スタープラチナ・ザ・ワールドさんのマイ★ベストレストラン 2015

美味しいものを食べると人は幸せになれる

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スタープラチナ・ザ・ワールド (男性) Tabelog Reviewer Award受賞者Tabelog Reviewer Award受賞者 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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例年通り、半年レビューアップが遅れていますので、実質上半期のベスト10を投稿する場となっております。
今年は京都ツアーを敢行し、やはり京都は日本の和食の総本山であることを再確認しました。
個人的には、2位に挙げたよし吉は全国区となりうる素晴らしいお店だと思いますし、今後も末永く付き合っていくお店だと思います。
また、宮崎の焼き肉ホーリーランドみょうが屋への再訪で、改めてその底力に驚きました。基本再訪はランキングにいれないつもりでしたが、こちらは改めて評価UPしたので、ランクインさせてみました。
現時点ではまだ下書きですが、下半期で伺ったお店の中で、滋賀の「しのはら」、東京の「一凛」、京都「齋華 」等は非常に強く印象に残っています。
福岡の焼き鳥貴も、提供の速度や雰囲気等を含めて、非常に心に残っているお店。福岡で近いので、今年の再訪は確実ですね。
閉店したバカールも番外編ではありますが、10位にランクインしております。

さあ、色々な素晴らしい出会いがあった2015年でしたが、2016年も同様に素晴らしい1年になることを祈っています。

食事を御一緒いただいた皆様にこの場を借りてお礼を申し上げます。
最後になりましたが、読んでくださっているマイレビュアーの皆様、2016年もどうぞよろしくお願いいたします。

マイ★ベストレストラン

1位

和ごころ 泉 (四条(京都市営)、烏丸、大宮 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2015/09訪問 2016/02/24

受け継がれる不滅のプライド

京都への遠征、初日のランチににもっとも期待するお店を予約していました。
様々な方からお勧めされていた京都の名店「桜田」。
しかし、残念ながら行くことができぬまま、桜田は閉店となってしまいました。

桜田の系譜を調べましたが、お弟子さんが何人もいらっしゃいますので、お弟子さんのお店に伺おうと決意。
お店に行った人から、桜田の御主人がこちらのお店をお勧めされていたと聞きまして、こちらのお店に決定。

レビューアップが半年ほど遅れていますので、本来はもう少し後でのアップなのですが、お店が桜田さんの跡地に移転されるということですし、正月ですので先行してアップいたします。

お店の前で京都の身内と待ち合わせ。
京都ですが、マンションの1Fですし、外観からはそう京都感をうかがえません。
しかし全室個室とのことでして、私たちは2名で非常に広い個室をあてがっていただきました。
私の友人には1名でこちらにおうかがいして、個室で食事をしたという強者もいます。

外は京都感が少ないと書きましたが、店内、そしてお店の方々は京都感満載。
おもてなしの心も素晴らしい。

さて、コースは5,000円からあるとのことでしたが、今回は8,400円のコースを予約しました。
自家製の梅酒からコーススタート、ランチですがビールを一緒にいただきます。
梅酒はさっぱりとしたタイプで、準備OKって感じです。
最初は湯葉と穴子、京都と季節を同時に感じることができますが、既に穴子の仕事が素晴らしくてのっけから感動…
そして鱧しんじょのお椀物、これは鱧の美味しさがギュッと詰まっていますし、お椀の出汁の深さに引き込まれてしまいました。
香りの良さと相俟って良い意味でぞわっとしました、さすが京都。
京都のお造りはお値段に比べて、良い素材のものを出すイメージがないのですが、この日はキンメがありまして、結構素材そのものにもお金をかけているなと感心。
秋刀魚も技が光るお造りで、美味しかった~。
八寸は夢に出てくるのではないかという美味しさ、月見を見立てたこの八寸は、京都らしい心配りの品々です。
皆さんもレビューで評価されている鮎が、私のこれまで食べた鮎では最高峰。
1時間かけてゆっくりと焼き上げる鮎は、普通に焼き上げられた鮎と全くの別物。ジャンルが違うと言っても良いかもしれません。
時間をかけつつ、脂を落とさないことで、黒く光る鮎が完成するとのこと。
しっかりとした焼きで、パリパリしています。中は空洞があるような感覚ですが、しっかりとした鮎の旨みである苦みが表現されています。
また、玉子カステラは、長時間かけて焼き上げられている滑らかさ。旨みがしっかりとしていて、これまたスペシャリテですね。
鯖寿司もそんじょそこらの鯖寿司では勝てないですよ…鯖のピュアな美味しい部分だけを切り取ったかのような鯖寿司。
八寸のところで2本目のビールに突入です、同行者はお酒が飲めませんので私だけ(笑)
お出汁が美味しいので、炊き合わせが出てきたときは嬉しかったな。鯛と冬瓜です。
冬瓜はトロットロ、生姜をハッキリとさせていますが出汁の美味しさをやはり楽しむことができました。
土鍋で炊いたむかごご飯、私は夜があるので抑え目にしましたが、御飯自体が完璧。御飯がこれだけ美味しいとか…京都またまた恐るべし。
漬物も品があって、追加でいただきたいぐらいでした。
デザート、いちじくとシャインマスカットが印象的。今回の京都の旅ではよくシャインマスカットと出会いました(笑)
最後は抹茶をいただきました。

正直、私が今まで食べてきた和食のお店の中では最も気に入ったお店の一つかもしれません。
桜田さんにはまだまだ及びませんと御主人がおっしゃっていますが、ここを超越しうるお店を想像できないかも…
お値段が非常に良心的ですよね、お会計の時ビールのお値段が安くてびっくりしました。
御主人の腰の低く、それでいて職人肌の感じも好きでしたし、再訪リストの最上位に位置づけました、次は夜!
鮎の有無でかなり満足度が変わる気もしますので、鮎の季節必須ですね。
移転をされると、恐らくお値段はもう少し値上げされるのでしょうね。それでも新生和ごころ泉を楽しみにしています。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

よし吉 (西都城 / 天ぷら)

11回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2018/10訪問 2019/05/27

都城の誇り、天麩羅に込める魂のヴィジョン

宮崎県都城市、天麩羅の名店として、各地から人が来るようになっているともお聞きしています。
相変わらず、開店当時と同じ値段設定でされていますし、場所も席数も同じ。
回転は速いお店ですが、2回転をされるわけではなく、実直に営業されていると思いますね。

今回も相変わらず、季節を感じるものを出していただけました。
素材についても吟味されていますが、さらに上のステージにいくためには、お値段設定を上げて、更に上の素材を使う。
または、The地元のスペシャル素材を使う等の段階に来ている気もします。
そういう意味では、魚がメインの天麩羅において、都城という地は合わないのでしょうね…
名古屋、静岡、東京、福岡、天麩羅の名店があるところには、海の幸あり!ですものね。
かといって、最近流行している肉の天麩羅は、こちらのテイストと全く合わないでしょうし…

