3回
2019/12 訪問
山海の産物にひと手間かけた料理で楽しませてくれます♪(* ̄∀ ̄)
12月の或る日の事・・・ 灘の某酒造メーカーのCEOから「いやぁ~広島に行くのを楽しみにしていたんだけど年末は忙しくて無理だわ。代わりに△△部長を行かせるからよろしく♪」というまたも自分勝手なメールが!(゚Д゚;)
あんたの為に下見したんじゃろうがい!(`皿´;)ノ まぁ酒造会社はこれから一年で一番忙しい時期だから仕方ないね・・・(´・ω・`)
しかし・・〇〇CEOならともかく△△部長をちそう そったくいとへ連れて行くのは10年早いような気もする( ̄ー ̄)
というわけで・・・ △△部長にはひろしま丸かじり 中ちゃん、女子寮別館の庶民派満喫コースをセッティングしたら「ひ、広島って最高ですね!また来たいですぅ~。゚(゚´Д`゚)゚。」と涙を流して喜んで帰りましたわ。
いい事をすると気持ちがいいね♪(* ̄∀ ̄)♡グフ
とは言え・・・ ちそう そったくいとに再訪する気満々だったので若干モヤモヤした気持ちもある。
一番上の15000円コースも味わってみたかったしね。 先月株で儲けて臨時収入もあったことだし日時を改めて結局一人で行くことにした(* ̄∀ ̄)グフ
サケサケで時間調整したあと店に向かう。平和大通りのイリュミネーションが綺麗だね。
7時ちょうどに入店。カウンターに陣取りまずは瓶ビールの喉を潤す。
美人女将は本日は着物姿ではありませんな。ちと残念(´・ω・`) コースなので黙っていても料理は出てくる。10品で15000円のコース。
①富山産の香箱蟹。越前ではなく越中のほうですな。内子が美味ですわぁ。外子も食べ易くほぐしてある。それにしても最初っから思いっ切り日本酒が合いそうな料理ではないか。ビールがまだ半分残っているが今すぐ燗酒に切り替えたい気分だ。
②愛媛伊予灘の鱧、備長炭炙り。炭火焼きならではの香ばしさ。相変わらず銀杏がウマい。
③焼き白子(佐渡島)クチコ添え。ポン酢や塩を適度に付けながら食べる。ウマイに決まっとるやろ~(;´Д`A
クチコは自家製だそうですが塩分控えめで甘みを感じる優しい味わい。乾ききっていないところが却っていいですな。
④福岡産の天然黒鮑煮。肝ソースにトッピングされた四万十川の青海苔の香りが素晴らしい。鮑はもちろん美味しいですがむしろこの青海苔が衝撃的。
⑤京都産の蕪の擦り流し。優しい味です。
⑥刺身。ヒラメ、アジ、大間マグロの赤身漬け、中トロ、金目鯛などが順次提供されます。同時に供される自家製アンキモ(余市産)、白子ポン酢もウマい。
鮟肝に奈良漬けが添えられてあるのが面白い。こりゃ斬新!(゚∀゚;) ロックフィッシュの奈良漬けサンドを思い出します。白子は前日採取の本日入荷品だとか。そりゃ新鮮だわね(* ̄∀ ̄)
⑦焼き白甘鯛。日頃出くわさないモノが当たり前のようにポンポンでてくるね。
⑧富田林の海老芋。富田林は大阪近郊にしては確かに農地が多いけどね。簾は有名だけど海老芋の産地だったんだね。知らんかった(´・ω・`)
⑨仙台牛のローストビーフ。こりゃ前回と一緒やね。安定のウマさ。
⑩トリュフご飯。相変わらず香りが素晴らしいね。2杯目はウニご飯で。
デザートはご立派な柿。
ビール1本、日本酒は熱燗で4本(亀齢、写楽、日高見、天寶一)
合計で25100円!? 日本酒はオール純米酒でそこまで高級な酒ではなかったんですけどね。謎の会計。(´・ω・`)
料理はいわゆるブランド食材を惜しげも無く使っている点に特徴がある。
最近はインバウンドの影響でマグロを中心にいいモノの争奪戦が凄まじく仕入れ価格が爆発的に上昇しているという。正直この価格でもしんどいそうだ。有名寿司屋のバブル化も止む負えない面もあるとか。
