レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
1回
2011/05訪問 2012/04/21
久々に訪問。お店のお子さん、大きくなりましたね。カウンター席に玩具が置かれていたり。^^
こういうところが微笑ましく思えてしまう温かさが相変わらず残っている。
暫く行かない間にお店は大繁盛。でも、料理は相変わらずピカイチ。
パクチーたっぷりのフォーに、しっとり牛肉。スープも美味しい。
揚げ春巻きにはたっぷりの野菜。
完全に食堂の域を超えている。
■2008年10月-----
南武線・武蔵新城駅から徒歩5分弱。夜ともなると周辺は暗くなってしまう寂しげな場所。
暗がりの中にぽつんと浮かぶ黄色の看板が目印のこの小さな食堂に、ベトナムがありました。
優しいご主人、優しい奥様、可愛いいお子さん、そしてご近所の方々。
お店ではベトナム語が飛び交い、和気藹々。とても温かいお店です。
お店は決して広くはないですし、豪華でもないですし、メニューも沢山あるわけではありません。
本当に「食堂」という言葉がぴったりの日常遣いのお店です。
でも、真心溢れる手作り料理が、とても美味しいのです。
パクチー、ニラ、ネギ、大葉、レモングラスなどの香味野菜をふんだんに使い、豚肉・牛肉・鶏肉の
素材の味を大切に、小エビや椎茸などのダシの脇役の働きにも気遣い、丁寧に手作り。
決して作り置きはせず、注文を受けてから調理を開始するため、料理が出てくるまでに時間が
かかりますが、その分、出来上がりの状態はバッチリです。
一番のおススメは、パクチーと牛肉とトマトのハーモニーが抜群に美味しい「ダラット風牛肉炒め」。
これはパクチー好きの方に是非召し上がってみて頂きたい逸品です。
この他、鶏のしょうが風味、イカのレモングラス炒め、鶏の五目炒めといった炒め物はおススメです。
また、青いパパイヤの酢のもの、ベトナム風味手羽先フライ、揚げ春巻きもなかなかのものです。
また、スープ類も、大変美味しいです。丁寧にとられてスッキリした鶏がらスープに香味野菜の
香りと味がしっかりと乗っています。フォーのスープと共通と思われますが、麺の成分が
染み出していない分、フォーよりもこちらのスープの方が美味しく感じます。
フォーとブンは、かなりのボリュームがあるので注文には注意が必要です。
複数人で行かれるなら、フォーやブンは一人前だけ注文してシェアするのが良いと思います。
フォーのスープは前述しました通り、スッキリしすぎていますので少々物足りなさを感じます。
決して美味しくないわけではないのですが。
ただ、ご飯ものはいまひとつかな、という印象です。
普段使いのお店としては、料理とお店の雰囲気と接客を総合的に考えて、個人的には
文句なしに最高のお店です。自分としては珍しくかなりの頻度でリピートしています。
3位
1回
2012/04訪問 2012/10/28
2,012年4月再訪。
ランチで「ポークの牛挽肉詰」を頂いた。
たったの840円。安すぎでしょう。
お土産で購入した鴨スモークも美味。
■2008年7月-----
ふと昨日読んだ、とんしさんのレビュー。このお店を絶賛されていらっしゃる。
他の皆さま方の評価も良好。
となれば、いてもたってもいられなくなってしまった。
お店で食事が出来るのは11時半から14時半までの3時間限定。
暑い太陽が照りつける中、早速訪れてみた。
お目当ては、ローストビーフだ。
最寄り駅は小田急線・祖師ヶ谷大蔵駅。ここから歩いてざっと25分弱。
商店街を抜け、途中で折れて住宅街を突っ切るアプローチをとった。
いや~。歩くと遠い。(苦笑)
そして、凄いところにある。(苦笑)
いやはや、驚き。
お店は、こじんまりとしているものの、明るい喫茶店のような雰囲気も持ち合わせており
とても入りやすい。
入ってすぐのところに持ち帰り販売用のショーケース。その奥にキッチンと飲食スペース。
確かに狭い店内だが、肩寄せあってというような狭さではないので、落ち着いて頂くことが出来る。
一人だったので予約はしなかった。ほぼ待たずに入れたが、2人以上で行かれる場合には
やはり予約を入れておいた方がいいように思う。
この日はランチメニューとして、チキンカツ、豚しゃぶしゃぶが用意されていた。
