19回
2022/11 訪問
11月のぜいたくランチ
「好評につき」と言うことでコース続行。今月は2200円。もはや月一の贅沢ランチとなりつつあります。
まず最初に自家製のごま豆腐。なめらかでくどさもありません。
刺身は鰆とヒラメ、鰆はたたきですね。
前菜。順番ちょっと違うような。ま、コース料理に縁のない人間の言うことなので真に受けないように。
前菜は銀杏、かますの照り焼き?、かぶの甘酢漬けを花を見立てたものに仕上げています。
天ぷらは旬お魚としてはも、あと本しめじ、だったかな?
最後はスイートポテトと柿。ちゃんとお茶が出ます。
「かんばんにぜいたくランチいかがでしょうか」とありますが確かにぜいたくです。でも値段以上の味と心のぜいたくですね。
2023/03/06 更新
2022/07 訪問
7月の限定ランチ
ちょっと遅れて限定ランチ登場。
ええと金額はいくらだったかな。ちょっと高めだった気が(書くのをサボっていて忘れた)。
前菜は青菜のおひたし、なすのそぼろのせ、ハモの南蛮漬け、もみじの葉? もあしらって施設感あふれる盛り付け。
現在、天ぷら定食は10のネタをふたつの皿で出しているようです。えび、赤ピーマン、大葉、なす、オクラ、ししとう、鱧。
そうめん。どうやったらこんな高く盛れるの。しっかり水けを絞っているのは確かだと思うけど。みょうがネギ、しょうがもあしらって清涼な味。
トウモロコシの炊き込みごはん。バラしたトウモロコシは食べにくくて見た目も貧相で好きではないけど、これは甘くておいしいです。
7月はほかの月より季節感が高かったです。
2022/11/23 更新
2022/06 訪問
6月の限定ランチ
今回も月に1回のランチ詣がやってきました。
今月の限定ランチは1600円です。
厨房に掲げてある「本日の天ぷら」のかますや鱸あたりも気になります。
でもここんところ困窮はなはだしいので、がまんがまん。
この日は奥のテーブル席にお客さんがいるらしく、ちょっと待ち時間がありました。
先に前菜が出てきてからが長く、待ちきれずに前菜に手を付けます。
バイ貝、さつまいも、枝豆、なす、じゃこピーマン、半熟卵。
この前菜の盛りの美しさだけで元を取った気になります。
この中でじゃこピーマンはかなり濃い味付けでしたが、安っぽさがないのはさすが。ていうか、早くごはんくれー。
先にごはんをお願いしようかとも思いましたが、定食はプチコース的な構成を意識しておられると思っているので、耐えます。
しかし、こっからが結構長かった。
やっと来た天ぷらは えび、赤ピーマン、なすと来て、はも! 稚鮎! そてトウモロコシのかき揚げ。
鱧とと稚鮎はどっちもトップクラスに好きな天ぷらダネです。
それらのアジは言うにも及ばずでしたが、伏兵がトウモロコシのかき揚げ。
うまい!