いずれにせよアホみたいに酒を飲まなければ京師の名割烹に引けを取らない珍膳佳膳を良心的な価格で楽しめる山陽路の名店です。会計は未だに謎ですけどね。( ̄― ̄)ニヤリ
2023/12/08 更新
2019/10 訪問
工夫を凝らした美肴珍膳の数々 確かに美味しいね♪(* ̄∀ ̄)
或る日の事・・ 灘の某酒造メーカーのCEOが「いが餅さん、今度広島に泊まるんで一緒に飲もうよ。ど~せ暇なんでしょ!では委細よろしく♪」という若干傷つくメールが!( ̄▽ ̄;)
ど~せ暇なんでしょって・・ 当たってるけど・・( ̄▽ ̄;)
要するにどこか「ええ店」セッティングしろってことですな・・・ (´・ω・`)
しかし私はセレブリティな方々の舌を満足させるような店は詳しくないのよねぇ・・(´・ω・`)
立ち飲み専門レビュアーなんでね♪(* ̄∀ ̄)グフ
広島市内で日本料理といえばまず白鷹あたりが無難ですが、さてどうしたものか。
ミシュラン三ツ星の季節料理 なかしまは名店ですが誰もが知り過ぎているので紹介時の痛快さに欠ける。 最近評判のちそう そったくいとが未訪ながら面白そうだ。
しかし本番でいきなり未訪の店に行くのも外れた時が怖い・・
取りあえず下見も兼ねて行ってみることにした(* ̄∀ ̄)
というわけで・・ 某月某日広島市内に所用があったのを幸い私にしては珍しく電話予約して一人で覗きに来たのであります。
1,5万、1.3万、1.0万の3コースがあるとのことですが1万円のコースで。
一般的に価格差は高級ネタを使用するかどうかなので材料的に劣る一番下のコースでこそ料理人の味付け創作の妙が楽しめるとも言えます。
読者の95%以上を占める庶民レビュアー諸氏もその辺のところをむしろ知りたいでしょうしね(* ̄∀ ̄)グフ
それにこのような人気店は早晩コースの相場が上って来るのが避けられない運命にある。今のうちにという助平心が根底にあるのは言うまでもない( ̄ー ̄)ニヤリ
6時からの予約で5分前に到着。
外観は新しさを感じさせながらも静穏でシブい面構え。 名店の薫りが漂っておりますな。
カウンターはすでに半分くらいのお客さんが座っています。
大将と2人のお弟子さんは仕込の真っ最中。女将が順次客に挨拶をして廻ります。
一皿目が出てくる前にビールを注文。生ビールは置いていない。
瓶はキリン、アサヒ、サントリーの3銘柄。サッポロ派の私としては少々残念ですが広島ではままあることです。
クラッシックラガーを重富風の3度注ぎにして楽しみます(* ̄∀ ̄)
入店10分後くらいに一品目が提供されます。
一皿目は金沢産の蓮根を使った真薯。2年寝かした羅臼の昆布を使った餡がかけられています。昆布ですがかなりしっかりした味ですね。
ちなみに私以外はほとんど1万5000円のコースだったのでしょう。一品目に赤雲丹が出ていました。この辺の違いも見ていると面白い。
2皿目は山口県産の雄の渡り蟹。今風のレモンキャビア添え。この料理はどのコースも共通のようです。
ほぐして表面積が多くなった身にポン酢が絡みついて美味ですな。添えられたキュウリの味付けが薄めなのでポン酢との相性もよくこれもいい肴になります。
こりゃどうみても日本酒に合うラインナップですね。という訳で日本酒にスイッチ。
日本酒のリストを拝見して黒龍のひやおろし。黒龍は純米吟醸よりも吟醸のほうが美味しいですがちゃんと分かってますな( ̄ー ̄)ニヤリ
3皿目は走りと名残りの三種盛り。北海道産のサンマを軽くスモークしたものと2種類のハモ。
ハモは山椒煮と白焼き。サンマの塩気が絶妙です。山椒煮はもう少し山椒が効いたものが好みですが素材ファーストということなのでしょう。白焼きは文句の無い美味しさ。もう一切れくれ(゚∀゚;)
ちなみに添えられてある2個の銀杏が実に美味。ある意味メインの魚以上にウマい。この10年くらいに食べた銀杏で一番美味しいかもしれない。
