40回
2020/09 訪問
金目鯛ふたたび
2020年9月
お店のfacebookで紹介していた「牡蛎の肝みそ塩そば」1,300円もありますよと言われたが、すでに看板を見て金目鯛のラーメンに心が決まっていた。以前にも食べたことのあるメニューだが、今回は秋らしく春菊があしらわれている。柚子の皮も入って香りもいい。金目鯛の香りとの相性も抜群だ。
金目鯛のカマは骨が大きくて身がホロホロと取れるから食べやすい。カマの特徴である身のしまりと味の濃さがとても美味しい。香ばしく焼いてあるから臭みもなく食べやすい。金目鯛で取ったスープは麺によく絡み、ふくよかな芳香が口の中に広がる。
ここ数年、季節の食材を最初にいただくのがこちらの店の場合が多い。季節感のあるラーメン屋はとても貴重な存在だ。今回もご馳走様でした。
2020/10/01 更新
2020/09 訪問
外の風が心地よい麻婆麺
2020年9月
9月に入ってもまだまだ夏だ。今週の冷やしは「冷やし牡蛎麻婆麺」1,300円。提供時間6分。いつもながらのきれいな盛付けである。
醤油ベースのスープにアルデンテに茹でられたストレートの細麺、その上に麻婆豆腐、鶏チャーシューと胡瓜の千切り、火の通った牡蛎が載せられ、小口葱と糸唐辛子があしらわれる。
和えそばや混ぜそばではないので、混ぜないで少しずついただく。麺も具も、どれを食べても美味しい。濃すぎないスープもいい感じだ。
食べ終わるとうっすらと汗が浮かび、外の風が心地よい。夏は冷たい物がいいし、辛いものがいい。冷たくて辛い冷やし麻婆麺は夏にぴったりだ。今回もご馳走様でした。
2020/09/02 更新
2020/08 訪問
出汁の効いた冷やしラーメン
2020年8月
今回は既に満席で8分ほど待ってから入店した。注文は限定の「昆布といりこ出汁の冷やしラーメン」1,000円。提供時間は約10分。いつもながらにきれいな盛付けで提供される。今回はあえそばではなくラーメンとネーミングするだけあって、チャーシューと煮玉子、支那竹(メンマ)とナルトなど、王道の具材が並べられている。
スープは深みのあるいりこ出汁に軽やかな昆布出汁が加わって濃厚な味わい。これはかなり美味しいスープである。麺はいつものように少しアルデンテでスープによく絡む。チャーシューは香りも歯ごたえもよくて最高。
大きめの支那竹は甘く炊かれていて噛むとじゅわっと味が広がる。煮玉子は色よく仕上がり、岩海苔は風味を、千切りの胡瓜は清涼感を感じさせてくれる。レモンの酸味で全体がさっぱりして、ネギの食感と風味で飽きずに食べられる。今回もご馳走様でした。
2020/08/24 更新
2020/08 訪問
カツオのたたき最高
2020年8月
今回もおすすめニューから「カツオのたたきと酒盗の冷やしあえそば」1,250円をいただく。提供時間は6分。お盆で客が少なかったので出てくるのが早い。
相変わらずきれいな盛付けである。固めに茹でられて麺の上にカツオのたたきが5切れ、その上に酒盗(カツオのワタの塩辛)と海苔、錦糸玉子、ネギ、貝割れ、糸唐辛子が乗って、更にすだちが別ザラで添えられている。スープは酒盗の塩分を考えていつもより少し薄めだ。このあたりの調整は流石である。スープに酒盗を混ぜて飲むと、とても濃厚な海の味わいがする。麺と一緒にすすれば言うことなしである。
カツオのたたきは褐色に光り、歯ごたえも香りも最高だ。コロナ禍の今年はそういえばカツオのたたきを食べる機会がなく、今年はじめてのカツオである。こちらで食べられて本当によかった。錦糸玉子と海苔もスープに合う。乗っている具材がすべてアクセントになっているので、とても楽しい一杯である。今回もご馳走様でした。
2020/08/14 更新
2020/07 訪問
海老だしがとても美味しい
2020年7月
今回は海老とトマトの冷し海老だしラーメン1,250円。白い鶏チャーシューの横に緑色の海老のペーストが添えられ、赤いトマトの乱切りに黄色の錦糸玉子という色の三原色を取り合わせた見事な盛付けである。そこに茹で海老のピンクが6~7匹分乗せられて、トッピングには胡瓜の中華風の千切りと糸唐辛子、それに小葱の小口切りである。レゲエが似合いそうなラスタカラーの盛付けだ。