何という自然な甘さ。これは絶品。
いやー6月も堪能させていただきました。
2022/09/30 更新
2022/05 訪問
1周年の夜
ちょうど1周年の夜に訪問しました。
わたしの定石通り、日本酒とお造り盛り合わせからスタート。
おっと、1周年ということで「特別前菜盛り合わせ」が付くんでした。
その特別山菜盛り合わせの中で白眉は、鱧の山椒焼きと山芋のそうめんでしょうか。山芋のそうめん……どうやってつくるんだろうか。
この日のお造りはカツオ、アジ、鯛。
伊勢直送だそうです。
ちょいと目先を変えてトリッパのトマト煮込み。
京都で懐石料理店で働く前は心斎橋と北浜でイタリアンの修行もされておられたそうです。創作天ぷらはその成果ですね。
ハチノスは独特の食感もさりながら、内臓ならではの生命感を取り込んでいる感があります。トマトでハチノスを食べるのは初めての経験ですが、こちらもおいしいです。
ウニの磯辺揚げ、ツブ貝と生姜のかき揚げ 。
ウニの磯辺揚げは見た目は黒いかたまりで武骨ですが、うにの風味が閉じ込められそこに海苔による磯の風味が加わります。
ツブ貝と生姜のかき揚げはさっくりしたかき揚げにアクセントの強めの食感、生姜による清涼感も加わり、豊富なグルタミン酸も爆発し、地味な見た目を裏切る爆発力を備えています。
シーズンごとに1回は夜も訪れたいお店です。
2022/09/10 更新
2022/05 訪問
5月で1周年
店頭によると5/19で1周年だそうです。おめでとうございます。
店頭の立て看板には月替わりの定食の部分が消されており、まさかやめたのか? と思いましたが、やっていました。
今月はどんぶりです。鱧と穴子が入っていて、その代わりに前菜がないようです。
鱧と穴子、どちらも食材として大好物で、天ぷら種としてもまた絶品。
薄衣で軽やかに揚げられた野菜と、エビや穴子は華やかな棒揚げ。
鱧はなんて言うんだろう、わりませんが厚めの衣でありながらサクサクした軽い仕上がりです。
どちらも文句なしにウ・マ・イ。
以前は少し不足を感じたごはんの量も、無意識のうちにライスマネージメントしていたのか、あるいは店主の緻密な計算によりコントロールされたのか、ちょうどいい感じで食べ終わり。
でもいつもいただく前菜がないと、やっぱり少し物足りなさは感じます。
2022/07/08 更新
2022/04 訪問
4月 鯛のしそ巻き天ぷらとたけのこご飯
4月のランチはたけのこと鯛を使ったせいかお値段アップの1700円。
それにしても今年に入ってからか、月替わりの掲示が目立たないようにしたのは何でだろう……儲けが少なくあまり食べてほしくないとか?
先にたけのこご飯と前菜が出ます。
たけのこご飯は細長く切られたたけのこが炊き込まれ、細かく刻まれた柚子が散らされています。
木の芽が添えられ、季節感と彩りも抜かりなく。
柚子の香気が立ち、たけのも食感が突出しないバランスで存在感があり、だしの奥行きを感じさせつつもご飯そのもののうま味もあり、実にすばらしい。
うまい、うますぎる。早くも1700円の価値はあり。
前菜は花麩にそら豆、バイ貝、ホタルイカ、たけのこ、わかめ。
酒飲ましに来てるな、その手にはのらねえぞ、バイクで来てるんだし。
鮮度のよい海鮮を洗練された料理に仕上げています。酢味噌も典雅で抑制の効いたものです。
追っかけてきた天ぷらは海老、鯛のしそ巻き、れんこん、山菜(タラの芽?)、えーとあと2品なんだっけ、残りも山菜だったかな。
鯛のしそ巻きは揚げることで両者の味のエッジが立ち、マリアージュ(結婚)という甘美さというよりも握手のような力強さ。
ピンと伸びきった山菜は衣少なめで揚げられ、野趣を感じさせつつもアクもなくさわやかで春の草原(なぜか山ではない)を連想させます。
1700円はその内容を鑑みれば決して高くはありませんが(むしろ格安)、絶対的にはやはり高価な部類なのでお手柔らかにお願いします。
2022/04/15 更新
2022/02 訪問
2月、3月 しらすのかき揚げと春野菜の天ぷら~春咲き定食
わたしが訪れてからわずか2日で定初期入れ替えと相成りました。
いつもは月一の病院のときに寄っているのですが、なんとか時間を作って参りました。
前菜は帆立貝柱の木の芽和え、だし巻、ローストビーフなどなど。
食材だけではなく、見た目にも季節感を見事に演出しています。
ローストビーフはジューシーで、だし巻は薄味ながら雑味のないだしがほのかに。
野菜はしらすかき揚げのほか、うどやふきなど山菜のほか、この緑のものはなんだったっけ。食材は忘れていても、無茶苦茶においしかったのは覚えています。
かき揚げは1個残してごはんの上にのせ、天つゆをかけます。
うーむ天つゆが足りない。
あつかましくも「天茶にしたいので持って天つゆがほしい」とリクエストしました。
「天丼のつゆもありますけどどちらにしますか?」と帰ってきましたが、あまり濃度が高くない方がいいので天つゆをお願いします。
が、しかし、それでもまだ濃い。これ以上お店に余計な手間をかけるのも申し訳なく、お水をぶっかけました。
冷たくなってしまいましたが、それでもうまあああい!