と、通っているからこそ、勝手に葛藤も感じつつ(笑)
市外の方にこそ、こちらの都城の名店に是非とも足を運んでいただきたいですね!
宮崎県都城市、宮崎県内で天麩羅を揚げることについてこちらのお店の右に出るお店はありません。
色々なネタを食べますが、素材系も年々少しずつ内容を変えて仕入れをしていますし、蒟蒻の天麩羅のように技術で食べさせる天麩羅の引き出しも多くなってきているように思えます。
私はいつも、天麩羅比率が高い5,000円のコースにしていますが、+の一品をお願いするとちょうどお腹具合が良く、10,000円弱ぐらいに収まるコスパの良さです。
願わくば、ご主人が各地の天麩羅店に行かれて、また発見をされると面白いと思いますよ♪
都城が誇る天麩羅の雄、最近は天麩羅ブームが全国で巻きあがっていますが、このお値段でこのクオリティを出せるお店はほぼ皆無かと。
そういう意味では、都城に居を構えてくださってくれて非常に非常に嬉しいところ!
今回は野菜の天麩羅が様々面白く、また白子も最高のネタですね。
また、最後は甘鯛を追加しちゃっています(笑)
少々落ち着いたら、またお伺いしたいと思いますが、なかなか最近は機会を得られず…申し訳ない…
現在タイミングが合わず…禁断症状が出かけていますが…
今回のレビューは年末の訪問時でして、東京から来てくれた友人との訪問です。
友人は初めての訪問、結構なグルメ人ですが、今回の旅で一番のお店だったとのお言葉をいただきました!
ですよね!(笑)
最後の〆天麩羅は選べるようになっていますが、鱚の魔力から逃れられません…
で、追加は甘鯛、入るときには入荷しているのでしょうね、この追加〆も甘鯛を頼むことが多くなってしまっています。火入れも毎回良くなっていますしね。
この日は久しぶりの訪問でしたが、やはりレベルの高さは健在です。
色々なお店に行きますが、宮崎、都城に私の好きなお店があることの幸せを噛み締めながらの訪問です。
カウンターオンリーですので、少人数で行くことにしていますが、こちらのお店に行くときが一番アガりますね。
鱚が中盤に出まして、〆は鱚でお願いしました。
鱚+木の芽の破壊力は、こちらの上質な天麩羅の中でも最上位。
引き続き、よろしくお願いします!
今回は二人での訪問です~、同級生とふらふらと飲みに来ました。
美味しいものを食べて、美味しいお酒を飲む、これ至高也。
予約して行く価値があるお店、まだまだ満席が続いている状況ではないのですが、日によっては早くから埋まっていることも。
日本酒も行くたびに違うお酒がありますし、季節感があるお酒も意識され始めているように感じます。
5,000円コースを頼み、好きなタネを追加するのが、こちらのお店でのお決まりになってきました。
久しぶりに天丼も食べたいな~、たまには8,000円コースも食べなければ!
色々な進化を見せてくれるのはまだ若いお店だからでしょうね。
予約が取れない週末も増えてきていると思いますし、地元での知名度も着実に上がってきました。
市外からのお客さんも多くなっているようですよ。

選択制になったメインも色々と悩んでしまいますが、木の芽とキスの好相性で〆たいと思う冒険心のない私…次は違うメインにしてみましょう!
本日も季節感がある素材を楽しむことができました。

実は現在、しばらくお伺い出来ていないのですが…こちらへのお店の愛は他店の天麩羅をいただく毎に増していきます(笑)
関東の天麩羅とは違う、野菜を主体とした天麩羅だからこそ季節の移ろいをより楽しむことができますね。
色々と工夫をされいますので、毎月のようにお伺いしても飽きることがありません。
色々と試行錯誤を経て浮き上がってくるであろう新作の数々。本日も楽しくいただきました。
日本酒も色々と試されているようですが、華やかな日本酒は品が揃ってきた感がありますね~。
都城を出て行かれないか不安で仕方ない部分があります…九州では確実に1位と言って良いお店だと思いますね~。
今回は誰との訪問だったっけ?3人でのお伺いです。再訪レビューだと誰と行ったか…時間軸がおかしくなりますね(笑)
野菜の天麩羅が、時節を感じられてお気に入りですが、最後に頼んだ白子の天麩羅も破壊力あったなぁ。
個人的には天茶よりも好きなちりめん山椒茶漬け♪
日本酒も新しいチャレンジをされていますが、宮崎の日本酒はまだこのステージには時期尚早な気もしました(汗)
仕事で忙しいストレスをどうにかこちらのお店で調整させていただいています…(笑)
同級生と二人で訪問。
既にちょっと飲んで来ていましたが、それが呼び水となって更に飲んでしまいました(笑)
素材だけの天麩羅は少なく、必ず仕事が垣間見えるのがこちらのお店の姿勢と言って良いでしょう。
個人的には5,000円コースに好きな天麩羅を追加するのがお気に入り。
和食も美味しいのですが、やはりメインは天麩羅を食べに来ているので天麩羅を沢山いただきたいものです♪
16.07
今回は5人でお伺いしましたが、5人だと会話が左右に分断されてしまいますね(笑)
この日も最初から最後まで美味しかったな。
季節の美味しさを天麩羅に閉じ込める技を毎月のように味わえる幸せを噛みしめます。

16.06
定番の強みであるところにも手を入れ、上を目指すこちらのお店の姿勢は素晴らしい。
最近は結構予約が取れないんですよね…
御主人に言うと、空いている日は全然お客さん入りませんよ~と仰るのですが…
都城に来られる際には、是非とも早めの予約を推奨いたします!

16.04
今回は4人で5,000円コースでお伺いしましたが、一年ぶりの稚鮎がハイライト。
追加で注文した白アスパラも、一本を二つにわけて。それぞれで全く別のネタのようでした。
ちょっとメゴチが弱めでしたが、季節感があるネタのオンパレードで今回も大満足。
しっかりと準備されるお店なので、当日キャンセルは勘弁してあげてくださいね!
やっぱり好きだわこのお店、心の洗濯完了です!

16.02
こちらが始めての友人との訪問。5,000円コースです。
今回は良い鰤が入っていたとのことで、初めて刺身での追加。
最後に鮟鱇を追加しましたが、合計はちょうど10,000円程度でした。
友人も大満足でした、こちらのお店の裾野が広がっていくことを祈っています。

15.12
取りつかれたように天麩羅が食べたくなる日々(笑)
今回は遠くからの友人と、こちらの共通の友人と3人での訪問です。
今回は初めて8,000円のコースにトライしてみることに。
天麩羅コースの前の和食も、洗練されており、こちらに更にリキが入っている感じがありますね。
天麩羅に移っても食材力がアップ、今回は九州らしい食材の芋が美味しかったですね~。
最後には天茶も戴きまして、通常は追加注文をするところですが、その余力はありません。
コースだけで完結、満足したい方へお勧めできるコースです♪
5,000円のコースだと、追加をしますので、結果的にお値段の着地点はそう変わらない気がしますね!

15.10
久方ぶりのお伺いです。本日も3名で、1名は御新規様!
カウンターのみのお店ですので、やはり1組3名までが限界のような気がします。
今回は5,000円のコースでしたが、事前情報のとおり、コース内容が変わっていました。
〆の天茶or天丼が5,000円のコースでは出なくなったので、実質的にちょっと値上げでしょうかね。
しかし、今までが安すぎたので、適正価格に近付いている気がします。
また、今回はこれまで食べて気に入っていた胡麻豆腐の天麩羅も超絶な進化を遂げていました。
代わりの〆の茶漬けもこれまた美味しく…気分によっては天茶よりもこちらを食べたい時があるかも!
御主人の向上心や研究熱心なところも、こちらのお店の強みです。お酒のマリアージュ感も上がってきましたね。
8,000円のコースは一品料理がしっかりつくことと、天麩羅本体も質が上がるとのことでしたので、近日いただきに訪問予定です!
今回の御新規様も自己の天麩羅史で最高とのこと、味わうためでしょうか、珍しくお酒もセーブして飲んでいました(笑)

15.05
さあ、とりあえず、一度の訪問で素晴らしいと思っても肝心なのは2回目ということで、再訪してきました。
都城、いや宮崎でも最近一番お気に入りのお店です。
ここ最近だと、私も熊本・福岡の有名店、同行者の一人は東京のミシュラン店天ぷら元吉に行っていますが、やはりお値段も併せるとこちらのお店の良さが飛びぬけているなとの感想を持ちました。
今回は三人で訪問、会話を考えるとカウンターですから三人が訪問人数の限度な気がしますね。
稚鮎、アスパラ、ヤングコーンなど、季節のものを中心に出していただきました。
完全予約なので、ふらりと行くのではなく、しっかりと日程が空く日にうかがわないといけませんね。
夏場は他県遠征が多く行く機会を逃してしまっていましたので、天麩羅の美味しい秋にこそ、また伺います!
なお、この後にコースは5,000円と8,000円の2コースとなり、8,000円のコースは天麩羅ではなく焼物などの一品料理が増えた構成との情報ありです。
ただ、〆の天茶or天丼が5,000円のコースでは出なくなったとの情報も聞いたので、近く確認してきます(笑)

15.04
レビューアップ遅れが続いておりますので、たまには新店情報を…
都城市にブライテストホープの誕生です。ジャンルは天麩羅。

場所は牟田町の焼肉みひろ近くに新しくできたGINZAHOUSEの2Fで、開店は昨年の8月とのことですが、できたこと自体を全く知りませんでした。
たまたま伺ったお店のご主人(他県名店での修行歴有)が美味しかったと仰っていたので、偵察がてら突撃です。
あまり、よそのお店を美味しいというタイプではない方の推薦は気になります。
同行者が予約してくれました^^そうそう、事前情報では関西のミシュラン店で修行歴もあるのだとか。WOW!

