この口コミは、つっけさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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夜の点数：4.5
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料理・味 4.4
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|サービス 4.5
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|雰囲気 4.0
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|CP -
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|酒・ドリンク -
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［ 料理・味4.4
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| サービス4.5
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| 雰囲気4.0
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| CP-
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| 酒・ドリンク- ］
お刺身天国
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左から「アカヤガラ」「シマアジ」「イサキ」
これで２人前！！
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オウモンハタのしゃぶしゃぶ
これは１人前
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カツオの塩たたき
厚さ１センチ、これで２人前！！
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「シマアジ」と「イサキ」のお茶漬け。むしろ海鮮丼。
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２階リビングから見下ろす。座椅子があるのが食卓。
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２階リビング
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２階リビング
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リビングから見える海
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客室出入り口
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2016/06/13 更新
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ここのところわけあってちょっと手抜き気味に過去訪問店のレビューを中心に書いてきました。しかし、過去訪問店もだいたい書き終わったし、これからはまたペースは落ちますが、手抜きなしで参ります。
週末なぜか突然、高知県四万十市のペンションbeeさんに宿泊した。四万十市は高知県の西端あたり、足摺岬のやや北に位置する町だ。ここは１日に２人（１組）しか客をとらずにその分サービスを充実させる方針のペンションで、とにかく魚料理が売りとのこと。
１７時過ぎに到着し２階建ての建物を眺めてみると、ちょっと英国風のこじゃれた外観で、前庭にはたくさんの花が咲いている。すぐに、大河ドラマ「龍馬伝」の登場人物そのままの話し方のおかみさん出迎えてくれた。中に入ると、それほど新しくは無いものの、きれいに手入れされた木造の落ち着いた内装。大きな吹き抜け構造になっていて、２階の客室との間で下から直接会話できそう。２階にあがるとすぐに大きなテーブルとソファーのあるリビングのようなスペースがあって、吹き抜けを通じて下の階が見下ろせるとともに、ベランダごしに砂浜が一望できる。素足のまま出れるベランダに立つと、風が涼しい。周辺に数件の民家があるだけの静かな立地で、ただ聞こえるのは、砂浜に打ち寄せる波の音だけだ。
風呂上がりに海を眺めながらソファーで涼んでいると、下から夕食の支度ができたとの声がかかる。
さて、本日のメニューは「船盛り（刺身）」「魚のしゃぶしゃぶ」「カツオの塩たたき」「魚のアラ煮」「魚のカマ焼き」「魚のお茶漬け」ということで、さすが全部魚だらけ。田舎育ちで小さいころから新鮮な魚の刺身、煮物、焼き物などはしょっちゅう食べていて大好きなので、ものすごく嬉しい構成だ。正直、新鮮な刺身なら高速でいくらでも食べれる。半面、お魚がそれほど好きでないかたにはむしろつらいかもしれない。
順番に感想などを述べたい。
○船盛り