そしてもう後日もう1度いただきました。
基本的な構成は同じでも、帆立貝柱の木の芽和えがホタルイカに変わっていたり、天ぷらの山菜も変わっていたり。
変わらないのはおいしさ。
この店で食べた定食では現時点でナンバー1です。
2022/06/09 更新
2022/02 訪問
やはり事前の予想どおりの天丼
2月は月替わり定食の切替が半ばでそれまでは1月の定食が継続とのことでついに天丼にチャレンジです。
天丼には「天ぷら丼」、「海老の天ぷら丼」、「特選天ぷら丼」(旬の魚が付く)があり、特選天ぷら丼を選択。
旬の魚は太刀魚とサワラとのことです。
ふむ、タレは天つゆ流用ではなく、別に作っているようですね(天丼の方が濃い)。
具は前述以外では海老2匹、ごぼう、カボチャ、さつまいも、ふき、大葉かな。
天ぷらの素晴らしさはあらためていうまでもありません。
が、ご飯の少なさ! 圧倒的に天ぷらが余ってしまいました。あと2杯分はいけるで。
しかし大盛りは50円アップです。
さらに天ぷらとご飯に圧倒的な存在感差があり、アンバランス。
最初に天ぷらどんぶりを食べていたら、わたしもこの店の天ぷらのすばらしさにはきづかなかったかも知れません。
ちなみに、「特選天ぷら丼」1200円に対し、「天ぷら定食」1400円。
天ぷらは同じで、ごはんおかわり可。すばらしい前菜も付きます。
「たぶんこのお店は天丼のような一品で完結する料理ではよさが充分に伝わらないと思います」と書いたのが10月、やはり予想どおりでした。
2022/04/10 更新
2022/01 訪問
1月限定 サワラの西京焼きと季節の天ぷら定食
この日は先客がひとりだけ。
店主の前に陣取って、知り合いなのかかなり気安い口調でよく喋っておられます。
まずは鰆の西京焼きが前菜やごま豆腐とともに登場。
続いてご飯と漬物。
最後に天ぷら。
あまりタイムラグなく届きます。好みでしょうが、以前のように前菜が先に出て、の方がコース感がありちょっと高級な気分になれます。
相変わらずの盛り付けの美しさ、飾り切りの冴え。そして季節感。
サワラの西京焼きはうるおいを残しつつ身がしまり、西京みその典雅な香りが漂う仕上がりで数日前に作った自分の西京焼きとはレベルが違います(当たり前だ)。
そのほかはこんにゃく、ふきなど。
高野豆腐が艶やかで滑らかでごまの風味をしっかり感じ押させつつさっぱりしています。
天ぷらの出来もすばらしいのですが、この前菜も高級感がありかなりの贅沢な気分を感じさせてくれるのが魅力です。
天ぷらの出来はいつもすばらしいのですが、このときはネタは変わったものはなかったと思います。
ごはんはいつもの粒感の強いパサついた米ですが、なんだか今回は美味しく感じました。味覚が開拓されてきているのかも知れません。
では、また来月。
2022/05/18 更新
2021/12 訪問
夜に味わう創作天ぷら
初めての夜です。
利休梅と刺身3種盛りからスタート。
日本酒はワイングラスでの提供です。
そして前菜が出ます。
にしん、水菜、銀杏。紅葉もあしらい、あいかわらず季節感の演出に抜かりありません。
刺身の3種盛りは内容はもちろん値段も日によって変わるようです。
この日はチヌ、アジ、トロで1500円。
まず目で楽しませる美しい盛り付け。
ターコイズブルー? のクールな色の皿に浮かび和的な彩りを立体感をもって表現されています。お得意の飾り切りも目を楽しませてくれますね。
味は交野でなぜ? と思うほどの鮮度と味。
天然魚の南蛮漬け。
切り落としやアニキを始末する料理なんでしょうね、値段は安めです。
甘酢に漬けられた白身魚はサクッサクッと食感で、新鮮なネギの彩りがそのまま香りになったような澄みやかさ。