こちらの方も美味しそうだったのだが(もう1食追加で頼もうかと思ったほど)、
当初の目的通り、「和牛ローストビーフ」(980円)を頂いた。
プレートの上に、ローストビーフ4片、野菜付け合わせ、野菜サラダ、パンが乗る。
さて、そのローストビーフだが、料理ができるまで待っている間に店内をキョロキョロ見ていると、
キッチンの上に立派なローストビーフの塊が幾つも無造作にデン!デン!デン!と乗せられている。
こんな扱いでいいのか~。ある意味、すげ~。
ところが、この塊から極上のローストビーフがスライスされるんだから驚きだ。
断面は綺麗なピンク色。大変美しい。繊維質がきめ細かいことが見ただけでよくわかる。
勿論、お肉は上質。ローストの加減も、香辛料などの味付けの加減も、申し分ない。
肉の旨味といい、肉らしい香りといい、ジューシーさといい、噛み応えといい、本当に申し分ない。
こんな価格でこんなに上質なローストビーフを頂いていいのだろうか。常識の範囲を遙かに越えている。
また、ローストビーフには黄土色をしたソースがたっぷりとかけられるのだが、これがまた
美味いのなんの。ローストビーフに塗りたくれば塗りたくるほど、ローストビーフが
美味しくなるんだから、不思議だ。
また、付け合わせ類は控えめな味付けで、これがローストビーフを際だたせる。
感服いたしました。
評価は、この価格でこの質の料理を提供されていることを加味して★4.5としました。
他の料理も頂いてみたくなったので、必ず再訪します。
帰り道は、満足感でいっぱい。
今度は成城学園前駅までのびる「仙川」の川沿いの遊歩道をのんびりと歩いて帰った。
涼しげな風が川沿いに駆け抜け、とても爽やか。
最寄り駅は祖師ヶ谷大蔵駅だが、成城学園前駅からもほぼ同じ距離なので、
歩いて行かれる方は成城学園前駅からのアプローチが分かり易いと思う。
なお、お店の目と鼻の先にはコミュニティーバスのバス停があり、こちらも便利。
ただし、30分に1本しかないので御注意を。
4位
1回
2008/06訪問 2009/09/06
東急田園都市線・あざみ野駅から徒歩7,8分。
惜しまれつつ閉店してしまった、界隈でも屈指のイタリア料理店の復活である。
以前のお店と、同じ店名、同じ場所、同じ店内、同じシェフ、同じ創作イタリアン。
何もかもが、以前と同じ。
ただ違うのは、経営者がシェフご自身になったこと。
前の経営者の事情で一旦お店を畳まれてしまったのは残念であったが、この復活劇は
見事としか言いようがない。シェフのその心意気に頭が下がる思いだ。
そんなシェフの作り出す料理は、和と伊が見事に融合した創作イタリアン。
創作と言っても、奇をてらったものではないし、和食サイドに傾いたものでもなく、
あくまで芯はイタリアン。和の食材をふんだんに使いつつ立派なイタリアンに
仕上げられたその皿の数々は見事だ。
ランチで利用した。
ランチは基本的にコースの設定となり、1900円から。
頂いたのは、「コースB」(2900円)。
自家製パン、前菜盛り合わせ、パスタ、肉or魚料理、デザート、飲み物、という構成。
パスタは「オクラと里芋を使ったソースのフィットチーネ」、
肉料理には「牛リブロースのタリアータ」を選んだ。
前菜盛り合わせには、イベリコ豚のグリル、カツオのタタキのカルパッチョ、
カボチャのココット、水牛のモッツァレラとアンチョビを使ったブルスケッタ、
魚介のマリネ、と豪華。どれも少量ではあるが、どれも存在感がある立派な料理だ。
前菜盛り合わせというと他店では冷めたものが出てくる場合が多いけれども、
このお店ではその中の数点が温かいものであった。特にイベリコ豚のグリルは
焼き立てで出てきた。そんなちょっとした心遣いが嬉しい。冷たいものの中に
温かいものが入っていると舌が活性化してくるので、更に美味しく感じられるのだ。
オクラと里芋を使ったソースのフィットチーネは、オクラと里芋が見事に
イタリアンになった秀逸の皿。何と言っても、オクラと里芋のネバネバ&ネットリの
ソースが新鮮。これが幅広のフィットチーネに執拗に絡みつく。新しいイタリアンの
可能性を感じることが出来る方に是非。
牛リブロースのタリアータは、大胆にカットされたスライスチーズと牛リブロースと
ソースが渾然一体となる秀逸品。牛リブロースの焼き加減もとても良い。
