nao-sannさんのマイ★ベストレストラン 2012

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

つる幸 (北鉄金沢、金沢 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥8,000~¥9,999

2012/11訪問 2018/07/03

【再訪】全国TOP50の料亭は手軽なランチでも完璧なおもてなしでした

2012年11月
前回は椅子席のミニースでも十分に満足でしたが、2回目の訪問はお座敷のコース料理で一番お手軽な月コースを頂きました。
広くて立派なお座敷の席料はなんんとたったの500円。

お料理はどれも素晴らしかったのですが、ナカでも驚いたのは茶碗蒸しとノドグロの焼き物。
先付けの茶碗蒸しはブルーチーズに松茸とトリュフが入っていました。この組み合わせが絶妙なバランスで最高。

ノドグロの焼き物は竹皮に包まれて水引きで結わいてあります。
水引きを解くと、じっくりと焼き上げられた皮目が美しいノドグロが姿を現します。
その真ん中には大きな松茸が巻き込んであり、ノドグロの脂をたっぷり吸い込んだ松茸の香りとノドグロの旨味が見事に融合していて、たまらない美味しさ。
メインの治部煮は鴨肉ではなくなんと能登牛で拵えてある。
加賀野菜の源助大根の太いところをくりぬいて器にして有りますが、勿論この大根も柔らかくて牛肉の旨味を吸い込んでいるので美味しいだけじゃなくて、ほっとさせられる優しい味でした。
伝統の加賀料理をベースにオリジナルな趣向を凝らしてサプライズを与えてくれる河田さんのアイデアには脱帽です。
これでお酒を呑んでも1万円程度と言うのは、実にお得です。

2012年2月
【1500件目記念】全国TOP50の料亭は手軽なランチでも完璧なおもてなしでした

レストランのみ1500軒目の記念レビューは金沢の有名料亭のランチコースです。

地元の友人との会食を1ヶ月前から決めていたので事前にネットで4000円のランチコースを予約して行きましたが、予約の確認メールがご主人自ら返していただいたので驚きました。

今年の金沢は雪が多くて、当日も雪がちらつくあいにくのお天気でしたが、お店の入り口の門に着く同時に扉が開いて、中から紫の着物の仲居さんが蛇の目傘を差して門のところまで出迎えてくれました。
門から入り口までの石畳には滑り止めの筵が敷いてあって、若くて綺麗な仲居さんと相合い傘でつかの間のデート気分です。(笑)

お手軽ランチコースは座敷ではなくテーブル席になるとのことですで、雪用のブーツを脱がなくても済むテーブル席の方が便利かもしれません。
テーブル席といっても、ちゃんとした個室で他のお客さんと顔を合わせることもなく、内装や調度品も立派なものでした。

席に着くとお茶の代わりに白湯にぶぶあられを浮かべたものが出てきました。
食事の前に口をさっぱりさせるのだそうですが、雪で冷えた体も温まって食欲が湧いてきます。

ランチコースの一品目は、絵馬に見立てた八寸です。
絵馬の中心は節分に合わせて福枡に豆が主体の炊合せを詰めてあります。
手前には衣かつぎの中心にアンチョビのペーストを仕込んだものに梅の蕾を一枝あしらって、早春の気分を味わえます。

二品目は木製の四角い蒸篭で蓋の上には椿の葉が置いてあります。
蓋を取ると蟹シューマイと小さな稲荷寿司が顔を出しました。
シューマイの中には香箱蟹の身と内子がぎっしり詰まっていて、熱々のを一口で放り込んでフーフー言いながら紙知れると蟹の旨みが口いっぱいに広がって幸福感に包まれる。
小さな稲荷寿司も蒸すことで一層美味しくなって、空きっ腹に少しご飯物を入れることで、これからのお料理がより味わえるという訳です。

三品目は簾で蓋をされた重箱で、蓋の上にはヒイラギの葉が置いてあり、これも節分の演出ですね。
簾をめくると中にはお造りの盛合せが2皿入っていました。
大きな皿にはバイ貝、しめ鯖、ガス海老、マグロのヅケ、烏賊にイクラ。
小さな皿には平目の昆布締めと甘海老のラー油和え。

マグロのヅケの中にはアボガドが入っていて、ヅケの赤身との相性はぴったりでした。
甘海老にラー油という組み合わせも老舗料亭ながらも、新しい味にチャレンジしているところが楽しい。

四品目は塩鰤。脂の載った鰤を刺身ではなくあえて塩鰤にして酢味噌で食べさせるところも良い。

五品目は黄色地に椿の花をあしらった九谷焼の茶碗蒸しかと思ったら、蓋を取ったら中には銀あんの厚い層があって一寸見はスープかと思いますが、その下は加賀蓮根の蓮蒸しになっていました。
もちもちで滑らかな舌触りの蓮蒸しの中には玉手箱のように様々な具材が入っていて、正直全部はわかりませんでしたが、雲丹と白身魚が特に印象に残りました。

六品目の揚げ物は加賀野菜の天麩羅です。走りのタラの芽の香りも春めいていました。

七品目の酢の物は、海鼠卸し加賀野菜の繊切能登のもずく酢の3種類もあって、日本酒が進みます。

〆のご飯は、香箱ガニの身と内子に外子もタップリと入った蟹ご飯です。
普段な飲んだあとはご飯は食べないのですが、あまりに美味しそうなのでおかわりまでしてしまいました。
お代りはわざわざお焦げのところもよそってくれたので、香ばしい香りも楽しめます。

デザートはフルーツのコンポートかと思ったらフルーツのゼリー寄せ。甘さ控えめで酸味を効かせてあるので口がさっぱりします。
最後のお茶はなんと御抹茶落雁まで付けてくれました。

お会計をしたらおみやげにオリジナルの刺身醤油を少し小分けにしてくれましたし、食事の途中には大女将が丁寧に挨拶に来てくれたり、帰り際には板長が自ら門の外までお見送りをしてくれる。
こちらのご主人は28歳にして料理の鉄人に出場して、かの道場六三郎を破ったという経歴の持ち主です。

これで4千円なんですから、単純に品数で割り算したら1品あたり400円にしかなりません。
それがこの雰囲気とサービスの中でいただけるのですから、初めての★.5をつけました。
更に驚いたのが領収書に明細がきっちり書いてあることです。
料理はもちろんお酒の単価と本数、サービス料まで一切合切明朗会計でした。
サービス料がこんなに安くていいのかと思ったのは生まれてはじめての経験でした。


こんどは、本格的なコース料理を頂いてみたいものです。

  • 椀の中には能登牛の治部煮、源助大根釜(ランチの月)
  • 松茸をノドグロで巻いた贅沢な逸品(ランチの月)
  • 先付け(ランチの月)

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2位

料亭 金城樓 本店 (北鉄金沢、金沢、七ツ屋 / 料理旅館、日本料理、郷土料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2012/08訪問 2012/09/07

金沢の老舗料亭の宿泊プランで至高のくつろぎを

金沢では100年以上の歴史のある老舗は沢山ありますが、金城楼はその中でも比較的新しい方の創業120年の大料亭で、最近ブームになっているひがし茶屋街にも近く、宿泊もできますが客室はわずか3室のみというプラチナシートなので、とても一見さんなんか入れないだろうと思っていました。
ところが某ホテル予約サイトを見ていたら、なんと一泊二日で加賀料理の会席と朝食付で3万円というプランを見つけて、すぐに申し込んでみました。

タクシーで到着すると、涼やかな着物を召した若い仲居さんが三つ指ついてお出迎えです。
畳敷きの広い廊下を歩いて別棟のの宿泊棟に案内されついたお部屋は花の間というお部屋です。
仲居さんが「ご出発までの間、お客様のお世話をさせていただく○○と申します。」とご挨拶。
すぐにお茶とお菓子を運んでくれます。
この和菓子は吉はしというひがし茶屋街の和菓子屋さんのお菓子ですが、注文生産なので一般に市販されておらず、料亭と一部の甘味屋さんしか食べられないものだそうですが、流石に上品な甘さで評判になるだけのことはあります。

客室内の大きな檜風呂でゆったりと旅の汗を流した後は浴衣に着替えると、仲居さんがお迎えに来てくれて夕食に向かいます。
夕食の会場はつぼみの間という離れ風の座敷で、天井板は縄文杉の節目を活かした素晴らしいものです。