お店は完全予約制で、カウンター席が10席という構成です。
コースは5,000円一本のようで、しっかりとした天麩羅のお店にしてはお安いですよね。
完全予約制にすることで、この価格を保っているのではないかと思います。御主人と仲居さんの二人体制。
奥に小上がりっぽい部屋が見えますが、待合室とのことで、あくまでもカウンター天麩羅を少人数で食べるお店と捉えてください。
清潔感のある店内、しっかりと掃除が行き届いており、御主人の性格が垣間見えます。
なお、御主人は超若く見えます。20代前半かと思いきや、30歳くらいでした…十分に若いんですけどね(笑)

飲み物はそう種類が多くありませんが、最近のお店らしくワインもしっかりと置いてあります。
アルコールも比較的お安いですね~。
ハートランドの生で乾杯をしていると、御主人が本日の一通りの食材を見せてくださいまして、嫌いなものがないかを確認くださいました。
最初は突き出しなんかではなく、しっかりとしたお料理。和食店?というスタイルで春を意識したお皿が登場です。
出汁は輪郭がはっきりとしたタイプ。しかし、宮崎のそれとはやはり違います。香りが素晴らしい。
そして、またまた和食店?と思った、ヒラメの昆布〆。
申し分ない、〆具合。御主人にお伺いすると、修行歴があるお店は和食店で、天麩羅のカウンターを担当されていたとのこと。
だから、このハイブリッドなコースが可能になるんですね♪
小さい点ですが、この日はわさびがやたらに美味しかったです。
天麩羅の最初の一品は、胡麻豆腐にあられをまぶした品でして、当然に初体験。
これはまた戴きたい一品。あられの食感と香りが通り過ぎて行った後に、中の優しい香りと味わいが届いてきます。二段ロケット。
車海老も火入れが絶妙、この日の海老は火入れ完ぺきと評しても良いでしょう。衣が薄めの天麩羅です。
天麩羅は塩と天つゆと両者用意されていますが、塩比率が高くなってしまいます。ただ、天つゆもしっかりと出汁が効いていて、なかなかのものでした。
春を感じる天麩羅の途中には優しい口休めも…和食経験があると、コース構成の幅がぐんと広くなりますよね。
この日、穴子だけは、かりっと感が強すぎる気がしました。中身はふわっとしていたのですが、ふーむ。
アスパラの天麩羅は鉄板♪
そして…骨~、キスの骨でした。途中から日本酒にシフトしていましたが、実に日本酒的な天麩羅です(笑)
ここでお酒はワインにシフト、赤でしっかりめにしましたが、本来天麩羅には白が合いそうですよね。
骨が来たら、本体ももちろん来ますよね。
昆布〆に山椒の実でアクセントをつけた、技ありの一品。
これは本日一番美味しかった~!!!身のホロッと溶けていくような感触に昆布〆の旨み…山椒のアクセント…
これオリジナルで考えられているらしいです。若くして独立されるだけあって、発想と意欲が豊かですよね。
これで一通りとなりました。
この後に天茶or天丼が選べますが、他に何か食べられますか?とのこと。
コースに出たもの以外はありますか?とお訊ねすると、水烏賊がありますとのことで、そちらを揚げていただきました。
こちらもさきほど山椒が大好きと申し上げたのを汲んでくださったのか、山椒で一工夫。
烏賊自体もねっとりとした美味しさで、大満足となりました。
同行者は天丼、私は天茶…シンプルな天丼が好きなのですが、天茶を食べられるお店が少ないので、こういう機会では天茶を選んでしまいます。
天丼には赤だしが付いてきていました。
もちろん天茶も香りがよく、サクッと挙がった天麩羅と美味しいご飯と、出汁とで、至福の〆となりました。
最後は和スイーツまで…これも御主人の作とのことです。

お店は綺麗だし、ご主人の対応は素晴らしいし、天麩羅は美味しいし…実に良いお店が誕生しました。
油が綺麗なので、店内に響く音も心地よく、美しく感じてしまいます。ただ、お客さんが少なくて、大丈夫かな?と心配はしてしまいますが(笑)
御主人の修行先もお伺いしましたが、素晴らしいお店の経験をお持ちですね。
飲み物が少なめだったことを考えても、一品追加して、8,000円弱はかなりお得なお値段設定だと思います。

私の夜の天麩羅経験は少ないのですが、東北で点数1位のお店よりは確実に上。
仙台にある全国にも有名なお店よりも上。(レビューを書くとかなりブラックレビューになりそうだったので、未レビューです)

私は天麩羅が好きなのですが、バシッとくる天麩羅店と最近会えていなかったこと。
都城という地方都市に帰ってこられた御主人の心意気。
頑張ってほしいと思える新店であること。
上記を踏まえて、点数付けています。

御主人はあんまり人が増えても人手が足りないし…的なところはあったのですが、一方で、県外から人が来るようなお店にということを仰っていました。
今のままお店を続けていけば、そんなお店になりますとも!
『そうだ、天麩羅を食べに都城に行こう!』

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

みょうが屋 (宮崎、南宮崎 / 焼肉、ホルモン)

4回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.2
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 ¥8,000~¥9,999

2020/09訪問 2021/04/17

畜産王国のホーリーランド

宮崎県宮崎市、コロナの影響で、一時的に昼営業も予約でされていた際のレビュー。
少なくとも公式にランチ営業をされていたので、通常レビューとしてアップします。
こちらに興味がある4人で予約して、5,000円のコースでお願いしました。いつもは6,000円のコースでしたが、イワナガ食堂ができたので、今回はピュアに焼肉三昧です。

さて、今回は昼飲みコンセプトなので、昼から日本酒もいただきましたが、やはり日本酒の揃えも良く、良い焼肉店です。
そして、お肉達…全国の有名な焼肉店に行っても、こちらを超えるお店がないという…まさに珠玉、これ5,000円のコースですから、素晴らしいです。
相変わらずお肉のクオリティは素晴らしく…ホルモンもピュアでした。
途中からお腹いっぱいになりまして、最後のフルーツでみょうが屋を堪能したな~という満足感!
〆の焼飯に着いては、少々仕上がりにパラパラとした感じと香りを伴う旨味が失われている気がしましたが、イワナガ食堂にはニンニク焼飯がないので、希少価値大ですね!
宮崎県宮崎市、県内最強、いや全国屈指の焼肉店でして、こちらに勝る焼肉店はそうそうないと思います。
コロナ禍において、テイクアウトで焼肉弁当を出されています。
あまりにも良いお肉でしたので、早くもリピート。
以前は、大人気でリピートしようとしたタイミングで肉切れが生じてしまいましたから(笑)

今回は特上焼肉弁当で、御飯を焼き飯にチェンジしたものと焼き飯だけの安いお弁当も発注です。
特上は、パッケージから高級感がありますが、焼き飯はシンプルなテイクアウトスタイルで、お家ご飯用ですね。
本日も相変わらず原価率無視したお肉が乗っていまして、これは宮崎最強テイクアウトでは!?

お店へ行きたい欲が高まる弁当ですね、次はテイクアウトではなく店舗訪問で!
宮崎県宮崎市、コロナの影響でテイクアウトが進んでいます。
未レビューのお店は評価無しのレビューで御紹介のみ、訪問済みのお店は前回のレビューを引き継いだ点数で御紹介をさせいていただければと思います。

現在は、コロナの影響で予約でお弁当のテイクアウトのみの営業をされていますが、このお弁当はきっと日本一の焼肉弁当。
にんにく焼き飯弁当が1,000円、焼肉弁当が2,000円、特上焼肉弁当が3,000円、焼肉弁当の御飯を
にんにく焼き飯にすると+500円ですが、にんにく焼き飯は必須です。
11時から20時まで受け取りが可能ですから、かなり使いやすいですよね!