デザートは、サツマイモのプリンに、ナッツ(種類は失念)のジェラートが乗る。
これがなかなか美味い。
そして圧巻はエスプレッソ。分厚いクレマに、粉砂糖がしっかりと乗る。そして、
味も苦味がしっかり効いていて秀逸。
最初から最後まで、「イタリアン」を堪能させていただいた。
なお、接客は、まだ入ったばかりなのだろう、たどたどしい店員さんもいらっしゃったが、
スタッフの方々みんなでサポート。微笑ましい。もちろんプロの接客をされる店員さんも
大勢いらっしゃるので、安心できる。
店内はオープンキッチンで、調理をされている方々の息遣いが伝わってくる。
こんなお店はとても貴重。
場所は、入る飲食店が次々と撤退していく「三規庭」の2階。道路から全く見えないし、
そもそも三規庭に人影も疎ら。そんな劣悪とも言える立地条件だが、私が訪れた日は
店内はほぼ7割方の入りで意外と客が入っていた。着実にファンを増やしているのだろう。
是非長く続いて欲しいと思う。
ちなみに、以前のお店のレビューはこちらをどうぞ。
http://r.tabelog.com/kanagawa/rstdtl/14001946/
5位
1回
2010/04訪問 2010/08/03
東急田園都市線・たまプラーザ駅から、徒歩15分弱。
小さな、ビストロ。
ビストロなんだけど、自宅からだとちょっと交通が不便なので、いつも車で訪問。
だから、いつもノンアルコール。(あ、これ言うと、お店の人に「あの人だ」と分かっちゃいますね)
こちらのお店ではワインが豊富に揃っており、ソムリエの店員さんもいらっしゃるので、
ワインを頂かないのは、ちょっと勿体無い気もするんですが。
ただ、料理がなかなかいいので、何度か訪問させてもらっています。
たまプラーザ、あざみ野界隈のフレンチ、ビストロの中で、最も気に入っているお店です。
定番メニューは無く、その季節季節の食材を使った手書きメニューが並びます。
ちょっと遊び心も加えつつ、いろいろな変化がある料理を楽しめると思います。
ちなみに、こちらのお店のシャーベット、おススメです。
■2010年4月-----
夕食を、カウンター席にて。
頂いたのは、
「塩漬け豚バラ肉とレンズ豆のガレット」(1000円)
「金目鯛と帆立貝のポワレ アスパラガスのリゾット添え」(2100円)
「帆立貝と桜エビのマリネ 新玉ねぎのブランマンジェ添え」(1000円)
「シャーベット(柑橘とヨーグルトの2種)」(500円)
ガレットは、中に、塩漬け豚バラ肉とレンズ豆が入る、面白い試みがされたもの。
ガレットとレンズ豆、意外と合う。塩漬けの豚バラ肉も、おとなしい塩味で、全体に調和している。
金目鯛と帆立貝のポワレは、いい火の入り加減。なかなか。
アスパラガスのリゾットが、これも面白い試み。
帆立貝と桜エビのマリネは、桜エビが少々生臭く残念であったが、帆立の火入れが抜群。
また、新玉ねぎのブランマンジェ、これ、すごくいい。
そして、圧巻は、シャーベット。数種類の柑橘を使用した柑橘シャーベットは、
ぶんたんのほろ苦さが全く新しい味わい。この時期にしか提供されないものだと思うが、
こういうセンス、というか遊び心、いいと思う。
また、ヨーグルトのシャーベットも、強めの酸味が印象的で、グー。
前回訪問時は、シェフの交代にちょっと落胆したのですが、
今日の料理なら全く問題なし。
これからも時々訪問させて頂く予定。
■2009年9月-----
再訪。
シェフが替わりました。女性シェフ。
フロアも含め、店員さんは女性だけのお店になりました。
ただ、残念ながら、ちょっと味が落ちたように思います。
素材等はいいと思うので、今後に期待です。
この日頂いたのは、
「イサキと緑野菜のメリメロ」(ハーフサイズ 600円)
「豚首肉とレンズ豆のパート包み揚げ」(300円)
「手長エビ、帆立貝、イカのサラダ仕立て」(1400円)
「岩手・短角牛モモ肉のロースト」(2500円)
「イチジクのシャーベット」(500円)
「カフェオレ」(400円)
短角牛、もっと美味しいはずですが、どうもいまひとつでした。
■2008年4月-----
夜、東急田園都市線・たまプラーザ駅のそばをいつものように車を走らせていると、
いつの間にかビストロができていることに気付いた。
いい雰囲気の佇まいだったのでちょっと立ち寄ってみたのだが、感想はズバリ、