先ずは一献と朱塗りの盃に菊の花びらを浮かべた菊酒で乾杯。
先付けこのわたの山かけ、えびす(俗称べろべろ)、茗荷のにぎり寿司、ごりとくるみの佃煮、五郎島金時芋、枝豆と能登・加賀の名産を集めた八寸。

椀物は丸いつみれを満月に見立てた月見椀に菊の花を散らして秋の風情。

向付けは河原で紅葉狩りの風情に盛りつけた的鯛昆布締めと赤烏賊、サザエ、甘海老と今が旬のものばかり。

そしてメインは加賀料理の定番の
鴨の治部煮、輪島塗りのお椀の蓋を取ると大きく分厚い鴨の切り身がドーンと入っている。
鴨肉には小麦粉をまぶして煮てあるので旨味が逃げ出さずに閉じ込められるという和食らしくない料理です。
合鴨ではないホンモノの真鴨なので歯応えが半端じゃなく、噛みしめるとジビエ特有の香りが鼻腔に抜けるが、山葵の爽やかさが獣臭さをうまくカバーしている。
付け合せのすだれ麩と椎茸には出汁がしみていて美味い。

焼物は太刀魚の貝焼き、酢の者はバイ貝とずいきのポン酢ジュレがけ、揚げ物は胡麻豆腐の揚げ出しと続いたところで、〆は加賀野菜の雑炊です。
加賀野菜の五郎島金時芋、打木赤皮甘栗南瓜、小坂蓮根を細かく刻んであるので野菜の旨味が凝縮されています。
デザートは蓋付きのガラス鉢に入ったフルーツ盛合せと青竹に入ったマンゴーシャーベット。

翌朝は一転して10人以上はかけられそうな大きなテーブルに掘り炬燵式の座敷の松の間に案内されました。
こちらから眺める朝のお庭の風情がなんとも言えず、小鳥のさえずりが街中の料亭とは思えません。

黒塗りのお盆の上には金粉を散らした笹の葉が敷かれて、その上に牛肉のシャブシャブ風の冷菜、ズワイ蟹の酢味噌和え烏賊と赤西貝の酢の物が載っています。
少し離れてガラスの小鉢には緑色の丸い饅頭、中には海老が入っています。緑のものは冬瓜だろうと思いますがさっぱりとして爽やかです。

続いて焼きたての柳カレイの一夜干しと玉子焼き、熱々の加賀太胡瓜の蒸しもの、野菜の煮物と続いてご飯はは朝粥にしてもらいました。

朝からこれだけしっかり料理を頂くと動く気がしなくなりますが、80歳を過ぎていると思われる大女将がご挨拶に来られて楽しいお話を伺いました。

出発の際には女将、若社長、若女将が揃ってお見送りという、おもてなしに恐縮しながらタクシーに乗り込みましたが、ほぼ丸一日の間の充実したホスピタリティの高さから考えると料金以上のものが有ると思います。

  • 玄関の式台がお出迎え
  • 客室は3室だけの中から「花の間」をセレクト
  • お茶菓子は料亭専門の吉はしの上生菓子

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3位

かず味家 (湯島、上野広小路、上野御徒町 / 日本料理、居酒屋、創作料理)

5回

  • 夜の点数: 3.9

    • [ 料理・味 3.9
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2021/12訪問 2022/04/08

湯島の隠れ家割烹で鰤しゃぶで一献

湯島と言っても御徒町に近い路地の角にある割烹料理のお店です。
外観が立派なので高い店のように見えますが、実際にはお手頃な価格でコース料理と日本酒を楽しむことが出来るお店です。

昨年末に久しぶりに伺って、鰤しゃぶのコースをいただきました。
いつも感動させられる八寸とお造り見事な技は変わらないよう
揚げ物は今回は煽りイカの天ぷらで、分厚い身なのにとても柔らかくて美味しい。

鰤しゃぶは土鍋に野菜と豆腐に軽く火を通した状態で出てくるので、すぐに食べ始められるのが嬉しい。
脂の載った寒鰤を沸騰した出汁にしゃぶしゃぶしていただくと、口の中でとろけて旨味が口いっぱいに広がる。
サービスで生牡蠣も付けてくれたので、これも軽くしゃぶしゃぶしていただくとぷりぷりの身から海のミルクがじゅわっと溢れてきて旨い。
口数は少ないが、腕の確かな板さんと明るくて楽しい女将さんの絶妙なコンビで、身体だけじゃなく心の中まで温まりました。
かず味家は60歳の誕生日にレビューアー仲間が還暦パーティをやってくれた思い出の店です。
昨年の誕生日も、その思い出の場所でとお願いして鰤しゃぶのコースをいただきました。

最初は八寸でスタート。
八寸の皿には何と11品もの摘みがぎっしり隙間なく詰め込まれているので、これだけで日本酒が進みます。
中でも渡り蟹、からすみ、牡蠣の燻製などは絶品です。

続いてお造りは金目鯛、〆鯖、鰆、中とろの盛合せ。
どれも適度に熟成させた旨味があって美味い。

揚物は河豚の唐揚げ。
河豚は刺身より火を通した方が美味しいと思う。
カリッと揚がった薄い衣の下からふっくらとして弾力がある身が現れて、食感を楽しみながら味わいます。

メインの鰤しゃぶは女将さんが「野菜は先に入れてもいいか、ご自分でタイミングを見て入れますか?」と確認してくれたので、先に用意して貰うことにしました。
野菜は天然えのき、しめじ、椎茸、葱、白菜、春菊、豆腐など、しゃぶしゃぶとは思えない程のボリュームです。
メインの鰤は8kg超の大きな寒鰤を丁寧に薄切りにして15枚もあり、更に大粒の生牡蠣と鱈の白子も6個づつ。
これで2人前というから驚きです。
鰤は刺身で一切れ食べて脂の乗りを味わってから、しゃぶしゃぶで余分な脂を落としてポン酢に紅葉おろしでさっぱりといただきます。
牡蠣も生牡蠣で食べられる牡蠣なので、しゃぶしゃぶでさっと表面に火を通してレアな状態でポン酢でつるんといただきます。
白子もしゃぶしゃぶでいただいたのは初めてでしたが、白子ポン酢の出来たてなので旨いに決まっています。
かなりお腹いっぱいになったところで〆の細うどんが出てきたので満腹です。

ご主人と女将さんに店の前まで見送られてご馳走さまでした。
この店に初めて訪れた日のことは今でもはっきりと覚えています。
2012年の秋、たまたま店の前を通りかって良い雰囲気の店がオープンしたなあと思ったが、あまりに高級そうな外観だったので通り過ぎようとしたら、店頭にお品書きが置いてあったので見てみたら摘みは普通の居酒屋程度の価格帯だったので入ってみました。
広くてゆったりとした座敷に掘りごたつ式テーブルとカウンター席がありましたが、先客はまばらで大丈夫かなという印象でしたが、寡黙でシャイな板前さんが作る料理はどれも本格的な割烹料理で美味しい。
その上、着物姿の女将さんの愛想のよさで飽きることの無い接客なので、味にうるさい仲間たちを集めて何度かオフ会をやったものです。
今ではすっかり人気店になり予約もなかなか取りにくくなりましたが、1年ぶりに仲間を集めて再訪です。

今はコースのみの提供になっていますが一番お手軽な4000円コースを予約してありました。
それでも八寸だけで13品目もあり一つ一つが丁寧に仕込んであるのがよく分かります。
勿論味は申し分なしですからお酒が進みます。

新政No.6を4合瓶でもらってちびりちびりと呑みましょう。
椀物は珍しい沖しじみと海老しんじょう。しじみといっても大きくて身は赤い。普通の蜆とは別種なんだそうです。
お造りは〆鯖、真鯛、鰯、マグロ。
お造りに合わせる2本目のお酒はピンクのラベルの「うきうき」。
リンゴのような香りとすっきりとした酸のあるフレッシュな味わいで、薄濁りなのでぴりっとした微発砲の炭酸を感じます。
煮物は若竹煮にがんもどきと鯛の子の煮物を合わせてあります。若竹煮だけでもコースとしては成立するのに、更にもう一品食べたようなお得感を感じます。
揚げ物は白身魚のスライスで海苔巻きチーズを包んでカリッと揚がっていて油切れがよく美味しい。
箸休めとグラタンを挟んでさっぱりとしたポン酢ジュレかけの蛸と野菜のサラダ仕立てで口直しをしたら、刻みうどんで〆てご馳走様でした。
今回は仲間内の話が弾みすぎて四合瓶を次々に開けてしまいましたが、それでも一人8,000円ちょいの会計でしたからコスパは相変わらず良いです。


