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熱燗
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お通し
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鰻重
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最高の仕上がりです
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お吸い物
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美味いウナギを出すために全てを捧げる、美味いウナギを出すために全てを犠牲にする、それがこの店だ。
予約以外の客は受けない。それも30分や1時間前ではダメだ。最低でも半日前でなければならない。
それは何も「席がいっぱい」だからではない。
客の予約時間から逆算して活鰻を捌く事から始めるからだ。
売り上げアップのために取り置きしたウナギ、作り置きしたウナギを出すなんて考えは微塵も無い。
実はこの日の夜は僕と相方と友人の3人で食事する予定だったのだが、友人が大遅刻して鰻重が出される時間になってもまだ現れなかった。
連絡も付かなかったのでみんな困ったのだが、全てを分単位で計算して作っているのを知っていた僕は「構いませんから鰻重を3人前出して下さい。最後まで来ないようなら僕たちで食べちゃいますから」と言った。
客に出す瞬間に最高の仕上がりになる事を想定して作業を進めているから、「友人の分は少し遅らせて出して下さい」なんて絶対に言えない。温めなおすなんて事はあり得ないだろうから。
するとご主人と若主人と女将さんの3人で、そのもう1つの鰻重に蓋をして出すかどうかの議論が始まった。
蓋をしてしばらく置いておくとウナギの表面のパリっと感がふやけてしまうので、それがとても気になるらしい。
結局僕たちが自分の鰻重を食べ終わる頃になっても友人は現れなかったから、彼の分の鰻重も僕たちで半分こして食べたのだが、それまで蓋をしていた影響などほんの些細なものだったのだが、そのほんの些細な劣化ですら許せないという職人魂に、僕たちは感服しきりだった。
僕たちが彼の分の鰻重も食べ終えた頃にやっと友人が現れた。
彼は遅刻した事を詫びながら「今からもう一人前出来ますか」なんて気軽に言う友人、僕は穴があったら入りたい気分だった。
全てに於いて拘り尽くすからこそ最高の鰻重が出来る、そんな職人の拘りに対してリスペクト出来ない人を誘ってしまった僕の責任は重い。
まあ、多くの人はそんな事は考えないのだろう。また、殆どの店は売り上げのために客の要望には全て応える。
予約時間や人数の突然の変更、メニューの追加などなど。
そういった事を一切受け付けない代わりに最高の鰻重を最高の状態で出すのがこの店だ。
そんなすったもんだがあったのに帰りには外まで送ってくれたご主人や若主人や女将さん。
「融通が利かない店ですみません」と言う主人に対して、僕はますます申し訳ない気分でいっぱいだった。
「とんでもありません、最高に美味しかったです。どうです?若主人に浅草で店を持たせたら。浅草にも鰻屋は数多ありますが美味い店ってホント少ないですから」と僕が言うと「こんなやり方している店ですから、客が引っ切り無しに来る場所では出来ないんです」とご主人は笑っていた。
こーゆー頑ななまでに味に拘る店があっても良い、と言うか無くては困る。
この夜は僕の株を下げるだけの夜になってしまったが、これは是非とも近く相方と再訪してこの夜の非礼のお詫びと改めてこの店の鰻重を味わい直しに行きたいと痛切に感じた夜だった。
やはりこの店は僕的にうなぎ魚政と並んで都内の両横綱ってカンジだが、どちらが上かの優劣は付けられない。
この店のウナギはガス焼きで、僕は基本ガス焼きのウナギは好きでは無いのだが、ガス焼きの利点をここまで活かせている店も他には無いのも事実だ。