味をリセットするのに効果的でしょうね。したがってわたしの順序は誤りです。
さてメインの天ぷらですが、こちらでは一般的な和食の天ぷらとは別にイタリアンテイストの「創作天ぷら」も提供しています。
この店を開業される前は祇園の懐石料理店にいたそうですが、その前はイタリアンだったそうでその経験を生かしておられるようです。
「おまかせ天ぷら盛り合わせ」、「野菜の天ぷら盛り合わせ」には創作天ぷらは出ないようで、「創作天ぷら盛り合わせ」を注文しました。
出てきたものですが、詳細は忘れてしまったので、写真を参考にお願いしますm(_ _)m。
ただ、味は和伊折衷の洒脱さとみやびさの同居した見事なものでした。
また、それとは別に単品でキスと穴子も注文しています。
スタンダードな天ぷらの素晴らしさはもう語る要もないですね。
途中、「メニューに載せていない日本酒ありますか?」と聞いて2本出てきました。
1本は十四代、もう一本は……だめだ忘れた。
十四代は かつて行きつけだった店に適正価格でバンバン入れている店があったのでとうていプレミア価格で呑む気にはなれずもう一つの方を選びました。
〆はかき揚げ茶漬け。まあ天茶です。
こちらもかき揚げの内容は一定ではないそうで、このときはしらす入りのかき揚げ。
うま味のあるだしに、しらす入りのかき揚げも旬の風味をのせつつ溶け出した油がご飯とだしに香味を与えます。添えられた梅肉に心身をシャキッと覚醒させる効果もあり。
抑制していたつもりでしたが、7000円超でした。わたしの身の丈からすれば高い目ですが、それだけの満足度はあります。
惚れた弱みというやつかも知れません。
2022/03/23 更新
2021/12 訪問
12月限定 海老芋のカニあんかけとふぐの天ぷら定食
12月は1500円といい具合の値段に戻ってくれました。
今までは前菜を食べ進むうちに天ぷら屋そのほかが運ばれてくることが多かったのですが、今回は間断なく全品がテーブルに揃います。
天ぷらはしいたけ、れんこん、赤ピーマン、大葉にふぐ二匹。
ふぐが入っているとそれだけで高級感がぐっと上がります。
海老芋のカニあんかけ。
海老芋というのは外観から付けられた名前だそうですが、なんだか味も海老っぽいような。かにのあんのせいでそう錯覚しているのだろうか?
ゆずの香りがすばらしく、なんだか癒やされる風に感じました。
問題はごはんです。
前みたいに割れてはいないのですが、パサついていないのに粘りが強すぎる変な仕上がり。
どうもごはんにはムラがあるみたいですね。
次回は新年1月ということで、どんな旬が盛り込まれるか楽しみです。
2022/04/13 更新
2021/11 訪問
11月限定 お造り定食
11月はお造りが付いて2200円!
高い、パスして天丼にしようか、それとも天ぷら定食……と迷いましたが、この店がどんな魚を仕入れるのか確認したくもあり、清水の舞台から飛び降りました。
12時半頃来店するとカウンターは満席。かろうじて空いていた一番奥のカウンター席に案内されました。
その奥にはひとつだけテーブル席があり、うるさいおばさん連中が占拠しています。
お客さんが多いからか時間がかかっているもよう。
少し遅れてきた隣の2人組の天ぷら定食が先に出ています。
約30分でようやく到着。
相変わらず季節感抜群の前菜です。
なす、水菜、銀杏、小芋、酢大根、助子の生姜煮。
葉っぱで秋を演出し、さらに酢大根は菊の飾り切り……。赤い花弁まで付いています。
何やら隕石のような見た目に網がかかった食べ物があったので聞くと助子の生姜煮とのこと。どうしたらこんな風に仕上がるんだ?