かず味家さんは友人レビューアーさん達が、ほぼ貸切で還暦祝いの宴席を設けてくれた思い出の店です。
開店した当初は当日にふらりと行っても入れる店でしたが、予約困難な店になってからは気軽に行けなくなったのですが、先日黒門町のイタリアンバルに行った帰りに立ち寄って予約を入れて置いたのです。

コースは4000円、6000円、8000円の3種類で、今回は6000円コースです。

八寸は黒塗のお盆からはみ出しそうなくらい盛り沢山で彩りも鮮やかです。
沢蟹、鴨ロース、牛蒡、冬瓜、鯛の白子と真子、海老の柚味噌、いぶりがっこの微塵切りとクリームチーズ、玉蜀黍、もろ胡、鬼灯、煮凝り、茗荷、ぜんまい、枝豆と数えたら15種類もあるので、これだけでお酒2合は呑めそうです。もちろん味も申し分ありません。

椀ものは、走りの鱧。丁寧に骨切りされているから舌触りも良く、出汁の味も美味しい。

お造りは牡丹海老、黒ムツ、真鯛、白イカ。
鮮度も良く、味の組み合わせも良い。

焼物は鮎の塩焼き。ちょっと焦がしちゃいましたとはご愛嬌。でも、皮さえ除けば美味しい鮎でした。

揚物は海老と獅子唐の天ぷら。油の切れが良く頭もパリパリと食べ尽くす事ができます。

煮物は茄子のオランダ煮と鰊の炊き合わせ。
茄子と鰊の相性の良さに店主の味のセンスの良さが伺えます。

岩牡蠣は小粒だったので、旨味はイマイチでしたが、初夏らしい一品でした。

〆は桜海老の掻き揚げうどん。うどんは北海道産の細うどんを冷たく〆た冷やしうどんで呑んだ後の〆にはぴったりでした。

日本酒は石川県の吉田蔵のU(優)という珍しいお酒を4合瓶でお願いしました。
山廃純米無濾過生原酒なのにワインのようなフルーティな日本酒でなかなか面白い日本酒を置いているものです。

美味しい料理と、ちょっと天然がかった明るい女将さんとの楽しいトークで癒された晩でした。

御徒町と湯島の間のひっそりと落ちついた雰囲気のかず味家さんは、初めて伺ったころはふらりとのぞいても入れるお店でしたが、食べログ効果でなかなか予約が取れない人気店になってしまいました。
繁盛するのはいいのですが、ご主人と女将さんの2人だけで回しているのでピーク時間帯はてんてこ舞いで、奇麗な和服の女将さんも走り回っているような有様で気の毒なくらいでした。

最近はアラカルトをやめてコースのみ4000円、6,000円、8000円にメニューを統一したので、かなり落ち着いてきました。
とはいえ、営業時間内は電話に出る暇が無いので、予約の電話は早い時間がお薦めです。

コース料理の詳細は写真を追加したので、そちらをご覧ください。

2012年10月
上野広小路から湯島に抜ける道の角に新しく割烹料理屋さんがオープンしていました。
外観からは敷居の高そうな印象を受けましたが、表にメニューが出ていたので覗いてみたら意外に手頃な価格帯です。

これはダメ元でと暖簾を掻き分けて入ってみると、大きな石のの踏み台のところで靴を脱いで座敷に上がるという本格的な割烹の雰囲気です。
店内はカウンター席と掘り炬燵式のテーブル席が4人用が3つに8人用の大テーブルが一つでトータル25人程度の手頃な席数ですがスペースは広くてゆったりとしています。

お通しは竹篭に小鉢が6個入っていて、ちょっとづつ色んな摘みが味わえるという飲兵衛の心を掴む憎い演出です。
料理は500円台の軽い摘みから、2800円の松茸と鴨のしゃぶしゃぶまでで平均価格は1000円程度とお手軽料金です。

まずは試しに刺身から。
上野~湯島界隈の居酒屋は焼鳥やもつ焼きは美味いが刺身が美味い店はほとんど無いので、あまり期待はしていなかったのですが、イイモで期待を裏切る見事な包丁さばきで、キリッとした刺身を引いてくれました。

これはちゃんと修行された板前さんだなと伺ってみると日本橋の料亭で働いておられて、この8月に独立開業されたばかりとのことでした。

それなら煮物系もと鯨スジ大根煮を試してみると、鯨のすじ肉というB久食材がとろとろになるまで煮こまれているのに大根は形が崩れることなくしっかりと歯応えもあるが味がちゃんと沁みている。
ならばと、松茸の土瓶蒸しをためしてみるときちんと出汁がとれている中に小さな松茸がおそらく一本丸ごと使ったんじゃないかと思うほどぎっしり詰まっていて松茸の香りが鼻をくすぐります・

これなら味にうるさい仲間たちも、きっと満足してくれるだろうと思い、丁度オフ会の店を物色していたところだったので、衝動買い的に予約を入れました。
この時の模様は、他のレビューアーさんたちがおいおいUPしてくださるものと思いますので、乞うご期待です。

最後にご注意しておきたいのは、独立開業して日が浅いののと板前さんが一人で料理するので、店が混み合ってくると料理の出来上がりが遅くなってきますから気の短い方にはお勧めできませんので、気の合うお仲間とおしゃべりで時間を潰せる方にお勧めいたします。

  • 八寸
  • お造り
  • 煽りイカ天ぷら

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4位

カーサ カルマ (北千住、千住大橋 / イタリアン、パスタ、ワインバー)

7回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2020/12訪問 2020/12/30

サプライズ満載の楽しいクリスマスディナーコース

食べログ仲間とのクリスマス兼誕生日ディナーは、例年北千住の人気イタリアンのカーサカルマでシェフの創意工夫に富んだコース料理をご馳走になっています。

今年はコロナ禍の中での開催とあって、店前に手洗いが設置されていて、自動的に石鹸水が出て温かいお湯で手を洗ってから入店。
検温を通過してコートを預けてテーブルに案内されると、クリスマスツリー型に畳んだナプキンと名入りのウェルカムカード。カードの裏はコースメニューとなっています。
メニューといっても流行りの謎解きのようなもので想像力を働かせて、きっとこんな料理だろうと予想しますが、悉く予想を裏切る遊び心たっぷりの割烹料理のようなビジュアルなのに、口にするとちゃんとイタリアンになっている意外性に時を忘れさせてくれました。
ワインもマダムが厳選したワインを料理に合わせてペアリングで提供して貰いました。

前菜は「信州牛と大根」。牛肉のタルタルをカナッペにして、温かい大根おろしのスープで合わせて食欲を盛り立ててくれる。

2品目は「穴子」。どう見ても煮穴子の握り寿司で、ガリまで添えてある。ふわっとした食感の身の厚い穴子の下にはシャリではなく卵黄。ガリは生姜ではなくヤーコンです。

3品目は「牡蠣フ○イ」。てっきり牡蠣フライだろうと思っていたら、パン粉を揚げて固めた上に生牡蠣とキャベツを載せてタルタルをトッピングしてある。
全体を口に入れて咀嚼すると、牡蠣フライの味になるという離れ技です。

4品目は「甘鯛、赤蕪」。蕎麦打ち用の捏鉢に米粒のような手打ちパスタ、甘鯛の鱗焼き、赤蕪を入れてあります。まるで割烹料理の〆の土鍋ご飯のようなビジュアルです。
甘鯛を切り分けてサーブされるとパリパリの甘鯛の鱗と皮の香りがパスタに合う。

5品目は「鮟鱇」。ところが出てきたのは焼き鳥のつくねそっくりのものです。鮟鱇をすり身にして微塵切りの葱と混ぜて串に巻き付けて焼いてある。
鮟肝のソースをたっぷり付けて頂きます。