取り敢えず海老のペーストをひと口。これが濃厚で大変に美味しい。スープと絡めていただけば、まさに海老だしの味である。例によって丁度いい茹で加減のアルデンテの麺をすすればもう止まらない。
小エビだけれども一匹一匹丁寧に背ワタを取ってある。料理をする人は皆知っているが、背わたを取ったのと取らないのとでは食感がかなり違う。取ったほうがずっと美味しいのだ。沢山の海老の背ワタを取るのは大変だが、愛情があれば苦労は厭わない筈である。
夢中で食べ終えてスープも全部飲み干せば、蒸し暑い午後も乗り切れそうである。今回もご馳走様でした。
2020/07/31 更新
2020/06 訪問
鯛だし+鯛味噌のコクで鯛満足
2020年6月
この日は外に行列ができていた。15分ほど並んでから入店。注文は限定メニューの鯛だし冷やしラーメン1,200円。先客が多かったので提供は10分後。それでもいつもより2分かかっただけだ。無駄のない手際のいい仕事だから、あまりタイムラグが生じないところがいい。
例によって盛付けは素晴らしくきれいである。鶏チャーシューに生海苔、糸唐辛子、大葉の上に鯛味噌が乗り、胡瓜の小口スライスが散らしてある。胡瓜も海苔も食感や香りの面で大切な役割を果たしている。センスがいいとしか言いようがない。
冷やしスープはかなり濃い。鯛の出汁が十分に出ている。更に鯛味噌を少し溶かしていただくと、口の中が鯛の香りで満たされる。麺はカッペリーニを思わせるアルデンテ。冷やし麺にはやはり細麺が合う。ひたすら麺とスープ、時々具をいただけば、あっという間に食べ終わる。お腹だけでなく、香りとコクで気持ちも満足の一杯であった。今回もご馳走様でした。
2020/06/29 更新
2020/06 訪問
穴子とトロロは相性よし
2020年6月
この日は非常事態宣言が解除されたあとにもかかわらず先客は2名のみ。やはりコロナ禍の前と後では世の中が決定的に変わってしまったようだ。もう元には戻らないだろう。世の中が変わったのなら、変わったなりの対応が必要になる。それはどういうものだろうか。
それはともかく、今回もおすすめメニューを注文。穴子の白焼きととろろの冷やしあえそば1,300円である。穴子の白焼きは好物のひとつなのだが、コロナ禍の状況では食べに行くところがないと思っていた。こちらでいただけるとは望外の幸運である。とろろも大変好きなので、とてもありがたいメニューである。
提供時間は6分。いつもながらの美しい盛付けだ。散らした胡瓜、添えられた山葵はともになくてはならない必須アイテムで、穴子の味ととろろの味の両方をうまく引き立てる。穴子の香りは香ばしく麺はつるつるの喉越しで、とても美味しい。冷やし麺としては最高の部類に入るだろう。世の中が変わっても、美味しいものは美味しいのだ。
今回もご馳走様でした。
2020/06/02 更新
2020/05 訪問
生しらすともずくの組合せは美味しい
2020年5月
今日にも非常事態宣言が解除される渋谷は人出がかなり戻ってきた。スクランブル交差点を横断する歩行者の数は普段の半分くらいまで増えた気がする。自殺者の数に比べたらコロナの死亡者数はかなり少ないので、このまま普段の生活が戻り、あとは手洗いとマスクでなんとかなりそうだ。
さて今回は新メニューがあったので注文。生しらすともずくの冷やしまぜそば1,100円である。提供時間は6分。アルデンテ気味に茹でた細麺の下にタレがあり、上にもずくと生しらすと胡瓜、鶏チャーシューの細切りが乗っている。いつもながら盛付はとても綺麗だ。
和えそばだから蓮華と箸で具材と麺を和える。もずくとしらすの粘りがタレに絡んでツルツルと喉越しよく入っていく。これは美味しい。この日は久しぶりに奥様も一緒にいて、マスターも楽しそうに仕事をしていた。なんともいい感じだ。メニューには冷やしあさり塩そば1,100円もあるので、次はそれかな。