仕入れを止めてはいけないとの使命感があられるのでしょうか、この肉質がお値段比で異常なほどのハイクオリティ&量…
3,500円のものをお願いしましたが、サーロインにヒレ含めてこれでもかというぐらいお肉が入っています。
しかも特上クオリティ、これってお弁当で食べてもいいんですか!?
そして、みょうが屋のニンニク焼き飯…そうそう、これこれ。
イワナガ食堂では食べられないので、久方ぶりですが、本当に美味しくて箸が止まらない!
お弁当は肉が2重、3重に乗せられているので、お弁当1個食べたらお腹はパンパン。

畜産王国が誇るホーリーランドの覚悟と矜持が窺える最強焼肉弁当を堪能させていただきました。
時間にお店に行くと駐車場での受け渡しです。可能な限りお釣りがいらないように用意されていった方がよろしいかと思います。
15.12
東京からの友人と、写真を綺麗に撮る男ですので、写真を使わせてもらっています。
今回はホルモンを半分にして貰っての6,000円の二人コース。
この友人も赤身ラバーですが、颯爽と軽々完食。
最近はみょうが屋に行きたい!との声を周りで良く聞きます。
県内外で存在感を高めるこちらのお店、年も年なので、そろそろ単品注文でおうかがいしたいものです。

15.11
行き始めると止まらないってか!?(写真は一部です)
8月のみょうが屋美味コースに撃たれ、みょうが屋を熱望する同行者と再訪です。
熱望していた同行者ですが、赤身ラバーと言うこともあり、肉の脂にノックアウト。
かってないほど、私が肉を食べることになりました(笑)
お肉の質は前回が上のように感じましたが、色々お気遣いもいただき本日も満腹満足。
どんなにお腹いっぱいでもラストのチャーハンはフルで作ってもらわないと!

15.08
実に5年ぶりのみょうが屋さん、基本的に量が多く、前回ノックアウトされた記憶が壁となり足を運んでいませんでした。
県外からの友人たちとの3人での訪問で、写真も今回は撮っています!
カツは絶対に外すことができないため、カツを含めた6,000円コース。
出るわ出るわ肉の玉手箱、皆が口に運んでは仰け反ってしまうという、腹筋運動を繰り返す旨さ…これが6,000円で食べられるの?
前回は量が多いことから高点数につながらなかったのですが、それをマイナス評価とするのはお角違いということで、今回は点数もアップです。
宮崎が全国に発信できるお店の一番手を争う有力候補でしょう。

10.03
宮崎市の繁華街から少しはなれ、市役所近くの住宅街の中にひっそりとあるお店。
綺麗な焼肉屋ではありませんが、味の有る雰囲気。
コースは5,000円から10,000円まで千円刻みとのことだったので、カツが入るという6,000円のコースにしました。

刺身はレバーを始めとして、全て新鮮で臭みがない。
レアビーフカツには惚れてしまった。今まで食べたカツの中でもナンバーワン。レアで牛の旨みが伝わってくる。
その後焼き物が続々と出てきて、まるで一時期の巨人軍打線のよう。
4番バッターしかいない!
ただ、量がとにかく多いため、ホルモンに辿り着くころには味わうを超えて食べることに注力しなければなりませんでした。
少食だから?年を取ったからかしら?

しかし、そんな状態でも憑かれたように食べてしまうのがチャーハン。
ガーリックがアクセントとなり、次から次へと口に運びたくなります。

やはり、さすがの実力でしたが、もう少し量が少なく肉の種類は同じといったコースがあると嬉しいなと思いました。
個々の脂は気にならないのですが、やはり総体としてお腹に入る脂の量が多いので、食後に多少のくどさが残ります。
(まあ東京だともっと量が少なくて倍の値段なんですが…)

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

鮨処 つく田 (唐津 / 寿司)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥5,000~¥5,999

2015/04訪問 2015/11/01

達人にいざなわれ、めくるめく寿司の世界へ

佐賀県唐津市、お昼はお寿司でしょ!
九州の鮨と言って、佐賀のつく田を外すわけにはいかないでしょう。
「きよ田」出身でいらっしゃる、九州寿司界の重鎮的な存在でして、唐津焼を使われるお店としても有名です。

唐津の商店街の中にポツリと立地していまして、お店の前にはスクーターが(笑)
店内に入ると、カウンターだけの潔い店構え、しっかりと手入れしてあり、清潔感溢れています。
これだけの有名店ですから、予約は必須と思い、1か月半ぐらい前にお電話をしていたのですが、当日でもふらりと飛び込みのお客さんがいらっしゃいました。
まあ、我々は人数もあるので、予約しておかないと不安でしたので…

さて、私だけビールをいただきながら、寿司を待ちます。御主人とお弟子さんのお二人で、写真も快くOKいただけました。
お寿司のみだと4,500円、つまみが3品程度つくと8,000円。ちなみに両コースとも鮨だけ切り取れば、同じものが出てくるらしいので、今回は4,500円にしました。
王道の白身スタートで、ヒラメから始まります。
お寿司を握る所作は流れるようでありながら、キレを感じます。
一口食べると、舎利の解け方が素敵で、バラララふわっと口中に広がっていきます。
決して、食べるときに脆いわけではないんです。口中に入れた瞬間に…です。
そして、ネタと舎利の大きさ、バランス、わさびの量と質、煮切り、赤酢と塩梅、すべての集大成としての鮨のバランスが非常に良いんです。
ネタの質だけで言うと、4,500円のランチですから、そんなに高いものではないと理解しますが、この集大成のような寿司の完成度には驚きました。
二貫目は鰆。下仕事が光ります。
続いてはアオリイカ。しっかりと甘みが引き出されています。
続いてはヒラマサの漬けで、ビールに合う寿司ですわ~。これはつまみも美味しそうと予感させる一貫。
ここで面白い北海道の鮭、大助が出てきました。所謂キングサーモン、恥ずかしながら今まであまり意識して口に入れた記憶がありません。
脂がしっかりとのった品で、これがトロが出るべき位置に配置されているのでしょうね。
鰺はちょっと時期が早いのであれですが、ネギとの組み合わせで、安心感がある美味しさに仕上げています。
そして、帆立の低温調理、ふわっと口中に溶けて行きます。延々この帆立で日本酒が飲めますよ~♪
雲丹は巻物に、雲丹自体の美味しさはそんなに感じませんでしたが、海苔がやたら美味しいのが印象的。
最後は鰻が乗った鰻のミニ丼。
前日に天然の鰻をいただいていたので、鰻自体はちょっと弱めに感じましたが、タレが美味しいっ。
もう少し山椒弱めでいただきたいなとも思いましたが、香ばしさに負けない配慮なのかなぁ。

あっという間にコースは終了、30分経過しないぐらいで食べてしまいました。
御主人は物腰柔らかでお弟子さんとも良い関係のよう、こういう空気は食べるときにも安心できますね。

4,500円ですので、ネタのクオリティ自体を論じるつもりもありませんが、鮨としてのバランスの良さ、完成度の高さはここ最近食べた中で一番です。
最近、新進気鋭系のお店にばかり行っていて、若いって良いよな~とか思っていたのですが、達人、御見それしました。
舎利がネタを活かしていますよね。
これはネタのクオリティが上がるであろう、夜の15,000円コースをいただきにいかないと。

ちょっと脱線しますが、私は東北時代に食べた寿司よりも、全然九州の方が好きです。
向こうで高い評価を受けているお店にも行っていたつもりですが、福島の小判寿司以外は今一つピンと来ませんでした。
そういう意味では、この九州のポテンシャルに改めて驚きますし、まだまだ行けていない九州の名店を巡らねばならないと感じた次第です。

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5位

セララバアド (代々木上原、代々木八幡、代々木公園 / イノベーティブ、スペイン料理、フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2015/02訪問 2016/09/25

Open the new world~新世界の幕開け~

東京都、色々な媒体からニューオープンの情報をゲットしていますが、一際気になるニューオープンのお店がありました。
セララバアド、変わった名前ですが覚えにくくはない店名。宮沢賢治の「学者アラムハラドの見た着物」の登場人物が語源ですね。
私のレビューは一日一件でアップしており、備忘録としだからイイかなと割り切っていますが、こちらについてはレビューアップの要望もいくつか受けていますので、先んじてアップしたいと思います。たまには情報を提供する側にもならなくちゃね。