7品目は「ホロホロ鳥」。ホロホロ鳥の肉を叩いてタリアテッレのラグーソースにしてある。ようやくイタリアンらしい料理が出てきました。

8品目は「平目」。平目を薄切りにして巻いて火を通して見た目はフィンガークッキーみたいです。
指で摘んで一口で食べると口がさっぱりする。

9品目は「蝦夷鹿」。メインだけあって定番のグリルですが、フレッシュマッシュルームのスライスを散らしてあって、バーナーで炙ってマッシュルームの香りを立たせて、鹿肉と一緒に食べるという趣向です。

10品目のデザートは「紅はるか」。さつま芋のアイスの上にチョコレートの円盤を置いてあり、温かいソースをかけてチョコレートを溶かしてアフォガードのようにいただきます。

もうすっかりお腹いっぱいになったと思ったら、ローソクを立てたバースデープレートが出てきました。

皆さんからお祝いしていただき、すっかり満足してご馳走様でした。
北千住の人気イタリアンのカーサカルマのSNSで秋メニューの案内があり、秋鯖と秋鮭の前菜がどんなものか食べてみたくて前日予約で再訪しました。

最初はホッキ貝と青パパイヤのサラダからスタートし、2品目の前菜に出て来たのは、皿の中央に鯖缶が一個ポツンと置いてあるだけです。
市販の缶詰かと思ったら、ラベルの製造元をみるとユーモアたっぷりの住所や電話番号が書かれている。
シェフが徹夜で作ったラベルなので、お持ち帰りは出来ないそうです。

缶を持ち上げると中から出てきたのは固めのリゾットの上に薄く筒切りした鯖の切身、一番上にはシャインマスカットとエディブルフラワーを置いた華やかな前菜でした。
リゾットにも鯖の出汁が染みて美味しい。

続いて磨いた石コロみたいな器のなかには、秋鮭をすり身にして茶巾絞りにして蒸しあげた懐石料理の椀物みたいな前菜です。
ふっくら柔らかい秋鮭のつみれ汁は旨味たっぷりで美味しい。

この後は牛タンとハコベ、ポルチーニ茸のパスタ、二宮さんの鴨というイタリアンの王道メニューが続いてお腹いっぱいです。
栗のデザートにカフェの小菓子も頂いてご馳走様でした。
マダムが選んでくれた赤ワインも美味しくて良い気分で駅まで散歩と行きましょう。
和のテイストを取り込んだイタリア料理が美味しい北千住のカーサカルマに、8月も行ってみました。
メニューに書かれているのはメインの食材だけで、どんな料理が出てくるかは分からないというミステリー仕立てです。
その内容は、
茄子、雲丹、帆立
ヤングコーン
ピオーネ
素麺?
ダイヤモンドポーク
胡廬鯛
夏蝦夷鹿
無花果、桃、パイナップル

シャンパーニュで乾杯して、出てきた「青茄子」はスライスした茄子の間に雲丹と帆立を挟んでミルフィーユ仕立てにナスタチウムの花と葉をあしらった前菜で、爽やかで食欲を盛り上げてくれます。
自家製酵母のパンは焼き立てでカリッとした皮の中はフワフワで美味しい。
「ヤングコーン」は紙箱に入っていて、蓋を開けると中にはアメリカンドッグが入っていると見せかけて、実はひげのついたヤングコーンに生ハムを巻いてセモリナ粉で揚げてある。これはサプライズとして盛り上がる。
「ピオーネ」はソーシャルディスタンスをとったシュークリームという触れ込みで、シュー皮の中に葡萄のピオーネとフォアグラが仕込んでありました。葡萄とフォアグラの組み合わせは意外だけど美味しい。
「素麺?」は、タヤリンという極細の冷製パスタに西瓜と茗荷をあしらってあるので、見た目は確かに素麺みたいです。冷製コンソメスープが素麺つゆになっていてさっぱりいただけます。
「ダイヤモンドポーク」は挽肉にしてラビオリで包んであり、生のゴーヤをワタごとペーストにしたソースをつけていただきます。
口の中はまるでゴーヤーチャンプルを食べているような味わいなのが面白い。

「胡廬鯛」は聞きなれない魚ですが、鯛ではなくイサキの仲間の大きな魚で、これを活〆にして熟成をかけて炭火で焼いてあります。
丁寧に熟成をかけてあるので、余分な水分が抜けてムチムチした弾力があり、旨味が凝縮されて実に美味しい。
イタリアンのお店で、ここまで美味しい魚が食べられるとは驚きです。
「夏蝦夷鹿」は「ジビエなのに夏とは、どういう事だろう」と思ったら、夏草をたっぷり食べて栄養満点で美味しくなるのだそうです。
絶妙の焼き加減で柔らかくて美味しいです。

ドルチェにカフェ、小菓子といただいたら、お腹いっぱいで苦しいくらいになりました。

どの料理も遊び心があってゲストを飽きさせない工夫が施してあり、見た目だけではなく味の組み合わせも考えているところが感心させられました。

シーズンごとに訪れたいお店です。
北千住の人気イタリアンのカーサカルマのSNSでコロナ自粛も解除されたので、ディナーも再開したという情報を見て早速予約を入れたら、「今は良い魚が用意できないのでもう一週間後に来てください。」との事。

約束通り一週間後に訪問すると、店内にはビニールカーテンをテーブルの間に張り巡らせ、カウンターにはアクリル板を設置してウイルス対策は万全です。

先ずはお手洗いで手を洗ってから着席して、再開を祝してシャンパーニュで乾杯。

「シェフが厳選した季節の食材をふんだんに使ったおすすめコース」6500円を前菜① 前菜② お魚料理 手打ちパスタ リゾット 
                   メインディッシュ 自家製天然酵母パン ドルチェ カフェ 

前菜の1品目はブーケサラダ。
野菜やハーブを花束のように束ねて花びらと一緒にいただきます。
パンは自家製のデコポンの酵母のパン。
柑橘系の香りがして美味しい。

前菜の2品目は握り寿司に見立てた能登の七尾産のアオリイカの炙り、シャリの代わりに焼き茄子。トッピングは白バルサミコに和出汁のジュレ

魚料理は和歌山湯浅漁港の真鯛を神経抜きして10日間熟成させた炭火焼き。実は1週間待って貰ったのは、この熟成を待っていたためとの事です。
確かに熟成の甲斐あって旨味が半端なく美味しい。
火の入れ方も分厚い身の中心までしっかり焼けているのにふっくらとしている。

パスタは七尾湾の蛸のミンチのタリオーニ。
細かく刻んだ蛸の旨味と実山椒の爽やかな香りが効いている。

リゾットはコーンのリゾットにフォアグラのソテー載せ。
フォアグラとリゾットを一緒に口に入れると悶絶ものの美味しさです。

肉料理は南信州牛もも肉にシェリービネガーフォンドボーのソース。
低温調理で火を通し軽く炭火焼して仕上げているので柔らかくて香ばしく美味しい。

デザートは全粒粉のトルタ、チェリーポート酒コンポート、自家製ヨーグルトムースにアマゾンカカオを削って振りかけるパフォーマンスです。

ワインはマダムにお任せで選んでもらったビオのサンセールをボトルでいただきましたが、この料理にぴったりのセレクトでした。
クリスマスが誕生日というのは、忘れられないというメリットと誕生日とクリスマスのプレゼントを一度にまとられてしまうというデメリットがあり、得をしているのか損をしているのかよく分からないという人生を送っています。

最近はほぼ毎年、食べ友さんと北千住のカーサカルマでお祝いをしてもらうのが恒例となっていて、今年もクリスマスディナーコース(12000円)をいただきました。
お店は改装して一層明るくてゆったりとした感じになりました。

「函館産鮟鱇の煮凝りに黒トリュフ」。鮟鱇の身と煮凝りのゼリーの上に目の前で黒トリュフを削って皿からこぼれるほどの大サービスです。グラスのシャンパーニュで乾杯してスタート。
パンは自家製のあまおう酵母パン。ほんのりとイチゴの香りがする美味しいパンでした。
アミューズ3品は小石を敷き詰めたプレートに紅葉の葉を彩にして、生牡蠣、スティックブロッコリー、じゃが芋と生ハムのお団子みたいなのが取り揃えてあります。
牡蠣はカリカリの台の上に置いて上から柑橘のゼリーシートをかけてあるという手の込みようで美味しい。
「茨城県産ホロホロ鳥の焼き鳥」。藁をリースのように丸めた中に巣ごもりのように串焼きが置いてある。もも肉はジューシーで旨味たっぷり。胸肉はつみれにしてレバーペーストを味噌のように塗ってあるので見かけは和風ですが、味わいはしっかりイタリアンです。