2020/05/25 更新
2020/05 訪問
味は濃いが美味しいパクチーあえそば
2020年5月
GW明けの渋谷だが、未だに活気は取り戻せないでいる。きらぼし銀行だけがお金の相談の人でいっぱいになっていた。なんともやるせない世相である。こちらの店も12時20分に入店したときはノーゲストだった。このところ店主ひとりでの営業である。
今回はグランドメニューからパクチーあえそば1,000円。冷たいのと温かいのができるそうで、外が30℃近くあったので冷たい麺でお願いした。提供時間は5分。流石に先客がいないときは早い。
麺の茹で加減はいつも通り少しだけアルデンテで食べやすい。パクチーが沢山入っていて香りも抜群だ。白出汁で直接あえた感じだから味は濃いが、糸唐辛子や鶏チャーシューが変化をつけてくれるので、割とあっさりと食べ終える。もうちょっと薄味にすると更にいいとは思うが、味を薄くするとパンチが弱くなる恨みがある。外食としては悩ましいところだ。
そういえばおすすめメニューばかりいただいていて、グランドメニューの最初にある白醤油鶏そば850円をまだいただいていない。次回はそれにしよう。今回もご馳走様でした。
2020/05/12 更新
2020/04 訪問
贅沢な一杯
2020年4月
開店時間の12時ぴったりに入店すると一番乗りだった。その後続々と入店があり、店主は大変に忙しそうである。今回は牡蛎とアサリの塩バターラーメン1,300円。前にアサリをいただいたときは菜の花との組み合わせだったが、牡蛎に変わっても同じ1,300円である。
塩バターのスープにアサリの汁が一緒になって、旨味満点である。牡蠣エキスも入るから、旨味のデパートみたいな贅沢な一杯になっている。具は牡蛎とアサリの他に鶏チャーシュー、もやし、赤タマネギ、貝割れ大根、葱、海苔と、とても豊富だ。麺は細麺でスープにも具にも合う。
この一杯で総合的な栄養が摂れた気がする。コロナ禍の中で頑張っているご主人に感謝。今回もご馳走様でした。
2020/05/01 更新
2020/04 訪問
免疫力アップ
2020年4月
この日は定番メニューから、牡蛎麻婆麺1,300円を注文。以前いただいた牡蛎担々麺とはまた違っていて、麺の上に直接麻婆豆腐をかけた感じである。スープで薄まることもなく、山椒と唐辛子のそれぞれの辛味である麻(まあ)と辣(らあ)がいつまでも濃厚なままいただける。その上にこれまた濃厚な牡蛎が加わり、全体が大変に濃い一杯となっている。
流石に半分ほどいただいた頃から汗が吹き出す。身体も熱くなって、多分体温を測ると1℃くらいは上昇しているはずだ。体温が上がると免疫力も増すから、いまの状況に丁度いい一杯である。コロナ禍にめげずに暫くは様子を見つつ店を開けるとのことで、こちらも暫くは様子を見つつ通勤しながら、合間を見て寄ることにしたい。
今回もご馳走様でした。
2020/04/07 更新
2020/03 訪問
あさり一杯で琥珀酸がいっぱい
2020年3月
ハマグリをはじめとする貝類には琥珀酸という旨味成分がある。あさりに酒をふりかけて蓋をして蒸しただけの「あさりの酒蒸し」が美味しいのは、琥珀酸の働きによるものだ。
という訳で今回の注文は「あさりと菜の花の塩バターラーメン」1,300円。いつもどおりのきれいな盛付に食欲が増す。あさりがたくさん入っている。つまり琥珀酸もたっぷりということだ。おかげでスープの旨味が半端ではない。スープを飲んであさりを食べて麺をすする。この繰り返しに恍惚感がある。途中で菜の花や鶏チャーシューをいただけば、変化も楽しめて言うことなしである。
特筆すべきは、居酒屋であさりの酒蒸しを注文するといくつかは身が入っていない殻だけのあさりがあるが、こちらのあさりにはすべて身が入っていたことだ。細かい作業を厭わない職人の気概と愛情を感じる。今回もご馳走様でした。
2020/03/17 更新
2020/03 訪問
カブのジアスターゼで元気に
2020年3月