近年ニューノルディック・キュイジーヌということで、北欧の独創的な料理が話題となっていまして、その旗手で世界レストラン番付で2年連続世界一となったノーマも先般から東京のマンダリンホテルに来て、日本の美食家の皆さんを楽しませていました。
行った方の話だと、食材に蟻を使ったりと、果たして私が行ったとして理解できるのか?という斬新かつ奇抜なメニュー構成だったようです。
ちなみに世界一のレストランで、世界一有名なのは過去に5度の世界一となり、世界一予約が取れないレストランとされたエルブジでしょう。
こちらのシェフの橋本氏は何と上記の二店で修業をされたことがあるという、非常に非常に期待が持てる経歴の方です。
あ、忘れてはいけないのはベラサテギの修行歴!これも楽しみ♪幅広い経歴です。
海外から帰国後に即開店ではなくて、帰国後サンパウやマンダリンホテルでも働かれているので、満を持しての開店と言えるでしょう。

オープン前から話題のお店でしたので、オープン前にお店のHPからネットで予約。ちょうど上京する日が空いていて良かった。
そのころはまだ全然予約困難ではなかったのですが、お店に伺う直前に予約状況を見るとかなり埋まっています。
ちなみにランチを土日だけ…との話もありましたが、現在は3名のスタッフでは夜を回すだけで精いっぱいであり、まだランチをする予定はないそうです。

お店は19時に一斉に食事スタート、コースは税別6,800円一本で、席料が500円とのことです。
一斉スタートは好きなスタイルではありませんが、余りにもお手頃価格のコースなので、何も言えません(笑)
お店の場所は代々木上原、駅から10分ほど歩いた邸宅風のお店でして、18時半には開店しているそうです。
今回は10分前に到着し、お店に入店、かしこまりすぎないカジュアルフレンチ風の店内。お庭がありまして、桜の時期はきれいなのだとか。ただ、桜の時期の予約は埋まりきっています…
お店の調理方法とかを眺められるカウンター席が特等席と聞いていましたが、今回はテーブル席でした。
ちょっと隣と近いと言えば近いお席。北欧テイストにまとめられています。
一斉スタートの前に、北海道のどろぶたの生ハムを勧められましたので、ワインのあてにお願いをしました。
2人前で1,500円、肉質が良い豚でしたし、添えられた口の中で弾けるオリーブオイルに独創性を感じます。
ワインは自然派ワインを中心に、国産も交えて揃えられているとのこと。
グラスで、なんとなく泡気分ではなかったので、まずは白スタートにしました。

用意されたのはお箸とフォークとスプーンのセットで、最初の一皿目は、霜柱。
メニューから料理が想像できないようなものがちらほら散見されました。
青けしを土に見立てて、霜柱は薄い薄いポテトチップス。緑の泡は昆布成分が入っているようで、和の感覚が少しあるお料理。
しかし、のっけから盛り付けのセンスが違いますね。
続いてはトピナンプール。菊芋、群馬の農家さんから送ってもらっているとのことですが、こちらを皮ごと焼き上げた品。
中身をスプーンで掬って、野菜のソースでいただきます。シンプルに塩でも美味しいんですこれが♪
次のお皿に行く前にパンがやってきました。自家製のパンはふわっとしたタイプで、熱々の美味しさ。
ただ、今回のコースの中で最も普通に感じたのはこのパン。
三皿目は、待っていました。皆で歓声をあげる根セロリの折鶴。
根セロリをピューレにした後にシート状にして折っているのだとか。
パリパリの食感で、折鶴の下には柚子が隠されており、セロリにアクセントを付けています。
一緒に供されたのはホロホロ鶏のレバーの生姜焼き。この一皿はお皿も含めて和テイストが満載です。
続いても芸術点が高いお皿です。早春の大地。
出てきたのは野菜のフリッター、衣部分が霜をイメージしているんですとのことで、言われてみるとその通りに見えてきます!
小さくて可愛い野菜たち、中でもコゴミがこれから訪れるであろう春を予感…桜が見たいな~。
こちらは宙に浮いているかのような独特の器に盛られて出てきまして、お店の方は持ちにくそうでしたが、空中都市みたいなカッコよさがありました。
才巻海老とカルドッソは、海老が非常に面白い状態での提供です。
頭はカリッと揚げてあり、体の途中から尾にかけての部分は生。命を頂いているのだとちょっと哲学的になるお料理。
カルドッソは海老の風味もしっかりとしていましたが、お米の状態も良く、改めてですが基本的な調理技術の高さを再確認。
そして、ユリ根 トリュフ。ユリ根をエスプーマで表現し、トリュフを上から。ソースは手羽先のソースとのこと。
ユリ根エスプーマ&トリュフの組み合わせをどこかで食べたことがある私…どこだっけな…
手羽先のソースがまた面白く、料理に力強さを与えてくれていました。
カレイ 蕪 スモークは、パフォーマンス系。容器のスモークを閉じ込めて、開けるとスモークが立ち込めます。
この香りは桜でしょうか、添えられている金柑をソース代わりにかじりながらいただきます。
あまりカレイをフレンチで戴くことがないのですが、味がしっかりと付いていて、お酒との相性が良いお料理。
カレイの卵が入っているのですが、これもフレンチ食材としては初見でしたが、スモークとの相性が頗る良い食材でした。
メインは岩手は花巻のホロホロ鳥。近代フレンチですから当然低温調理。
食鳥の女王という名に恥じない肉質、石黒農場産ですから間違いないですよね。見た目も麗しくバースニップのソースも含めて丁寧に丁寧に伏線を張っており、皿の中でストーリーが一話完結する感じでした。
ただ、他店も火入れに心血を注いでいる昨今ですので、火入れ自体での感動は薄いかもしれません。
冬の湖は飴細工を湖面に見立て、下はパイ生地の香りを付けたカスタード。ベリーのソースでキッと引き締まる料理ですが、パイ生地の香りが実はこのお皿の主役かも。
最後はオリーブオイルグミ、ラズベリーソーダ、フィジーチョコ、京人参のマカロン。
それぞれに個性があって面白い小菓子でした。オリーブオイルグミは琴線に触れたな~。
コースにカフェは付かないため、お茶を飲まれる方は別料金。私はアルコールの余韻がありましたので、カフェは辞退しました。
ワインは計3杯。
白と赤で、うち2杯は三次ワインをいただきまして、白は平均点が高い優等生ワインでしたが、赤メルローが独特の香りを醸し出す癖になる系のワイン。
他の日本のワインも仕入れたいのだけど、既に販路が固まっていて確保できないとのこと。
全国の日本ワインの造り手の皆様!ここにワインを卸すことは相当にメリットがあると思いますよ(笑)
なんとなくですが、和を意識した部分もあるため、日本酒が合いそうな気がしました。アルコール度数がちょっと低めで品がある日本酒、ラインナップにいかがでしょうか?

全体を通して、非常に芸術性の高いお店ですが、思っていたほど奇想天外な料理を出されるわけではありません。
所謂分子ガストロノミー自体が日本のフレンチ界に浸透しつつあるのも、そう思う一つの要素だと思います、日本のトップランナーも皆勉強家ばかりですもんね。
ただ、やはりハッと感動する料理がありますし、何といっても美味しさをないがしろにしていない点は流石だと思います。
一皿一皿に様々な趣向が凝らされており、これにかける時間とパッションはいかほどのものか、たったの3人でされているので、猶更そう思いました。最初は一斉スタートかぁと思いましたが、これは一斉スタートでないとまわせないですね。
この料理がこのお値段で食べられるのは、本当に素晴らしいことですし、多くの人がこちらのお店をきっかけにフレンチに開眼しそうな気がします(笑)
ただ、お値段設定が安いが故の、それでいて多皿志向が故の、素材的な限界、人的な限界があるのも事実ですので、お値段はかかっても橋本シェフの全力を制限なく見てみたいという方も多いのではないでしょうか。
また、コースは2時間半強、あっという間に時間が経ったなという印象で、待った感覚はありません。
そうそう、私はそう気になりませんけど、コースの量は少なめですので、男性には物足りないかもしれません。パンもお代わりできないですしね。