「沖縄産車海老のファゴッティーニ」。巨大なラビオリのようなパスタに野菜のソースが合わせてある。
ナイフを入れたとたんに中からオレンジ色の海老のビスクが流れ出して、これをつけていただくと美味しい。さらに野菜のソースと混さると一層鰺に深みが増して絶品でした。

「松戸産赤かぶの全粒粉タリアテッレ」。赤かぶを焼いて摩り下ろしたソースを幅広のタリアテッレに絡ませていただきます。皿の上には生の赤かぶの摩り下ろしにキャビアがトッピングされているので、時折摘まんで味の変化を楽しみます。
魚料理は「長崎産クエの備長炭焼き」。カリッと焼いた皮が香ばしく、里芋のソースと合わせても美味しい。
エレゾ社の蝦夷鹿。エレゾ社というのは北海道のハンター集団で熟成肉を送ってくれるそうです。
腿肉は柔らかく芳醇な味わい、ばら肉は脂の甘味がして交互に食べると面白い。

デザートは「モンテビアンコ白トリュフ」。チョコレートで文字を書いてバースデープレートに仕立てて蝋燭を立ててくれました。蝋燭を吹き消すとモンテビアンコ(モンブラン)に白トリュフをたっぷりと削って出来上がり。

小菓子とエスプレッソで仕上げたら、すっかり遅い時間になっていました。
ワインは高級なものをオーダーしたので会計は結構な値段になったようですが、感謝してご馳走様でした。

このところ人気店や予約困難店での誕生日週間が続いていますが、大トリは北千住の小さなトラットリア カーサ カルマです。

ワインの知識が豊富で良い品揃えをしてくれるマダムと、優しい味わいの料理を作ってくれるマスターの人柄に惹かれて、今年もこちらのお店をリクエストしました。

前菜は八戸の鱈を干したものをミルクで戻してほぐした身に胡桃を混ぜたものに白子の泡をかけてキャビアをトッピング。
生鱈ではなくあえて干してからミルクで戻すという手間をかけた身が白子とキャビアと合わさると淡白なのに最強の旨味が出ています。胡桃の食感が柔らかい素材の組み合わせにアクセントとなって一層味わい深い。

「和牛舌ボリート、トマトのシート」は透明なのにトマトの味わいがするシートに牛タンの煮込みスライスを挟み込んである不思議な料理です。歯ごたえのある牛タンをジュレのようなトマトシートが優しく包み込んでほんわかとした味わいになっています。

「マンステールを詰めたラビオリ、タラバ蟹、蟹みそ出汁」は、マンステールという癖のあるウォッシュチーズをラビオリで包んで、蟹みその和風出汁で煮込んだ一品。焼いたタラバ蟹の脚の香ばしい香りとともにいただきます。

パスタは「北信州ジビエ猪のラグー、タリアテッレ」、ジビエ猪といっても豚肉よりも獣臭くないあっさりとした肉なのでいくらでも食べられる感じです。

「クリスマスを彩る畑のお野菜」その名の通り、色とりどりの温野菜のプレートです。マッシュしたサトイモを丸めてグリルした白、赤カブを煮たペースト、緑のブロッコリーに黄色い薩摩芋。

肉料理は仔牛のロースト。ラムチョップみたいに骨付きのあばら肉ですが、羊よりも小さいので柔らかくて癖がなくて美味しい。
緑のほうれん草のペーストに黄色いコンソメのソースをかけてくれたので一層美味しく感じます。

デセールは丸太の輪切りのような陶器のプレートに誕生祝のメッセージを描いてあります。こういう演出は照れ臭いけど素直に嬉しいものです。メインは栗のムースで、まったりとしながらもさっぱりとした味わいでした。

マダムのお勧めのワインをいただきながら、ゆったりとしたペースでじっくりと味わうほどに自然と笑みがこぼれるすばらしいバースデープレゼントをいただきました。


2016年12月
今年の食べ歩き仲間との誕生日ディナーは、和のテイストのイタリアンがいただけるカーサカルマをお願いした。

今回のお任せコースは
豚肩肉煮込みとサフラン風味のクワイの黒トリュフがけ。サフランで色づいたクワイがお正月が間近いことを思い出させ、トリュフともよく合いました。
鮟鱇のテリーヌ、鮟鱇のアラで取った煮凝りのような旨味たっぷりのゼリーの中に、鮟鱇の七つ道具といわれる内臓も全部入っていて食感と味の違いが楽しい。
ほうれん草とラグザーノチーズのラビオリ、昆布とあご出汁のスープは確かに出汁の味なのにイタリアンスープとしての違和感は全く無いのが不思議。
パスタは信州牛A5ランクすね肉のラグーの手打ちタリアテッレは、イタリアンの王道らしく生パスタのもちもち感にどっしりとした牛すね肉のラグーが絡んで美味しい。
今日のメインは金目鯛のトマト漬けの炭火焼き。西京漬けにヒントを得たという、金目鯛をトマトの中に漬けこんで炭火で焼いた一品はドライトマトと同じ旨味が染み込んでいてキンメダイ自体の旨味との相乗効果が素晴らしい。
これなら一尾丸ごと食べてみたいくらいでした。
デザートはバースデープレートを描いていただいて、いくつになっても嬉しいものです。
シェフとマダムの温かく心のこもったおもてなしに感謝です。


2016年2月
4年前の誕生日に魚料理を堪能させて貰ったので、今回も魚料理でとリクエストしておいてもらいました。

なんとわざわざ能登の七尾から魚を取寄せてくれていて、的鯛、こぶ鯛、ソイがありますが、どれを料理しましょうかとの嬉しい言葉です。

こぶ鯛は、あまり食べた事のない魚なので、それでお願いしました。

こぶ鯛の身を春キャベツで巻いて蒸し焼きにした料理に仕立ててくれました。
ふっくらした厚い身と薄味のソースの取り合わせもよく、キャベツの甘みが早春らしさを感じさせてくれました。

2011年12月
食べ歩き仲間が誕生祝をしてくれると言うので、先日訪れてすっかりお気に入りになったこのお店を希望しました。

料理は予め私が魚好きだということを伝えて、後はシェフにお任せしたとのことで、どんな料理を食べさせてくれるのか楽しみです。

前菜はアン肝のカルパッチョ、アン肝をキャベツで巻いてからスライスしてカルパッチョのように仕上げてあります。
周りには赤大根や紫大根が彩りよく配置されていて色の配色も見事です。
アン肝をこの大根に載せて辛口のスパークリングワインをいただくと、より一層引き立ちます。

スープはなんと、トラフグのスープ仕立て。トラフグの身をフリットに揚げてからトラフグのアラで取ったスープに浮かべて、その上にふぐ皮の細切りをトッピングしてあります。
和食でいうとトラフグの唐揚げをふぐチリの出汁でふぐ皮の刺身と一緒に食べると言う感覚の超豪華版の感覚です。
それをイタリア風に仕立てたシェフのセンスに脱帽です。

続いては牡蠣のリゾット。旬の牡蠣の旨味を吸った米は、少し芯を残したアルデンテの歯応えが抜群。
日本人にとっては米に芯を残すのは抵抗があるのだが、このリゾットはそんな抵抗を吹っ飛ばすくらいのインパクトがあります。

パスタは鶏レバーの手打ちパスタ。ここで漸く肉が一品登場して、ちょっと味を変えてきたところがニクイね。

そして〆の一品はブイヤベースのような蛤と白身魚の煮込み。魚の名前は失念してしまったが、きめ細かい白身がふっくらと柔らかくて旨い。

デザートには誕生祝いのメッセージがチョコレートで描かれていてキャンドルが立っていて、ちょっと恥ずかしいけど嬉しいものです。

全体を通して魚好きの自分のために考えて工夫していただいたことがひしひしと伝わる最高のおもてなしを受けました。
シェフとマダムの心遣いに心もお腹も満足でした。


2011年10月
北千住に小さなお店だけど美味しいイタリアンがあるという噂を聞いて連れて行ってもらいました。

北千住の駅から10分以上も歩いてようやく到着。
教えてもらわないと気付かないで通り過ぎてしまいそうな静かな雰囲気のお店でした。

店内に入ると優しそうなマダムがお出迎えしてくれ、厨房のご主人が軽く会釈してくれました。
ご夫婦だけで切り盛りしているお店らしくアットホームな雰囲気に包まれていて、ご近所名方らしいお客さんで店内はほぼ満席状態です。