お造りはブリとかつおのたたきで、脂ののりよく、鮮度はまだ生命感を感じさせるハリがあります。
そしてここにはにんじんを使った蝶の飾り切り。これはちょっと季節が違うような気がしますね。
しかし味は、最近食べたことのないレベルのお造りで、思わず目をくるくる。目が泳ぐように、蝶のように宙を舞います。
天ぷらはエビ、さつまいも、大葉、舞茸、カボチャ、ナス。
舞茸やナスは夏が旬とは言え、この天ぷらはちょっと季節感が弱いですね。
ただ天ぷらそのものは相変わらず抜群です。
味噌汁はしめじ(だったかな?)の赤だし。山椒の香りが印象的です。
お造りは期待以上です。
が、ランチに2200円はさすがに高い。ほかのランチメニューと比べても高すぎる。個人的には1500円ぐらいまでに納めてほしいところです。
正直、限定のお得感は下がっているような……・
あと、このお店は天ぷら屋によくある天カスプレゼントがないと言うことに今回初めて気づきました。
2021/11/27 更新
2021/10 訪問
天高く馬肥ゆる秋 秋の定食も高かった
今月の限定「秋の定食」をSNSで見ていたので注文したところ、改めて値段を確認して動揺しました。
1800円!
高え!
しかしもう後戻りはできない。
最初の前菜は実に豪華でこいつが高額の理由でしょう。
品数の多さ。本物の葉をあしらったり散らしたりした盛り付けの美しさ。
鱧の南蛮漬け、水菜のおひたし、いかと里いもの煮物、にしんの酢漬け、なすのそぼろ、子持ちししゃも、カボチャ、あともう一品。
目でも舌でも季節を感じさせてくれます。
炊き込みごはんは具はしめじと油揚げだけかな? 茶色の世界に細かく刻んだ水菜? が青味を加えています。
味付けはいいのだけど、ちょいごはんがゆるい。前回といい、どうもご飯を炊くのがうまくない疑惑……。
天ぷらはさつまいもとなす、エビ、かます。
厨房に張り出されている食材をみて、「かますの天ぷらが食べたい……」と思っていたのでこれはうれしい。
相変わらず、野菜は薄衣、エビは花揚げなど食材によって揚げ方を変えているのはさすがで、普通はうま味を引き出すところが、ここの天ぷらはさらに美味しさを加えています。
茶わん蒸しは三つ葉としいたけ、エビ、ぎんなんなど。
やさしいだしとなめらかな生地はほっこりさせてくれます。
たぶんこのお店は天丼のような一品で完結する料理ではよさが充分に伝わらないと思います(気が剥いたら食べてみるつもりはありますけど)。
2021/10/23 更新
2021/09 訪問
9月の天ぷら定食 たまたまだと思いたい
候補の店がことごとく緊急事態宣言のせいで閉まっておりふたたび訪れました。
9月の限定メニューは「鱧と舞茸の天丼」1500円。
天丼は赤だしと味噌汁しか付かず、この店を堪能するなら前菜も付く定食の方がよいと1日目でほぼ確信しました。
よって天ぷら定食1400円です。
そんなわたしの思惑とは裏腹に、奥の方の席で2人のご婦人がどんぶりを食べています。
まず、ごはんと漬け物、岩塩、お惣菜が運ばれてきました。
お惣菜はナスのそぼろ、里いもといかの煮物、ハマチの南蛮漬け。
いずれも上品で繊細な味付けです。
里いもをふたつに切って段違いにして立てるのは盛り付け的にも食べやすさもグッド。
ハマチは酢の酸味が脂っぽさを昇華しているように思えます。
そうこうしているうちに、天ぷらと天つゆが届きました。
天ぷらはさつまいも、かぼちゃ、おくら、れんこん、ピーマン、ナス、大葉、鱧、いわし、エビ2本。
白く揚げられた天ぷらは cool&heal なお店の雰囲気にぴったり。
巧みに揚げられた天ぷらをあるものは天つゆで、あるものは岩塩で楽しみます。
汁物は鱧のお吸い物。かきたまにしてあります。