周りの方は次の予約を入れられていましたが、私は予約が取れる3ヶ月先の予定が未定で…地方は辛いよ…
シーズンで料理を変えるらしいのですが、一部入れ替えながら流動的にメニューを変えていくとのことで、非常に楽しみなお店です。
橋本シェフはキレキレの料理人かと思いきや、朴訥とした印象さえ受ける優しい方。シェフも走り回る、一体感があるお店で、居心地が良かったです。
ソムリエの方もお若いながら、気付きがしっかりとしていますし、勉強も一生懸命されているようで好印象。

キーポイントは、今後もこのクリエイティブな料理を作り続けることができるか。走り続けることができるかという点だと思います。
かのエルブジも半年開店し、残りの半年は料理の構想を練る期間に充てていたと聞きます。
仙台の新進気鋭のフレンチ、アストランス修行歴のあるシェフがいらっしゃるナクレもメニューが思っていたよりも固定化され、個人的には通い詰めるまでは至りませんでした。
二度目、三度目、全く違うモノをとは思いませんが、行くたびに驚きがあるお店であって欲しいなと思います。
女々しいけど、2ヶ月前一斉予約開始ぐらいの予約方法だと、まだ地方在住者にも行ける芽があるんですけどね(笑)

店名を踏まえて…
「非常に遠くの方の凍ったように寂かな蒼黒い空を感ずる」料理を今後も創り上げていってくださることを切に期待いたします。

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6位

焼き鳥 貴 (西鉄平尾、渡辺通、薬院 / 焼き鳥、鳥料理、居酒屋)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2017/06訪問 2017/12/17

加速するエモーション

福岡の焼き鳥では一番焼きの技術が高いと福岡の友人も言っていたこちらのお店へ、久方ぶりの再訪です。
当然予約してお伺いをしましたが、満席満席。
いつの間にか福岡の人気店に上り詰めているようです。
今回は酒のアテになりそうなつまみを色々と頼みましたが、こちらも素晴らしい。
つまみについても、手を広げ過ぎていないから、このクオリティが成立するのでしょう。
串は相変わらず丁寧な焼きで、火入れの強弱がしっかりとしています。
うずらの串も九州一間違いない!
全体的に前回訪問よりもレベルアップしていますので、評点もアップ。
今回も好きな串をアラカルト注文していますよ。
日本酒のラインナップもかなり多く、ワインで飲んだ前回よりも、飲み過ぎてしまいました。
〆も食べてしまいましたが、そぼろ丼ウマー!
福岡で焼き鳥だと新規開拓をしたくなくなる、こちらの美味しさ…またお伺いしますね~。
福岡市、せっかくのお出かけですが、郷土料理以外のチョイスにしようと思い狙いを定めたのは焼鳥。
福岡らしいとり皮焼き鳥ではなく、しっかりとしたお仕事系を探します。
順序的にはあべこべのアップですが、情報をくれた福岡の友人から感想を聞かれたので先にアップしておきます。

最初は前から気になっていた新進系の焼き鳥店に行こうかと思っていましたが、お電話をするとコースオンリーでコースの本数もそれなり。
更に野菜串が半分ぐらい…当然野菜が美味しいことは理解はしますが、焼き鳥屋では焼き鳥メインで食べたいな~。
相談してみましたが、野菜比率を減らすこともできないと言われたので、そちらは予約せず。

安定の益子さんにするかなぁと思ったものの、同行者がワインが好きなので…思い切って全くの新規開発。福岡ミシュランで星を取っているこちらのお店を選択しました。
場所が平尾駅近くなので、ちょっと交通の便は悪いですが、東京帰りの焼鳥で、私の好きな素材…ちょうちんも置いてありましたので、予約の際にお願いしてちょうちんもお取り置きをお願いしてしまいました(笑)

当日バスにてこちらのお店に向かいましたが、まーまー歩いての到着です。
途中で趣がある商店街を通り、喉をからっからにしての到着です。
お店はキリッとした佇まいで、品もあります。既に先客でかなり埋まっていました。予約していないと厳しそうなお店ですね。

まずはビールで喉を潤し、システムを確認すると、お任せコースか単品注文コースとのこと。
希少部位の串が食べられるのはお任せコースのようでしたが、しばらくぶりにきちんとした焼き鳥を食べるのもありますし、同行者もいますので、オーダーで好きな部位を頼むことにしました。
最初にキャベツのお通しが出てきまして、串の前に鶏のユッケを注文しました。
宮崎は鮮度は負けていないのですが、この一工夫がないのが惜しい…あるお店はあるのですが、その比率が少ないですもんね~。
串は王道をベースに注文ですが、同行者が希望のボンジリと鳥皮もしっかりと入れていただきました!
あっという間に瓶ビールを開けましたので、赤ワインをボトルで入れました。また、日本酒が売りのような雰囲気でもあったので、チェイサーとして日本酒もオーダー(笑)
酒飲みならではの注文ですね!
更に酒飲みならではの注文で恐縮でしたが、串を出すタイミングをゆっくり目でお願いしたいところ、快く引き受けてくださり、最高のタイミングで提供していただきました。
これは予約時の対応と合わせて、サービスを高評価しないわけにはいかないでしょう。

焼鳥自体ですが、ゆっくりとお願いしたことも幸いしてか、火入れはあれっと思うものはありません。上手~。
鶏の質自体も新鮮でして、宮崎で食べ慣れている鶏と似た系統の肉質、程よい弾力がありつつ、噛み締めると旨味が出てきます。
途中のアテで鶏冠が出てきたのには驚きました。宮崎には1軒だけ鶏冠の刺身を出すお店があるのを知っていますが、それ以外で鶏冠メニューは初めてお目にかかった気がします。
アボカドやスカモルツァの串があったりと、ワインを意識した串も頼めましたが、王道の皮・レバー・つくね・わさび・ももあたりが本当に良かった。
九州にありがちな塩強すぎ串でもありませんし、タレも端麗で身の味わいを邪魔しません。
楽しみにしていたちょうちん、一番火入れが大事な串ですが、火入れはパーフェクト。
わさびが添えてあるのは初めて見た気もしますが、このわさびがナイスアクセントで、黄身の濃さを中和してくれました。ありあり♪
つくねのジューシー感も良かったですし、これだけ飲んで食べてお会計が10,000円ちょっとというのも嬉しいお値段設定。

今回は、仕事帰りで伺いましたが、焼き鳥の美味しさ、お酒の美味しさ、サービスの心地よさが、渾然一体となり、仕事へのエモーションを加速させてくれた気がします(笑)
仕事を頑張ろう!と気持ちのチャージが出きましたし、仕事へのパッションも湧いてきましたよ♪
福岡では、またお伺いしたいお店の筆頭格です。福岡の夜はまだまだ続きますが、そちらのレビューはまたはおいおい^^

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7位

アビス (外苑前、表参道、乃木坂 / フレンチ)

1回

  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.3
    • | サービス 4.7
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2015/06訪問 2015/12/28

アビスが好き、そう言い切れる

東京都、フロリレージュが移転したその跡地にできたお店。青山です。
注目ポイント①フロリレージュ跡地
注目ポイント②カンテサンス出身シェフ
注目ポイント③魚介フレンチ
注目ポイント④まだ20代のお店

オープン直後から人気のお店ですので、かなり前から狙い撃ちでランチを予約しました。
当日は予約時間まで余裕があったので、駅からふらりふらりと散歩して歩いて行きました。
フロリレージュ時代からわかりにくさには定評があった立地、ついつい通り過ぎてしまいますよね(笑)

お店にはお魚さんが描かれています。
お店が深海という意味ですが、そのコンセプトを活かした店内の雰囲気づくり。
しっかりと、深海を思わせる暗めの照度となっています。

この日は何故か一番奥の6人用の個室をご用意いただいておりまして、そちらを二人で使うという贅沢。
手前のオープンのスペースも悪くないのですが、この個室のしっとり感と特別感は、深海of深海。

お任せのコースが4,500円でして、ペアリングが3杯で3,000円。サービス料が別途かかりますが、非常に明朗会計ですね。
また、若いお店ですが、サービスが非常にしっかりとしていて、心地よく感じます。
うわべだけのサービスではなく、考えるサービスができているなと思う場面がありましたし、それが自然体なんですよね~。