「こんなビストロが欲しかったんだよ」
以下、詳細。
場所は、たまプラーザ駅から徒歩10分弱。住宅街に程近く、隠れ家的な場所にある。
近くには「美吉野」、「小谷」、「風來蕎」といった飲食店や、
自家焙煎珈琲豆販売店「ビーンズ」があり、実は隠れたグルメスポットとなっている。
お店の佇まいの雰囲気はとても良い。外から中の様子は伺えないので、恐らく、
美味いものが食べたい度胸のあるお客か、あるいは近所の口コミで知ったお客が中心。
落ち着いて食事と酒を頂ける条件はバッチシです。
店内はとてもこじんまり。カウンターが4席、テーブルが確か3卓のみ。シェフは
男性お一人、給仕(というかソムリエ?)は女性お二人。この女性お二人の接客が
この上なく素晴らしい。この狭い空間ゆえお店の方とお客との距離がとても近い
のだけれども、それだけではなく会話の受け答えや会話の連携プレーが自然で柔らかく、
ハートの距離を近く感じるのだ。そして、何と言っても優しい笑顔。心の底から
来店を喜んで下さっていることが伝わってくる優しい笑顔だ。
いや~、こうやって女性に優しく微笑んでもらうと、世の男性はイチコロですわ。
メニューは、フレンチがベースで、お酒と合わせるための料理が並ぶ。価格も
1000円~2000円が中心でかなり手頃。また、2人で取り分ける料理が殆どとの
ことなので、ますます手頃だ。
どうして車で来たのにビストロに入っちゃったんだい!とメチャクチャ後悔ですわ。
頂いたのは、「赤イカのファルス・春菊のソース」(1200円)、「冷製グリーンピースの
スープ」(800円)、「トリップ」(1800円のものを1人前1000円にして頂いた)、
ノンアルコールビール(500円)、パン、オリーブオイル漬け(チャージ料500円に含む)、
「エスプレッソ」(400円)。(消費税を入れて、都合4620円)
「赤イカのファルス・春菊のソース」は、この日のオススメ品。赤イカの胴の中に
詰め物をした冷製。これが滅法美味しかった。冷たいイカなのに、イカの風味が
抜群に良い。白ワインが欲しくなってしまった。
「冷製グリーンピースのスープ」は、グリーンピースの味と薫りがスススーッと
身体に染み込んでいく感じ。思わず唸ってしまった。
「トリップ」は、大きくカットされた牛の内臓をあっさりと仕上げたもの。
平打ちのパスタが添えられる。多くのお店ではトリップはトマトソースで煮込まれるが、
このお店では塩味と魚介(?)のダシであっさりと煮込まれる。最初は、少々味付けが
物足りないなぁと思っていたのだが、食べ進むうちに次第にその味わい深さに気付く。
これなら、いくらでも頂けそう。あ~、ワインが欲しい!
ボリューム的にも大満足。
エスプレッソも、まずまず。粉砂糖ではなく角砂糖であったのが残念だったが。
なお、このお店ではチャージ料500円が必要なのだが、その分、オリーブのオイル漬けと
パンが出てくる。オリーブはタップリだし、パンにはタップリのバターが付いてくるので
大変良心的。
総じて味は、大満足。この価格帯でのビストロとしては文句のつけようがないと思う。
何度も繰り返して恐縮だが、ワインを飲めなかったのが悔やまれる。お店の方に聞けば、
数百本のワインを貯蔵しているとのこと。こんな小さなお店なんだが。
なお、このお店は、鷺沼にあるフレンチレストラン「サンクアロマ」の系列とのこと。
道理で料理も接客も大変しっかりしている。
自宅からの交通は不便なのだが、恐らくこれから幾度となく訪れることになると思う。
隠しておきたいお店だが、潰れてしまうと困るのでオススメしておきます。
再訪。移転後初めて。
結論的には、何もかもがすっかり変わり果ててしまいましたね、正直。
麺は、以前はセクシーだったのに、今では単に艶やかで柔らかなだけ。
移転して単に水が変わったとかそういう問題じゃないと思う。
明らかに小麦粉が変わっているし、加水率が変わっているし、ゆで方も変わっている。
すっかり工業的になってしまった。
更には、ダシも激変。この強さや雑さは一体何なんだろう。
以前の澄み渡るようなダシの面影は全くなくなってしまった。
これも、水が変わったとかそういう問題じゃない。
以前は素晴らしく美味しいうどんだったが、今では、ちょっと旨いよねという程度のうどんになってしまった。