コースもありましたが、黒板の季節のおすすめメニューからアラカルトでオーダーしました。

秋刀魚のコンフィは低音でゆっくり時間をかけて煮込んでいるので、骨ごと食べられて秋の香が満載です。

日本近海ミンク鯨の自家製生ハム仕立てといちじくのp盛合わせはイベリコ豚の生ハムみたいで、とても鯨肉とは思えないが、良く噛むと確かに鯨です。いちじくとの取り合わせもぴったりでした。

ジビエ系も揃っていて、鹿肉の肉団子のトマトソースのタリアテッレは、粗く刻んだ肉団子の適度な歯応えがジビエ感を感じさせます。

野菜もこだわっていて、契約農家のタケイファームの無農薬野菜のバーニャカウダは、野赴溢れるフレッシュな野菜で、中でも蕪は生でも甘味があってみずみずしい。

取って置きのおすすめの地鶏の三種盛合わせは、胸肉、もも肉、手羽先の3種類を塩焼きしたもので、とてもシンプルな料理ですが、その分地鶏の風味がストレートに味わえる一品で、美味しい焼き鳥を食べているような気分になりました。
付け合せの玉葱の丸焼きも甘くてとろけそうです。

デセールもシンプルに焼きリンゴです。付け合せの飴細工とアイスクリームと合わせて締めくくりにふさわしい。

家庭的な雰囲気だけど料理は本格的で、あくまでも地元密着型で地道にやられている良いお店でした。


  • 活〆して熟成した胡廬鯛
  • 熟成胡廬鯛のグリル
  • 西瓜ののった"素麺"タヤリン

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5位

カンブーザ (横浜、神奈川、反町 / イタリアン、ピザ、パスタ)

2回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2017/03訪問 2017/04/07

ランチタイムの短い時間で完璧なサービスをしてもらいました。

職場の仲間とカンブーザでランチ会をやろうと一か月前に予約して6人で行きました。

予約の時に2000円の前菜とパスタかピッツァのランチコースで「昼休み時間に食べ終えるように急ぎ目でお願いします。」とコメントしておいたら、事前に電話が入って「料理は早く出せるように準備しますので、お任せいただけますか?」ということなので、勿論それでお願いしました。

2階の大テーブルに案内されて「何時に出られますか?」と確認があり時刻を指定します。

すぐに前菜のプレートが出てきて、全員歓声を上げるくらいの盛り上がり。
厚切りサーモンのカルパッチョ、鰯のフリット、鴨ロースにお米のサラダの盛合せです。
どれも美味しいですが、鰯のフリットは揚げたてで生臭さも無く腹わたの苦味が爽やかです。

ピッツァは春野菜のピッツァ、マルゲリータ、キノコとチーズのピッツァの3種類を人数分に切ってくれたので仲良く一切れづつシェアして頂きました。
独特の薄い生地ともちもちの耳が美味しい。
パスタは珍しいS字型のショートパスタ。
マカロニのような食感で美味しい。

デザートにカフェを食べ終えたら、ぴったりお願いした時刻でした。
シェフとサービスの両方が、時間を意識して頑張ってくれた事がよくわかります。

料理が美味しいのは勿論、わがままな要望に完璧に応えてくれた気持ちに感謝です。
2016年4月
今年のホワイトデーは何の用意も出来なかったのでCAMBUSAのランチをご馳走することで勘弁して貰いました。
3月14日に予約を入れたら3週間後になってしまったので、ちょっと張り込んでPranzoCを4人で予約しておいたら、2階の落ち着いたテーブル席を取っておいてくれました。
いつものようにピッツアを2種類とパスタを1種類オーダーしてシェアします。
ピッツアは定番のシチリアーナと、春らしい素材のピッツア ヴェルデユーレにします。
ヴェルデユーレは春キャベツ・かき菜・トマトコンカッセ・オニオンブランシュなどの野菜とパルミジャーノに新玉葱のドレッシングのピッツア。
かき菜は菜の花みたいな野菜で苦みがあります。粗微塵切りのトマトとオニオンブランシュという小玉葱の茎を白髪葱のように細く刻んで散らしてあります。シャキシャキとした葱の食感とフレッシュトマトの爽やかさにかき菜の苦みが素晴らしいハーモニーでした。
メインの黒鯛のグリルもふっくらしていて、付け合わせの焼き野菜も美味しい。
皆さん、満足してくれたのでほっとした3週間遅れのホワイトデーでした。

2012年5月
職場の女性スタッフが産休明けで復帰したお祝を、まだ授乳中ということでアルコールは呑めないから平日お昼にCAMBUSAでランチ会をやりました。
メニューはPranzo B(¥1995)を8人で予約しておいたら、メインのピッツアとパスタはうまいことシェアできるような配分で用意してくれたので色々食べることが出来ました。
2階の大テーブルはゆったりしていて、大人数でも窮屈なこと無くのびのびと食事が出来ました。
何よりも職場のランチ会ということで昼休みの時間を意識して料理を出すタイミングを上手くコントロールしてくれるという気の利いたサービスが助かりました。

もちろん料理も申し分なしで、久しぶりに食べた中心部が薄いのにもちもちで、薪で焼いた焦げ目の香りが堪らないピッツアは最高でした。


2010年6月
森のコロちゃんさんのレビューでこの店がオープンしたことを知って、すぐに行かなきゃと思っているうちに、あっという間に超人気店になってしまってランチでも予約しないと入れない店になってしまっていたので、職場の美味しい物好き仲間に予約を入れてもらってようやく訪問することが出来ました。

4人で1575円のランチをオーダーしたところ、「4名様でしたらピッツアを2種類をシェアして、パスタは4等分すると量が少なすぎるので1種類を2人前オーダーしていただければ、お取り分けしてお持ちします。」という親切なアドバイスを頂いたのでその通りにしました。

そのうえ「本日はお仕事中ですか?でしたら料理は急ぎ気味にお出ししたほうが良いですね。」と勤め人のお昼休み時間まで配慮してくれるというサービスに一同感動物でした。

ピッツァはプリエーゼ(新たまねぎとトマト)とシチリアーナ(黒オリーブ・アンチョビ・ケッパ―)の2種類をセレクトしました。
薪窯で焼いたピッツアは直径25cmくらいと、かなり小さめのサイズで、厚さも中心部は2~3mm位の薄さという初めてお目にかかった独特な生地です。
この薄さなのにもっちりと柔らかな食感は絶妙な火の通し方で生まれているものと思われます。
厚くなっている縁取りの部分は良い感じに焦げ目が付いているので、香ばしくて焼きたてのお餅のようで和風チックな味わいになっています。
プリエーゼはトマトのフレッシュな香りと新タマネギの甘味がバランスよく爽やかな感じで、シチリアーナは黒オリーブとアンチョビの濃厚な味わいが対照的で、たっぷり入ったケッパ―も良いアクセントになっていました。

どちらもとても美味しいのですが、1枚を4等分したのをそれぞれ1切れづつしか食べられなかったので、もう1切れ食べたかったなあという物足りなさを感じつつパスタを待つことにしました。

パスタはフェデリーニで北海ミズダコと、菖蒲雪のアーリオ・オーリオにしました。
菖蒲雪というのは久野農園産のカブとのことでしたが、見た目は水菜のような野菜でした。
蛸の旨味と歯ごたえが細めのフェデリーニと合っていて面白い一品ですが、いかんせん量が少なくてやはり物足りなさを感じてしまいます。

ここのピッツアやパスタは単品ではなく、前菜やメインのお供として、ワインと一緒に頂くのが正解のようですね。

  • ピッツア ヴェルデユーレは春キャベツなどの野菜のピッツア。
  • ピッツア シチリアーナ
  • 魚介のラグーと蕪のスパゲッティ

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6位

ラシェット M (津田沼、新津田沼、京成津田沼 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2012/05訪問 2016/05/01

ついに津田沼にも大人のフレンチ&ワインバーが出来ました

津田沼は駅前に千葉工大や代ゼミがあり、駅前からバスで日大や東邦大学に行けるので学生や若者が多く、駅の近くはほとんどがチェーン店に占領されていて、ちょっと落ち着いて食事や飲みたいときには困っていました。

