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1回
夜の点数:4.0
2011/08 訪問
夜の点数:4.0
北海道らしい食材使いと江戸前の一手間が堪能できるすすきのの名店(&独り寿司屋デビュー譚)
2011/09/01 更新
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札幌出張で一人で夕食、ということで寿司屋に行くことに。
「お一人様 夜の寿司屋 お任せ」でデビューとなってドキドキ。
夕方6時に予約したこともあり、カウンターに「予約席」の札は並んでいるものの、しばらく客は私ひとりだった。
しっかりメモをとったわけではないので、少しうろ覚えのところもあるが、まず、つまみは、
北海道らしく、毛蟹のみそ和え。次に「今朝函館から届き、さっきまで活きていた」という真烏賊(スルメイカ)はもちろん透き通っていて、コリコリの歯ごたえで甘味がある。北海道らしく、山山葵でいただく。粒貝の刺身、真子鰈の昆布〆。鰈は身が柔らかいのでさっと昆布で〆たとのこと。鰈の昆布〆は初めてだったので、新鮮な食感。
続いて北海縞海老の薫製。蛸の柔らか煮。蛸をじっくり煮込んでほくほくにしたのではなく、組織を壊し、生っぽい食感を残しつつ、だしの味がしみ込んでおり、これも私にとっては新鮮だった。「店により、蛸をやわらかくする方法はさまざま」とのこと。そして中トロの刺身と、秋刀魚の刺身。
このあたりで、中生と、お酒1合がなくなったので、もう1合いくかどうか迷っていると、「うちは、握りとお酒を合わせてもOK」ということで、もう1合いただくことに。ちなみにお酒は北海道のお酒をいただいたが、つまみに集中していたので、失念してしまった。
そして武川産ししゃも(オス)。そして「これでつまみは終わり」ということで、茶碗蒸し。一般的な茶碗蒸しに比べて出汁が多めでやわらかく、具は雲丹のみ。酒の肴になる茶碗蒸しというわけだ。
握りはまず
平目昆布〆。つまみも含め、昆布〆が多いように思う。昆布の産地、北海道らしく、ということだろうか?もちろん美味しいので昆布〆が多いことに文句はない。
鮪の赤み、帆立、そしてマスノスケの漬け。マスノスケは当たり前だが、回るお寿司やさんのサーモンの握りとは全くの別物。続いて炙りきんき。香ばしさときんきの甘さが同時に口の中にふわっと広がる。牡丹海老の握り、炙りホッキ貝をいただいたところで、他のお客さんも続々来店。
ふと横をみると、「お好みは1種類」とのことだったのに、違うものが出ているような・・・・。板さんにたずねると、最初予約の電話をしたときに行き違いがあったようだ。何を頼むかは店に行ってから決めるつもりであったものの、電話でだいたいの予算をきいた上で予約をしたら、最低限のコースで注文が確定されてしまったらしい。カウンターに座ったとき「お好みは1種類だけですか?」ときいたところ「握りだけでもいいですよ」とは言ってもらえたのだが、先入観で、「お好みならこの人は最低限のコース」と思われてしまったのだろう。
帰宅後家族に話すと「最初に値段のことを言うなんて野暮なことするからそういうことになるんだ」と言われた。
お勘定がきて真っ青になりつつ、見栄を張ってさっと払うのと(食べログの通りだったので目安をきかなくても大丈夫だったわけだが。とはいえその日のネタ、というのがありますからね)、野暮なのとどちらがいいのか・・・・。夜の独り寿司屋デビューの教訓、というよりさっと、気張らず、気楽に、独りで寿司屋でお任せで食べられる日は私には永遠に来ないのかも。
さて、「いや、それはだいたいの目安をうかがったまでで」と言うと、「今からでも出していないつまみを出せますよ」とのこと。
一旦握りにいってから、戻ってからいいものだろうか?と少し悩んだが、せっかく北海道に来たんだから、とお願いすることにした。
ということで、途中つまみに戻って、
蒸しアワビのこぶ締め
あんきも
あんきもは、あっさりした味わい。聞くと、丁寧に血などを取り除いたあと、整形しなおして蒸したとのこと。あんきもそのままの、濃厚な味わいも好きだが、こちらのあっさりしたあんきもも上品でおいしい。
最後にまた握りに戻り、
甘海老昆布〆
中トロ
雲丹2種
雲丹は、昆布〆にした馬糞雲丹と紫雲丹の握りをそれぞれ手のひらに載せてもらっていただく。2種類いただけるのは何とも贅沢。
きんきで出汁をとったおすましに三つ葉を浮かべたものが〆。きんきの甘さと三つ葉がさわやかな味わい。
ということで、タイトルに書いたとおり、毛ガニ、真イカ、雲丹、マスノスケなどなど、北海道の魚介が盛りだくさん。さらに昆布〆が多く山山葵も使用と、北海道を堪能できるラインナップでありながら、一手間加えた江戸前の、鮨金さんならではの味を、大変美味しく、堪能させていただきました。