まずは、シャンパンで乾杯。
オマール海老のビスクは、ビジュアルはたこ焼き風(笑)こういう遊び心はフレンチでは大切な気がします。
香りが鼻孔をくすぐります、手でパクリといただくと海老が口中で弾ける感じ。味はしっかり。
フォカッチャも良い香り。魚介フレンチ、香りにこだわりがあるのかもしれません。
海老とライチのタルタルは、海老の濃厚な熟成感のある風味にライチが酸味と爽やかさを注入。
ここで料理に合うワインをペアリング外で出していただきました…お気遣いに感謝です。
そして、事前情報を得ていた中で最も気になっていたのは、スープドポワゾン、こちらのお店のスペシャリテと言っても良いでしょう。
10種類の魚介を使っているこのスープは旨みが混然一体となっています。そして香りがもう凄い凄い。
香りから濃厚なのが伝わってきますよ。
スパイス感を感じるスープに合わせるは、セオリー通りの白ワイン…と思いきや、一緒に日本酒も出してくださいました。
魚の生命力を強く感じるスープ、この日本酒の受け止める力は白ワイン以上だと思いました。あっぱれ。
付け合せを一緒に浸すのも、これまた美味~。
メインは真鯛と甘鯛の競演、敢えてこの2種を持ってきていますが、それぞれのアプローチが違うんですね。
フレンチらしい、ソースの美味しさも感じることができますし、魚の火入れの妙を感じることができるでしょう。
白ワインを合わせていただきましたが、この料理も日本酒がありだな~と。
スイーツとティーで〆でしたが、このお値段でここまでしっかりとした料理を出していただけるのは幸せなことですよね。

お店の外に出ると、深海から現実に引き戻される明るさで、一気に目が覚めました(笑)
お忙しい最中でしたでしょうに、シェフは見えなくなるまでお見送り。
あ、皆さんのレビューにあったように間違いなくイケメンでした!

特にお酒を飲む方には楽しめるお店だと感じました。私、アビス好きです!

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8位

鮨 さかい (赤坂、桜坂、薬院大通 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2015/04訪問 2015/10/24

寿司ってこんなに美味しいんですね

福岡市、せっかくの機会ですからディナーを食べるお店には全力を尽くしたいものですよね。
お店を数軒ピックアップし、同行者に提示します。
同行者の中でも一人が是非とも行きたいと言って決まったのがこちらのお店。
私も、オープン当初に予約の電話をしたら、研修でお休みですと言われたことがあったお店だったので、願ったり叶ったりです。

しかししかし、1月以上前の飲み会にも関わらず、お電話をすると予約できず…
すっご、このお店、カウンターのみで席数がMAX7名、かつ週末ではあったのですが、情報では2回転するはず…それなのに、2回転目も含めて満席なんて…そこまでメジャーではないのではないかと思っていたのですが、大間違い。

第二候補のお店に電話をかけますが、定休日ではないはずなのに電話に出ず…
電話の応対も非常に良かったので、日延べした場合に、いつなら予約が取れるだろうかと思い再度電話してしまいました(笑)
すると、奇跡的にキャンセルが出たので予約が取れてしまいました!!!
この喜びを同行者に伝えたかったのですが、状況をメールで説明してもイマイチ伝わらず…

なにはともあれ、土曜日だったからか、二回転目は8時半から。平日は9時半が二回転目の時間と聞いた気がします。
コースは13,000円のお任せのみです。
時間をバーで潰してから、こちらのお店にお伺いしました。
お店は以前レビューした元永のお隣、あとでこの話題になり、コバンザメ商法で結構良いんですよ!と御主人がおっしゃっていましたが、この実力店が隣り合わせの立地もなかなかのものですね~。

お店に入ると優しそうな御主人、すいません席が狭くて…と、ごめんなさい、こちらが3人入れてもらったので狭くなっちゃいましたと恐縮します。
御夫婦で営業されているようで、奥様もにこやか。
一斉スタートのお店でして、ほどなくして残りの2組の方もいらっしゃいました。
お店はピタッと人がハマる大きさでして、なかなか居心地が良い空間です。

こちらのお店は福岡ミシュランでも星を取りましたが、もともとは東京の名店海味で修行をされた大将が、トラック運転などで開店資金をためて出されたという重みがあるお店です。
修行歴等を考えると、お金を借りて開店もできたでしょうに、そこには大将のしっかりとした想いが感じられました。

さて、スタートは鮪の握りからスタート、修行先と同じスタイルなんですね。
続いて酒肴、そして握りへと移っていきます。
全部で26種類いただきました、個別レビューは書く私も非常に大変ですし(笑)、レビュー自体も見にくくなるかと思いますので、総括的にレビューしたいと思います。

酒肴はあくまでも寿司屋の酒肴であることを意識させてくれる品々。
素材を大事に、それでいて手を丁寧にかけていますが、あくまでも寿司屋の手のかけ方。
日本酒をしんみり戴きたくなりますね!ということで、ビールもそこそこに日本酒に移ります。
日本酒のチョイスは奥さん、仕入れ等も手伝われているようで、最初は御主人よりも奥様が説明される場面が多くてびっくり(笑)なかなか珍しいスタイルですよね。
日本酒は、地のものもありますし、外のものも。感性が新しく、チョイスはなかなか素敵です。
香りがしっかりあるものが多かったので、もうちょっと抑え目のものが多いと個人的には嬉しいですかね。

寿司ゾーンに突入です。
舎利は緩めですが崩れるほどではありません、量もそんなに多い量ではありませんが、お隣のお姉さまは舎利を半分にして食べてらっしゃいました。
塩と赤酢という、最近の王道のスタイルで砂糖はなしだと思いますが、しっかりと輪郭を浮き立たせる酢の使い方ですよ。
コースとして全体量が多いので、量に自信がない方は、舎利で調整されることをお勧めします。
提供のスタイルについても、熟成と鮮度のバランスとコースの作り込み方も好感が持てますね。
食べ比べ等、魅せるコースになっている点も面白く、ご主人の人柄もあいまって、店内のお客さんが一体感を持って劇場体験をすることができます。
〆の具合と供し方、また江戸前ならではの蛤など、技術的にも福岡のお寿司とまた一味違っていて、色々な驚きや感動を体験できました。

なんと終了は11時過ぎ。
魅せられていたせいか、そんなにいたっけ?と思うぐらい時間経過が早く感じました。
同時スタートだからこそのコスパと一体感。このキャパだからこそまた生きるスタイルなんでしょうね。
御夫婦のお人柄にも魅せられて、お店を出るときには我々が見えなくなるまで手を振ってくださいました~。

いや~、コース途中に思わず出た言葉をレビュータイトルにしていますが、実に満足な寿司ナイト…予約が取れないのも納得の完成度のお店でした。

  • (説明なし)
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9位

ラ・ボンヌターブル (三越前、新日本橋、日本橋 / フレンチ、ビストロ、ワインバー)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.7
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2015/02訪問 2015/08/17

オフィス街を吹き抜ける一陣の風

東京都、日本橋、アメリカNYに移住することになった友人を送るために伺いました。
今回の東京遠征の大きな目的の一つです。

アメリカ行きなので、和、もっと言うと寿司で送り出そうと画策していたのですが、苦手食材を聞いた際に…
魚アレルギーと言われ…急遽方向転換。
洋ベースでプリフィクススタイルを探し、更に友人のオフィスに近い場所で検索。

おー、レフェルヴェソンスのカジュアルラインであるこちらのお店があるではあーりませんか。
レフェルヴェソンスはこれまで食べたフレンチの中で最も美味しかったフレンチ。
是非とも行ってみようではありませんか。
待ち合わせはお店の前でと伝えていたのですが、コレド違いで日本橋で地下鉄降りてしまいました。
ちょっと遅れる~、とLINEをしてみると、友人からも今日本橋から歩いてるから同じぐらいになるかも~との返信。
何と二人ともコレドを間違えるドジっ子、道すがら合流して、歩いてお店に向かいました。
お店はコレド室町なので十分に注意してください!(笑)

平日でしたが、お店は予約で満席のようでした。
オフィス街の中ですので、お店はカジュアルフレンチテイスト、本気の本気でデートに使うにはちょっとカジュアルすぎかもしれませんね~。
あ、お店の入口はコレド室町の外。中から入ろうとしても入れないので御注意を。もちろん我々は中から入ろうとしてしまいましたよ!