ところが漸く駅から徒歩数分のところに大人の雰囲気のフレンチ&ワインバーのお店がオープンしてくれました。

実は元々京成津田沼駅の近くでこじんまりとしたフレンチレストランをやっていたのですが、JR津田沼駅近くに移転開業したのが、このお店です。
外観も洒落た感じで、ドアを開けると左手がウオークインのワインセラーがあり、タイル貼りのアプローチを入って行くと、大きなカウンターが待っています。
ソファー席や、小さな個室があるようですが、メインテーブルはあくまでもカウンター席です。
カウンターといっても椅子も肘掛け付きのゆったりした椅子でカウンター幅も広いので窮屈感は全くありません。

以前のお店はコース料理のみでしたが、今回からはコースは止めてアラカルトだけにしたとのことです。
お客さんに好きな料理をシェアしてワインを飲みながら色々食べてもらいたくて、そんなシステムにしたそうです。

食前酒はグラスシャンパンもありますが、地ビールのCOEDOが前種類揃っていました。
アミューズは空豆のペーストを入れたプチシューで、ビールにもシャンパンにも合う軽いおつまみというところです。

前菜はピンチョスが3種類あるというので、その盛合せ(1280円)をお願いしました。
つぶ貝をエスカルゴっぽく仕立てたのと、マイワシのトマトマリネ小鯵のエスカベッシュの3点で、どちらも白ワインにぴったり。
グラスワインをお願いしたらという銘柄を勧められました。てっきり日本のワインだと思ったらなんと日本好きのフランス人の醸造元とのこと。
すっきりとした味で一杯730円にしては美味しい。

続いて牛の胃袋とゴルゴンゾーラのグラタン(1420円)、分厚い鉄のストウブで柔らかく煮こまれたハチノスをゴルゴンゾーラの香りが包んで、内臓臭さを感じさせません。
これにも白ワインの農民ドライ(720円)を合わせます。名前の通り辛口で、クセの強いゴルゴンゾーラにはぴったり。

口直しにオーダーした本日のスープ(720円)は、手長海老のスープでした。
海老の頭の味噌の濃厚な旨みが凝縮されていて、スープと言うよりは十分に酒の肴になる味です。
ワインはこの濃厚さに合わせて赤ワインにチェンジ、先ずは軽めのソレイユ(730円)から。

サラダがわりにオーダーしたバーニャカウダは結構時間がかかっていましたが、出来上がりを見て驚きました。
生野菜を切って並べるだけだと思っていたら、茄子やアスパラは衣を付けて揚げたフリットでした。
葉物や行者にんにくや紅大根は、もちろん生でバーニャカウダソースを付けて頂きますが、このソースも単純なアンチョビとニンニクじゃなくて、バジルを入れたソースでした。このソースはその日の天候に合わせて変えるそうです。

本日の魚料理は金目鯛の煮付け(2480円)とのことで、「えっ、和風なんですか?」と驚くと、「いいえ醤油は一滴も使いません。フォンドヴォーとマデラ酒で煮魚っぽく作ってみました。」と悪戯っ子みたいな笑顔で答えるので、当然それをお願いします。

大きなお皿に胴体とカマの部分が重なってヒレがピンと立っている上に菜の花をあしらってあるので、まるで暴走の漁師料理みたいなビジュアルです。
味はというと、金目鯛の旨みがフォンドヴォーの牛肉の旨味と合わさって、まるでラーメンのダブルスープみたいな旨さにマデラ酒の甘味が味醂のような役割を果たしていて、魚好きにはたまらない一品でした。

ボリュームもかなりあるので、肉料理までは辿りつけずにお腹いっぱいになってしまいました。
これにはスペインのテンプラリーニョ種の葡萄を使ったバルパス(830円)を合わせました。

お酒があまり強くない方には小さなテイスティングサイズのグラスもあるとのことなので、色々なワインが味わえると思います。
遅い時間にワインとチーズだけでも大歓迎とおっしゃっていましたので2軒目、3軒目にふらっと行ってみるのも良いかもしれません。

シェフもお弟子さんも前の店ではてんてこ舞いでお話する時間もありませんでしたが、カウンター主体で席数を絞ってからはマイペースでお客さんと話ししながら料理ができるので、とても楽しそうでした。

値段も手頃だし料理もワインも美味しいので、これからはちょくちょくおじゃますることになりそうです。

  • 金目鯛の煮付け
  • ピンチョス3種盛り合わせ
  • バーニャカウダ

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7位

和酒bar uonoya (新橋、汐留、内幸町 / 居酒屋、日本酒バー、バー)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2012/12訪問 2013/01/04

【再訪多数】店長交代しても美味い魚が食べられる日本酒BARにかわりなし

年末に仕事関係の友人と2人で再訪しました。
前の店長が銘酒魚の家に移り、元々備前長光として営業していた銘酒魚の家に居た店長と入れ替わりになりましたので、日本酒のラインナップは微妙に変わっていて楽しい。

つまみは旬の寒鰤の刺身とカマ焼き、敢えて時期はずれの鰆と鰹は皮目を炙ったたたきと焼き霜造りで。
魚料理の板前さんは以前と変わっていないようで、刺身の引き方も私の好みでした。

2012年8月
日本酒好きが一人でふらりと行って気軽に銘酒が楽しめる日本酒BARが増えてきた嬉しい限りですが、摘みは軽いものが多くて刺身が有る店は滅多にありません。

ところが新橋の魚の家の上にあるこちらの日本酒BARでは地下にある魚の家の刺身が食べられるので、美味しい刺身を肴にレア物の日本酒が味わえると言う便利なお店です。

その分いつも混んでいて予約しておかないとなかなか入れないのが難点ですが、一人で行ったり、予約して2,3人で行ったり、遅い時間にちょっと顔を出したりと何回も通っています。

店長はまだ若いのですが熱心に日本酒の研究をしていて、無名の地方の蔵を発掘してきてくれるので楽しみです。

こちらのイケメン店長さんも10月から交代するとのことなので、日本酒のラインナップも変わるようで、それも楽しみですね。

  • 鰤と鰆の焼き霜造り、真ん中のカンパチはサービス
  • 鰹のたたき
  • 冬場の鰹もなかなかイケる

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8位

能登美 (水道橋、後楽園、本郷三丁目 / 海鮮、鍋、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2012/12訪問 2012/12/09

能登直送の七尾魚と、とり野菜鍋で鰤しゃぶを。

水道橋の後楽園遊園地の白山通りを挟んだ向かい側の横道に少し入っったところにある能登料理居酒屋さんです。

店主は能登の七尾市出身で地元から毎日朝どれの新鮮な魚を直送して貰っているそうです。

この日は能登出身者ばかりの飲み会に誘われて参加してきました。

刺身はサザエ、ガンド(小型の鰤のこと)、皮はぎの肝和え、炙り〆鯖、のどぐろの盛合せ。
もちろん、どれも鮮度抜群です。

煮物は揚げ茄子の煮浸し、茄子の皮目に細かく包丁を入れてごま油でさっと揚げてから煮るいわゆるオランダ煮です。
包丁の技が冴えているのがよく分かる。

七尾湾のなまこは海鼠腸(このわた)やクチコ(バチコ)といった加工品で良く見かけますが、もちろん生のナマコもコリコリした歯応えと潮の香りが堪らない。

焼物は鰤のハラスを燻製にして炙ったもの、ゴロ烏賊と呼ぶ烏賊の肝や墨を抜かないで干したスルメとか酒呑みの心を揺さぶるものばかり。

揚げ物は自家製のさつま揚げや能登鶏の唐揚げもあるが、なんといっても河豚の唐揚げが濃厚な旨味があります。

そしてこの日のメインは、とり野菜鍋。
石川県の県民食で[a:otrlst,まつやのとり野菜味噌]というのがあり、どこのスーパーでも売っているという合わせ味噌です。

今回の鍋はこの味噌ではなくオリジナルの鍋で鶏肉と野菜をいただきました。
そして残ったスープで鰤しゃぶにして、脂の乗った鰤をいただきます。

デザートは七尾で作っているというイタリアンジェラートです。
加賀棒茶味のジェラートはさっぱりとして口直しにぴったりでした。

こんないい店があったとは知らず、これからは度々通いたいお店になりました。

  • 刺身の盛合せ
  • 揚げ茄子の煮浸し
  • なまこポン酢

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9位

EST! (湯島、上野広小路、上野御徒町 / バー)