今回は牡蛎とカブのみぞれ塩そば1,300円。提供時間は12分。カブのみぞれはやっぱりおろしているのかななどと考えながら待っていると、いつも通りのきれいな盛り付けで登場。カブはコンカッセだ。コンカッセはイタリア語で、英語だとダイスカット、中国語では丁(ディン)である。サイコロよりもかなり小さな角切りである。
この切り方はとてもいい。歯ごたえも香りも味も楽しめる上に食べやすい。カブの葉っぱも入っていてその香りもいい。牡蛎は相変わらずプリプリで熱々である。柚子の皮が芳しくて麺が進む。次々に新しいメニューが提供されるのでなかなかグランドメニューの注文が出来ないのが、逆に嬉しい悲鳴である。
今回もご馳走様でした。
2020/03/03 更新
2020/02 訪問
牡蛎と柚子のハーモニー
2020年2月
今回は「牡蛎煮干し牡蛎塩そば」1,300円。いつもながら盛付けは美しい。スープに浮いている粉状のものが牡蛎の煮干しだそうである。早速ひと口いただくと、牡蛎の香りに柚子の風味が乗って大変に美味しい。ストレートの細麺との相性も抜群である。牡蛎はぷりぷりして安定のレベル。麺をすするときに鼻に抜ける香りが気分を幸せにしてくれる。
毎回食べログのクーポンで大盛りにしていただいているが、食べている間はいつまでも食べられそうである。そして食べ終わるとお腹いっぱいになっているのに気づいて満足する。無化調だから後口もスッキリと爽やかだ。女性客が多いのはこのあたりが理由かもしれない。
今回もご馳走様でした。
2020/02/18 更新
2020/01 訪問
2020年もTonari
2020年1月
年明けの初訪問である。またしても新メニューがでている。蟹みそあえそば1,300円だ。当然これを注文。いつも通り提供時間は8分。調理は本当に安定している。
上に蟹の身がたくさん載せられた盛り付けは毎度のことながら美しい。色合いもよく、食欲をそそる。スープは適度な濃厚さで飲みやすい。蟹ミソの香りでいっぱいになるがあしらわれたコンカッセの紫玉ねぎの香りと食感が濃厚さを和らげて、口の中を爽やかにリセットしてくれる。生の紫玉ねぎのトッピングはタイ料理などにはあるが、ラーメン屋ではなかなかお目にかからない優れたアイデアである。これならいつまでも飽きずに食べていられる。
今年はまだ食べていない定番メニューをいただく予定にしていたのだが、番狂わせで新メニューをいただいた。こういう番狂わせはいつでも大歓迎である。今回もご馳走様でした。
2020/01/10 更新
2019/12 訪問
プリプリの海老と香るスープ
2019年12月
今回は「海老だし海老塩そば」1,200円。海老の殻から取ったような赤い海老だしはソースアメリケーヌのように海老が香る。ひと口いただくと、海老の香りが口の中に広がる。あしらわれた海老はバナメイだろうか。ぷりぷりである。袋茸ともよくあっていて、ストレートの麺にも合う。
エビづくしの一品だが、青菜がアクセントになって、飽きずに最後までいただける。今回のスープはかなり美味しかった。
今年はたくさんの新作メニューをいただいた。マスターの創作意欲には頭が下がる。いくつか食べそこねたメニューが有るのが残念で、来年は新作メニューが出たら万難を排して訪問するようにしよう。来年も季節感はこの店から始まる予感がする。よいお年を。
2019/12/29 更新
2020年10月
この日はポルチーニ香る鴨チャーシュー塩そば 1,300円。提供時間は7分。鴨チャーシューのスライスが5枚。その上にポルチーニのペースト、ほうれん草、クレソン、葱と海苔が添えられる。ペーストの上にはピンクペッパーがアクセントに3粒載っている。シンプルできれいな盛付けだ。
麺はいつもどおりプチアルデンテ。ポルチーニペーストが強く香る。麺と一緒にいただけば口の中に馥郁とした香りが広がる。スープを飲んだら鴨チャーシューをひと切れいただく。これもポルチーニの香りが合わさってとても美味しい。気がついたら食べ終えていた。
今回もご馳走様でした。