うーん、ぜいたく。
ひとつ残念だったのは、ごはんが美味しくなかったこと。
米が割れ気味です。おかわり自由ですが、お椀いっぱいのごはんも食べるのが苦痛でした。
次回来た時は「やっぱりたまたまだったんだ」と思わせてほしいですね。
2021/10/29 更新
2021/08 訪問
上質な時間 鱧天ぷらのそうめん定食
"一番"を狙っていたのにあっさり先を越されてちょっと保留にしていたお店です。
場所は以前レビューした<パンダ>などがある通りになります。途中の交差点を曲がればこれもしてやられた<美香飯店>。そこを抜ければ<丸助寿し>と個人的に要チェックな店が揃っています。
外観、急ごしらえな風のテイクアウト窓口が見えます。
店外の立て看板に「8月限定メニュー 鱧天ぷらのそうめん定食 \1300」というメニューが見え、これに決定。
細長い店内でものがほとんど置いていません。テーブルの上も敷紙と箸とメニュー立て、それに仕切り板とシンプル。簡素で、ひのきが使われていることもあって涼やかかつ癒やしのムードのある空間作りです。
まず横から天ぷら以外が来て、天ぷらはカウンター越しに来ました。
一目して盛り付け、彩り、器とそれぞれに美しさがあることに惹かれます。
定食とは銘打ってはいるものの、どことなくコースをもしているような、そうめんが挟まるせいでしょうか。
まずは先付けから……。
冬瓜はサクッとした歯ごたえで、ゆずの香りもある爽やかさ。
なすは煮びたしかな。しっかりしたうま味を内包しています。
魚の南蛮漬け。嫌みのない酢の加減がよく、これまた夏らしい。
そうめん。
茶色のめんつゆに漂白したように白いそうめんが浮かんでいます。そこにミニトマトの赤。鮮やかなコントラストもさることながら、毬のように丸く整えられた形もきれいで、背後の緑のきゅうり、赤茶色のみょうがも針切りにされていて、ひとつの風景のような姿を見せています。
なんだかこの姿を崩すのが惜しい気がします。いや、実際食べながら罪悪感を感じていました。
涼気の中にみょうがの香気が印象的です。
天ぷらですが、天つゆがないのでこれはそうめんつゆにひたして食べるのが正しいのでしょうね。
鱧2、なす、赤ピーマン、エビ、大葉。食材に合わせて衣の付き方が違いますね。
ハモは厚めの衣で、さっき「そうめんを漂白されたよう」と言いましたがこちらは汚れのない雪のような白さ。
ナスや赤ピーマンは薄衣で、エビはざくざくとした衣の花揚げ、大葉もそれに近い衣の付き方です。
とくに印象に残ったのがハモとエビです。
ハモは裏側が軽く炙られ香ばしさもあり、エビは(食材そのもののよさもあるでしょうが)初めて経験するようなもう一段深いうまみが伝わってきました。
ごはんは悪くはないのですが、ほかの料理に比べればちょっと落ちます。
しかし漬け物といただく締めのごはんはしめやかです。
店内の空間作りから料理はもちろん、すべてにおいて配慮された演出がありそれらはトータルで深い満足感を与えてくれます。
なんでも店主さんは血縁者にも飲食の方が多く、ご本人も和食やイタリアンの店で修行されたそう。器も友人の陶芸家のものだそうです。
さて、点数ドン。
2021/09/30 更新
冬瓜の海老そぼろあんかけ …… もともと納涼感のある冬瓜が冷やされて涼しさを届けます
天然のお造り2種 …… マグロとサワラ
季節の逸品盛り合わせ …… さつまいも、なし、かぼちゃ、白身魚の付け焼き、あとはイチジクのごまあえ
季節の天ぷら盛り合わせ …… 魚が2種(サワラとカマス)
デザート …… 梨と種なし巨峰
今月はなぜか月の中盤まで先月と同じで後半にお店の盆休みが入ったためわずか1週間程度しかチャンスがありませんでした。