2回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 3.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 2.5
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 -

2017/01訪問 2017/02/04

マスターの回復を祈ってアイリッシュコーヒーで乾杯

寒くなってくると湯島のレジェンドバーテンダー渡辺氏のアイリッシュコーヒーが吞みたくなり、EST!に向かいます。
比較的早い時間だったので、余裕でカウンター席に入れたが、マスターの姿は見えずご子息が一人で切り盛りされている。
聞けばマスターは昨年末に背骨を骨折して入院中とのことですが、もうほとんど回復しているのでご安心をとのことでした。
とはいえ80歳をとっくにに超えていらっしゃるので心配です。

1杯目はザクロジュースのジャックローズでスタート。
2杯目にお目当てのアイリッシュコーヒーを角砂糖1個でお願いすると、熱いコーヒーにアイリッシュウイスキーを垂らして生クリームをトッピング。
コーヒーの苦みにほんの少しの甘みにアイリッシュウイスキーの薫りが口奥から鼻に抜けるところはマスターのと全く同じ味でした。

マスターの回復を祈ってご馳走様でした。
EST!には、もう何度も訪れているのだが、あまりに居心地が良すぎてレビューを上げてなかったことに気が付いた。

高齢のマスターの柔和な笑顔にはいつも癒されるし、若手の女性バーテンダーも男性バーテンダーも、その影響なんでしょうか、いつも優しくにこやかに接してくれる。

マスターのシェイカーを横に持って回転させる独特のシェイクが見たくてショートカクテルをオーダーする。
グラスにそっとカクテルを注ぐ時のマスターの真剣な眼差しも大好きです。
いつまでもお元気でカウンターに立っていてもらいたいものです。

先日は、酔いどれ酒場754を発見してくれたhentaizuruくんが駆けつけてくれて、久々の再会に乾杯。
昔からの馴染み客と酒を酌み交わすもいいもんですね。

  • アイリッシュコーヒー
  • ジャックローズ
  • バックバーには珍しいボトルがずらり

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10位

あさひや (日ノ出町、桜木町、伊勢佐木長者町 / おでん、居酒屋)

3回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥1,000~¥1,999 -

2017/11訪問 2017/11/16

【再訪多数】満席だったので隣の居酒屋で時間をつぶして2回転目に訪問成功

お店の開店時間に間に合わずに、ちょっと覗いてみたら案の定満席だったので、お隣の居酒屋春告魚(めばる)で時間をつぶして2回転目に挑戦してみました。

丁度うまい具合に二人連れが出てきたタイミングに遭遇して、これは運がいいやと喜んで店内に入ると一番奥のトイレ前のカウンター席が空いていました。

早速、ちゃきちゃきの浜っこ美人の女将さんに焼酎の梅割りと白滝、貝、からしを注文。
きれいに透き通った黄金色の昆布出汁におでん種から出た旨味が加わった煮汁をずずっと呑んでみると、気持ちがほっとして「これこれ、この味だ~。」と嬉しくなります。

さすがに二軒目なので、そんなに食べられないし、おでんの入ったホーロー鍋の中身も少なくなって来たので、酒も焼酎梅割り2杯だけでご馳走様でした。

野毛というより日の出町に近い老舗のおでん屋さんです。
いつ行っても満席でなかなか入れないので、プレミアムフライデーを口実に開店15分前に行ってみたら、冷たい雨が降っているのに既にオトーサン達が傘をさして行列を作っていました。
それに気づいた女将さんが、時間前に扉を開けて「寒いのにお待たせしてすみません」と中に入れてくれました。

鍋前の特等席をちゃっかりと確保して、焼酎の梅割りを注文。
おでんは、並んでいた順番通りに注文を取ってくれます。
一回目はロールキャベツ、ごぼう天、がんもどきでスタート。
冷えた身体に薄味の出汁が染みて行きます。

2回目は白滝、つぶ貝、つみれを注文。
つぶ貝は、他ではお目にかかれないし焼酎のつまみにぴったりです。
仕上げに「餅」を注文しておきます。
油揚の中に切り餅を入れてあり、注文を受けてから出汁に入れて柔らかくなるまで煮たら完成です。
ちょっとしたお雑煮気分でいただくと、いい感じに満腹です。

粋な女将さんのチャキチャキトークに癒されて、おでん7品に焼酎3杯で2500円でした。
このコスパの良さと居心地の良さなのでいつも満席なのは当然ですが、最近は母上の介護のために臨時休業することも多いので入れたらラッキーということで、ときどき覗いてみることにしましょう。

4月も後半に入ったというのに冷たい雨がザーザー降ってる寒い夜、野毛はあまり知らないという友人を誘って暖簾をめくってみたら珍しく空席があったので鍋前の特等席に陣取って、いつものロールキャベツやつぶ貝などを頂きながら焼酎梅割りを舐める。
後ほど入って来られた美人を連れたチョイ悪オヤジ風のカッコいい男性が「大根とこんにゃく」と注文されたが、「ウチは大根は無いんですよ。」と申し訳なさそうに答えている。
ここのおでんは黄金色に透き通った出汁の旨味が最大の特徴なので、出汁を濁らせる大根は入れないのが先代からの流儀だそうです。
大根Loverの方にはお勧めできませんが、昆布で丁寧に取った出汁につみれや貝などの海産物のおでん種から出た出汁が加わっているので、この出汁だけでも一杯呑めてしまうので、出汁Loverの方にはお勧めです。

2012年11月
友人と3人で2軒目に再訪しました。
満席でしたがもうすぐでるよというお客さんが居たので表で暫らく待って入店。
遅い時間だったので、おでん種は少なくなっていましたが、大好きなつみれは残っていたので十分。
相変わらずチャキチャキの女将トークに癒されて温まりました。


2011年7月
横浜の京浜急行日の出町駅近くのおでん屋さんです。
建物こそマンションビルになっていますが、赤提灯とのれんに歴史が感じられます。

暖簾をくぐると、店内は大きなおでん鍋を囲むカウンター席のみの小さなお店で、カウンター内の厨房には白い割烹着姿の女将さんが一人で切り盛りしています。
若い時は、きりっとしたちゃきちゃきのハマっ子だったんだろうなと思わせる美人女将が、
「以前にこの店に来ていただいたことがありますか?先代の父親の時代に来て頂いていたというお客様が、何十年ぶりかでお越しいただけることがあるので、失礼があっちゃいけないから。」と気さくに話しかけてくれたので一人でも気兼ねすることなく楽しめました。

おでん鍋をのぞかせて貰って、珍しそうなネタを指差していただいたのが、じゃこ天とつぶ貝です。
まずはお出汁を一口すすってみると、歴史を感じさせる旨味が口一杯に広がります。
何十年も注ぎ足してきた出汁じゃないとこんな深みのある味にはなりません。

じゃこ天のしゃきっとした食感と旨味を味わいつつ、つぶ貝の歯応えを交互に楽しむと、一杯目のビールがあっという間に空いてしまいます。
こちらのお店も武蔵屋同様にお酒は三杯までの三杯ルールと聞いていたので、取りビーの後は焼酎の梅割りに移行します。

小皿の上に置いたグラス一杯に焼酎を注いで梅シロップを一滴だけ垂らして、梅シロップの入った醤油差しを添えてくれました。
甘くしすぎるといけないから、味の調整は自分の好みでどうぞということだそうです。

2杯目のお供はロールキャベツにしてみました。
おまりに大きいので食べやすく切って貰いましたが、断面を見ると挽肉は少なめでほとんどがキャベツでしたが、これはこれでアリです。
出汁がしみこんだキャベツの甘味が、辛目の焼酎に良く合いました。

三杯目のお供は定番の豆腐、こんにゃく、つみれ。
ほっと安心できる味ですね。

これだけ食べても2,000円ちょいというリーズナブルな会計でした。
常連の先輩諸氏もも優しく話しかけてくれて良い雰囲気でしたから、定期的に通いたくなる良いお店でした。

  • 梅割りと白滝、貝、からし
  • 鍋の中身も残り少なくなってきました
  • 開店の直後は、こんなにたくさんのおでん種が入っているので、嬉しくなります。

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