちろん香りから。
そして、オイルを纏った白身はあっさりとしつつも、
豊かな旨味を流し込んできます。
素材の白身と脂のバランス感みたいなものが、
ちょうど良い塩梅だったな、と。
それを引き出す火入れの良さは言わずもがなです。
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・赤出汁
なんだか甘味が強めかも…
とにかくホッとする味わいだったのは確か。
味つけが少々変わったかもしれません。
具材は大根や油揚げなど。
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・蒲焼き
江戸前。
鰻のホワッとした食感と芯の通った旨味は、
安定安心のクオリティ。
サラッとしたタレは、キリッとした辛さよりも、
甘味のほうが前に感じました。
主演をジャマしない立ち振舞が、いぶし銀です。
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・ご飯
やはり満足度高し!
お米の艶、照り。粘りの加減。柔さ。水分。
今年もおいしいお米をありがとうございます!と。
このお米の質の高さがあるからこそ、
鰻がより一層魅力的なものに覚醒します。
ちなみに……
お櫃の中のお米の量は、減りましたかね?
去年はふたりで食べ切れず持ち帰ったのですが、
今年は完食しましたw
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・お新香
いつものトリオは、安牌。
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・果物
そう、今年もイチゴを2粒。
酸味控えめで食べやすいのも変わらず。
━━《situation+》━━
・妻とランチ
・事前予約の上、土曜12:50頃訪問
・2F個室へ