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夜の点数:5.0
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¥10,000~¥14,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 5.0
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|雰囲気 4.6
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|CP 5.0
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|酒・ドリンク 5.0
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[ 料理・味5.0
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| サービス5.0
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| 雰囲気4.6
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| CP5.0
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| 酒・ドリンク5.0 ]
祇園の阪川
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鱧の焼き霜造り
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順才
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鴨ロース
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鱧しゃぶ
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2010/05/12 更新
祇園の奥まったところにある割烹の阪川さん、
このお店は京都の割烹ではなく祇園の割烹と呼びたい。
心地よい狭さの店内、カウンターのこちら側は小綺麗で整然としているが
あちら側では生きた鮎がピチピチと跳ね貝がカチャカチャと開かれザクッザクッと鱧が骨切りされ、キラキラツヤツヤとライブ感たっぷり。
これがカウンター割烹の醍醐味、板場は海や山とつながっていてカウンターの境界線を越える瞬間に野生がハレの料理に変わる。
やはり今は鱧、今鱧を食べんで何時食べんねん?である。
梅雨時に「つ」の字の形になるくらいの丁度エエ大きさに育った鱧を「つ鱧」または「つの字の鱧」と呼ぶ、味自体は秋の落ち鱧も美味しいのだが皮の厚みや骨の歯触は今がベスト。
そんな鱧が最も美味しい時期に行われるのが祇園祭、別名「鱧祭」とも呼ばれるらしいが実際誰かが祇園祭を「鱧祭」と呼んでるのを聞いたコトは無いなぁ・・・。
ナゼ鱧なのか?
鱧という魚は非常に生命力が強く水から上げ大阪から京都まで運んでもピンピンしている、つまり昔は京都の人が食べられる唯一の新鮮な海魚だったそうな。
焼き霜は大将がザッザッと骨切りした鱧を自ら炙り氷塊にジュッとのせて冷ました後切り分ける、別の氷塊を包丁で削りその上に盛りつけ。
生命力あふれる鱧が繊細なガラス細工のように透明感たっぷりに生まれ変わる、
山葵と御醤油で・・・なんという脆い歯触り、そして淡い味わい。
誰がしてもこうなるわけではない、京都の人だからこその加減である。
他には賀茂茄子の揚げ出し、油目のつけ焼き、鰻とうふ、生順才(!)、どこより美味しい鴨ロース、舞鶴のごっつい鳥貝の炙り・・・
一品づつや一つづつでも注文できるあたりに懐の深さを感じる。
鮎の塩焼き・・・祇園では小さい鮎が好まれる、さっきまでピチピチ跳ねていたのを頭からガブリ、華やかな香気が拡がる。
そして締めは?鱧と早松茸のしゃぶしゃぶ、
ここでも大将の骨切りは鮮やか!
ザッ、ザッという音に期待が膨らむ。
「つ」の鱧と柔らこい松茸・・・至福の瞬間
旨味を吸った湯葉も美味、最後は微細な旨味が交差する御雑炊でお腹いっぱい。
全てが遺伝子にビビビッであった。
大将は誉められても決して驕らずどんな無理でも快く聞いてくれる、
果てしなくアルチザン、そして果てしなく人が好い、
料理は超一級、京料理の凄味さえ感じさせる、
ごちょごちょ難しいことを言わないでも素晴らしい料理は作れるのだ。
この場所、佇まい、狭さ、座り心地、聞こえる音、そして味・・・全てが等身大で心地よし。
10人中10人に美味しいと言ってもらいたいわけではない、8.5人が美味しいと言ってくれればそれでいい、そんなもんですワ、と大将は言っていた。
ほどほどでエエ、ということなのだろうか?
近頃関西のお客さんより関東から来たお客さんのほうが目立つお店が増える中で、ここはいつも京都のお客さんでぎっしりいっぱい、
祇園で強烈に愛されている・・・というコトだけは間違いない。
(雰囲気が満点に0.5足らないのは祇園のうるいさ方がたまに騒いでらっしゃるから・・・こういうあたりも奥座敷?)