お店に入ると、丁寧に席に案内してくださいます。
レフェルヴェソンスの時に感銘したのは接客、非常に素晴らしい接客and料理が大好きだということがわかる接客でした。
こちらも同系統、気さくすぎると感じる方もいるかもしれませんが、カジュアルラインですので、私はこの距離感心地よく感じました。
友人にはお仕事途中で来てもらったので、お酒はなし、食事に専念します。

メニューを見ると、しっかりとお魚系は回避できそう。
ただ、レフェルヴェソンスのスペシャリテとも言える蕪はこの日は出ていませんでした。

まず最初の一皿目は、サラダ、写真は二人一緒に盛られて出てきたお皿です。
素材感満載のお野菜たち、これほど味がしっかりしていて瑞々しい野菜たちを東京の真ん中で食べられる不思議。
生野菜だけではなく、火入れされた野菜も計算し尽くされたかのようなバランスで配置。
むむぅ、美味しい。
ここでバゲット、ル・シュクレ・クールのものと聞き、レビューで見たことアルアル!と膝を打ちました。
確かにレベルが高いパン、毎日食べるパンがこれなら幸せだろうな~。これはお店にも行ってみたいな。
二皿目は藁で炙った鰤、トンブリとレモンのドレッシング、ごぼうのソース、飴色に焼いた葉玉ねぎ。
友人とは違う皿です。
ちょっと写真の色味が良くないのは申し訳ありません。
鰤の炙りは郷土料理のそれとはやはり違いますね、火入れ感も抜群、ドレッシングもトンブリがしっかりと入っています。
香りがふわっと上品。
葉玉葱の火入れは抜群で、甘みがし~っかりと出ていました。
三皿目はメインです。青森県産鴨胸肉のロースト、キャロットヴィッシーのソースと赤ワイン煮込みのソース、リンゴ、大根、ネピテッラ。
鴨の胸肉ですが、国産に拘って出されていました。
これまた火入れの妙といいましょうか、少なくともここ1年でいただいた鴨の中では最も印象が良いカモ。
ソースも見目麗しい盛り付けだけではなく、鴨にしっかりと命を吹き込むソース。
キャロットが非常に良い役割を果たしていました、添えられている林檎の酸味も良いアクセントに。
デザートはイチゴのスープにふわふわの綿あめを浮かべて、クレーム・ダンジュ、牛乳のアイスクリーム。
綿あめですが、この日からちゃんとした綿あめマシーンを入れたとのことでした。
ビジュアルに圧倒される一品ですが、綿あめを単なる綿あめに終わらせないところがこちらのお店。
ただ、今日のラインナップの中では、味的なインパクトは弱し。
珈琲をいただき、最後はたこ焼き風のチョコカステラで終了です。
デザート以降は弱かったとはいえ、さすがレフェルヴェソンスの哲学と精神を受け継ぐお店。
満足度は非常に高いです、何より安いんだもん。

ただ、レフェルヴェソンスイメージで行くと、料理のアプローチも全然違いますので、御注意ください。
レフェルヴェソンス程に実験的、科学的ではない印象ですね。

このお店…予約が取れなくなりそうな予感がします。
夜もかなりお手頃な価格で食事を楽しめるようですので、若い人たちも気軽に行けるお店だと思いますよ。
友人も満足してくれたようで、良かった良かった。優秀な人ですので、アメリカでも活躍することでしょうね、また会える日を楽しみにしています!

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10位

レストラン バカール (神泉、駒場東大前、渋谷 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2015/02訪問 2015/03/14

【3月末閉店】バカール引力の法則~誰もこの引力から逃れられない~

※バカールは3月末で閉店とのことで、下書きレビューから引っ張り上げてレビューします。

東京都渋谷から少し離れた立地の超予約困難店、同行者が予約を取ってくれたので、初めて訪問することができました。
地方に住んでいると、予約困難店に行く機会が非常に少ないので、地元人のこういう予約枠は嬉しい限り。
予約が大変だったのではないか聞いてみましたが、予約開始日だったので、問題なく取れたとのこと。

既に口コミも200件を超えるお店ですので、簡単にレビューします。
渋谷駅からは歩くこと10分程度でしょうか、途中にあるカレー屋さんのテイクアウト用カレーに心惹かれながらもお店に向かいます。
お店は通り沿い、蕎麦屋さんがお隣です。
明るいお店、開店時間に伺いましたが、既にカウンターには先客がいらっしゃっていて、我々はテーブル席に案内されました。
テーブル席は2人掛けが3テーブルありましたが、お隣との席がかなり近い。
結局時間がかちあうことがなかったのですが、結構お店は狭く、カジュアルな設定です。

さて、今回は初訪問でしたので、おまかせ6000円コースを全くいじらずにいただくことにしました。
超有名人、ソムリエ兼接客マスターの金山氏ものっけからマシンガントークで、その存在感を示してくれます(笑)

最初のトマトは切り株に載せされて、酸味、苦味、甘味、辛味、塩味を調和させた一品。
この一品で魅せ方とプレゼンに納得です。
続いてはバーニャカウダ、写真を見ると野菜が多いなというファーストインプレッションになるかと思いますが、いやいやソースも凄いんです。
通常のバーニャカウダのソースとは異質、蟹味噌を利用したバーニャカウダ。
輪郭、そして旨味がはっきりとしたソースは、野菜を殺す可能性もありますが、この野菜の地力も強く、フレッシュな香り、そして瑞々しさ、濃い味わいで見事にバランスを取っています。
季節感を味わいながら楽しくいただけるフレンチのバーニャカウダ、堪能しました。
6種類ほどパンを持ってきてくださってその中からチョイス。岩のりのアプローチ、和素材を上手に取り込んでいます。
お代わりしたかった(笑)
そして自然界で決して出会うことがない組み合わせとして出された、鰻とフォアグラ、マンゴー。
料理って自然界で決して出会うことがない組み合わせは珍しくないのですが、フレーズがポップで惹きこまれるんです!
ただ、鰻とフォアグラって合うのか?と思っていただくと、うんまーい。
今まで食べたフォアグラ料理の中でも3指に入る美味しさ、フォアグラの質云々ではなく、調理で魅力を引き出した品。
続いて麦を詰めたうずらのロースト、ブルターニュ産でして、ソースはポルト酒香るソース。
うずらはもう少し臭みがあり、身が肥えていないイメージでしたが、しっとりと焼き上げられたうずらは別格。
ソースの甘みとお肉の甘みも良い協奏曲を奏でてくれます。でもね、添えられた野菜もしっかりと美味しいんです。
ソースとお肉の相性も面白い。うずらの淡白さを補って良さを引き出すソースです。
最近はフレンチにも多いパターンですが、意気込み 鉄鍋炊き上げごはんで〆。
日本人はお米が大好きなんです。
定番の鰯とフォアグラの炊きあげご飯、脂分が良い具合にお米と混じりあって、新しい御飯像を創り出してくださっていました。
スイーツも魅せ方も素晴らしいスイーツが登場、女性が虜になる要素がたっぷりと詰まっています。

ワインは1杯1,300円程度、グラスで色々いただきましたが、これっと思う銘柄とは出会いませんでした。
ただ、料理と合ったワインですね。
他の方のレビューで日本酒があることを知り…料理の輪郭がしっかりなので、日本酒との相性が良いとは言い切れませんが、1杯ぐらい合わせてみたかったな。

こちらのお店はエンターテイメント性の話題が先行して伝わってきており、正直そこまで積極的に伺うといった姿勢にはありませんでした。予約困難ですしね(笑)
しかし、今回、同行者のお誘いで伺って、お料理も美味しい、楽しさと美味しいの共存が図られたお店だと認識。
哲学的なお料理ではなくて、わかりやすく美味しいお料理の方向性で、深く考えずとも直感的に美味しいお料理でした。
アラカルトの魅惑的なフレーズを思い出すと、こちらのお店に再訪の機会がないのは残念ですが、お二人ともまだまだお若いですので、次のお店に期待いたします。
寒い中、外でずっと見送ってくださったお二人が印象的でした。

金山さんの体調不良で3月末で閉店…東京は桜がまだ咲き初めの時期でしょうか。
九州で散り始めた桜を眺め、バカールに想いを馳せることにいたします。

  • (説明なし)
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