２人前の「アカヤガラ」「シマアジ」「イサキ」の刺身が大量に盛られていて、普通の海鮮系居酒屋なら６人前と言われても不思議では無い量だ。おかみさんが、それぞれの魚を説明してくれる。「イサキ」については、たまに家で食べるので、いつ食べても美味しく特に旬の夏はおいしいことくらいは知っていたが、あとの２つは知らなかった。どちらも希少な魚で、このうえなく美味とのこと。地元の甘口醤油、刺身醤油、普通の市販の醤油と醤油を３種と柚子果汁を用意していていただいたので、色々味を試しながらいただいた。
・アカヤガラ
とても上品な白身で、なんとも言えない独特のうまみがあった。いくらでも食べれそう。
・シマアジ
アジの仲間だけあって、アジにちかい濃い味がして実にうまかった。
・イサキ
実は旬の時期は需要が高いのかなかなか魚屋でお目にかかれないが、旬だけあってしっかり脂がのっており、甘く、いつもより格段においしかった。
多分、普段ならイサキ１品だけで満足なのだが、３種も大量に食べれてなんとも幸せ。これだけ１度にたくさん新鮮な刺身が食べれたのは人生のうち３度目くらい。そして質と量両方考えたら本日のが人生最高の刺身かもしれない。醤油の種類は刺身醤油が一番好きだった。ここでご飯を軽く１膳消費。この御飯、１つ１つは小粒だが、釜炊きのような香ばしい香りがついていて、とてもおいしい。御飯好きとしてはいくらでも食べれそうだったが、後があるのでここでセーブ。
参考までに「アカヤガラ」と「シマアジ」の情報を掲載したい。
《アカヤガラ》 http://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%A4%E3%82%AC%E3%83%A9
《シマアジ》 http://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%82%A2%E3%82%B8
○魚のしゃぶしゃぶ
本日のネタは「オウモンハタ」。冬の鍋の王様であるあの「クエ」の別名。
http://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%82%BF
ほんのりピンクのきれいな白身と四角く切り分けた皮が皿の上に乗っている。身のほうは、湯の中で２回振れば食べごろ、皮は浸して７秒が食べごろだそうだ。まず身のほうをポン酢に浸していただく。思ったよりしっかりした食感で、まったく癖がなく、柚子果汁をまぜたポン酢にとてもよく合う。試しに湯の中で３回振ってみたら硬くなりすぎてうまみが減少した。やっぱり２回がおすすめ。
皮のほうは、とてもこりこりした食感で、噛むほどに皮についていた脂とうまみがが口に広がりこれもおいしい、
○カツオの塩たたき
高知と言えばカツオのたたき。ポンズをかけて食べるのが一般的だが、今あついのは「塩たたき」らしい。これは元々漁師がやっていた食べ方で、漁師ごとに色々な食べ方があるのだが、このペンションの近くの漁師がやっていたやりかたが広まっていったとのことで、いわゆるその「元祖」の食べ方というものを教わった。
まず、厚切りの身を１つ小皿にとって、手でつまんだ粗塩をまぶす。塩はできるだけ海水からそのまま作った塩のほうがうまみ豊かで塩味がきつくないそうだ。次に、ニンニクスライスを１～２枚載せる。載せたら「柚子果汁」をたらりと垂らす。そしたら１口でほおばるのだそうだ。
「こりゃうまい！」分厚い身もさることながら、正直これだけうまいとは思っても見なかった。身が分厚いので少々塩が多くてもしょっぱくなくちょうど良い塩赤減。これが柚子果汁のまろやかな酸味と溶け合って、初体験のうまさ。これはおすすめ！
ここでたまらずご飯が欲しくなり、２杯目消費。一気食いだ。
○魚のアラ煮
さきほど出た「オウモンハタ」の煮付け。いよっ、待ってました煮付け。食べてみるとしゃぶしゃぶとはまったく食感が違っていて、ほっこりして甘みがあり、まるでキンメダイの煮付けのよう。濃い目の甘辛い煮汁をからめるとうまいのなんの。
○魚のカマ焼き
今度はシマアジのカマ焼きだ。塩焼きなので調味料なしでそのままいただく。これぞ青魚の焼きもの、塩がよく合う。そしてそろそろお腹が苦しくなってくる。御飯２杯がやっぱり効いてきたか？？
○魚のお茶漬け
最初はほんの少なめに盛るつもりだったが、楽しいおかみさんのトークにうまくのせられ、大き目の茶碗に「がっつり」と御飯を持ったあと「シマアジ」と「イサキ」の刺身を豪快に載せていただいた。これにわさび醤油をかけるとまさに海鮮丼の様相。しかしこのままだとたぶんお腹に入りそうになかったので、やはりお茶漬けにした。お茶といっても正確にはだし汁だが、これをかけると切り身がきゅっと締り、いい匂いが立ち上る。切り身がひたひたになるくらい汁をかけるといざ勝負！一口ほおばると分厚い切り身とだし汁がよくからみ、これまたうまさがほとばしる。ここでゆっくり食べていたら３膳目なのですぐに限界がきそうだと思い、ここからまたラッシュをかける。まるで最終ラウンドのプロボクサーのようだ。
かくしてお魚三昧、むしろお刺身三昧の夕食はようやく幕を閉じた。このとき、幕を切ってから２時間半が経過しようとしていた。夢中で食べていたので全然気が付かなかった。
ちなみに翌朝の朝食は、１０品くらいの完全和食でやっぱり刺身もでた！ 卵かけごはんの具に刺身は意外と合うのだとか。朝食も色々堪能できたが、レビューはメインの夕食だけにしておこう。
評価としては、自分をはじめとしてお魚大好きな方にとっては 「素晴らしい！」の４．５ ただし、お魚がそれほど好きではない方にはお勧めできない。そのような方向けの料理の評価としては、３．５くらいか。
また、宿としての評価はここですべきではないかもしれないが、とにかく自分たちだけにおもてなしを集中してもらえるので、とてもよかった。１棟まるまる借りられて、これだけの料理、これだけのおもてなしが受けられるのなら、１人１万ウン千円の宿泊費は安いものだと思った。