一体何があったのだろう。
評価下げました。★5.0→3.3
■2008年10月-----
武蔵野うどんではあるが、従来の武蔵野うどんの概念を覆す、オリジナリティ溢れた素晴らしい
うどんをいただくことができる。個人的には、東京を代表するうどん屋と言っていいと思う。
東京には全国の美味しいものが集まる。うどんも同様だ。目もついそっちに行ってしまう。
しかしながら、東京オリジナルな武蔵野うどんって、もっと注目されてもいいように思うのだ。
「でもさ~、武蔵野うどんって、ゴワゴワッとした食感のあれだろ?」と怪訝な顔をされる方も
いらっしゃるかと思う。その気持ちは理解できる。私も、先日まではそんな印象を持っていた。
でも、ここ「エン座」と「東京うどん 一将」のうどんを頂いて、その固定観念は
間違っていることを知った。東京が全国に自信を持って誇っていい武蔵野うどんがここにあった。
特に、ここ「エン座」。素晴らしいです。
以下、詳細。
店内は、こじんまり。小さなテーブルが幾つかあるので、客はそれぞれのテーブルで頂く。
また、キッチンはフロアからは一切見えず、お店との接点は接客係のニイチャンだけ。
店名の由来ともなっている「円座」からくるイメージとはちょっと違っていたので、少々面食らった。
メニューは、先行レビュアーの評に詳しいが、ざっと見た感じでは、
温かいうどん:「釜あげ」と「かけ」が基本。トッピングや、釜あげのつけ汁をチョイス可能。
冷たいうどん:「もり」と「かけ」と「ぶっかけ」が基本。トッピングをチョイス可能
という感じ。お店でメニューをパッと見てもわかりにくいので、どの基本路線で行くかを事前に
決めておいて、お店についてからはそのときの気分でトッピングや汁を選ぶのが良いように思う。
ちなみに、注文はハーフサイズでも可能。一度に沢山の種類を食べたい人には便利。
ただし、値段はちょっとしか割り引いてくれないので少々割高。
さて、頂いたのは、
・「焼豚ぶっかけ(ハーフ)」(750円→650円に割引)
・「季節の糧(かて)もり」(700円)。
これで、一人分には丁度良いくらいの量だった。
味の方は。
まずは麺だが、「艶かしい」という印象。麺に色気があるのだ。
まず、ざるやどんぶりでの横たわり方が、セクシー。箸で摘むと、くねくねと曲がり、よじれる。
口に運ぶと、舌触りが滑らかで、食感は柔らかようでいて反発もあり、にょろにょろと舌を滑る。
かなりインパクトのある麺だ。
麺の温度も丁度良い塩梅。ざるに盛られている状態の麺をそのままいただいてみたら、あまり
冷やされ過ぎず、これがかえって艶かしさを増幅させる。勿論、うどんの味を感じるにはこのくらいの
温度が丁度良い。この温度でも麺が決してダレているわけではないので、全く問題ない。
硬くてゴワゴワしてコシが強いというのが武蔵野うどんのイメージだが、この麺はその対極に
あるかのような麺。武蔵野うどんも、実に奥が深い。
また、ぶっかけつゆも、糧もりの糧汁も、色は濃いのだが意外とスッキリとした味付けで、
大変美味しかった。濃すぎず、甘すぎず、醤油臭くなく、かといって水臭くなく、麺の味の
引き立て役としてサポート。必要以上に麺が自己主張しないし、つゆが突出することもなく、
相乗効果で生み出されるさりげない美味さがある。武蔵野うどんの本領発揮という感じ。
さて、今回、驚いたのが、自家製の焼豚。これが、メチャクチャに美味しい。
そのまま頂いても美味しいのだけれども、ぶっかけつゆを浸けて頂くとこれまた美味しい。
この焼豚は是非召し上がってみて頂きたいと思う。
ちなみに、その焼豚ぶっかけに入っていた焼豚は、厚切りのフルサイズがたっぷり5枚。
焼豚ぶっかけのハーフサイズは、うどんが少なめで具がたっぷりで、これ、意外といいかも。
久々に大満足のうどんを頂いた。もっと頼んでも良かったかもしれない。
でも、どうせなら、平日・土日で小麦粉が変わるようだし、季節によって糧もりの具が変わるので、
日を改めて伺ってみたいと思う。また新しい発見がありそう。
これまで東京で数多くのうどん店を訪問してきたが、味は勿論のこと、オリジナリティの点でも
ここ「エン座」は突出している。もっと注目されていいのではないか。
「東京でしか味わえないうどんを食べたい」と言われたら、迷わずこのお店を紹介すると思う。