「魚も美味しいですがそれ以上にこの銀杏がいいですね」と思わずつぶやくと「もの凄く美味しいですよね。私もそう思います」と女将が( ̄ー ̄)ニヤリ
4皿目はワタリガニの真薯。利尻昆布をどこぞの蔵で5年間寝かせたものを使用しマグロの削り節と合わせたもの。マグロの風味が強く出ていますがこれも美味しいです。
ちなみに1万5000円のコースだと金目鯛の真薯になります( ̄ー ̄)ニヤリ
一連の流れを見ると燗酒が合いそうです。
という訳で銘柄お任せでヌル燗をオーダー
出てきたのは西条の亀齢。西条の異端児とも言うべき辛口の酒ですが実は先ほどリストを見た際にヌル燗一発目はこれとほぼ決めていた。最近は広島の酒場でも東北信仰が強く西条のまして亀齢などやや忘れ去られた感がありますがあえて亀齢を置いてあるところがニクイ。
明治時代のような精米歩合8割で加水無しの原酒。この種の酒は野武士的荒々しさが身上ですが洗練された味に仕上がっています。温めた酒を女将が小盃で口に含み温度を確認します。その姿が艶っぽい!(゚∀゚;) 戦前の酒場の燗番娘を彷彿させますな!
5皿目は・・ここからはお造りですね。最初はオコゼ、アマダイ、ハギ(カワハギ)の三種。
オコゼは29年物のポン酢で。アマダイはサスエ前田魚店の6日寝かせたものをワサビと塩で。ハギは江田島沖で採れたもの。この辺は安定の美味しさ。
ここで刺身の合間に焼き物が。5日寝かした富山産のカマスを備長炭で炙ったもの。これいいね。美味しいよ。もう一切れくれ!(゚∀゚;)2回目
続いて再びお造りに。5日寝かした駿河湾の金目鯛。これもワサビと塩で。肉厚芳醇でいいね。
10日寝かした函館のブリ。これはワサビたっぷりで醤油で。
大将曰く「10日寝かしたけどまだ若いんだよね。もうちょい寝かした方が美味しいんだけど・・」とおっしゃりましたが私的には食感も含めてこれくらいのものが丁度いい。
ちなみに食べた感じは3日寝かしくらいの瑞々しさがある。熟成しきっていないという面で「もうちょい寝かしたいんだが・・」と大将が言うのも分かるけどね。
ちなみのポン酢以上にオリジナルブレンドの醤油の味がいいね。
調理の合間に大将がまな板に除菌スプレーをたっぷり振りかけているのが見える。
この種の作業は割烹でも見える店と隠す店があるがこの店は色んな意味でオープンですな。
雑然としたところは好みが分かれるでしょうが割烹は臨場感も含めて味の内なので個人的には好きです。
6皿目は山形のオバコサワラ。オバケサワラじゃないよ( ̄ー ̄)ニヤリ
山形のサワラはこの10年くらいで人気急上昇だそうですが大将曰く「瀬戸内のモノとは全くモノが違う。オバコとは生娘のことです。脂のノリが違う」とのこと。
身のしっとり感、脂、確かにウマい。
ちなみに1万5000円コースはノドグロの焼物です。
う~む、これは酒が進みますな。ヌル燗2本目もお任せで。
出て来たのは青森田酒の特別純米。田酒を燗で持ってくるのがニクイですな。純米を燗にするのが一番美味しいですからね。
7皿目は愛媛の里芋とどこぞの舞茸。これにイリコ、昆布、果ては舞茸の出汁までミックスした複合的な出汁。
非常に濃厚な味です。
昆布の有名なお店なので上品な味付けの店かと思っていましたが味は総じて濃厚でしっかりしています。
酒飲みが喜びそうな料理のラインナップで文字通り酒がすすみます。
8皿目は仙台牛のA5・12等級のローストビーフ。
霜降り度は12段階で評価しますが8以上がA5。つまり12はA5の最上級です。当然ですが雌の未経産。
ちなみにこの牛が最後に食べた藁でスモークしたものだそうです。凝ってますねぇ(´・ω・`)ホンマカイナ
うん、これも美味しいですよ。
それにしてもキプロスの岩塩がウマいですな。