同じガス焼きの鰻屋として食べログでも高評価の小田原の友栄よりも遥かに美味い事だけは確かだと確信する。
(2015,7月)
四ツ木のうなぎ魚政で凄いウナギを食べて以来、「今まで食べた数多のウナギは何だったんだ?」「もう他のウナギ屋では満足出来ないのか?」という「うお政シンドローム」に陥りかけていた。
そこで色々と調べ、駒込に何やらベールに包まれた孤高のウナギ屋がある事を突き止めたので早速行ってみる事にした。
午前中に電話を入れて「今日の昼に1人で行きたいのだが席はありますか?」と告げると、ご主人が「ハイ、大丈夫です。ウナギは来たらすぐ食べれるようにしておきますか?それともおいでになってから決めますか?」と言った。
メニューの種類や価格など何も分からない、なのにこう聞かれると何やらワクワクする。
良さそうなニオイがプンプンしてきた。
なので「12:30に着くのですぐに食べれるようにしておいて下さい」と言って予約完了だ。
場所は駒込駅から歩いて10分ちょっと。
しかしかなり分かりにくい場所だ。
辺りに店は殆どない住宅街の中、グーグルナビがなければ辿り着けなかっただろう。
店の外観も凄く地味、もし通りかかっても「入ってみよう」とは思えないだろうな。
店内も同様で、あたかもこの辺りの住人の居間に通されたカンジだ。
この店、ご高齢のご夫妻お二人で営まれているようだ。
ご主人がウナギを焼いていた。
女将さんが給仕しながらご主人のサポートをしている。
予約の時間より少し早めに着いてしまったので僕のウナギは仕上がりまであと一歩という段階だった。
このご主人の仕事に対する流儀は色々とありそうだが、その1つが骨抜きだ。
無数にあるウナギの小骨を出来うる限り丁寧に抜き続けていた。
仕込みの際、焼く前、焼いてる途中、とにかく丁寧に小骨を抜く。
骨抜きに入るとうちわの手が止まるので、すると女将さんがすかさずサポートについてうちわを扇ぐ。
こんなに真摯にウナギに対するご主人のウナギが不味かろうハズは無い、僕の期待は最高潮に達した。
そして出された鰻重、コレ、物凄く旨かった~。
フルっフルのフワフワ、コレはたまらん。
コレはうお政のウナギに全くひけをとらない。
タレは若干辛め、ご飯はアツアツでキリっとした炊き具合。
コレは完璧に近い鰻重ではないだろうか。
なるほど、これだけ肉厚なのにこの上無くソフトな食感の魅力を最大限活かすために、徹底的に骨抜きをするんだろうな。
唯一、敢えて言うならこの店のウナギはガス焼きだ。なので香ばしさの点で不満が残る。
うお政とこの店、ほぼ同じような肉厚フルフルの極上ウナギを炭火焼きとガス焼きで食べ比べる事が出来たので、その違いを改めて再認識出来た。
やはりウナギは炭火焼きが望ましい。
しかし、それは僕個人の好みの問題で、そう言った香ばしさすらウナギの香りを損なうものだから敢えてガスで焼くと言うのも大いにアリなんだろうし、この店のご主人ならそう言う資格も大いにアリだ。
山椒は使わなかった。
山椒の香りすら邪魔だと思えるほど、この鰻重は極上だった。
食後、ご主人と色々と話をする機会を持てた。
その際にご主人のウナギに対する思い、仕事に対する拘りなどを聞くことが出来た。
「山椒なんてコレっぽっちも使ってないのに汗が止まらないよ」と僕が言ったら、「それで良いんです。それが本来のウナギが持つパワーなんです。なんと言ってもお客様の時間に合わせて裂いてますから、活ウナギとはそう言う事です。」と言っていた。
この鰻重、他にお吸い物と漬物と山葵漬とレタスサラダが付いて4500円だった。
友人とゆっくり酒を飲みたいとか、デートで利用しようとか、そう言った用途には向かないと思う。
一人で言って旨い鰻重をガガっとかっ込むのに向いている店だ。
そう言う意味で、予約の際に決めた時間に合わせてウナギを焼いておいてくれるのはとてもありがたい。
この店もとても気に入った。
鰻重で言えば、僕的に東京No.2の素晴らしい鰻重だった。