塩を舐めながら酒をチビチビやるのは古来よくある話ですが岩塩の結晶を摘まんでかじりながらヌル燗の盃を舐めるのも中々乙なものです。 血圧が・・(;´Д`A
〆は一人分ずつ土鍋で炊いたご飯に新物のイクラとトリュフをトッピング。
トリュフの薫りが素晴らしいね。イクラの味付けも絶妙です。
2杯目は卵かけご飯に。こりゃ実に美味(゚∀゚;)
最後に白胡麻のプリン。これも濃厚で美味しい。甘みも丁度いい。
合計で税込16900円。
酒を飲む人は結局これくらいの値段になってしまいますね。中々楽しい2時間15分でしたよ。
海内の美酒美肴、秋津島の珍膳とも言うべきですが一番印象に残っているのは錦繍の美衣、清風流れる如き美人女将の笑顔であることは言うまでもない( ̄ー ̄)ニヤリ
2019/10/26 更新
知人がどうしても行ってみたいと宣うので数年ぶりに予約して伺いました。初訪時は13000円のコース、前回は15000円のコースを楽しみましたが現在は22000円のコース一本になっているようでございます。
この間の物価の上昇は言うに及ばず店自体も県代表クラスの人気店になっておりますので相応の店が相応の相場になってきたと言うべきなのでしょう。
本日は時節柄松茸ふんだんのコースだったようでございます。こりゃラッキー♪(* ̄∀ ̄)
①庄原の朝獲れ松茸と茨城の5年もののハマグリのお椀。まことにもって贅沢の極みでございますな。出汁は羅臼昆布、水は竹原の軟水だそうな。松茸と出汁の超濃厚な味と香りがいきなりガツンと来ます!ハマグリもデカいですねぇ~(゚∀゚;)
②コノワタ醤油で焼いた江田島のマナガツオ。自家製からすみをたっぷり振りかけて。美味しいに決まってますよね。
③愛媛の本ミルガイ、瀬戸内の海水で作ったジュレで食べる。味が物足らなければ土佐酢で味変も可。
④吸物。静岡のエボダイ、再び朝獲れ松茸。出汁は利尻昆布。味付けは特にせずエボダイから滲み出す塩味のみ。じわじわウマし。
⑤お造り連発。ポン酢、醤油、岩塩で以下のモノを。
江田島のオコゼ(2日寝かせ)、江田島のアオリイカ(あおり運転ではない♪(* ̄∀ ̄)6日寝かせ)、サスエ前田の桜海老を主食としていたであろう(店主推測)カツオ。函館のブリ(17日寝かせ)サスエ前田のアジ、これは生姜&ワサビで。
さすがに17日寝かせは店主も出しながら興奮気味!(* ̄∀ ̄)
追加で予定に無かった即興で作ったカツオのたたき、ポン酢ジャブジャブで。ウマそうに食っていたら「あんた足らなそうだからサービス」といってもう一枚くれたww
⑥沼本コレクションから高森和牛(31ヶ月)ラム芯に近いところのローストビーフ。じゃが芋でそだてた牛だとか。いい色ですねぇ~
⑦大野のサワラの炙り、カラシ麦味噌で。花穂紫蘇たっぷり。
⑧牛すね肉と金沢の伝助大根。真昆布&4種類の出汁で味付け。今日の料理でこれが一番美味しかった!
⑨朝獲れ松茸の玉子丼。庄原松茸の3品目。惜しげも無く松茸を放り込んだ贅沢極まる玉子丼です。
⑩デザート、牛皮と小豆の和タルト。
酒はビールの後に七田と鍋島。合間に女将が煎茶を賣茶流で供してくれます。賣茶流の家元とは飲み友なのですが女将が気を遣うといけないので余計なことは言いません。(* ̄∀ ̄)
お腹一杯になりますね。相変わらず味付けは秀逸です。常連、一見を問わず丁寧に料理、材料の説明をしてくれるのはありがたいですね。値段は上がりましたが以前にも増して好材料を惜しげも無く使用しているのでむしろ割安にすら感じます。
料理22000円、ビール小瓶600円、日本酒1200円×2で合計25000円の明瞭会計。前回は15000円のコースなのに会計が25000円という謎の会計だったので(苦笑)今回の方が印象がいいです。
いずれにせよシーズン最後の松茸の日に当たったのはラッキーだったというほかありません♪(* ̄∀ ̄)